JPH1141910A - レーザ電源装置 - Google Patents

レーザ電源装置

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JPH1141910A
JPH1141910A JP9209655A JP20965597A JPH1141910A JP H1141910 A JPH1141910 A JP H1141910A JP 9209655 A JP9209655 A JP 9209655A JP 20965597 A JP20965597 A JP 20965597A JP H1141910 A JPH1141910 A JP H1141910A
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JP
Japan
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heat
power supply
plate
laser power
switching element
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JP9209655A
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English (en)
Inventor
Mikio Watanabe
幹男 渡辺
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Miyachi Technos Corp
Original Assignee
Miyachi Technos Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 簡易かつ小型の構成で電気部品に対する冷却
および絶縁の双方を効果的に施し、レーザ発振動作の安
定化および装置の小型化をはかる。 【解決手段】放熱板64には1つまたは複数の冷却水通
路72が設けられている。各スイッチング素子24,
[40a,40b]と放熱板との間には、熱伝導板74
A,74Bおよび絶縁シート76が重なって挟まれてい
る。各熱伝導板は、熱伝導率の高い板材たとえば銅板か
らなり、電極板52よりも格段に大きな面積を有してお
り、各スイッチング素子のパッケージ50の背面の露出
電極板52に直接接触する。絶縁シート76は、たとえ
ばシリコンゴム系絶縁シートからなり、各熱伝導板の背
面と放熱板の内側面との間に一枚(共通)の帯状シート
として挟まれている。各スイッチング素子と放熱板との
間には両者間の熱結合度を高めるための保持手段78
A,78Bが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0010】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ発振部に電
力を供給するレーザ電源装置に関する。
【0020】
【従来の技術】YAGレーザ等の固体レーザ装置では、
励起ランプを点灯させて、その光エネルギーをYAGロ
ッド等のレーザ媒体に照射してレーザ発振を起こすよう
に構成されている。
【0030】このようなレーザ装置で用いられる電源装
置は、一般に、商用周波数の交流電力を整流して直流に
変換する整流回路と、この整流回路からの直流電力をい
ったん蓄えるコンデンサと、このコンデンサに蓄えられ
た電気エネルギーを放電させて励起ランプに駆動電流
(ランプ電流)を供給するランプ電流供給回路とを備え
ている。
【0040】ランプ電流供給回路には、コンデンサと励
起ランプとの間に直列に接続された放電用のスイッチン
グ素子が含まれる。たとえば、励起ランプを連続点灯さ
せて連続発振のレーザ光を出力させる場合、このスイッ
チング素子は商用周波数よりも桁違いに高い周波数(た
とえば50kHz)でスイッチング制御され、これによ
って連続した(途切れのない)ランプ電流が励起ランプ
に供給される。この種のスイッチング素子には、通常、
パワーMOSFETのような大容量トランジスタが使用
される。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】上記のような放電用の
スイッチング素子は、スイッチング動作中に相当な量の
熱を発生するため、強制的な冷却を必要とする。典型的
には、熱伝導率の高い金属たとえば銅またはアルミニウ
ムからなる水冷式の冷却板の上にスイッチング素子を取
り付ける構造が採用されている。この場合、スイッチン
グ素子がそのパッケージ表面全体をプラスチック樹脂等
の絶縁体で覆った絶縁型であれば、冷却板に直接接触し
ても、電気的には何の問題(特に短絡等)も起きない。
ところが、このような絶縁型のスイッチング素子は、放
熱性が低く、パッケージ内に熱がこもりやすいため、過
熱や蓄熱で劣化したり破壊しやすいという問題がある。
【0060】この点、パッケージ表面上で電極板が露出
している非絶縁型のスイッチング素子は、この電極板か
ら外部へ熱を放出できるため、放熱性が良く、そのぶん
過熱や蓄熱による劣化または破壊を起こしにくい。ま
た、非絶縁型の素子は絶縁型のものよりも価格的に有利
(低い)でもある。
【0070】しかし、非絶縁型のスイッチング素子は、
パッケージ表面上で電極板が露出しているため、絶縁対
策が難しい。すなわち、上記のような水冷式の放熱板に
この電極板を直接接触させるようにして取り付けた場合
は、大きな冷却効果が得られるものの、放熱板も電極板
と同一の電位を有することになるため、放熱板全体を周
囲から電気的に絶縁しなくてはならない。しかも、個々
の非絶縁型スイッチング素子毎に、電気的に独立した放
熱板を充てて、大掛かりな絶縁対策を施さなくてはなら
ず、電源装置が極めて大規模で高価なものとなり、実用
的ではない。このため、従来のレーザ電源装置では、非
絶縁型のスイッチング素子が使用されることはほとんど
なかった。
【0080】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、非絶縁型の電気部品(典型的にはスイッチング
素子)に対する冷却および絶縁の双方を簡易かつ効果的
に施すようにして、レーザ発振動作の安定化および装置
の小型化をはかるようにしたレーザ電源装置を提供する
ことを目的とする。
【0090】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の第1のレーザ電源装置は、パッケージの表
面上で電極板が露出している非絶縁型の電気部品を備え
るレーザ電源装置において、前記電気部品より発生され
る熱を吸収して放熱するための放熱部材と、前記電気部
品より発生される熱を前記放熱部材へ伝えるために前記
電気部品の電極板と直接接触する熱伝導率の高い熱伝導
板と、前記熱伝導板と前記放熱部材との間に挟まれた絶
縁シートとを具備する構成とした。
【0100】本発明の第2のレーザ電源装置は、上記第
1のレーザ電源装置において、前記電気部品が、レーザ
発振部に供給される電流を制御するためのスイッチング
素子である構成とした。
【0110】本発明の第3のレーザ電源装置は、上記第
1のレーザ電源装置において、前記電気部品が、レーザ
発振部に供給される電力をいったん蓄えるためのコンデ
ンサに供給される電流を制御するためのスイッチング素
子である構成とした。
【0120】本発明の第4のレーザ電源装置は、上記第
1ないし第3のレーザ電源装置のいずれかにおいて、前
記電気部品を前記放熱部材側に押し付けるようにして保
持する保持部材を具備する構成とした。
【0130】本発明の第5のレーザ電源装置は、上記第
1ないし第4のレーザ電源装置のいずれかにおいて、前
記熱伝導板が前記電気部品の電極板よりも大きな面積を
有する構成とした。
【0140】本発明の第6のレーザ電源装置は、上記第
1ないし第5のレーザ電源装置のいずれかにおいて、前
記放熱部材に冷却媒体の流れる冷却媒体通路が設けられ
ている構成とした。
【0150】本発明の第7のレーザ電源装置は、上記第
1ないし第6のレーザ電源装置のいずれかにおいて、そ
れぞれの電極板が電気的に同電位であるべき複数個の前
記電気部品が同一の前記熱伝導板に取り付けられる構成
とした。
【0160】
【発明の実施の形態】以下、添付図を参照して本発明の
実施例を説明する。
【0170】図1に、本発明の一実施例によるレーザ電
源装置の回路構成を示す。このレーザ電源装置は、固体
レーザ装置たとえばYAGレーザ加工装置に組み込ま
れ、レーザ発振部100の励起ランプ102に電力を供
給する。
【0180】レーザ発振部100において、励起ランプ
102およびYAGロッド104(レーザ媒体)は、た
とえばアクリル樹脂からなるチャンバ106内に設けら
れた反射鏡筒(図示せず)の中に相隣接して配置されて
いる。チャンバ106の外でYAGロッド104の光軸
上には、一対の光共振器ミラー108,110がYAG
ロッド104を挟み平行に向き合って配置されている。
【0190】後述する本実施例のレーザ電源装置より供
給されるランプ電流IL によって励起ランプ102が発
光すると、その光エネルギーによってYAGロッド10
4が励起され、YAGロッド104の両端面より軸方向
に出た光が光共振器ミラー108,110の間で反射を
繰り返して増幅されたのちレーザ光LBとして出力ミラ
ー108を抜ける。出力ミラー108を抜けたレーザ光
LBは、ミラー(図示せず)を介して、あるいは入射ユ
ニット、光ファイバおよび出射ユニット(図示せず)を
介して被加工物(図示せず)の加工ポイントに向けて照
射されるようになっている。
【0200】本実施例のレーザ電源装置は、励起ランプ
102にレーザ発振用の電力を供給するための主電源部
10と、励起ランプ102の点灯を開始させるためのブ
ースタ回路12およびトリガ回路(図示せず)と、装置
全体を制御するための制御部14および主電源部の力率
を制御するための力率制御回路34とを有している。
【0210】主電源部10は、商用周波数(50Hzま
たは60Hz)の単相交流電圧EAを入力して直流に変
換(整流)する単相整流回路16と、この単相整流回路
16からの直流電力をいったん蓄えるコンデンサ18
と、単相整流回路16とコンデンサ18との間に接続さ
れた充電回路20と、コンデンサ18と励起ランプ10
2との間に接続されたランプ電流供給回路22とを含ん
でいる。
【0220】単相整流回路16は、たとえば単相全波整
流回路からなり、入力した単相交流電圧EA を全波整流
して、正弦波形の半波を180゜ずつ繰り返すような全
波整流波形の直流電圧EB を出力する。
【0230】充電回路20には、単相整流回路16とコ
ンデンサ18との間でコンデンサ18と並列に接続され
た充電用スイッチング素子24と、単相整流回路16と
充電用スイッチング素子24の間に直列に接続されたイ
ンダクタンスコイル26と、充電用スイッチング素子2
4とコンデンサ18との間に直列に接続されたダイオー
ド28が含まれている。
【0240】単相整流回路16とコンデンサ18との間
には、インダクタンスコイル26およびダイオード28
からなる充電回路と並列に、電流制限抵抗30および逆
流防止ダイオード32からなる充電バイパス回路が接続
されている。また、充電回路の開閉器としてサイリスタ
36が設けられている。このサイリスタ36の導通(オ
ン)/遮断(オフ)状態は、サイリスタ制御回路38に
よって制御される。
【0250】充電用スイッチング素子24は、力率制御
回路(PFC)34によってスイッチング制御される。
力率制御回路34は、コンデンサ18に供給される充電
電流Ic の位相を単相整流回路16より出力される直流
電圧EB の位相に合わせるように、たとえば70kHz
の高周波数で充電用スイッチング素子18をスイッチン
グ制御する。これにより、本装置に入力される交流電力
に対して励起ランプ102側へ実際(有効)に供給され
る有効電力の比率つまり力率を可及的に1に近づけるこ
とができる。したがって、単相式の電源装置において、
高い電力効率およびレーザ発振効率を実現できる。ま
た、たとえば220Vの入力交流電圧EAに対してコン
デンサ18の充電電圧Ec をたとえば360Vまで昇圧
するので、入力交流電源に電圧変動に影響されない安定
した電力を励起ランプ102に供給できるようになって
いる。
【0260】ランプ電流供給回路22は、放電用スイッ
チング回路40、インダクタンスコイル42、出力コン
デンサ44、還流ダイオード46および逆流防止ダイオ
ード48から構成されている。
【0270】放電用スイッチング回路40は、一対のス
イッチング素子40a,40bで構成されている。これ
らのスイッチング素子40a,40bは、制御部14か
らのたとえば50kHzのスイッチング制御信号Ga,
Gbによって交互にオンするようにスイッチング制御さ
れる。これにより、ランプ電流IL が途切れることなく
連続的に流れ、励起ランプ102は連続点灯し、レーザ
発振部100より連続発振のレーザ光LBが得られる。
【0280】制御部14は、たとえばマイクロプロセッ
サからなり、適当なインタフェース回路(図示せず)を
介して入力装置や表示装置等(図示せず)に接続され、
所定のプログラムにしたがい各種設定値および各種測定
値に基づいて、装置内の各部の制御を行う。
【0290】ブースタ回路12は励起ランプ102の点
灯を開始させるときに用いられる。励起ランプ102は
たとえばキセノンランプからなり、ガラス管の両端に電
極端子を取り付け、管内にガスを封入している。励起ラ
ンプ102を点灯させるにはランプ内でガスの絶縁を突
き破り、両電極間で放電させる必要がある。
【0300】励起ランプ102を点灯させるとき、制御
部14は、先に主電源部10とブースタ回路12を起動
させておいて、トリガ回路(図示せず)を作動させる。
トリガ回路は、励起ランプ102のカソード端子とラン
プ102のガラス管の周りに設置された金属板との間に
約20kVの高電圧を印加することによってランプ10
2内のガスを絶縁破壊し、インピーダンスを下げる。そ
うすると、その後を追うようにブースタ回路12より約
2500Vの高電圧で電流が励起ランプ102に流し込
まれ、励起ランプ102のインピーダンスがいっそう下
がる。その後は主電源部10からの150V程度のラン
プ電圧ED でも十分な大きさの電流(ランプ電流IL )
を流すことができる。
【0310】励起ランプ102が点灯を開始したなら、
制御部14はインバータ・スイッチング制御信号HVの
生成を止めてブースタ回路12を止める。なお、主電源
部10の逆流防止ダイオード48には、たとえば320
0V耐圧の高耐圧型ダイオードが使用される。
【0320】このレーザ電源装置において、充電用スイ
ッチング素子24および放電用スイッチング素子40
a,40bには、パッケージの表面上で電極板が露出し
ている非絶縁型の大容量トランジスタたとえばパワーM
OSFETが用いられる。
【0330】図2および図3に、この非絶縁型パワーM
OSFETの典型的なパッケージ構造を示す。
【0340】図2に示すように、ラケットの形体を有す
る熱伝導率の高い金属板たとえば銅板52の片面に、M
OSFETが構築または搭載されているチップ54をハ
ンダ付け等で固定する。この銅板52は、当該MOSF
ETの電極の1つたとえばドレイン端子に直接接触して
電気的に接続されており、銅板52から突出したピン5
2aがドレイン端子ピンとなる。このドレイン端子ピン
52aの左右両側にたとえば銅棒からなる2本のピンつ
まりゲート端子ピン56、ソース端子ピン58が配置さ
れ、これらのゲート端子ピン56、ソース端子ピン58
にチップ54側のMOSFETのゲート端子、ソース端
子がそれぞれワイヤボンディングで電気的に接続され
る。そして、これらの部材の周りをプラスチック樹脂6
0で封止してパッケージ50が出来上がる。
【0350】ただし、非絶縁型では、図3に示すよう
に、銅板52の外側面つまりチップ54から見て裏側の
面がパッケージ表面上で露出している。この銅板52は
ドレイン電極の一部を構成する電極板であり、実際の使
用に際しては何らかの絶縁対策が必要となる。
【0360】図4に、本実施例のレーザ電源装置におい
て充電用スイッチング素子24および放電用スイッチン
グ素子40a,40bを冷却する冷却機構の構成を示
す。図5に、この冷却機構の要部の構成を示す。
【0370】図4および図5に示すように、これらのス
イッチング素子24,[40a,40b]は、各々の露
出した電極板(銅板)52を外側に向けるようにしてプ
リント配線板62の縁部に適当な間隔を置いて一列に配
置される。スイッチング素子24,[40a,40b]
の外側または背後には、プリント配線板62に対して直
角な向きで放熱板64が配設されている。この放熱板6
4から離れた位置で、プリント配線板62上には、この
レーザ電源装置において特に冷却の必要のない素子また
は回路要素を構成する電気部品たとえばコンデンサ6
6、コイル68、抵抗70等が実装されている。
【0380】放熱板64は、熱伝導率の高い一対の板材
たとえば銅板64a,64bを一体(一枚)に貼り合わ
せてなる。この放熱板64には、たとえば外側の銅板6
4aを適当な経路(この例では水平方向の経路)に沿っ
て局所的に外側に湾曲させる形で内部(銅板64a,6
4bの間)に1つまたは複数の冷却水通路72が設けら
れている。図示しない冷却水供給部からの冷却水が放熱
板64の冷却水通路72を流れることで、放熱板64は
冷やされ、周囲の熱、特にスイッチング素子24,[4
0a,40b]より発生される熱を吸収し、冷却水を通
じて放熱する。
【0390】各スイッチング素子24,[40a,40
b]と放熱板64との間には、熱伝導板74A,74B
および絶縁シート76が重なって挟まれている。
【0400】各熱伝導板74A,74Bは、熱伝導率の
高い板材たとえば銅板からなり、各スイッチング素子2
4,[40a,40b]のパッケージ50の背面の露出
電極板52に直接接触する。なお、放電用スイッチング
素子40a,40bはこのレーザ電源装置において互い
に並列接続され、それぞれのドレイン電極が同電位にな
るべきであるから、導電体でもある熱伝導板74Bに一
緒に取り付けられても支障はない。
【0410】各熱伝導板74A,74Bは、電極板52
よりも格段に大きな面積を有している。これにより、図
6に示すように、放熱板64に対する各スイッチング素
子24,[40a,40b]の電極板52の放熱面積
が、熱伝導板74A,74Bを介在させることで、熱伝
導板74A,74Bの面積まで大きく拡張されることに
なる。
【0420】また、この実施例では、各熱伝導板74
A,74Bの左右両端部が内側に断面L状に屈曲してい
る。これらの屈曲部は、各熱伝導板の取扱いおよび取付
けを容易にするだけでなく、隣接する他の電気部品との
間隔が狭い場合でも各伝導板が大きな熱容量を確保でき
るという利点がある。
【0430】絶縁シート76は、たとえばシリコンゴム
系絶縁シートからなり、各熱伝導板74A,74Bの背
面と放熱板64の内側面との間に一枚(共通)の帯状シ
ートとして挟まれている。この帯状絶縁シート76は、
各熱伝導板74A,74Bと放熱板64との間の電気的
な接続または短絡を確実に防止するように、各熱伝導板
74A,74Bよりも大きなサイズ(特に幅サイズ)を
有している。
【0440】また、各スイッチング素子24,[40
a,40b]と放熱板64との間には両者間の熱結合度
を高めるための保持手段78A,78Bが設けられてい
る。各保持手段78A,78Bは、一端80aが放熱板
64の内側面に当接し、他端部80bの内側面が各スイ
ッチング素子のパッケージ50の前面に係止する断面L
状の板ばね部材80と、この板ばね部材80を放熱板6
4にねじ止めするボルト82とで構成される。ボルト8
2は、板ばね部材80の孔80cおよび放熱板64の孔
64cを貫通し、放熱板82の裏側でナット84と螺合
する。
【0450】ボルト82を締め回すと、板ばね部材80
の係止部80bが各スイッチング素子のパッケージ50
を放熱板64側に押し付けるようにして弾力的に加圧す
る。この弾力的な加圧によって、パッケージ50の背面
の電極板52が熱伝導板74A(74B)および絶縁シ
ート76を介して放熱板64に密着する。
【0460】なお、板ばね部材80はたとえばリン青銅
などの金属板からなり、導電性を有するが、その係止部
80bが接触するパッケージ50の前面は絶縁体(プラ
スチック樹脂)であるから、電気的な問題(短絡等)は
ない。
【0470】かかる構成の冷却機構において、各スイッ
チング素子24,[40a,40b]は50kHz程度
の高い周波数でスイッチング動作して電流(充電電流、
ランプ電流)を通すため、相当な量の熱を発生する。こ
のスイッチング動作で発生した熱の殆どはパッケージ背
面の電極板52から熱伝導板74A(74B)に速やか
に伝熱または吸熱され、さらに各熱伝導板74A(74
B)から絶縁シート76を介して放熱板64に吸熱され
る。
【0480】ここで、絶縁シート76の熱抵抗は伝熱に
関与する部分の面積に反比例する。この冷却機構におい
て、絶縁シート76の伝熱に関与する部分は各熱伝導板
74A(74B)と接触する部分である。図6に示すよ
うに、各熱伝導板74A(74B)はパッケージ背面の
電極板52よりも格段に大きな面積を有しており、絶縁
シート76との間に十分な接触面積を与えている。この
ため、絶縁シート76の熱抵抗は低く、各熱伝導板74
A(74B)から放熱板64へ速やかに熱が伝導され
る。
【0490】加えて、保持手段78A(78B)の加圧
力により、パッケージ背面の電極板52、各熱伝導板7
4A(74B)、絶縁シート76および放熱板64が相
互に密着していることも、電極板52と放熱板64との
間の熱的結合度または熱伝導率を高めている。
【0500】このように、この冷却機構では、各スイッ
チング素子24,[40a,40b]のパッケージ背面
の露出電極板52に十分大きな面積を有する熱伝導板7
4A(74B)を直接接触させることで、電極板52か
らの放熱効率を向上させるとともに、熱伝導板74A
(74B)と水冷式放熱板64との間に絶縁シート76
を介在させることによって良好な熱伝導性を確保しつつ
十分な電気的絶縁を施している。これによって、各スイ
ッチング素子24,[40a,40b]は、過熱や蓄熱
から保護されるとともに電気的短絡からも保護され、安
定したスイッチング動作を維持することができる。
【0510】この冷却機構では、各スイッチング素子2
4,[40a,40b]が非絶縁型であり、熱伝導板7
4A(74B)、絶縁シート76および放熱板64も各
々が簡易な構成である。そして、これらの要素が密に一
体結合されて組み立てられるため、機構全体が簡易かつ
コンパクトであり、ひいては本レーザ電源装置の簡易化
・小型化が実現されている。
【0520】特に、この実施例では、それぞれの露出電
極板52の電位が同一である複数の放電用スイッチング
素子40a,40bについては、これらを1つの共通熱
伝導板74Bに近接並置して取り付けることにより、一
層の簡易小型化を実現している。
【0530】なお、同様にして、充電用スイッチング素
子24を複数個並列接続し、冷却機構においてそれら複
数個の素子24を大きめな1つの共通熱伝導板74Aに
並置して取り付けることももちろん可能である。
【0540】また、図4では省略しているが、スイッチ
ング素子24,[40a,40b]以外の発熱性の素子
たとえばサイリスタ36、ダイオード28、46等も冷
却板64に取り付けてよい。もっとも、これらの素子
は、発熱量が少ないため、スイッチング素子ほどの冷却
効率を必要としない。したがって、熱伝導板74を省い
て、絶縁シート76だけを介して放熱板64に取付する
構造で十分である。
【0550】上記した実施例ではスイッチング素子2
4,[40a,40b]として非絶縁型のパワーMOS
FETを用いたが、バイポーラ式の非絶縁型パワートラ
ンジスタ等も使用可能である。絶縁シート76には、マ
イカ、ポリエステルフィルム等も使用可能である。熱伝
導板74A,74Bの形状、材質も種々の変形が可能で
あり、放熱板64の構造または冷却方式も種々の変形が
可能である。
【0560】また、上記実施例におけるレーザ電源装置
の回路構成は一例であり、種々の回路構成が可能であ
る。
【0570】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ電
源装置によれば、非絶縁型電気部品のパッケージ表面上
で露出する電極板に大きな面積を有する熱伝導板を直接
接触させて、この熱伝導板から絶縁シートを通して放熱
部材に熱を伝えるようにしたので、簡易かつコンパクト
な構成で該電気部品を過熱や短絡等から保護して、所期
の動作を維持させ、ひいてはレーザ発振動作の安定化を
はかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるレーザ電源装置の回路
構成を示すブロック図である。
【図2】非絶縁型パワーMOSFETの典型的なパッケ
ージ構造(内部)を模式的に示す図である。
【図3】非絶縁型パワーMOSFETの典型的なパッケ
ージ構造(外観)を示す図である。
【図4】実施例のレーザ電源装置における冷却機構の全
体構成を示す斜視図である。
【図5】実施例における冷却機構の要部の構成を示す断
面図である。
【図6】実施例の冷却機構における熱伝導板の作用を説
明するための図である。
【符号の説明】
16 単相整流回路 18 コンデンサ 24 充電用スイッチング素子 40a,40b 放電用スイッチング素子 50 パッケージ 52 電極板 64 冷却板 72 冷却水通路 74A,74B 熱伝導板 76 絶縁シート 78A,78B 保持手段 80 板バネ部材 82 ボルト 84 ナット 100 レーザ発振部 102 励起ランプ 104 YAGロッド(レーザ媒体)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージの表面上で電極板が露出して
    いる非絶縁型の電気部品と、 前記電気部品より発生される熱を吸収して放熱するため
    の放熱部材と、 前記電気部品より発生される熱を前記放熱部材へ伝える
    ために前記電気部品の電極板と直接接触する熱伝導率の
    高い熱伝導板と、 前記熱伝導板と前記放熱部材との間に挟まれた絶縁シー
    トとを具備するレーザ電源装置。
  2. 【請求項2】 前記電気部品が、レーザ発振部に供給さ
    れる電流を制御するためのスイッチング素子である請求
    項1に記載のレーザ電源装置。
  3. 【請求項3】 前記電気部品が、レーザ発振部に供給さ
    れる電力をいったん蓄えるためのコンデンサに供給され
    る電流を制御するためのスイッチング素子である請求項
    1に記載のレーザ電源装置。
  4. 【請求項4】 前記電気部品を前記放熱部材側に押し付
    けるようにして保持する保持手段を具備する請求項1な
    いし3のいずれかに記載のレーザ電源装置。
  5. 【請求項5】 前記熱伝導板が前記電気部品の電極板よ
    りも大きな面積を有する請求項1ないし4のいずれかに
    記載のレーザ電源装置。
  6. 【請求項6】 前記放熱部材に冷却媒体の流れる冷却媒
    体通路が設けられている請求項1ないし5のいずれかに
    記載のレーザ電源装置。
  7. 【請求項7】 それぞれの電極板が電気的に同電位であ
    るべき複数個の前記電気部品が同一の前記熱伝導板に取
    り付けられる請求項1ないし6のいずれかに記載のレー
    ザ電源装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010267645A (ja) * 2009-05-12 2010-11-25 Nippon Inter Electronics Corp パワーモジュールおよびその製造方法
CN105322425A (zh) * 2014-08-04 2016-02-10 株式会社天田米亚基 激光装置
JP2016152286A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 株式会社アマダミヤチ レーザ装置
JP2018139482A (ja) * 2015-06-11 2018-09-06 東レ株式会社 電源装置及びそれを用いた光化学反応装置と方法並びにラクタムの製造方法

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