JPH1146699A - ウコギ入りゼリーの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウコギの葉が含有しているＳＯＤ様活性成分
を殆ど減じることなく抽出した抽出エキスを混入してな
るウコギ入りゼリーの製造方法を提供することにある。 【解決手段】 沸騰水にウコギの葉を入れて数分間沸騰
させ、火を止め数分間で抽出してなるウコギ抽出液を、
寒天，砂糖，グルコース，水等からなるゼリー原料を微
沸騰で加熱し溶解させたものに加え、ワイン等で味を整
えた後、火を止めてからｐＨ調整剤を加えてｐＨの調整
を行い、これを容器に流し入れてシールした後、加熱殺
菌することを特徴とするウコギ入りゼリーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ウコギ入りゼリー
の製造方法、更に詳しくは、スーパーオキシド等の活性
酸素に対して高い消去活性を有するウコギの葉の抽出エ
キスを混入してなるウコギ入りゼリーの製造方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ウコギは中国原産の薬用植物で、薬用植
物として良く知られている朝鮮人参と同じウコギ科に属
し、特にヒメウコギ（ Acanthopanax Sieboldianum Mak
ino ）にあっては、その根皮を乾燥させたものを漢方で
は五加皮と称し、主に滋養，強壮や沈痛等の薬理作用が
あると言われている。

【０００３】一方、ウコギの葉に関しては、その一般栄
養成分からみるとビタミン，ミネラルが豊富であり、特
にカルシウムとビタミンＣが多く含まれているので栄養
価は高い。しかし、ウコギの幹や枝には鋭い刺があって
収穫しにくいために栽培品が少なく、人家の生け垣とし
て植えたウコギの木から収穫した葉を主に食用として利
用しているに過ぎない。したがって、ウコギの葉の有効
成分についての研究はあまり進んでいないのが現状であ
る。

【０００４】最近、植物のＳＯＤ（superoxide dismuta
se：主として動物の体内で生成される酵素の一種）様活
性成分が活性酸素を消去する働きをもち、成人病や老化
防止に効果があることが判明し、緑茶のカテキン，イチ
ョウ葉のフラボノイドなどを利用したＳＯＤ様食品と呼
ばれるものが販売されるようになった。

【０００５】ウコギの葉にもこれらと同様に、強力なＳ
ＯＤ様活性を示すＳＯＤ様活性成分が含まれていること
が解明されつつあるが、栽培量が少ないこともあって、
これらの機能性を充分に利用したと思われる食品あるい
はウコギ食品と言えるもの自体がこれまでのところ殆ど
開発されていない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、ウコギの葉
が含有しているＳＯＤ様活性成分を殆ど減じることなく
抽出した抽出エキスを混入することにより、健康食品と
して効果のあるウコギ入りゼリーの製造方法を提供する
ことを目的としたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係るウコギ入りゼリーの製造方法は、沸騰
水にウコギの葉を入れて数分間沸騰させ、火を止め数分
間で抽出してなるウコギ抽出液を、寒天，砂糖，グルコ
ース，水等からなるゼリー原料を微沸騰で加熱し溶解さ
せたものに加え、ワイン等で味を整えた後、火を止めて
からｐＨ調整剤を加えてｐＨの調整を行い、これを容器
に流し入れてシールした後、加熱殺菌することを特徴と
するものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
詳細に説明すると、沸騰水にウコギの葉を入れ、約一分
間沸騰状態で煮沸する。この場合、前記ウコギの葉は生
葉，冷凍葉，フリーズドライ葉等何れものものでも使用
することができ、例えば、沸騰水に対してウコギの葉を
５０：１（重量比）の割合で入れる。そして、火を止め
た後、約４分間かけてウコギ抽出液を抽出する。

【０００９】前記の煮沸処理により、ウコギの葉に含ま
れる発酵酵素は失活する。しかし、ウコギの葉に含まれ
ているＳＯＤ様活性成分は長時間の加熱には弱いが、短
時間の加熱には耐える性質を持っていので、１００℃近
傍での約一分程度の加熱ではＳＯＤ様活性成分が失われ
ることはない。

【００１０】次に、前記ウコギ抽出液の抽出作業とは別
に、寒天（商品名：クリアアガー），砂糖，グルコー
ス，水を微沸騰で約３分間加熱し溶解させたものを作
り、これらのゼリー原料の混合物に対して、前記ウコギ
抽出液を６０：４０（重量比）の割合で加え、更にワイ
ンを添加混合して味を整える。

【００１１】そして、火を止めてからクエン酸やクエン
酸ナトリウム等をｐＨ調整剤として加え、ｐＨ３．６〜
３．７となるようにｐＨの調整をする。さらに、色調保
持のためにクチナシ色素（商品名：メロン色色素）を添
加混合した後、これを円筒形状の耐熱性容器に流し入
れ、フィルムでシールする。更にこれを８２℃〜８３℃
で約２０分間湯殺菌を施し、冷却整形して完成品を得
る。

【００１２】

【発明の効果】本発明に係るウコギ入りゼリーの製造方
法は、上記のように、沸騰水にウコギの葉を入れて数分
間沸騰させ、火を止め数分間で抽出してなるウコギ抽出
液を、寒天，砂糖，グルコース，水等からなるゼリー原
料を微沸騰で加熱し溶解させたものに加え、ワイン等で
味を整えた後、火を止めてからｐＨ調整剤を加えてｐＨ
の調整を行い、これを容器に流し入れてシールした後、
加熱殺菌する構成であるから、ウコギのＳＯＤ様活性成
分を摂取することができるとゝもに、活性酸素に対する
高い消去活性値を有する健康食品を提供することができ
る、といった諸効果がある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 沸騰水にウコギの葉を入れて数分間煮沸
   し、火を止め数分間で抽出してなるウコギ抽出液を、寒
   天，砂糖，グルコース，水等からなるゼリー原料を微沸
   騰で加熱し溶解させたものに加え、ワイン等で味を整え
   た後、火を止めてからｐＨ調整剤を加えてｐＨの調整を
   行い、これを容器に流し入れてシールした後、加熱殺菌
   することを特徴とするウコギ入りゼリーの製造方法。