JPH1148267A - パウダースラッシュ成形装置のシール構造 - Google Patents

パウダースラッシュ成形装置のシール構造

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JPH1148267A
JPH1148267A JP21306697A JP21306697A JPH1148267A JP H1148267 A JPH1148267 A JP H1148267A JP 21306697 A JP21306697 A JP 21306697A JP 21306697 A JP21306697 A JP 21306697A JP H1148267 A JPH1148267 A JP H1148267A
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seal
tube
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Masahiro Shirou
雅浩 城生
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口縁部が凹凸状であってもシール管のシー
ル性が損なわれることなく、また装着具によるゴミ不良
を起こさせないパウダスラッシュ成形装置のシール構造
を提供する。 【解決手段】 本発明のパウダースラッシュ成形装置の
シール構造21は、管状のシール管26と、このシール
管26の下方に設けた装着溝27を挟んでほぼ十字状に
一体に形成され前記開口縁部24に沿って装着される装
着部27とを備え、前記シール管26は、その内部にシ
ール内材29を挿着させることなく金型30に当接させ
てシール機能が保持されるように適宜な厚肉管形状に形
成させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パウダースラッシ
ュ成形装置用の材料である粉体材を収納し、かつ粉体材
投入口の開口縁部にシール部を装着したリザーバと、該
リザーバから前記粉体材を回転投入し溶融して表皮成形
するため高温に保持されている金型とを一体に組合わせ
るパウダースラッシュ成形装置のシール構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来この種のものとしては、例えば図5
に示すようなものがある。
【0003】図5は、粉体材を収納し金型(図示せず)
に向けて投入するリザーバの開口縁部に装着し、金型と
当接しシールさせるシール部の部分斜視図である。
【0004】図5において、25Aはシール部で、この
シール部25Aは粉体材投入口の開口縁部24に装着具
24aを介して装着される。
【0005】このシール部25Aは、横断面図に示すよ
うに、シール管26と装着部27とからなり、シール管
26にはほぼ中央に孔26aを設け、この孔26aに間
隙を有する状態にシール内材29を挿着させている。
【0006】また、このシール管26と装着部27とが
一体に形成された間には、両側から適宜の深さに装着溝
26bを設け、この装着溝26bに装着具24aをくい
込ませて開口縁部24に装着させる構成としている。
【0007】そして、パウダースラッシュ成形される際
には、このシール部25が高温に保持されている金型
(図示せず)に当接して粉体材の洩れを防止させるが、
シール部25Aは、金型から繰り返し高熱を受けるので
熱劣化し弾性を喪失して行く。したがって、シール管2
6とシール内材29との間に間隙を設け、熱の不良導体
である空気層を備えて熱劣化を防止するようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のものにあっては、シール管26を肉薄にして
シール管26内に設けた孔26aに柔らかく弾性のある
シール内材29を備えているため、シール管26の変形
量fが大きく、開口縁部24が凹凸形状の場合にはシー
ル部25を装着しただけで潰れ変形して金型との当接力
が小さくなりシール性が劣るという課題を有していた。
【0009】また、シール部25の装着時、装着具24
aが装着溝26bから厚さ分外側にはみ出すので、溶融
された粉体材が引っかかり紐状等のゴミが繋がり易く、
このゴミが製品面に落下し付着したり混入したりして、
パウダースラッシュ成形表皮を不良にするという課題も
有していた。
【0010】そこで、この発明は、開口縁部が凹凸状で
あってもシール管のシール性が損なわれることなく、ま
た装着具にゴミ不良を起こさせないパウダースラッシュ
成形装置のシール構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載された発明によれば、パウダース
ラッシュ成形装置用の材料である粉体材を収納し、かつ
粉体材投入口の開口縁部にシール部を装着したリザーバ
と、該リザーバから前記粉体材を回転投入し溶融して表
皮成形するため高温に保持されている金型とを一体に組
合わせるパウダースラッシュ成形装置において、前記シ
ール部は、管状のシール管と、このシール管の下方に設
けた装着溝を挟んでほぼ十字状に一体に形成され前記開
口縁部に沿って装着される装着部とを備え、前記シール
管は、その内部に前記シール内材を挿着させることなく
前記金型に当接させてシール機能が保持されるように適
宜な厚肉管形状に形成させたことを特徴としている。
【0012】請求項2に記載された発明によれば、請求
項1に記載のパウダースラシュ成形装置のシール構造に
おいて、前記シール管は、前記リザーバと前記金型とを
組み合わせた時の面圧で変形量が4〜5mmとなると共
に、曲がり部高さは、±60゜曲げた状態で少なくとも
前記変形量を越えないことを特徴としている。
【0013】請求項3に記載された発明によれば、請求
項1に記載のパウダースラッシュ成形装置のシール構造
において、前記シール管は、前記装着部を形成する上端
部が、庇状に延在されていることを特徴としている。
【0014】ここで、曲がり部高さとは、凹凸面のある
開口縁部にシール部を装着した場合、凹凸面によって曲
げられた部分が潰れ、曲げ角度によって変化する高さ寸
法を指している。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、車両用イ
ンストルメントパネルの表皮を形成する場合について図
1乃至図4に基づいて説明する。
【0016】なお、従来例と同一または同等部分には同
一符号を付して示す。
【0017】図1(a)は、金型にリザーバを組み付け
た状態を示す要部断面図であり、図1(b)は、リザー
バの開口周縁部に装着したシール部(図1(a)のA
部)の部分斜視図である。
【0018】図2は、シール部に荷重を懸けたときの変
形量を示す実験図である。
【0019】図3は、シール部を内側に曲げたときの曲
り部の高さを示す実験図である。
【0020】図4は、シール部を外側に曲げたときの曲
り部の高さを示す実験図である。
【0021】図1において、21はパウダースラッシュ
成形装置、22はリザーバで、このリザーバ22には粉
体材が収納されており、またこのリザーバ22の上部に
は粉体材投入口の開口縁部24が設けられており、この
粉体材投入口の開口縁部24には、シール部25が装着
されている。
【0022】そして、図1(a)中では、リザーバ22
と金型30とが組み付けられた状態を示しており、シー
ル部25は、金型30に押圧されて粉体材23が洩れな
いようにシーリングの役目をしている。
【0023】図1(b)において、シール部25はシー
ル管26と装着部27とが装着溝26bを挟んでほぼ十
字状に一体に形成されている。
【0024】また、シール管26には、横断面形状のほ
ぼ中央に孔26aを設けて、弾力性や可撓性を有するシ
ール管26を形成させている。
【0025】さらに、シール管26の装着溝26bの端
部26cが装着部27よりも図1(b)において長さs
で示す分だけ長く庇状に延在された形状としている。
【0026】したがって、装着溝26bに装着具24a
をはめ込んだとき、装着具24aの表面がシール管26
の表面よりもはみ出して位置することはない。
【0027】この様に、シール部25の装着溝26bに
はめ込んだ装着具24aを介して、粉体材投入口の開口
縁部24のV字状装着溝24bにシール部25を装着さ
せる構成としている。
【0028】図2において、Aは本発明のシール部25
で、Bは従来例のシール部25Aを示している。
【0029】このシール部A,Bを金型に当接させて粉
体材の洩れ具合いを実験した結果、4〜5mmの変形量
fの時安定しており良好で、リザーバと金型とを組み合
せた時の荷重(5.6 kgf/5cm2)で、Aは適正域にあ
ることが確定できた。一方Bは潰れ過ぎ初期は良好であ
るが繰り返して熱履歴を受けると潰れ易いことが判明し
た。
【0030】図3において、図2と同様に、Aは本発明
のシール部25で、Bは従来例のシール部25Aを示し
ている。
【0031】h1 は曲り部高さであり、シール管部を内
側(+側)にθ°曲げたときのh1を測定した結果、イ
ンストルメントパネルのメータ部の形状である30°曲
げでは、Aでは元の高さ(17mm)から潰れ変形する
ことなく、Bでは3mm潰れ変形をしている。
【0032】A,Bともに金型の当接面に隙間ができる
ことはなく良好である。
【0033】インストルメントパネルのロアーセンタ部
の形状である60°曲げでは、Aでは元の位置から4.
5mm潰れ変形するが組み合せ時のシール部の変形量を
越えず良好なのに対して、Bでは10mm潰れ変形し組
み合せ時のシール部の変形量を越えて当接面に隙間を生
ずることが確認できた。
【0034】図4において、図3と同様の実験で、シー
ル管部を外側(−側)にθ°曲げたときの曲り部高さh
2 を測定した結果、インストルメントパネルのメータ部
〜ロアーセンタ部である30〜60°曲げで、A,Bい
ずれも潰れ変形は組み合せ時のシール部の変形量を越え
ることなく良好であることが確定できた。
【0035】この様に、シール管26の肉厚を従来の1
mmから3.5mmに試行し改良することにより、シー
ル内材29を省略できる構成が見出せた。また、このシ
ール管26はほぼ中央に孔26aが設けられており、こ
の孔26aにはエアが介在して断熱効果を発揮し、金型
との当接面もシール管26の内部のエアーにより冷やさ
れ、加熱され高温に保持されている金型からの熱履歴を
受けても熱劣化は少なく初期物性を保持しシール性が長
期間保たれるように作用する。
【0036】ここで、シール材22とは、ゴム質の弾性
体のなかで最も耐熱性の高いシリコーンゴムを使用して
いる。
【0037】
【実施例】さらに、以下のような条件で実験した結果、
シール性の良好なシール部が得られた。
【0038】 *使用材 :●シール管・・・材質:高耐熱250℃〜300℃シリコー ン、ソリッド成形ゴム 硬さ(Hs):50° 圧縮力:5kg以下 *形状寸法:●シール管・・・外径:17mm 内径:10mm 肉厚:3.5mm
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、シール管は、
このシール管にシール内材を挿着させることなく金型に
当接させてシール機能が保持されるように適宜な厚肉管
形状に形成させている。
【0040】したがって、この様に厚肉に形成し孔を設
けて管状にしているので、シール内材を使用しなくても
弾力性のあり、しかも単純な形状に形成することができ
る。よって、部品点数が少なくなり安価となる。
【0041】請求項2の発明によれば、シール管の曲が
り部高さは、±60゜曲げた状態でリザーバと金型とを
組み合わせたときの当接圧の変形量を越えないようにし
ている。
【0042】したがって、開口縁部が凹凸形状をしてい
てシール部が曲げられても、シールを保持することがで
きる。
【0043】請求項3の発明によれば、シール管は装着
溝の端部が庇状に延在されている。
【0044】したがって、シール管を装着する装着具は
庇状の端部によって覆われ、ゴミの引っかかり等を押さ
えることができ、したがって、不良の発生を押さえるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態を示す金型とリ
ザーバとの組付け時の要部断面図である。(b)は、図
1(a)A部の拡大斜視図である。
【図2】同実施の形態に係るシール部に荷重を懸けたと
きの変形量を示す実験図である。
【図3】同実施の形態に係るシール部を内側に曲げたと
きの曲り部高さを示す実験図である。
【図4】同実施の形態に係るシール部を外側に曲げたと
きの曲り部高さを示す実験図である。
【図5】従来例を示すシール部の部分斜視図である。
【符号の説明】
21…パウダースラッシュ成形装置のシール構造 24…開口縁部 26…シール管 27…装着部 29…シール内材 30…金型

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パウダースラッシュ成形装置用の材料で
    ある粉体材を収納し、かつ粉体材投入口の開口縁部にシ
    ール部を装着したリザーバと、該リザーバから前記粉体
    材を回転投入し溶融して表皮成形するため高温に保持さ
    れている金型とを一体に組合わせるパウダースラッシュ
    成形装置において、 前記シール部は、管状のシール管と、このシール管の下
    方に設けた装着溝を挟んでほぼ十字状に一体に形成され
    前記開口縁部に沿って装着される装着部とを備え、前記
    シール管は、その内部に前記シール内材を挿着させるこ
    となく前記金型に当接させてシール機能が保持されるよ
    うに適宜な厚肉管形状に形成させたことを特徴とするパ
    ウダースラッシュ成形装置のシール構造。
  2. 【請求項2】 前記シール管は、前記リザーバと前記金
    型とを組み合わせた時の当接圧で変形量が4〜5mmと
    なると共に、 曲がり部高さは、±60゜曲げた状態で少なくとも前記
    変形量を越えないことを特徴とする請求項1に記載のパ
    ウダースラシュ成形装置のシール構造。
  3. 【請求項3】 前記シール管は、前記装着溝を形成する
    上端部が、庇状に延在されていることを特徴とする請求
    項1に記載のパウダースラッシュ成形装置のシール構
    造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012250458A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Calsonic Kansei Corp パウダースラッシュ成形装置のシール構造
JP2019034413A (ja) * 2017-08-04 2019-03-07 トヨタ自動車九州株式会社 スラッシュ成形装置およびスラッシュ成形用シール方法
US11584047B2 (en) 2020-03-26 2023-02-21 Faurecia Interior Systems, Inc. Sealing member for a powder slush molding apparatus

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