JPH1142230A - 経内視鏡的に挿入される超音波診断装置 - Google Patents

経内視鏡的に挿入される超音波診断装置

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JPH1142230A
JPH1142230A JP9212715A JP21271597A JPH1142230A JP H1142230 A JPH1142230 A JP H1142230A JP 9212715 A JP9212715 A JP 9212715A JP 21271597 A JP21271597 A JP 21271597A JP H1142230 A JPH1142230 A JP H1142230A
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利男 坂本
Toshikazu Tanaka
俊積 田中
Hirotomo Itoi
啓友 糸井
Masatoshi Yoshihara
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内視鏡の処置具挿通チャンネル等の通路に挿
通され、大型の超音波振動子を用いたために、通路の先
端側から挿通されるタイプの超音波プローブであって
も、接続アダプタを用いることによって、通路の基端側
から挿通される超音波プローブが接続される超音波操作
部に容易に、しかも確実に接続でき、かつ着脱時にコネ
クタが損傷しないように保護する。 【構成】 大型の超音波振動子13を用い、超音波プロ
ーブ1の超音波走査部1aが内視鏡5の処置具挿通チャ
ンネル6より太いことから、基端側のコネクタ部1cを
細径化して、処置具挿通チャンネル6の先端側から挿入
するようになし、このコネクタ部1cを太径のコネクタ
に接続可能な超音波操作部2に接続するために、一方側
にコネクタ部1cが接続され、他方側が超音波操作部2
に接続される接続アダプタ50を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡に設けた通
路を介して体腔内等に挿入されて超音波検査を行うよう
にした、経内視鏡的に挿入される超音波診断装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】体内組織に関する情報を得るための超音
波診断装置として、内視鏡に形成されている通路、即ち
処置具挿通チャンネルを介して体内に挿入されるように
したものは従来から知られている。この種の経内視鏡的
に挿入される超音波診断装置は、超音波プローブと、超
音波操作部と、超音波観測装置とから大略構成される。
超音波プローブは可撓性コードの先端に超音波走査を行
う超音波走査部を連結して設けたものである。この超音
波走査部は、先端キャップ内に超音波振動子を装着する
ことにより構成される。超音波操作部は超音波振動子の
作動を制御するためのものであり、超音波観測装置は超
音波振動子を駆動して超音波パルスを送信させると共
に、この超音波振動子で得た反射エコー信号を取り込ん
で、その信号処理を行う信号処理機構を有し、この信号
処理機構により生成された超音波画像はモニタ装置に表
示される。
【0003】超音波プローブは内視鏡の処置具挿通チャ
ンネルに挿入されることから、処置具挿通チャンネルの
内径より細い可撓性のあるコード部材から構成される。
超音波振動子から超音波パルスを体内に向けて送信する
と、体内組織の断層部分から反射エコーが得られ、この
反射エコーを超音波振動子により電気信号に変換してこ
の信号を取り出すが、超音波振動子を移動させながら所
定の間隔毎に超音波パルスの送受信を繰り返すことによ
り超音波走査が行われて、所定の範囲にわたって体内組
織の情報を取得できる。ここで、超音波振動子の走査方
向としては、例えば直線方向に超音波振動子を移動させ
るリニア走査や、回転方向に超音波振動子を移動させる
ラジアル走査等がある。リニア走査は可撓性コードを押
し引き操作することにより行う。また、ラジアル走査は
超音波振動子を回転駆動するが、モータ等の回転駆動手
段を超音波プローブの先端に設けることはできないか
ら、超音波プローブには遠隔操作により超音波振動子を
回転させる回転伝達手段を設けて、超音波操作部に超音
波振動子の回転駆動手段及び回転角の検出手段を設け
る。ここで、超音波操作部は超音波観測装置とは別個の
機構として構成するか、または一体的に組み込むように
することもできる。
【0004】ここで、超音波プローブに設けられる回転
伝達手段としては、通常、一端が超音波振動子に連結し
たフレキシブルシャフトが用いられる。このフレキシブ
ルシャフトは、密着コイル等で形成される中空のシャフ
トからなり、内部に超音波振動子に接続したケーブルが
挿通される。フレキシブルシャフトは可撓性のあるチュ
ーブ内に挿入され、このチューブ内でフレキシブルシャ
フトの基端部を軸回りに回転させると、回転が先端にま
で伝達されて、超音波振動子が回転駆動されることにな
る。また、超音波振動子を収容した先端キャップは音響
特性に優れた部材から構成され、少なくともこの先端キ
ャップ内は超音波伝達媒体で充満させるようにする。
【0005】超音波プローブの基端部にはコネクタ部が
設けられて下り、このコネクタ部が超音波操作部に着脱
可能に連結される。従って、コネクタ部は、チューブに
連結した固定部と、この固定部内において、フレキシブ
ルシャフトに連結した回転部とから構成され、、超音波
操作部には、固定部を固定的に保持する部位が設けられ
て下り、また回転部に着脱可能に連結される回転軸を備
えている。フレキシブルシャフト内に挿通させたケーブ
ルを超音波操作部に電気的に接続するために、回転部は
電極を含むものであり、回転部を回転軸に連結した時に
は、この回転部側の電極が回転軸側の電極に接続され
る。そして、回転軸を回転駆動すると、この回転はコネ
クタ部の回転部を経てフレキシブルシャフトに伝達さ
れ、このフレキシブルシャフトに嵌合しているチューブ
はこのフレキシブルシャフトに対して共回りしないよう
に固定される。以上のことから、超音波操作部はフレキ
シブルシャフトを回転駆動する機能に加えて、信号の中
継手段としての機能をも発揮するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、超音波プロ
ーブの外径寸法は処置具挿通チャンネルの内径に規制さ
れることから、超音波振動子における送受信面のサイズ
が限定されることになる。超音波振動子の送受信面のサ
イズが小さいと、その振動周波数が高く、かつパワーも
小さくなる。このために、超音波を体内における十分な
深さまで進達させることができず、また反射エコーも弱
いものとなって、外乱ノイズの影響を受け易くなること
から、S/N比が低下する等の問題点がある。一方、体
腔内に挿入する前の段階で、処置具挿通チャンネルの先
端側から超音波プローブを挿通させておくようにすれ
ば、この超音波プローブの先端部の超音波走査部は処置
具挿通チャンネル内を通過させる必要がなくなるので、
この超音波走査部を太くして、低周波でパワーの大きい
大型の超音波振動子を用いることができる。
【0007】超音波プローブを超音波走査部側から処置
具挿通チャンネル内に挿通する場合には、コネクタ部は
処置具挿通チャンネルの内径に規制されることはないの
で、強度を持たせるために、コネクタ部を処置具挿通チ
ャンネルの内径より太いものとして構成するのが一般的
である。一方、超音波プローブを処置具挿通チャンネル
の先端側から挿通させる場合には、コネクタ部を挿通さ
せなければならないので、可撓性のあるコード部材の基
端部に連結したコネクタ部も処置具挿通チャンネルの内
径より細くしなければならない。以上のことから、大型
の超音波振動子を有する超音波プローブを用いる場合に
は、太いコネクタ部が接続される超音波プローブが接続
される超音波操作部に接続できないことになる。また、
細いコネクタ部は脆弱なものとなるから、他の物体等に
衝突すると、容易に損傷するだけでなく、超音波操作部
が固定的に保持されている場合には、この超音波操作部
に細いコネクタ部を着脱する作業が面倒になるだけでな
く、着脱時に損傷を生じさせたりするおそれもある。
【0008】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、内視鏡の処置具挿通
チャンネル等の通路に挿通される超音波プローブであっ
て、大型の超音波振動子を用いたために、通路の先端側
から挿通する構成とすることにより細くなったコネクタ
部を超音波操作部に容易に、しかも確実に接続でき、か
つ着脱時等にこのコネクタ部が損傷しないように保護す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、先端に超音波走査部を備え、この超
音波走査部に可撓性コードを連結すると共に、この可撓
性コードの基端部にコネクタ部を設けて、このコネクタ
部から可撓性コード内に前記超音波走査部に設けた超音
波振動子を回転駆動する回転伝達手段を装着した超音波
プローブと、この回転伝達手段を回転駆動する回転駆動
手段及び回転角検出手段を備えた超音波操作部とを備
え、前記超音波プローブを内視鏡の通路に挿通させて超
音波検査を行うものにおいて、前記超音波走査部の外径
を前記通路の内径より大きく、前記可撓性コード及びコ
ネクタ部の外径を前記通路の内径より小さくなし、前記
コネクタは前記超音波操作部に着脱可能に接続される接
続アダプタに着脱可能に接続可能な構成としたことをそ
の特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態につ
いて、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1に超
音波検査装置の全体構成を示す。超音波検査装置は、超
音波プローブ1と、超音波操作部2及び超音波観測装置
3とそのモニタ4とから構成される。超音波プローブ1
は内視鏡5を介して体腔内に挿入されるものであり、具
体的には、内視鏡5の本体操作部5aに設けられ、鉗子
その他の処置具を挿通させるための処置具導入部6aか
ら挿入されて、この本体操作部5aから挿入部5bを貫
通するように形成した処置具挿通チャンネル6を介して
体腔内に導かれる。また、本体操作部5aには図示しな
い光源装置やプロセッサ等に接続するためのユニバーサ
ルコード5cが延在されている。ここで、超音波観測装
置3及びそのモニタ4はラック7に装架されており、超
音波操作部2はこのラック7に連結した支持アーム8の
先端に方向調整可能に取り付けられている。そして、超
音波操作部2からのコード9が引き出されて、このコー
ド9は超音波観測装置3に接続される。
【0011】超音波プローブ1は、図2に示したよう
に、その全体構成としては、先端側から超音波走査部1
a,可撓性コード1b及びコネクタ部1cから構成され
る。図3及び図4に超音波走査部1aから可撓性コード
1bへの連結部分の構成を示す。これらの図から明らか
なように、超音波走査部1aは先端キャップ10を有
し、この先端キャップ10には連結部材11が連結され
ている。そして、この先端キャップ10内には超音波振
動子13が設けられている。超音波振動子13は回転部
材14に装着され、回転部材14は先端キャップ10の
内面側に設けた軸受15により回転自在に支持されてお
り、超音波振動子13がラジアル走査を行えるようにな
っている。ここで、先端キャップ10は処置具挿通チャ
ンネル6の内径より太径のものであり、この先端キャッ
プ10内に設けた超音波振動子13も大型のものが装着
され、その送受信面の直径は処置具挿通チャンネル6の
内径より大きくなっている。
【0012】可撓性コード1bは、軟性樹脂等の可撓性
部材で構成したチューブ16内にフレキシブルシャフト
17を挿通させたものである。フレキシブルシャフト1
7は密着コイル等から構成され、回転伝達をより正確か
つ効率的に行うために、2重の密着コイルから構成する
のが好ましい。チューブ16に連結部材11が設けら
れ、この連結部材11に先端キャップ10に固着されて
いる。また、フレキシブルシャフト17の先端は回転部
材14に連結して設けた回転筒体18に固着される。さ
らに、超音波振動子13には一対からなる電極19a,
19bが設けられ、これら両電極19a,19bには信
号線20a,20bが接続されており、これら信号線2
0a,20bは回転筒体18内で同軸ケーブル20とな
り、同軸ケーブル20はフレキシブルシャフト17の内
部に挿通されて、コネクタ部12まで延在されている。
【0013】図5に可撓性コード1bとコネクタ部1c
との接続部を拡大して示す。チューブ16の基端部は金
属材からなる保持筒21に嵌合固定されている。また、
フレキシブルシャフト17の基端部は回転部材22に連
結されている。ここで、回転部材22は、軸線方向に4
つの回転部23〜26を順次ねじ結合等の手段で連結す
ることにより構成される。フレキシブルシャフト17に
直接連結される第1の回転部23は保形性を持たせるた
めに金属で形成されており、この第1の回転部23は、
同様に剛性の高い金属材からなる保持筒21内に位置し
て、この保持筒21に対して摺動回転するようになって
おり、その間はシール部材27により気液密に保持され
ている。第1の回転部23に連結した第2の回転部24
はプラスチック等の電気絶縁部材からなり、第2の回転
部24に連結した第3の回転部25は金属等の導電部材
であり、さらに第3の回転部25に連結した第4の回転
部26は電気絶縁部材で構成される。
【0014】ここで、第1の回転部23を金属で形成し
ているのは、シール部材27によるシール性を確保する
ためのものであり、また第3の回転部25が導電部材で
形成されているのは、電極として機能させるためのもの
である。従って、この第3の回転部25の前後に電気絶
縁部材からなる第2,第4の回転部24,26が配置さ
れている。同軸ケーブル20は、回転部材22内に挿通
されており、その芯線20cは絶縁部材からなる第4の
回転部24に挿通させた電極ピン28に接続されてお
り、シールド線20dは第3の回転部25に接続されて
いる。
【0015】さらに、第3の回転部25には回転伝達ピ
ン29が植設されており、この回転伝達ピン29は、後
述するように、回転部材22に回転を伝達するためのも
のであり、第3の回転部25の周胴部に螺挿されて、所
定の長さ突出している。そして、回転部材22における
回転伝達ピン29の位置と保持筒21が嵌合している部
位との間には、スペーサリング30が遊嵌されている。
このスペーサリング30の端面は回転伝達ピン29の側
部と保持筒21の端面とに当接可能となっており、これ
によって、回転部材22及びこの回転部材22に連結し
たフレキシブルシャフト17と、可撓性コード1bの可
撓チューブ16及び保持筒21とが分離されないように
保持される。また、このスペーサリング30はプラスチ
ック等の絶縁部材から構成され、これによって共に金属
材で形成した第3の回転部25及び回転伝達ピン29
と、保持筒21との間を絶縁している。
【0016】さらに、超音波操作部2は、図6に示した
ように、プラスチック等の絶縁部材から構成されるケー
シング31を有し、このケーシング31内には、回転軸
32が設けられており、この回転軸32は軸受33によ
りケーシング31に回転自在に支承して設けられて、こ
のケーシング31に設けた開口部31aから外部に突出
しており、この突出部分は大径化されている。また、回
転軸32には一対からなるギア34,35が取り付けら
れている。一方のギア34には、電動モータ36の出力
軸に設けた駆動ギア37が噛合して設けられている。ま
た、他方のギア35はエンコーダ38の入力軸に設けた
従動ギア39と噛合している。そして、この回転軸32
の内部には電極部材40が配置されている。この電極部
材40は内筒41と外筒42とを有し、これら内筒41
と外筒42は導電性部材で形成され、かつこれら内筒4
1,外筒42間には絶縁筒43が介装されている。さら
に、外筒42は絶縁リング44に挿嵌されており、この
絶縁リング44が回転軸32に挿嵌されて、固着されて
いる。従って、同軸ケーブル20は、後述する接続アダ
プタ50を介して、その芯線20cが内筒41に、また
シールド線20dが外筒42にそれぞれ電気的に接続さ
れることになる。
【0017】回転軸32の一端は、前述したように、ケ
ーシング31の開口部31aに臨んでいるが、その他端
はケーシング31内に設けたロータリコネクタ45の回
転側部材45aに連結されている。また、このロータリ
コネクタ45の固定側部材45bにはコード9内のケー
ブル9aが接続されている。さらに、ロータリコネクタ
45の固定側部材45bは回転規制部材46に嵌合され
ており、これによってこの固定側部材45bが共回りす
るのを規制し、かつ振れを防止するように構成してい
る。そして、この開口部31aの周囲には連結筒部47
が立設されており、この連結筒部47は回転軸32を囲
繞している。
【0018】超音波プローブ1のコネクタ部1cは直接
超音波操作部2に接続されるのではなく、接続アダプタ
50を介して接続される。即ち、接続アダプタ50は、
その一方側にコネクタ部1cへの接続機構が、また他方
側には超音波操作部2への接続機構が設けられている。
接続アダプタ50は、図7に示したように、最外周側に
略円筒状に形成したハウジング51と、このハウジング
51の先端側に螺挿された保持筒52とから構成した固
定側部材を有し、この固定側部材は超音波操作部2に固
定的に保持される。このために、ハウジング51の一端
側は超音波操作部2のケーシング31に設けた連結筒部
47に着脱可能に連結され、かつ連結した状態で相対回
動しないように、連結筒部47には円周方向に複数箇所
の係合突起47aが設けられており、この係合突起47
aはハウジング51に設けられ、それに対応する係合溝
51aと係合することによりハウジング51は回転方向
に固定した状態で、超音波操作部2に連結されることに
なる。また、保持筒52には、超音波プローブ1のコネ
クタ部1cにおける保持筒21が挿通できる挿通孔52
aが形成されている。そして、保持筒52にはその端部
側の外周面から挿通孔52aに臨む貫通孔52bが複数
箇所穿設されており、これら貫通孔52bには固定用ビ
ス53が出没可能に挿通されており、この固定用ビス5
3とばね受け54との間には、固定用ビス53が突出す
る方向に付勢するばね55が弾装されている。固定用ビ
ス53は先端が尖った係止部53aとなっており、コネ
クタ部1cの保持筒21の外周面には軸線方向に向けて
の係止溝(図示せず)が形成されて、コネクタ部1cを
保持筒21が挿通孔52a内に位置するまで挿入される
と、固定用ビス53の係止部53aが保持筒21の係止
溝に係合して、フレキシブルシャフト17を回転させて
行う超音波振動子13によるラジアル超音波走査時に、
保持筒21及びこの保持筒21に連結したチューブ16
の回り止め機能を発揮するようになる。
【0019】接続アダプタ50におけるハウジング51
及び保持筒52からなる固定側部材の内部には回転側部
材が回転自在に設けられており、回転側部材は回転筒部
材56と中空回転体57とから構成される。中空回転体
57には超音波プローブ1のコネクタ部1cが挿入され
るソケット58が螺挿して設けられており、またこの中
空回転体57は保持リング59に螺挿されている。保持
リング59は袋ナット60で回転筒部材56に連結保持
されている。中空回転体57は絶縁部材から構成され、
その内部には第1の筒状電極61が螺挿されており、こ
の第1の筒状電極61の内側に絶縁部材62が螺挿され
ている。さらに、絶縁筒62の内部に第2の筒状電極6
3を装着する構成としたものである。ここで、これら第
1,第2の筒状電極61,63はそれぞれ軸線方向に割
りを入れたばね性を有するものである。さらに、中空回
転体57の周胴部には駆動ピン64が設けられており、
この駆動ピン64は超音波プローブ1のコネクタ部1c
が接続された時に、その回転伝達ピン29と当接可能と
なっている。これら駆動ピン64と回転伝達ピン29と
の間の係合によって、接続アダプタ50の回転側部材か
らの回転力がコネクタ部1cの回転部材22に伝達さ
れ、従ってこれら駆動ピン64と回転伝達ピン29とに
より連動回転手段が構成される。
【0020】一方、回転筒部材56の先端側の部位に
は、超音波操作部3における回転軸32の太径化された
部位の内面に形成した円環状凹部32aに係合して、接
続アダプタ50が超音波操作部3から逸脱しないように
保持するためのCリング65が嵌合されている。また、
このCリング65の嵌合部より先端側の部位にはスプラ
インを形成し、回転軸32の内面に形成したスプライン
部と係合する連結リング66が螺合されている。回転筒
部材56の内部にはコネクタ部材67が固定的に設けら
れている。コネクタ部材67は、それぞれ導電部材から
なる外套管68と電極棒69と、これら外套管68,電
極棒69間には絶縁リング70が介装されている。そし
て、第1の筒状電極61との間は配線71により、また
第2の筒状電極63と電極棒69との間は配線72によ
りそれぞれ接続されている。また、外套管68及び電極
棒69はそれぞれ割りが入ったものから構成される。こ
こで、固定側部材と回転側部材とは、軸受を介して連結
するように構成することもできるが、図示したように、
ハウジング51と回転筒部材56とを僅かな隙間を持た
せて遊嵌させるように構成することもできる。このよう
に、回転筒部材56をハウジング51に遊嵌させると、
ハウジング51を超音波操作部2における連結筒部47
に係合させた状態で、そのコネクタ部材67が容易に回
転軸32に倣うようにして嵌合される。
【0021】以上のように構成することによって、超音
波プローブ1は、その先端側において、超音波振動子1
3を装着した先端キャップ10からなる超音波走査部1
aを内視鏡5に設けた処置具挿通チャンネル6の内径よ
り大径に形成することができ、超音波振動子13として
は、低い周波数で、パワーの大きな大型のものを用いる
ことができる。この結果、反射エコー信号が外乱ノイズ
等の影響を受けるのを極力抑制できるようになり、S/
N比の高い鮮明な超音波画像が得られる。
【0022】超音波プローブ1は内視鏡5の挿入部5b
を体腔内に挿入する前の段階で、予め挿入部5bの先端
側から処置具挿通チャンネル6内に挿通させて、そのコ
ネクタ部1cを本体操作部5aに設けた処置具導入部6
aから導出させる。ここで、コネクタ部1cは直接超音
波操作部2に接続されるのではなく、接続アダプタ50
を介して超音波操作部2に接続されることから、コネク
タ部1cを処置具導入部6aから導出させた後に、まず
コネクタ部1cを接続アダプタ50に接続する。この接
続は、電極ピン28を保持筒52の挿通孔52aに挿嵌
させることにより行える。これによって、電極ピン28
が接続アダプタ50のソケット58における第2の筒状
電極63内に挿入され、回転伝達ピン29が接続アダプ
タ50側の駆動ピン64に接合される状態になると、保
持筒21の外周に設けた溝に固定用ビス53が係合する
ことになる。この結果、接続アダプタ50の回転側部材
を回転させると、回転伝達ピン29と駆動ピン64との
間の係合により回転の伝達が行われ、かつ保持筒52に
超音波プローブ1の保持筒21とが係合して、回転方向
に固定される。
【0023】以上の操作は、接続アダプタ50は自由状
態となっているから、片方の手で接続アダプタ50を把
持した状態で、容易に行うことができ、かつ接続時に細
いコネクタ部1cに無理な力が作用して損傷させる等の
おそれはない。また、脆弱なコネクタ部1cを、強度の
高い接続アダプタ50で覆うことによって、コネクタ部
1cの保護が図られる。従って、コネクタ部1cが処置
具導入部6aから導出させた時に、直ちに接続アダプタ
50を連結すれば、誤って他の物体等と衝突しても、コ
ネクタ部1cが損傷するようなことはない。ただし、接
続アダプタ50は超音波操作部2に直ちに接続しても良
いが、内視鏡5の操作に対して制約が加わる等の事情が
あれば、接続アダプタ50を超音波操作部2から分離し
た状態にしておくこともできる。
【0024】少なくとも、超音波検査を行う際には、接
続アダプタ50を超音波操作部2に接続することによっ
て、図8に示した状態にする。ここで、超音波操作部2
は支持アーム8に取り付けられており、この支持アーム
8は可動であるにしろ、接続時には様々な方向に力が加
わることになる。しかしながら、脆弱なコネクタ部1c
は予め接続アダプタ50に接続されており、直接超音波
操作部2に接続されるのは、この接続アダプタ50であ
り、この接続アダプタ50の回転筒部材56を超音波操
作部2のケーシング31に設けた回転軸32に連結し、
またハウジング51を連結筒部47に連結すると、コネ
クタ部材67が超音波操作部2の電極部材40に接続さ
れる。これによって、回転軸32が接続アダプタ50の
回転筒部材56及び中空回転体57を介して超音波プロ
ーブ1の回転部材22に伝達され、この回転部材22に
連結したフレキシブルシャフト17に回転が伝達され
る。また、超音波振動子13に接続した信号線20a,
20bからなる同軸ケーブル20は、電極ピン28,回
転伝達ピン29を介して接続アダプタ50のソケット5
8における第1,第2の筒状電極61,63から配線7
1,72を介してコネクタ部材67の内筒管69及び外
套管68から超音波操作部2の内筒41,外筒42から
なる電極部材40に、さらにこの電極部材40からロー
タリコネクタ45を経てコード9を介して超音波観測装
置3と電気的に接続される。
【0025】従って、電動モータ36を作動させると、
この回転力が超音波プローブ1の先端の超音波走査部1
aにおける超音波振動子13を装着した回転部材14に
まで伝達されて、この回転部材14が回転駆動される。
そして、超音波観測装置3にエンコーダ38からの信号
を取り込んで、所定角度毎に駆動パルスを超音波振動子
13に印加することによって、超音波振動子13から体
内に向けて超音波パルスが送信されて、その反射エコー
が受信される。この受信信号を超音波観測装置3に伝送
して、所定の信号処理を行うことによって、超音波画像
信号を生成できる。この超音波画像はラジアル超音波画
像であって、このラジアル超音波画像はモニタ4に表示
されることになる。
【0026】ところで、一般に超音波プローブは、内視
鏡5の処置具挿通チャンネル6を介して体腔内に挿入さ
れることから、その寸法・形状としては、超音波プロー
ブの全体が処置具挿通チャンネル6内に挿通可能とする
こともできる。また、前述したように、先端部分を処置
具挿通チャンネル6の内径より大きくしても良く、さら
にこれとは逆に、基端側の部分、即ちコネクタ部の部分
を処置具挿通チャンネル6の内径より太くすることも可
能である。先端側を太くした場合には、既に説明したよ
うに、挿入部を体腔内に挿入する前に、予め超音波プロ
ーブを処置具挿通チャンネル6の先端側から挿入するこ
とになる。コネクタ部の部分は全く処置具挿通チャンネ
ル6内に挿入されることがないので、コネクタ部側のみ
を太くしても、超音波プローブを処置具導入部6a側か
ら挿入できるから、処置具挿通チャンネル6への挿脱操
作には全く影響を与えることはない。
【0027】以上のように、超音波プローブは、その先
端側または基端側のいずれか一方を処置具挿通チャンネ
ル6より太くすることができるが、先端側を太くした超
音波プローブ1では、大型の超音波振動子13を用いる
ことができる。一方、コネクタ部は回転の伝達機構と電
極とを備えていなければならないから、コネクタ部を太
径化することは、その製造が容易になると共に、強度が
向上する。特に、超音波プローブは超音波操作部に着脱
可能に接続されることから、電極等の強度を向上させる
には、その太径化が必要となる。
【0028】ここで、コネクタ部側を太くした超音波プ
ローブは、図示は省略するが、実質的には超音波プロー
ブ1のコネクタ部1cを接続アダプタ50と連結したと
同様の構成となる。ただし、接続アダプタ50の部位を
着脱する必要がないことから、超音波プローブ1側の回
転部材22が接続アダプタ50の回転筒部材56に直結
し、かつ同軸ケーブル20の芯線20cをコネクタ部材
67の内筒管69に、またシールド線20dを外套管6
8に直結した構成となる。従って、本願発明において
は、低周波で大きなパワーの超音波パルスを送信できる
ようにするために、大型の超音波振動子13を超音波プ
ローブ1の可撓性コード1bの先端に設けた先端キャッ
プ10内に装着し、これにより細径のコネクタ部1cを
用いたものにおいて、超音波操作部2に着脱する際にお
ける強度向上を図ると共に、先端側が処置具挿通チャン
ネル6内に挿通でき、コネクタ部の部位を太径化させた
タイプの超音波プローブと同じ超音波操作部に接続でき
ることになる。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、内
視鏡の処置具挿通チャンネル等の通路に挿通され、大型
の超音波振動子を用いたために、通路の先端側から挿通
されるタイプの超音波プローブであっても、通路の基端
側から挿通される超音波プローブが接続される超音波操
作部に容易に、しかも確実に接続でき、かつ着脱時にコ
ネクタ部が損傷しないように保護できる等の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す超音波診断装置の
全体構成図である。
【図2】超音波プローブと接続アダプタとを示す外観図
である。
【図3】超音波プローブの先端部分の断面図である。
【図4】図3のX−X断面図である。
【図5】超音波プローブの基端側の部分の断面図であ
る。
【図6】超音波操作部の断面図である。
【図7】接続アダプタの断面図である。
【図8】超音波操作部に接続アダプタ及び超音波プロー
ブを接続した状態の接続部分の断面図である。
【符号の説明】
1 超音波プローブ 1a 超音波走
査部 1b 可撓性コード 1c コネクタ
部 2 超音波操作部 3 超音波観測
装置 5 内視鏡 6 処置具挿通
チャンネル 6a 処置具導入部 10 先端キャ
ップ 13 超音波振動子 16 チューブ 17 フレキシブルシャフト 22 回転部材 23〜26 回転部 28 電極ピン 29 回転伝達ピン 32 回転軸 36 電動モータ 38 エンコー
ダ 40 電極部材 41 内筒 42 外筒 50 接続アダ
プタ 51 ハウジング 52 保持筒 53 固定用ビス 56 回転筒部
材 57 中空回転体 58 ソケット 61 第1の筒状電極 63 第2の筒
状電極 64 駆動ピン 67 コネクタ
部材 68 外套管 69 電極棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 正敏 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富士 写真光機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に超音波走査部を備え、この超音波
    走査部に可撓性コードを連結すると共に、この可撓性コ
    ードの基端部にコネクタ部を設けて、このコネクタ部か
    ら可撓性コード内に前記超音波走査部に設けた超音波振
    動子を回転駆動する回転伝達手段を装着した超音波プロ
    ーブと、この回転伝達手段を回転駆動する回転駆動手段
    及び回転角検出手段を備えた超音波操作部とを備え、前
    記超音波プローブを内視鏡の通路に挿通させて超音波検
    査を行うものにおいて、前記超音波走査部の外径を前記
    通路の内径より大きく、前記可撓性コード及びコネクタ
    部の外径を前記通路の内径より小さくなし、前記コネク
    タ部は前記超音波操作部に着脱可能に接続される接続ア
    ダプタに着脱可能に接続可能な構成としたことを特徴と
    する経内視鏡的に挿入される超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記コネクタ部は、固定部とこの固定部
    内に挿通させた回転部とから構成され、前記接続アダプ
    タは、固定側部材の内部に回転側部材を回転自在に設け
    ることにより構成され、前記コネクタ部の固定部は前記
    接続アダプタの固定側部材に相対回動不能に挿嵌させ、
    かつ回転部は連動回転手段により前記接続部の回転側部
    材に接続する構成としたことを特徴とする請求項1記載
    の経内視鏡的に挿入される超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記連動回転手段は、前記コネクタ部の
    回転部に設けた回転伝達ピンと、前記接続アダプタの回
    転側部材に設けた駆動ピンとから構成し、前記コネクタ
    部の回転部は、前記接続アダプタの回転側部材内に、そ
    の回転伝達ピンが前記駆動ピンに対面する位置にまで挿
    嵌可能な構成としたことを特徴とする請求項2記載の経
    内視鏡的に挿入される超音波診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003024335A1 (en) * 2001-09-18 2003-03-27 Fisher & Paykel Healthcare Limited Respiratory apparatus and methods of respiratory treatment

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