JPH1143420A - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料

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JPH1143420A
JPH1143420A JP20460097A JP20460097A JPH1143420A JP H1143420 A JPH1143420 A JP H1143420A JP 20460097 A JP20460097 A JP 20460097A JP 20460097 A JP20460097 A JP 20460097A JP H1143420 A JPH1143420 A JP H1143420A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A):粉体を黒色の合成皮革上に8mg/10
0cm2均一塗布し、これを入射光角45°、受光角-45°及
び-20°で測色したとき、CIE1976L*a*b*表色系により規
定される2つの干渉色(L45,45 *, a45,45 *,
45,45 *)及び(L45 ,20 *, a45,20 *, b45,20 *)につ
いて、下記式: ΔE=〔(L45,45 *−L45,20 *2+(a45,45 *−a
45,20 *2+(b45,45 *−b45,20 *20.5 により求めた色差(ΔE)が7〜40である粉体、並びに (B):比表面積が10〜100m2/gである酸化亜鉛を含有する
皮膚化粧料。 【効果】 観測方向による色の変化がなく、自然な仕上
がりで、透明感を持たせつつ、肌の色相を変化させるこ
とができ、かつ経時で仕上りが変化せず長時間塗布直後
の仕上りを持続できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明感を持たせつ
つ、肌の色相を変化させることができ、かつ経時で仕上
りが変化せず長時間塗布直後の仕上りが持続する皮膚化
粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メークアップ化粧料は、これを塗
布して肌の質感を変化させるため、拡散反射の強い粉体
を配合してマットな仕上がりを得たり、マイカ等の鏡面
反射の強い粉体を配合してつやのある仕上がりを得たり
している。また、血行不良や加齢等による肌のくすみ
(肌が暗く、黄色くなる状態)をカバーするため、酸化
チタン、酸化鉄等の隠蔽力の高い顔料を配合したり、ベ
ンガラ、レーキ顔料、有機顔料等の赤色を加えて肌の色
相を変化させることが行われている。
【0003】一方、赤ら顔や赤にきび跡を隠すために、
赤の補色である緑色の顔料を使用したり、透明感を与え
るために青色や紫色の顔料を使用して、肌の色相感覚を
変化させることが行われている。
【0004】しかしながら、隠蔽力の高い顔料を用いた
場合には、透明感がなく不自然な仕上りになってしまう
という問題がある。また、補色の原理を利用した場合に
は、色相のカバーはできるものの彩度が低下し、反対に
肌色がくすんでしまうという問題がある。
【0005】また透明感を持たせつつ、肌の色相を変化
させることが可能となったとしても、皮脂等によって化
粧くずれが生じると、変化させた色相を維持することが
できなくなってしまう。そこで、近年、皮脂による化粧
くずれを防止する目的で、粉体表面をフッ素化合物で処
理して撥水・撥油性を付与することが提案されている
(特開昭55-167209号公報、特開昭62-250074号公報、特
開平1-180811号公報、米国特許第3632744号明細書
等)。しかしながら、このようなフッ素処理粉体を特に
メーキャップ化粧料に多用した場合には、はじき出され
た油、皮脂等が点在して目立ってしまうという問題があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、観測方向による色の変化がなく、透明感を持たせつ
つ肌の色相を変化させることができ、かつその仕上りが
皮脂等によってくずれることなく長時間塗布直後の仕上
りを持続させることができる皮膚化粧料を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意検討を行い、従来のメークアップ化粧料
では透明感がなく、また肌色がくすんでしまうのは、そ
の色相コントロール方法が減法混色に基づくものである
ために、色を重ねれば重ねるほど彩度が低下して灰色に
近づいてしまうことが原因であることに思い至り、加法
混色の原理、すなわち光を利用しての混色を使用すれ
ば、この問題を解決できると考えた。そして、特定の色
差を有する粉体(A)と特定の比表面積を有する酸化亜鉛
(B)を併用すれば、粉体(A)が生ずる表面干渉色によっ
て、透明感を持たせつつ、肌の色相を変化させることが
できるとともに、皮脂による化粧くずれも生じない皮膚
化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B) (A):粉体を黒色の合成皮革上に8mg/100cm2均一塗布
し、これを入射光角45°、受光角-45°及び-20°で測色
したとき、CIE1976L*a*b*表色系により規定される2つ
の干渉色(L45,45 *, a45,45 *, b45,45 *)及び(L
45,20 *, a45,20 *,b45,20 *)について、下記式: ΔE=〔(L45,45 *−L45,20 *2+(a45,45 *−a
45,20 *2+(b45,45 *−b45,20 *20.5 により求めた色差(ΔE)が7〜40である粉体 (B):比表面積が10〜100m2/gである酸化亜鉛を含有する
ことを特徴とする皮膚化粧料を提供するものである。
【0009】なお、従来、ファンデーション等にパール
粉体を配合することは行われているが、この場合には、
パール独特の光沢感からギラツキ感を生じてしまい、仕
上がり感が悪くなってしまったり、観測角度によってそ
のパール感や干渉による色調が変化してしまうことがあ
る。これは、従来用いられているパール粉体は、干渉色
が光の入射角に対して方向性があり、正反射近傍で強く
発現し、その他の方向ではほとんど観測できないためで
ある。
【0010】これに対し、本発明で用いる(A)成分の粉
体は、観測角度による色調変化の少ない、すなわち、正
反射近傍のみで干渉色を生ずるのではなく、広範囲にお
いて干渉色を観測できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いる(A)成分の粉体の
色差(ΔE)を求めるには、まず粉体を黒色の合成皮革
上に8mg/100cm2とり、スポンジを使用し合成皮革に軽
くこするようにして均一に塗布する。これを、例えば変
角分光測定システム(村上色彩技術研究所製,GCMS-3)
を用い、入射光角45°、受光角-45°及び-20°で測色す
る。このときの2つの干渉色をCIE1976L*a*b*表色系で
規定し、入射光角45°、受光角-45°のときを(L45,45
*, a45,45 *, b45,45 *)、入射光角45°、受光角-20°
のときを(L45,20 *, a45,20 *, b45,20 *)とし、これ
らを用い、前記式よりΔEを求めることができる。な
お、このような測定に使用される黒色の合成皮革は、同
様にして求められるΔEが7以下のものである。
【0012】(A)成分の粉体は、このようにして求めら
れるΔEが7〜40、好ましくは10〜35のものである。7
未満では、肌の色相は変化するものの透明感がなくなっ
てしまい、40を超えるものでは、肌を見る角度によって
色相が大きく変化し、異和感を生じる。
【0013】(A)成分の粉体の粒径は特に制限されない
が、平均粒径が12μm以下、特に5〜12μmのものが、
使用感が良好で、かつギラツキ感を低減することができ
好ましい。
【0014】また、(A)成分の粉体としては、母粉体を
金属酸化物粒子で被覆したものが好ましい。この母粉体
としては、金属酸化物粒子で被覆されることにより干渉
色を発するものが好ましく、例えば雲母、板状酸化チタ
ン、板状酸化鉄、板状アルミナ、板状シリカ、魚鱗箔、
オキシ塩化ビスマス等が挙げられ、特に雲母が好まし
い。また、金属酸化物としては、例えば酸化チタン、酸
化鉄、酸化ジルコニウム、アルミナ等が挙げられ、これ
らを単独で又は2種以上を組合わせて使用することがで
き、特に酸化チタン、酸化鉄又はこれらの混合物が好ま
しい。また、酸化チタンと酸化鉄の混合物を用いて被覆
する場合には、酸化チタンがルチル型であり、スズを含
まないのが好ましい。なお、母粉体を金属酸化物粒子で
被覆する方法は特に制限されず、通常の方法に従って行
うことができる。
【0015】また、母粉体の表面を被覆する金属酸化物
粒子の光学的厚みをコントロールすることにより、様々
な色調をつくりだすことが可能である。そして、例えば
干渉色が青〜紫色系を示す粉体は、肌に透明感を与え、
干渉色が緑色系を示す粉体は、くすんだ色にならず、肌
の赤みを抑え、干渉色がオレンジ〜赤色系を示す粉体
は、肌を健康的に見せ、肌のくすみを隠すことが可能と
なる。
【0016】更に、(A)成分として、2種以上の粉体を
組合わせて用いることにより、様々な色調をつくりだす
ことも可能である。なお、2種以上の粉体を組合わせて
使用する場合には、混合後の粉体のΔEが7〜40である
のが好ましい。
【0017】また、(A)成分の粉体は、その表面が疎水
化処理されていることが、耐光性の面から好ましい。な
お、疎水化処理により、ΔEが変化する場合があるが、
処理後のΔEが7〜40のものであれば、好適に使用する
ことができる。
【0018】疎水化処理は、疎水化処理剤を用いて行わ
れ、該疎水化処理剤としては、シリコーン油、脂肪酸金
属塩、アルキルリン酸、アルキルリン酸のアルカリ金属
塩又はアミン塩、N-モノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族ア
シル塩基性アミノ酸、パーフルオロアルキル基を有する
フッ素化合物などが挙げられる。
【0019】シリコーン油としては、通常の化粧料等に
用いられるものであれば特に制限されず、例えばジメチ
ルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチ
ルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリ
シロキサン、環状メチルハイドロジェンポリシロキサ
ン、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコ
ーン、メチルポリシロキサンエマルジョン、高級脂肪酸
エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコー
ン、フェノール変性シリコーン等が挙げられる。
【0020】脂肪酸金属塩としては、特に炭素数12〜18
のものが好ましく、またそれらの塩としては、例えばカ
ルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等の塩が
挙げられ、特にアルミニウム塩が好ましい。従って脂肪
酸金属塩のうち好ましいものとしては、アルミニウムモ
ノステアレート、アルミニウムジステレート、アルミニ
ウムモノオレエート、アルミニウムモノパルミテート、
アルミニウムモノラウレート等が例示されるが、これら
の例に限定されない。
【0021】アルキルリン酸又はそのアルカリ金属塩も
しくはアミン塩としては、次の一般式(1)又は(2)で表さ
れるものが挙げられる。
【0022】
【化1】
【0023】〔式中、R1、R2及びR3は炭素数1〜45
の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示
し、X1、X2及びX3は水素原子、アルカリ金属原子又
はアンモニウムを示す。〕
【0024】上記一般式(1)及び(2)中、R1〜R3で示さ
れる炭化水素基は、炭素数1〜45のものであるが、特に
炭素数8以上のものが望ましい。炭素数8未満である
と、そのアルキルリン酸金属塩が粘着性を示し、滑沢
性、延展性が低下するおそれがある。かかる炭化水素基
としては、例えば、オクチル、ノニル、デシル、ドデシ
ル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデ
シル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノ
ナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、ト
リコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシ
ル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリア
コンチル、ヘントリアコンチル、ドトリアコンチル、オ
クテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、ウンデセ
ニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニ
ル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニ
ル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイコセニル、
ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコ
セニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセニル、オクタコセ
ニル、ノナコセニル、トリアコンテニル、ヘントリアコ
ンテニル、ドトリアコンテニル、オクタジエニル、ノナ
ジエニル、デカジエニル、ドデカジエニル、ウンデカジ
エニル、トリデカジエニル、テトラデカジエニル、ペン
タデカジエニル、ヘキサデカジエニル、ヘプタデカジエ
ニル、オクタデカジエニル、ノナデカジエニル、エイコ
サジエニル、ヘンエイコサジエニル、ドコサジエニル、
トリコサジエニル、テトラコサジエニル、ペンタコサジ
エニル、ヘキサコサジエニル、ヘプタコサジエニル、オ
クタコサジエニル、ノナコサジエニル、トリアコンタジ
エニル、ヘントリアコンタジエニル、ドトリアコンタジ
エニル、2-ヘキシルデシル、2-オクチルウンデシル、2-
デシルテトラデシル、2-ウンデシルヘキサデシル、2-テ
トラデシルオクタデシル基等が挙げられる。また、上記
一般式(1)及び(2)中、X1〜X3で示されるアルカリ金属
としては、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、X1
3で示されるアンモニウムとしては、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
トリイソプロパノールアミン、モルホリン、アルギニン
等のアミンから導かれるものが挙げられる。
【0025】一般式(1)又は(2)で表されるアルキルリン
酸又はその塩の具体例としては、ジセチルリン酸、モノ
ラウリルリン酸、モノラウリルリン酸のナトリウム塩、
カリウム塩又はアミン塩、ジセチルリン酸のナトリウム
塩、カリウム塩又はアミン塩等が挙げられる。
【0026】N-モノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族アシル
塩基性アミノ酸を構成する塩基性アミノ酸としては、
α,γ-ジアミノ酪酸、オルニチン、リジン、アルギニ
ン、ヒスチジン等が挙げられる。これらは光学活性体で
あってもラセミ体であってもよい。長鎖脂肪族アシル基
としては炭素数8〜22の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐
鎖の脂肪族アシル基が挙げられ、単一鎖長のものであっ
ても混合鎖長のものであってもよい。具体的には、2-エ
チルヘキサノイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロ
イル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イ
ソステアロイル、オレオイル、ベヘノイル、ココイル、
牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル等が挙げられ
る。長鎖アシル基の塩基性アミノ酸ヘの結合部位は、α
位のアミノ基あるいはω位のアミノ基であるが、アルギ
ニン及びヒスチジンにおいてはα位のアミノ基に限定さ
れる。具体例としては、Nε-2-エチルヘキサノイルリジ
ン、Nε-ラウロイルリジン、Nε-ココイルリジン、Nε-
パルミトイルリジン、Nε-イソステアロイルリジン、N
ε-硬化牛脂脂肪酸アシルリジン、Nα-カプリロイルリ
ジン、Nα-ラウロイルリジン、Nα-ミリストイルリジ
ン、Nα-オレオイルリジン、Nα-ベヘノイルリジン、N
δ-ココイルオルニチン、Nδ-ステアロイルオルニチ
ン、Nδ-牛脂脂肪酸アシルオルニチン、Nα-エチルヘキ
サノイルオルニチン、Nα-ラウロイルオルニチン、Nα-
イソステアロイルオルニチン、Nγ-パルミトイル−α,
γ−ジアミノ酪酸、Nα-牛脂脂肪酸アシル-α,γ-ジア
ミノ酪酸、Nα-カプロイルアルギニン、Nα-ラウロイル
アルギニン、Nα-パルミトイルアルギニン、Nα-硬化牛
脂脂肪酸アシルアルギニン、Nα-ココイルヒスチジン、
Nα-イソステアロイルヒスチジン等が挙げられるが、こ
れらの例に限定されない。
【0027】パーフルオロアルキル基を有するフッ素化
合物としては、例えば次の一般式(3)
【0028】 (Cm2m+1n2nO)yPO(OH)3-y (3) 〔式中、mは4〜14の整数を示し、nは1〜12の整数を
示し、yは1〜3の整数を示す。〕
【0029】で表されるパーフルオロアルキルリン酸
(米国特許第3632744号明細書)、フルオロアルキルジ
(オキシエチル)アミンリン酸エステル(特開昭62-250
074号公報)、パーフルオロアルキル基を有する樹脂
(特開昭55-167209号公報)、四フッ化エチレン樹脂、
パーフルオロアルコール、パーフルオロエポキシ化合
物、スルホアミド型フルオロリン酸、パーフルオロ硫酸
塩、パーフルオロカルボン酸塩、パーフルオロアルキル
シラン(特開平2-218603号公報)等が挙げられる。
【0030】粉体を疎水化処理する方法としては、特に
限定されるものではないが、例えば以下に示す方法が挙
げられる。
【0031】粉体のシリコーン油による処理は、例えば
シリコーン油の一種又は二種以上を適量のヘキサン等に
溶解したものに粉体を分散させ、溶剤留去後100〜200℃
で2〜10時間処理し、その後乾燥することにより行うこ
とができる。
【0032】粉体のアルキルリン酸又はその塩による処
理は、一般式(1)又は(2)中のX1とX2、又はX3が水素
である場合、例えばアルキルリン酸をイソプロピルアル
コール、ヘキサン等の溶剤で溶解したものに粉体を分散
させ、50℃〜70℃で1〜3時間処理し、溶剤留去後乾燥
することにより行うことができる。また一般式(1)又は
(2)中のX1、又はX2とX3が水素以外である場合(アル
カリ金属又はアンモニウムである場合)は、例えばアル
キルリン酸のアルカリ金属塩又はアミン塩を水に溶解し
たものに粉体を分散させ、50〜70℃で1〜3時間処理
し、その後適当な酸で中和した後、熱時濾過し、エタノ
ール水溶液で洗浄後、乾燥することにより行うことがで
きる。
【0033】また、粉体をN-モノ長鎖脂肪族アシル塩基
性アミノ酸で処理する方法としては乾式法及び湿式法の
いずれの方法も用いることができる。乾式法は簡便かつ
効果的であって、N-モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ
酸の微細粉末を粉体と攪拌混合するか、もしくはN-モノ
長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸と粉体を混合した後、
共粉砕することによって、粉体の表面を容易に処理でき
る。湿式法は、N-モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸
が中性付近の水及び通常の油にほとんど溶解しないた
め、塩化カルシウムを可溶化剤として用いてN-モノ長鎖
脂肪族アシル塩基性アミノ酸を有機溶剤に溶解した後、
粉体を接触させ、更に水洗して塩化カルシウムを除去し
て乾燥することにより、粉体の表面を処理できる。ある
いは酸性もしくはアルカリ性の水又は水性溶媒中にN-モ
ノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸を溶解して粉体を接
触させた後、中性付近まで中和して粉体表面にN-モノ長
鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸を析出付着させ、中和に
よって生じた塩を水洗により除去し、乾燥することによ
っても同様の表面処理ができる(特開昭61-7202号公
報、,特開昭61-10503号公報)。
【0034】粉体に対する疎水化処理剤の処理量は、0.
05〜20重量%、特に2〜10重量%が、十分な疎水性、良
好な感触及び耐光性が得られ好ましい。
【0035】このようにして得られる(A)成分は、本発
明の皮膚化粧料中に0.1〜90重量%、特に1〜80重量%
配合されるのが好ましい。
【0036】本発明で用いる(B)成分の酸化亜鉛は、比
表面積が10〜100m2/gの範囲にあることが必要であり、2
0〜80m2/gの範囲にあるのが好ましい。比表面積が10m2/
g未満では皮脂吸収能が十分でなく、化粧くずれを生じ
やすくなり、100m2/gを超えると粉っぽくなり、使用感
が悪化する。
【0037】(B)成分も、(A)成分と同様に疎水化処理し
て使用することが好ましいが、フッ素化合物で表面処理
を行うと皮脂になじまなくなるので好ましくない。ま
た、(B)成分は、球状粉体等の感触向上可能な他の粉体
と複合化を行ってから配合することもできる。
【0038】(B)成分は、本発明の皮膚化粧料中に0.1〜
99重量%、特に2〜90重量%配合されるのが好ましい。
【0039】本発明の皮膚化粧料には、上記の必須成分
である(A)成分及び(B)成分のほかに、本発明の効果を損
なわない範囲で必要に応じて、通常の化粧料に配合され
る成分、例えば各種オイル、界面活性剤、水溶性高分
子、他の粉体、保湿剤、防腐剤、薬剤、紫外線吸収剤、
色素、無機塩又は有機酸塩、香料、キレート剤、pH調整
剤、水等を配合することができる。
【0040】オイルとしては、例えば流動パラフィン、
ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン、ミツロ
ウ、カルナウバロウ、オリーブ油、ラノリン、高級アル
コール、脂肪酸、高級脂肪酸、エステル油、セレシン、
マイクロクリスタリンワックス、キャンデリラロウ、ジ
グリセライド、トリグリセライド、シリコーン油、パー
フルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフ
ルオロオクタン、ホホバ油、ミリスチン酸オクチルドデ
シル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等の化粧品
に汎用される油分が用いられる。
【0041】界面活性剤としては、例えばポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチ
レンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン性界面活
性剤;ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタ
ノールアミン等の脂肪酸石鹸で代表されるアニオン性界
面活性剤;及びカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤
等の化粧品に汎用される界面活性剤が用いられる。
【0042】水溶性高分子としては、例えばカルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチ
ルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、トラガントガム、カラギーナン、ローカストビ
ーンガム、デキストリン、デキストリン脂肪酸エステ
ル、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ゼラ
チン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム等の化粧品
に汎用される水溶性高分子が用いられる。
【0043】他の粉体としては、例えばタルク、マイ
カ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲
母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪藻土、珪酸マグ
ネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸バ
リウム、珪酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、
ヒドロキシアパタイト、含水珪酸、無水珪酸、酸化マグ
ネシウム、ベントナイト、ゼオライト、セラミクスパウ
ダー、水酸化アルミニウム等の無機粉体;ナイロンパウ
ダー、ポリエチレンパウダー、ポリメチルベンゾグアナ
ミンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、四
フッ化エチレンパウダー、微結晶性セルロース、コメデ
ンプン、ラウロイルリジン等の有機粉体;ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシ
ウム、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸カルシ
ウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等の界面活性剤金属
塩粉体;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸
化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄、水酸化鉄、黄土、黒酸
化鉄、カーボンブラック、マンゴバイオレット、コバル
トバイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、コバルト
チタン、群青、紺青等の無機着色粉体;酸化チタンコー
ティング雲母、酸化チタンコーティングオキシ塩化ビス
マス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーティングタ
ルク、魚鱗箔、着色酸化チタンコーティング雲母等のパ
ール顔料;アルミニウムパウダー、ステンレスパウダ
ー、カッパーパウダー等の金属粉末等の化粧品に汎用さ
れる粉体、及びこれらをシリコーン又はフッ素化合物で
処理した粉体が用いられる。
【0044】保湿剤としては、例えばソルビトール、キ
シリトール、グリセリン、マルチトール、プロピレング
リコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリ
コール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸
ナトリウム、ポリエチレングリコール等の化粧品に汎用
される保湿剤が用いられる。
【0045】防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香
酸アルキルエステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸
カリウム等の化粧品に汎用される防腐剤が用いられる。
【0046】薬剤としては、例えばビタミン類、生薬、
消炎剤、殺菌剤等の化粧品に汎用される薬剤が用いられ
る。
【0047】紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ
安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル系紫外線吸収
剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収
剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等の化粧品に汎用さ
れる紫外線吸収剤が用いられる。
【0048】色素としては、例えば赤色3号、赤色104
号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤
色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228
号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄
色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401
号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色
3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、
橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等のター
ル色素;カルミン酸、ラッカイン酸、ブラジリン、クロ
シン等の天然色素等の化粧品に汎用される色素が用いら
れる。
【0049】無機塩又は有機酸塩としては、塩酸、硫
酸、硝酸等の無機酸;クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ
酸等のオキシカルボン酸;ギ酸、酢酸、ソルビン酸等の
カルボン酸;又はサリチル酸、安息香酸等の芳香族カル
ボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアル
ミニウム塩が挙げられる。好ましい無機塩又は有機酸塩
の具体例としては、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫
酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硝酸カリウム、硝
酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、
硝酸カルシウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩
化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アルミニウム、酢酸
カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグ
ネシウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸マグネ
シウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ソル
ビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、サリチル酸ナ
トリウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム等が
挙げられ、特に硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化
カリウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、クエ
ン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ソルビン酸カリウ
ム、サリチル酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウムが好
ましい。これらの無機塩又は有機酸塩は、塩の状態で化
粧料組成中に配合してもよいが、化粧料製造時に対応す
る酸物質及び塩基物質を、塩を形成するのに必要な化学
量論的量加えることにより生成せしめてもよい。
【0050】また、水は任意の量で配合することができ
る。
【0051】本発明の皮膚化粧料は、常法に従って製造
することができ、例えば化粧水、乳液、クリーム等の基
礎化粧料;粉白粉、固形白粉、フェイスパウダー、パウ
ダーファンデーション、油性ファンデーション、クリー
ム状ファンデーション、リキッドファンデーション、コ
ンシーラー、口紅、リップクリーム、頬紅、アイライナ
ー、アイシャドウ、アイブロウ等のメークアップ化粧料
などとすることができる。
【0052】ここで、本発明の皮膚化粧料中の(A)成分
の好ましい配合量は前述の通りであるが、通常、配合す
る全粉体の0.1重量%以上、特に2〜80重量%であるの
が好ましい。更に、化粧水の場合は全組成中に0.1〜10
重量%、特に0.5〜5重量%配合するのが好ましく、乳
液及びクリームの場合は0.1〜10重量%、特に0.5〜7重
量%、粉白粉、固形白粉及びフェイスパウダーの場合は
0.1〜80重量%、特に1〜50重量%、パウダーファンデ
ーション及び油性ファンデーションの場合は0.1〜80重
量%、特に1〜25重量%、クリーム状ファンデーショ
ン、リキッドファンデーション及びコンシーラーの場合
は0.1〜10重量%、特に0.5〜7重量%、口紅及びリップ
クリームの場合は0.1〜20重量%、特に0.5〜10重量%、
頬紅及びアイシャドウの場合は0.1〜40重量%、特に0.5
〜25重量%、アイライナー及びアイブロウの場合は0.1
〜30重量%、特に0.5〜20重量%配合するのが好まし
い。
【0053】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、平均粒径はSK Laser Mic
ron Sizer(セイシン企業製)で湿式にて測定した値で
ある。
【0054】試験例1 各種パール粉体を黒色の合成皮革上に8mg/100cm2均一
塗布し、これを変角分光測定システム(村上色彩技術研
究所製,GCMS-3)を用い、入射光角45°、受光角-45°
及び-20°で測色した。この測定値から、2つの干渉色
(L45,45 *, a45 ,45 *, b45,45 *)及び(L45,20 *, a
45,20 *, b45,20 *)の色差(ΔE)を前記式より求め
た。この結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】実施例1(パウダーファンデーション) 表2に示す組成のパウダーファンデーションを、下記製
法に従って製造し、これらのファンデーションを使用し
た際の仕上り及び化粧持ちを下記評価方法に従って評価
した。この結果を表2に併せて示す。
【0057】(製法)成分(1)〜(11)を混合し粉砕機を
通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、更に成
分(12)〜(14)を80℃に混合溶解したものを加えて均一混
合する。この混合物に成分(15)を加え、混合した後再び
粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【0058】(評価方法)各パウダーファンデーション
を肌に塗布したときの透明感、鏡で見る角度による肌色
の違い、血色の良さ、ギラツキ感のなさ、カバー力及び
4時間後の化粧持ちを評価した。評価は、専門パネラー
14名により、各項目とも「良い」を5点、「やや良い」
を4点、「普通」を3点、「やや悪い」を2点、「悪
い」を1点として行い、その平均値で示した。
【0059】
【表2】
【0060】表2から明らかなように、本発明の皮膚化
粧料を塗布した場合にはいずれも、透明感が高く、観測
方向による色の変化がなく、それぞれの光の色の特徴が
発揮されていた。またギラツキ感がなく、自然な仕上り
で、かつカバー力及び化粧持ちも良好であった。
【0061】実施例2(クリーム状ファンデーション) 下記組成のクリーム状ファンデーションを下記製法によ
って製造した。 (組成) (重量%) (1) ステアリン酸 5.5 (2) 親油型モノステアリン酸グリセリン 2.5 (3) セトステアリルアルコール 1.0 (4) モノラウリルプロピレングリコール 3.0 (5) スクワラン 7.0 (6) オリーブ油 8.0 (7) 精製水 残量 (8) 防腐剤 適量 (9) トリエタノールアミン 1.2 (10)ソルビット 3.0 (11)酸化チタン 8.0 (12)タルク 5.0 (13)着色顔料(黒酸化鉄,ベンガラ,黄酸化鉄) 適量 (14)酸化亜鉛(比表面積25m2/g)*1 4.0 (15)疎水化青系パール剤(ΔE=26.5)*2 5.0 (16)香料 微量
【0062】*1:堺化学工業社製,FINEX-25 *2:マール社製Flamenco SATIN Blueをジメチルポリ
シロキサンで処理したもの
【0063】(製法)成分(11)〜(15)を混合し、粉砕機
を通して粉砕する。別に水相成分(7)〜(10)を混合した
溶液を調製し、粉砕した顔料を加えて分散した後、75℃
に加熱する。油相成分(1)〜(6)を80℃に加熱溶解したも
のを、先に調製した水相に撹拌しながら加え、乳化す
る。これを撹拌しながら冷却し、50℃で成分(16)を加え
撹拌しながら冷却し、製品を得る。
【0064】実施例3(粉白粉) 下記組成の粉白粉を下記製法によって製造した。 (組成) (重量%) (1) マイカ 残量 (2) 紫系パール剤(ΔE=27.5)*1 8.0 (3) 酸化亜鉛(比表面積75m2/g)*2 5.0 (4) タルク 30.0 (5) 酸化チタン 0.5 (6) ベンガラ 0.1 (7) 黄酸化鉄 0.1 (8) 黒酸化鉄 0.01 (9) ステアリン酸マグネシウム 10.0 (10)防腐剤 適量
【0065】*1:マール社製,Flamenco SATIN Viole
t *2:堺化学工業社製,FINEX-75
【0066】(製法)全成分を混合し、粉砕機を通して
粉砕しふるいを通して製品とする。
【0067】実施例4(固形白粉) 下記組成の固形白粉を下記製法によって製造した。 (組成) (重量%) (1) マイカ 残量 (2) 混合疎水化パール剤(ΔE=26.0)*1 50.0 (3) 酸化亜鉛(比表面積50m2/g)*2 6.0 (4) タルク 20.0 (5) 酸化チタン 0.5 (6) ベンガラ 0.1 (7) 黄酸化鉄 0.1 (8) 黒酸化鉄 0.01 (9) 流動パラフィン 8.0 (10)ミツロウ 2.0 (11)防腐剤 適量 (12)香料 微量
【0068】*1:マール社製Flamenco SATIN Violet
及びFlamenco SATIN Greenをそれぞれジメチルポリシロ
キサンで処理したものの等量混合物 *2:堺化学工業社製,FINEX-50
【0069】(製法)成分(1)〜(8)を混合し、粉砕機を
通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、更に成
分(9)〜(11)を80℃で混合溶解したものを加えて均一に
混合する。この混合物に成分(12)を加え混合した後再び
粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【0070】実施例5(頬紅) 下記組成の頬紅を下記製法によって製造した。 (組成) (重量%) (1) マイカ 残量 (2) 混合疎水化赤系パール剤(ΔE=20.0)*1 20.0 (3) タルク 20.0 (4) 酸化亜鉛(比表面積25m2/g)*2 7.0 (5) 酸化チタン 4.0 (6) ステアリン酸亜鉛 5.0 (7) コメデンプン 5.0 (8) 色材 3.0 (9) 流動パラフィン 3.0 (10)防腐剤 適量 (11)香料 微量
【0071】*1:マール社製Flamenco SATIN Red及び
Flamenco SATIN OrangeをそれぞれN-ラウロイルリジン
で処理したものの等量混合物 *2:堺化学工業社製,FINEX-25
【0072】(製法)成分(1)〜(8)を混合し、展色す
る。次に、混合機の中で成分(9)〜(11)を噴霧して加
え、均一に混合し、ふるいを通した後プレス機を使って
金皿の中に圧縮し固める。
【0073】実施例6(アイシャドウ) 下記組成のアイシャドウを下記製法によって製造した。 (組成) (重量%) (1) マイカ 残量 (2) 混合疎水化青紫系パール剤(ΔE=24.3)*1 20.0 (3) タルク 5.0 (4) 酸化亜鉛(比表面積75m2/g)*2 7.0 (5) 雲母チタン 5.0 (6) ステアリン酸亜鉛 5.0 (7) ラウリン酸亜鉛 3.0 (8) 着色顔料(黒酸化鉄,ベンガラ,黄酸化鉄) 10.0 (9) 流動パラフィン 7.0 (10)防腐剤 適量 (11)香料 微量
【0074】*1:マール社製Flamenco SATIN Blue及
びFlamenco SATIN Violetをそれぞれジメチルポリシロ
キサンで処理したものの等量混合物 *2:堺化学工業社製,FINEX-75
【0075】(製法)実施例5と同様にして目的のアイ
シャドウを製造した。
【0076】実施例7(口紅) 下記組成の口紅を下記製法によって製造した。 (組成) (重量%) (1) 酸化チタン 残量 (2) 赤色201号 1.0 (3) 赤色202号 2.0 (4) 黄色4号アルミニウムレーキ 1.0 (5) 赤色223号 0.1 (6) 疎水化赤系パール剤(ΔE=27.5)*1 5.0 (7) 疎水化酸化亜鉛(比表面積25m2/g)*2 4.0 (8) ヒマシ油 46.0 (9) オクチルドデカノール 15.0 (10)ラノリン 5.0 (11)液状ラノリン 5.0 (12)ミツロウ 5.0 (13)オゾケライト 4.0 (14)キャンデリラロウ 7.0 (15)カルナウバロウ 1.0 (16)酸化防止剤 適量 (17)防腐剤 適量 (18)香料 微量
【0077】*1:マール社製Flamenco SATIN Orange
をジメチルポリシロキサンで処理したもの *2:堺化学工業社製FINEX-25をジメチルポリシロキサ
ンで処理したもの
【0078】(製法)成分(8)〜(15)を加熱融解し均一
に混合する。これに(1)〜(7)を加え、ロールミルで練り
均一に分散させた後、再融解して(16)〜(18)を加え、脱
泡してから型に流し込み急冷して固める。固まったもの
を型から取り出し、容器に充填する。次にスティックの
外観を整えてから炎の中を通し、表面を均一にする。
【0079】実施例8(アイライナー) 下記組成のアイライナーを下記製法によって製造した。 (組成) (重量%) (1) カルナウバロウ 5.0 (2) ミツロウ 1.0 (3) マイクロクリスタリンワックス 10.0 (4) 白色ワセリン 1.0 (5) 有機ベントナイト 0.5 (6) 軽質流動イソパラフィン 残量 (7) 疎水化青系パール剤(ΔE=31.9)*1 10.0 (8) 疎水化酸化亜鉛(比表面積50m2/g)*2 5.0 (9) 酸化チタン 3.0 (10)カーボンブラック 2.0 (11)防腐剤 適量
【0080】*1:マール社製Flamenco SATIN BlueをN
-ウラロイルリジンで処理したもの *2:大阪住友セメント社製ZnO-350をジメチルポリシ
ロキサンで処理したもの
【0081】(製法)成分(6)の一部に(5)を加え、コロ
イドミルを通して分散させ、ゲル化させる。一方(1)〜
(4)及び(11)を混合し、加熱して溶解し、(7)〜(10)を加
えた後冷却してロールミルで練り、再び加熱してとかし
た中に、ベントナイトゲルと残部の(6)を加え、撹拌し
ながら冷却する。
【0082】実施例9(O/W型クリーム) 下記組成のO/W型クリームを下記製法によって製造し
た。 (組成) (重量%) (1) ミツロウ 5.5 (2) セタノール 4.5 (3) 水添ラノリン 7.0 (4) スクワラン 33.0 (5) 脂肪酸グリセリン 3.5 (6) 親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0 (7) ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0 (8) 混合疎水化青紫系パール剤(ΔE=24.3)*1 4.0 (9) 酸化亜鉛(比表面積50m2/g)*2 4.0 (10)香料 0.1 (11)防腐剤 0.2 (12)酸化防止剤 0.1 (13)プロピレングリコール 10.0 (14)精製水 残量
【0083】*1:マール社製Flamenco SATIN Blue及
びFlamenco SATIN Violetをメチルポリシロキサンで処
理したものの等量混合物 *2:大阪住友セメント社製,ZnO-350
【0084】(製法)成分(8)、(9)、(11)、(12)及び(1
4)を撹拌混合し、80℃に保つ。他の成分を混合し、加熱
溶解して80℃とする。この油相部に前述の水相部を加え
て予備乳化し、ホモミキサーで均一に乳化した後30℃ま
で冷却して製品を得る。
【0085】実施例2〜9で得られた皮膚化粧料は、い
ずれも透明感が高く自然な仕上がりで、観測方向による
色の変化がなく、肌の色相を変化させることができ、し
かも化粧持ちが良好なものであった。
【0086】
【発明の効果】本発明の皮膚化粧料は、観測方向による
色の変化がなく、自然な仕上がりで、透明感を持たせつ
つ、肌の色相を変化させることができ、かつ経時で仕上
りが変化せず長時間塗布直後の仕上りを持続させること
ができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)及び(B) (A):粉体を黒色の合成皮革上に8mg/100cm2均一塗布
    し、これを入射光角45°、受光角-45°及び-20°で測色
    したとき、CIE1976L*a*b*表色系により規定される2つ
    の干渉色(L45,45 *, a45,45 *, b45,45 *)及び(L
    45,20 *, a45,20 *,b45,20 *)について、下記式: ΔE=〔(L45,45 *−L45,20 *2+(a45,45 *−a
    45,20 *2+(b45,45 *−b45,20 *20.5 により求めた色差(ΔE)が7〜40である粉体 (B):比表面積が10〜100m2/gである酸化亜鉛を含有する
    ことを特徴とする皮膚化粧料。
  2. 【請求項2】 (A)成分の粉体の平均粒径が12μm以下
    である請求項1記載の皮膚化粧料。
  3. 【請求項3】 (A)成分の粉体が、金属酸化物粒子で被
    覆されたものである請求項1又は2記載の皮膚化粧料。
  4. 【請求項4】 (A)成分の粉体が、雲母の表面を金属酸
    化物粒子で被覆したものである請求項1又は2記載の皮
    膚化粧料。
  5. 【請求項5】 金属酸化物が、酸化チタン、酸化鉄又は
    これらの混合物である請求項3又は4記載の皮膚化粧
    料。
  6. 【請求項6】 (A)成分の粉体が、表面が疎水化処理さ
    れたものである請求項1〜5のいずれかに記載の皮膚化
    粧料。
  7. 【請求項7】 (B)成分の酸化亜鉛が、表面が疎水化処
    理されたものである請求項1〜6のいずれかに記載の皮
    膚化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009185029A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 L'oreal Sa 干渉微粒子に基づく脱臭及び/または制汗組成物;メイクアップ方法並びに発汗及び/または身体の臭気、特に腋窩の臭気の処置のための方法
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KR20190018635A (ko) * 2016-06-14 2019-02-25 스미토모 오사카 세멘토 가부시키가이샤 산화 아연 분체, 분산액, 화장료

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