JPH1142939A - 車両用サンバイザー - Google Patents

車両用サンバイザー

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Publication number
JPH1142939A
JPH1142939A JP20332297A JP20332297A JPH1142939A JP H1142939 A JPH1142939 A JP H1142939A JP 20332297 A JP20332297 A JP 20332297A JP 20332297 A JP20332297 A JP 20332297A JP H1142939 A JPH1142939 A JP H1142939A
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JP
Japan
Prior art keywords
sun visor
surface layer
vehicle
acrylic resin
optical semiconductor
Prior art date
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Pending
Application number
JP20332297A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Miyauchi
雅弘 宮内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPH1142939A publication Critical patent/JPH1142939A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面を被覆して紫外線を遮蔽し、かつ汚れの
少ない車両用サンバイザーを提供する。 【解決手段】 光半導体を含む表面層でサンバイザー表
面を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外線を遮蔽し、か
つ汚れの少ない車両用サンバイザーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車販売台数の急速な伸びとと
もに、車両のデザインは多様化し、また様々なオプショ
ン取り付け部品を取り付けて他人との差別化、個性化を
はかるユーザーが増加している。例えば車両前面や後面
に取り付け空気抵抗を減らすエアスポイラー、タイヤハ
ウスに取り付け泥はねを防ぐマッドガード、窓枠に取り
付け車内への直射日光や雨水の滴下を防ぐサンバイザー
などが特に人気のオプション取り付け部品である。
【0003】これらオプション部品のうち、特にサンバ
イザーは人体への紫外線の影響が話題になる昨今、取り
付けを希望するユーザーが急増している。また成形技術
の発達により最近では様々に成形され、車両と一体感の
ある形状にデザインされていることもますます取り付け
を希望するユーザーが増えている原因である。さてこれ
までの車両用のサンバイザーというのはアルミ等の金属
が主流だったが、デザインの自由度から透明プラスチッ
ク製が主流になりつつある。
【0004】現在このサンバイザー用透明プラスチック
には、透明性、外観の美麗さからアクリル樹脂が多く用
いられているが、特に耐衝撃性を必要とされる部位には
ポリカーボネート樹脂が用いられる。このサンバイザー
は、常に利用者の目にさらされている部品であり、かつ
商品イメージ、特に好感度に大きな影響を与える外観上
重要な部品であるため、その美麗さが求められる部品な
のである。
【0005】サンバイザーの第一の目的は、デザインで
はなく車内への直射日光や雨水の浸入防止である。特に
直射日光に含まれる紫外線は、人体への影響も最近話題
になっており遮蔽されることが求められているのであ
る。車両メーカーは窓ガラスに紫外線遮蔽機能を付与し
て対処しているが、窓を開けたときは意味をなさず、サ
ンバイザーそのものでの紫外線遮蔽が強く求められてい
る。
【0006】サンバイザーに使われるアクリル樹脂やポ
リカーボネート樹脂にはもともと紫外線吸収機能が備わ
っているのだが、板厚依存性があるためサンバイザーに
用いられる1〜2mmの厚みでは完全に紫外線をカット
することはできないのである。もちろん板厚を増やせば
解決できるのだが、板厚が厚くなると成形技術上デザイ
ンの自由度が束縛されるため問題がある。
【0007】また近年サンバイザーに求められる性能と
してユーザーからの声で大きいのは汚れ防止機能であ
る。サンバイザーが金属でできていた時は汚れ防止など
問題にならなかったのだが、透明プラスチック製に変わ
ってから特に汚れが見えやすくなり汚れ防止の声が出る
ようになったのである。残念ながら汚れ防止については
各社とも未だ検討段階であり、実用化されていないのが
現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は紫外線
を遮蔽し、かつ汚れの少ない車両用サンバイザーを提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明者らは鋭意検討の結果、光半導体を含む表面層で
サンバイザー表面を被覆することによって前記2つの課
題が同時に解決できることを見いだし本発明を完成する
に至った。すなわち本発明は、透明熱可塑性樹脂からな
り、光半導体を含む表面層で被覆された車両用サンバイ
ザーである。また該光半導体を含む表面層がアナターゼ
型酸化チタン及びシリコーン系樹脂からなることを特徴
とする前述の車両用サンバイザーである。
【0010】また該透明熱可塑性樹脂がアクリル樹脂も
しくはポリカーボネート樹脂である前述の車両用サンバ
イザーである。以下、本発明を詳細に説明する。本発明
で用いられる透明熱可塑性樹脂としては、例えば、アク
リル樹脂、ポリカーボネート樹脂、硬質塩化ビニル樹
脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂、軟質塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン樹脂板が挙げられるが、特に透明性に優れたア
クリル樹脂、耐衝撃性や難燃性に優れたポリカーボネー
ト樹脂が好ましい。
【0011】これら透明熱可塑性樹脂には必要に応じて
紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、光
安定剤、難燃剤、離型剤、界面活性剤、分散剤、滑剤、
アンチブロッキング剤、光拡散剤、着色剤、無機フィラ
ー、ガラス繊維、架橋剤、可塑剤、有機架橋体などの各
種添加剤を配合させていてもよい。本発明で用いられる
光半導体としては、例えば酸化チタン、酸化錫、酸化亜
鉛、三酸化鉄、三酸化ビスマスなどの金属酸化物が挙げ
られる。この中でも酸化チタンが化学的に安定で特に好
ましい。また酸化チタンにはアナターゼ型とルチル型の
2種があり、いずれの型を用いても構わないが、アナタ
ーゼ型酸化チタンはゾルの形で容易に入手できるので好
ましい。
【0012】本発明ではこの光半導体が汚れ防止上重要
な役割をもつ。つまりこれら光半導体の光触媒作用によ
ってサンバイザー表面に活性酸素の薄膜をつくることが
汚れ防止の機構で、この活性酸素膜がサンバイザー表面
に付着しようとする汚れを分解し、表面を清浄に保つ効
果があるのである。本発明の光半導体を含む表面層は、
前述のアナターゼ型酸化チタン及びシリコーン系樹脂か
らなるものが好ましく、例えば、テトラエトキシシラ
ン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プロポキ
シシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、等のテトラアルコキシシラン、それらの加水分解物
であるシラノール又は平均分子量4,000以下のポリ
シロキサンと、アナターゼ型酸化チタンゾルとの混合物
をサンバイザー表面に塗布し、必要に応じて加水分解さ
せてシラノールを形成した後、加熱してシラノールを脱
水縮重合に付すことにより作成することができる。
【0013】サンバイザー表面への被覆方法としては、
いわゆるディッピングやスプレーコート、ロールコー
ト、スピンコート、フローコートなどが挙げられ、いず
れを用いても構わない。前述の混合物を加熱する際の温
度は塗布するサンバイザー使用材質、つまり透明熱可塑
性樹脂によって異なるが、透明熱可塑性樹脂のガラス転
移温度−10℃以下で行わなければ透明熱可塑性樹脂が
熱変形してしまい問題である。均一な表面層を形成する
ためにはより高温が必要だが、低温で長時間加熱するこ
とでも形成可能である。
【0014】光半導体を含む表面層はサンバイザー表面
に形成され、そのときの層厚みは0.1〜100μmが
好ましい。これは0.1μm未満の層厚みは形成困難で
あり、逆に100μmを越える厚みでは強度低下を引き
起こすためである。本発明でいうサンバイザーとは、車
の窓枠等に取り付けられ、直射日光や雨水などが車内へ
浸入するのを防護するカバーの様なものであり、車両ド
アの窓に取り付けられるもの、車両後部の窓に取り付け
られるもの、車両上部のサンルーフやムーンルーフに取
り付けられるものなどがある。
【0015】これらサンバイザーは一般的に透明熱可塑
性樹脂を射出成型することによってサンバイザー形状に
作製される。この時、サンバイザーへの表面層の被覆は
後加工によって被覆処理を施しても良いし、射出成形と
同時に被覆処理を施してもよい。またあらかじめ板状に
成形された透明熱可塑性樹脂板から熱成形や切削加工等
によってサンバイザーを作製しても良い。このときもサ
ンバイザーへの表面層の被覆は、作製したサンバイザー
に後加工で被覆処理を施しても良いし、あらかじめ透明
熱可塑性樹脂板に表面層の被覆処理を施した後、サンバ
イザーを前述の方法で作製しても良い。
【0016】本発明におけるサンバイザーの形状や厚み
には特に制限はなく、表面層を施されたサンバイザーを
後加工によって熱成形してもよいし、印刷や各種表面加
工が別途なされていてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に実施例、比較例を用いて本
発明の効果をさらに具体的に説明するが、本発明はこれ
らにより何ら制限されるものではない。なお実施例、比
較例中の紫外線遮蔽効果は、人体に影響のある紫外線波
長域(波長;380nm以下)の紫外線透過率を日立製
作所社製自記分光度計(モデル330型)で測定するこ
とによって評価した。
【0018】
【実施例1】アナターゼ型酸化チタンゾル(石原産業製
商品名;STS−11)とコロイダルシリカゾル(日
産化学製 商品名;スノーテックスO)を混合し、スプ
レーコート法により板厚2mmのアクリル樹脂板(旭化
成工業製 商品名;デラグラス)の両面に塗布し、80
℃の温度で4時間加熱硬化させることによって酸化チタ
ンとシリコーン系樹脂からなる表面層で被覆されたアク
リル樹脂板を得た。この表面層が被覆されたアクリル樹
脂板を熱成形及び切削加工することによって自動車窓用
のサンバイザーを得た。
【0019】このサンバイザーを被覆している光半導体
を含む表面層の厚みは、光学顕微鏡による観察の結果、
両面ともに約4μmであった。このようにして得られた
サンバイザーの紫外線透過率を前述の方法で測定したと
ころ、380nm以下の波長の透過率は全域で0%であ
り、紫外線遮蔽機能が発現されていることが確認され
た。
【0020】また、この得られた自動車窓用サンバイザ
ーをを実車に3000時間設置し、試験前後の汚れ具合
を比較観察したところ、試験前と外観はほとんど変わら
ず汚れが少ないことが実際に確認された。
【0021】
【比較例1】表面層を設けずに実施例1と同じ板厚2m
mのアクリル樹脂板(旭化成工業製商品名;デラグラ
ス)そのものを熱成形及び切削加工することによって自
動車窓用のサンバイザーを得、実施例1と同様の評価を
行った。その結果、このサンバイザーの紫外線透過率を
前述の方法で測定したところ、270nm近傍の波長で
約20%の紫外線透過があり、紫外線遮蔽が完全ではな
いことが確認された。
【0022】また、実施例1同様に自動車窓用サンバイ
ザーとして実車に3000時間設置し、試験前後の汚れ
具合を比較観察したところ、試験後のサンプルには泥や
砂粒、雨水の痕のような汚れが付着していることが実際
に確認された。
【0023】
【発明の効果】本発明により紫外線を遮蔽し、かつ汚れ
が少ないサンバイザーを提供することができ、今後更に
需要拡大が期待できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明熱可塑性樹脂からなり、光半導体を
    含む表面層で被覆された車両用サンバイザー。
  2. 【請求項2】 上記光半導体を含む表面層が、アナター
    ゼ型酸化チタンおよびシリコーン系樹脂からなることを
    特徴とする請求項1記載の車両用サンバイザー。
  3. 【請求項3】 上記透明熱可塑性樹脂がアクリル樹脂も
    しくはポリカーボネート樹脂である請求項1記載の車両
    用サンバイザー。
JP20332297A 1997-07-29 1997-07-29 車両用サンバイザー Pending JPH1142939A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101302229B1 (ko) * 2006-10-16 2013-09-02 (주)엘지하우시스 에어스포일러 일체형 플라스틱 재질의 자동차용 윈도우
CN104175842A (zh) * 2014-07-31 2014-12-03 安徽省地坤汽车天窗科技有限公司 一种汽车天窗遮阳板结构

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