JPH1144423A - 燃焼暖房機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料の量が少なくなっても、燃焼量が絞られ
たり燃焼停止が起きない暖房機とする。 【解決手段】 カートリッジタンク１と油受皿３の総灯
油量を検出するための油量検出装置４を設けるととも
に、操作部に油量検出装置が予め設定されたしきい値ｇ
2以下を検出している時に作動可能な燃焼量選択スイッ
チ８、８、８を設け、この燃焼量選択スイッチが作動し
ている時は、スイッチの設定に従って、設定室温、現在
室温に関係なく、固定された燃焼量で燃焼させるように
する。また、表示部１０には、油量検出装置がしきい値
以下を検出している間中、燃焼量選択スイッチで設定し
た燃焼量と油量検出装置で検出した残灯油量により算出
した燃焼残時間の表示を行なう残時間表示部を設ける。
それにより、燃料の量が少なくなったからといって、直
ちに燃焼量が絞られたり燃焼停止が起きないようになっ
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は燃焼暖房機に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来の燃焼暖房機では、油受皿に油面を
検出する油面センサーが取り付けられており、燃焼によ
って油受皿上に取り付けられたカートリッジタンク内の
灯油がなくなり、さらに油受皿内の灯油がなくなって油
面が下がった時に、油面センサーがそれを検知するよう
になっている。

【０００３】通常時（センサーが油面が下がったのを検
知する以前）は、設定室温と現在室温との関係により、
室温が一定に保たれるよう、多段階の燃焼量が自動的に
選択されて運転が行なわれるが、油面センサーによって
油面の下がったのが検知されると、残った灯油でできる
だけ長い時間運転が継続させるよう、設定室温、現在室
温に関係なく自動的に最小燃焼量または最小燃焼量に近
い燃焼量に固定して燃焼を行なわせ、一定時間が経過し
た後自動的に運転を停止させていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】したがって、室温が低
くて強力な暖房が必要な時でも、残灯油量が所定量以下
になったことが検知された時には、自動的に燃焼量が絞
られ、かつその後一定時間が過ぎたところで運転が停止
してしまうので、使用者は不満を感じることがあった。
特に、早朝など暖房開始直後の、室温が十分に上がって
いない時に燃焼が絞られてしまうようなことが起きてし
まった場合には、大きな問題であった。

【０００５】本発明は上記の欠点を解決しようとするも
のである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】燃焼暖房機に、カートリ
ッジタンクと油受皿の両方の総灯油量を検出するための
油量検出装置を設ける。

【０００７】操作部には、油量検出装置が予め設定され
たしきい値以下を検出している時に作動する燃焼量選択
スイッチを設け、この燃焼量選択スイッチが作動してい
る時はスイッチの設定により、設定室温、現在室温に関
係なく、任意の燃焼量を選んで固定して燃焼させるよう
にする。

【０００８】また、表示部には、油量検出装置がしきい
値以下を検出している間中、燃焼量選択スイッチで設定
した燃焼量と油量検出装置で検出した残灯油量により算
出した燃焼残時間の表示を行なう残時間表示部を設け
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】燃焼暖房機の使用中に残灯油量が
少なくなったのが検出され場合でも、使用者が任意に燃
焼量を選ぶことができるので、寒い日でも、暖房能力を
落さないで暖房ができる。

【００１０】

【実施例】本発明の一実施例を図に従って説明する。

【００１１】カートリッジタンク１は油受皿３に設置さ
れたボスホルダ２にセットされる。ボスホルダ２により
カートリッジタンク１の給油口１２の閉止弁が開けら
れ、同タンク１内の灯油は油受皿３に導かれる。その油
受皿３には電磁ポンプ５が取り付けられており、油受皿
３内の灯油は送油パイプ６を介して燃焼部７に供給され
る。

【００１２】また、油受皿３の下方には油量検出装置４
が取り付けられており、図２に示すように、荷重が重い
時、すなわちカートリッジタンク１内及び油受皿３内の
灯油量が多い時に、出力電圧が大きく、逆に少なくて軽
い時には小さくなる特性を有している。カートリッジタ
ンク１内と油受皿３内に灯油が全くない時は、荷重はｇ
1となり、その時の出力電圧はＶ1となる。

【００１３】図５において、本体１３には燃焼量選択ス
イッチ８が設けられており、カートリッジタンク１と油
受皿３内の灯油量がしきい値ｇ2以下の時のみ、すなわ
ち、油量検出装置４の出力電圧がＶ2以下の時のみ、そ
のスイッチ信号が制御装置の燃焼残時間演算部９に受け
付けられるようになっている。油量検出装置４の出力電
圧がＶ2以上の時は、設定室温と現在室温との関係によ
り室温を一定に保つよう、多段階の燃焼量の中から自動
的に選んで運転が行なわれるが、油量検出装置４の出力
電圧がＶ2以下になると、燃焼量選択スイッチ８で設定
されている燃焼量に固定されて運転が行なわれる。

【００１４】また、本体１３には燃焼残時間表示部１０
が設けられ、燃焼残時間演算部９に接続している。燃焼
残時間演算部９では、油検出装置４によって検出された
灯油量により残灯油量を算出し、残灯油量と燃焼選択ス
イッチ８により設定された燃焼量との関係により燃焼残
時間を算出し、その時間を燃焼残時間表示部１０に表示
させる。この残時間表示は、油量検出装置４がしきいｇ
2以下を検出している時のみ行なわれる。

【００１５】今カートリッジ１及び油受皿３の灯油が少
なくなり、油量検出装置４がしきい値ｇ2を検出する
と、燃焼量は燃焼量選択スイッチ８で設定されている燃
焼量、例えば燃焼量Ａが設定されていれば、即座に燃焼
部７での燃焼量がＡとなるようにポンプ５への通電率が
制御される。これと同時に燃焼残時間演算部９で残油量
を（ｇ2−ｇ0）で演算し、その時点での燃焼量Ａとの関
係により燃焼残時間を計算式（ｇ2−ｇ0）／Ａで計算
し、その値を燃焼残時間表示部１０に表示する。

【００１６】その後は定期的に残油量を算出すると共
に、燃焼残時間を再計算し、残時間表示を更新してゆ
く。

【００１７】燃焼量Ａで運転している途中で（この時油
量検出装置４はｇ1を検出）燃焼量検出スイッチ８で燃
焼量Ｂを設定すると、その時点で燃焼量がＢになるよう
ポンプ５への通電率の制御を行なう。そしてそれと同時
に、残油量を算出し（ｇ1−ｇ0）、燃焼量Ｂとの関係に
より、新たに燃焼残時間を計算し、その値を燃焼残時間
表示部１０に表示する。

【００１８】燃焼量選択スイッチ８で設定される燃焼量
Ａ、Ｂ、Ｃの関係を、予めＡ＞Ｂ＞Ｃと設定しておけ
ば、使用者が室温に応じて自由に燃焼量を決定すること
ができる。

【００１９】つまり、燃焼量Ａで運転させればその分燃
焼残時間は短くなるが、逆に燃焼量Ｃで運転させれば、
燃焼残時間を延ばすことができる。

【００２０】

【発明の効果】以上述べたように本発明においては、カ
ートリッジタンク及び油受皿内の灯油が少なくなった場
合でも、使用者が燃焼量を自由に選ぶことができ、常時
燃焼残時間を確認できるので、快適性と経済性の２面を
自分で管理することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の燃料系と燃焼系の模式図で
ある。

【図２】図１における油量検出装置の出力特性図であ
る。

【図３】本発明の一実施例の制御系統図である。

【図４】本発明の一実施例の制御の流れ図でる。

【図５】本発明一実施例の暖房器の外観図である。

【符号の説明】

１ カートリッジタンク ３ 油受皿 ４ 油量検出装置 ５ ポンプ ７ 燃焼部 ８ 燃焼量選択スイッチ ９ 燃焼残時間演算部 １０ 燃焼残時間表示部 １１ ポンプ制御部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カートリッジタンク内および油受皿内の
   灯油量を検出する油量検出装置を備えた燃焼暖房機にお
   いて、前記油量検出装置があらかじめ設定した一定量以
   下の油量を検出した後は、手動で設定する燃焼量選択ス
   イッチで設定した燃焼量のみで運転を行ない、かつ前記
   カートリッジタンク内および前記油受皿内の残った灯油
   量と前記燃焼量選択スイッチで設定した燃焼量により算
   出した燃焼残時間を残時間表示部に表示させることと
   し、前記燃焼選択スイッチで燃焼量を更新した時はそれ
   に応じて燃焼量を変えて運転を行なうと共に、その時点
   での残灯油量と更新した燃焼量とにより新たな燃焼残時
   間を算出し、前記残時間表示部に表示させるようにした
   ことを特徴とする燃焼暖房機。