JPH1142911A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りタイヤ

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JPH1142911A
JPH1142911A JP9204148A JP20414897A JPH1142911A JP H1142911 A JPH1142911 A JP H1142911A JP 9204148 A JP9204148 A JP 9204148A JP 20414897 A JP20414897 A JP 20414897A JP H1142911 A JPH1142911 A JP H1142911A
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Japan
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tire
contact area
block
blocks
wear
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JP9204148A
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Yasutoshi Aoki
康年 青木
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重荷重用空気入りタイヤにおいて、十分な耐
摩耗ライフと、ウエット性能とを両立すること。 【解決手段】 周方向溝14A〜Dと横溝16A〜Eと
によって区画されたブロック18A〜Cを備えた空気入
りタイヤ10において、15%〜75%摩耗時におい
て、接地総面積に対するブロック18A〜Cの各々の実
接地面積の割合(%)を3.3%〜7%とする。これに
より、ブロック剛性及びエッジ成分が最適となり十分な
摩耗寿命と高いウエット性能とが両立できる。また、摩
耗の進行に伴ってブロック18A〜Cがリブに変化しな
いので、高いウエット性能を摩耗末期まで維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重荷重用空気入りタ
イヤに係り、特に、十分な摩耗寿命と、高いウエット性
能とを両立することのできる重荷重用空気入りタイヤに
関する。
【0002】
【従来の技術】ダンプカー、トラック、バス、小型トラ
ック、建設用車両等の重荷重車両には重荷重用空気入り
タイヤが装着される。
【0003】一般に、タイヤ性能は15%〜75%摩耗
時の性能が、実質的にタイヤ全体の性能として判断され
る。
【0004】従来の重荷重用空気入りタイヤのトレッド
パターンは、実質タイヤ性能を発揮する前述15%〜7
5%摩耗時において、大小さまざまな大きさのブロック
が存在したブロックパターンであったり、複数のブロッ
クの内の一部がリブに変化するパターンであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、15%〜7
5%摩耗時に、大小さまざまな大きさのブロックがトレ
ッドに混在すると、転動時に大きなブロックよりも小さ
なブロックの変形が大きくなり、小さなブロックが偏摩
耗する問題がある。
【0006】また、複数のブロックの内の一部がリブに
変化する場合、接地面内の幅方向エッジ成分が減少する
ため、ウエット性能が著しく低下する問題がある。
【0007】また、全てのブロックがある均一な大きさ
を持っていたとしても、各ブロックの接地面積が接地総
面積の3.3%未満である場合、タイヤ転動時に全ての
ブロックの動きが大きくなり、耐摩耗性が低下する問
題、即ち、タイヤの寿命が短くなる問題がる。
【0008】また、全てのブロックがある均一な大きさ
を持っていたとしても、各ブロックの接地面積が接地総
面積の7%を越える場合、上記耐摩耗性は良くなるが、
幅方向エッジ成分が減少するため、ウエット制動性が悪
化する問題がある。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、十分な耐摩耗
ライフと、ウエット性能とを両立することができる重荷
重用空気入りタイヤを提供することが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】空気入りタイヤにおい
て、十分な耐摩耗ライフと、実質的にタイヤ性能を発揮
する15%〜75%摩耗時における高いウエット性能を
得るために発明者が種々の調査、実験、検討を重ねた結
果、以下のことが判明した。
【0011】接地総面積に対するブロック1個当たりの
実接地面積の割合(%)と耐摩耗ライフとの関係、及
び、接地総面積に対する各々のブロックの実接地面積の
割合(%)とウエット性能(ウエット制動距離)との関
係を調べた結果、図5のグラフに示すような結果が得ら
れた。
【0012】ここで、ブロックパターンを構成する各々
のブロックの接地面積が、タイヤ半径方向内側へ最も深
い溝の溝深さの0.15乃至0.75の範囲内におい
て、ブロックパターンを形成する各々のブロックの接地
面積及び接地総面積を測定する方法を以下に説明する。
【0013】タイヤの新品時のクラウン形状、即ち、J
ATMA規格1997年版のタイヤ所定の最高空気圧におけ
るタイヤ接地部のタイヤ径方向に切断した場合の外輪郭
と同一形状を維持するようにタイヤ接地面からタイヤ半
径方向の内方にタイヤ接地面を削っていき、最も深い溝
の溝深さの0.15乃至0.75の範囲における、JA
TMA規格1997年版のタイヤ所定の最高空気圧、最大負
荷能力負荷時におけるタイヤの各々のブロックの接地面
積及び接地総面積をフットプリントにて測定した。
【0014】図5のグラフから、接地総面積に対する各
々のブロックの実接地面積の割合を3.3%〜7.0%
の範囲とすることにより、十分な耐摩耗ライフと高いウ
エット性能とを両立できることが判明した。
【0015】請求項1に記載の発明は上記事実に鑑みて
なされたものであって、複数のタイヤ周方向に延びる周
方向溝とタイヤ幅方向に延びる幅方向溝とを有するブロ
ックパターンがタイヤ接地部に形成された重荷重用空気
入りタイヤにおいて、前記ブロックパターンを構成する
各々のブロックの接地面積が、最大溝深さの0.15乃
至0.75の範囲内において、接地総面積の3.3乃至
7%であることを特徴としている。
【0016】次に請求項1に記載の重荷重用空気入りタ
イヤの作用を説明する。請求項1に記載の重荷重用空気
入りタイヤでは、最大溝深さの0.15乃至0.75の
範囲内、即ち、実質的にタイヤ性能を発揮する15%〜
75%摩耗時において、接地総面積に対する各々のブロ
ックの接地面積の割合を3.3%〜7.0%としたの
で、十分な摩耗寿命と高いウエット性能とを両立するこ
とができる。
【0017】なお、摩耗が進行するに伴ってブロックが
リブへと変化しないので、高いウエット性能を摩耗末期
まで維持できる。
【0018】ここで、接地総面積に対する各々のブロッ
クの接地面積の割合が3.3%未満であると、タイヤ転
動時、全てのブロックの動きが大きくなり、耐摩耗性が
低下してしまう。
【0019】一方、接地総面積に対する各々のブロック
の接地面積の割合が7.0%を越えると、接地するブロ
ックの個数が少なくなるため、タイヤ幅方向のエッジ成
分が減少し、ウエット性能(特にウエット制動性)が悪
化する。
【0020】なお、接地総面積に対する各々のブロック
の接地面積の割合を3.5%〜6.5%とすることが更
に好ましい。
【0021】本発明における重荷重用空気入りタイヤと
は、トラックおよびバス用空気入りタイヤ、小型トラッ
ク用空気入りタイヤ並びに建設車両用空気入りタイヤで
あり、特に、ラジアルタイヤであることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の空気入りタイヤの一実施
形態を図1及び図2にしたがって説明する。
【0023】図1に示すように、本実施形態の空気入り
タイヤ(タイヤサイズ:11R22.5、14プライ)
10のトレッド12は、タイヤ周方向(矢印A方向)に
沿ってジグザグ状に延びる周方向溝14A,14B,1
4C,14Dと、実質的にタイヤ幅方向(矢印W方向)
に沿って延びる横溝16A,16B,16C,16D,
16Eとによって区画されたブロック18A,18B,
18Cを各々複数備えている。
【0024】周方向溝14A,14B,14C,14D
及び横溝16A,16B,16C,16D,16Eは、
本実施形態では同一の溝深さを有している。
【0025】ここで、図2に示すように、15%〜75
%摩耗時(最大溝深さを有する溝の底部まで摩耗した時
が100%摩耗)に、図1に示すように、接地総面積
(図1の斜線部分の面積であって、フットプリントの外
輪郭線Sの内側の面積)に対するブロック18Aの実接
地面積の割合(%)は6.2%〜6.5%、接地総面積
に対するブロック18Bの実接地面積の割合(%)は
3.8%〜4.0%、接地総面積に対するブロック18
Cの実接地面積の割合(%)は3.5%〜3.7%であ
る。
【0026】ところで、ブロックパターンにおける各ブ
ロックの形状は、通常テーパー状(例えば、台形)であ
って、溝深さが小さくなるにつれて接地面積が漸増す
る。ここで、タイヤの摩耗につれてタイヤの外径はわず
かに小さくなるので、各ブロックの接地面積は漸増する
のが一般的である。
【0027】本実施形態のブロック18A,18B,1
8Cも末広がりのテーパー形状であるため、各ブロック
の実接地面積はタイヤの摩耗につれて漸増する。このた
め、接地総面積に対するブロックの実接地面積の割合
(%)は漸増する。
【0028】次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の
作用を説明する。本実施形態の空気入りタイヤ10で
は、15%〜75%摩耗時に、接地総面積に対する各々
のブロックの接地面積の割合を3.3%〜7.0%の範
囲内としたので、十分な摩耗寿命と高いウエット性能と
が両立する。
【0029】また、摩耗の進行に伴ってブロック18
A,18B,18Cがリブに変化しないので、高いウエ
ット性能を摩耗末期まで維持できる。 (試験例)本発明の効果を確かめるために、本発明の適
用された実施例タイヤと比較例タイヤ2種を用意し、耐
摩耗性、ウエット制動性、耐偏摩耗性の比較を行った。
【0030】以下に試験タイヤを説明する。 実施例タイヤ:前述した実施形態の空気入りタイヤ(図
1,2参照)である。
【0031】比較例タイヤ1:図3に示すように、実施
例タイヤのブロックよりも大きなブロック20A、20
Bを有するタイヤであり、15%〜75%摩耗時におい
て、トレッドの接地総面積に対するブロック20Aの実
接地面積の割合(%)は14.0%〜14.6%、接地
総面積に対するブロック20Bの実接地面積の割合
(%)は8.4%〜8.8%である。
【0032】比較例タイヤ2:図4に示すように、実施
例タイヤのブロックよりも小さなブロック22A、22
B、22Cを有するタイヤであり、接地総面積に対する
ブロック22Aの実接地面積の割合(%)は2.9%〜
3.1、接地総面積に対するブロック22Bの実接地面
積の割合(%)は1.7%〜1.8%、接地総面積に対
するブロック22Cの実接地面積の割合(%)は1.6
%〜1.7%である。
【0033】各試験タイヤ共にタイヤサイズは、11R
22.5、14プライである。また、上記ブロックの実
接地面積は、最大負荷能力2725Kg重かつ、最高空
気圧700kPa(シングル装着時)により測定した。
【0034】次に、耐摩耗性、ウエット制動性及び耐偏
摩耗性の試験方法を説明する。 耐摩耗性:残溝1.6mmまでの走行距離を、比較例タイ
ヤ1の走行距離を100とし、指数表示した。数値が大
きいほど耐摩耗性(耐摩耗ライフ)が良好であることを
表す。
【0035】ウエット制動性:十分に濡れた鉄板路で、
初速40km/hでロックブレーキ時の制動距離を測定し、
比較例タイヤ1の制動距離を100とし、指数表示し
た。数値が大きいほどウエット制動性が良好であること
を表す。なお、各タイヤ共に45%摩耗時のタイヤで試
験を行った。
【0036】耐偏摩耗性:各タイヤともに10万km走
行後、偏摩耗している面積×段差量を算出し、比較例タ
イヤ1の偏摩耗している面積×段差量を100とし、指
数表示した。数値が大きいほど耐偏摩耗性が良好なこと
を表す。
【0037】各評価は以下の表1に示す通りである。
【0038】
【表1】
【0039】上記表1の結果に示すように、本発明の適
用された実施例タイヤは、高いウエット制動性、十分な
耐摩耗性及び耐偏摩耗性を有していることが分かる。
【0040】なお、トレッドパターンは本発明の要旨を
逸脱しない限り種々の変更が可能であり、ブロック形状
は四角形、長方形、各種多角形、円形等の周知の各種形
状を採用することができる。また、ブロックには、ウエ
ット及び氷上性能の向上、また、偏摩耗抑制等のために
サイプを形成しても良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の空気入り
タイヤは上記の構成としたので、十分な耐摩耗ライフと
高いウエット性能とを両立することができる、という優
れた効果を有する。また、摩耗の進行に伴ってブロック
がリブに変化しないので、高いウエット性能を摩耗末期
まで維持できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのト
レッドの平面図である。
【図2】図1に示すトレッドの断面図である。
【図3】比較例1に係る空気入りタイヤのトレッドの平
面図である。
【図4】比較例2に係る空気入りタイヤのトレッドの平
面図である。
【図5】接地総面積に対するブロック1個当たりの実接
地面積の割合(%)と耐摩耗ライフとの関係、及び、接
地総面積に対する各々のブロックの実接地面積の割合
(%)とウエット性能(ウエット制動距離)との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ(重荷重用空気入りタイヤ) 12 トレッド 18A ブロック 18B ブロック 18C ブロック

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のタイヤ周方向に延びる周方向溝と
    タイヤ幅方向に延びる幅方向溝とを有するブロックパタ
    ーンがタイヤ接地部に形成された重荷重用空気入りタイ
    ヤにおいて、 前記ブロックパターンを構成する各々のブロックの接地
    面積が、タイヤ半径方向内側へ最大溝深さの0.15乃
    至0.75の範囲内において、接地総面積の3.3乃至
    7%であることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
JP9204148A 1997-07-30 1997-07-30 重荷重用空気入りタイヤ Pending JPH1142911A (ja)

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