JPH1148948A - 負圧式倍力装置 - Google Patents
負圧式倍力装置Info
- Publication number
- JPH1148948A JPH1148948A JP9212252A JP21225297A JPH1148948A JP H1148948 A JPH1148948 A JP H1148948A JP 9212252 A JP9212252 A JP 9212252A JP 21225297 A JP21225297 A JP 21225297A JP H1148948 A JPH1148948 A JP H1148948A
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- JP
- Japan
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- valve seat
- power piston
- negative pressure
- output
- input
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型化を可能とする負圧式倍力装置を提供す
ること。 【解決手段】 ハウジング14と、可動壁17、20
と、パワーピストン22と、入力部材22と、弁機構3
6と、出力部材55と、自動作動機構48と、反力部材
54とを備えた負圧式ブレーキブースタ10において、
反力部材54の両端面にプレート81、82を配設する
ことにより、特に自動作動機構48の作動時における反
力部材54の弾性変形に伴う後端面中央部分の後方への
張り出しを抑制した。
ること。 【解決手段】 ハウジング14と、可動壁17、20
と、パワーピストン22と、入力部材22と、弁機構3
6と、出力部材55と、自動作動機構48と、反力部材
54とを備えた負圧式ブレーキブースタ10において、
反力部材54の両端面にプレート81、82を配設する
ことにより、特に自動作動機構48の作動時における反
力部材54の弾性変形に伴う後端面中央部分の後方への
張り出しを抑制した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、車両用負
圧式倍力装置に関し、特に、緊急ブレーキ時のブレーキ
ペダル踏力の不足を補うことができるようにした車両用
負圧式倍力装置に関するものである。
圧式倍力装置に関し、特に、緊急ブレーキ時のブレーキ
ペダル踏力の不足を補うことができるようにした車両用
負圧式倍力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の進路上に突然障害物が出現
したために運転者が慌ててブレーキペダルを踏み込んだ
時、つまり緊急ブレーキ時においては、運転者がブレー
キペダルに加える踏力は、車輪ロックに至る大きさのブ
レーキ液圧を発生させる踏力に比べて相当に小さく、車
両のブレーキ能力が十分発揮されていない場合が多いと
の解析結果に基づき、ブレーキペダルの踏込み速度やマ
スタシリンダ液圧の上昇速度等に基づいて通常ブレーキ
であるのか、或いは緊急ブレーキであるのかを判定し、
緊急ブレーキ時にはブレーキ液圧を車輪ロックに至る大
きさまで自動的に上昇させる装置を設置することが提案
され、実用されようとしている。
したために運転者が慌ててブレーキペダルを踏み込んだ
時、つまり緊急ブレーキ時においては、運転者がブレー
キペダルに加える踏力は、車輪ロックに至る大きさのブ
レーキ液圧を発生させる踏力に比べて相当に小さく、車
両のブレーキ能力が十分発揮されていない場合が多いと
の解析結果に基づき、ブレーキペダルの踏込み速度やマ
スタシリンダ液圧の上昇速度等に基づいて通常ブレーキ
であるのか、或いは緊急ブレーキであるのかを判定し、
緊急ブレーキ時にはブレーキ液圧を車輪ロックに至る大
きさまで自動的に上昇させる装置を設置することが提案
され、実用されようとしている。
【0003】緊急ブレーキ時にブレーキ液圧を車輪ロッ
クに至る大きさまで自動的に上昇させる装置として様々
な構成の装置が提案されており、その1つとして、負圧
式倍力装置を、その入力−出力特性が外部からの制御信
号によって少なくとも2種類(通常ブレーキ用特性と緊
急ブレーキ用特性)に切り換えることができるように構
成し、緊急ブレーキ時には負圧式倍力装置の入力−出力
特性を通常ブレーキ用特性から緊急ブレーキ用特性に切
り換えることにより、運転者がブレーキペダルを強く踏
んだ時と同じ結果を得るものがある。
クに至る大きさまで自動的に上昇させる装置として様々
な構成の装置が提案されており、その1つとして、負圧
式倍力装置を、その入力−出力特性が外部からの制御信
号によって少なくとも2種類(通常ブレーキ用特性と緊
急ブレーキ用特性)に切り換えることができるように構
成し、緊急ブレーキ時には負圧式倍力装置の入力−出力
特性を通常ブレーキ用特性から緊急ブレーキ用特性に切
り換えることにより、運転者がブレーキペダルを強く踏
んだ時と同じ結果を得るものがある。
【0004】そのような負圧式倍力装置は、例えば特開
平9−2246号公報に記載されている。
平9−2246号公報に記載されている。
【0005】この特開平9−2246号公報に開示され
る負圧式倍力装置は、内部に少なくとも一つの圧力室を
形成するハウジングと、前記ハウジング内に前記ハウジ
ングに対して前進及び後退可能に設置され、前記圧力室
を、負圧源に連通される前室と前記負圧源および大気に
選択的に連通される後室とに分割する可動壁と、前記可
動壁に結合されたパワーピストンと、前記パワーピスト
ンの内部に前記パワーピストンに対して前進及び後退可
能に設置され、ブレーキ操作によって移動可能な入力部
材と、前記パワーピストン内に配設され、選択的に当接
及び離間する負圧弁座及び負圧弁体と選択的に当接及び
離間する大気弁座及び大気弁体とを有し、初期状態にお
いて前記負圧弁座と前記負圧弁体とが離間して前記後室
と前記前室とが連通されると共に前記大気弁座と前記大
気弁体とが当接して前記後室と大気とを遮断する出力減
少作用状態を採り、前記出力減少作用状態から前記入力
部材が前記パワーピストンに対して前進されることによ
って前記負圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前記前室
と前記後室とが遮断されると共に前記大気弁座と前記大
気弁体とが当接して前記後室と大気とが遮断される出力
保持作用状態に移行され、前記出力保持作用状態から前
記入力部材が前記パワーピストンに対して前進されるこ
とによって前記負圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前
記前室と前記後室とが遮断されると共に前記大気弁座が
前記大気弁体とが離間して前記後室と大気とが連通され
る出力増加作用状態に移行される弁機構と、前記ブレー
キ操作による前記可動壁の移動に伴った前記パワーピス
トンの第1の推進力を主出力として装置外に出力する出
力部材と、ソレノイドコイル及びヨークと前記ソレノイ
ドコイルへの通電により発生する電磁吸引力により移動
されるプランジャとを備え、前記プランジャを移動する
ことにより前記弁機構を前記出力増加作用状態とし、前
記パワーピストンに第2の推進力を生じさせて前記出力
部材に補助出力を付加するとともに、前記プランジャの
移動量により前記大気弁座と前記大気弁体との離間量を
制御する自動作動機構と、その後端面の中央部分で前記
入力部材に当接し、前記後端面の中央部分を囲む後端面
外周部分で前記パワーピストンに当接し、その前端面で
前記出力部材に当接し、前記パワーピストンに前記第1
の推進力が生じた際に前記パワーピストンと前記出力部
材とで圧縮されることによって弾性変形して前記中央部
分が後方に張り出し、前記入力部材を後方へ移動させて
前記弁機構を前記出力増加作用状態から前記出力保持作
用状態へと移行させるとともに、前記パワーピストンに
前記第2の推進力が生じた際に前記パワーピストンと前
記出力部材とで圧縮されることによって弾性変形して前
記中央部分が後方に張り出し、前記入力部材を後方へ移
動させて前記弁機構を前記出力増加作用状態から前記出
力保持作用状態へと移行させる反力部材と、を備えるも
のである。
る負圧式倍力装置は、内部に少なくとも一つの圧力室を
形成するハウジングと、前記ハウジング内に前記ハウジ
ングに対して前進及び後退可能に設置され、前記圧力室
を、負圧源に連通される前室と前記負圧源および大気に
選択的に連通される後室とに分割する可動壁と、前記可
動壁に結合されたパワーピストンと、前記パワーピスト
ンの内部に前記パワーピストンに対して前進及び後退可
能に設置され、ブレーキ操作によって移動可能な入力部
材と、前記パワーピストン内に配設され、選択的に当接
及び離間する負圧弁座及び負圧弁体と選択的に当接及び
離間する大気弁座及び大気弁体とを有し、初期状態にお
いて前記負圧弁座と前記負圧弁体とが離間して前記後室
と前記前室とが連通されると共に前記大気弁座と前記大
気弁体とが当接して前記後室と大気とを遮断する出力減
少作用状態を採り、前記出力減少作用状態から前記入力
部材が前記パワーピストンに対して前進されることによ
って前記負圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前記前室
と前記後室とが遮断されると共に前記大気弁座と前記大
気弁体とが当接して前記後室と大気とが遮断される出力
保持作用状態に移行され、前記出力保持作用状態から前
記入力部材が前記パワーピストンに対して前進されるこ
とによって前記負圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前
記前室と前記後室とが遮断されると共に前記大気弁座が
前記大気弁体とが離間して前記後室と大気とが連通され
る出力増加作用状態に移行される弁機構と、前記ブレー
キ操作による前記可動壁の移動に伴った前記パワーピス
トンの第1の推進力を主出力として装置外に出力する出
力部材と、ソレノイドコイル及びヨークと前記ソレノイ
ドコイルへの通電により発生する電磁吸引力により移動
されるプランジャとを備え、前記プランジャを移動する
ことにより前記弁機構を前記出力増加作用状態とし、前
記パワーピストンに第2の推進力を生じさせて前記出力
部材に補助出力を付加するとともに、前記プランジャの
移動量により前記大気弁座と前記大気弁体との離間量を
制御する自動作動機構と、その後端面の中央部分で前記
入力部材に当接し、前記後端面の中央部分を囲む後端面
外周部分で前記パワーピストンに当接し、その前端面で
前記出力部材に当接し、前記パワーピストンに前記第1
の推進力が生じた際に前記パワーピストンと前記出力部
材とで圧縮されることによって弾性変形して前記中央部
分が後方に張り出し、前記入力部材を後方へ移動させて
前記弁機構を前記出力増加作用状態から前記出力保持作
用状態へと移行させるとともに、前記パワーピストンに
前記第2の推進力が生じた際に前記パワーピストンと前
記出力部材とで圧縮されることによって弾性変形して前
記中央部分が後方に張り出し、前記入力部材を後方へ移
動させて前記弁機構を前記出力増加作用状態から前記出
力保持作用状態へと移行させる反力部材と、を備えるも
のである。
【0006】この従来の負圧式倍力装置は、自動作動機
構が作動されると弁座部材が入力部材に対して前方に移
動され、この弁座部材の前方の移動により、弁機構が出
力増加作用状態とされる。弁機構が出力増加作用状態と
されたことにより、パワーピストンが前進して第2の推
進力を生じ、出力ロッドに補助出力が付与されることに
なる。パワーピストンの第2の推進力を伴ったハウジン
グに対する前進により、反力部材は出力部材とパワーピ
ストンとにより圧縮されて弾性変形し、反力部材の後端
面の中央部分が後方に張り出す。この反力部材の後端面
中央部分が張り出すことによって入力部材が後方に移動
され、入力部材の後方への移動によって弁機構が出力保
持作用状態とされる。
構が作動されると弁座部材が入力部材に対して前方に移
動され、この弁座部材の前方の移動により、弁機構が出
力増加作用状態とされる。弁機構が出力増加作用状態と
されたことにより、パワーピストンが前進して第2の推
進力を生じ、出力ロッドに補助出力が付与されることに
なる。パワーピストンの第2の推進力を伴ったハウジン
グに対する前進により、反力部材は出力部材とパワーピ
ストンとにより圧縮されて弾性変形し、反力部材の後端
面の中央部分が後方に張り出す。この反力部材の後端面
中央部分が張り出すことによって入力部材が後方に移動
され、入力部材の後方への移動によって弁機構が出力保
持作用状態とされる。
【0007】この時の補助出力の大きさ及び反力部材の
後端面中央部の張り出し量は、弁座部材の入力部材に対
する前進量に依存する。
後端面中央部の張り出し量は、弁座部材の入力部材に対
する前進量に依存する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの従来
の負圧式倍力装置は、補助出力を増大させようとした場
合、弁座部材の前方への移動量を増加させることが必要
であり、弁座部材の前方への移動量の増大は、自動作動
機構の大型化、ひいては負圧式倍力装置の大型化を招く
虞が有る。
の負圧式倍力装置は、補助出力を増大させようとした場
合、弁座部材の前方への移動量を増加させることが必要
であり、弁座部材の前方への移動量の増大は、自動作動
機構の大型化、ひいては負圧式倍力装置の大型化を招く
虞が有る。
【0009】本発明は、小型化を可能とする負圧式倍力
装置を提供することを、その技術的課題とする。
装置を提供することを、その技術的課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、内部に少なくとも一つの圧力室を形成するハ
ウジングと、前記ハウジング内に前記ハウジングに対し
て前進及び後退可能に設置され、前記圧力室を、負圧源
に連通される前室と前記負圧源および大気に選択的に連
通される後室とに分割する可動壁と、前記可動壁に結合
されたパワーピストンと、前記パワーピストンの内部に
前記パワーピストンに対して前進及び後退可能に設置さ
れ、ブレーキ操作によって移動可能な入力部材と、前記
パワーピストン内に配設され、選択的に当接及び離間す
る負圧弁座及び負圧弁体と選択的に当接及び離間する大
気弁座及び大気弁体とを有し、初期状態において前記負
圧弁座と前記負圧弁体とが離間して前記後室と前記前室
とが連通されると共に前記大気弁座と前記大気弁体とが
当接して前記後室と大気とを遮断する出力減少作用状態
を採り、前記出力減少作用状態から前記入力部材が前記
パワーピストンに対して前進されることによって前記負
圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前記前室と前記後室
とが遮断されると共に前記大気弁座と前記大気弁体とが
当接して前記後室と大気とが遮断される出力保持作用状
態に移行され、前記出力保持作用状態から前記入力部材
が前記パワーピストンに対して前進されることによって
前記負圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前記前室と前
記後室とが遮断されると共に前記大気弁座が前記大気弁
体とが離間して前記後室と大気とが連通される出力増加
作用状態に移行される弁機構と、前記ブレーキ操作によ
る前記可動壁の移動に伴った前記パワーピストンの第1
の推進力を主出力として装置外に出力する出力部材と、
ソレノイドコイル及びヨークと前記ソレノイドコイルへ
の通電により発生する電磁吸引力により移動されるプラ
ンジャとを備え、前記プランジャを移動することにより
前記弁機構を前記出力増加作用状態とし、前記パワーピ
ストンに第2の推進力を生じさせて前記出力部材に補助
出力を付加するとともに、前記プランジャの移動量によ
り前記大気弁座と前記大気弁体との離間量を制御する自
動作動機構と、その後端面の中央部分で前記入力部材に
当接し、前記後端面の中央部分を囲む後端面外周部分で
前記パワーピストンに当接し、その前端面で前記出力部
材に当接し、前記パワーピストンに前記第1の推進力が
生じた際に前記パワーピストンと前記出力部材とで圧縮
されることによって弾性変形して前記中央部分が後方に
張り出し、前記入力部材を後方へ移動させて前記弁機構
を前記出力増加作用状態から前記出力保持作用状態へと
移行させるとともに、前記パワーピストンに前記第2の
推進力が生じた際に前記パワーピストンと前記出力部材
とで圧縮されることによって弾性変形して前記中央部分
が後方に張り出し、前記入力部材を後方へ移動させて前
記弁機構を前記出力増加作用状態から前記出力保持作用
状態へと移行させる反力部材と、前記反力部材の前記弾
性変形に伴う前記中央部分の後方への張り出しを抑制す
る抑制部材とを備えた負圧式倍力装置を構成した。好ま
しくは、前記抑制部材は、前記反力部材の前記後端面の
前記外周部分と前記前端面との内で少なくともどちらか
一方に配設されている負圧式倍力装置が望ましい。
るために、内部に少なくとも一つの圧力室を形成するハ
ウジングと、前記ハウジング内に前記ハウジングに対し
て前進及び後退可能に設置され、前記圧力室を、負圧源
に連通される前室と前記負圧源および大気に選択的に連
通される後室とに分割する可動壁と、前記可動壁に結合
されたパワーピストンと、前記パワーピストンの内部に
前記パワーピストンに対して前進及び後退可能に設置さ
れ、ブレーキ操作によって移動可能な入力部材と、前記
パワーピストン内に配設され、選択的に当接及び離間す
る負圧弁座及び負圧弁体と選択的に当接及び離間する大
気弁座及び大気弁体とを有し、初期状態において前記負
圧弁座と前記負圧弁体とが離間して前記後室と前記前室
とが連通されると共に前記大気弁座と前記大気弁体とが
当接して前記後室と大気とを遮断する出力減少作用状態
を採り、前記出力減少作用状態から前記入力部材が前記
パワーピストンに対して前進されることによって前記負
圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前記前室と前記後室
とが遮断されると共に前記大気弁座と前記大気弁体とが
当接して前記後室と大気とが遮断される出力保持作用状
態に移行され、前記出力保持作用状態から前記入力部材
が前記パワーピストンに対して前進されることによって
前記負圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前記前室と前
記後室とが遮断されると共に前記大気弁座が前記大気弁
体とが離間して前記後室と大気とが連通される出力増加
作用状態に移行される弁機構と、前記ブレーキ操作によ
る前記可動壁の移動に伴った前記パワーピストンの第1
の推進力を主出力として装置外に出力する出力部材と、
ソレノイドコイル及びヨークと前記ソレノイドコイルへ
の通電により発生する電磁吸引力により移動されるプラ
ンジャとを備え、前記プランジャを移動することにより
前記弁機構を前記出力増加作用状態とし、前記パワーピ
ストンに第2の推進力を生じさせて前記出力部材に補助
出力を付加するとともに、前記プランジャの移動量によ
り前記大気弁座と前記大気弁体との離間量を制御する自
動作動機構と、その後端面の中央部分で前記入力部材に
当接し、前記後端面の中央部分を囲む後端面外周部分で
前記パワーピストンに当接し、その前端面で前記出力部
材に当接し、前記パワーピストンに前記第1の推進力が
生じた際に前記パワーピストンと前記出力部材とで圧縮
されることによって弾性変形して前記中央部分が後方に
張り出し、前記入力部材を後方へ移動させて前記弁機構
を前記出力増加作用状態から前記出力保持作用状態へと
移行させるとともに、前記パワーピストンに前記第2の
推進力が生じた際に前記パワーピストンと前記出力部材
とで圧縮されることによって弾性変形して前記中央部分
が後方に張り出し、前記入力部材を後方へ移動させて前
記弁機構を前記出力増加作用状態から前記出力保持作用
状態へと移行させる反力部材と、前記反力部材の前記弾
性変形に伴う前記中央部分の後方への張り出しを抑制す
る抑制部材とを備えた負圧式倍力装置を構成した。好ま
しくは、前記抑制部材は、前記反力部材の前記後端面の
前記外周部分と前記前端面との内で少なくともどちらか
一方に配設されている負圧式倍力装置が望ましい。
【0011】より好ましくは、前記反力部材は円盤状を
呈し、前記抑制部材は環状剛性部材であり、前記反力部
材に接着されている負圧式倍力装置が望ましい。
呈し、前記抑制部材は環状剛性部材であり、前記反力部
材に接着されている負圧式倍力装置が望ましい。
【0012】より好ましくは、前記大気弁座は前記入力
部材に一体化されており且つ後方に向いており、前記負
圧弁座は前記パワーピストンに一体化されており且つ後
方に向く第1負圧弁座と前記パワーピストンに対して前
進及び後退可能に配設された弁座部材に一体化されてお
り且つ後方に向く第2負圧弁座とを有し、前記弁機構は
前記大気弁座及び前記負圧弁座に対向する可動部と前記
パワーピストンに気密的に固定される固定部とを有して
おり且つ前記可動部が付勢部材によって前方へ付勢され
ている弁部材を備えており、前記負圧弁体及び前記大気
弁体は前記可動部に配設されており、前記プランジャは
前記電磁吸引力により後方へ移動されて前記弁座部材を
後方に移動させることにより、前記第2負圧弁座を前記
負圧弁体に当接させて前記前室と前記後室との連通を遮
断するとともに前記大気弁体と前記大気弁座とを離間さ
せて前記後室と大気とを連通させる負圧式倍力装置が望
ましい。
部材に一体化されており且つ後方に向いており、前記負
圧弁座は前記パワーピストンに一体化されており且つ後
方に向く第1負圧弁座と前記パワーピストンに対して前
進及び後退可能に配設された弁座部材に一体化されてお
り且つ後方に向く第2負圧弁座とを有し、前記弁機構は
前記大気弁座及び前記負圧弁座に対向する可動部と前記
パワーピストンに気密的に固定される固定部とを有して
おり且つ前記可動部が付勢部材によって前方へ付勢され
ている弁部材を備えており、前記負圧弁体及び前記大気
弁体は前記可動部に配設されており、前記プランジャは
前記電磁吸引力により後方へ移動されて前記弁座部材を
後方に移動させることにより、前記第2負圧弁座を前記
負圧弁体に当接させて前記前室と前記後室との連通を遮
断するとともに前記大気弁体と前記大気弁座とを離間さ
せて前記後室と大気とを連通させる負圧式倍力装置が望
ましい。
【0013】より好ましくは、前記負圧弁座は前記パワ
ーピストンに一体化されており且つ後方に向いており、
前記弁機構は、前記大気弁座を後方に向く様に備えると
共に通常は前記入力部材の移動に伴って前記入力部材と
一体的に前進及び後退可能な弁座部材と、前記大気弁座
及び前記負圧弁座に対向する可動部と前記パワーピスト
ンに気密的に固定される固定部とを有しており且つ前記
可動部が付勢部材によって前方へ付勢されている弁部材
とを備えており、前記プランジャは前記電磁吸引力によ
り前方に移動されて前記弁座部材を前記入力部材に対し
て前方に移動させることにより前記大気弁体と前記大気
弁座とを離間させると共に前記負圧弁体と前記負圧弁座
とを当接させ、前記弁座部材は前記入力部材の後方への
移動によって常に前記入力部材と一体的に後方に移動さ
れる負圧式倍力装置が望ましい。より好ましくは、前記
弁座部材と前記入力部材とは、前記自動作動機構が作動
されることにより前記弁座部材が前記入力部材に対して
前方に所定量移動された際に互いに当接し、前記弁座部
材の前記入力部材に対する前方への移動を規制する当接
部をそれぞれ備えている負圧式倍力装置が望ましい。
ーピストンに一体化されており且つ後方に向いており、
前記弁機構は、前記大気弁座を後方に向く様に備えると
共に通常は前記入力部材の移動に伴って前記入力部材と
一体的に前進及び後退可能な弁座部材と、前記大気弁座
及び前記負圧弁座に対向する可動部と前記パワーピスト
ンに気密的に固定される固定部とを有しており且つ前記
可動部が付勢部材によって前方へ付勢されている弁部材
とを備えており、前記プランジャは前記電磁吸引力によ
り前方に移動されて前記弁座部材を前記入力部材に対し
て前方に移動させることにより前記大気弁体と前記大気
弁座とを離間させると共に前記負圧弁体と前記負圧弁座
とを当接させ、前記弁座部材は前記入力部材の後方への
移動によって常に前記入力部材と一体的に後方に移動さ
れる負圧式倍力装置が望ましい。より好ましくは、前記
弁座部材と前記入力部材とは、前記自動作動機構が作動
されることにより前記弁座部材が前記入力部材に対して
前方に所定量移動された際に互いに当接し、前記弁座部
材の前記入力部材に対する前方への移動を規制する当接
部をそれぞれ備えている負圧式倍力装置が望ましい。
【0014】請求項1の負圧式倍力装置は、自動作動機
構が作動されることによって弁機構が出力増加作用状態
を採り、パワーピストンに第2の推進力が生じる。パワ
ーピストンに第2の推進力が生じることにより、反力部
材が出力部材とパワーピストンとにより圧縮されて、反
力部材の後端面の中央部分が後方に張り出して入力部材
を後方に移動させると共に弁機構を出力増加作用状態か
ら出力保持作用状態へと移行させる。この時の反力部材
の後端面中央部分の後方への張り出し量は、抑制部材に
より反力部材の弾性変形が抑制されることから、従来の
ものに比べて減少されることになる。
構が作動されることによって弁機構が出力増加作用状態
を採り、パワーピストンに第2の推進力が生じる。パワ
ーピストンに第2の推進力が生じることにより、反力部
材が出力部材とパワーピストンとにより圧縮されて、反
力部材の後端面の中央部分が後方に張り出して入力部材
を後方に移動させると共に弁機構を出力増加作用状態か
ら出力保持作用状態へと移行させる。この時の反力部材
の後端面中央部分の後方への張り出し量は、抑制部材に
より反力部材の弾性変形が抑制されることから、従来の
ものに比べて減少されることになる。
【0015】請求項2の負圧式倍力装置は、請求項1の
作用に加えて、抑制部材は反力部材の後端面の外周部分
と前端面との内で少なくともどちらか一方に配設される
ことにより、反力部材の弾性変形を抑制している。
作用に加えて、抑制部材は反力部材の後端面の外周部分
と前端面との内で少なくともどちらか一方に配設される
ことにより、反力部材の弾性変形を抑制している。
【0016】請求項3の負圧式倍力装置は、請求項1又
は請求項2の負圧式倍力装置の作用に加えて、反力部材
は円盤状を呈し、その前端面で出力部材に当接し、その
後端面の中央部分で入力部材に当接可能であり、後端面
の中央部分を囲む外周部分でパワーピストンに当接して
いる。抑制部材は環状剛性部材から形成されており、反
力部材に接着固定されることにより、反力部材の弾性変
形に伴う後端面中央部分の後方への張り出しを抑制して
いる。
は請求項2の負圧式倍力装置の作用に加えて、反力部材
は円盤状を呈し、その前端面で出力部材に当接し、その
後端面の中央部分で入力部材に当接可能であり、後端面
の中央部分を囲む外周部分でパワーピストンに当接して
いる。抑制部材は環状剛性部材から形成されており、反
力部材に接着固定されることにより、反力部材の弾性変
形に伴う後端面中央部分の後方への張り出しを抑制して
いる。
【0017】請求項4の負圧式倍力装置は、請求項1〜
3のいずれか一に記載の作用に加えて、ソレノイドコイ
ルに通電されることによって自動作動機構が作動される
と、プランジャが後方へ移動され、このプランジャの後
方への移動に伴って弁座部材も後方へと移動される。弁
座部材が後方へ移動することにより、弁座部材の第2負
圧弁座は負圧弁体に当接して前室と後室との連通を遮断
するとともに、更なる弁座部材の後方への移動によって
可動部を後方へ移動させ、可動部の大気弁体を大気弁座
から離間させて後室と大気とを連通させる。従って、弁
機構は出力増加作用状態を採る。
3のいずれか一に記載の作用に加えて、ソレノイドコイ
ルに通電されることによって自動作動機構が作動される
と、プランジャが後方へ移動され、このプランジャの後
方への移動に伴って弁座部材も後方へと移動される。弁
座部材が後方へ移動することにより、弁座部材の第2負
圧弁座は負圧弁体に当接して前室と後室との連通を遮断
するとともに、更なる弁座部材の後方への移動によって
可動部を後方へ移動させ、可動部の大気弁体を大気弁座
から離間させて後室と大気とを連通させる。従って、弁
機構は出力増加作用状態を採る。
【0018】請求項5の負圧式倍力装置は、請求項1〜
3のいずれか一に記載の作用に加えて、ソレノイドコイ
ルに通電されることによって自動作動機構が作動される
と、プランジャが前方へ移動され、このプランジャの前
方への移動に伴って弁座部材も前方へと移動される。弁
座部材が前方へ移動することにより、負圧弁座と可動部
の負圧弁体とが当接して前室と後室との連通が遮断され
るとともに、大気弁座が可動部の大気弁体から離間して
後室と大気とが連通される。従って、弁機構は出力増加
作用状態となる。
3のいずれか一に記載の作用に加えて、ソレノイドコイ
ルに通電されることによって自動作動機構が作動される
と、プランジャが前方へ移動され、このプランジャの前
方への移動に伴って弁座部材も前方へと移動される。弁
座部材が前方へ移動することにより、負圧弁座と可動部
の負圧弁体とが当接して前室と後室との連通が遮断され
るとともに、大気弁座が可動部の大気弁体から離間して
後室と大気とが連通される。従って、弁機構は出力増加
作用状態となる。
【0019】請求項6の負圧式倍力装置は、請求項5の
作用に加えて、プランジャが前方へ移動され、このプラ
ンジャの前方への移動に伴って弁座部材も前方へと移動
される。プランジャの前方への移動量が所定量に達する
と、入力部材の当接部とプランジャの当接部とが互いに
当接し、プランジャの入力部材に対する前方への移動を
規制する。
作用に加えて、プランジャが前方へ移動され、このプラ
ンジャの前方への移動に伴って弁座部材も前方へと移動
される。プランジャの前方への移動量が所定量に達する
と、入力部材の当接部とプランジャの当接部とが互いに
当接し、プランジャの入力部材に対する前方への移動を
規制する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の2つの実施形態について説明する。
の2つの実施形態について説明する。
【0021】(実施の形態1)図1は、本発明の一実施
の形態であるタンデム型の車両用負圧式ブレーキブース
タの断面図であり、図2は図1の一部の拡大図である。
の形態であるタンデム型の車両用負圧式ブレーキブース
タの断面図であり、図2は図1の一部の拡大図である。
【0022】図1において、車両用負圧式ブレーキブー
スタ10は、前側シェル11と後側シェル12及び両シ
ェル間の隔壁部材13とから構成され内部に前側圧力室
及び後側圧力室を形成するハウジング14を備える。ハ
ウジング14内の前側圧力室には、金属製の前側プレー
ト15とゴム製の前側ダイアフラム16からなる前側可
動壁17が前進および後退可能に設置され、また後側圧
力室には金属製の後側プレート18とゴム製の後側ダイ
アフラム19からなる後側可動壁20が前進および後退
可能に設置されている。
スタ10は、前側シェル11と後側シェル12及び両シ
ェル間の隔壁部材13とから構成され内部に前側圧力室
及び後側圧力室を形成するハウジング14を備える。ハ
ウジング14内の前側圧力室には、金属製の前側プレー
ト15とゴム製の前側ダイアフラム16からなる前側可
動壁17が前進および後退可能に設置され、また後側圧
力室には金属製の後側プレート18とゴム製の後側ダイ
アフラム19からなる後側可動壁20が前進および後退
可能に設置されている。
【0023】前側プレート15は、その中心部に、隔壁
部材13の中心部を気密的に且つ摺動可能に貫通されて
いる円筒部21を一体に有している。前側ダイアフラム
16の内周縁のビード部は前側プレート15の円筒部2
1の前端部の外周面の気密的に固定されており、前側ダ
イアフラム16の外周縁のビード部は隔壁部材13の外
周縁部と一緒にシェル11,12の外周部により気密的
に挟持されている。後側ダイアフラム19の外周縁のビ
ード部は隔壁部材13の外周縁の内径側に設けられた折
り返し部とシェル12とにより気密的に挟持されてい
る。
部材13の中心部を気密的に且つ摺動可能に貫通されて
いる円筒部21を一体に有している。前側ダイアフラム
16の内周縁のビード部は前側プレート15の円筒部2
1の前端部の外周面の気密的に固定されており、前側ダ
イアフラム16の外周縁のビード部は隔壁部材13の外
周縁部と一緒にシェル11,12の外周部により気密的
に挟持されている。後側ダイアフラム19の外周縁のビ
ード部は隔壁部材13の外周縁の内径側に設けられた折
り返し部とシェル12とにより気密的に挟持されてい
る。
【0024】後側シェル12の中心部を気密的に且つ摺
動可能に貫通されているパワーピストン22の前方寄り
部分の外周には、前側プレート15の円筒部21の後端
と後側プレート18の内周縁部が固定されると共に後側
ダイアフラム19の内周縁のビード部が気密的に固定さ
れている。これにより、ハウジング14内の前側圧力室
が第1前室23と第1後室24とに分割され、またハウ
ジング14内の後側圧力室が第2前室25と第2後室2
6とに分割される。
動可能に貫通されているパワーピストン22の前方寄り
部分の外周には、前側プレート15の円筒部21の後端
と後側プレート18の内周縁部が固定されると共に後側
ダイアフラム19の内周縁のビード部が気密的に固定さ
れている。これにより、ハウジング14内の前側圧力室
が第1前室23と第1後室24とに分割され、またハウ
ジング14内の後側圧力室が第2前室25と第2後室2
6とに分割される。
【0025】第1前室23は負圧源であるエンジンイン
テークマニホールド(図示省略)に連通され、常時、負
圧に保たれる。第2前室25は前側プレート15の円筒
部21に形成された孔とパワーピストン22の前端部の
外周に形成された溝とによって第1前室23に連通さ
れ、従って第2前室25も、常時、負圧に保たれる。
テークマニホールド(図示省略)に連通され、常時、負
圧に保たれる。第2前室25は前側プレート15の円筒
部21に形成された孔とパワーピストン22の前端部の
外周に形成された溝とによって第1前室23に連通さ
れ、従って第2前室25も、常時、負圧に保たれる。
【0026】第1後室24は前側ダイヤフラム16の外
周縁のビード部の内周面に形成された溝と隔壁部材13
に形成された孔及び後側ダイアフラム19の外周縁のビ
ード部の外周面に形成された溝によって第2後室26に
連通されている。
周縁のビード部の内周面に形成された溝と隔壁部材13
に形成された孔及び後側ダイアフラム19の外周縁のビ
ード部の外周面に形成された溝によって第2後室26に
連通されている。
【0027】図1及び図2に示されるように、パワーピ
ストン22の内部には、入力部材27がパワーピストン
22に対して前進及び後退可能に設置されている。この
入力部材27は、前端がパワーピストン22の内部に位
置し且つ後端がパワーピストン22の外部に位置する後
方部材28と、この後方部材28の前端のボール継手に
連結されていてパワーピストン22により前後方向(図
2中左右方向)に摺動自在に案内されている中央部材2
9と、この中央部材29の前端にその後端をねじ結合さ
れた前方部材30とで構成されており、後方部材28の
後端でブレーキペダル31に連結される。
ストン22の内部には、入力部材27がパワーピストン
22に対して前進及び後退可能に設置されている。この
入力部材27は、前端がパワーピストン22の内部に位
置し且つ後端がパワーピストン22の外部に位置する後
方部材28と、この後方部材28の前端のボール継手に
連結されていてパワーピストン22により前後方向(図
2中左右方向)に摺動自在に案内されている中央部材2
9と、この中央部材29の前端にその後端をねじ結合さ
れた前方部材30とで構成されており、後方部材28の
後端でブレーキペダル31に連結される。
【0028】パワーピストン22に対する入力部材27
の前進限位置及び後退限位置を規定するためのキー部材
32が設置されている。このキー部材32はパワーピス
トン22の中間部221に形成された半径方向孔33に
挿通されており、パワーピストン22から脱落しないよ
うにパワーピストン22に係止されている。キー部材3
2の前後方向の肉圧寸法は半径方向孔33の前後方向の
寸法よりも小さくされており、キー部材32はパワーピ
ストン22に対して図2中に示した距離δ1だけ前後方
向へ移動できる。
の前進限位置及び後退限位置を規定するためのキー部材
32が設置されている。このキー部材32はパワーピス
トン22の中間部221に形成された半径方向孔33に
挿通されており、パワーピストン22から脱落しないよ
うにパワーピストン22に係止されている。キー部材3
2の前後方向の肉圧寸法は半径方向孔33の前後方向の
寸法よりも小さくされており、キー部材32はパワーピ
ストン22に対して図2中に示した距離δ1だけ前後方
向へ移動できる。
【0029】キー部材32は、パワーピストン22の外
周側に突出した両端部の後面にて後側シェル12に当接
可能であり、ハウジング14に対するパワーピストン2
2の後退限位置は、図2に示すように、半径方向孔33
の前側壁がキー部材32の前面に当接し且つキー部材3
2の両端部の後面が後側シェル12に当接した位置であ
る。キー部材32の中央部は入力部材27の前方部材3
0の後端部の外周に形成された一対のフランジ部34,
35間に位置されており、パワーピストン22に対する
入力部材27の後退限位置は、フランジ部34の後面が
キー部材32の前面に当接し且つキー部材32の後面が
半径方向孔33の後壁に当接した位置である。また、パ
ワーピストン22に対する入力部材27の前進限位置
は、フランジ部35の前面がキー部材32の後面に当接
し且つキー部材32の前面が半径方向孔33の前壁に当
接した位置である。
周側に突出した両端部の後面にて後側シェル12に当接
可能であり、ハウジング14に対するパワーピストン2
2の後退限位置は、図2に示すように、半径方向孔33
の前側壁がキー部材32の前面に当接し且つキー部材3
2の両端部の後面が後側シェル12に当接した位置であ
る。キー部材32の中央部は入力部材27の前方部材3
0の後端部の外周に形成された一対のフランジ部34,
35間に位置されており、パワーピストン22に対する
入力部材27の後退限位置は、フランジ部34の後面が
キー部材32の前面に当接し且つキー部材32の後面が
半径方向孔33の後壁に当接した位置である。また、パ
ワーピストン22に対する入力部材27の前進限位置
は、フランジ部35の前面がキー部材32の後面に当接
し且つキー部材32の前面が半径方向孔33の前壁に当
接した位置である。
【0030】パワーピストン22の内部には、パワーピ
ストン22に対する入力部材27の前後方向移動に応じ
て、第2後室26を第1前室23に連通すると共に大気
から遮断する出力減少作用状態と第2後室26を第1前
室23及び大気から遮断する出力保持作用状態及び第2
後室26を第1前室23から遮断すると共に大気に連通
する出力増加作用状態に切り換える弁機構36が設置さ
れている。
ストン22に対する入力部材27の前後方向移動に応じ
て、第2後室26を第1前室23に連通すると共に大気
から遮断する出力減少作用状態と第2後室26を第1前
室23及び大気から遮断する出力保持作用状態及び第2
後室26を第1前室23から遮断すると共に大気に連通
する出力増加作用状態に切り換える弁機構36が設置さ
れている。
【0031】この弁機構36は、入力部材27の中央部
材29に一体に形成されており且つ後方に向いている環
状の大気弁座37と、パワーピストン22に一体に形成
されており且つ後方に向いている環状の第1負圧弁座3
8と、第1負圧弁座38の内径側にパワーピストン22
に対し前進及び後退できるように設置された弁座部材4
0に一体的に形成されており且つ後方に向いている第2
負圧弁座39とを有している。これら大気弁座37、負
圧弁座38、39と対向する可動部41とリテーナー4
2によりパワーピストン22に気密的に固定される固定
部43とを有しており且つ可動部41がスプリング44
によって前方へ付勢されている筒状弁部材45を主たる
構成部材としている。可動部41には、大気弁体41a
及び負圧弁体41bがそれぞれ配設されている。弁座部
材40の後端部の外周には弁座部材40の後端部とパワ
ーピストン22との間の気密を保つ環状シール部材46
が取付けられている。また、弁座部材40はフランジ部
34との間に設置されたスプリング47により前方へ付
勢されている。
材29に一体に形成されており且つ後方に向いている環
状の大気弁座37と、パワーピストン22に一体に形成
されており且つ後方に向いている環状の第1負圧弁座3
8と、第1負圧弁座38の内径側にパワーピストン22
に対し前進及び後退できるように設置された弁座部材4
0に一体的に形成されており且つ後方に向いている第2
負圧弁座39とを有している。これら大気弁座37、負
圧弁座38、39と対向する可動部41とリテーナー4
2によりパワーピストン22に気密的に固定される固定
部43とを有しており且つ可動部41がスプリング44
によって前方へ付勢されている筒状弁部材45を主たる
構成部材としている。可動部41には、大気弁体41a
及び負圧弁体41bがそれぞれ配設されている。弁座部
材40の後端部の外周には弁座部材40の後端部とパワ
ーピストン22との間の気密を保つ環状シール部材46
が取付けられている。また、弁座部材40はフランジ部
34との間に設置されたスプリング47により前方へ付
勢されている。
【0032】入力部材27の後方部材28に係止された
リテーナ58とリテーナ42との間に設置されたスプリ
ング59は、入力部材27を後方へ付勢し、ブレーキペ
ダル31が踏まれていない場合、即ち、図2に示す初期
状態においては、大気弁座37を弁部材45の可動部4
1の大気弁体41aに当接させ且つ可動部41の負圧弁
体41bを第1負圧弁座38から所定量δ4の距離分離
間させた状態に保持する。 パワーピストン22には、
弁機構36と第1前室23とを連絡する通路60と、弁
機構36と第2後室26とを連絡する通路61が形成さ
れている。
リテーナ58とリテーナ42との間に設置されたスプリ
ング59は、入力部材27を後方へ付勢し、ブレーキペ
ダル31が踏まれていない場合、即ち、図2に示す初期
状態においては、大気弁座37を弁部材45の可動部4
1の大気弁体41aに当接させ且つ可動部41の負圧弁
体41bを第1負圧弁座38から所定量δ4の距離分離
間させた状態に保持する。 パワーピストン22には、
弁機構36と第1前室23とを連絡する通路60と、弁
機構36と第2後室26とを連絡する通路61が形成さ
れている。
【0033】パワーピストン22の前方部分の内部に
は、自動作動機構48が設置されている。この自動作動
機構48は、ソレノイドコイル49と磁性体よりなるヨ
ーク50,磁性体よりなるヨーク兼反力部材収容用部材
51及び磁性体よりなるプランジャ52によって構成さ
れている。
は、自動作動機構48が設置されている。この自動作動
機構48は、ソレノイドコイル49と磁性体よりなるヨ
ーク50,磁性体よりなるヨーク兼反力部材収容用部材
51及び磁性体よりなるプランジャ52によって構成さ
れている。
【0034】ソレノイドコイル49とヨーク50,ヨー
ク兼反力部材収容用部材51はパワーピストン22に固
定されており、プランジャ52は弁座部材40の前端面
と当接する。ソレノイドコイル49は、リード線により
ハウジング14の外部の電子制御装置(図示省略)と電
気的に接続される。ソレノイドコイル49が通電されな
い場合(自動作動機構48の非作動時)、スプリング4
7によって弁座部材40は、その前端面がプランジャ5
2に当接し且つプランジャ52の前端面がヨーク兼反力
部材収容用部材51に対して固定の関係にあり且つ入力
部材27の前方部材30の前端部を摺動可能に案内する
案内部材53に当接した図2の位置に保持され、弁座部
材40の第2負圧弁座39はパワーピストン22の第1
負圧弁座38よりもδ3の距離分で前側に位置する。
ク兼反力部材収容用部材51はパワーピストン22に固
定されており、プランジャ52は弁座部材40の前端面
と当接する。ソレノイドコイル49は、リード線により
ハウジング14の外部の電子制御装置(図示省略)と電
気的に接続される。ソレノイドコイル49が通電されな
い場合(自動作動機構48の非作動時)、スプリング4
7によって弁座部材40は、その前端面がプランジャ5
2に当接し且つプランジャ52の前端面がヨーク兼反力
部材収容用部材51に対して固定の関係にあり且つ入力
部材27の前方部材30の前端部を摺動可能に案内する
案内部材53に当接した図2の位置に保持され、弁座部
材40の第2負圧弁座39はパワーピストン22の第1
負圧弁座38よりもδ3の距離分で前側に位置する。
【0035】ソレノイドコイル49が通電された場合
(自動作動機構48の作動時)、ヨーク50とプランジ
ャ52との間に電磁吸引力が発生し、この電磁吸引力に
よりプランジャ52が弁座部材40をスプリング47に
抗して後退させる。弁座部材40の後退量はヨーク50
とプランジャ52との間の距離δ2に対応し、弁座部材
40が後退された状態では弁座部材40の第2負圧弁座
39がパワーピストン22の第1負圧弁座38よりも後
側に位置する。
(自動作動機構48の作動時)、ヨーク50とプランジ
ャ52との間に電磁吸引力が発生し、この電磁吸引力に
よりプランジャ52が弁座部材40をスプリング47に
抗して後退させる。弁座部材40の後退量はヨーク50
とプランジャ52との間の距離δ2に対応し、弁座部材
40が後退された状態では弁座部材40の第2負圧弁座
39がパワーピストン22の第1負圧弁座38よりも後
側に位置する。
【0036】ヨーク兼反力部材収容用部材51の内部に
おいて、案内部材53の前側にはゴムよりなる円盤状の
反力部材54が設置され、この反力部材54の前側には
ハウジング14の前壁の中心部を気密的に且つ摺動可能
に貫通している出力部材55の後端部56が摺動可能に
設置されている。反力部材54は、周知のように、パワ
ーピストン22の前進力及び入力部材27の前進力を出
力部材55に伝達すると共に出力部材55からの出力に
対応した大きさの反力を入力部材27に後退させるよう
に付与するものである。
おいて、案内部材53の前側にはゴムよりなる円盤状の
反力部材54が設置され、この反力部材54の前側には
ハウジング14の前壁の中心部を気密的に且つ摺動可能
に貫通している出力部材55の後端部56が摺動可能に
設置されている。反力部材54は、周知のように、パワ
ーピストン22の前進力及び入力部材27の前進力を出
力部材55に伝達すると共に出力部材55からの出力に
対応した大きさの反力を入力部材27に後退させるよう
に付与するものである。
【0037】図3は、図2の反力部材54の近辺の一部
拡大断面図である。図2及び図3に示すように、反力部
材54は、その前端面において段差を有することによ
り、円盤状の第1前端面54aと、第1前端面54aの
周りで第1前端面54aよりも後方に位置する環状の第
2前端面54bとを備え、且つ、その後端面において段
差を有することにより、円盤状の第1後端面54cと、
第1後端面54cの周りで第1後端面54cよりも前方
に位置する環状の第2後端面54dとを備えている。
拡大断面図である。図2及び図3に示すように、反力部
材54は、その前端面において段差を有することによ
り、円盤状の第1前端面54aと、第1前端面54aの
周りで第1前端面54aよりも後方に位置する環状の第
2前端面54bとを備え、且つ、その後端面において段
差を有することにより、円盤状の第1後端面54cと、
第1後端面54cの周りで第1後端面54cよりも前方
に位置する環状の第2後端面54dとを備えている。
【0038】更に、反力部材54は、第2前端面54b
上に接着される剛性部材から成る環状の第1プレート8
1と、第2後端面54d上に接着される剛性部材から成
る環状の第2プレート82とを有している。第1前端面
54aと第2前端面54bとの段差は、第1プレート7
0の厚さよりも小さく、第1後端面54cと第2後端面
54dとの段差は、第2プレート70の厚さに略等しく
されている。
上に接着される剛性部材から成る環状の第1プレート8
1と、第2後端面54d上に接着される剛性部材から成
る環状の第2プレート82とを有している。第1前端面
54aと第2前端面54bとの段差は、第1プレート7
0の厚さよりも小さく、第1後端面54cと第2後端面
54dとの段差は、第2プレート70の厚さに略等しく
されている。
【0039】即ち、反力部材54は、出力部材55の後
方端部56に第1プレート70を介してその前端面で当
接しており、パワーピストン22に、ヨーク兼反力部材
収容部材51、案内部材53、及び第2プレート71を
介して第2後端面54dと第1後端面54cの外周部分
を含む反力部材54の後端面外周部分で当接しており、
入力部材27の前端に、反力部材54の中央部分、即
ち、第1後端部54aの中央部分で当接可能とされてい
る。
方端部56に第1プレート70を介してその前端面で当
接しており、パワーピストン22に、ヨーク兼反力部材
収容部材51、案内部材53、及び第2プレート71を
介して第2後端面54dと第1後端面54cの外周部分
を含む反力部材54の後端面外周部分で当接しており、
入力部材27の前端に、反力部材54の中央部分、即
ち、第1後端部54aの中央部分で当接可能とされてい
る。
【0040】第1前室23の中心部には、パワーピスト
ン22とこれに結合された可動壁17,20をハウジン
グ14に対して後退させるためのリターンスプリング5
7が設置されている。
ン22とこれに結合された可動壁17,20をハウジン
グ14に対して後退させるためのリターンスプリング5
7が設置されている。
【0041】出力部材55は、マスターシリンダのピス
トン(図示省略)と作用的に連結されている。
トン(図示省略)と作用的に連結されている。
【0042】図4は、本実施の形態の車両用負圧式ブレ
ーキブースタ10の入力−出力特性線図である。図1〜
図4を用いて作動を説明する。図1〜図3に示す状態
は、ブレーキペダル31が踏まれておらず且つ自動作動
機構48が作動されていない状態であり、弁機構36が
第2後室26を第1前室23に連通すると共に大気から
遮断する出力減少作用状態、即ち大気弁座37が弁部材
45の可動部41の大気弁体41aに当接し且つ可動部
41の負圧弁体41bが第1負圧弁座38及び第2負圧
弁座39とから離間した状態となり、第1後室24と第
2後室26の圧力は第1前室23の圧力と同じ圧力に低
下しており、可動壁17,20とパワーピストン22に
は前進力が作用せず、パワーピストン22とこれに結合
された可動壁17,20は、リターンスプリング57に
よってハウジング14に対する後退限位置、即ちパワー
ピストン22の半径方向孔33の前側壁がキー部材32
の前面に当接し且つキー部材32の両端部の後面が後側
シェル12に当接した位置に保持される。
ーキブースタ10の入力−出力特性線図である。図1〜
図4を用いて作動を説明する。図1〜図3に示す状態
は、ブレーキペダル31が踏まれておらず且つ自動作動
機構48が作動されていない状態であり、弁機構36が
第2後室26を第1前室23に連通すると共に大気から
遮断する出力減少作用状態、即ち大気弁座37が弁部材
45の可動部41の大気弁体41aに当接し且つ可動部
41の負圧弁体41bが第1負圧弁座38及び第2負圧
弁座39とから離間した状態となり、第1後室24と第
2後室26の圧力は第1前室23の圧力と同じ圧力に低
下しており、可動壁17,20とパワーピストン22に
は前進力が作用せず、パワーピストン22とこれに結合
された可動壁17,20は、リターンスプリング57に
よってハウジング14に対する後退限位置、即ちパワー
ピストン22の半径方向孔33の前側壁がキー部材32
の前面に当接し且つキー部材32の両端部の後面が後側
シェル12に当接した位置に保持される。
【0043】通常ブレーキ作用のために運転者がブレー
キペダル31を踏み込むと、入力部材27がパワーピス
トン22に対して前進し、弁部材45の可動部41の負
圧弁体41bがパワーピストン22の第1負圧弁座38
に当接して第2後室26を第1前室23から遮断する。
つまり、弁機構36が出力減少作用状態から出力保持作
用状態に切り換わる。この時、入力部材27の前端面と
反力部材54の後端面の中央部分との間には隙間が残存
している。
キペダル31を踏み込むと、入力部材27がパワーピス
トン22に対して前進し、弁部材45の可動部41の負
圧弁体41bがパワーピストン22の第1負圧弁座38
に当接して第2後室26を第1前室23から遮断する。
つまり、弁機構36が出力減少作用状態から出力保持作
用状態に切り換わる。この時、入力部材27の前端面と
反力部材54の後端面の中央部分との間には隙間が残存
している。
【0044】次いで、弁機構36が出力減少作用状態を
採る状態から、更に入力部材27がパワーピストン22
に対して前進すると、大気弁座37が弁部材45の可動
部41の大気弁体41aから離間して第2後室26を大
気と連通し、弁機構36が出力増加作用状態に切り換わ
る。従って、大気が第2後室26に流入し、更に第2後
室26から第1後室24に流入し、両後室24,26の
圧力が上がり、第1可動壁17には第1前室23と第1
後室24との差圧により前進力が発生し、第2可動壁2
0には第2前室25と第2後室26との差圧により前進
力が発生し、パワーピストン22には第1前室23と第
2後室26との間の差圧により前進力が発生し、これら
の前進力がパワーピストン22から自動作動機構48の
ヨーク兼反力部材収容用部材51,案内部材53及び反
力部材54を介して出力部材55に伝達され、可動壁1
7,20、パワーピストン22及び出力部材55がハウ
ジング14に対し一体的に前進を開始し、マスターシリ
ンダの作動が開始される。その際、パワーピストン22
は入力部材27に対しても前進し、弁部材45の可動部
41の大気弁体41aが大気弁座37に接近する。ま
た、反力部材54がパワーピストン22と出力部材55
とにより圧縮されて弾性変形することにより、その後端
面の中心部分と入力部材27の前端面との間の隙間を減
少するように案内部材53の内部に後端面の中心部分が
張り出し、入力部材27の前端面に当接して反力部材5
4がパワーピストン22の前進力及び入力部材27の前
進力を出力部材55に伝達すると共に出力部材55から
の出力に対応した反力を、入力部材27に、入力部材2
7をパワーピストン22に対して後退させるように付与
するようになる。
採る状態から、更に入力部材27がパワーピストン22
に対して前進すると、大気弁座37が弁部材45の可動
部41の大気弁体41aから離間して第2後室26を大
気と連通し、弁機構36が出力増加作用状態に切り換わ
る。従って、大気が第2後室26に流入し、更に第2後
室26から第1後室24に流入し、両後室24,26の
圧力が上がり、第1可動壁17には第1前室23と第1
後室24との差圧により前進力が発生し、第2可動壁2
0には第2前室25と第2後室26との差圧により前進
力が発生し、パワーピストン22には第1前室23と第
2後室26との間の差圧により前進力が発生し、これら
の前進力がパワーピストン22から自動作動機構48の
ヨーク兼反力部材収容用部材51,案内部材53及び反
力部材54を介して出力部材55に伝達され、可動壁1
7,20、パワーピストン22及び出力部材55がハウ
ジング14に対し一体的に前進を開始し、マスターシリ
ンダの作動が開始される。その際、パワーピストン22
は入力部材27に対しても前進し、弁部材45の可動部
41の大気弁体41aが大気弁座37に接近する。ま
た、反力部材54がパワーピストン22と出力部材55
とにより圧縮されて弾性変形することにより、その後端
面の中心部分と入力部材27の前端面との間の隙間を減
少するように案内部材53の内部に後端面の中心部分が
張り出し、入力部材27の前端面に当接して反力部材5
4がパワーピストン22の前進力及び入力部材27の前
進力を出力部材55に伝達すると共に出力部材55から
の出力に対応した反力を、入力部材27に、入力部材2
7をパワーピストン22に対して後退させるように付与
するようになる。
【0045】パワーピストン22が入力部材27に対し
て前進することにより、やがて、弁部材45の可動部4
1の大気弁体41aが再び大気弁座37に当接し、後室
24,26への大気の流入が停止される(弁機構36が
出力保持作用状態に切り換わる)。
て前進することにより、やがて、弁部材45の可動部4
1の大気弁体41aが再び大気弁座37に当接し、後室
24,26への大気の流入が停止される(弁機構36が
出力保持作用状態に切り換わる)。
【0046】この通常ブレーキ作用において、ブレーキ
ペダル31から入力部材27に加えられている入力は図
4中に示した値Fi1であり、出力部材27からマスタ
ーシリンダに付与される出力は図4に示した値Fo1で
ある。即ち、入力Fi1でのブレーキ操作によって生じ
るパワーピストン22の第1の推進力は、出力部材55
を介して主出力Fo1として装置外に出力される。
ペダル31から入力部材27に加えられている入力は図
4中に示した値Fi1であり、出力部材27からマスタ
ーシリンダに付与される出力は図4に示した値Fo1で
ある。即ち、入力Fi1でのブレーキ操作によって生じ
るパワーピストン22の第1の推進力は、出力部材55
を介して主出力Fo1として装置外に出力される。
【0047】ブレーキペダル31から入力部材27に加
えられる入力が図4の値Fi3未満の値に増加される
と、入力部材27がパワーピストン22に対して前進
し、大気弁座37が再び弁部材45の可動部41の大気
弁体41aから離間し(弁機構36が出力増加作用状態
に切り換わる)、大気が後室24,26に流入して後室
24,26の圧力が上昇し、可動壁17,20とパワー
ピストン22の前進力が増加し、可動壁17,20、パ
ワーピストン22及び出力部材55がハウジング14に
対して更に前進する。また、パワーピストン22が入力
部材27に対し前進することにより弁部材45の可動部
41の大気弁体41aが大気弁座37に接近し、やがて
弁部材45の可動部41の大気弁体41aが大気弁座3
7に再び当接して後室24,26への大気流入が停止さ
れ(弁機構36が出力保持作用状態に切り換わる)、可
動壁17,20とパワーピストン22の前進力が増加が
停止する。
えられる入力が図4の値Fi3未満の値に増加される
と、入力部材27がパワーピストン22に対して前進
し、大気弁座37が再び弁部材45の可動部41の大気
弁体41aから離間し(弁機構36が出力増加作用状態
に切り換わる)、大気が後室24,26に流入して後室
24,26の圧力が上昇し、可動壁17,20とパワー
ピストン22の前進力が増加し、可動壁17,20、パ
ワーピストン22及び出力部材55がハウジング14に
対して更に前進する。また、パワーピストン22が入力
部材27に対し前進することにより弁部材45の可動部
41の大気弁体41aが大気弁座37に接近し、やがて
弁部材45の可動部41の大気弁体41aが大気弁座3
7に再び当接して後室24,26への大気流入が停止さ
れ(弁機構36が出力保持作用状態に切り換わる)、可
動壁17,20とパワーピストン22の前進力が増加が
停止する。
【0048】ブレーキペダル31から入力部材27に加
えられる入力が図4の値Fi1よりも大きい値まで減少
されると、入力部材27がパワーピストン22に対して
後退され、弁部材45の可動部41がパワーピストン2
2に対して後退されて可動部41の負圧弁体41bが第
1負圧弁座38から離間し(弁機構36が出力減少作用
状態に切り換わる)、後室24,26が第1前室23に
連通されて後室24,26内の大気が負圧源により前室
23を介して排出され、後室24,26の圧力が低下し
て可動壁17,20とパワーピストン22の前進力が減
少し、可動壁17,20、パワーピストン22及び出力
部材55がハウジング14に対して後退する。その際、
パワーピストン22は入力部材27に対しても後退し、
第1負圧弁座38が弁部材45の可動部41の負圧弁体
41bに接近し、やがて第1負圧弁座38が弁部材45
の可動部41の負圧弁体41bに当接して後室24,2
6からの大気流出が停止され(弁機構36が出力保持作
用状態に切り換わる)、可動壁17,20とパワーピス
トン22の前進力の減少が停止される。
えられる入力が図4の値Fi1よりも大きい値まで減少
されると、入力部材27がパワーピストン22に対して
後退され、弁部材45の可動部41がパワーピストン2
2に対して後退されて可動部41の負圧弁体41bが第
1負圧弁座38から離間し(弁機構36が出力減少作用
状態に切り換わる)、後室24,26が第1前室23に
連通されて後室24,26内の大気が負圧源により前室
23を介して排出され、後室24,26の圧力が低下し
て可動壁17,20とパワーピストン22の前進力が減
少し、可動壁17,20、パワーピストン22及び出力
部材55がハウジング14に対して後退する。その際、
パワーピストン22は入力部材27に対しても後退し、
第1負圧弁座38が弁部材45の可動部41の負圧弁体
41bに接近し、やがて第1負圧弁座38が弁部材45
の可動部41の負圧弁体41bに当接して後室24,2
6からの大気流出が停止され(弁機構36が出力保持作
用状態に切り換わる)、可動壁17,20とパワーピス
トン22の前進力の減少が停止される。
【0049】図4に示した入力の値Fi3は、後室2
4,26の圧力が大気圧になる入力値を示す。入力が値
Fi1から値Fi3の範囲においては、出力部材55か
らマスターシリンダに加えられる出力の変化量は入力部
材27に加えられる入力の変化量より大きい。入力に対
する出力の比率は、反力部材54の後面と入力部材27
の前端面との当接面積に対する反力部材54の後面の面
積の比率に一致する。
4,26の圧力が大気圧になる入力値を示す。入力が値
Fi1から値Fi3の範囲においては、出力部材55か
らマスターシリンダに加えられる出力の変化量は入力部
材27に加えられる入力の変化量より大きい。入力に対
する出力の比率は、反力部材54の後面と入力部材27
の前端面との当接面積に対する反力部材54の後面の面
積の比率に一致する。
【0050】図4において、入力が値Fi3のときの出
力は値Fo4である。入力が値Fi3から更に増加され
た場合、出力が入力の増加分だけ増加する。尚、図4に
おいて、縦軸の単位長さあたりの力の変化量は横軸の単
位長さあたりの力の変化量より大きいものである。縦軸
の単位長さあたりの力の変化量と横軸の単位長さあたり
の力の変化量を一致させて描いたならば、入力が値Fi
3より大きい場合の入力−出力の相関を示す線が45度
の勾配となる。
力は値Fo4である。入力が値Fi3から更に増加され
た場合、出力が入力の増加分だけ増加する。尚、図4に
おいて、縦軸の単位長さあたりの力の変化量は横軸の単
位長さあたりの力の変化量より大きいものである。縦軸
の単位長さあたりの力の変化量と横軸の単位長さあたり
の力の変化量を一致させて描いたならば、入力が値Fi
3より大きい場合の入力−出力の相関を示す線が45度
の勾配となる。
【0051】ブレーキペダル31が踏み込まれて入力部
材27、可動壁17,20、パワーピストン22及び出
力部材55がハウジング14に対して前進している状態
では、キー部材32が後側シェル12から離間してい
る。通常ブレーキ作用を解除するために運転者がブレー
キペダル31の踏み込みを解除すると、入力部材27が
反力部材54から付与される反力とスプリング59によ
ってパワーピストン22に対して、フランジ部34の後
面がキー部材32の前面に当接した位置に後退される。
これにより、弁部材45の可動部41がパワーピストン
22に対して後退され、可動部41の負圧弁体41bが
第1負圧弁座38から離間され(弁機構36が出力減少
作用状態に切り換わる)、後室24,26内の大気が負
圧源により前室23を介して迅速に排出され、後室2
4,26の迅速な圧力低下に応じて入力部材27、可動
壁17,20、パワーピストン22及び出力部材55が
ハウジング14に対して迅速に後退される。
材27、可動壁17,20、パワーピストン22及び出
力部材55がハウジング14に対して前進している状態
では、キー部材32が後側シェル12から離間してい
る。通常ブレーキ作用を解除するために運転者がブレー
キペダル31の踏み込みを解除すると、入力部材27が
反力部材54から付与される反力とスプリング59によ
ってパワーピストン22に対して、フランジ部34の後
面がキー部材32の前面に当接した位置に後退される。
これにより、弁部材45の可動部41がパワーピストン
22に対して後退され、可動部41の負圧弁体41bが
第1負圧弁座38から離間され(弁機構36が出力減少
作用状態に切り換わる)、後室24,26内の大気が負
圧源により前室23を介して迅速に排出され、後室2
4,26の迅速な圧力低下に応じて入力部材27、可動
壁17,20、パワーピストン22及び出力部材55が
ハウジング14に対して迅速に後退される。
【0052】入力部材27、可動壁17,20、パワー
ピストン22及び出力部材55のハウジング14に対す
る後退により、やがてキー部材32が後側シェル12に
当接し、入力部材27のハウジング14に対する後退が
停止される。これに対し、可動壁17,20、パワーピ
ストン22及び出力部材55のハウジング14に対する
後退は、パワーピストン22のハウジング14に対する
後退限位置、即ちパワーピストン22の半径方向孔33
の前側壁がキー部材32の前面に当接し且つキー部材3
2の両端部の後面が後側シェル12に当接した位置まで
継続される。これにより、パワーピストン22の第1負
圧弁座38が弁部材45の可動部41の負圧弁体41b
に接近し、第1負圧弁座38と可動部41の負圧弁体4
1bとの間に小さな隙間が存在する非作動状態になる。
第1負圧弁座38と可動部41の負圧弁体41aとの間
の隙間が小さいことにより、次回の作動時に弁機構36
が出力減少作用状態から出力保持作用状態を経て出力増
加作用状態に切り換わるのに必要とされる入力部材27
の前進量は小さく、従ってブレーキペダル31の踏み込
み時の遊びが小さく応答性が良い。
ピストン22及び出力部材55のハウジング14に対す
る後退により、やがてキー部材32が後側シェル12に
当接し、入力部材27のハウジング14に対する後退が
停止される。これに対し、可動壁17,20、パワーピ
ストン22及び出力部材55のハウジング14に対する
後退は、パワーピストン22のハウジング14に対する
後退限位置、即ちパワーピストン22の半径方向孔33
の前側壁がキー部材32の前面に当接し且つキー部材3
2の両端部の後面が後側シェル12に当接した位置まで
継続される。これにより、パワーピストン22の第1負
圧弁座38が弁部材45の可動部41の負圧弁体41b
に接近し、第1負圧弁座38と可動部41の負圧弁体4
1bとの間に小さな隙間が存在する非作動状態になる。
第1負圧弁座38と可動部41の負圧弁体41aとの間
の隙間が小さいことにより、次回の作動時に弁機構36
が出力減少作用状態から出力保持作用状態を経て出力増
加作用状態に切り換わるのに必要とされる入力部材27
の前進量は小さく、従ってブレーキペダル31の踏み込
み時の遊びが小さく応答性が良い。
【0053】尚、反力部材54は、パワーピストン22
と出力部材55との間で伝達する力が減少することによ
り、自己の弾性により図2に示す状態に復元する。
と出力部材55との間で伝達する力が減少することによ
り、自己の弾性により図2に示す状態に復元する。
【0054】次に、緊急ブレーキ作用のために運転者が
ブレーキペダル31を入力Fi1で急速に踏み込むと、
前述した通常ブレーキ作用と同様にして入力部材27が
パワーピストン22に対して前進され、弁機構36が出
力減少作用状態から出力保持作用状態を経て出力増加作
用状態を採り、出力Fo1を出力するとともに弁機構3
6は出力保持作用状態を採る。
ブレーキペダル31を入力Fi1で急速に踏み込むと、
前述した通常ブレーキ作用と同様にして入力部材27が
パワーピストン22に対して前進され、弁機構36が出
力減少作用状態から出力保持作用状態を経て出力増加作
用状態を採り、出力Fo1を出力するとともに弁機構3
6は出力保持作用状態を採る。
【0055】このブレーキペダル31の操作と併行し
て、電子制御装置がソレノイドコイル49に通電するこ
とにより、自動作動機構48が作動される。自動作動機
構48の作動開始時期は、本実施の形態においては、ブ
レーキ操作により出力Fo1が出力されて弁機構36が
出力保持状態を採る時期として説明する。
て、電子制御装置がソレノイドコイル49に通電するこ
とにより、自動作動機構48が作動される。自動作動機
構48の作動開始時期は、本実施の形態においては、ブ
レーキ操作により出力Fo1が出力されて弁機構36が
出力保持状態を採る時期として説明する。
【0056】ソレノイドコイル49に通電されると、プ
ランジャ52とヨーク50との間に電磁吸引力が発生
し、プランジャ52がパワーピストン22に対して距離
δ2分後退されて弁座部材40を距離δ2だけ後退さ
せ、弁座部材40の第2負圧弁座39が弁部材45の可
動部41の負圧弁体41bに当接し且つ弁座部材40が
可動部41をパワーピストン22に対して後退させる。
このような作動により、弁部材45の可動部41の負圧
弁体41bがパワーピストン22の第1負圧弁座38か
ら離間されるが、弁座部材40の第2負圧弁座39が可
動部41の負圧弁体41aに当接していることにより後
室24,26と前室23との遮断状態が維持されたまま
大気弁座37と弁部材45の可動部41の大気弁体41
aとが距離δ2−δ3分離間される。
ランジャ52とヨーク50との間に電磁吸引力が発生
し、プランジャ52がパワーピストン22に対して距離
δ2分後退されて弁座部材40を距離δ2だけ後退さ
せ、弁座部材40の第2負圧弁座39が弁部材45の可
動部41の負圧弁体41bに当接し且つ弁座部材40が
可動部41をパワーピストン22に対して後退させる。
このような作動により、弁部材45の可動部41の負圧
弁体41bがパワーピストン22の第1負圧弁座38か
ら離間されるが、弁座部材40の第2負圧弁座39が可
動部41の負圧弁体41aに当接していることにより後
室24,26と前室23との遮断状態が維持されたまま
大気弁座37と弁部材45の可動部41の大気弁体41
aとが距離δ2−δ3分離間される。
【0057】従って、自動作動機構48の作動により、
大気が迅速に後室24,26に流入し、後室24,26
の圧力が迅速に上昇して可動壁17,20、パワーピス
トン22及び出力部材55がハウジング14に対して迅
速に前進する。即ち、出力がFo2にまで増大される。
換言すれば、入力Fi1でのブレーキ操作によって生じ
るパワーピストン22の第1の推進力は、出力部材55
を介して出力Fo1として発揮されるが、自動作動機構
48が作動されることにより、パワーピストン22に第
2の推進力が生じ、出力部材55にはFo2−Fo1の
補助出力が付加されることになり、ブレーキブースタ1
0として、主出力Fo1と補助出力Fo2−Fo1の和
であるFo2を出力することになる。
大気が迅速に後室24,26に流入し、後室24,26
の圧力が迅速に上昇して可動壁17,20、パワーピス
トン22及び出力部材55がハウジング14に対して迅
速に前進する。即ち、出力がFo2にまで増大される。
換言すれば、入力Fi1でのブレーキ操作によって生じ
るパワーピストン22の第1の推進力は、出力部材55
を介して出力Fo1として発揮されるが、自動作動機構
48が作動されることにより、パワーピストン22に第
2の推進力が生じ、出力部材55にはFo2−Fo1の
補助出力が付加されることになり、ブレーキブースタ1
0として、主出力Fo1と補助出力Fo2−Fo1の和
であるFo2を出力することになる。
【0058】パワーピストン22のハウジング14に対
する前進により、パワーピストン22は入力部材27に
対しても前進することにより、弁部材45の可動部41
の大気弁体41aが大気弁座37に接近する。又、パワ
ーピストン22の前進により、反力部材54がパワーピ
ストン22と出力部材55とにより圧縮されて弾性変形
することにより、その後端面の中心部分と入力部材27
の前端面との間の隙間を減少するように中心部分が案内
部材53の内部に張り出し、入力部材27の前端部の前
面に当接して反力部材54がパワーピストン22の前進
力及び入力部材27の前進力を出力部材55に伝達する
と共に出力部材55からの出力に対応した反力を、入力
部材27に同入力部材27をパワーピストン22に対し
て後退させるように付与するようになる。
する前進により、パワーピストン22は入力部材27に
対しても前進することにより、弁部材45の可動部41
の大気弁体41aが大気弁座37に接近する。又、パワ
ーピストン22の前進により、反力部材54がパワーピ
ストン22と出力部材55とにより圧縮されて弾性変形
することにより、その後端面の中心部分と入力部材27
の前端面との間の隙間を減少するように中心部分が案内
部材53の内部に張り出し、入力部材27の前端部の前
面に当接して反力部材54がパワーピストン22の前進
力及び入力部材27の前進力を出力部材55に伝達する
と共に出力部材55からの出力に対応した反力を、入力
部材27に同入力部材27をパワーピストン22に対し
て後退させるように付与するようになる。
【0059】パワーピストン22のハウジング14に対
する前進及び入力部材27のパワーピストン22に対す
る後退によってパワーピストン22が入力部材27に対
して前進することにより、やがて可動部41の大気弁体
41aが大気弁座37に当接して弁機構36が出力保持
作用状態となる。このときの入力部材27が反力部材5
4から反力を受けることにより後退される量は、略δ2
−δ3分となる。
する前進及び入力部材27のパワーピストン22に対す
る後退によってパワーピストン22が入力部材27に対
して前進することにより、やがて可動部41の大気弁体
41aが大気弁座37に当接して弁機構36が出力保持
作用状態となる。このときの入力部材27が反力部材5
4から反力を受けることにより後退される量は、略δ2
−δ3分となる。
【0060】出力が図4の値Fo2のときの後室24,
26の圧力は大気圧よりも低い。従って、Fo2を出力
して弁機構36が出力保持作用状態を採っているとき
に、入力部材27に加えられる入力が図4の値Fi2未
満の値まで増加されると、入力部材27がパワーピスト
ン22に対して前進されて大気弁座37が大気弁体41
aから離間し、弁機構36が出力保持作用状態から出力
増加作用状態に切り換わり、後室24,26の圧力が上
昇して出力が増加する。そして、パワーピストン22が
入力部材27に対して前進することにより、大気弁座3
7と大気弁体41aとが当接して弁機構36が出力増加
作用状態から出力保持作用状態に切り換わり、出力の増
加が停止する。
26の圧力は大気圧よりも低い。従って、Fo2を出力
して弁機構36が出力保持作用状態を採っているとき
に、入力部材27に加えられる入力が図4の値Fi2未
満の値まで増加されると、入力部材27がパワーピスト
ン22に対して前進されて大気弁座37が大気弁体41
aから離間し、弁機構36が出力保持作用状態から出力
増加作用状態に切り換わり、後室24,26の圧力が上
昇して出力が増加する。そして、パワーピストン22が
入力部材27に対して前進することにより、大気弁座3
7と大気弁体41aとが当接して弁機構36が出力増加
作用状態から出力保持作用状態に切り換わり、出力の増
加が停止する。
【0061】また、入力が値Fi2未満の値まで増加さ
れて弁機構36が出力保持状態を採るときに、入力部材
27の入力が減少されると、入力部材27が反力部材5
4からの反力によりパワーピストン22に対して後退さ
れ、入力部材27の後退により可動部41が後退されて
第2負圧弁座39と負圧弁体41とが離間し、弁機構3
6が出力減少作用状態に切り換わり、後室24,26の
圧力が低下して出力が減少する。そして、パワーピスト
ン22が入力部材27に対して後退することにより、第
2負圧弁座39と負圧弁体41bとが当接して弁機構3
6が出力減少作用状態から出力保持作用状態に切り換わ
り、出力の減少が停止する。
れて弁機構36が出力保持状態を採るときに、入力部材
27の入力が減少されると、入力部材27が反力部材5
4からの反力によりパワーピストン22に対して後退さ
れ、入力部材27の後退により可動部41が後退されて
第2負圧弁座39と負圧弁体41とが離間し、弁機構3
6が出力減少作用状態に切り換わり、後室24,26の
圧力が低下して出力が減少する。そして、パワーピスト
ン22が入力部材27に対して後退することにより、第
2負圧弁座39と負圧弁体41bとが当接して弁機構3
6が出力減少作用状態から出力保持作用状態に切り換わ
り、出力の減少が停止する。
【0062】図4の出力値Fo3は後室24,26の圧
力が大気圧にまで上昇したときの値を示しており、この
ときの入力は値Fi2である。入力が値Fi1と値Fi
2との間で変化される場合、入力に対する出力の比率
は、反力部材54の後面と入力部材27の前端面との当
接面積に対する反力部材54の後面の面積の比率に一致
する。入力が値Fi2より大きい範囲では、入力の変化
分だけ出力が変化する。ソレノイドコイル49が通電さ
れている状態において、運転者がブレーキペダル31の
踏み込みを解除すると、通常ブレーキ作用においてブレ
ーキペダル31の踏み込みが解除されたときと同様に、
入力部材27が反力部材54から付与される反力とスプ
リング59によってパワーピストン22に対して後退さ
れる。これにより弁機構36が出力減少作用状態に切り
換わり、後室24,26の圧力が低下して出力が減少す
る。これにより、入力部材27、可動壁17,20、パ
ワーピストン22及び出力部材55がハウジング14に
対して後退され、最終的には図1及び図2に示す非作動
状態に戻る。
力が大気圧にまで上昇したときの値を示しており、この
ときの入力は値Fi2である。入力が値Fi1と値Fi
2との間で変化される場合、入力に対する出力の比率
は、反力部材54の後面と入力部材27の前端面との当
接面積に対する反力部材54の後面の面積の比率に一致
する。入力が値Fi2より大きい範囲では、入力の変化
分だけ出力が変化する。ソレノイドコイル49が通電さ
れている状態において、運転者がブレーキペダル31の
踏み込みを解除すると、通常ブレーキ作用においてブレ
ーキペダル31の踏み込みが解除されたときと同様に、
入力部材27が反力部材54から付与される反力とスプ
リング59によってパワーピストン22に対して後退さ
れる。これにより弁機構36が出力減少作用状態に切り
換わり、後室24,26の圧力が低下して出力が減少す
る。これにより、入力部材27、可動壁17,20、パ
ワーピストン22及び出力部材55がハウジング14に
対して後退され、最終的には図1及び図2に示す非作動
状態に戻る。
【0063】電子制御装置はソレノイドコイル49を非
通電とする条件が成立したとき、ソレノイドコイル49
を非通電とする。これにより、弁座部材40とプランジ
ャー52がスプリング47により図2に示す位置に復帰
される。
通電とする条件が成立したとき、ソレノイドコイル49
を非通電とする。これにより、弁座部材40とプランジ
ャー52がスプリング47により図2に示す位置に復帰
される。
【0064】本実施の形態の負圧式ブレーキブースタ1
0においては、反力部材54にプレート81、82が配
設されていることにより、従来の負圧式倍力装置におけ
る反力部材よりも反力部材54の弾性変形が抑制されて
案内部材53への張り出し量が減少される。プレート8
1、82による反力部材54の弾性変形の抑制に関して
は、プレート81、82により、反力部材54の特にプ
レート81、82に対向する第2前端面54b、第2後
端面54dの第1前端面54a、第1後端面54cへ向
かう弾性変形が抑制されるものと考えられ、従って、第
1後端部54cの中心部分の案内部材53への、即ち後
方への張り出し量が減少されるものと考えられる。
0においては、反力部材54にプレート81、82が配
設されていることにより、従来の負圧式倍力装置におけ
る反力部材よりも反力部材54の弾性変形が抑制されて
案内部材53への張り出し量が減少される。プレート8
1、82による反力部材54の弾性変形の抑制に関して
は、プレート81、82により、反力部材54の特にプ
レート81、82に対向する第2前端面54b、第2後
端面54dの第1前端面54a、第1後端面54cへ向
かう弾性変形が抑制されるものと考えられ、従って、第
1後端部54cの中心部分の案内部材53への、即ち後
方への張り出し量が減少されるものと考えられる。
【0065】更に言えば、従来のもの及び本実施の形態
において、パワーピストンから同等の第2の推進力をう
けることによって同等の反力を入力部材に印加する場
合、本実施の形態の反力部材の方が従来のものに比べ
て、入力部材を後退させるために反力部材の中央部分が
後方へ張り出す量が少なくなるものである。即ち、従来
のものと同等の補助出力を得ようとする場合に、従来の
ものに比して、自動作動機構48の作動において、プラ
ンジャ52の移動量を減少させることが可能となり、ひ
いては、自動作動機構48を小型化することを可能とし
ているものである。以上説明したように、本実施の形態
の負圧式ブレーキブースタ10によれば、反力部材54
の弾性変形を抑制することにより、自動作動機構48の
小型化を可能とし、ひいては、負圧式ブレーキブースタ
10の小型化を可能としている。
において、パワーピストンから同等の第2の推進力をう
けることによって同等の反力を入力部材に印加する場
合、本実施の形態の反力部材の方が従来のものに比べ
て、入力部材を後退させるために反力部材の中央部分が
後方へ張り出す量が少なくなるものである。即ち、従来
のものと同等の補助出力を得ようとする場合に、従来の
ものに比して、自動作動機構48の作動において、プラ
ンジャ52の移動量を減少させることが可能となり、ひ
いては、自動作動機構48を小型化することを可能とし
ているものである。以上説明したように、本実施の形態
の負圧式ブレーキブースタ10によれば、反力部材54
の弾性変形を抑制することにより、自動作動機構48の
小型化を可能とし、ひいては、負圧式ブレーキブースタ
10の小型化を可能としている。
【0066】更に、第1プレート81と第2プレート8
2とが配設されていることから、反力部材54の弾性変
形をより抑制することを可能としている。
2とが配設されていることから、反力部材54の弾性変
形をより抑制することを可能としている。
【0067】更に、第1プレート81が反力部材54に
配設されることにより、出力部材55の後端部56と反
力部材54の第1前端面54aとの間に隙間が生じるこ
とから、パワーピストン22から推進力を受けることに
よって出力部材55とパワーピストン22との間で挟持
されて弾性変形する際に、第1前端面54aが出力部材
55の後端部56と第1前端面54aとの間の隙間に張
り出すことによって、より第1後端面54cの中央部分
の案内部材53への張り出しを抑制可能となっている。
配設されることにより、出力部材55の後端部56と反
力部材54の第1前端面54aとの間に隙間が生じるこ
とから、パワーピストン22から推進力を受けることに
よって出力部材55とパワーピストン22との間で挟持
されて弾性変形する際に、第1前端面54aが出力部材
55の後端部56と第1前端面54aとの間の隙間に張
り出すことによって、より第1後端面54cの中央部分
の案内部材53への張り出しを抑制可能となっている。
【0068】従って、小型化を可能とする負圧式ブレー
キブースタ10を提供することを可能としている。
キブースタ10を提供することを可能としている。
【0069】本実施の形態においては、第1負圧弁座3
8と大気弁座37とが前後方向に変位して配置され、第
1負圧弁座38及び大気弁座37にそれぞれ対向する負
圧弁体41bと大気弁体41aとが前後方向に変位して
配置されているが、特にこの構成に限定するものではな
く、例えば、第1負圧弁座と大気弁座とが略同一面上に
位置し、負圧弁体と大気弁体とが略同一面上に位置する
ように構成された本発明の負圧式倍力装置においても同
様の作用効果が得られる。
8と大気弁座37とが前後方向に変位して配置され、第
1負圧弁座38及び大気弁座37にそれぞれ対向する負
圧弁体41bと大気弁体41aとが前後方向に変位して
配置されているが、特にこの構成に限定するものではな
く、例えば、第1負圧弁座と大気弁座とが略同一面上に
位置し、負圧弁体と大気弁体とが略同一面上に位置する
ように構成された本発明の負圧式倍力装置においても同
様の作用効果が得られる。
【0070】(実施の形態2)図5は、本発明の一実施
の形態のタンデム型の車両用ブレーキブースタの弁機構
及び自動作動機構近辺の断面図である。実施の形態1と
同様の部材には同符号が付してある。入力部材27、弁
機構36及び自動作動機構48以外は実施の形態1と同
様であるので説明は省略する。
の形態のタンデム型の車両用ブレーキブースタの弁機構
及び自動作動機構近辺の断面図である。実施の形態1と
同様の部材には同符号が付してある。入力部材27、弁
機構36及び自動作動機構48以外は実施の形態1と同
様であるので説明は省略する。
【0071】入力部材27は、後方部材28と、後端を
後方部材28の前端にボール継手により連結されており
且つパワーピストン22により摺動可能に直接支持され
た中央部材29と、後端を中央部材29の前端に螺合さ
れ固定された前方部材30と、この前方部材30に前側
に位置していて反力部材54と前方部材30との間で前
後方向の力を伝達する力伝達部材68とからなる。
後方部材28の前端にボール継手により連結されており
且つパワーピストン22により摺動可能に直接支持され
た中央部材29と、後端を中央部材29の前端に螺合さ
れ固定された前方部材30と、この前方部材30に前側
に位置していて反力部材54と前方部材30との間で前
後方向の力を伝達する力伝達部材68とからなる。
【0072】この力伝達部材68は反力部材収容用部材
51により摺動自在に案内されている。キー部材32の
中央部は前方部材のフランジ部34と中央部材29の前
端(図2中のフランジ部35に対応する)との間に位置
している。従って、パワーピストン22に対する入力部
材27の前進限位置及び後退限位置とハウジング14に
対する入力部材27の後退限位置は、図2に示すものと
同じである。パワーピストン22には通路60,61が
形成されている。
51により摺動自在に案内されている。キー部材32の
中央部は前方部材のフランジ部34と中央部材29の前
端(図2中のフランジ部35に対応する)との間に位置
している。従って、パワーピストン22に対する入力部
材27の前進限位置及び後退限位置とハウジング14に
対する入力部材27の後退限位置は、図2に示すものと
同じである。パワーピストン22には通路60,61が
形成されている。
【0073】弁機構36は、入力部材27及びパワーピ
ストン22に対して前進及び後退可能に設置されており
且つ後方に向いている大気弁座37を有した弁座部材4
0と、パワーピストン22に一体に形成されており且つ
後方に向いている負圧弁座38と、大気弁座37及び負
圧弁座38と対向する可動部41とリテーナー42によ
ってパワーピストン22に気密的に固定される固定部4
3とを有しており且つ可動部41がスプリング44によ
って前方に付勢されている筒状弁部材45とからなる。
可動部41には、大気弁体41a及び負圧弁体41bが
それぞれ配設されている。入力部材27の中央部材29
の外周には、中央部材29と弁座部材40との間の気密
を保つシール部材46が取付けられている。
ストン22に対して前進及び後退可能に設置されており
且つ後方に向いている大気弁座37を有した弁座部材4
0と、パワーピストン22に一体に形成されており且つ
後方に向いている負圧弁座38と、大気弁座37及び負
圧弁座38と対向する可動部41とリテーナー42によ
ってパワーピストン22に気密的に固定される固定部4
3とを有しており且つ可動部41がスプリング44によ
って前方に付勢されている筒状弁部材45とからなる。
可動部41には、大気弁体41a及び負圧弁体41bが
それぞれ配設されている。入力部材27の中央部材29
の外周には、中央部材29と弁座部材40との間の気密
を保つシール部材46が取付けられている。
【0074】パワーピストン22の前方部分の内部に
は、自動作動機構48が設置されている。この自動作動
機構48は、パワーピストン22に対し前進及び後退が
できるように設置されたソレノイドコイル49と、パワ
ーピストン22に対し前進及び後退ができるように設置
された磁性体よりなるヨーク50,69と、磁性体から
なるプランジャ52とからなる。
は、自動作動機構48が設置されている。この自動作動
機構48は、パワーピストン22に対し前進及び後退が
できるように設置されたソレノイドコイル49と、パワ
ーピストン22に対し前進及び後退ができるように設置
された磁性体よりなるヨーク50,69と、磁性体から
なるプランジャ52とからなる。
【0075】ソレノイドコイル49はリード線によりハ
ウジング14の外部の電子制御装置と電気的に接続され
る。プランジャ52の後端は弁座部材40の前端と結合
されている。ソレノイドコイル49が通電される、即ち
自動作動機構48が作動されると、ヨーク69とプラン
ジャ52との間に電磁吸引力が発生する。
ウジング14の外部の電子制御装置と電気的に接続され
る。プランジャ52の後端は弁座部材40の前端と結合
されている。ソレノイドコイル49が通電される、即ち
自動作動機構48が作動されると、ヨーク69とプラン
ジャ52との間に電磁吸引力が発生する。
【0076】自動作動機構48の非作動時に弁座部材4
0を入力部材27に対する後退限位置に位置させ且つこ
の後退限位置で両者を一体的に前進及び後退するように
連結するため、弁座部材40を入力部材27に対して後
方へ付勢するスプリング70が入力部材27の中央部材
29と弁座部材40との間に設置されると共に、プラン
ジャ52の内周部後端76と入力部材27のフランジ部
34の前面とで対向当接部が構成されている。
0を入力部材27に対する後退限位置に位置させ且つこ
の後退限位置で両者を一体的に前進及び後退するように
連結するため、弁座部材40を入力部材27に対して後
方へ付勢するスプリング70が入力部材27の中央部材
29と弁座部材40との間に設置されると共に、プラン
ジャ52の内周部後端76と入力部材27のフランジ部
34の前面とで対向当接部が構成されている。
【0077】自動作動機構48の作動時に弁座部材40
を入力部材27に対する前進位置に位置させ且つこの前
進位置で両者を一体的に後退可能となるように連結する
ため、弁座部材40及び中央部材29は自動作動機構4
8が作動された際に互いに当接する当接部40a、29
aを夫々備えている。
を入力部材27に対する前進位置に位置させ且つこの前
進位置で両者を一体的に後退可能となるように連結する
ため、弁座部材40及び中央部材29は自動作動機構4
8が作動された際に互いに当接する当接部40a、29
aを夫々備えている。
【0078】更に、入力部材27の前進及び後退に伴っ
て自動作動機構48が入力部材27と一体的に移動可能
となるように、入力部材27の前方部材30の外周に固
定されたストッパ71とヨーク69の内周部前端72と
で対向当接部が構成され、入力部材27に対してヨーク
69を前方へ付勢するスプリング73が入力部材27の
フランジ部34とヨーク69との間に設置されている。
て自動作動機構48が入力部材27と一体的に移動可能
となるように、入力部材27の前方部材30の外周に固
定されたストッパ71とヨーク69の内周部前端72と
で対向当接部が構成され、入力部材27に対してヨーク
69を前方へ付勢するスプリング73が入力部材27の
フランジ部34とヨーク69との間に設置されている。
【0079】プランジャ52の前端74とヨーク69の
内周部後端75とで対向当接部が構成されている。反力
部材収容部材51は、その前方側に反力部材54を収容
し、その後方側部分で力伝達部材68を摺動可能に案内
している。
内周部後端75とで対向当接部が構成されている。反力
部材収容部材51は、その前方側に反力部材54を収容
し、その後方側部分で力伝達部材68を摺動可能に案内
している。
【0080】ヨーク69の後端75とプランジャ52の
前端74とは、自動作動機構48の非作動時、即ち、図
5の状態において所定量δ2の距離で離間している。
又、当接部40a、29aは、自動作動機構48の非作
動時、即ち、図5の状態において、所定量δ4の距離で
離間している。
前端74とは、自動作動機構48の非作動時、即ち、図
5の状態において所定量δ2の距離で離間している。
又、当接部40a、29aは、自動作動機構48の非作
動時、即ち、図5の状態において、所定量δ4の距離で
離間している。
【0081】図5に示す初期状態においては、大気弁座
37を弁部材45の可動部41の大気弁体41aに当接
させ、且つ可動部41の負圧弁体41bを負圧弁座38
から所定量δ3の距離分離間させた状態としている。
37を弁部材45の可動部41の大気弁体41aに当接
させ、且つ可動部41の負圧弁体41bを負圧弁座38
から所定量δ3の距離分離間させた状態としている。
【0082】スプリング73の付勢力はスプリング70
の付勢力よりも大きく且つ自動作動機構48のパワーピ
ストン22及び入力部材27に対する摺動抵抗よりも大
きく、またスプリング70の付勢力はスプリング44の
付勢力よりも大きい。そして、図5に示した距離δ4、
δ5は距離δ3よりも大きく、距離δ6は距離δ1より
も大きい。更に、図5に示した距離δ7は図5において
力伝達部材68と反力部材54との隙間よりも大きい。
の付勢力よりも大きく且つ自動作動機構48のパワーピ
ストン22及び入力部材27に対する摺動抵抗よりも大
きく、またスプリング70の付勢力はスプリング44の
付勢力よりも大きい。そして、図5に示した距離δ4、
δ5は距離δ3よりも大きく、距離δ6は距離δ1より
も大きい。更に、図5に示した距離δ7は図5において
力伝達部材68と反力部材54との隙間よりも大きい。
【0083】この図5の実施形態の入力−出力特性は図
4の特性と同じであり、図4及び図5を用いて作動を説
明する。図5の状態は、通常ブレーキ作用及び緊急ブレ
ーキ作用を行っていない非作動状態を示しており、入力
部材27はハウジング14に対する後退限位置に位置
し、可動壁17、20とパワーピストン22及び出力部
材55はハウジング14に対する後退限位置に位置し、
弁機構36は、入力部材27に対して後退限位置に位置
する弁座部材40の大気弁座37が弁部材45の可動部
41の大気弁体41aに当接して可動部41の負圧弁体
41bをパワーピストン22の負圧弁座38から離間さ
せた状態、つまり出力減少作用状態にあり、変圧室2
4,26の圧力が定圧室23,24の圧力に等しくなっ
ている。
4の特性と同じであり、図4及び図5を用いて作動を説
明する。図5の状態は、通常ブレーキ作用及び緊急ブレ
ーキ作用を行っていない非作動状態を示しており、入力
部材27はハウジング14に対する後退限位置に位置
し、可動壁17、20とパワーピストン22及び出力部
材55はハウジング14に対する後退限位置に位置し、
弁機構36は、入力部材27に対して後退限位置に位置
する弁座部材40の大気弁座37が弁部材45の可動部
41の大気弁体41aに当接して可動部41の負圧弁体
41bをパワーピストン22の負圧弁座38から離間さ
せた状態、つまり出力減少作用状態にあり、変圧室2
4,26の圧力が定圧室23,24の圧力に等しくなっ
ている。
【0084】通常ブレーキ作用のために運転者がブレー
キペダルを踏み込んで入力部材27に入力が加えられる
と、入力部材27のフランジ部34とプランジャ52の
内周後端部76とが係合していることから、入力部材2
7とプランジャ52及び弁座部材40が一体的にパワー
ピストン22に対して前進され、弁部材45の可動部4
1の負圧弁体41bがパワーピストン22の負圧弁座3
8に当接し、弁機構36が出力保持作用状態に切り換わ
る。
キペダルを踏み込んで入力部材27に入力が加えられる
と、入力部材27のフランジ部34とプランジャ52の
内周後端部76とが係合していることから、入力部材2
7とプランジャ52及び弁座部材40が一体的にパワー
ピストン22に対して前進され、弁部材45の可動部4
1の負圧弁体41bがパワーピストン22の負圧弁座3
8に当接し、弁機構36が出力保持作用状態に切り換わ
る。
【0085】又、入力部材27の前進に伴ってスプリン
グ73に付勢されることにより、ヨーク69、50、及
びソレノイド49も入力部材27と一体的に前進する。
このときには力伝達部材68と反力部材54との間に隙
間が残存している。
グ73に付勢されることにより、ヨーク69、50、及
びソレノイド49も入力部材27と一体的に前進する。
このときには力伝達部材68と反力部材54との間に隙
間が残存している。
【0086】次いで、弁機構36が出力保持作用状態を
採る状態から、更に入力部材27がパワーピストン22
に対して前進すると、大気弁座37が可動部41の大気
弁体41aから離間して第2後室26を大気と連通し、
弁機構36が出力増加作用状態に切り換わる。従って、
大気が変圧室24、26に流入して変圧室24、26の
圧力が上昇し、可動壁17、20とパワーピストン22
及び出力部材55が一体的にハウジング14に対して前
進を開始する。
採る状態から、更に入力部材27がパワーピストン22
に対して前進すると、大気弁座37が可動部41の大気
弁体41aから離間して第2後室26を大気と連通し、
弁機構36が出力増加作用状態に切り換わる。従って、
大気が変圧室24、26に流入して変圧室24、26の
圧力が上昇し、可動壁17、20とパワーピストン22
及び出力部材55が一体的にハウジング14に対して前
進を開始する。
【0087】その際、パワーピストン22は入力部材2
7に対しても前進し、弁部材45の可動部41の大気弁
体41aが大気弁座37に接近する。また、反力部材5
4がパワーピストン22と出力部材55とにより圧縮さ
れて弾性変形することにより、その後端面の中心部分と
力伝達部材68との間の隙間を減少するように反力部材
収容部材51の内部に後端面の中心部分が張り出し、力
伝達部材68の前面に当接して反力部材54がパワーピ
ストン22の前進力及び入力部材27の前進力を出力部
材55に伝達すると共に出力部材55からの出力に対応
した反力を、入力部材27に同入力部材27をパワーピ
ストン22に対して後退させるように付与するようにな
る。
7に対しても前進し、弁部材45の可動部41の大気弁
体41aが大気弁座37に接近する。また、反力部材5
4がパワーピストン22と出力部材55とにより圧縮さ
れて弾性変形することにより、その後端面の中心部分と
力伝達部材68との間の隙間を減少するように反力部材
収容部材51の内部に後端面の中心部分が張り出し、力
伝達部材68の前面に当接して反力部材54がパワーピ
ストン22の前進力及び入力部材27の前進力を出力部
材55に伝達すると共に出力部材55からの出力に対応
した反力を、入力部材27に同入力部材27をパワーピ
ストン22に対して後退させるように付与するようにな
る。
【0088】パワーピストン22が入力部材27に対し
て前進することにより、やがて、弁部材45の可動部4
1の大気弁体41aが再び大気弁座37に当接し、後室
24、26への大気の流入が停止される(弁機構36が
出力保持作用状態に切り換わる)。
て前進することにより、やがて、弁部材45の可動部4
1の大気弁体41aが再び大気弁座37に当接し、後室
24、26への大気の流入が停止される(弁機構36が
出力保持作用状態に切り換わる)。
【0089】この通常ブレーキ作用において、ブレーキ
ペダルから入力部材27に加えられている入力は図4中
に示した値Fi1であり、出力部材27からマスターシ
リンダに付与される出力は図4に示した値Fo1であ
る。即ち、入力Fi1でのブレーキ操作によって生じる
パワーピストン22の第1の推進力は、出力部材55を
介して主出力Fo1として装置外に出力される。
ペダルから入力部材27に加えられている入力は図4中
に示した値Fi1であり、出力部材27からマスターシ
リンダに付与される出力は図4に示した値Fo1であ
る。即ち、入力Fi1でのブレーキ操作によって生じる
パワーピストン22の第1の推進力は、出力部材55を
介して主出力Fo1として装置外に出力される。
【0090】この後、入力部材27に加えられる入力が
図4の値Fi1と値Fi3との間で増減されることによ
り弁機構36が出力増加作用状態と出力保持作用状態及
び出力減少状態の間を切り換わることにより、入力値F
i1〜Fi3に対応した大きさの出力値Fo1〜Fo4
が出力部材55から出力される。また、入力がFi3以
上に増加されたときには入力の増加分だけ出力が増加す
る。
図4の値Fi1と値Fi3との間で増減されることによ
り弁機構36が出力増加作用状態と出力保持作用状態及
び出力減少状態の間を切り換わることにより、入力値F
i1〜Fi3に対応した大きさの出力値Fo1〜Fo4
が出力部材55から出力される。また、入力がFi3以
上に増加されたときには入力の増加分だけ出力が増加す
る。
【0091】入力部材27に加えられる入力が値Fi1
以上のときは、図1及び図2の実施形態と同様に、反力
部材54から反力が力伝達部材68、即ち入力部材27
に付与される。
以上のときは、図1及び図2の実施形態と同様に、反力
部材54から反力が力伝達部材68、即ち入力部材27
に付与される。
【0092】入力部材27に加えられていた入力が除去
されたときには、反力部材54から入力部材27に付与
される反力及びスプリング59によって入力部材27が
パワーピストン22に対して後退され、弁機構36が出
力減少作用状態に切り換わるので、後室24、26の大
気が排出されて後室24、26の圧力が低下し、可動壁
17、20とパワーピストン22、入力部材27及び出
力部材55が一体的にハウジング14に対して後退を開
始し、最終的に図5の位置に復帰される。入力部材27
に配設されているストッパ71がヨーク69に係合する
ことから、入力部材27の後退に伴ってヨーク50、6
9及びソレノイド49も入力部材27と一体的に後退す
ることになる。
されたときには、反力部材54から入力部材27に付与
される反力及びスプリング59によって入力部材27が
パワーピストン22に対して後退され、弁機構36が出
力減少作用状態に切り換わるので、後室24、26の大
気が排出されて後室24、26の圧力が低下し、可動壁
17、20とパワーピストン22、入力部材27及び出
力部材55が一体的にハウジング14に対して後退を開
始し、最終的に図5の位置に復帰される。入力部材27
に配設されているストッパ71がヨーク69に係合する
ことから、入力部材27の後退に伴ってヨーク50、6
9及びソレノイド49も入力部材27と一体的に後退す
ることになる。
【0093】入力がFi1〜Fi3における入力に対す
る出力の比率は、反力部材54の後面と入力部材27の
力伝達部材68の前面との当接面積に対する反力部材5
4の後面の面積の比率に一致する。
る出力の比率は、反力部材54の後面と入力部材27の
力伝達部材68の前面との当接面積に対する反力部材5
4の後面の面積の比率に一致する。
【0094】次に、緊急ブレーキ作用のために運転者が
ブレーキペダルを入力Fi1(図4中)で急速に踏み込
むと、前述した通常ブレーキ作用と同様にして入力部材
27がパワーピストン22に対して前進され、弁機構3
6が出力減少作用状態から出力保持作用状態を経て出力
増加作用状態を採り、出力Fo1を出力するとともに弁
機構36は出力保持作用状態を採る。
ブレーキペダルを入力Fi1(図4中)で急速に踏み込
むと、前述した通常ブレーキ作用と同様にして入力部材
27がパワーピストン22に対して前進され、弁機構3
6が出力減少作用状態から出力保持作用状態を経て出力
増加作用状態を採り、出力Fo1を出力するとともに弁
機構36は出力保持作用状態を採る。
【0095】このブレーキペダルの操作と併行して、電
子制御装置がソレノイドコイル49に通電することによ
り、自動作動機構48が作動される。自動作動機構48
の作動開始時期は、本実施の形態においては、ブレーキ
操作により出力Fo1が出力されて弁機構36が出力保
持状態を採る時期として説明する。
子制御装置がソレノイドコイル49に通電することによ
り、自動作動機構48が作動される。自動作動機構48
の作動開始時期は、本実施の形態においては、ブレーキ
操作により出力Fo1が出力されて弁機構36が出力保
持状態を採る時期として説明する。
【0096】ソレノイドコイル49に通電されると、プ
ランジャ52とヨーク69との間に電磁吸引力が発生
し、プランジャ52がパワーピストン22に対して距離
δ2分前進されて弁座部材40を距離δ2だけ前進さ
せ、弁座部材40の大気弁座37を弁部材45の可動部
41の大気弁体41aから離間させる。プランジャ52
及び弁座部材40が前進することにより、プランジャ5
2の前端部74はヨーク69の後端部75に当接し、弁
座部材40の当接部40aは中央部材29の当接部29
aに当接して弁座部材40の入力部材27に対する前方
への移動が規制されることになる。このような作動によ
り大気弁座37と弁部材45の可動部41の大気弁体4
1aとが距離δ2分離間される。
ランジャ52とヨーク69との間に電磁吸引力が発生
し、プランジャ52がパワーピストン22に対して距離
δ2分前進されて弁座部材40を距離δ2だけ前進さ
せ、弁座部材40の大気弁座37を弁部材45の可動部
41の大気弁体41aから離間させる。プランジャ52
及び弁座部材40が前進することにより、プランジャ5
2の前端部74はヨーク69の後端部75に当接し、弁
座部材40の当接部40aは中央部材29の当接部29
aに当接して弁座部材40の入力部材27に対する前方
への移動が規制されることになる。このような作動によ
り大気弁座37と弁部材45の可動部41の大気弁体4
1aとが距離δ2分離間される。
【0097】従って、自動作動機構48の作動により、
大気が迅速に後室24,26に流入し、後室24,26
の圧力が迅速に上昇し、可動壁17,20、パワーピス
トン22及び出力部材55がハウジング14に対して迅
速に前進する。即ち、出力がFo2にまで増大される。
換言すれば、入力Fi1でのブレーキ操作によって生じ
るパワーピストン22の第1の推進力は、出力部材55
を介して出力Fo1として発揮されるが、自動作動機構
48が作動されることにより、パワーピストン22に第
2の推進力が生じ、出力部材55にはFo2−Fo1の
補助出力が付加されることになり、ブレーキブースタ1
0として、主出力Fo1と補助出力Fo2−Fo1の和
であるFo2を出力することになる。
大気が迅速に後室24,26に流入し、後室24,26
の圧力が迅速に上昇し、可動壁17,20、パワーピス
トン22及び出力部材55がハウジング14に対して迅
速に前進する。即ち、出力がFo2にまで増大される。
換言すれば、入力Fi1でのブレーキ操作によって生じ
るパワーピストン22の第1の推進力は、出力部材55
を介して出力Fo1として発揮されるが、自動作動機構
48が作動されることにより、パワーピストン22に第
2の推進力が生じ、出力部材55にはFo2−Fo1の
補助出力が付加されることになり、ブレーキブースタ1
0として、主出力Fo1と補助出力Fo2−Fo1の和
であるFo2を出力することになる。
【0098】ハウジング14に対する可動壁17、20
及びパワーピストン22の前進により、パワーピストン
22が入力部材27に対しても前進することにより、弁
部材45の可動部41の大気弁体41aが大気弁座37
に接近する。又、パワーピストン22の前進により、反
力部材54がパワーピストン22と出力部材55とによ
り圧縮されて弾性変形することにより、その後端面の中
心部分と力伝達部材68との間の隙間を減少するように
う反力部材収容部材51の内部、即ち後方に張り出し、
力伝達部材68の前面に当接して反力部材54がパワー
ピストン22の前進力及び入力部材27の前進力を出力
部材55に伝達すると共に出力部材55からの出力に対
応した反力を、入力部材27に同入力部材27をパワー
ピストン22に対して後退させるように付与するように
なる。
及びパワーピストン22の前進により、パワーピストン
22が入力部材27に対しても前進することにより、弁
部材45の可動部41の大気弁体41aが大気弁座37
に接近する。又、パワーピストン22の前進により、反
力部材54がパワーピストン22と出力部材55とによ
り圧縮されて弾性変形することにより、その後端面の中
心部分と力伝達部材68との間の隙間を減少するように
う反力部材収容部材51の内部、即ち後方に張り出し、
力伝達部材68の前面に当接して反力部材54がパワー
ピストン22の前進力及び入力部材27の前進力を出力
部材55に伝達すると共に出力部材55からの出力に対
応した反力を、入力部材27に同入力部材27をパワー
ピストン22に対して後退させるように付与するように
なる。
【0099】パワーピストン22のハウジング14に対
する前進及び入力部材27のパワーピストン22に対す
る後退によってパワーピストン22が入力部材27に対
して前進することにより、やがて可動部41の大気弁体
41aが大気弁座37に当接して弁機構36が出力保持
作用状態となる。このときの入力部材27が反力部材5
4から反力を受けることにより後退される量は、略δ2
分となる。
する前進及び入力部材27のパワーピストン22に対す
る後退によってパワーピストン22が入力部材27に対
して前進することにより、やがて可動部41の大気弁体
41aが大気弁座37に当接して弁機構36が出力保持
作用状態となる。このときの入力部材27が反力部材5
4から反力を受けることにより後退される量は、略δ2
分となる。
【0100】出力が図4の値Fo2のときの後室24,
26の圧力は大気圧よりも低い。従って、Fo2を出力
して弁機構36が出力保持作用状態を採っているとき
に、入力部材27に加えられる入力が図4の値Fi2未
満の値まで増加されると、入力部材27がパワーピスト
ン22に対して前進されて大気弁座37が大気弁体41
aから離間し、弁機構36が出力保持作用状態から出力
増加作用状態に切り換わり、後室24,26の圧力が上
昇して出力が増加する。そして、パワーピストン22が
入力部材27に対して前進することにより、大気弁座3
7と大気弁体41aとが当接して弁機構36が出力増加
作用状態から出力保持作用状態に切り換わり、出力の増
加が停止する。
26の圧力は大気圧よりも低い。従って、Fo2を出力
して弁機構36が出力保持作用状態を採っているとき
に、入力部材27に加えられる入力が図4の値Fi2未
満の値まで増加されると、入力部材27がパワーピスト
ン22に対して前進されて大気弁座37が大気弁体41
aから離間し、弁機構36が出力保持作用状態から出力
増加作用状態に切り換わり、後室24,26の圧力が上
昇して出力が増加する。そして、パワーピストン22が
入力部材27に対して前進することにより、大気弁座3
7と大気弁体41aとが当接して弁機構36が出力増加
作用状態から出力保持作用状態に切り換わり、出力の増
加が停止する。
【0101】また、入力が値Fi2未満の値まで増加さ
れて弁機構36が出力保持状態を採るときに、入力部材
27の入力が減少されると、入力部材27が反力部材5
4からの反力によりパワーピストン22に対して後退さ
れ、入力部材27の後退により可動部41が後退されて
負圧弁座38と負圧弁体41とが離間し、弁機構36が
出力減少作用状態に切り換わり、後室24,26の圧力
が低下して出力が減少する。そして、パワーピストン2
2が入力部材27に対して後退することにより、負圧弁
座38と負圧弁体41bとが当接して弁機構36が出力
減少作用状態から出力保持作用状態に切り換わり、出力
の減少が停止する。
れて弁機構36が出力保持状態を採るときに、入力部材
27の入力が減少されると、入力部材27が反力部材5
4からの反力によりパワーピストン22に対して後退さ
れ、入力部材27の後退により可動部41が後退されて
負圧弁座38と負圧弁体41とが離間し、弁機構36が
出力減少作用状態に切り換わり、後室24,26の圧力
が低下して出力が減少する。そして、パワーピストン2
2が入力部材27に対して後退することにより、負圧弁
座38と負圧弁体41bとが当接して弁機構36が出力
減少作用状態から出力保持作用状態に切り換わり、出力
の減少が停止する。
【0102】図4の出力値Fo3は後室24,26の圧
力が大気圧にまで上昇したときの値を示しており、この
ときの入力は値Fi2である。入力が値Fi1と値Fi
2との間で変化される場合、入力に対する出力の比率
は、反力部材54の後面と力伝達部材68の前面との当
接面積に対する反力部材54の後面の面積の比率に一致
する。入力が値Fi2より大きい範囲では、入力の変化
分だけ出力が変化する。ソレノイドコイル49が通電さ
れている状態において、運転者がブレーキペダルの踏み
込みを解除すると、通常ブレーキ作用においてブレーキ
ペダルの踏み込みが解除されたときと同様に、入力部材
27、入力部材27に係合している弁部材40及び自動
作動機構48が反力部材54から付与される反力とスプ
リング59によってパワーピストン22に対して後退さ
れる。これにより弁機構36が出力減少作用状態に切り
換わり、後室24,26の圧力が低下して出力が減少す
るとともに、入力部材27、可動壁17,20、パワー
ピストン22及び出力部材55がハウジング14に対し
て後退され、最終的には図5に示す非作動状態に戻る。
力が大気圧にまで上昇したときの値を示しており、この
ときの入力は値Fi2である。入力が値Fi1と値Fi
2との間で変化される場合、入力に対する出力の比率
は、反力部材54の後面と力伝達部材68の前面との当
接面積に対する反力部材54の後面の面積の比率に一致
する。入力が値Fi2より大きい範囲では、入力の変化
分だけ出力が変化する。ソレノイドコイル49が通電さ
れている状態において、運転者がブレーキペダルの踏み
込みを解除すると、通常ブレーキ作用においてブレーキ
ペダルの踏み込みが解除されたときと同様に、入力部材
27、入力部材27に係合している弁部材40及び自動
作動機構48が反力部材54から付与される反力とスプ
リング59によってパワーピストン22に対して後退さ
れる。これにより弁機構36が出力減少作用状態に切り
換わり、後室24,26の圧力が低下して出力が減少す
るとともに、入力部材27、可動壁17,20、パワー
ピストン22及び出力部材55がハウジング14に対し
て後退され、最終的には図5に示す非作動状態に戻る。
【0103】電子制御装置はソレノイドコイル49を非
通電とする条件が成立したとき、ソレノイドコイル49
を非通電とする。これにより、弁座部材40とプランジ
ャ52が付勢スプリング70により後退されて図5に示
す位置に復帰され、自動作動機構48の作動が終了され
る。
通電とする条件が成立したとき、ソレノイドコイル49
を非通電とする。これにより、弁座部材40とプランジ
ャ52が付勢スプリング70により後退されて図5に示
す位置に復帰され、自動作動機構48の作動が終了され
る。
【0104】その他の作用効果は、実施の形態1と同様
であるので実施の形態1と同様であるので説明は省略す
る。
であるので実施の形態1と同様であるので説明は省略す
る。
【0105】本実施の形態においては、第1負圧弁座3
8と大気弁座37とが前後方向に変位して配置され、第
1負圧弁座38及び大気弁座37にそれぞれ対向する負
圧弁体41bと大気弁体41aとが前後方向に変位して
配置されているが、特にこの構成に限定するものではな
く、例えば、第1負圧弁座と大気弁座とが略同一面上に
位置し、負圧弁体と大気弁体とが略同一面上に位置する
ように構成された本発明の負圧式倍力装置においても同
様の作用効果が得られる。
8と大気弁座37とが前後方向に変位して配置され、第
1負圧弁座38及び大気弁座37にそれぞれ対向する負
圧弁体41bと大気弁体41aとが前後方向に変位して
配置されているが、特にこの構成に限定するものではな
く、例えば、第1負圧弁座と大気弁座とが略同一面上に
位置し、負圧弁体と大気弁体とが略同一面上に位置する
ように構成された本発明の負圧式倍力装置においても同
様の作用効果が得られる。
【0106】以上、本発明を上記実施の態様に則して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、反力部材の弾性変形を抑制することにより、自
動作動機構の小型化を可能とし、ひいては、負圧式倍力
装置の小型化を可能としている。
よれば、反力部材の弾性変形を抑制することにより、自
動作動機構の小型化を可能とし、ひいては、負圧式倍力
装置の小型化を可能としている。
【0108】従って、小型化を可能とする負圧式倍力装
置を提供することを可能としている。
置を提供することを可能としている。
【0109】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、抑制部材のよりよい配設形態を示して
いる。
の効果に加えて、抑制部材のよりよい配設形態を示して
いる。
【0110】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明の効果に加えて、反力部材及び抑制部材の
よりよい形態を示している。
求項2の発明の効果に加えて、反力部材及び抑制部材の
よりよい形態を示している。
【0111】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
いずれか一に記載の発明の効果に加えて、自動作動機構
及び弁機構のよりよい配設形態を示している。
いずれか一に記載の発明の効果に加えて、自動作動機構
及び弁機構のよりよい配設形態を示している。
【0112】請求項5の発明によれば、請求項1〜3の
いずれか一に記載の発明の効果に加えて、自動作動機構
及び弁機構のよりよい配設形態を示している。
いずれか一に記載の発明の効果に加えて、自動作動機構
及び弁機構のよりよい配設形態を示している。
【0113】請求項6の発明によれば、請求項5の発明
の効果に加えて、弁座部材及び入力部材のよりよい形態
を示している。
の効果に加えて、弁座部材及び入力部材のよりよい形態
を示している。
【図1】実施の形態1の負圧式ブレーキブースタ10の
断面図。
断面図。
【図2】図1の一部拡大断面図。
【図3】図2の一部拡大断面図。
【図4】実施の形態1の負圧式ブレーキブースタ10の
性能線図。
性能線図。
【図5】実施の形態2の負圧式倍力装置の一部拡大断面
図。
図。
10 負圧式ブレーキブースタ 14 ハウジング 17、20 可動壁 23、25 前室 24、26 後室 22 パワーピストン 27 入力部材 29a 当接部 36 弁機構 37 大気弁座 38 (第1)負圧弁座 39 第2負圧弁座 40 弁座部材 41 可動部 41a 大気弁体 41b 負圧弁
体 42 固定部 44 スプリング 45 弁部材 48 自動作動機構 49 ソレノイドコイル 50 ヨーク 52 プランジャ 54 反力部材 55 出力部材 81 第1プレート 82 第2プレート
体 42 固定部 44 スプリング 45 弁部材 48 自動作動機構 49 ソレノイドコイル 50 ヨーク 52 プランジャ 54 反力部材 55 出力部材 81 第1プレート 82 第2プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡 辺 実 愛知県刈谷市昭和町2丁目3番地 アイシ ン・エンジニアリング株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 内部に少なくとも一つの圧力室を形成す
るハウジングと、 前記ハウジング内に前記ハウジングに対して前進及び後
退可能に設置され、前記圧力室を、負圧源に連通される
前室と前記負圧源および大気に選択的に連通される後室
とに分割する可動壁と、 前記可動壁に結合されたパワーピストンと、 前記パワーピストンの内部に前記パワーピストンに対し
て前進及び後退可能に設置され、ブレーキ操作によって
移動可能な入力部材と、 前記パワーピストン内に配設され、選択的に当接及び離
間する負圧弁座及び負圧弁体と選択的に当接及び離間す
る大気弁座及び大気弁体とを有し、初期状態において前
記負圧弁座と前記負圧弁体とが離間して前記後室と前記
前室とが連通されると共に前記大気弁座と前記大気弁体
とが当接して前記後室と大気とを遮断する出力減少作用
状態を採り、前記出力減少作用状態から前記入力部材が
前記パワーピストンに対して前進されることによって前
記負圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前記前室と前記
後室とが遮断されると共に前記大気弁座と前記大気弁体
とが当接して前記後室と大気とが遮断される出力保持作
用状態に移行され、前記出力保持作用状態から前記入力
部材が前記パワーピストンに対して前進されることによ
って前記負圧弁座と前記負圧弁体とが当接して前記前室
と前記後室とが遮断されると共に前記大気弁座が前記大
気弁体とが離間して前記後室と大気とが連通される出力
増加作用状態に移行される弁機構と、 前記ブレーキ操作による前記可動壁の移動に伴った前記
パワーピストンの第1の推進力を主出力として装置外に
出力する出力部材と、 ソレノイドコイル及びヨークと前記ソレノイドコイルへ
の通電により発生する電磁吸引力により移動されるプラ
ンジャとを備え、前記プランジャを移動することにより
前記弁機構を前記出力増加作用状態とし、前記パワーピ
ストンに第2の推進力を生じさせて前記出力部材に補助
出力を付加するとともに、前記プランジャの移動量によ
り前記大気弁座と前記大気弁体との離間量を制御する自
動作動機構と、 その後端面の中央部分で前記入力部材に当接し、前記後
端面の中央部分を囲む後端面外周部分で前記パワーピス
トンに当接し、その前端面で前記出力部材に当接し、前
記パワーピストンに前記第1の推進力が生じた際に前記
パワーピストンと前記出力部材とで圧縮されることによ
って弾性変形して前記中央部分が後方に張り出し、前記
入力部材を後方へ移動させて前記弁機構を前記出力増加
作用状態から前記出力保持作用状態へと移行させるとと
もに、前記パワーピストンに前記第2の推進力が生じた
際に前記パワーピストンと前記出力部材とで圧縮される
ことによって弾性変形して前記中央部分が後方に張り出
し、前記入力部材を後方へ移動させて前記弁機構を前記
出力増加作用状態から前記出力保持作用状態へと移行さ
せる反力部材と、 前記反力部材の前記弾性変形に伴う前記中央部分の後方
への張り出しを抑制する抑制部材と、 を備えた負圧式倍力装置。 - 【請求項2】 前記抑制部材は、前記反力部材の前記後
端面の前記外周部分と前記前端面との内で少なくともど
ちらか一方に配設されている請求項1の負圧式倍力装
置。 - 【請求項3】 前記反力部材は円盤状を呈し、前記抑制
部材は環状剛性部材であり、前記反力部材に接着される
請求項2の負圧式倍力装置。 - 【請求項4】 前記大気弁座は前記入力部材に一体化さ
れており且つ後方に向いており、前記負圧弁座は前記パ
ワーピストンに一体化されており且つ後方に向く第1負
圧弁座と前記パワーピストンに対して前進及び後退可能
に配設された弁座部材に一体化されており且つ後方に向
く第2負圧弁座とを有し、前記弁機構は前記大気弁座及
び前記負圧弁座に対向する可動部と前記パワーピストン
に気密的に固定される固定部とを有しており且つ前記可
動部が付勢部材によって前方へ付勢されている弁部材を
備えており、前記負圧弁体及び前記大気弁体は前記可動
部に配設されており、前記プランジャは前記電磁吸引力
により後方へ移動されて前記弁座部材を後方に移動させ
ることにより、前記第2負圧弁座を前記負圧弁体に当接
させて前記前室と前記後室との連通を遮断するとともに
前記大気弁体と前記大気弁座とを離間させて前記後室と
大気とを連通させる請求項1〜3のいずれか一に記載の
負圧式倍力装置。 - 【請求項5】 前記負圧弁座は前記パワーピストンに一
体化されており且つ後方に向いており、前記弁機構は、
前記大気弁座を後方に向く様に備えると共に通常は前記
入力部材の移動に伴って前記入力部材と一体的に前進及
び後退可能な弁座部材と、前記大気弁座及び前記負圧弁
座に対向する可動部と前記パワーピストンに気密的に固
定される固定部とを有しており且つ前記可動部が付勢部
材によって前方へ付勢されている弁部材とを備えてお
り、前記プランジャは前記電磁吸引力により前方に移動
されて前記弁座部材を前記入力部材に対して前方に移動
させることにより前記大気弁体と前記大気弁座とを離間
させると共に前記負圧弁体と前記負圧弁座とを当接さ
せ、前記弁座部材は前記入力部材の後方への移動によっ
て常に前記入力部材と一体的に後方に移動される請求項
1〜3のいずれか一に記載の負圧式倍力装置。 - 【請求項6】 前記弁座部材と前記入力部材とは、前記
自動作動機構が作動されることにより前記弁座部材が前
記入力部材に対して前方に所定量移動された際に互いに
当接し、前記弁座部材の前記入力部材に対する前方への
移動を規制する当接部をそれぞれ備えている請求項5の
負圧式倍力装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9212252A JPH1148948A (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | 負圧式倍力装置 |
DE19817589A DE19817589A1 (de) | 1997-04-18 | 1998-04-20 | Unterdruckbremskraftverstärker für ein Fahrzeug |
US09/062,737 US6065388A (en) | 1997-04-18 | 1998-04-20 | Vacuum type brake booster for vehicle |
US09/535,224 US6212992B1 (en) | 1997-04-18 | 2000-03-27 | Vacuum type brake booster for vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9212252A JPH1148948A (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | 負圧式倍力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1148948A true JPH1148948A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16619501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9212252A Pending JPH1148948A (ja) | 1997-04-18 | 1997-08-06 | 負圧式倍力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1148948A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2403521A (en) * | 2003-07-03 | 2005-01-05 | Trw Ltd | Vacuum brake booster having two assistance levels |
-
1997
- 1997-08-06 JP JP9212252A patent/JPH1148948A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2403521A (en) * | 2003-07-03 | 2005-01-05 | Trw Ltd | Vacuum brake booster having two assistance levels |
GB2403521B (en) * | 2003-07-03 | 2007-01-31 | Trw Ltd | Vacuum brake boosters |
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