JPH1148523A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1148523A
JPH1148523A JP9206612A JP20661297A JPH1148523A JP H1148523 A JPH1148523 A JP H1148523A JP 9206612 A JP9206612 A JP 9206612A JP 20661297 A JP20661297 A JP 20661297A JP H1148523 A JPH1148523 A JP H1148523A
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JP
Japan
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image
recording material
wavelength
laser
recording
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Application number
JP9206612A
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English (en)
Inventor
Takashi Shiyouji
たか志 荘司
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH1148523A publication Critical patent/JPH1148523A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザビームの波長域で干渉の起りやすい材
料上に画像記録するに際し、干渉縞の発生を極力防止
し、非視認化する。 【解決手段】 露光用レーザビームの波長域で干渉の起
りやすい記録材料Aに画像データを露光する画像露光部
16を備えた画像形成装置10において、画像露光部1
6は、記録材料Aからの反射光が互いに相殺しあう波長
λ0、λ1に設定された異なる波長の二つのレーザ光源
50、200を備え、各レーザ光源50,200からの
光を重畳して記録材料Aに照射するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー露光によ
り画像を記録される感光材料を使用する画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタルラジオグラフィーシステム、
CT,MRなどの医療用の画像を記録する画像記録装置
として、従来、銀塩写真式感光材料に撮影または記録
後、湿式処理して再現画像を得るウエットシステムが用
いられている。これに対して、近年、湿式処理を含まな
いドライシステムによる記録装置が注目されている。こ
のような記録装置としては、例えば、熱現像感光材料の
フィルム(以下“記録フィルム”という)を用いた画像
記録装置がある。
【0003】このドライシステムの画像記録装置におい
ても、画像記録を行う場合には、記録フィルムにレーザ
光を照射すること(露光)によって、記録フィルムに潜
像を形成する。そして、この潜像が形成された記録フィ
ルムを加熱することで該潜像を現像する。露光は、別途
撮影して得た画像データに従ってレーザの出力を制御し
つつ、該レーザを走査(主走査)させることで行うのが
一般的である。当然、このときには、記録フィルムも所
定の方向に移動(副走査)させる。なお、このような熱
現像感光材料対する画像記録装置に関しては、例えば、
国際公開番号WO95/31754号の公報、国際公開
番号WO95/30934号の公報に記載の物が挙げら
れる。
【0004】このような画像記録装置における、従来の
露光部16の概念図を図3に示している。露光ユニット
46は、記録画像に応じて変調した光ビームLを主走査
方向(図1,図3で紙面に垂直方向)に偏向して、所定
の記録位置Xに入射する公知の光ビーム走査装置であっ
て、記録材料Aの分光感度特性に応じた狭帯波長域の光
ビームLを射出するレーザ光源50と、光源50を駆勤
する記録制御装置52と、光偏向器であるポリゴンミラ
ー54と、fθレンズ56と、立ち下げ用のシリンドリ
カルミラー58とを備えている。
【0005】なお、露光ユニット46には、これ以外に
も、光源から射出された光ビームLを整形するコリメー
タレンズやビームエキスパンダ、面倒れ補正光学系、光
路調整用ミラー等、公知の光ビーム走査装置に配置され
る各種光学系部材が必要に応じて配置される。
【0006】ここで、露光方式としてはパルス幅変調に
よって画像記録を行うことが一般的である。記録制御装
置52は、記録画像に応じてレーザ光源50をパルス幅
変調して駆動し、記録画像に応じてパルス幅変調された
光ビームLを射出させる。光源50から射出された光ビ
ームLは、ポリゴンミラー54によって主走査方向に偏
向され、fθレンズ56によって記録位置Xで結像する
ように調光され、シリンドリカルミラー58によって光
路を変更されて記録材料Aの記録位置Xに垂直に近い角
度で入射する。
【0007】一方、副走査搬送手段48は、記録位置X
(走査線)を挟んで配置される一対の搬送口一ラ対6
0,62を有するものであり、搬送ローラ対60,62
によって、記録材料Aを記録位置Xに保持しつつ、前記
主走査方向と直交する副走査方向(図7中矢印a方向)
に搬送する。ここで、前述のように、記録画像に応じて
パルス幅変調された光ビームLは、主走査方向に偏向さ
れているので、記録材料Aは光ビームによって2次元的
に走査露光され、潜像が記録される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の画像形成装置に
用いられる記録材料Aは、例えば、熱現像感光材料は、
具体的には図4に示すように、PET材などからなる厚
さ百数十μmのベースフィルム上に厚み数μm〜数十μ
m程度の乳剤層Em,及びその表面に保護層PCをコー
トしたものであり、またベースフィルムの背面にバック
コート層BC及びハレーション防止層AHをコーティン
グしたものである。そして、通常の感光性フィルム材料
の層構造に比べて、医療用に用いられている物の場合
に、特に高い鮮鋭度に設計されているため、各層は薄
く、また乳剤層Emは細粒化され、層自体が透明となっ
て光が直進しやすい。
【0009】一方、この記録材料Aに入射するレーザビ
ームのビーム径は50〜120μmであり、各層の境界
面の反射に際し、各層は同一ビーム径内で2度の反射に
よる干渉となるほどに十分薄く、特に図の一部に拡大し
て示すように、乳剤層Em内での干渉が著しい。この結
果、得られる画像の線の周囲には干渉縞と呼ばれる濃度
ムラが生ずるため、画像診断上の支障になる上、著しく
商品性を損なうという問題があった。
【0010】以上の干渉縞の発生を防止するための従来
の工夫としては、例えば特開平5−113548号公報
では、レーザ光の入射角度を斜めに寝かして反射角を広
く且つ光路長を長くとることで、反射光が入射光と同一
方向に進む場合に重ならないようにして干渉を防止する
対策をとっているが、乳剤層、ベース層が前述のように
薄いと干渉の発生は不可避となっていた。
【0011】また、特開平7−253554号公報に示
すように、1/4λ板を光路中に配置して円偏光を利用
する方法は効率が低く、特開昭60−14567号公報
に示すような高周波重畳利用の場合にはレーザダイオー
ドの平均出力を定格出力の半分までしか使えないなどの
欠点があった。
【0012】この発明は、以上の問題を解決するもので
あって、その目的は、以上のようなレーザビームの波長
域で干渉の起りやすい材料上に画像記録するに際し、干
渉縞の発生を極力防止し、非視認化することにより、よ
り鮮明な画像データを得るようにした画像形成装置を提
供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの、本発明は、レーザビームの波長域で干渉の起りや
すい画像記録材料上に画像とデータを露光する画像露光
部を備える画像形成装置であって、前記画像露光部が、
前記記録材料からの反射光が互いに相殺しあう波長に設
定された異なる波長の複数のレーザ光源を備え、各レー
ザ光源からの光が略等波長となるようにして重畳して記
録材料に照射する構成のものである。
【0014】より詳しくは、前記記録材料の基準となる
レーザ光の波長λ0に対する干渉縞のコントラストが最
も強く生ずる層の厚みをt(μm)、屈折率をnとする
とき、Δλ0(λ02/2(2nt−λ0))で算出さ
れるΔλを用いて、前記基準となるレーザ光の波長λ0
に対して重畳される前記レーザ光の波長λ1が、次の式
で表される 式:λ1=λ0±Δλ′ ((m−0.5)Δλ≧Δλ′≦(m+0.5)Δλ,
mは整数) 波長のレーザ光を少なくとも一本用いることを特徴とす
るものである。
【0015】つまり、本発明では複数のレーザビームの
入射光に対し反射光の位相が相対的に概略半波長ずれる
ことにより、個々により発生する干渉縞を相殺し合うこ
とを利用したもので、以下に述べる理論根拠によってい
る。
【0016】まず、図5に示すように、波長λ0のレー
ザビームが屈折率n,厚さtの層に垂直に入射した場合
の往復の光路長Lは、L=2ntで示される。
【0017】この層で反射したビームが再度入射面で反
射したビームと反射していないビームと干渉し合うため
の条件は、m(節)を自然数とすると次の式で表され
る。 L/λ0=2tn/λ0=m・・・ つまり、以上の式では光路長L中にm個の節ができてい
ることを示す。次に、これとは別の波長のビーム(波長
λ1)が同じ層で干渉を起し、(m−1)の節を作ると
すると、 2tn/λ1=m−1・・・ が成立する。
【0018】従って式、より、 2tn/λ1=2nt/λ0−1 ∴λ1=(2nt/2nt−λ0)×λ0 従って、波長λ0とλ1のビームはともにこの層におい
て強め合う干渉を引き起し、この中間の波長 λ′=(2nt/2nt−λ0)×λ0 のビームはこの層において弱め合う干渉を引き起こす。
【0019】それ故、波長λ0のビームと、次式により
算出されるΔλによりλ0+Δλ、もしくはλ0−Δλ
のビームをほぼ等強度で合成して記録材料に照射するこ
とで反射による干渉縞の発生を軽減することができる。 式:Δλ=λ′−λ0=1/2(λ1−λ0)=λ02
/2(2nt−λ0) そして、記録材料中の乳剤層の厚みt、屈折率nは既知
であるから、基準となる半導体レーザの波長λ0に対す
る少なくとももう一つの半導体レーザの波長λ1を前記
式を満たすものの中から選択すればよいものとなる。ま
た、厚みtが変化した場合や、レーザー走査によりビー
ムの材料への入射角がずれ、光路長が変化した場合にお
いても、その変化が小さければ干渉縞の相殺関係はほぼ
そのまま保たれる。従って、ある程度の面積を持つ材料
をレーザースキャンする場合でも、塗布厚ムラがあって
も干渉縞軽減効果は維持される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1
に、本発明の実施形態であるドライシステムの画像形成
装置の概略図を示す。図において、画像形成装置10
は、湿式の現像処理を必要としない、熱現像感光材料ま
たは感光感熱記録材料(以下、記録材料Aとする)を用
い、レーザ光からなる光ビームLによる走査露光により
記録材料Aを像様露光して潜像を形成した後に熱現像を
行って可視像を得る装置である。この画像形成装置10
は、基本的に、記録材料Aの搬送方向順に、記録材料供
給部12と、幅寄せ部14と、画像露光部16と、熱現
像部18とを備えている。
【0021】供給部12は二段となっていて、それぞれ
の内部22,24にマガジン100を介して各段に装填
された記録材料Aは、例えばB4サイズ、及び半切りサ
イズなどが収容され、いずれかを選択的に使用できるよ
うにしている。また記録材料Aとしては、熱現像感光材
料が用いられる。熱現像感光材料は、従来では1本のレ
ーザビームによって画像を記録(露光)し、その後熱現
像して発色させる記録材料であり、シート状の記録材料
Aとして、通常、100枚等の所定単位の積層体(枚葉
紙束)とされ、袋体で包装されることによりパッケージ
80化されている。
【0022】このパッケージ80はそれぞれの版に応じ
たマガジン100に収容されて画像形成装置10の供給
部12に装填される。そして、プリント指令により、以
下の一連の処理動作が実行される。まず、マガジン10
0の蓋が開いている状態で枚葉機構の吸盤26,28に
より選択されたマガジン100の記録材料Aは上部から
一枚取出される。
【0023】取出された記録材料Aは、搬送方向の下流
に位置する供給ローラ対30,32、搬送ローラ対3
4,36、搬送ガイド38,40,42に案内されつ
つ、その下流の幅寄せ部14に搬送される。幅寄せ部1
4は、記録材料Aを、搬送方向と直交する方向(以下、
輻方向とする)に位置合わせすることにより、下流の画
像露光部16における主走査方向の記録材料Aの位置合
わせ、いわゆるサイドレジストを取って、搬送ローラ対
44によって記録材料Aを下流の画像露光部16に搬送
する部位である。
【0024】またその下流の画像露光部16(以下、露
光部16とする)は、光ビーム走査露光によって記録材
料Aを像様に露光する部位であり、露光ユニット46と
副走査搬送手段48とを備えている。露光部16につい
ては、詳しく後述する。露光部16において潜像を記録
された記録材料Aは、次いで、搬送ローラ対64,66
等によって搬送されて、熱現像部18に搬送される。
【0025】熱現像部18は、記録材料Aを加熱するこ
とにより、熱現像を行って潜像を可視像とする部位で、
加熱ドラム68と、エンドレスベルト70と、剥離爪7
2とを備えている。加熱ドラム68は、ハロゲンランプ
等の加熱用光源やヒータ等の熱源を内蔵するドラムで、
その表面が記録材料Aの熱現像温度に応じた温度に加熱
・保持されており、また、軸68aを中心に回転してエ
ンドレスベルト70と共に記録材料Aを挟持搬送する。
【0026】エンドレスべルト70は、ローラ74a,
74b,74c,74dの4つのローラに張架されて、
加熱ドラム68に巻き掛けられるようにして押圧されて
いる。剥離爪72は、記録材料Aを加熱ドラム68から
剥離するものであり、加熱ドラム68による記録材料A
の搬送に対応して、加熱ドラム68に軽く当接、離脱す
るように構成される。
【0027】搬送ローラ対66によって熱現像部18に
搬入された記録材料Aは、工ンドレスベルト70と、ロ
ーラ76、78とによって揆持搬送されて、加熱ドラム
68と工ンドレスベルト70との間に搬入され、加熱ド
ラム68の回転に応じて搬送されつつ、加熱ドラム68
によって熱現像されて、露光によって記録された潜像が
可視像となる。
【0028】記録材料Aの先端が剥離爪72の近傍に搬
送されると、剥離爪72が軽く加熱ドラム68に当接し
て、加熱ドラム68と記録材料Aとの間に侵入し、記録
材料Aを加熱ドラム68から剥離し、剥離爪72によっ
て加熱ドラム68から剥離された記録材料Aは、装置外
に搬送されてトレイ80に排出される。
【0029】図2は本発明の画像形成装置に適用した画
像露光部16を示している。なお、図において、従来と
同一箇所には同一符号を付し、異なる箇所あるいは新た
に付加された部材、あるいは説明を付加する箇所にのみ
新たな符号を用いて説明する。
【0030】図において、画像露光部16は、記録用の
基準となる波長のレーザビームL0を出力する半導体レ
ーザ50a,レーザビームを平行光束とするコリメータ
レンズ50b,シリンドリカルレンズ50cとからなる
第一のレーザ光源50のほかに、この光軸方向と直交し
て、前記とは異なる波長のレーザビームL1を出力する
第二の半導体レーザ200a,コリメータレンズ200
b,シリンドリカルレンズ200Cからなる第二のレー
ザ光源200を備えている。
【0031】各レーザ光源50,200から出光した光
は、偏光ビームスプリッタ202を通じて同一位相の重
畳されたビームとなり、反射ミラー204を通じてポリ
ゴンミラー54に入光し、これの回転に伴いレーザビー
ムは偏光されつつfθレンズ56及びシリンドリカルミ
ラー58を介して主走査方向bに沿って照射される。そ
して、画像信号の入力を受けて、図示しない制御部によ
りドライバ52を駆動し、ポリゴンミラー54及びロー
ラ対62に設けた送りモータ206を回転駆動制御して
レーザビームを記録材料Aの主走査方向bに走査しつつ
記録材料Aを副走査方向aに送る。
【0032】なお、各半導体レーザ50a,200aの
出力は、ドライバ52の出力に応じて同一出力でドライ
ブされる。この場合の制御は、それぞれのレーザサーボ
によるフィードバック入力を受けて、ドライバ52側か
ら各半導体レーザが常時同一出力となるように制御する
ことで達成できる。以上により、記録材料Aはローラ対
62に設けた送りモータ206の送りによる副走査方向
に順次送られながら、その表面に主走査方向に沿って所
定の輪郭線の潜像を順次形成することになる。
【0033】ここで、第一のレーザ光源50を構成する
半導体レーザ50aから出光するビームの波長を基準波
長λ0とし、第二のレーザ光源200を構成する半導体
レーザ200aから出光するビームの波長をλ1とした
場合に、前述のごとく、λ1は、λ0に次式で示される
Δλを加えるか、あるいは差引いた値(λ0±Δλ)に
設定される。 式:Δλ=λ′−λ0=1/2(λ1−λ0)=λ02
/2(2tn−λ0) なお、式中λ′はλ0のビームの波長と弱め合うビーム
の波長、tは乳剤層の厚み、nは乳剤層Emの屈折率で
あり、いずれも既知の値である。
【0034】従って、この発明による画像形成装置にあ
っては、乳剤層Emが薄いことによるレーザビームの層
内での反射に伴う干渉縞の発生が抑制され、はっきりと
した輪郭により記録材料Aの表面に潜像を形成できる。
更に、レーザビームを重畳して照射することで、実際の
ビーム強度は従来より増すことになるため、記録材料A
の感度をその分だけ低減できることになる。
【0035】なお、実際に用いる各半導体レーザ50
a,200aの選択は、製造された半導体レーザのロッ
トの中の各半導体レーザの波長分布を検査し、その中か
ら一方を基準波長とし、これに適合する前記式を満たす
波長のビームを出力する半導体レーザを選択し、これを
図示のごとき光学的配置とすればよい。
【0036】また、前記実施の形態では、レーザビーム
が記録材料Aに対して垂直に入射した場合を示したが、
斜めに入射した場合には、法線とのなす角度をθとする
と、その光路長はL’=Lcosθと長くなり、完全に
は相殺しないが、θが小さい(例えば20以下)時に
は、各レーザーが光路L′間を通過する間に生ずる位相
差はほぼ等しく問題とならない。また半導体レーザを変
調することにより、波長が変動して以上の条件からずれ
てくる。但し、その割合は小さいので、干渉縞は十分に
低減されることになる。
【0037】なお、変調によるビーム径の変化に伴い、
走査線同士の重なりが部分的に変動しシェーディングが
発生することが懸念されるが、このような場合に備え
て、例えば本出願人が先に開発した特開平6−2189
76号公報に示すように、中間調に一様露光した記録材
料Aを熱現像し、この濃度を主走査方向に読みとり、画
像データに補正を付加するためのシェーディング補正機
能を付加することもできる。
【0038】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。但し本発明
は以下の実施例のみに限定されるものではない。 [実施例]乳剤層の厚み=11.5μm、屈折率n=
1.78の記録材料を用いた場合において、基準となる
半導体レーザの波長λ0=660nmとし、副走査密度
20line/mm、ビーム径が主走査方向に75μ
m、副走査方向に80μmでドライブし、また熱現像ド
ラム68の焼付条件を120℃,15secとした場合
に、第二の半導体レーザの波長を次式に代入して計算
し、次の値を得た。 Δλ=λ02/2(2tn−λ0)=5.4nm
【0039】従って、第二の半導体レーザの波長λ1=
665.4nmまたは644.6nmである。この波長
のレーザビームを出力する半導体レーザを選択し、これ
を図2に示すごとき光学的配置に組立てて両ビームを重
畳して記録材料に照射し、乾式現像を実施した。
【0040】[比較例]第二の半導体レーザを用いるこ
とがない以外は、実施例と全く同一の条件で乾式現像を
実施した。両者に焼付けられた画像データを比較したと
ころ、明らかに干渉縞により濃度変化が大きく低減し、
ほぼ視認できないレベルとなり、本発明による効果を確
認した。
【0041】ここで、レーザビームの反射による干渉縞
が発生しやすいのは、その感度向上のために、写真感光
材料のAgX粒子が小さく(平均0.2μm以下)、写
真感光材料の塗布銀量が少なく(3g/m2以下)、写
真感光材料の乳剤層の吸光度が小さい(レーザ波長で
0.5以下)ものであり、前記記録材料Aはいずれもそ
の条件に適合してしまうからである。以下には、本発明
の実施例に使用する画像記録材料の例で、特願平9−1
85724号に記載の材料を説明する。
【0042】(有機銀分散物の調製)ベヘン酸40g、
ステアリン酸7.3g、水500mlを温度90℃で1
5分間攪拌し、1Nの水酸化ナトリウム187mlを1
5分間かけて添加し、1Nの硝酸水溶液61mlを添加
して50℃に降温した。次に1Nの硝酸銀水溶液124
mlを2分間かけて添加し、そのまま30分間攪拌し
た。その後、吸引濾過で固形分を濾別し、濾水の伝導度
30μS/cmになるまで固形分を水洗した。こうして得ら
れた固形分は、乾燥させないでウエットケーキとして取
り扱い、乾燥固形分100g相当のウエットケーキに対
し、ポリビニルアルコール(商品名:PVAー205)
10gおよび水を添加し、全体重量を500gとしてホ
モミキサーにて予備分散した。
【0043】次に、予備分散済の原液を分散機(商品
名:マイクロフルイダイザーM−110S−EH:マイ
クロフルイデックス・インターナショナル・コーポレイ
ション製、G10Zインタラクションチャンバー使用)
の圧力を1750kg/ cm2に調節して、3回処理し、体
積加重平均直径0.39μmの有機銀微結晶分散物の調
製を終了した。なお、粒子サイズの測定は、Malvern In
struments Ltd.製MasterSizer Xにて行った。
【0044】(ハロゲン化銀粒子の調製)水700ml
にフタル化ゼラチン22gおよび臭化カリウム30mg
を溶解して温度40℃にてpHを5.0に合わせた後、
硝酸銀18.6gを含む水溶液159mlと臭化カリウ
ム水溶液をpAg 7.7に保ちながらコントロールドダブ
ルジェット法で10分間かけて添加した。次いで硝酸銀
55.4gを含む水溶液476mlと六塩化イリジウム
酸二カリウムを8μmol/l と臭化カリウムを1mol/l を
含む水溶液をpAg 7.7 に保ちながらコントロールドダブ
ルジェット法で30分かけて添加した。その後、pHを
下げて凝集沈降させ脱塩処理をし、フェノキシエタノー
ル0.1gを加え、pH5.9、pAg 8.0に調整し
た。得られた粒子は平均粒子サイズ0.07μm、投影
面積直径の変動係数8%、(100)面比率86%の立
方体粒子であった。
【0045】上記調製したハロゲン化銀粒子に対し温度
を60℃に昇温して、銀1mol 当たりチオ硫酸ナトリウ
ム85μmol と2,3,4,5,6−ペンタフルオロフ
ェニルジフェニルフォスフィンセレニドを11μmol 、
2μmol の下記テルル化合物1、塩化金酸3.3μmol
、チオシアン酸230μmol を添加し、120分間熟
成した。その後、温度を40℃に変更して下記増感色素
Aをハロゲン化銀に対して3.5×10−4mol を攪拌
しながら添加し、5分後に下記化合物Aをハロゲン化銀
に対して4.6×10−3mol 添加し、5分間攪拌後、
25℃に急冷してハロゲン化銀粒子の調製を行った。
【0046】
【化1】
【0047】
【化2】
【0048】
【化3】
【0049】(素材固体微粒子分散液の調製)テトラク
ロロフタル酸、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサ
ン、トリブロモメチルフェニルスルホンについて固体微
粒子分散物を調製した。テトラクロロフタル酸に対し、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.81gと水9
4.2mlを添加して良く攪拌してスラリーとして10
時間放置した。その後、平均直径0.5mmのジルコニ
ア製ビーズを100ml用意し、スラリーと一緒にベッ
セルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミ
ル:アイメックス(株)製)で5時間分散してテトラクロ
ロフタル酸の固体微粒子分散液を得た。粒子径は70wt
%が1.0μm以下であった。その他の素材については
適宜分散剤の使用量、および所望の平均粒子径を得るた
めに分散時間を変更し、それぞれの素材についての固体
微粒子分散液を得た。
【0050】(染料を含有するポリマー微粒子分散物の
調製)下記染料A(2g)、メチルメタクリレート−メ
タクリル酸共重合体(85:15)(6g)、および酢
酸エチル40mlからなる溶液を60℃に加温、溶解し
た後、ポリビニルアルコール5gを含む水溶液100m
lに加え、高速攪拌機(ホモジナイザー、日本精機製作
所製)にて12000rpm、5分間、微細分散して平
均粒径0.3μmのポリマー微粒子乳化分散物Pを得
た。
【0051】
【化4】
【0052】(乳剤層塗布液の調製)先に調製した有機
銀微結晶分散物(銀1mol 相当)に対し、ハロゲン化銀
粒子をハロゲン化銀10mol %/有機酸銀相当と、以下
のバインダーおよび現像用素材を添加して乳剤塗布液と
した。 バインダー:ラックスター3307B (大日本インキ化学工
業(株)製;SBR ラテックス)430g 現像用素材:テトラクロロフタル酸、5g相当の上記分
散物 1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェ
ニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン、98g相当
の上記分散物 フタラジン、9.2g トリプロモメチルフェニルスルホン、12g相当の上記
分散物 4−メチルフタル酸、7g 染料:上記染料A、4g相当の上記染料含有ポリマー微
粒子分散物
【0053】上記において用いたラックスター3307B
は、スチレン−ブタジエン系コポリマーのポリマーラテ
ックスであり、分散粒子の平均粒径は、0.1μm〜
0.15μm程度である。
【0054】(乳剤面保護層塗布液の調製)イナートゼ
ラチン10gに対し、界面活性剤Aを0.26g、界面
活性剤Bを0.09g、シリカ微粒子(平均粒径2.5
μm)0.9g、1,2−(ビスビニルスルホニルアセ
トアミド)エタン0.3g、水64gを添加して乳剤面
保護層塗布液とした。
【0055】
【化5】
【0056】(染料分散物の調製)酢酸エチル35gに
対し、下記染料Bを0.8g添加して攪拌して溶解し
た。その液にあらかじめ溶解したポリビニルアルコール
(PVA−217)6重合%溶液を85g添加し、5分
間ホモジナイザーで攪拌した。その後、酢酸エチルを脱
溶媒で揮発させ、最後に水で希釈し、染料分散物を調製
した。
【0057】
【化6】
【0058】(固体塩基微粒子分散物の調製)下記固体
塩基、26gに対し、ポリビニルアルコール(PVA−
215)2g水溶液を234g添加して良く攪拌してス
ラリーとして10時間放置した。その後、経基金直径
0.5mmのジルコニア製ビーズを100ml用意し、
スラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサ
ンドグラインダーミル:アイメックス(株)社製)で5時
間分散して固体塩基微粒子分散液を得た。
【0059】
【化7】
【0060】(バック面塗布液の調製)10%ゼラチン
溶液、38gに対し、先に調製した染料分散物20g、
固体塩基微粒子分散物20g、水35gを添加してバッ
ク面塗布液とした。
【0061】(バック面保護層塗布液の調製)イナート
ゼラチン10gに対し、前記の界面活性剤Aを0.26
g、界面活性剤Bを0.09g、1,2−(ビスビニル
スルホニルアセドアミド)エタン0.3g、シルデック
スH121(洞海化学社製真球シリカ、平均サイズ12
μm)0.4g、水64g添加してバック面保護膜層と
した。
【0062】(塗布試料の作成)上記のように調製した
乳剤層塗布液に感光層添加染料を175μmポリエチレ
ンテレフタレート支持体上に塗布銀量が2.2g/m2
となるように調節して塗布した後、乳剤塗布層上に乳剤
面保護層塗布液をゼラチンの塗布量が1.8g/m2
なるように塗布した。乾燥後、乳剤層と反対の面上にバ
ック面塗布液を染料Bの塗布量が56mg/m2となる
ように塗布し、さらに、バック面塗布層上にバック面保
護層塗布液をゼラチンの塗布量が1.8g/m2となる
ように塗布し、試料を作成した。
【0063】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明による画像形成装置にあっては、レーザビームの波長
域で干渉の起りやすい材料上に画像記録するに際し、干
渉縞の発生を極力防止し、非視認化することにより、よ
り鮮明で誤診断のおそれがない画像を得ることができる
ほか、レーザパワーの増加により、記録材料の感度低減
を図ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の概略図であ
る。
【図2】本発明にかかる画像露光部の概略図である。
【図3】従来の画像露光部を示す概略図である。
【図4】記録材料内でのレーザ反射光により生ずる干渉
縞の説明図である。
【図5】層内に入光したレーザ光の反射形態を示す説明
図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置 12 記録材料供給部 16 画像露光部 18 熱源像部 50 レーザ光源 200 第二のレーザ光源 λ0、λ1 波長 A 記録材料
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】このドライシステムの画像記録装置におい
ても、画像記録を行う場合には、記録フィルムにレーザ
光を照射すること(露光)によって、記録フィルムに潜
像を形成する。そして、この潜像が形成された記録フィ
ルムを加熱することで該潜像を現像する。露光は、別途
撮影して得た画像データに従ってレーザの出力を制御し
つつ、該レーザを走査(主走査)させることで行うのが
一般的である。当然、このときには、記録フィルムも所
定の方向に移動(副走査)させる。なお、このような熱
現像感光材料対する画像記録装置に関しては、例え
ば、国際公開番号WO95/31754号の公報、国際
公開番号WO95/30934号の公報に記載の物が挙
げられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】このような画像記録装置における、従来の
露光部16の概念図を図3に示している。露光ユニット
46は、記録画像に応じて変調した光ビームLを主走査
方向(図1,図3で紙面に垂直方向)に偏向して、所定
の記録位置Xに入射する公知の光ビーム走査装置であっ
て、記録材料Aの分光感度特性に応じた波長域の光ビー
ムLを射出するレーザ光源50と、光源50を駆勤する
記録制御装置52と、光偏向器であるポリゴンミラー5
4と、fθレンズ56と、立ち下げ用のシリンドリカル
ミラー58とを備えている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】従って式、より、 2tn/λ1=2nt/λ0−1 ∴λ1=(2nt/2nt−λ0)×λ0 従って、波長λ0とλ1のビームはともにこの層におい
生ずる干渉縞を強め合い、この中間の波長 λ′=(2nt/2nt−λ0)×λ0 のビームはこの層において生ずる干渉縞を弱め合う
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】従って、第二の半導体レーザの波長λ1=
665.4nmまたは64.6nmである。この波長
のレーザビームを出力する半導体レーザを選択し、これ
を図2に示すごとき光学的配置に組立てて両ビームを重
畳して記録材料に照射し、乾式現像を実施した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームの波長域で干渉の起りやす
    い画像記録材料上に画像とデータを露光する画像露光部
    を備える画像形成装置において、 前記画像露光部が、前記記録材料からの反射光が互いに
    相殺しあう波長に設定された異なる波長の複数のレーザ
    光源を備え、各レーザ光源からの光が略等波長となるよ
    うにして重畳して記録材料に照射することを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記記録材料の基準となるレーザ光の波
    長λ0に対する干渉縞のコントラストが最も強く生ずる
    層の厚みをt(μm)、屈折率をnとするとき、Δλ0
    (λ02/2(2nt−λ0))で算出されるΔλを用
    いて、前記基準となるレーザ光の波長λ0に対して重畳
    される前記レーザ光の波長λ1が、次の式で表される 式:λ1=λ0±Δλ′ ((m−0.5)Δλ≧Δλ′≦(m+0.5)Δλ,
    mは整数) 波長のレーザ光を少なくとも一本用いることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
JP9206612A 1997-07-31 1997-07-31 画像形成装置 Pending JPH1148523A (ja)

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