JP2004292698A - 樹脂組成物、充填材及び樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、充填材及び樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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克彦 鈴木
Yasuaki Kai
康朗 甲斐
Tomohiro Ito
智啓 伊藤
Kenji Uesugi
憲治 上杉
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Abstract

【課題】透過像の歪みが無く透明性に優れた所定の充填材を含有してなる樹脂組成物、並びにこのような樹脂組成物を得るため充填材及び製造方法を提供する。
【解決手段】透明な樹脂中に、2種以上の金属酸化物からなる複合金属酸化物微粒子が分散させ、前記金属酸化物の種類や割合、存在状態などを適宜制御することによって、前記複合金属酸化物微粒子の屈折率を前記樹脂の屈折率に近接させてなる樹脂組成物を得る。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明性、強度・剛性に優れた樹脂組成物であり、車両用ガラス代替部品や、ランプなどの透明内外装部品として有用な樹脂組成物に関するものである。更に詳しくは、透明な樹脂中に2種類以上の金属酸化化合物から成るナノオーダーの複合金属化合物微粒子を分散させて、透明でかつ透過像に歪みの無い、強度・剛性に優れた樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機ガラスやプラスチックレンズ等の光学用途に利用し得る透明樹脂としては、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂等がある。有機ガラスは、無機ガラスに比べ耐衝撃性、軽量性、成形性に優れる特徴を有している。メタクリル系樹脂は、光線透過率が高く、光散乱性が小さく透明性に優れ耐候性にも優れており、ポリカーボネート系樹脂は、耐衝撃性に優れているためにその用途や使用量も増加している。
【0003】
これらの剛性/強度等の物性を改良するために、特開平11−343349号公報には、透明な非結晶の有機高分子に、剛性の向上等を目的として可視光線波長以下の径を有する微細なシリカを配合した透明樹脂組成物からなる樹脂製ウィンドウが開示されている。前記樹脂組成物は、所定の溶剤中に、透明な非結晶の有機高分子を溶解させて溶液を得、この溶液中にシリカ微粒子を添加混合した後、前記溶液内に凝固剤を添加し、前記有機高分子内にシリカ微粒子が分散してなる透明樹脂組成物を沈降させて得るものである。
【0004】
なお、前記有機高分子は、懸濁重合、溶液重合、乳化重合、塊状重合などの公知の重合反応を経て作製することができる。また、前記透明な非結晶の有機高分子を生成するモノマーとしては、メタクリル酸メチル等を例示することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したような透明樹脂組成物を車両用部品へ適用する場合、一部の部品には車両の走行中に小石が当たっても割れないような高い耐衝撃性が必要とされる。例えば車両用ヘッドライトには、耐衝撃性がより高いポリカーボネート樹脂が使用されている。また、更に耐衝撃性を付加させるため、特開平11−343349号公報に開示されたようなメタクリル酸メチル樹脂をポリカーボネート樹脂に置き換え、樹脂中にシリカ微粒子を分散させたものが提案されている。
【0006】
しかしながら、ポリカーボネート樹脂とシリカ粒子とは、互いの屈折率が比較的大きく異なるため、透過光が粒子−樹脂間で反射及び屈折してしまい、これらの樹脂と粒子とからなる樹脂組成物の透明性が低下したり、透過像がゆがんだりしてしまうという問題があった。また、メタクリル系樹脂を用いた場合も、含有させるシリカ微粒子が凝集したり、シリカ以外の微粒子を含有させたりした場合においては、前記微粒子の屈折率と、前記樹脂の屈折率とが大きく異なり、前記メタクリル系樹脂が有する高い透明性にも拘わらず、樹脂全体としての透明性が劣化し、透過像の歪みも大きくなるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、透過像の歪みが無く透明性に優れた所定の充填材を含有してなる樹脂組成物、並びにこのような樹脂組成物を得るため充填材及び製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
さらに、本発明は、前記樹脂組成物を利用した種々の成形体及び部品、並びにこれら成形体及び部品の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は、
透明な樹脂中に、2種以上の金属酸化物からなる複合金属酸化物微粒子が分散していることを特徴とする、樹脂組成物に関する。
【0010】
また、本発明は、
2種以上の金属酸化物からなり、屈折率可変である複合金属酸化物微粒子を含むことを特徴とする、充填材に関する。
【0011】
本発明においては、2種以上の金属酸化物からなる複合金属酸化物微粒子を含む充填材を用い、これを透明な樹脂中に分散させることにより目的とする樹脂組成物を得るようにしている。前記複合金属酸化物微粒子は、2種以上の金属酸化物から構成されているため、前記複合金属酸化物微粒子中に存在する金属化合物の種類や状態、さらには前記金属化合物の割合などを適宜に制御することによって、前記複合金属酸化物微粒子の屈折率が変化するようになる。
【0012】
したがって、前記金属酸化物の種類や割合などを適宜に制御して、前記透明樹脂の屈折率と大きく異なることのない複合金属酸化物微粒子を作製し、これを前記透明樹脂中に分散させるようにすることにより、前記複合金属酸化物微粒子の添加に起因して、最終的に得た樹脂組成物の剛性や強度などを実用レベルにまで向上させることができるとともに、前記樹脂組成物の透明性を向上させ、さらには前記樹脂組成物に対する透過画像の歪みなどを除去できる。
【0013】
なお、前記複合金属酸化物微粒子中における金属酸化物の種類や割合などは、以下に詳述する前記微粒子の製造条件や原料となる金属化合物の種類及び割合などを適宜に制御することによって変化させることができる。
【0014】
また、本発明における透明な樹脂の「透明」とは、入手光に対する透過光の強さの変化が小さいもの透明と定義する。詳しくは、透明性は全光線透過率に対する拡散透過率の比で表すことができ、ヘイズ(曇価)と呼ばれる。ヘイズを測定することにより透明性を定量化することができる。
【0015】
本発明の詳細及びその他の特徴、並びに樹脂塑性物の製造方法及び成形体、部品、さらにこれらの製造方法については以下の発明の実施の形態で説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】
(樹脂組成物及び充填材)
本発明においては、透明な樹脂中に、2種以上の金属酸化物からなる複合金属酸化物微粒子が分散していることが必要である。そして、前記金属酸化物の種類や割合、さらにはこれら金属酸化物の存在状態を制御することによって、前記複合金属酸化物微粒子の屈折率を前記樹脂の屈折率に近接させ、目的とする樹脂組成物の透明性を保持するとともに、透過画像の歪みを抑制することができる。
【0017】
具体的には、前記透明な樹脂の屈折率と前記微粒子の屈折率との差が0.05以下であることが好ましい。屈折率差が0.05を超えると、前記樹脂と前記微粒子との境界面で光の反射・屈折が生じ、光が直進しなくなるため、目的とする樹脂組成物の透明性が劣化するとともに、透過画像中に歪みが生じてしまう。なお、両者の屈折率差は、上述した範囲内で小さいほど好ましい。
【0018】
また、前記複合金属酸化物微粒子の形態についても特に限定されるものではないが、その製造方法などに依存して以下のような3つの形態を呈する。
【0019】
第1の形態としては、いわゆる積層型である。図1は、このような積層型の複合金属酸化物微粒子の状態を模式的に示す図である。図1に示すように、このような積層型の微粒子においては、例えばM2Oなる金属酸化物層の周囲において、前記金属酸化物層を覆うようにしてM1Oなる金属酸化物層が積層されたような構造を呈する。図1では2層構造の複合金属酸化物微粒子を示しているが、3層以上の積層構造とすることもでき、さらには異なる積層形態を採ることもできる。
【0020】
第2の形態としては、いわゆる集合型である。図2は、このような集合型の複合金属酸化物微粒子の状態を模式的に示す図である。この場合、例えば図2の左側の図に示すように、M2Oなる金属酸化物の母材中にM1Oなる金属酸化物の微細な粒子が分散してなる集合体を呈する。また、図2の右側の図に示すように、M1Oなる金属酸化物とM2Oなる金属酸化物とが結合してなる集合体を呈する。
【0021】
第3の形態としては、いわゆる化合物型である。図3は、このような化合物型の複合金属酸化物微粒子の状態を模式的に示す図である。この場合、例えば図3に示すように、M1Oなる金属酸化物の金属元素M1と、M2Oなる金属酸化物の金属元素M2とが酸素元素を介して互いに結合し、単一の酸化化合物を形成するようになる。
【0022】
第1の形態である積層型の複合金属酸化物微粒子は、有機溶媒中で、反応性の高い金属化合物を初めに加水分解及び重縮合し、次いで、前記有機溶媒中に、反応性にやや劣る金属化合物を投入して加水分解及び重縮合させることにより得ることができる。この場合、反応性の高い金属化合物がM2Oを構成し、反応性の低い金属化合物がM1Oを構成する。
【0023】
第2の形態である集合型の複合金属酸化物微粒子は、反応性の低い金属化合物を初めに加水分解及び重縮合し、次いで、前記有機溶媒中に、反応性の高い金属化合物を徐々にあるいは一度に投入して加水分解及び重縮合させることにより得ることができる。この場合、反応性の高い金属化合物がM1Oを構成し、反応性の低い金属化合物がM2Oを構成する。
【0024】
第3の形態である化合物型の複合金属酸化物微粒子は、反応性がほぼ同一の金属化合物を用い、これらの金属化合物を有機溶媒中に投入して加水分解及び重縮合させることによって得ることができる。
【0025】
なお、前記複合金属酸化物微粒子の具体的な形態は、赤外吸収スペクトル(Infrared Adsorption Spectrum;IR)とX線電子分光(X−ray Photoelectron Spectroscopy;XPS)を用いた定性分析により同定することができる。
【0026】
本発明で用いる複合金属酸化物微粒子は、上述したような形態に依存して、さらには使用する金属化合物の種類や割合などに応じて、その内部を構成する金属酸化物の種類や割合、さらには存在形態などが変化し、これによって屈折率が変化するようになる。したがって、目的とする屈折率の複合金属酸化物微粒子を得るためには、原料となる上記金属化合物などの種類及び割合などを適宜に選択する。
【0027】
複合金属酸化物微粒子を作製する際に使用する金属化合物としては、金属アルコキシド、ハロゲン化金属、金属ジケトネート及び金属イソシアネートを例示することができる。
【0028】
前記金属化合物を構成する金属元素としては、アルミニウム、アンモチン、砒素、バリウム、べリリウム、ビスマス、ホウ素、カドミウム、カルシウム、クロム、コバルト、銅、ガリウム、ゲルマニウム、ハフニウム、インジウム、イリジウム、鉄、鉛、リチウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、ニオブ、パラジウム、白金、カリウム、ロジウム、ルテニウム、シリコン、銀、ナトリウム、ストロンチウム、タンタル、タリウム、スズ、チタン、タングステン、バナジウム、イットリウム、亜鉛、ジルコニウムを挙げることができる。入手し易さ、扱いやすさからシリコン、チタン、ジルコニウムが好ましい。
【0029】
前記金属アルコキシドのアルコキシドとしては、メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等の公知ものを用いることができる。前記ハロゲン化金属のハロゲンとしては、フッ素、塩素、ヨウ素及び臭素などを挙げることができるが、入手のし易さなどから、塩素を用いることが好ましい。また、金属ジケトネートのジケトネートとしては、ペンタジオネート、アセチルアセテート等を挙げることができる。これらは、ジケトンのエノール型水酸基の水素と金属原子が置換した化合物である。なお、金属イソシアネートとは、−N=C=Oを持つ化合物の総称である。
【0030】
上述した第1の形態の複合金属酸化物微粒子は、上述したチタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ及びタンタルなどを含む金属テトライソプロポキシドである金属化合物と、シリコン、チタン及びアルミニウムなどを含む金属テトライソプロポキシドである金属化合物を用いて形成することができる。この場合、前者の金属化合物は後者の金属化合物に比較して反応性が高い。
【0031】
上述した第2の形態の複合金属酸化物微粒子は、上述したチタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ及びタンタルなどを含む金属テトライソプロポキシドである金属化合物と、シリコン、チタン及びアルミニウムなどを含む金属テトライソプロポキシドである金属化合物を用いて形成することができる。この場合、前者の金属化合物は後者の金属化合物に比較して反応性が高い。
【0032】
上述した第3の形態の複合金属酸化物微粒子は、上述した亜鉛、コバルト、鉄及びマンガンなどを含む金属アセテートである金属化合物と、シリコン、チタン及びアルミニウムなどを含む金属テトライソプロポキシドである金属化合物を用いて形成することができる。この場合、前者及び後者の金属化合物の反応性はほぼ同じである。
【0033】
ポリカーボネート系樹脂の屈折率に近接した複合金属酸化物微粒子を形成するためには、金属化合物としてテトラメトキシシラン及びチタンテトライソプロボキシドを用いることが好ましい。したがって、この場合においては、前記複合金属酸化物微粒子は上記第1の形態を採るようになる。
【0034】
また、上述した複合金属酸化物微粒子は、その表面において疎水基を有することが好ましい。これによって、前記複合金属酸化物微粒子と前記透明樹脂との間にある種の反発力が作用するようになるため、前記微粒子が均一に分散した目的とする樹脂組成物を得ることができるようになる。前記疎水基としては、アルキル基、アリル基、及びアリール基を例示することができる。これらは単独あるいは2以上を組み合わせて用いることもできる。さらに、前記アルキル基などは鎖状に存在していても良い。但し、前記主鎖において水酸基やエーテル基などの極性基を含有させると、全体として極性を呈するようになるので、これらの極性基を含有させないことが要求される。
【0035】
複合金属酸化化合物微粒子の形状は特に限定されず、一般的な球状だけでなく、直方体や板状、繊維のような直線形状、枝分かれした分岐形状等も用いることができる。しかしながら、形状によらず平均粒径は可視光線波長である380nm以下であることが好ましく、さらには1nm〜200nmであることが好ましく、特には5nm〜100nmであることが好ましい。これによって、前記微粒子の大きさを可視光の波長域以下とすることができるので、可視光域での透明性をより向上させることができる。
【0036】
また、透明樹脂としては、上述したような透明の要件を満足する範囲で、目的に応じて任意のものを使用することができる。具体的には、ポリカーボーネート系樹脂、アクリル系樹脂である。さらには、ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、セルロース系樹脂、フェノキシ系樹脂、フッ素系樹脂、フェノール系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂等を用いることもできる。また、これらの樹脂に他の分子を共重合させた樹脂や適当な官能基を付けた樹脂も使用することができる。透明性と強度/弾性率を考慮するとポリカーボーネート系樹脂及びアクリル系樹脂が好ましい。
【0037】
ポリカーボーネート系樹脂とは、炭酸エステル結合を分子主鎖中に有する高分子である。大別すると脂肪族ポリカーボネート、芳香族−脂肪族ポリカーボネート、芳香族ポリカーボネートがあるが、機械的性能、熱的性能の観点から芳香族ポリカーボネートがより好ましい。また、アクリル系樹脂の中でも機械的性能、熱的性能の観点からポリメチルメタクリレート系樹脂がより好ましい。
【0038】
(樹脂組成物の製造方法)
次に、本発明の樹脂組成物の製造方法について説明する。最初に、前記樹脂組成物の一般的な製造方法について説明する。まず最初に、上述したような工程に従って、複合金属酸化物微粒子を作製する。すなわち、所定の有機溶媒中に上述したような金属化合物を同時又は逐次に投入して加水分解及び重縮合させ、前記有機溶媒中に分散するようにして前記複合金属酸化物微粒子を形成する。
【0039】
次いで、所定の有機溶媒中に前述したような透明樹脂を溶解させて樹脂溶液を形成し、この有機溶媒と前記微粒子を含む有機溶媒とを混合した後撹拌させる。次いで、前記有機溶媒を除去することによって目的とする樹脂組成物を得る。
【0040】
なお、前記複合金属酸化物微粒子を形成するための有機溶媒と、前記透明樹脂を溶解させるための有機溶媒とは、それぞれ異なる有機溶媒から構成することもできるが、同一の有機溶媒から構成することが好ましい。有機溶媒としては、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタンを例示することができる。これらの有機溶媒はポリカーボネート系樹脂を溶解する際に最も好ましく用いることができる。
【0041】
また、透明樹脂としてポリカーボネート系樹脂を使用する場合は、ホスゲン法でポリカーボネート系樹脂を製造する際に、反応系にビスフェノールを配合した後、前記複合金属酸化物微粒子を含む前記有機溶媒を混合し、次いでホスゲンを添加して重合することにより、前記微粒子がポリカーボネート系樹脂中に分散した、本発明の目的とする樹脂組成物を得ることできる。
【0042】
さらに、透明樹脂としてアクリル系樹脂を使用する場合は、モノマーと重合開始剤とを含む反応系に、前記複合金属酸化物微粒子を含む前記有機溶媒を重合前又は重合中に添加して重合することにより、前記微粒子がアクリル系樹脂中に分散した、本発明の目的とする樹脂組成物を得ることできる。
【0043】
なお、上述したように前記複合金属酸化物微粒子は、その表面に疎水基を有していることが好ましいが、このような疎水基は前記微粒子を含む前記有機溶媒中にシランカップリング剤を添加することによって形成する。
【0044】
前記シランカップリング剤は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニル基を有するもの、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基を有するもの、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有するもの、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのクロル基を有するもの、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのメタクリロキシ基を有するもの、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有するものを例示することができる。
【0045】
前記複合金属酸化物微粒子の表面の疎水化率が低い場合は、前記微粒子が透明樹脂中のみならず、製造工程で使用する有機溶媒中で凝集してしまう場合がある。
【0046】
(成形体及び部品)
本発明の樹脂組成物は、透明性や衝撃強度を犠牲にすることなく剛性の向上を実現し、また熱膨張率が低く、高温時にソリなどを抑制し得るという特性を兼ね備えているため、これらの機能が要求される部材に好適であり、例えば、内装材では計器盤の透明カバー並びに外装材では窓ガラス(ウィンドウ)やヘッドランプ、サンルーフ及びコンビネーションランプカバー類などの、自動車や家電そして住宅に用いられる透明部材・備品に適している。
【0047】
特に、本発明の樹脂組成物は、軽量化と成形の自由度が要求される無機ガラス代替用途としての樹脂製ウィンドウ(特に、熱線付き樹脂製ウィンドウ);車両用内外装部品成形体及び車両用外板;樹脂製ワイパーシステム;樹脂製ドアミラーステイ;樹脂製ビラー;樹脂成形体;樹脂製ミラー;樹脂製ランプリフレクター;樹脂製エンジンルーム内カバー及びケース;樹脂製冷却装置部品;大気と連通した中空構造及び/又は密閉された中空構造を有する樹脂一体成形体;一の部品に異なる2種以上の機能が付与される一体成形部品;可動部と非可動部を有する成形体;ならびに炭化水素系燃料を収納する部品あるいは容器などの用途において、その効果を有効に発揮できる。
以下、本発明の樹脂塑性物の用途について詳述する。
【0048】
<車両用内外装部品成形体及び車両用外板>
本発明に係る樹脂組成物用途の一つとしては、車両用内外装部品成形体及び車両用外板を挙げることができる。本発明の樹脂組成物は、透明性、耐衝撃性、剛性に優れ、さらに高耐熱性であり、熱膨張率が低く、熱時/成形時の寸法安定性にも優れるため、車両用の内外装部品成形体や車両用外板の用途に好適である。
【0049】
図4及び図5(a)は、セダン系自動車のリアサイドからの外観斜視図であり、図5(b)は、前記セダン系自動車の平面図である。車両用の内外装部品成形体としては、図4に示すような、ドアモール1、ドアミラーのフレーム枠2、ホイールキャップ3、スボイラー4、バンパー5、ウインカーレンズ6、ビラーガーニツシュ7、リアフイニツシヤー8、ヘッドランプカバー(図示せず)等を例示することができる。車両用外板としては、図5(a)や図5(b)で示すような、フロントフェンダー21、ドアパネル22、ルーフパネル23、フードパネル24、トランクリッド25、バックドアパネル(図示せず)等を例示することができる。
【0050】
<樹脂製ワイパーシステム、樹脂製ドアミラーステイ及び樹脂製ピラー>
本発明の樹脂組成物の用途の一つとして、樹脂製ワイパーシステム、樹脂製ドアミラーステイ及び樹脂製ピラーを挙げることができる。上述したように、本発明の樹脂組成物は、透明性、耐衝撃性、剛性に優れ、さらに高耐熱性であり、熱膨張率が低く、熱時/成形時の寸法安定性にも優れるため、ワイパーシステム等のような視界の向上が要求される部品の用途に好適である。
【0051】
従来のワイパーシステムは、黒色塗装仕上げの鋼鉄と黒色のゴムで構成され、低速作動時に視界が妨げられるという課題があった。また、従来のドアミラーステイは、外板と同色もしくは黒色塗装仕上げの樹脂製であり、右左折時の視界が妨げられるという課題があった。また、従来のビラーは鋼鉄製であり、フロントビラー、センタービラーは通常走行時や右左折時、リアビラーは後方移動時や後方確認時に視界が妨げられるという課題があった。
【0052】
これらの部品に透明な樹脂材料を使用できれば視界は向上するが、高い剛性や耐熱性、熱時/成形時の寸法安定性も要求されることから、従来の透明樹脂材料では実現が難しかった。これに対して、透明性に優れ、高剛性、低熱膨張率、低熱収縮率を有する本発明の樹脂組成物を上記したような透明材として用いることで、これらの課題が解決可能となり、透明な上記部品が得られる。これらの部品の透明化は視界向上だけでなく、意匠性の向上にも寄与できると期待される。
【0053】
本発明のワイパーシステムの一実施態様を、図6に模式的に示す。図6に示されるように、ワイパーシステム30は、ワイパーアーム31とワイパーブレード32から構成され、ワイパーアーム固定用ナット穴33を中心として半弧を描くように作動する。ワイパーブレード32は、弾性を有する支持部品と軟らかいゴム部品とから構成されている。
【0054】
本発明のワイパーシステムにおいては、ワイパーアーム31とワイパーブレード32の支持部品の少なくとも一つに本発明の樹脂組成物を透明材として用いたものである。なお、本発明のワイパーシステムにおけるワイパーブレード32のゴム部品については、耐久性が高く比較的透明性の高いシリコンゴム等を用いるのが好ましい。また、ワイパーブレード32の支持部品は、本発明の樹脂組成物に適量のアクリルゴム成分を加えた樹脂−ゴム混合組成物を用いて調製してもよい。これによって、ワイパーブレードの支持部品に適度な弾性を与えることができるからである。
【0055】
このような樹脂−ゴム混合組成物としては、例えば、本発明の樹脂組成物100質量部に対して、アクリルゴム成分(アクリル酸エチル、アクリル酸プチルやその共重合体等で、例えば日本ゼオン株式会社製Nipol AR31がある)を1〜30質量部添加したものがある。
【0056】
ドアミラーステー及びビラーに対しては、本発明の樹脂組成物のみを透明材として用いてもよいが、例えば、本発明の樹脂組成物を他の樹脂材料と積層した多層積層体で構成することも可能である。このような多層積層体は、少なくとも本発明の樹脂組成物から成る層を一層以上含んでいればよく、好ましくは積層体の最表面層と最下層、更に好ましくは中間層(1層以上)にも前記樹脂組成物から成る層を設けることができる。このように多層積層体とすることで、本発明の樹脂組成物のみでは発現できないような付加機能をも付与することが可能となる。
【0057】
多層積層体を用いる場合の各層の厚さは、最終的な成形品の厚さと積層数から至適な厚さを選択することができる。このような多層積層体とする場合の他の樹脂材料としては、ポリカーボネート、ポリスチレン、スチレン/メチルメタアクリレート共重合体等がある。
【0058】
また、製造方法や構成は特に限定されず、それぞれ単独の部品としてもよいし、例えば、ドアミラーステー及びフロントビラー、あるいは各ビラー及び樹脂ルーフパネルを、後述する一体成形体の製造方法等によって一体化してもよい。
【0059】
<樹脂成形体>
本発明に係る樹脂組成物の用途の一つとしては、透明部と不透明部を有する樹脂成形体であって、少なくとも透明部が本発明の樹脂組成物を含んで成ることを特徴とする。本発明の樹脂組成物は、高剛性、高耐熱性であり、熱時/成形時の寸法安定性、耐薬品性、透明性、耐衝撃性にも優れるため、透明部と不透明部を併せもつ部品の用途に好適である。透明部と不透明部を有する樹脂成形体であって、少なくとも透明部が本発明の樹脂組成物を含んで成る樹脂成形体を適用してなる例として、自動車部品を例に説明する。
【0060】
自動車には、例えば、各種ランプ類やカバー、ガラスのような透明な部品と、例えば、外板や各種内装部品のような不透明な部品が混在している。これらの部品にはそれぞれ透明性、剛性、耐熱性、低線膨張率、低成形収縮率、耐薬品性等、異なる様々な特性が要求されるため、従来、樹脂材料ではこれら透明な部品と不透明な部品の一体化は難しかった。
【0061】
これに対して、高剛性、高耐熱性、低線膨張率、低成形収縮率、高耐薬品性という特徴を有する本発明の樹脂組成物を少なくとも透明材として使用することで、これらの課題が解決可能になる。さらに、透明な部品と不透明な部品を一体成形することにより部品点数及び工程数の削減、部品重量の低下が可能になる。また、数種の部品を一体で形成できるため、従来分割されていた外形線が一つの連続するラインで形成できることから、部品外観の向上が図れる。
【0062】
例えば、透明性を必要とするヘッドランプは、その周囲に存在するバンパ、フロントグリル、フェンダ、フードといった別々の(透明又は不透明な)部品と接している。これら透明部・不透明部を一体成形することにより部品点数の削減が可能である。さらに、従来は個々の部品を一つずつ組みつけていたが、一体化された部品一つを組み付ければよいため、組み立て時の工程数も削減できる。
【0063】
また、本発明の樹脂組成物は、高い耐熱性を有するため、ランプの熱源が近くても樹脂が溶けてしまうなどの問題も発生しない。従来のヘッドランプは、ポリカーボネート樹脂製でできており、耐光性が低く、太陽光に暴露されると黄変するため、表層にコーティングしなければならなかったが、本発明の樹脂組成物を用いることにより、このような課題も解決される。
【0064】
また、例えば、透明性を必要とする自動車用ガラスには、ドアに付属するサイドガラスとバックドアガラス、リアフェンダーとルーフに接着してあるリアクウォーターガラスとリアガラス等がある。本発明の樹脂組成物を少なくとも透明部に用いることにより、これらとガラスとの一体成形部品を得ることができる。例えば、サイドガラスとバックドアガラスとは、ドアアウターとドアインナーとの間にガラスが配置されているが、本発明の材料(樹脂組成物)を用いて内部に中空部を形成することにより、ドアアウター・ドアインナー・ガラスを一体型でかつ同時に成形することができ、部品点数を削減することができる。
【0065】
さらには、予めドアアウターとドアインナーとを用いて内部に中空部を形成させ、前記中空部に本発明の樹脂組成物を流し込むことで、ドアアウター・ドアインナー・ガラスを一体的に成形することができる。なお、ドアロック、ワイパーモーター等は後工程で部品の中空部に設置する。同様にして、ビラーガーニツシュとリアクウォーターガラスとを一体化することもできる。
【0066】
また、例えば、本発明の材料(樹脂組成物)が持つ透明かつ高強度・高剛性の特徴を利用して、構造用部品の部分的な透明化にも適用できる。例えば、ルーフの一部に本発明の樹脂組成物を用いると前記部分を透明にすることができる。したがって、ガラス製サンルーフを設けなくとも透明なルーフを得ることができる。このように、本発明の樹脂組成物を使用することによって、樹脂成形体の一部が透明部であり他の部分が不透明部である、高強度・高剛性を保持した構造用部品を形成することもできる。なお、不透明部は着色していてもよい。
【0067】
図7は、ワゴン車のリアサイドからの外観斜視図である。図7に示すワゴン車は、透明部と不透明部とを有する樹脂成形体である、ランプフード・フェンダー一体樹脂成形体41、ビラーガーニツシュ・ガラス一体樹脂成形体42、ルーフフェンダ・ガラス一体樹脂成形体43、バックドア・ガラス一体樹脂成形体44及びドア・ガラス一体樹脂成形体45等を有している。本発明の樹脂組成物は、これらの樹脂成形体の透明部に適用することができる。例えば、ランプフード・フェンダー一体樹脂成形体41のランプフードなどに適用することができる。このように本発明の樹脂組成物を用いれば、部品点数を削減することができ、部品取り付けの工程数を削減することができる。
【0068】
図8は、透明樹脂部と不透明樹脂部とを一体で成形したインストルメントパネル及び計器類のカバーを示す模式図である。前記透明樹脂部に対して本発明の樹脂組成物を適用するようにすれば、前記透明樹脂部と前記不透明樹脂部とを一体的に成形できるため、予めインストルメントパネル51と計器類のカバー52とを同時に(一体的に)成形しておき、インストルメントパネル51に数種の部品を集約することで、部品点数を削減し、かつ軽量化を図ることができる。
【0069】
なお、透明部と不透明部とを有する樹脂成形体において、着色した不透明部の樹脂成形体を得るには、着色した原料樹脂を用いる方法、不透明部に塗装又は印刷して着色する方法、又は不透明樹脂として着色シートを使用する方法等がある。
【0070】
着色した原料樹脂の調製方法としては、原料樹脂に予め顔料を分散させておく方法の他、原料樹脂ペレットと顔料ベレットを同時に溶融・混練させ、射出成形機を用いて金型内に射出して着色樹脂を得る方法がある。前記着色樹脂を用いて前記樹脂成形体を製造するには、前記着色樹脂を含む前記金型を開き、又は溶融樹脂通過経路を新たに作製して、別のシリンダを用い、前記金型の空隙部に透明溶融樹脂を射出すればよい。これによって透明部と着色した不透明部とを有する樹脂成形体を製造することができる。なお、不透明樹脂を先に射出するか透明樹脂を先に射出するかはどちらでも良い。
【0071】
塗装又は印刷により着色した不透明部を形成するには、予め透明樹脂を溶融して目的の樹脂成形体を形成し、その後前記樹脂成形体の表面あるいは裏面から塗装あるいは印刷を施して、着色及び不透明性を確保する。溶融樹脂の賦形前に塗装又は印刷を施し、その後に賦形することもできる。
【0072】
不透明樹脂として着色シートを使用する場合には、予め着色された不透明シートを予備賦形し、次いで、金型内に配置する。次いで、溶融透明樹脂を前記金型内に注入し、冷却固化した後に前記金型より取り出せば、本発明の樹脂成形体を得ることができる。
【0073】
また、上記方法によれば、例えばルーフフェンダ・ガラス一体樹脂成形体として、ガラス部が透明部であり、ルーフとフェンダとが不透明である樹脂成形体に限られず、ガラスの上部とルーフの一部とが透明部であり、フェンダとガラス及びルーフの残部とが不透明の樹脂成形体とすることもできる。
【0074】
更に、本発明の透明部と不透明部とが一体成形された樹脂成形体は、本発明の樹脂組成物のみ(一部、顔料等により着色する場合を含む)によって構成できるが、例えば、本発明の樹脂組成物と他の樹脂とを積層した多層積層体で構成することも可能である。このような多層積層体は少なくとも本発明の樹脂組成物から成る層を一層以上含んでいればよく、好ましくは積層体の最表面層と最下層、更に好ましくは中間層にも前記樹脂組成物層を設けることができる。このように多層積層体とすることで本発明の樹脂組成物のみでは発現できないような付加機能をも付与することが可能となる。なお、多層を構成する他の樹脂の種類や各層の厚さは、樹脂成形体の用途に応じて適宜選択することができる。
【0075】
<樹脂ウインドウ、樹脂製ミラー、樹脂製ランプリフレクター、樹脂製エンジンルーム内カバー及びケース、樹脂製冷却装置部品>
本発明に係る樹脂組成物の用途の一つとしては、前記樹脂組成物を含んで成ることを特徴とする樹脂製ウィンドウ、特に好ましくは熱線付き樹脂製ウィンドウ、樹脂製ミラー、樹脂製ランプリフレクター、樹脂製エンジンルーム内カバー及びケース、樹脂製冷却装置部品である。
【0076】
本発明の樹脂組成物は、高剛性、高耐熱性であり、熱時/成形時の寸法安定性、耐薬品性、透明性にも優れるため、例えば樹脂製ウィンドウや樹脂製ミラー、ランプリフレクター、エンジンルーム内カバー及びケース等の部品の用途に好適であり、部品点数、工程数、重量の低減が可能になる。更に本発明の樹脂組成物を透明材として用いることで、透明性が要求される部品の材料代替が可能になり、防曇性や視界の向上が図られる。
【0077】
図9は、本発明に係る樹脂製ミラー、樹脂製ウィンドウを示す説明図であって、これらの車両用部品の位置を解説したセダン系自動車の平面図である。例えば、図9に示すように、リアウィンドウ63、ドアウィンドウ(サイドウィンドウ)62、フロントウィンドウ61などの樹脂製ウィンドウは、防曇機能を付与するため、成形体の内部あるいは表面に加熱可能な熱線ヒータを設けることがある。このような場合では、ウィンドウは、風雨を防ぐための部品として、図6のように車両の前面と後面そして側面のドアに設置されるが、その使用面積は3〜4mと大きく、また、従来の無機ガラスの場合では、重量が30〜35kgと重いため、本発明の樹脂組成物を使用することにより、軽量化が期待できる。
【0078】
また、従来の透明樹脂材料を用いた場合には、熱線ヒータによる樹脂材料の耐熱性や熱膨張が課題となるが、本発明の樹脂組成物は加熱時/成形時の寸法安定性に優れるため、本発明の樹脂組成物を用いるとこれらの問題がない。さらに、本発明の樹脂組成物は高い剛性を有するので、図9におけるようなフロントウィンドウ61、ドアウィンドウ62、リヤウィンドウ63等の大型部品に応用可能で軽量化することができる。
【0079】
なお、熱線ヒータの形成方法としては、特に制限されず、公知の方法が使用できる。例えば、フィルム化された熱線部をインサート成形する方法や、室内側表面に熱線部を蒸着・塗布・印刷法等により形成する方法等が挙げられる。また、本発明の樹脂組成物は高い剛性を有するので、フロントウィンドウ、ドアウィンドウ、リヤウィンドウ等の大型部品にも適用可能で、軽量化が可能となる。
【0080】
また、本発明の透明樹脂を用いて樹脂製サイドミラー64(図9参照)を製造すると、従来のガラスや透明樹脂を用いた場合に比べ軽量化ができ、これに熱線ヒータを設ければ防曇機能を付与することも可能になる。図9に示したサイドミラー以外に車室内のルームミラー等にも適用可能である。
【0081】
上記したように、本発明の樹脂組成物は、透明性や衝撃強度を犠牲にすることなく剛性の向上を実現し、また熱膨張率が低く、高温時にソリなどを抑制し得るという特性を兼ね備えているために、安全性と機能面で解決すべき課題があるためまだ本格的な採用までには至っていなかったウィンドウやミラーなどの様々な用途にも適用することができる。これにより、従来要望の高かった車両の軽量化及びデザインの自由度の拡大が達成できる。
【0082】
また、近年、ワンボックス型のRV車の普及が目覚しくウィンドウの占める割合が増大してきており、軽量化と乗員の視認性と快適性向上から、ウィンドウの樹脂化に対する要求は益々強くなってきている。本発明の樹脂組成物により成形される透明樹脂製ガラスは、これら自動車用ウィンドウに要求される機能を備えており、車両の軽量化と快適性向上に貢献できるものである。なお、上記記載の樹脂ウィンドウ以外でも美観、平滑性、透明感等の外観品質が要求され、かつ高剛性や表面の耐擦傷性を求められる用途、例えば、建造物の外装材、内装材、鉄道車両の内装材等にも使用できる。
【0083】
また、図10に自動車ランプの横断面図を示す。図10に示すように、車体側基体71に固定されたアウタ部材72の内部にリフレクター73が配置され、リフレクター73にはバルブ74と光軸調整器75が連結され、アウタ部材72は、さらにアウタレンズ76が嵌合されている。従来の樹脂材料を用いてリフレクター73を構成すると、耐熱性・線膨張率・線膨張異方性に劣る場合があったが、本発明の樹脂組成物を用いることで、これらの課題が解決できる。特に、本発明の樹脂組成物は高い剛性を有するため軽量で高耐熱性が確保でき、かつ寸法安定性と表面平滑性に優れるランプリフレクターとすることができ、ヘッドランプ、フオグランプ、リアコンビランプ等のリフレクター、又はヘッドランプのサブリフレクター等に好適に使用できる。
【0084】
なお、反射部の形成方法としては、例えば、前記部材を製造する際に反射膜をインサート成形する方法や、前記部材を射出成形・プレス成形により成形した後に、前記反射部に蒸着膜を形成させる方法等がある。
【0085】
また、本発明の樹脂組成物を使用して、エンジンルーム内カバー及びケースに応用することができる。エンジンルーム内を図11及び図12に示す。本発明の樹脂組成物は透明性、耐熱性、耐薬品性、剛性強度に優れるため、温度条件の厳しいエンジンルーム内において使用可能で、かつ軽量な部品とすることができる。このような部品としては、例えば、ラジエーター81、冷却液リザーブタンク82、ウォシヤータンクインレット83、電気部品ハウジング84、ブレーキオイルタンク85、シリンダーヘッドカバー86、エンジンボディー91、タイミングチェーン92、ガスケット93、フロントチェーンケース94などがある。しかも、本発明の樹脂組成物は透明であるため、上記ウォッシヤータンクインレツト、電気部品ハウジング、ブレーキオイルタンク、シリンダーヘッドカバー、タイミングベルトカバー等のタンクあるいはカバー内の視認性を向上させることができる。
【0086】
本発明の樹脂組成物は、耐熱性、耐薬品性、剛性強度に優れたより軽量な部品とすることができることから、自動車エンジンルーム内で冷却水との接触下で使用される部品用途に好適に使用される。このような樹脂製冷却装置部品を図13、14に示す。例えば、図13に示すウォータパイプ101、0−リング102、ウォータポンプハウジング103、ウォータポンプインペラ(羽車)104、ウォータポンプ105、ウォータポンププーリ106、図14に示すウォータパイプ111、サーモスタットハウジング112、サーモスタット113、ウォータインレット114等のラジェタータンクのトップ及びベースなどのラジェタータンク部品、冷却液リザーブタンク、バルブなどの部品が挙げられる。前記樹脂組成物を使用すると軽量化、耐薬品性向上、燃費向上が図られるため、その実用価値が高い。
【0087】
なお、本発明の上記各部品は、本発明の樹脂組成物のみでも構成できるが、例えば本発明の樹脂組成物を他の樹脂材料と積層した多層積層体で構成することも可能である。このような多層積層体は少なくとも本発明の樹脂組成物から成る層を一層以上含んでいればよく、好ましくは積層体の最表面層と最下層、更に好ましくは中間層にも前記樹脂組成物層を設けることができる。多層積層体とすることで本発明の樹脂組成物のみでは発現できないような付加機能をも付与することが可能となる。なお、各層を構成する他の樹脂の種類や各層の厚さなどは、使用目的に応じて適宜選択することができる。
【0088】
<中空構造及び/又は密閉された中空構造を有する樹脂一体成形体>
本発明に係る樹脂組成物の用途の一つとして、前記樹脂組成物を含んで成る、大気と連通した中空構造及び/又は密閉された中空構造を有する樹脂一体成形体を例示することができる。上記のように、本発明の樹脂組成物は、高剛性、高耐熱性であり、加熱時/成形時の寸法安定性にも優れるため、例えば、ドアやルーフ、フード等のような中空構造を有する部品の用途に好適である。本発明の樹脂一体成形体としては、自動車の外板及び内外装部品が好ましく挙げられる。
【0089】
この際、自動車の外板及び内外装部品は、鋼板と樹脂パネルより構成され、かつ部品内部に補機等を装着する中空構造を有している部品が多い。例えば、側面ドア及びバックドアは、外側及び内側を中空構造を有する銅板で構成し、塗装を経て組み立て工程で内側銅板に樹脂パネルを取り付け、中空構造内に各種補機等を取り付けている。また、ルーフ、フード、トランクリッド、バックドア等は、外板及び補強レインホース等を鋼板で構成し、塗装後に内側に樹脂部品を取り付けている。これらの中空構造を有する部品は大型であり、剛性や寸法安定性も要求されるため、従来の樹脂材料では一体成形が難しかった。しかしながら、高剛性、低熱膨張率、低熱収縮率を有する本発明の樹脂組成物を使用すると一体成形が可能となり、これらの部品の部品点数、工程数、重量の低減が可能になる。
【0090】
上述した樹脂一体成形体は、本発明の樹脂組成物のみでも構成できるが、例えば、本発明の樹脂組成物を他の樹脂材料と積層した多層積層体で構成することも可能である。このような多層積層体は少なくとも本発明の樹脂組成物から成る層を一層以上含んでいればよく、好ましくは積層体の最表面層と最下層、更に好ましくは中間層にも前記樹脂組成物層を設けることができる。多層積層体とすることで本発明の樹脂組成物のみでは発現できないような付加機能をも付与することが可能となる。多層積層体を構成する他の樹脂の種類や各層の厚さなどは、使用目的に応じて適宜選択することができる。
【0091】
前記樹脂一体成形体は、最表面層に表皮材、意匠印刷層等の加飾層を設けることで意匠性、触感、質感を高め商品性を向上することができるため、一体成形体の最表層が加飾材で構成されることが好ましい。例えば、起毛シート、エンボス紋様シート、レーザー紋様シート、木目調シート等の表皮材を最表面層に設けた成形体は、ルーフ室内側、ピラーガーニッシュ類、インストルメントパネル等に用いることができる。前述の多層積層体を用いた場合には、意匠印刷層はその中間層に設けてもよく、表層を透明材とすることで光沢感、深み感を高めることができる。
【0092】
本発明の中空構造を有する一体成形体において、中空構造は、気体、液体若しくは固体、又はこれらの2種以上からなる混合物が充填、封入されることが好ましい。これによって、前記一体成形品の断熱性能、遮音性能を向上させることができるからである。
【0093】
具体的な充填・封入材料としては、特に制限されず、公知の充填・封入材が使用できる。例えば、透明性が要求される場合には、窒素、アルゴン、二酸化炭素、空気等の気体が好ましく、透明性が要求されない場合には、前述の気体の他、封入時の加熱で液状を示しかつ封入後の常温では固体状になるパラフィン、ワックス等が好ましい。
【0094】
上記封入材により、夏期には車室内から冷熱の逃げ、外気の高熱の侵入を抑制することができ、冬期には温熱の逃げ、外気の冷熱の侵入を抑制して快適な車室内環境を維持できる。また二重壁で内に中空部を有する構造により、外部からの騒音エネルギーを緩和、あるいは吸収し静粛な車室内環境を達成できる。また、フードに本発明の樹脂一体成形体を適用することでエンジンルームからの放射音、放射熱を低減できる。
【0095】
本発明の中空構造を有する一体成形体の製造方法は、特に限定されず、公知の方法が適用できるが、例えば、一般的な真空圧空成形法、射出成形法、ブロー成形法、プレス成形法等を用いることができる、また、例えば、下記第一から第三の方法が好適に用いられる。
【0096】
第一の方法としては、加圧流体導入経路を備えたホルダーに、2枚の本発明の樹脂組成物よりなる樹脂シートを固定し、公知の方法でホルダーをシールして2枚のシート間に密閉空間を形成する。各シートを荷重たわみ温度以上に加熱し、開放状態の金型に挿入した後に、軟化したシートの外周部を金型で押圧して溶着する。この際、外周部を溶着する前あるいは溶着する間、又は溶着した後に、好ましくは溶着する前又は溶着した後に、2枚のシート間の密閉空間に加圧流体を注入し、シートを拡張しつつ/又は拡張後、金型を閉状態にして成形体が冷却するまで加圧流体圧を保持し、これにより中空構造を形成する。
【0097】
好ましくは、真空引き孔を設けた金型を用い、シート拡張時に真空吸引を併用して、金型面とシートとの密着性を高める。真空吸引を用いることによって、得られる一体成形体の転写性を向上できる。すなわち、前記樹脂一体成形体の代表的な1つの製造方法としては、本発明の樹脂組成物を含んでなる樹脂シート2枚を加熱し、これを開状態の金型に挿入し、シート外周部を押圧し、外周部を溶着する前あるいは溶着した後にシート間に加圧流体を注入し、シートを拡張しつつ/又は拡張した後に、金型を閉状態にし、加圧流体圧を保持し中空構造を形成する。
【0098】
第二の方法としては、閉状態の金型内に溶融した本発明の樹脂組成物を充填しつつあるいは充填した後、前記金型を後退して、キヤビティ容積を拡大しつつ溶融樹脂内部に加圧流体を注入し中空構造を形成する方法である。すなわち、閉状態の金型内に溶融した本発明の樹脂組成物を充填しつつ/又は充填後、キヤビティ容積を拡大しつつ加圧流体を溶融樹脂内に注入して、中空構造を形成するものである。
【0099】
第三の方法としては、金型片面のキヤビティ面に本発明の樹脂組成物よりなる樹脂シートを1枚インサートし、背面に溶融樹脂を充填しつつ、あるいは充填後に金型を後退しキヤビティ容積を拡大しつつ溶融樹脂内部に加圧流体を注入し中空構造を形成する方法、あるいは2枚の樹脂シートを用い金型両面のキヤビティ面にシートをインサートし、シート間に溶融樹脂を充填しキヤビティ容積を拡大し加圧流体を注入し中空構造を形成する方法である。すなわち、開状態の金型キヤビティ面に本発明の樹脂組成物を含んでなる樹脂シートを1枚もしくは2枚インサートし、金型を閉状態で前記1枚のシートの背面あるいは前記2枚のシート間に溶融樹脂を充填しつつ又は充填した後、キヤビティ容積を拡大しつつ加圧流体を溶融樹脂内に注入し中空構造を形成するものである。
【0100】
上記態様において、シート間あるいはシートの背面に充填される樹脂の種類は、本発明の樹脂組成物からなるシートと密着する樹脂であれば特に制限されないが、好ましくは、前記シートを構成する本発明の樹脂組成物と接する樹脂と同種の樹脂、又は本発明の樹脂組成物とSP値が近いものが使用される。このような充填樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、ポリー4−メチルペンテンー1、熱可塑性ポリウレタン樹脂等が挙げられ、特にポリカーボネート樹脂を使用することが好ましい。
【0101】
また、上述した加圧流体の種類についても特に制限されず、樹脂シートの成分等を考慮して公知の加圧流体から選択することができる。例えば、空気、窒素ガス等の気体、水やシリコンオイル等の液体などが好ましく使用される。
【0102】
本発明の中空構造を有する樹脂一体成形体の適用部品としては、図15、16に示すように、例えば、フード121、ドア122、バックドア123、ルーフ124、フェンダー125、ウィンドウ126、トランクリッド127、センターコンソールボックス131、ビラーガーニツシュ132、インストルメントパネル133、ヘッドライニング(図示せず)等を挙げることができる。これらの部品はインナー/アウター及び付帯する部品やレインホース等を同時かつ一体的に成形することができ、部品数の低減及び工程数を短縮することができる。
【0103】
更に中空部に気体、液体、固体あるいはこれらの混合物を封入することで、断熱性能、遮音性能等の付加的な機能を付与することができる。例えば、フードではレインホースとの一体化や遮音・遮熱機能の付与が可能であり、ルーフではヘッドライニングとの一体化や断熱・遮音機能の付与が可能であり、ドアやフェンダーではインナー/アウターの一体化が可能である。
【0104】
<2種類以上の機能を有する一体成形部品>
本発明に係る樹脂組成物の用途の一つとしては、前記樹脂組成物を含んで成る、異なる機能を有する2種類以上の部品を統合することを可能にし、単一の部品に異なる2種類以上の機能が付与される一体成形部品である。ここに異なる機能とは、例えば、インストルメントパネルのような表示機能、エアコンダクトなどのような通風機能、ルーフレール等の固定機能などをいう。
【0105】
本発明の樹脂組成物は、高剛性、高耐熱性であり、加熱時/成形時の寸法安定性、耐薬品性等の多彩な機能を有するため、種々の機能の確保が期待される部材に応用することができ、これらを一体成形することで異なる機能を有する二種類以上の部品を統合し、単一の部品に2種類以上の機能が付与された一体成形部品とすることができる。これによって大型部品の一体化、いわゆるモジュール化やインテグレーション(統合化)に好適であり、高品質を維持しながら部品点数、工程数、重量の低減が可能になる。
【0106】
例えば、大型内装部品であるインストルメントパネルは、現在、パネル部とエアコンのエアダクトやケース、クロスカービーム(ステアリングクロスメンバー)などとを別々に作り、これらを車の製造ラインで組み立てている。従来の樹脂材料でパネル部とエアコンのエアダクトやケースとを一体成形しようとすると、得られる成形部品は大型化し、かつ複雑な形状を有するようになるため、成形収縮によるヒケや歪み、熱時の膨張などが課題となるが、本発明の樹脂組成物を用いることでこのような課題が解決可能となる。
【0107】
また、本発明の樹脂組成物は上記したように高耐熱性を有し、加熱時/成形時の寸法安定性に優れているので、本発明の樹脂組成物を含んで成る一体成形部品であるインストルメントパネルは、図17に示すように、パネル部141とエアコンのエアダクトやケース142を一体成形により部品全体を構造体とすることが可能で、従来スチールが使用されているクロスカービーム(ステアリングクロスメンバー)を廃することが可能である。
【0108】
さらに、本発明の樹脂組成物を用いることで、スチールでは後付けする必要があったブラケット等も一体成形可能となる。また、一体成形時に金型内に表皮材等の加飾材を投入しインサート成形することにより、加飾材との一体成形も可能になる。同様の効果は、例えば、ドアに適用した場合でも得られる。現在のドアインナーパネルはスチール製が主で、ここにサイドウィンドウ用のガイドレールやレギュレータ、ドアロック、スピーカ等の各種部品が製造ラインで組み付けられる。本発明の樹脂組成物を用いることでドアインナーパネル、ガイドレール、スピーカハウジング等を一体成形部品とすることができる。
【0109】
図18に本発明の一体成形部品の他の例を示す。図18に示すように、大型外装部品であるルーフレール151を例にすると、前述した本発明の樹脂組成物製のルーフパネル152との一体成形が可能となる。ルーフレールは重量がかかり、また温度的にも厳しい環境で使用されるため、従来の樹脂材料では特に剛性と耐熱性(耐寒性を含む)が課題となっていた。しかしながら、本発明の樹脂組成物を用いることで、このような課題が解決可能となる。同様の効果は、例えば、スボイラーに適用した場合でも得られ、前述した本発明の樹脂組成物製のトランクリッドとの一体成形が可能である。
【0110】
また、図19に示すように、大型車体部品であるラジエタコアを例にすると、現在フロントエンドモジュールとして樹脂製のラジエタコアが世に出つつあるが、本発明の樹脂組成物を用いることで更に耐熱性、耐薬品性、剛性強度に優れた、より軽量な部品とすることができ、又はンシュラウドやブラケット等も一体成形可能となる。また、本発明では、樹脂組成物を透明材として用いることも可能であり、このような場合には、例えば、ラジェタのリザーバタンク、ヘッドランプカバー等の透明部材を含めて一体成形することも可能である。さらに、従来は別体であったバンパ補強材をも含めて一体成形することも可能となる。
【0111】
また、エンジンルーム内部品であるエアクリーナーやスロットルチヤンバー等を例にすると、耐熱性と耐薬品性に優れ、低熱線膨張の本発明の樹脂組成物を用いることで、これらの一体成形が可能となる。従来よりこのような一体化は試みられているが、エンジンルーム内は高温かつオイル等の薬品による厳しい環境であり、従来の樹脂材料ではこの対策が課題になるが、本発明の樹脂組成物を用いることでこのような課題が解決可能となる。同様の効果は、インテークマニホールドやシリンダヘッドカバーに適用した場合でも得られ、前述の部品とともに一体成形することも可能である。
【0112】
本発明の一体成形部品は、本発明の樹脂組成物のみでも構成できるが、本発明の樹脂組成物を他の樹脂材料と積層した多層積層体で構成することも可能である。このような多層積層体は少なくとも本発明の樹脂組成物から成る層を一層以上含んでいればよく、好ましくは積層体の最表面層と最下層、更に好ましくは中間層にも前記樹脂組成物層を設けることができる。多層積層体とすることで本発明の樹脂組成物のみでは発現できないような付加機能をも付与することが可能となる
【0113】
<可動部と非可動部とを有する成形体>
本発明の樹脂組成物は、高剛性、高耐熱性であり、加熱時/成形時の寸法安定性にも優れるため、例えば、スロットルチヤンバーのような可動部と非可動部を有する部品の用途に好適である。したがって、本発明に係る樹脂組成物の用途の一つとして、本発明の樹脂組成物を含んで成る可動部と非可動部とを有する成形体を例示することができる。
【0114】
自動車の吸排気系部品やエアコンユニット内には、可動部と非可動部とを有する部品が多数用いられている。これらの部品は、主に空気などの気体の流れを制御するためのものであり、非可動部として気体の流路となる、即ち、流動気体を導入する筒状の部品(成形体)と、可動部としての、気体流動を制御する開閉可能な蓋から構成され、例えば、スロットルチヤンバーやエアコンユニット内の各ドアが挙げられ、これらの部品では気密性が重要となる。
【0115】
従来の樹脂材料を用いてこれらの部品の筒状部分と蓋部分を成形しようとすると、成形収縮率や熱膨張率が大きいため、寸法精度が上げられず、開閉部分の気密性が課居であった。また、特にエンジンルーム内の部品に適用する場合、耐熱性も要求されるため、この点も課題となった。しかしながら、低熱膨張率、低熱収縮率、高耐熱性を有する本発明の樹脂組成物を用いることで、これらの課題が解決可能となり、気密性に優れた部品とすることができる。また、本発明の樹脂組成物は高剛性であるため、これらの樹脂組成物を用いることにより、部品の軽量化とそれによるレスボンスの向上が可能となる。
【0116】
本発明の可動部と非可動部を有する成形体の製造方法は、特に制限されず公知の方法が使用できる。本発明の可動部と非可動部を有する成形体は、例えば、射出成形法を用いて可動部と非可動部を別々に成形した後、これらを組み立てる方法を使用してもよいが、例えば、二色成形法等の方法で可動部と非可動部を一体成形することが好ましい。これによって、気密性がより向上し、また工程数や部品数の低減が可能になるためである。図20に示すスロットルチヤンバーを例に取ると、例えば、下記方法で製造可能である。
【0117】
スロットルチヤンバーは、非可動部である筒状のチャンバー部171と、可動部である開閉バルブ172及び開閉バルブシャフト173とを有する。まず、二色成形用金型内に、開閉バルブ用金属製シャフトをセットし、次いで、円筒状のチヤンバーを射出成形し、次いで円盤状の開閉バルブを成形するためにスライドコアを後退させて円盤状の開閉バルブを射出成形する。このとき金属製シャフトと円盤状の開閉バルブとが一体化される。本発明によれば、可動部が気体流動を制御する開閉蓋であり非可動部が流動気体を導入する筒状成形品である場合にも、好ましく応用することができる。
【0118】
<炭化水素系燃料収納用の部品又は容器>
本発明の樹脂組成物は、炭化水素系燃料の遮断性、ガスバリア性、耐薬品性に優れるため、炭化水素系燃料を収納する部品又は容器、炭化水素系燃料を収納する部品又は容器、例えば、燃料タンク等の炭化水素系燃料を収納する車両用の一連の燃料系部品、灯油容器等の家庭用品の用途に好適である。したがって、本発明に係る樹脂組成物の用途の一つとして、本発明の樹脂組成物を含んで成る炭化水素系燃料を収納する部品あるいは容器を例示することができる。
【0119】
図21に、前述した炭化水素系燃料の収納容器の一例として、自動車等の車両における樹脂製燃料タンクを示す。フイラーチューブ181を介して炭化水素系燃料であるガソリンが燃料タンク182に注入・貯蔵され、次いで、前記ガソリンが燃料ポンプ183によりエンジン(図示せず;符号184としてのみ表示する)に圧送される形式の燃料系システムとなっている。
【0120】
図21に示す樹脂製燃料タンクにおいて、本発明の樹脂組成物が適用できる部品としては、燃料タンク本体182、フイラーキャップ185、ペントチューブ186、フユーエルホース187、フユーエルカットオフバルブ(図示せず)、デリバリーパイプ(図示せず)、エバポチューブ(図示せず)、リターンチューブ(図示せず)、フユーエルセンダーモデュール(図示せず)等が挙げられる。
【0121】
燃料タンク本体はこれら車両の燃料系システム部品の中で最大規模の部品である。近年においては、燃料タンク本体を樹脂化する試みがなされ、部品形状の自由度増の効果により、金属製の燃料タンク本体に比較して、貯蔵燃料量が約10リットルほど増大させることができ、重量を25%程度軽減することができた。このような利点から燃料タンクの樹脂化への期待が一層高まっている。
【0122】
ここで、燃料タンクの樹脂化の現状と課題について詳述する。従来から、母材樹脂としてオレフイン系のHDPE(高密度ポリエチレン)が使用され、その工法として吹き込み法で成形が行われてきた。これらの材料と工法には大きな変化はなかったが、タンクの層構造は大きく変化した。例えば、当初は単層型燃料タンクであったが、炭化水素の蒸散規制法の施行に伴い、炭化水素の透過低減のため燃料タンクの多層化が余儀なくされた。その結果、現在燃料タンクはHDPE/PA(ポリアミド)又はHDPE/EVOH(エチレン酢酸ビニル共重合体)の両端をHDPEで構成する3種5層からなる多層構造タンクが主流となっている。この場合の成形は、従来と同じ吹き込成形である。
【0123】
単層型燃料タンクにおいて、このタンクから多くの炭化水素系燃料が透過するのは両者の相溶性が良いのが原因である。相溶の尺度である溶解度パラメータ(以下SP値)はHDPEが7.9、炭化水素系燃料が6〜8であり、両者は同じ領域にある。一方、多層タンクに用いるPAのSP値は13.6で、炭化水素系燃料とのSP値の開きが大きい、換言すれば相溶性が悪い領域にある。これらより多層燃料タンクにおけるPA材は炭化水素系燃料のタンク外への透過を阻止するバリアー層として設置されたものである。
【0124】
前記多層燃料タンクの創出により炭化水素の蒸散規制法を満たす技法が確立されたものの成形工程が煩雑となって大幅な価格上昇を招いた。上記問題に加えて、複数の樹脂の積層構造としたため、リサイクルの円滑性が失われ、リサイクル社会という時代の要請に応えがたい新たな課題を残した。
【0125】
これに対して、本発明の樹脂組成物中の表面改質したシリカ化合物は、シラノール基を残しているためSP値は11を超え、前述のPAやEVOHに相当する炭化水素系燃料の透過阻止の機能がある。また、本発明の樹脂組成物の主たる成分は、アクリル等の極性基を有するSP値が11以上の樹脂が主体であり、炭化水素系燃料としてのガソリンとは馴染みにくい、換言すれば相溶性が悪い材料構成となっているため、燃料タンクとしてより望ましい材料である。
【0126】
従って、本発明の樹脂組成物を用いれば、単層型でも炭化水素の蒸散法規制を満たす車両用の燃料タンクを提供することができる。これにより課題である製造コストの低減が図れ、かつリサイクルの社会的要請に応えることできるようになる。この際、本発明の樹脂組成物は、単層型又は必要であれば多層型のいずれの場合であっても、従来と同様、吹き込成形によって車両用燃料タンクに成形することが使用できる。
【0127】
なお、車両用の燃料タンクに比べると効果はやや低いものの、本発明の樹脂組成物は、灯油容器等の家庭用品に用いることもできる。これにより灯油の大気への蒸散が軽減され、地球環境の保全に寄与することができる。
【0128】
上記したように本発明では、更に、顔料等の着色剤を樹脂組成物に混練したり、着色層を挿入して所望の色調を有する部品を得ることも可能である。このため、上記記載の自動車以外でも美観、平滑性、透明感等の外観品質が要求され、かつ高剛性や表面の耐擦傷性を求められる用途、例えば、建造物の外装材、内装材、鉄道車両の内装材等にも使用できる。
【0129】
このような車両用部品や建築用内装材などを含む各種部材の製造方法としては、上記で詳述したような、射出成形及び真空圧空成形等を部品や用途に合わせて適宜選択すればよい。一般的なガラス繊維強化樹脂は、せん断応力を繰り返し受けることによってガラス繊維が壊れるためにその物性が徐々に低下し、リサイクル性も低いが、本発明の樹脂組成物は、上記表面改質したシリカ化合物を用いているため、せん断応力を受けにくく、物性の低下を抑えることができる。
【0130】
【実施例】
次に、本発明に係る樹脂組成物およびその製造方法の実施例について詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
<樹脂組成物の製造>
(実施例1)
ジオキサン172重量部に、チタンテトライソプロポキシド0.5重量部、純水12重量部、及び36%塩酸4重量部を加え、70℃で1時間攪拌混合して1次溶液を作製した。次いで、この1次溶液中にテトラメトキシシラン8.5重量部を攪拌しながら徐々に滴下し、更に70℃で1時間反応させてゾルゲル反応溶液とした。更にこのゾルゲル反応溶液中にアミノプロピルトリエトキシシラン1.5重量部を加えて1時間攪拌し、2次溶液を作製した。
【0131】
一方、ジオキサン630重量部にポリカーボネート樹脂(ユーピロン S2000;三菱化学製)70重量部を溶解して樹脂溶液を作製した。次いで、この樹脂溶液中に、前記2次溶液を加えることによって粒子分散樹脂溶液を得た。溶媒であるジオキサンを除去するため、前記粒子分散樹脂溶液を攪拌しながら105℃の温度で加熱し、目的とする樹脂組成物を得た。この樹脂組成物は機械的物性、光学特性を評価するため、熱プレス成形により30×30×1mmのシート状成形品に加工した。
【0132】
(実施例2)
ジオキサン172重量部に、チタンテトライソプロポキシド0.8重量部、純水12重量部、及び36%塩酸4重量部を加え、70℃で1時間攪拌混合して1次溶液を作製した。次いで、この1次溶液中にテトラメトキシシラン8.3重量部を攪拌しながら徐々に滴下し、更に70℃で1時間反応させてゾルゲル反応溶液とした。更にこのゾルゲル反応溶液中にアミノプロピルトリエトキシシラン1.5重量部を加えて1時間攪拌し、2次溶液を作製した。
【0133】
次いで、実施例1と同様にして樹脂溶液を作製し、この樹脂溶液中に前記2次溶液を加えることによって粒子分散樹脂溶液を作製し、実施例1同様にジオキサンを除去して目的とする樹脂組成物を得た。なお、機械的物性、光学特性を評価するため、前記樹脂組成物は実施例1同様に、熱プレス成形により30×30×1mmのシート状成形品に加工した。
【0134】
(実施例3)
ジオキサン172重量部に、テトラメトキシシラン8.5重量部、純水12重量部、及び36%塩酸4重量部を加え、70℃で1時間攪拌混合して1次溶液を作製した。次いで、この1次溶液中にチタンテトライソプロポキシド0.5重量部を攪拌しながら徐々に滴下し、更に70℃で1時間反応させてゾルゲル反応溶液とした。更にこのゾルゲル反応溶液中にアミノプロピルトリエトキシシラン1.5重量部を加えて1時間攪拌し、2次溶液を作製した。
【0135】
次いで、実施例1と同様にして樹脂溶液を作製し、この樹脂溶液中に前記2次溶液を加えることによって粒子分散樹脂溶液を作製し、実施例1同様にジオキサンを除去して目的とする樹脂組成物を得た。なお、機械的物性、光学特性を評価するため、前記樹脂組成物は実施例1同様に、熱プレス成形により30×30×1mmのシート状成形品に加工した。
【0136】
(実施例4)
ジオキサン172重量部に、テトラメトキシシラン8.6重量部、純水12重量部、及び36%塩酸4重量部を加え、70℃で1時間攪拌混合して1次溶液を作製した。次いで、この1次溶液中にバリウムチタンテトライソプロポキシド0.3重量部を攪拌しながら徐々に滴下し、更に70℃で1時間反応させてゾルゲル反応溶液とした。更にこのゾルゲル反応溶液中にアミノプロピルトリエトキシシラン1.5重量部を加えて1時間攪拌し、2次溶液を作製した。
【0137】
次いで、実施例1と同様にして樹脂溶液を作製し、この樹脂溶液中に前記2次溶液を加えることによって粒子分散樹脂溶液を作製し、実施例1同様にジオキサンを除去して目的とする樹脂組成物を得た。なお、機械的物性、光学特性を評価するため、前記樹脂組成物は実施例1同様に、熱プレス成形により30×30×1mmのシート状成形品に加工した。
【0138】
(比較例1)
ジオキサン172重量部に、テトラメトキシシラン8.5重量部、純水12重量部、及び36%塩酸4重量部を加え、70℃で1時間攪拌混合し、更に70℃で1時間反応させてゾルゲル反応溶液とした。次いで、このゾルゲル反応溶液中にアミノプロピルトリエトキシシラン1.5重量部を加えて1時間攪拌し、2次溶液を作製した。
【0139】
次いで、実施例1と同様にして樹脂溶液を作製し、この樹脂溶液中に前記2次溶液を加えることによって粒子分散樹脂溶液を作製し、実施例1同様にジオキサンを除去して目的とする樹脂組成物を得た。なお、機械的物性、光学特性を評価するため、前記樹脂組成物は実施例1同様に、熱プレス成形により30×30×1mmのシート状成形品に加工した。
【0140】
(比較例2)
ジオキサン172重量部に、アエロジル(AEROSIL200;日本アエロジル製)1.8重量部とシランカップリング剤としてアミノプロピルトリエトキシシラン1.5重量部を加えて1時間攪拌し、シリカ分散溶液を得た。次いで、実施例1と同様にして樹脂溶液を作製し、この樹脂溶液中に前記2次溶液を加えることによって粒子分散樹脂溶液を作製し、実施例1同様にジオキサンを除去して目的とする樹脂組成物を得た。なお、機械的物性、光学特性を評価するため、前記樹脂組成物は実施例1同様に、熱プレス成形により30×30×1mmのシート状成形品に加工した。
【0141】
<樹脂組成物の評価>
上述のようにして得たシート状成形品に対する前記機械的物性や前記光学特性は、以下に示すような条件で評価した。また、樹脂組成物中における充填材としての複合金属酸化微粒子の分散状態は以下に示すように透過型電子顕微鏡を用いて観察した。また、評価結果は表1にまとめた。
・粒子分散状態:透過型電子顕微鏡(日立製作所(株)製 H−800)で観察した。
・全光線透過率:ヘイズメータ(村上色彩研究所製 HM−65)を使用して計測し、透過率75%以上を合格とした。
・曲げ弾性率/強度:オートグラフ(島津製作所(株)製 DSC−10)を使用して計測した。
・歪みの確認:シート状成形品を加熱湾曲させてR200mmの曲面を作製し、透過像の歪み度合いを目視にて確認した。
【0142】
<樹脂組成物の評価結果>
実施例1〜4で得られた樹脂組成物においては、ポリカーボネート樹脂中において、チタンとシリコンとを含む複合金属酸化物微粒子が均一に分散していることが確認された。また、いずれの樹脂組成物も高いヘイズ値を示し、透明性に優れることが判明した。特に、実施例1及び3で得られた樹脂組成物の透明性は高く、曲げ弾性率などの機械的特性についても著しく優れることが判明した。
一方、比較例1で得た樹脂組成物においては、シリコンを含む金属酸化物微粒子の分散状態は十分でなく、透明性が劣化することが判明した。さらに、比較例2で得た樹脂組成物においては、充填材としての固体ナノ粒子シリカが凝集してしまい、透明性は大きく劣化しなかったものの、透過光が前記凝集シリカにおいて屈折してしまうために、透過画像の歪みが大きくなった。
【0143】
【表1】
Figure 2004292698
【0144】
以上、本発明を具体例を挙げながら発明の実施の形態に即して詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変更や変形が可能である。
【0145】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、透過像の歪みが無く透明性に優れた所定の充填材を含有してなる樹脂組成物、並びにこのような樹脂組成物を得るため充填材及び製造方法を提供することができる。また、前記樹脂組成物を利用した種々の成形体及び部品、並びにこれら成形体及び部品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂組成物における、積層型の複合金属酸化物微粒子の状態を模式的に示す図である。
【図2】本発明の樹脂組成物における、集合型の複合金属酸化物微粒子の状態を模式的に示す図である。
【図3】本発明の樹脂組成物における、化合物型の複合金属酸化物微粒子の状態を模式的に示す図である。
【図4】本発明に係る樹脂組成物の車両用外装部品用途の一例として、ドアモール、ドアミラーのフレーム枠、ホイールキャップ、スボイラー、バンパー、ウインカーレンズ及びビラーガーニツシュを示す説明図であって、これらの車両用外装部品の位置を解説したセダン系自動車のリアサイドからの外観斜視図である。
【図5】本発明に係る樹脂組成物の車両用外板用途の一例として、フロントフェンダー、ドアパネル、ルーフパネル、フロントパネル及びリアパネルを示す説明図であって、図5(a)は、これらの車両用外板の位置を解説したセダン系自動車のリアサイドからの斜視図であり、図5(b)は、セダン系自動車の平面図である。
【図6】本発明に係る樹脂製ワイパーシステムの模式図である。
【図7】本発明に係る透明部と不透明部を有する樹脂成形体であって、少なくとも透明部が本発明の樹脂組成物を含んで成る樹脂成形体の車両用外装部品用途の一例として、ランプ・フード・フェンダーー体樹脂成形体、ビラーガーニツシュ・ガラスー体樹脂成形体、ルーフ・フェンダ・ガラスー体樹脂成形体、バックドア・ガラスー体樹脂成形体及びドア・ガラスー体樹脂成形体を示す説明図であって、これらの車両用外装部品の位置を解説したワゴン車のリアサイドからの外観斜視図である。
【図8】本発明に係る透明樹脂部と不透明樹脂部とを一体で成形したインストルメントパネル及び計器類のカバーを示す模式図である。
【図9】本発明に係る樹脂製ミラー、樹脂製ウィンドウを示す説明図であって、これらの車両用部品の位置を解説したセダン系自動車の平面図である。
【図10】本発明の樹脂製ランプリフレクターを示す横断面図である。
【図11】本発明に係る樹脂組成物を用いたエンジンルーム内部品の一例として、ラジエーター、冷却液リザーブタンク、ウォシヤータンクインレット、電気部品ハウジング、ブレーキオイルタンク及びシリンダーヘッドカバーを示す説明図であって、自動車のフードパネルを取り外した状態でのエンジンルーム内の概略斜視図である。
【図12】本発明に係る樹脂組成物を用いたエンジンルーム内部品の一例として、エンジンボディー、タイミングチェーン、ガスケット及びフロントチェーンケースを示す説明図であって、これらの各部品構成がわかるようにした分解斜視図である。
【図13】本発明に係る樹脂組成物を用いてなる樹脂製冷却装置部品の一例として、ウォータパイプ、O−リング、ウォータポンプハウジング、ウォータポンプインペラ(羽車)、ウォータポンプ及びウォータポンププーリを示すセ説明図であって、これらの各部品構成がわかるようにした分解斜視図である。
【図14】本発明に係る樹脂組成物を用いてなる樹脂製冷却装置部品の他の一例として、ウォータパイプ、サーモスタットハウジング、サーモスタット、及びウォータインレットを示す図であって、これらの各部品構成がわかるようにした分解斜視図である。
【図15】本発明に係る樹脂組成物を用いた、中空構造を有する樹脂一体成形体の一例として、フード、ドア、バックドア、ルーフ、フェンダー、ウィンドウ及びトランクリッドを示す説明図であって、図15(a)は、これらの位置を示すためのセダン系自動車のドアを開いた状態でのリアサイドからの外観斜視図であり、図15(b)は、ワンボックスカーのリアサイドからの外観斜視図である。
【図16】本発明に係る樹脂組成物を用いた、中空構造を有する樹脂一体成形体の他の一例として、センターコンソールボックス、ビラーガーニツシュ及びインストルメントパネルを示す説明図であって、図16(a)は、センターコンソールボックス位置を示す自動車の車室内の前席の斜視図であり、図16(b)は、ビラーガーニツシュ及びインストルメントパネル位置を示す自動車の車室内斜視図である。
【図17】本発明に係る樹脂組成物を用いた、ひとつの部品に異なる2種類以上の機能が付与される一体成形部品の一例として、インストルメントパネル部とエアコンのエアダクトやケースとの一体成形部品を示す説明図である。
【図18】本発明に係る樹脂組成物を用いた一体成形部品の他の一例として、ルーフレールとルーフパネルとの一体成形部品を示す説明図であって、自動車のルーフ部分の外観斜視図である。
【図19】本発明に係る樹脂組成物を用いた、ひとつの部品に異なる2種類以上の機能が付与される一体成形部品の他の一例として、ラジエタコアの一体成形部品を示す説明図である。
【図20】本発明に係る樹脂組成物を用いた可動部と非可動部を有する成形体の一例として、チヤンバーの可動部である開閉バルブと、非可動部である開閉バルブ及び開閉バルブシャフトを有する成形体を示す図であって、図20(a)は、これらチヤンバー部、開閉バルブ及び開閉バルブシャフトを有する成形体の横断面図であり、図20(b)は、図20(a)のA−A線に沿って切断し上部から見た前記チヤンバー部の断面図である。
【図21】本発明に係る樹脂組成物の車両用外装部品用途の一例として、燃料タンク及びその周辺の燃料系部品を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ドアモール
2 ドアミラーのフレーム枠
3 ホイールキャップ
4 スボイラー
5 バンパー
6 ウインカーレンズ
7 ビラーガーニツシュ
8 リアフイニツシヤー
21 フロントフェンダー
22 ドアパネル
23 ルーフパネル
24 フードパネル
25 トランクリッド
30 ワイパーシステム
31 ワイパーアーム
32 ワイパープレード
33 ワイパーアーム固定用ナット穴
41 ランプフード・フェンダー一体樹脂成形体
42 ビラーガーニツシュ・ガラス一体樹脂成形体
43 ルーフフェンダ・ガラス一体樹脂成形体
44 バックドア・ガラス一体樹脂成形体
45 ドア・ガラス一体樹脂成形体
51 インストルメントパネル
52 計器類のカバー
61 フロントウィンドウ
63 リアウィンドウ
71 車体側基体
73 リフレクター
75 光軸調整器
81 ラジエーター
62 ドアウィンドウ
64 サイドミラー
72 アウタ部材
74 バルブ
75 アウタレンズ
82 冷却液リザーブタンク
83 ウォシヤータンクインレット
84 電気部品ハウジング
86 シリンダーヘッドカバー
92 タイミングチェーン
94 フロントチェーンケース
85 ブレーキオイルタンク
91 エンジンボディー
93 ガスケット
101 ウォータパイプ
102 O−リング
103 ウォータポンプハウジング
104 ウォータポンプインペラ(羽車)
105 ウォータポンプ
106 ウォータポンププーリ
111 ウォータパイプ
112 サーモスタットハウジング
113 サーモスタット
114 ウォータインレット
121 フード
122 ドア
123 バックドア
124 ルーフ
125 フェンダー
126 ウィンドウ
127 トランクリッド
131 センターコンソールボックス
132 ビラーガーニツシュ
133 インストルメントパネル
141 パネル部
142 エアコンのエアダクトやケース
151 ルーフレール
152 ルーフパネル
171 …チヤンバー部
172 開閉バルブ
173 開閉バルブシャフト
181 フイラーチューブ
182 燃料タンク
183 燃料ポンプ
185 フイラーキャップ
186 …ペントチューブ
187 フユーエルホース
188 空気室

Claims (56)

  1. 透明な樹脂中に、2種以上の金属酸化物からなる複合金属酸化物微粒子が分散していることを特徴とする、樹脂組成物。
  2. 前記樹脂の屈折率と前記複合金属酸化物微粒子の屈折率との差が、0.05以下であることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記複合金属酸化物微粒子は、表面に疎水基を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記複合金属酸化物微粒子は、前記2種以上の異なる金属酸化物の層がそれぞれ積層されてなる積層構造からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  5. 前記複合金属酸化物微粒子は、一つの金属酸化物中に他方の金属酸化物が含有された集合体からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  6. 前記複合金属酸化物微粒子は、前記2種以上の異なる金属酸化物を構成する金属元素が酸素元素を介して互いに結合してなる、単一の酸化化合物からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  7. 前記複合金属酸化物微粒子の平均粒径が、380nm以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  8. 前記複合金属酸化物微粒子の平均粒径が、5nm〜100nm以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  9. 前記樹脂は、ポリカーボネート系樹脂及びアクリル系樹脂の少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  10. 2種以上の金属酸化物からなり、屈折率可変である複合金属酸化物微粒子を含むことを特徴とする、充填材。
  11. 表面に疎水基を有することを特徴とする、請求項10に記載の充填材。
  12. 前記複合金属酸化物微粒子は、前記2種以上の異なる金属酸化物の層がそれぞれ積層されてなる積層構造からなることを特徴とする、請求項10又は11に記載の充填材。
  13. 前記複合金属酸化物微粒子は、一つの金属酸化物中に他方の金属酸化物が含有された集合体からなることを特徴とする、請求項10又は11に記載の充填材。
  14. 前記複合金属酸化物微粒子は、前記2種以上の異なる金属酸化物を構成する金属元素が酸素元素を介して互いに結合してなる、単一の酸化化合物からなることを特徴とする、請求項10又は11に記載の充填材。
  15. 前記複合金属酸化物微粒子の平均粒径が、380nm以下であることを特徴とする、請求項10〜14のいずれか一に記載の充填材。
  16. 前記複合金属酸化物微粒子の平均粒径が、5nm〜100nm以下であることを特徴とする、請求項10〜15のいずれか一に記載の充填材。
  17. 有機溶媒中に、加水分解可能な官能基を有する2種以上の異なる金属化合物を同時又は逐次に投入して加水分解及び重縮合させ、前記有機溶媒中に分散するようにして、複合金属酸化微粒子を作製する工程と、
    追加の有機溶媒中に、透明な樹脂を溶解させてなる樹脂溶液と、前記複合金属酸化微粒子を含む前記有機溶媒とを混合させ、得られた混合溶液中で前記複合金属酸化微粒子を攪拌した後に、前記有機溶媒及び前記追加の有機溶媒を除去する工程と、
    を具えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法。
  18. 有機溶媒中に、加水分解可能な官能基を有する2種以上の異なる金属化合物を同時又は逐次に投入して加水分解及び重縮合させ、前記有機溶媒中に分散するようにして、複合金属酸化微粒子を作製する工程と、
    ホスゲン法でポリカーボネート系樹脂を重合する過程において、反応系にビスフェノールを配合した後に、前記複合金属酸化微粒子を含む前記有機溶媒を混合し、得られた混合溶液中にホスゲンを添加して重合する工程と、
    を具えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法。
  19. 有機溶媒中に、加水分解可能な官能基を有する2種以上の異なる金属化合物を同時又は逐次に投入して加水分解及び重縮合させ、前記有機溶媒中に分散するようにして、複合金属酸化微粒子を作製する工程と、
    アクリル系樹脂を重合する過程において、モノマーと重合開始剤とを含む反応系に対し、前記複合金属酸化微粒子を含む前記有機溶媒を重合前又は重合中に添加して重合する工程と、
    を具えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法。
  20. 前記複合金属酸化微粒子を含む前記有機溶媒中にシランカップリング剤を添加し、前記複合金属酸化微粒子の表面における官能基の少なくとも一部を疎水化する工程を具えることを特徴とする、請求項17〜19のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法。
  21. 前記金属化合物は、金属アルコキシド、ハロゲン化金属、金属ジケトネート、又は金属イソシアネートであることを特徴とする、請求項17〜20のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法。
  22. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、車両用内外装部品成形体。
  23. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、車両用外板。
  24. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂製ワイパーシステム。
  25. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂製ドアミラーステイ。
  26. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂製ビラー。
  27. 透明部と不透明部を有する樹脂成形体において、少なくとも透明部が請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂成形体。
  28. 透明部と不透明部が一体成形されたことを特徴とする、請求項27に記載の樹脂成形体。
  29. 不透明部が樹脂中に分散した顔料により着色され形成されることを特徴とする、請求項27又は28に記載の樹脂成形体。
  30. 上記樹脂成形部品の不透明部が成形前又は成形後において、塗装又は印刷されて形成されることを特徴とする、請求項27又は28に記載の樹脂樹成体。
  31. 上記樹脂成形部品の不透明部が着色シートを用いて形成されることを特徴とする、請求項27又は28に記載の樹脂成形体。
  32. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、熱線付き樹脂製ウィンドウ。
  33. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂製ミラー。
  34. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂製ランプリフレクター。
  35. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂製エンジンルーム内カバー
  36. 前記樹脂組成物を含む部分が透明であることを特徴とする、請求項35に記載の樹脂性エンジンルーム内カバー。
  37. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂性エンジンルーム内ケース。
  38. 前記樹脂組成物からなる部分が透明であることを特徴とする、請求項37に記載の樹脂性エンジンルーム内ケース。
  39. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、樹脂製冷却装置部品。
  40. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含み、大気と連通した中空構造及び/又は密閉された中空構造を有することを特徴とする、樹脂一体成形体。
  41. 前記中空構造内には、気体、液体、固体又はこれら少なくとも2以上の混合物が充填され封入されていることを特徴とする、請求項40に記載の樹脂一体成形体。
  42. 最表層が、加飾材で構成されていることを特徴とする、請求項40又は41に記載の樹脂一体成形体。
  43. 請求項40〜42のいずれか一に記載の樹脂一体成形体からなることを特徴とする、自動車の外板。
  44. 請求項40〜42のいずれか一に記載の樹脂一体成形体からなることを特徴とする、内外装部品。
  45. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含む二枚の樹脂シートを加熱し、前記樹脂シートを開状態の金型に挿入し、シート外周部を押圧して外周部を溶着する前又は溶着した後に、前記シート間に加圧流体を注入し、前記シートを拡張する間又は拡張後において、前記金型を閉状態にし、前記加圧流体圧を保持して中空構造を形成することを特徴とする、請求項40〜42のいずれか一に記載の樹脂一体成形体の製造方法。
  46. 閉状態の金型内に請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を溶融させて充填する間又は充填した後に、前記金型のキヤビティ容積を拡大しながら、加圧流体を溶融樹脂内に注入して中空構造を形成することを特徴とする、請求項40〜42のいずれか一に記載の樹脂一体成形体の製造方法。
  47. 開状態の金型キヤビティ面に請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含む一枚又は二枚の樹脂シートを挿入し、前記金型を閉状態にして、前記樹脂シートの背面に溶融樹脂を充填する間又は充填した後に、前記金型のキヤビティ容積を拡大しつつ加圧流体を溶融樹脂内に注入して中空構造を形成することを特徴とする、請求項40〜42のいずれか一に記載の樹脂一体成形体の製造方法。
  48. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含む、異なる機能を有する二種類以上の部品を統合し、単一の部品に少なくともこれら二種類以上の機能を付与したことを特徴とする、一体成形部品。
  49. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含み、可動部と非可動部とを有することを特徴とする、成形体。
  50. 前記可動部及び前記非可動部は、二色成形により一体的に形成することを特徴とする、請求項49に記載の成形体。
  51. 前記可動部は気体流動を制御する開閉蓋であり、前記非可動部は流動気体を導入する筒状成形品であることを特徴とする、請求項49又は50に記載の成形体。
  52. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、炭化水素系燃料を収納する部品。
  53. 車両用の一連の燃料系部品を構成することを特徴とする、請求項52に記載の炭化水素系燃料収納部品。
  54. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、炭化水素系燃料を収納する容器。
  55. 車両用の燃料タンクを構成することを特徴とする、請求項54に記載の炭化水素系燃料収納部品。
  56. 前記車両用の燃料タンクは、吹き込み成形法で成形されたことを特徴とする、請求項55に記載の炭化水素系燃料収納部品。
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