JPH1146888A - 電動式移動棚 - Google Patents

電動式移動棚

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JPH1146888A
JPH1146888A JP21295797A JP21295797A JPH1146888A JP H1146888 A JPH1146888 A JP H1146888A JP 21295797 A JP21295797 A JP 21295797A JP 21295797 A JP21295797 A JP 21295797A JP H1146888 A JPH1146888 A JP H1146888A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動棚の位置ずれを修正し、停止姿勢、停止
位置精度が良好であり、駆動力のロス減少を可能にした
電動式移動棚を得る。 【解決手段】 少なくとも2個のモータを有し、移動棚
1の走行方向から見て離れて配置された車輪が、それぞ
れ独立の駆動回路を介して駆動されるモータで独立に回
転駆動される。移動棚走行路に沿って固定され、移動棚
走行方向から見て離れて配置された被検出体12と、移
動棚1に配置され、移動棚走行方向から見て離れた部位
の被検出体12を検出するセンサ11とを有し、移動棚
走行方向から見て離れた部位のセンサ11の一方が、他
方のセンサ11に先行して被検出体12を検出したと
き、先行している側のセンサ11に対応するモータを一
時的に停止させる回路を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動棚を正しい姿
勢で所定の位置に停止させることが可能な電動式移動棚
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動式移動棚は、これを複数台ガイドレ
ール上に走行可能に配置し、物品の出し入れ作業を行う
のに必要な棚とこれに隣接する棚との間にのみ作業用通
路を形成し、他の棚は収束させておくことにより、限ら
れた空間を物品収納空間として有効に利用することがで
きるものである。近年、このような電動式移動棚とスタ
ッカークレーンあるいは有人・無人フォークリフトなど
の荷役機械とを組み合わせて、スペース効率の良い物流
倉庫などを構築する例が増えている。
【0003】ガイドレール上に走行可能に配置された複
数の電動式移動棚相互は、常に平行を保ちながら移動し
かつ所定の位置に精度よく停止することが望ましい。特
に、上記のように荷役機械と組み合わせる電動式移動棚
では、各電動式移動棚が常に正しい姿勢で所定の位置に
精度よく停止することが要求される。そこで、従来の電
動式移動棚では、移動方向から見て左右両側に位置する
走行車輪を通し軸によって連結し、この通し軸をモータ
で回転駆動することにより左右両側の走行車輪の周速を
一致させ、複数の電動式移動棚相互を常に平行に保ちな
がら移動させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、移動棚に収納
された物品の片寄りなどによって左右の走行車輪とレー
ルとの摩擦力に差を生じ、片方の走行車輪がレールとの
間で滑ったり、左右の走行車輪の精度誤差、レール表面
の汚れや塵埃の付着、そのほか各種の条件によって移動
棚の左右の走行量に差を生じ、移動棚が所望の位置から
ずれ(以下「位置ずれ」という)を生じる場合がある。
一般的には、移動棚に位置ずれが生じても移動棚の走行
そのものには支障がないことが多い。しかし、上記のよ
うに荷役機械と組み合わせる電動式移動棚では、位置ず
れにより停止姿勢あるいは停止位置精度が悪いと、電動
式移動棚が荷役機械の走行に対して障害となることがあ
り、また、電動式移動棚と荷役機械とが正対せず、荷役
機械と電動式移動棚との間で物品を移載するとき物品が
不安定になるという問題もある。
【0005】上記のような電動式移動棚の位置ずれを防
止するために、移動棚設置床にレールと平行にラックや
チェーンなどを走行方向から見て左右両側に配置し、移
動棚側において一つのモータによって同じ速度で回転駆
動される左右両側のピニオンやスプロケットなどを上記
ラックやチェーンなどに噛み合わせることも考えられ
る。しかし、左右両側にラックやチェーンなどを設け、
各移動棚ごとに左右両側にピニオンやスプロケットなど
を設けることは、駆動系に介在する部材が多くなること
であって、駆動力のロスが大きくなるという難点があ
る。
【0006】また、従来の電動式移動棚は直線的に移動
するものであり、移動棚装置を設置しようとする空間が
円弧を描いた形になっていても、電動式移動棚を円弧状
の空間に沿って円弧を描きながら移動するように設置す
ることはできず、空間を有効に利用することはできなか
った。
【0007】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解消するためになされたもので、移動棚に所望の位置か
らのずれが生じると、これを修正し、停止姿勢あるいは
停止位置精度の良好な電動式移動棚を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、走行車輪と、この走行車
輪を回転駆動するモータとを有し、上記モータで上記走
行車輪を回転駆動することにより走行することができ、
少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方向から
見て離れて配置された走行車輪が、上記モータで独立に
回転駆動される電動式移動棚において、移動棚走行路に
沿って固定され、移動棚走行方向から見て離れて配置さ
れた被検出体と、移動棚に配置され、移動棚走行方向か
ら見て離れた部位の被検出体を検出するセンサとを有
し、移動棚走行方向から見て離れた部位のセンサの一方
が、他方のセンサに先行して被検出体を検出したとき、
先行している側のセンサに対応するモータを一時的に停
止させる回路を有することを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、走行車輪と、この
走行車輪を回転駆動するモータとを有し、上記モータで
上記走行車輪を回転駆動することにより走行することが
でき、少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方
向から見て離れて配置された走行車輪が、上記モータで
独立に回転駆動される電動式移動棚において、移動棚走
行方向から見て離れて配置された被検出体が棚に設けら
れ、この棚と相対向する棚に前記被検出体を検出するセ
ンサが設けられ、移動棚走行方向から見て離れた部位の
センサの一方が、他方のセンサに先行して被検出体を検
出したとき、先行している側のセンサに対応するモータ
を一時的に停止させる回路を有することを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、移動棚走行方向から見て離れて配置
されたセンサは、その検出信号の前後縁の一方を用いる
ことを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、移動棚走行方向から見て離れて配置
されたセンサの検出信号は、前後縁の一方を用いること
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる電動式移動棚の実施の形態について説明する。
電動式移動棚の底部の台枠部分の構成の一例を図1に示
す。図1において、電動式移動棚1は、底部に、鉄板等
を折り曲げることによって形成された台枠を有し、この
台枠内にはその幅方向に適宜数の梁部材5が渡されるこ
とによって補強され、高い剛性が保たれている。適宜の
梁部材5は対をなしていて、対をなす梁部材5、5間に
は、軸受6を介して走行車輪3または走行車輪4が回転
自在に支持されている。走行車輪3はフランジ付きの車
輪で、電動式移動棚1の走行方向(図1において上下方
向)から見て左右方向両側に、かつ、走行方向の前後に
配置されている。走行車輪4はフランジなしの車輪で、
電動式移動棚1の走行方向から見て中央部に、かつ、走
行方向の前後に配置されている。
【0013】一つの電動式移動棚1には走行車輪を回転
駆動するための2個のモータ7、7が取り付けられてい
る。電動式移動棚1の走行方向から見て左右両側に離れ
て配置された上記フランジ付きの走行車輪3、3のう
ち、電動式移動棚1の走行方向一方側に配置されている
走行車輪3は、それぞれ上記モータ7、7によって独立
に回転駆動されるようになっている。すなわち、モータ
7、7の出力軸に固着された小径歯車8、8が、上記走
行車輪3、3と一体の軸に固着された大径歯車9、9と
噛み合っているため、各モータ7、7の回転力は減速歯
車列を構成する歯車8、8、歯車9、9を介して走行車
輪3、3の軸に伝達され、走行車輪3、3が独立に回転
駆動される。これらの走行車輪3、3が駆動車輪であ
り、その他の走行車輪3および走行車輪4は従動車輪と
なっている。上記駆動車輪を構成する二つの走行車輪
3、3およびその他の走行車輪3、4はあとで説明する
ガイドレール上で回転し、電動式移動棚1をガイドレー
ルに沿って移動させる。上記各モータ7、7は互いに独
立した駆動回路によって駆動される。
【0014】上記モータ7、7は、減速歯車列を内蔵し
たギヤードモータであってもよい。その場合、モータ
7、7の出力軸を走行車輪3、3の軸に直結してもよ
い。モータ7、7はまた、モータ自体の回転軸に対して
直交する方向の出力軸を有している形式のモータであっ
ても差し支えない。そのほか、モータ7、7の形式は特
に限定されるものではなく、要求される仕様に適合した
ものを適宜選択して用いればよい。例えば、インダクシ
ョンモータ、リバーシブルモータ、インバータ制御ある
いはチョッパー制御モータ、サーボモータなどの中から
選択してもよい。さらに、走行車輪3、3とモータ7、
7とを融合した形式のもの、すなわち、走行車輪3、3
がモータのロータを構成している形式のものなどであっ
てもよい。
【0015】上記実施の形態においては、走行方向から
見て左右に離れて配置された車輪3、3をそれぞれ独立
のモータ7、7で駆動する例について説明したが、本発
明は少なくとも2個のモータを有していればよく、モー
タの数は任意である。例えば、図16に示すように、走
行方向から見て左右両側に離れて配置されたモータ7、
7のほかに、左右方向中央部の車輪38を回転駆動する
第3のモータ7が設けられていてもよい。また、図17
に示すように、左右両側のモータ7、7で回転駆動され
る走行車輪3、3は電動式移動棚1の走行方向一端側に
位置しているのに対し、中央部のモータ7で回転駆動さ
れる中央部の車輪38は上記走行方向他端側に位置する
ようにしてもよい。この場合、電動式移動棚1は前後輪
駆動されることになり、重量の重い物品が収納されてい
ても、また、奥行き方向の寸法に対して高さ寸法が相当
大きい電動式移動棚1であっても安定した走行が可能で
ある。
【0016】電動式移動棚の底部の台枠部分の構成の別
の例を図2に示す。図2の移動棚は、図1の移動棚にお
いて、走行方向から見て前側(図2において上側)の回
転軸31にスプロケット33を取り付け、後側の回転軸
32にスプロケット32を取り付け、スプロケット3
3、34をチェーン35でつなぎ、モータ7の動力を前
後の両方の車輪に伝えるようにしたものである。本実施
の形態においては、前後の車輪の回転軸をチェーン35
で接続された例を示しているが、ベルトあるいはロープ
等により接続することも可能である。図3に示すよう
に、チェーン35はスプロケット37によりテークアッ
プされ、必要なテンションが与えられている。前後輪を
チェーン等により接続するのは、車輪のスリップ防止、
摩耗防止のためである。
【0017】電動式移動棚の底部の台枠部分の構成の別
の例を図4に示す。図4の移動棚は、図2の移動棚にお
いて、走行方向から見て前側の2つの車輪3、3を回転
軸31でつなぎ、同様に後輪の2つの車輪36、36を
回転軸32でつなぎ、それぞれの回転軸31、32にス
プロケット33、34を取り付け、これらをチェーン3
5でつなぎ、モータ7の動力を前後の両方の車輪に伝え
るようにしたものである。また、前後の車輪それぞれに
かさ歯車を取り付け、当該かさ歯車と噛み合う2つのか
さ歯車を軸で接続し、この軸をモータで回転させること
により前後の車輪を駆動するようにしてもよい。
【0018】あるいは車輪をボギータイプとし、前後の
車輪で回転自由度が異なるようにし、移動棚が多少の位
置ずれを起こしても、台車がきしむことがないようにし
てもよい。具体的には、台車に垂直軸を中心に回転可能
にボギー台車を取り付け、このボギー台車に車輪を支持
し、また、この車輪を駆動するモータを取り付ける。全
ての車輪をボーギータイプとしてもよいし、駆動車輪の
みをボギータイプとしてもよい。
【0019】図1のように構成された電動式移動棚1を
複数設置した移動棚装置の例を図5に示す。図5におい
て、ビル、倉庫その他の構造物の床には適宜数のガイド
レール10が互いに平行にかつ直線状に敷設されてい
る。各レール10の上には、図1で説明した電動式移動
棚1の走行車輪3、4が載せられ、電動式移動棚1がレ
ール10に沿って直線的に、かつ、収納物品の出し入れ
面に対し直交する方向に移動することができるようにな
っている。電動式移動棚1は複数個配置され、最も外側
の電動式移動棚1の外側の面に対向させて固定棚2が設
置されている。固定棚2は必須のものではなく、最も外
側の棚が電動式移動棚1であってもよい。あるいは、固
定棚2に代わって、構造物の壁があってもよいし、パー
ティション、レールエンド、ストッパなどが設けられて
いてもよい。図5に示す例では、全ての電動式移動棚1
を固定棚2側に収束させ、また、物品を出し入れしよう
とするときは、適宜の電動式移動棚1を図5において左
右方向に移動させ、所望の電動式移動棚1の前面に作業
用の通路を形成することができる。
【0020】図5において、各電動式移動棚1の走行方
向から見て左右両側面にはそれぞれセンサ11、11が
取り付けられている。電動式移動棚1とともに移動する
上記センサ11、11の通路に対向させて適宜数の被検
知部材12が不動部すなわち構造物側に配置されてい
る。もっとも、被検知部材12を移動棚側に、センサ1
1を不動部に設けてもよい。各センサ11、11は、電
動式移動棚1の走行方向から見て左右両側と、隣接する
電動式移動棚1または固定棚2との距離を検知するため
のもので、被検知部材12と対向したとき検知信号を出
力する。被検知部材12は適宜の間隔で配置されてい
る。それぞれの電動式移動棚1の走行方向から見て離れ
て配置された上記センサ11、11は、電動式移動棚1
の走行方向から見て離れて配置された前記モータ7、7
およびこのモータ7、7によって回転駆動される走行車
輪3、3にそれぞれ対応している。すなわち、右側のセ
ンサ11 の検知信号を受けた場合、修正回路により右
側のモータ7およびこのモータ7によって回転駆動され
る走行車輪3の回転を制御するものであり、左側のセン
サ11 の検知信号を受けた場合、修正回路により左側
のモータ7およびこのモータ7によって回転駆動される
走行車輪3の回転を制御するものである。
【0021】センサ11、11の検知方式は任意であ
る。例えば、光学式の場合は被検知部材12として光の
反射部材を用いることができ、磁気式の場合は永久磁石
あるいは磁性体を用いることができる。被検知部材12
をストライカーと称する突起物とし、センサ11は上記
突起物を検知する機械的なセンサであってもよい。被検
知部材12を取付ける対象物は任意であって、構造物の
壁面に設置されていてもよいし、床面に設置されていて
もよい。また、センサ11は電動式移動棚1の底面に設
置されていてもよい。
【0022】図5に示す例において、図中右端にある電
動式移動棚1を他の移動棚に向かって左方に走行させた
とする。この電動式移動棚1が左右均等の速度で平行移
動するとすれば、両側のセンサ11、11が左右一対の
被検知部材12、12を同時に検知して同時に検知信号
を出力する。この場合はそのまま移動を継続させる。し
かし、電動式移動棚1が何らかの原因で左右不均等の速
度で移動すると、電動式移動棚1は所望の位置からずれ
るようになる。そこで、先に検知したセンサ11に対応
する前記モータ7の駆動を一旦停止させ、他方のセンサ
11が被検知部材12を検知するのを待って上記モータ
7の駆動を再開するようにする。この動作回路について
は、以下において詳述する。
【0023】図6に示す電動式移動棚装置の移動棚の一
つを取り出したものが図7に示す移動棚である。本実施
の形態においては、電動式移動棚1の走行方向から見て
左右の底面にセンサSrn、Sfnが取り付けられてい
る。電動式移動棚1とともに移動する上記センサSr
n、Sfnに対向させて適宜数の被検知部材Prm、P
fmが不動部すなわち床部に配置されている。各センサ
Srn、Sfnは、被検知部材Prm、Pfmと対向し
たとき検知信号を出力する。被検知部材Prm、Pfm
は走行方向に適宜の間隔で配置されている。電動式移動
棚1の走行方向から見て離れて配置された上記センサS
rn、Sfnは、電動式移動棚1の走行方向から見て離
れて配置されたモータMrn、Mfnおよびこのモータ
Mrn、Mfnによって回転駆動される走行車輪41、
42にそれぞれ対応している。すなわち、センサSrn
の検知信号を受けた場合、修正回路によりモータMr
nおよびこのモータMrnによって回転駆動される走行
車輪41の回転を制御するものであり、センサSfn
の検知信号を受けた場合、修正回路によりモータMfn
およびこのモータMfnによって回転駆動される走行車
輪42の回転を制御するものである。
【0024】例えば、図7に示す電動式移動棚1が速度
(V)で右向きに移動しているときに進行方向左側が先
行して位置ずれ(ΔL)が生じた場合、図8(a)に示
すように、センサSrnが先にオンし、次にセンサSf
nがオンするので、センサSrnがオンした後センサS
fnがONするまでの時間(ΔL/V)だけ、モータM
rnの駆動を遮断することにより発生した位置ずれを修
正するようにしている。同様に、電動式移動棚1が速度
(V)で左向きに移動しているときに位置ずれ(ΔL)
が生じた場合、図8(b)に示すように、センサSfn
が先にオンし、次にセンサSrnがオンするまでの時間
(ΔL/V)だけ、モータMfnの駆動を遮断すること
により発生した位置ずれを修正する。このように、この
実施の形態では、センサSrnおよびSfnがオンする
信号、すなわち、センサSrn、センサSfnの検出信
号の前縁部のみを用いて移動棚の位置ずれ修正を行い、
センサSrnおよびSfnがオフする信号は用いないこ
とを特徴としている。もっとも、センサSrn、センサ
Sfnの検出信号の後縁部のみを用いて移動棚の位置ず
れを修正しを行ってもよい。要はセンサSrn、センサ
Sfnの検出信号の前後縁の一方を用いて位置ずれを修
正するものであればよい。
【0025】図9に、本発明に係る電動式移動棚の位置
ずれ修正回路のハード構成の一例を示す。電動式移動棚
に設けられたセンサSrn51、Sfn52は、マイコ
ン又はプログラマブルロジックコントローラ(以下「P
LC」という)53に接続され、当該マイコン又はPL
C53から出力される制御命令Xfn,Xrnは、スイ
ッチング素子54をオン、オフ制御するようになってい
る。各移動棚に設けられた制御回路57から出力される
右行信号及び左行信号は、マイコン又はPLC53に入
力されるとともに、上記スイッチング素子54を介して
ブレーキ付モータMrn55、Mfn56に入力され、
モータMrn,Mfnを正逆回転に制御するようになっ
ている。電動式移動棚1の走行方向から見て左右に設け
られたセンサSrn51、Sfn52から検知信号をマ
イコン又はPLC53が受け、当該マイコン又はPLC
53が所定の制御命令Xrn、Xfnを出力し、必要な
スイッチング素子54を開閉することにより、電動式移
動棚1の駆動モータMrn55及びMfn56へ電力を
供給して回転駆動し、電動式移動棚を右方または左方に
移動させ、また、電動式移動棚の左右片方が先行して位
置ずれが生じたときは、先行している側のモータへの電
力供給を一時遮断し、電動式移動棚の位置ずれを修正す
る。
【0026】次に図11、図12を参照しながら、図9
のハード構成に係る制御回路をマイコンで制御する場合
の位置ずれ修正動作を説明する。位置ずれ修正動作をス
タートすると、まずステップS2において、起動位置で
SfnまたはSrnを検知しているか否かを判断する。
SfnまたはSrnをすでに検知していれば、これを無
視して通常の移動動作を行わせ、SfnまたはSrnの
何れもがオフになるのを待ってステップS3以下の位置
ずれ修正動作を行う。ステップS3では、Sfnが立ち
上がるかどうかを見ており、Sfnが立ち上がると、す
なわちSfn側が先行していることが検知されると、ス
テップS4で、図12にも示すように、Sfnがオン
(H)でSrnがオフ(L)の間だけXfnをオフにす
る。これによってモータMfnが一時停止し、遅れてい
る側のモータMrnのみが回転駆動されて、移動棚の左
右の位置ずれが修正される。そして、ステップS5でS
fnまたはSrnが立ち下がるのを待って定常処理に戻
る(S6)。
【0027】また、上記ステップS3においてSfnの
立ち上がりを検出できない間は、ステップS7におい
て、Srnの立ち上がりを監視し、Srnが立ち上がっ
たとき、すなわちSrn側が先行していることが検出さ
れたときは、ステップS8で、Srnがオン(H)でS
fnがオフ(L)の間だけXrnをオフにする。これに
よってモータMrnが一時停止し、遅れている側のモー
タMfnのみが回転駆動されて、移動棚の左右の位置ず
れが修正される。そして、ステップS9でSfnまたは
Srnが立ち下がるのを待って定常処理に戻る(S
9)。上記ステップS7でSrnの立ち上がりも検出で
きないときは、定常処理を続ける。
【0028】図10は、図9のハード構成に係る制御回
路をPLCで制御する場合の例を示すもので、リレーを
主として用いたものである。記号は以下に示すとおりで
ある。 Sf1〜Sfn:位置ずれ検出用の光電センサ又は近接
スイッチ(前部) Sr1〜Srn:位置ずれ検出用の光電センサ又は近接
スイッチ(後部) Pf1〜Pfn:位置ずれ量被検出用スリット又はドグ
(前部) Pr1〜Prn:位置ずれ量被検出用スリット又はドグ
(後部) Mf1〜Mfn:ブレーキ付モータ(前部) Mr1〜Mrn:ブレーキ付モータ(後部) ΔL:位置ずれ量 V:移動速度 Rn:セットリセット式内部リレー Xfn:電力制御用リレー Xrn:電力制御用リレー DF:立ち上がり微分回路 DF/:立ち下がり微分回路
【0029】図10に示す位置ずれ修正回路は、センサ
Sfnのメイクスイッチと立ち上がり微分回路DFとセ
ットリセット式内部リレーRnが直列に接続され、セン
サSrnのメイクスイッチと立ち上がり微分回路DFと
セットリセット式内部リレーRnが直列に接続されてい
る。また、センサSfnのメイクスイッチと立ち下がり
微分回路DFとセットリセット式内部リレーRnが直列
に接続され、センサSrnのメイクスイッチと立ち下が
り微分回路DFとセットリセット式内部リレーRnが直
列に接続されている。移動棚制御回路から出力される右
行信号及び左行信号は、それぞれ立ち上がり微分回路D
Fを別々に介してセットリセット式内部リレーRnに加
えられるようになっている。
【0030】セットリセット式内部リレーRnのメイク
接点は、センサSfnのメイクスイッチとセンサSrn
のブレイクスイッチを介して電力制御用リレーXfnに
接続され、また、上記セットリセット式内部リレーRn
のメイク接点は、センサSfnのブレイクイッチとセン
サSrnのメイクスイッチを介して電力制御用リレーX
rnに接続されている。
【0031】右行信号は、電力制御用リレーXfnのブ
レイクスイッチを介してブレーキ付モータMfnに加え
られ、また、右行信号は、電力制御用リレーXrnのブ
レイクスイッチを介してブレーキ付モータMfnに加え
られるようになっている。左行信号は、電力制御用リレ
ーXfnのブレイクスイッチを介してブレーキ付モータ
Mfnに加えられ、また、左行信号は、電力制御用リレ
ーXrnのブレイクスイッチを介してブレーキ付モータ
Mfnに加えられるようになっている。
【0032】以下において図12を参照しながら、図1
0の位置ずれ修正回路の動作を説明する。なお、電動式
移動棚は右向きに移動し、先にSrnがオンし、後にS
fnがオフする場合について説明する。 1)起動 まず始めに、移動棚の右行き走行がオンされ、回路が起
動されたとする。右行き信号の微分信号がリセット信号
としてRnに加えられ、Rnはリセットされオフとな
る。
【0033】2)定常走行 上記右行き信号によりモータMfn,Mrnが起動さ
れ、移動棚が走行を開始する。Srnがオフ、Sfnが
オフの間は、移動棚は定常走行となる。すなわち、Rn
はリセットされオフのままなので、Xrnがオフ、Xf
nもオフとなる。Xrnがオフでそのブレイク接点はオ
ンなのでMrnがオンとなり、Xfnがオフでそのブレ
イク接点がオンなのでMfnはオンとなり、両モータと
も駆動され定常走行となる。
【0034】3)領域1 定常走行中の移動棚の左右の走行速度に差を生じ、所望
の位置からずれると、SrnとSfnの検出信号の間に
時間差を生じ、図7に示す例では、Srn側が先行して
Srnが先にオンし、後にSfnがオンする。Srnが
先にオンし、後にSfnがオンするまでの領域を領域1
とする。Srnがオフからオンに変わり、Sfnはオフ
のままの場合、Rnがセットされオンとなる(S1
1)。Rnがオンされてそのメイク接点がオンし、Sf
nはオフでそのブレイク接点はオンのまま、Srnはオ
ンであるので、Xrnがオン(S14)、Xfnはオフ
となる(S13)。Xrnがオンとなったので、そのブ
レイク接点がオフとなり、Mrnがオフされる(S1
6)。Xfnはオフなので、そのブレイク接点を通じて
Mfnはオンのままとなる(S15)。従って、領域1
においては、先行している側のモータMrnは停止し、
反対側のモータMfnは駆動している。これによって、
移動棚の左右の位置ずれは修正される。
【0035】4)領域2 SfnがオンしてからSrnがオフするまでの領域を領
域2とする。Srnはオンのままで、Sfnがオンとな
ったので、Rnはオンのままである(S11)。Sfn
のメイクスイッチがオンでSrnのメイクスイッチもオ
ンであるので、Xrnはオフ(S14)、Xfnもオフ
となる(S13)。Xrnがオフになると、Mrnがオ
ンし(S16)、Xfnはオフなので、Mfnはオンの
ままである(S15)。従って、領域2においては、両
側のモータMrn、Mfnがそれぞれ駆動され、定常走
行している。
【0036】5)領域3 Sfn又はSrnがオンからオフに変わった後の領域を
領域3とする。Sfn又はSrnがオンからオフに変わ
るとRnがオフとなる(S12)。Rnがオフとなった
ので、Xrnはオフ(S14)、Xfnもオフとなる
(S13)。従って、Mrnはオン(S16)、Mfn
はオンのままである(S15)。すなわち、領域3にお
いては、両側のモータMrn、Mfnはともに駆動され
たまま定常走行を続ける。つまり、上記実施の形態に係
る電動式移動棚の位置ずれ修正回路においては、移動棚
走行方向から見て離れて配置されたセンサSfn,Sr
nの検出信号の前後縁の一方である前側を用い、Sfn
又はSrnの後側すなわちオンからオフに変わる信号
は、移動棚の位置ずれ修正には用いない。もっとも、セ
ンサSfn,Srnの後側を用いて移動棚の位置ずれを
修正を行ってもよい。
【0037】なお、図10において点線101で囲まれ
た部分は、検出信号の前縁部でのみ作動し、後縁部では
作動しないようにしたロジックである。また、点線10
2で囲まれた部分は、移動棚の起動時は位置ずれ修正回
路が作動しないようにするロジックである。点線103
で囲まれた部分は、移動棚の位置ずれを修正するため
に、モータの駆動を一時遮断するロジックを示すもので
ある。
【0038】図9に示すようなマイコン又はPLCを用
いて移動棚の位置ずれ制御を行う回路は、図10に示す
ようにPLC(リレー)を用いてもよいし、図11に示
すようにマイコンを用いてもよく、あるいはロジックI
Cを用いてもよく、いずれも移動棚の位置ずれ制御の基
本動作は同じである。
【0039】本発明においては、モータの数及び配置は
任意に変更可能であり、制御回路は、基本的には図9に
示す構成と大差がなく、同様のパターンでセンサ、リレ
ー、モータを増やせばよい。
【0040】上記においては、電動式移動棚1が何らか
の原因で所望の位置からずれた場合、先に検知したセン
サ11に対応する前記モータ7の駆動を一旦停止させ、
他方のセンサ11が被検知部材12を検知するのを待っ
て上記モータ7の駆動を再開するようにする回路につい
て説明してきたが、先に検知したセンサ11側のモータ
7を一時的に逆向きに駆動して位置ずれを修正し、その
後再び上記モータ7を他方のモータ7とともに正規の向
きに駆動するようにしてもよい。一方のモータが上記の
ように逆向きに駆動している間、他方のモータ7は正規
の向きに駆動するようにしてもよいし、一時的に停止さ
せてもよい。また、先に検知したセンサ11側のモータ
7の速度を他方のモータ7の速度よりも遅くし、位置ず
れが修正されたら双方のモータ7、7の速度を等しくす
るようにしてもよい。
【0041】所望の位置からのずれの程度は、一方のセ
ンサ11が先に検知信号を出力したあと他方のセンサ1
1が検知信号を出力するまでの時間差で検知することも
できる。この時間差が一定以上になったら、先行してい
る側のモータを上記時間差分だけ停止させ、あるいは逆
行させれば位置ずれを修正することができる。また、電
動式移動棚1に位置ずれが生じると、移動がぎくしゃく
し、一瞬停止したあとがくっと前進してはまた一瞬停止
したあとがくっと前進するいわゆるノッキングを起こす
ことがある。そこで、ノッキングを一定回数、例えば2
回あるいは3回起こした場合にはモータを停止させるよ
うにするとよい。その場合、先行している側のモータを
停止させ、位置ずれが解消されたら再び全てのモータを
駆動してもよいし、全てのモータを停止させてもよい。
【0042】以上説明した実施の形態によれば、モータ
7で走行車輪3を回転駆動することによりレール10に
沿って走行することができる電動式移動棚1において、
少なくとも2個のモータ7、7を有し、移動棚の走行方
向から見て左右に離れて配置された走行車輪3、3が、
上記モータ3、3で独立に回転駆動されるようにしたた
め、収納されている物品が片寄って重心位置が片寄って
いたり、走行車輪3、3の精度誤差などによって移動棚
が所望の位置からずれた場合、先行している側のモータ
を停止させる一方、遅れている側のモータのみを駆動
し、あるいは、先行している側のモータの回転速度を遅
れている側のモータの回転速度よりも遅くし、あるい
は、先行している側のモータを逆向きに駆動して先行し
ている側を後退させるなど、位置ずれを修正するための
あらゆる手段を講じることができる。
【0043】そのため、電動式移動棚1の停止姿勢ある
いは停止位置精度の良好な電動式移動棚を得ることがで
き、電動式移動棚1を荷役機械と組み合わせた場合で
も、電動式移動棚1が荷役機械の走行に対して障害にな
ることはないし、電動式移動棚1と荷役機械とが正対せ
ず、荷役機械と電動式移動棚1との間で物品を移載する
とき物品が不安定になるというような不具合もなくな
る。さらに、上記のように位置ずれを修正する機能を有
しているため、レールと走行車輪との間に無理な力、余
分な力がかからず、駆動力のロスが少なくなって駆動効
率の良い電動式移動棚を得ることができる。
【0044】電動式移動棚はその底部の走行車輪によっ
て走行する形式のものに限られるものではなく、移動棚
の上部に設けられた走行車輪により、構造物の天井部等
に設置されたレールに沿って移動するようにした天井走
行式のものであってもよい。この例の場合も、移動棚の
上部に走行方向から見て左右両側に位置する上記走行車
輪がそれぞれ独立のモータによって回転駆動され、これ
によって前述の実施の形態と同様の作用効果を得ること
ができるようになっている。また、電動式移動棚1自体
の駆動方式は任意である。例えば、複数の電動式移動棚
が集団となって同時に移動する同時駆動方式であっても
よいし、始動時の電流を少なくするために1台の電動式
移動棚が始動したあと次の電動式移動棚が始動し、引き
続き順に始動する順次駆動方式であってもよく、また、
まず1台目が始動したあと後続の移動棚が集団で同時に
始動する同時駆動方式と順次駆動方式の併用型であって
もよい。
【0045】次に、図13に示す実施の形態は、移動棚
走行方向から見て離れて配置されたセンサ11aが移動
棚1−aの移動方向前面に設けられ、センサ11aと対
向する移動棚1−b(固定棚であってもよい)の側面に
被検知部材12aを設けた例を示したものである。すな
わち、図5の実施の形態における被検知部材12aを対
向する棚に設け、移動棚の接近を検知するようにしたも
のである。電動式移動棚1が移動中、隣接する棚との距
離が一定以下に接近したことを上記センサ11a、11
aが検知したとき、この検知したセンサ11a、11a
に対応する側のモータの駆動を停止させ、または逆転さ
せ、または速度を低下させて位置ずれを修正する。移動
棚の制御回路は、図9または図10に示す回路と同じも
のを用いることができる。
【0046】図14に示す実施の形態では、図5に示す
実施の形態に図13に示す実施の形態を適用したもので
ある。すなわち、電動式移動棚1の走行方向から見て左
右両側と隣接する電動式移動棚1または固定棚2との接
近を検知するためのセンサ11、11が電動式移動棚1
両側面に設置されており、これらセンサ11、11の通
路に対向させて被検知部材12が不動部に一定の間隔で
設置されている。さらに、本実施の形態では、棚同士の
対向する面にセンサ11a、11aと被検知部材12
a、12aを設けたものである。
【0047】本実施の形態におけるセンサ11、11a
と被検知部材12、12aの機能は図5及び図13にお
いて説明したした例と同じである。すなわち、電動式移
動棚1が移動中、隣接する棚との距離が一定以下に接近
したことを上記センサ11、11又は11a、11aが
検知したとき、この検知したセンサ11、11又は11
a、11aに対応する側のモータの駆動を停止させ、ま
たは逆転させ、または速度を低下させて位置ずれを修正
する。このようにセンサ11,11とセンサ11a、1
1aとを併用することによって、位置ずれの修正を高い
精度で行うことができる。センサ11、11aの移動棚
への設置位置は任意であり、例えば、台枠でも、移動棚
の枠を構成する支柱でも、棚板でも、天板でも差し支え
ない。
【0048】本発明にかかる電動式移動棚は、前述のよ
うに、少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方
向から見て両側に離れて配置された走行車輪が上記モー
タで独立に回転駆動されることを特徴とするものであ
る。かかる構成上の特徴を有する本発明によれば、移動
棚の走行方向から見て離れて位置する走行車輪の駆動モ
ータの回転速度に差をつけることも可能であり、これに
よって電動式移動棚を円弧を描かせながら移動させるこ
ともできる。図15に示す実施の形態がその一つであ
る。
【0049】図15において、中心を共通にする同心円
に沿い円弧を描いて敷設された複数本のレール30、3
0の上には、図1について説明した電動式移動棚とほぼ
同様に構成された複数の電動式移動棚1の底部に回転可
能に支持された走行車輪が載せられている。上記レール
30、30のうち内周側のレール30の上に載っている
走行車輪の少なくとも一つと外周側のレール30の上に
載っている走行車輪の少なくとも一つはそれぞれ独立の
モータによって回転駆動されるようになっており、しか
も、それぞれのレール30、30の上に載っている駆動
車輪の駆動回転速度は、それぞれのレール30、30が
描く円弧の曲率半径に比例した速度になるように回転速
度に差がつけられている。従って、各電動式移動棚1は
内外の円弧状のレール30、30に沿って円弧を描きな
がらスムーズに移動することができる。
【0050】上記各電動式移動棚1は走行方向から見て
左右両側面にセンサ11を有している。一方、移動棚が
設置されている構造物等の不動部には、上記センサ11
の移動通路に対向させて被検知部材12が設けられてい
る。これらセンサ11と被検知部材12との関係は基本
的には図5等で既に説明したものと同じである。図15
に示す例では、各電動式移動棚1が円弧を描いて移動す
るため、被検知部材12も各電動式移動棚1が描く円弧
と同心の円弧に沿って配置されている。また、被検知部
材12は一定の間隔をおいて配置されているが、外側の
円弧に沿って配置された被検知部材12の間隔と、内側
の円弧に沿って配置された被検知部材12の間隔は、そ
れぞれの円弧の曲率半径に比例した間隔で配置されてい
る。
【0051】図15に示す例では、各電動式移動棚1が
レール30、30が描く円弧の中心を中心とした半径方
向の線に沿った姿勢で移動すればよいが、この半径方向
の線からずれた姿勢をとると位置ずれが生じることにな
る。位置ずれが生じると、その電動式移動棚1において
上記内側のセンサ11が内側の一つの被検知部材12を
検知するタイミングと上記外側のセンサ11が外側の一
つの被検知部材12を検知するタイミングとにずれが生
じる。そこで、先行している側のモータを停止させ、あ
るいは逆転させ、あるいは先行している側のモータの回
転速度を遅くし、または遅れている側のモータの速度を
早くして位置ずれを解消する。この移動棚に用いる制御
回路も、図9、図10に示す回路と実質同一のものを用
いることができる。但し、移動棚が走行によって描く円
弧の内径側と外径側とでは、その半径に比例した速度で
走行車輪が駆動されるように、内側と外側のモータに速
度差をつけておく。
【0052】図15に示す例のように各電動式移動棚1
を円弧状のレール30、30に沿って走行させるように
したものでは、各電動式移動棚1の平面形状を一般的な
移動棚の平面形状である長方形とすると、互いに隣り合
う電動式移動棚1相互の間隙が、円弧の内側よりも円弧
の外側の方で大きくなる。この円弧の外側の方で大きく
なる間隙はデッドスペースであり、無駄な空間が生じる
ことになる。そこで、図15に2点鎖線1Aで示すよう
に、電動式移動棚1の平面形状を、円弧の外側の幅が広
く、円弧の内側の幅が狭い台形状にすれば、無駄な空間
が生じることを回避することができる。
【0053】上記の図13及び図15に示す実施の形態
における移動棚の制御は、図9から図11において説明
した回路構成をそのまま用いることにより実現すること
ができ、また、図14に示す実施の形態における移動棚
の制御は、図9から図11において説明した回路構成
に、センサ11aからの検知信号によりモータを制御す
る回路を追加することにより実現することができる。
【0054】
【発明の効果】本願発明によれば、走行車輪と、この走
行車輪を回転駆動するモータとを有し、上記モータで上
記走行車輪を回転駆動することにより走行することがで
き、少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方向
から見て離れて配置された走行車輪が、上記モータで独
立に回転駆動される電動式移動棚において、移動棚走行
路に沿って固定され、移動棚走行方向から見て離れて配
置された被検出体と、移動棚に配置され、移動棚走行方
向から見て離れた部位の被検出体を検出するセンサとを
有し、移動棚走行方向から見て離れた部位のセンサの一
方が、他方のセンサに先行して被検出体を検出したと
き、先行している側のセンサに対応するモータを一時的
に停止させる回路を有するようにしたため、移動棚に位
置ずれが発生した場合、個々のモータを独立に制御して
位置ずれを修正することができる電動式移動棚を得るこ
とができ、電動式移動棚を荷役機械と組み合わせた場合
でも、電動式移動棚が荷役機械の走行に対して障害にな
ることはないし、電動式移動棚と荷役機械とが正対せ
ず、荷役機械と電動式移動棚との間で物品を移載すると
き物品が不安定になるというような不具合もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電動式移動棚の実施の形態を示
す底面図である。
【図2】本発明にかかる電動式移動棚の別の実施の形態
を示す底面図である。
【図3】同上の電動式移動棚の車輪部の変形例を示す側
面図である。
【図4】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す底面図である。
【図5】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す平面図である。
【図6】本発明にかかる電動式移動棚のセンサの配置例
を示す平面図である。
【図7】同上電動式移動棚の実施の形態において位置ず
れの様子を示す平面図である。
【図8】同上実施の形態におけるセンサの検知信号の例
を示す(a)は右行き時のチャート、(b)は左行き時
のチャートである。
【図9】本発明にかかる電動式移動棚に適用される制御
回路のハード構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明にかかる電動式移動棚に適用される制
御回路の別の例を示す回路図である。
【図11】図9に示す回路の動作を示すフローチャート
である。
【図12】図10に示す回路の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図13】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す平面図である。
【図14】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す平面図である。
【図15】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す平面図である。
【図16】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図17】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【符号の説明】
1 電動式移動棚 3 走行車輪 7 モータ 10 レール 11 センサ 12 センサ 31 回転軸 32 回転軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動す
    るモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転駆
    動することにより走行することができ、少なくとも2個
    のモータを有し、移動棚の走行方向から見て離れて配置
    された走行車輪が、上記モータで独立に回転駆動される
    電動式移動棚において、 移動棚走行路に沿って固定され、移動棚走行方向から見
    て離れて配置された被検出体と、 移動棚に配置され、移動棚走行方向から見て離れた部位
    の被検出体を検出するセンサとを有し、 移動棚走行方向から見て離れた部位のセンサの一方が、
    他方のセンサに先行して被検出体を検出したとき、先行
    している側のセンサに対応するモータを一時的に停止さ
    せる回路を有することを特徴とする電動式移動棚。
  2. 【請求項2】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動す
    るモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転駆
    動することにより走行することができ、少なくとも2個
    のモータを有し、移動棚の走行方向から見て離れて配置
    された走行車輪が、上記モータで独立に回転駆動される
    電動式移動棚において、 移動棚走行方向から見て離れて配置された被検出体が棚
    に設けられ、この棚と相対向する棚に前記被検出体を検
    出するセンサが設けられ、 移動棚走行方向から見て離れた部位のセンサの一方が、
    他方のセンサに先行して被検出体を検出したとき、先行
    している側のセンサに対応するモータを一時的に停止さ
    せる回路を有することを特徴とする電動式移動棚。
  3. 【請求項3】 移動棚の起動位置においては、移動棚走
    行方向から見て離れて配置されたセンサの検出信号を無
    視することを特徴とする請求項1又は2記載の電動式移
    動棚。
  4. 【請求項4】 移動棚走行方向から見て離れて配置され
    たセンサの検出信号は、前後縁の一方を用いることを特
    徴とする請求項1又は2記載の電動式移動棚。
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