JPH1141782A - 電力系統の総合異常判定装置及び保護装置 - Google Patents

電力系統の総合異常判定装置及び保護装置

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JPH1141782A
JPH1141782A JP9186477A JP18647797A JPH1141782A JP H1141782 A JPH1141782 A JP H1141782A JP 9186477 A JP9186477 A JP 9186477A JP 18647797 A JP18647797 A JP 18647797A JP H1141782 A JPH1141782 A JP H1141782A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力設備に事故が発生したかどうかの判定の
確度を向上してより的確に事故電力設備を判定でき、ま
たそれに応じて的確な保護ができる装置を得る。 【解決手段】 甲母線11の保護を行う保護装置50の
総合判定部54は、PT、CT1、CT2、CT4から
の電圧、電流情報とGIS10の甲母線11に設けられ
たガス圧センサ13、部分放電センサ14の検知情報と
を総合して、電力設備事故検出部53が甲母線11にお
ける事故の可能性を判定する。事故の可能性が高いと判
定されると操作信号出力部55がその判定結果に基づ
き、電力系統の停電範囲が最小になるようにして、事故
が発生した電力設備を系統から切離す。電圧、電流情報
だけでは判定できない事故発生電力設備を特定できる可
能性が高くなり、それに応じて適切な措置や保護ができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力系統の電力
設備の異常を総合的に判定する総合異常判定装置及びそ
の判定結果に基づいて電力設備の保護を行う保護装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電力設備の保全用に配置されてい
る各センサからの情報、例えば、ガス絶縁開閉装置(以
下、GISという)のガス圧力、内部部分放電、電力用
変圧器の内部過熱、付属の負荷時タップ切換器の油汚れ
等に関する情報は、保守支援用として扱われ、監視制御
・保護・運転支援用とは独立して扱われている。
【0003】また、従来の電力系統の保護装置において
は、保護対象とされる電力設備の事故及び事故波及を電
力設備に設置されている計器用変流装置(以下、単にC
Tという場合もある)や計器用変圧装置(以下、単にP
Tという場合もある)の情報から検出するものと、電力
設備に設けられ電力設備の状態を検出するセンサの情報
から検出するものとがある。そして、電力設備の事故や
事故波及を検出すると保護装置間で時間的協調をとりな
がら、電力設備内の遮断器を開放する。しかし、事故や
事故波及をCT、PTからの情報に基づいて検出するも
のと、センサの情報から検出するものとは、互いに相手
の情報を活用することはしていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の保護装置は、C
T、PTからの電気的情報あるいはセンサによる電力設
備の状態の検知情報のいづれか一方のだけの情報に基づ
いて保護動作を行うため、すなわち関連遮断器を開放す
るために、事故電力設備を絞り込むことができれば開放
しなくてもよい遮断器まで開放してしまい不必要に広範
囲な停電を招く場合があった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解決し
て、次のような電力系統の総合異常判定装置あるいは保
護装置を得ることを目的とする。 ・各電力設備の状態を検知する設備状態検知手段の検知
情報を活用して事故電力設備をより的確に絞り込むこと
ができる総合異常判定装置。 ・複数の電力設備に設けられた事故判定装置による事故
の可能性の判定結果の確度を比較して事故が発生した電
力設備の絞り込みの確度を向上させることができる総合
異常判定装置。
【0006】・検知情報の比較方法を予め定め、事故発
生電力設備の絞り込みの確度を向上させることができる
総合異常判定装置。 ・総合異常判定装置により判定された結果に基づき、適
切に電力遮断装置を動作させ、停電が不必要に広範囲に
及ばないようにできる電力系統の保護装置。 ・電力遮断装置がその機能を果たさないときそのことを
検知して停電範囲が最小になるようにして保護できる保
護装置。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電力系統の総合異常判定装置においては、
電力設備に設けられ電力設備の状態を検知する設備状態
検知手段の検知情報及び電力設備の電流あるいは電圧に
関する電気的情報に基づいて各電力設備の事故の可能性
の有無を判定する事故判定装置を設けた。設備状態検知
手段の検知情報と電流あるいは電圧に関する電気的情報
とに基づいて事故の可能性を判定することにより、電気
的情報だけでは絞り込みのできない事故発生電力設備に
ついても絞り込める可能性が高くなる。
【0008】そして、電力設備は、ガス絶縁開閉装置及
び電力用変圧器のうちの少なくとも一つを含むものであ
る。このように容器内に封入された充電部を有する設備
に関して検知情報を活用することは、事故の可能性の判
定に効果的である。
【0009】さらに、検知情報は、ガス絶縁開閉装置に
設けられ内部のガス圧及び部分放電に関する情報、電力
用変圧器の内部部分放電に関する情報のうちの少なくと
も一つを含むものである。ガス絶縁開閉装置の内部のガ
ス圧及び部分放電に関する情報、電力用変圧器の内部部
分放電に関する情報の利用は、当該電力設備の事故の可
能性の判定に役立つものである。
【0010】また、事故判定装置を別々の電力設備にそ
れぞれ設け、各電力設備に設けられた事故判定装置が電
力設備の事故の可能性ありとそれぞれ判定したときに両
事故判定装置の判定の確度を比較して事故の可能性あり
と判定された電力設備の事故の可能性を再評価してそれ
ぞれの事故の可能性を再判定する再判定装置を設けた。
再判定装置により事故の可能性を再評価することによ
り、事故の可能性についての判定の確度をさらに向上さ
せている。
【0011】そして、再判定装置を、検知情報が同種の
場合はその大きさにより、異種の場合は予め定められた
検知情報の種類の順位に従って判定の確度の比較を行う
ものとした。検知情報には、事故に直接結びついたもの
や、間接的なものがあるので、情報の種類に応じて評価
の順位付けをしておくことにより、より確実な判定を行
えるようにしている。
【0012】この発明の電力系統の保護装置において
は、上記いずれかに記載の電力系統の総合異常判定装置
により事故の可能性ありと判定された電力設備への電圧
の印加を停止するために所定の電力遮断装置に開放指令
を発する停止指令装置を設けたものである。開放指令に
より所定の電力遮断装置が開路して事故電力設備への電
圧の印加を停止し、事故の拡大を防止する。総合異常判
定装置により判定された事故電力設備を停電の対象と
し、他の電力設備は停止しないようにして停電範囲を限
定する。
【0013】さらに、停止指令装置から開放指令を受け
た電力遮断装置が電流の遮断動作をしない場合あるいは
電流の遮断に失敗した場合を電力遮断装置機能異常とし
て検知する電力遮断装置機能異常検知手段、及び電力遮
断装置機能異常検知手段が電力遮断装置機能異常を検知
したとき当該機能異常電力遮断装置への電圧の印加を電
力系統の停電範囲が最小となるようにして停止するよう
所定の電力遮断装置に緊急開放指令を発する緊急指令装
置を設けたものである。電力遮断装置機能異常検知手段
により機能異常が発生した電力遮断装置を特定し、その
保護を行うことにより、事故や停電範囲の拡大を防止す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.この発明の実施の一形態を図1〜図3に
より説明する。図1は保護装置の全体構成を示す構成
図、図2は保護装置の動作を示すフロー図、図3はセン
サの検知情報の例を示す説明図である。図1において、
GIS10は甲母線11と乙母線12との二重母線で構
成されている。送電線TLは遮断器CB1から断路器L
S1、断路器LS2を介して甲母線11、乙母線12に
接続しうるようにされている。甲母線11と乙母線12
とは母線連絡用の遮断器CB2により断路器LS3、断
路器LS4を介して連絡されている。遮断器CB3は断
路器LS5、断路器LS6により甲母線11、乙母線1
2に接続しうるようにされている。
【0015】また、GIS10には、ガス区分された構
成部(ガス区分については図示を省略している)のうち
主要な部分にガス圧センサ13、部分放電センサ14等
がそれぞれ設けられ、GIS10内における放電による
ガス容器内の急激な圧力上昇、内部部分放電を検出す
る。部分放電センサ14は、例えばGIS10のタンク
カバーに取り付けられたコンデンサカップリングを応用
して微小な放電電流を検出するものである。なお、これ
らの各種センサがこの発明における設備状態検知手段で
ある。なお、図1においては甲母線11の母線保護装置
のうち、保護装置50しか図示していないが、他に従来
のものと同様の、主保護装置と母線分離装置と後備保護
装置とを有する。また、乙母線12にも、甲母線11と
全く同様に保護装置50を含む母線保護装置が設けられ
ている。油入変圧器30には、主保護装置と甲後備保護
装置と乙後備保護装置とを有する変圧器保護装置が設け
られている。
【0016】油入変圧器30は遮断器CB3に接続さ
れ、断路器LS5、断路器LS6を介して甲母線11、
乙母線12から電力の供給を受け、二次側に設けられた
遮断器CB4を介して図示しない別の母線に電力を供給
する。油入変圧器30には、油入タンク内の内部放電に
よる急激な圧力上昇を検出する圧力リレー33、内部に
おける微小な部分放電を検出する部分放電センサ34等
が設けられている。
【0017】また、甲母線11への電流の流入を測定す
る計器用変流装置CT1,CT2,CT4、油入変圧器
30への電流の流入を測定する計器用変流装置CT3,
CT5、甲母線11、乙母線12の電圧を測定するため
にGIS10のタンク内に計器用変圧装置PTが設けら
れている。なお、計器用変流装置CT1〜CT5、計器
用変圧装置PTからはアナログのあるいはデジタル化さ
れた電流、電圧の波形情報が発信される。
【0018】保護対象の電力設備は、上記のように構成
され、図1において黒く塗りつぶした機器(遮断器、断
路器)は閉路され、白ぬきで表した機器は開放状態にあ
る。従って、油入変圧器30は遮断器CB3、甲母線1
1、遮断器CB1を介して送電線TLから電力の供給を
受けている状態にある。
【0019】保護装置50はCT、PT情報入力部5
1、センサ情報入力部52、電力設備事故検出部53を
有する総合判定部54及び操作信号出力部55を備えて
いる。総合判定部54がこの発明における事故判定装置
である。CT、PT情報入力部51には、電力設備の各
部の電流、電圧の計測値が計器用変流装置CT1,CT
2,CT4、計器用変圧装置PTから送信される。セン
サ情報入力部52には甲母線11(GIS)に設けられ
たガス圧センサ13、部分放電センサ14から電力設備
である甲母線11の状態に関する検知情報であるセンサ
情報が入力される。
【0020】この各機器の状態に関する情報の一例を図
3に示すが、GIS10のタンク内における圧力の急
変、ガス圧、部分放電、油入変圧器30における油入タ
ンク内の圧力の急変、油流、部分放電等に関する情報で
ある。なお、図1の保護装置50にはGIS10の甲母
線11の状態情報を入力している。図3において、左方
の情報ほど右方の情報に比し異常レベルが高い。なお、
図3に示した情報を検知するセンサは、図1においては
その一部だけを図示し、他は図示を省略している。
【0021】電力設備事故検出部53は、CT、PT情
報入力部51、センサ情報入力部52から入力された情
報に基づいて当該電力設備、図1の例では甲母線11に
おいて事故が発生した可能性の高さ、すなわち事故発生
の確度を判定し、事故発生の可能性が高い場合当該甲母
線11(以下、単に事故設備という場合がある)を電力
系統から切り離すべく所定の遮断器へトリップ信号T1
を発信する。
【0022】詳細動作は後で述べるが、電力設備事故検
出部53は次の条件を満たすときに甲母線11の事故と
判定する。 a.計測された電流の方向が保護対象の電力設備へ流入
する方向である。 b.計測された電流の値がしきい値よりも大きい。 c.計器用変流装置CT1,CT2,CT4のうち少な
くとも一つが上記a項及びb項の条件を満足し、かつガ
ス圧センサ13による内部事故発生アラームまたは部分
放電センサ14による部分放電検出アラームのいずれか
が発生している。
【0023】GIS10の甲母線11において、例えば
内部放電事故が発生したとする。このとき、通常は、計
器用変流装置CT1,CT2,CT4の電流の和がしき
い値を超えると、上記図示しない甲母線の保護装置の主
保護装置が動作して、遮断器CB1,CB2,CB3を
開放する。しかし、何らかの原因、例えば計器用変流装
置CT1の二次側巻線が部分短絡していて電流を正確に
検出できなかった場合等において、保護装置は50が、
次のように動作して、主保護装置が正常に動作したとき
と同様に遮断器CB1,CB2,CB3を開放する。こ
の場合、送電線TLから供給を受ける負荷LOADは停
電しない。これに対し、甲母線11の後備保護装置が動
作して遮断器CB2を、送電線TLの後備保護装置が動
作してCB7を、変圧器30の後備保護装置がCB4を
開放する場合は、負荷LOADは停電し、停電範囲が広
くなる。
【0024】なお、保護装置50は、従来の母線保護装
置の後備保護装置が動作するよりも早い時限で動作する
ようにしている。そして、保護装置50が正常に動作し
なかったときには、従来の後備保護装置が動作する。保
護装置50を、後備保護装置の一つとして用いている
が、従来の一般的な後備保護装置と区別するために以下
では副保護装置と称する。
【0025】次に、保護装置50の動作の詳細を図2の
フロー図を用いて説明する。ステップS1において、全
てのフラッグF1,F2,F4を初期化して0に設定す
る。ステップS2において計器用変流装置CT1の電流
の方向が甲母線11への流入方向か否かを判定し、流入
方向であればステップS3へ行く。ステップS3にてし
きい値以上であればステップS4にてフラッグF1を1
にする。ステップS2,S3で条件を満たさなければス
テップS5へ行く。以下、同様にしてステップS5〜S
7にて計器用変流装置CT2の電流について判定して、
電流の方向が流入方向で、かつ、値がしきい値以上なら
ばフラッグF2を1にする。
【0026】さらに、ステップS8〜S10にて計器用
変流装置CT4の電流について判定して、電流の方向が
流入方向でかつ値がしきい値以上ならばフラッグF4を
1にする。ステップS11にて、値が1のフラッグがあ
るか否かを判定し、あればステップS12においてガス
圧センサ13による内部事故発生アラームまたは部分放
電センサ14による部分放電検出アラームが発生したか
どうかを判定する。センサのアラームが発生していれ
ば、ステップS13において甲母線11の事故と判定
し、ステップS14において操作信号を発信する。この
操作信号は、停電範囲が最小となるように予め定められ
た遮断器を開放する信号である。
【0027】このようにして、保護装置50を設けるこ
とにより、主保護装置が動作しなかった場合に、副保護
装置として従来の後備保護装置よりも早い時限で動作し
て主保護装置の機能を補うので、停電範囲を最小限に限
定できる。
【0028】実施の形態2.図4、図5は、この発明の
他の実施の形態を示すものであり、図4は保護装置の構
成を示す構成図、図5は保護装置の動作を示すフロー図
である。図4において、GIS20は油入変圧器30の
低圧側に遮断器CB4を介して接続されている。GIS
20もGIS10と同様の構成を有するが、図4では簡
略化して図示している。また、計器用変流装置CT3が
図示のように遮断器CB3の甲母線11側に、計器用変
流装置CT5が遮断器CB4のGIS20側に設けられ
ている。その他の電力設備における断路器、遮断器等の
機器は図1のものと同様のものであるので、相当するも
のに同一符号を付して説明を省略する。
【0029】保護装置60は総合判定部54、再判定部
61、操作信号出力部62を有し、保護の対象として電
力設備である甲母線11、乙母線12、油入変圧器30
ごとに設けられているが、図では甲母線11と油入変圧
器30についてだけ示している。総合判定部54は図1
におけるものと同様のものである。再判定部61は、図
4の右方の保護装置60、すなわち甲母線11側の保護
装置60において、電力設備事故検出部53において事
故の可能性があると判定され、かつ、図4の左方の油入
変圧器30側の保護装置60においても電力設備事故検
出部53において事故の可能性があると判定されると、
再判定部61は次の動作を行う。甲母線11側の保護装
置60に入力されたPT、CT情報及びセンサ情報と、
油入変圧器30側の保護装置60に入力されたPT、C
T情報及びセンサ情報とを比較して、両保護装置60に
おける電力設備事故検出部53の判定結果の確度につい
て再評価を行う。そして、その結果に応じておのおの操
作信号出力部から操作信号T2、T3を発信して、遮断
器の開放を行う。
【0030】ここで、保護装置60のさらに詳細な動作
を図5のフロー図により説明する。CT、PT情報入力
部51、センサ情報入力部52、電力設備事故検出部5
3によって、当該電力設備例えば甲母線11における事
故の可能性の確度の判定がなされる(ステップS2
1)。この過程は図2のステップS1〜ステップS14
と同様にしてなされる。そして、当該電力設備(甲母線
11)において事故の可能性ありと判定されると、ステ
ップS22において、隣接設備、すなわち油入変圧器3
0側の保護装置60においても事故の可能性ありと判定
されているか否かを確認する。ステップS22において
油入変圧器30側に事故の可能性がないと判断されると
ステップS23において例えば甲母線11側の保護装置
60によって特定された甲母線11に事故ありと判定す
る。
【0031】ステップS22において、隣接設備である
油入変圧器30側にも事故の可能性ありと判定されると
ステップS24において、再判定部61が当該電力設備
(甲母線11側)に隣接設備(油入変圧器30側)の全
てのアラームよりも異常レベルが大きいアラームが存在
するかどうかを判断し、存在すればステップS25にて
甲母線11側の方が油入変圧器30側よりも事故の可能
性が高いと判定する。ステップS24において隣接設備
(油入変圧器30側)の全てのアラームよりも異常レベ
ルが大きいアラームが母線11側に存在しなければ、ス
テップS26において油入変圧器30側に甲母線11側
全てのアラームよりも異常レベルが大きいアラームが存
在するか否かを判断し、存在すればステップS27にお
いて隣接設備である油入変圧器30側の方が当該電力設
備である甲母線11側よりも事故の可能性が高いと判定
する。
【0032】ステップS26において、油入変圧器30
側の中に当該電力設備である甲母線11の全てのアラー
ムよりも異常レベルが大きいアラームが存在しないと判
定されるとステップS28において、両電力設備(甲母
線11側と油入変圧器30側)における事故の可能性は
同じ確度であると判定する。
【0033】アラーム間の異常レベルの大きさの比較
は、センサが同種の場合には検出値の大きさで行い、セ
ンサが異種の場合は図3に示した順位に従って決定す
る。すなわち、甲母線11において検出されたアラーム
であるガス圧センサ13による内部事故と、油入変圧器
30において検出されたアラームである部分放電センサ
34による部分放電とが、ともに発生した場合は、例え
ば図3に示した順位に従って甲母線11側の電力設備事
故検出部53の事故判定確度の方が、油入変圧器30側
の電力設備事故検出部53の事故判定確度よりも高いと
判定する。
【0034】実施の形態3.図6、図7は、さらにこの
発明の他の実施の形態を示すもので、図6は保護装置の
構成を示す構成図、図7は保護装置の動作を示すフロー
図である。この実施の形態においては、図6に示すよう
にGIS10には断路器LS7、断路器LS8が設けら
れ、断路器LS5を介して油入変圧器40が甲母線1
1、乙母線12に接続するようにされている。GIS1
0とGIS20とに油入変圧器30、油入変圧器40が
並列に接続されている。
【0035】GIS10と油入変圧器40との間には、
遮断器CB5を挟んで計器用変流装置CT6、計器用変
流装置CT7が設けられ、油入変圧器40のGIS20
側に計器用変流装置CT8が設けられ、各部を通過する
電流を計測し、計測値をアナログあるいはデジタル信号
に変換して発信する。開極完了検出器15は、遮断器C
B5の可動電極を駆動する駆動軸(図示せず)に取り付
けられた光スロットセンサにより遮断器CB5の開極動
作の完了を検出する。遮断時間検出器16は遮断器CB
5内に取り付けられ電流遮断時のアークを光学的に検出
してアークの発生している間信号を発信する。なお、開
極完了検出器15、遮断時間検出器16は、遮断器CB
1、CB3等の他の遮断器にも設けられている。
【0036】図6において、遮断器CB5に設けられた
保護装置70は遮断器機能不良検出部71、操作信号出
力部72を有する。遮断器機能不良検出部71は遮断器
CB5に設けられた開極完了検出器15、遮断時間検出
器16からの信号を受信するとともに、変圧器保護装置
75の動作信号を参照して、遮断器CB5が正常に遮断
をしたか否かを判定する。操作信号出力部72は、遮断
器機能不良検出部71の判定結果に基づき、停電範囲が
最小になるように予め決められている遮断器を開放する
よう操作信号を出力する。
【0037】変圧器保護装置75は、従来方式の油入変
圧器40の主保護装置であり、差動電流方式にて計器用
変流装置CT6、CT8間の事故を検出する。なお、開
極完了検出器15、遮断時間検出器16、及び保護装置
70は、遮断器CB6等の各遮断器ごとに設けられてお
り、遮断器CB6等について遮断器CB5に関する保護
装置70と同様に停電範囲が最小になるように保護動作
をする。
【0038】次に、保護装置70の動作の詳細例を図7
のフロー図によって説明する。油入変圧器40の保護装
置75が動作して、遮断器CB5,CB6に開放指令を
出したが、遮断器CB5が遮断失敗した場合の動作例で
ある。油入変圧器40において事故が発生した場合、変
圧器保護装置75は計器用変流装置CT6と計器用変流
装置CT8にて測定された電流の和が所定値以上のと
き、計器用変流装置CT6と計器用変流装置CT8との
間の事故であるとして遮断器CB5、遮断器CB6に開
放指令を出す。
【0039】図7のステップS31において、保護装置
70の遮断器機能不良検出部71は、遮断器CB5に開
放指令が出されているか否かを変圧器保護装置75から
の信号により判定し、開放指令が出されていればステッ
プS32にて遮断器CB5が開極したか判定し、開極動
作を完了していなければ遮断器CB5の機械的動作不良
や他の何らかの原因で開極しなかったと判断しステップ
S33にて保護対象である甲母線11に接続する全ての
遮断器、すなわち遮断器CB1,CB2,CB3に開放
指令を発する。
【0040】ステップS32にて遮断器CB5が開極を
完了していればステップS34にてアークの遮断が完了
しているか、すなわちアークの継続時間が所定時間以下
か否かを判定し、所定時間を超えていれば遮断器CB5
の遮断失敗としてステップS33へ行く。ステップS3
4にて遮断器CB5のアークの遮断が成功していれば保
護動作を終了する。ステップS33において、遮断器C
B1,CB2,CB3を開放すると甲母線11、油入変
圧器30,40が停電するが、遮断器CB7は開放しな
いので負荷LOADは停電しない。
【0041】なお、副保護装置としての保護装置70
は、油入変圧器40の従来の後備保装置が動作するより
も早い時限で動作するようにしている。副保護装置とし
ての保護装置70が何らかの原因で動作しなかった場合
は、従来の後備保護装置が動作して、遮断器CB5の遮
断失敗の後備保護を行う。
【0042】図示をしていないが、遮断器CB6につい
ても遮断器CB5に設けられた保護装置70と同様の保
護装置により、遮断器CB6の開極動作完了の判定、ア
ーク遮断の完了の判定がなされ、開極動作、アーク遮断
の不良があれば、隣接する遮断器CB4を開放する。こ
のようにして、送電線TLの停電を防止し、停電の範囲
を最小限にすることができる。
【0043】実施の形態4.上記の図6の実施の形態に
おいては、油入変圧器40の主保護装置が動作して遮断
器CB5に開放指令を出したが、遮断器CB5に遮断失
敗等の機能不良が発生した場合の保護装置70の動作に
ついて示した。これに代り図1や図4に示した副保護装
置としての保護装置50、保護装置60が動作して所定
の遮断器に開放指令を発信したときに当該遮断器が機械
的動作不良や遮断失敗などの機能不良をおこした場合に
おいても同様に適用できる。また、後備保護においても
各遮断器に遮断不能等の機能不良が発生した場合におい
ても同様の保護装置として適用できる。
【0044】このような場合の実施の形態について、図
8〜図10により説明する。図8は動作を説明するため
の電力設備の回路図、図9は図8の電力設備に設けられ
た保護システムの構成図、図10は図9の保護システム
80の動作を示すフロー図である。
【0045】図8の回路図は、図6に示したものと同様
のものである。図9において、この発明の保護装置とし
ての保護システム80は、母線保護装置81と変圧器保
護装置82と送電線保護装置83とを有し、各母線1
1,12、変圧器30,40、送電線TLごとに設けら
れている。母線保護装置81は、主保護装置81aと副
保護装置81bと母線分離装置81cと甲後備保護装置
81dを有する。変圧器保護装置81は、主保護装置8
2aと副保護装置82bと甲後備保護装置82dと乙後
備保護装置82eを有する。送電線保護装置83は、主
保護装置83aと副保護装置83bと乙後備保護装置8
3eを有する。
【0046】そして、主保護装置81a,82a,83
aには、従来と同様の保護方式のものを用いている。副
保護装置81b,82b,83bは、図6に示した保護
装置70と同様のものを用いている。母線分離装置81
cには、従来方式である距離リレー方式を用いている。
甲後備保護装置81d,82dには、図4に示した保護
装置60と同様のものを用いている。乙後備保護装置8
2e,83eには従来方式である距離リレー方式、過電
圧方式などのものを用いている。
【0047】保護システム80への入力情報としては、
各主保護装置81a,82a,83aに計器用変流装置
CT及び計器用変圧装置PTから計測値を入力する。副
保護装置81b,82b,83bには各遮断器CB1〜
CB8にそれぞれ設置されている開極完了検出器15、
遮断時間検出器14の情報を図6に示した保護装置70
と同様に入力する。母線保護装置の甲後備保護装置81
dには、母線11,12等のに設置されたガス圧センサ
13、部分放電センサ14等の情報を入力し、変圧器保
護装置の甲後備保護装置82dには油入変圧器30、4
0に設けられた圧力リレー33、部分放電センサ34等
の情報を入力する。
【0048】次に、動作の一例を図10のフロー図によ
り説明する。ステップS41において電力設備の一つで
ある油入変圧器40において事故が発生したとすると、
ステップS42において当該変圧器保護装置82の主保
護装置82aが計器用変流装置CT6とCT8とで電流
差動方式で事故を検出し、ステップS43にて所定の遮
断器CB5、CB6へ遮断指令を出す。
【0049】ステップS44において図6の遮断器機能
不良検出部71と同様のものにて変圧器主保護用の各遮
断器CB5,CB6が正常に動作したかどうかを判定す
る。ステップS44にて、遮断器が正常に作動しなかっ
た場合は、ステップS45において所定の遮断器へトリ
ップ信号を発信する。具体的には、ステップS44にお
いて、例えば遮断器CB5が遮断不能を起したと判定さ
れた場合は、ステップS45において油入変圧器40の
副保護装置82bが所定の遮断器CB1、CB2、CB
3へトリップ信号を発信して遮断失敗した遮断器CB5
の後備保護をする。
【0050】ステップS41の事故発生と同時に油入変
圧器40の甲後備保護装置82d(保護装置60と同様
のもの)が事故を検出し、ステップS46〜ステップS
48にて事故継続時間を判定し、所定時間を超えていれ
ば関連する遮断器へトリップ信号を発し後備保護を行
う。同様に油入変圧器40の乙後備保護装置82eもス
テップS49〜ステップS51において一連の判定及び
後備保護動作を行う。
【0051】なお、母線及び変圧器保護装置81,82
の甲後備保護装置81d,82dはその保護動作の開始
にあたり、どこの電力設備において事故が発生したかを
図4の実施例に示した保護装置60と同様に互いの情報
を交換しながら判定結果を再評価して再判定し、この場
合は例えば甲母線11ではなく、油入変圧器40で事故
が発生したことを例えば圧力リレー33の情報から判断
し、油入変圧器40の甲後備保護装置82dの動作を母
線11の甲後備保護装置81dの動作に優先させて保護
動作を行う。
【0052】このようにして、例えば、油入変圧器40
の主保護装置が動作して遮断器CB5が遮断失敗したと
き、甲母線11の副保護装置81bによって副保護動作
が行われた後は、図6に示した回路の状態から図8に×
印を付した各遮断器CB1、CB2、CB3、CB5
(これは遮断不能)、CB6が開路して保護動作が終了
する。しかし、遮断器CB7は開放されないので送電線
TLから給電される負荷LOADの停電を防止できる。
【0053】さらに、別の動作例を図11の回路図及び
図12のフロー図を用いて説明する。なお、図11の回
路は、図6と同様のものである。甲母線11(図11)
に事故が発生し(ステップS60)、主保護装置81a
が、動作すべきときに動作しなかった場合(ステップS
61)、甲母線11用の母線分離装置81cが母線連絡
用の遮断器CB2の回路に設けられた計器用変流装置C
T2で計測した電流値から事故を検出して動作し(ステ
ップS62)、遮断器CB2を開放する(ステップS6
3)。
【0054】また、甲母線11の甲後備保護装置81d
(保護装置60に相当)が計器用変流装置CT1(図1
1では図示を省略している。図1におけるCT1参照)
の計測電流と、センサによる検知情報である部分放電セ
ンサのアラームとにより甲母線11の事故の可能性を検
出し(ステップS64)、同時に油入変圧器40の甲後
備保護装置82d(保護装置60に相当)が計器用変流
装置CT8と油入変圧器の部分放電センサ34のアラー
ムより油入変圧器40の事故の可能性を検出する(ステ
ップS65)。
【0055】母線保護装置81の甲後備保護装置81d
と油入変圧器40の甲後備保護装置82dとの間で情報
交換が行われ、各々の判定結果が再評価され、母線保護
装置81の甲後備保護装置81dが甲母線11の事故と
判定して動作し(ステップS66)、遮断器CB1,C
B3,CB5がトリップし(ステップS67)、甲母線
11が停電する(ステップS68)。
【0056】油入変圧器40の甲後備保護装置82d
は、再評価の結果、油入変圧器40の事故でないと判定
するので動作しない。これにより、停電範囲を限定する
ことができる。従って、母線保護装置81の甲後備保護
装置81dの動作により、最終的に図11に×印を付し
た遮断器CB1,CB2,CB3,CB5が開放され
る。しかし、送電線TLから負荷LOADへの給電は可
能である。従来のように、電力設備の状態の検知情報を
用いない場合は、母線11,12、油入変圧器30,4
0、送電線TLのいずれの事故かの判定が的確にできな
いので、送電線TLへの給電も停止しなければならなか
った。
【0057】なお、例えば母線保護装置81の副保護装
置81bは母線に接続する全ての遮断器に設けられてお
り、そのうちの一台でも遮断不能などの機能不良を起し
た場合、甲後備保護装置81dが動作するよりも早く副
保護装置81bが動作して停電範囲が最小になるように
予め決められている遮断器を開放する。
【0058】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。電力設
備の各電力設備に設けられ各電力設備の状態を検知する
設備状態検知手段の検知情報及び電力設備の電流あるい
は電圧に関する電気的情報に基づいて各電力設備の事故
の可能性の有無を判定する事故判定装置を設けたので、
設備状態検知手段の検知情報と電流あるいは電圧に関す
る電気的情報とに基づいて事故の可能性を判定すること
により、電気的情報だけでは絞り込みのできない事故の
場合についても絞り込める可能性が高くなり、事故電力
設備の判定の確度が向上する。判定の確度が高くなれ
ば、判定結果に応じて適切な措置を講じることができ
る。
【0059】そして、電力系統の各電力設備は、ガス絶
縁開閉装置及び電力用変圧器のうちの少なくとも一つを
含むものであるので、このように容器内に封入された電
力設備に関して検知情報を活用して事故の可能性の判定
の確度を向上させることができる。
【0060】さらに、検知情報は、ガス絶縁開閉装置の
内部のガス圧及び部分放電に関する情報、電力用変圧器
の内部部分放電に関する情報のうちの少なくとも一つを
含むものであるので、ガス絶縁開閉装置の内部のガス圧
及び部分放電に関する情報、電力用変圧器の内部部分放
電に関する情報の利用は、当該電力設備の事故の可能性
の判定に有用であり、判定の確度を向上させることがで
きる。
【0061】また、事故判定装置を別々の電力設備にそ
れぞれ設け、各電力設備に設けられた事故判定装置が電
力設備の事故の可能性ありとそれぞれ判定したときに両
事故判定装置の判定の確度を比較して事故の可能性あり
と判定された電力設備の事故の可能性を再評価してそれ
ぞれの事故の可能性を再判定する再判定装置を設けたの
で、再判定装置により事故の可能性を再評価することに
より、事故の可能性についての判定の確度をさらに向上
させることができる。
【0062】そして、再判定装置を、検知情報が同種の
場合はその大きさにより、異種の場合は予め定められた
検知情報の種類の順位に従って判定の確度の比較を行う
ものとしたので、検知情報には事故に直接結びついたも
のや間接的なものがあり、情報の種類に応じて評価の順
位付けをしておくことにより、さらに確実な判定を行う
ことができる。
【0063】この発明の電力系統の保護装置において
は、上記のいずれかに記載の電力系統の総合異常判定装
置により事故の可能性ありと判定された電力設備への電
圧の印加を停止するために所定の電力遮断装置に開放指
令を発する停止指令装置を設けたので、所定の電力遮断
装置を開路して事故電力設備への電圧の印加を停止し、
事故の拡大を防止できる。総合異常判定装置により判定
された事故電力設備を停電の対象とし、他の電力設備は
停止しないので停電範囲を限定できる。
【0064】さらに、停止指令装置から開放指令を受け
た電力遮断装置が電流の遮断動作をしない場合あるいは
電流の遮断に失敗した場合を電力遮断装置機能異常とし
て検知する電力遮断装置機能異常検知手段、及び電力遮
断装置機能異常検知手段が電力遮断装置機能異常を検知
したとき当該機能異常電力遮断装置への電圧の印加を電
力系統の停電範囲が最小となるようにして停止するよう
所定の電力遮断装置に緊急開放指令を発する緊急指令装
置を設けたので、電力遮断装置機能異常検知手段により
機能異常が発生した電力遮断装置を特定し、その保護を
行うことにより、事故や停電範囲の拡大を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態である保護装置の構
成を示す構成図である。
【図2】 図1の保護装置の動作を示すフロー図であ
る。
【図3】 図1のセンサの検知情報の例を示す説明図で
ある。
【図4】 この発明の他の実施の形態である保護装置の
構成を示す構成図である。
【図5】 図4の保護装置の動作を示すフロー図であ
る。
【図6】 さらに、この発明の他の実施の形態である保
護装置の構成を示す構成図である。
【図7】 図6の保護装置の動作を示すフロー図であ
る。
【図8】 さらに、この発明の他の実施の形態における
電力設備の回路図である。
【図9】 図8の電力設備に設けられた保護システムの
構成を示す構成図である。
【図10】 図9の保護システムの動作例を示すフロー
図である。
【図11】 図9の保護システムの別の動作例を説明す
るための電力設備の回路図である。
【図12】 図9の保護システムの別の動作例を示すフ
ロー図である。
【符号の説明】
10 GIS、11 甲母線、12 乙母線、13 ガ
ス圧センサ、14 部分放電センサ、15 開極完了検
出器、16 遮断時間検出器、20 GIS、30 油
入変圧器、33 圧力リレー、34 部分放電センサ、
40 油入変圧器、50 保護装置、51 CT、PT
情報入力部、52 センサ情報入力部、53 電力設備
事故検出部、54 総合判定部、55 操作信号出力
部、60 保護装置、61 再判定部、62 操作信号
出力部、70 保護装置、71 遮断器機能不良検出
部、72 操作信号出力部、80 保護システム、LS
1〜LS8 断路器、CB1〜CB6 遮断器、TL
送電線、CT1〜CT8 計器用変流装置、PT 計器
用変圧装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統を構成する電力設備に設けられ
    上記電力設備の状態を検知する設備状態検知手段の検知
    情報及び上記電力設備の電流あるいは電圧に関する電気
    的情報に基づいて上記各電力設備の事故の可能性の有無
    を判定する事故判定装置を備えた電力系統の総合異常判
    定装置。
  2. 【請求項2】 電力設備は、ガス絶縁開閉装置及び電力
    用変圧器のうちの少なくとも一つを含むものであること
    を特徴とする請求項1記載の電力系統の総合異常判定装
    置。
  3. 【請求項3】 検知情報は、ガス絶縁開閉装置に設けら
    れ内部のガス圧及び部分放電に関する情報、電力用変圧
    器の内部部分放電に関する情報のうちの少なくとも一つ
    を含むものであることを特徴とする請求項2記載の電力
    系統の総合異常判定装置。
  4. 【請求項4】 事故判定装置は別々の電力設備にそれぞ
    れ設けられたものであって、各電力設備に設けられた事
    故判定装置が事故の可能性ありとそれぞれ判定したとき
    に上記両事故判定装置の判定の確度を比較して上記事故
    の可能性ありと判定された電力設備の事故の可能性を再
    評価してそれぞれの事故の可能性を再判定する再判定装
    置を有するものであることを特徴とする請求項1記載の
    電力系統の総合異常判定装置。
  5. 【請求項5】 再判定装置は、検知情報が同種の場合は
    その大きさにより、異種の場合は予め定められた検知情
    報の種類の順位に従って判定の確度の比較を行うもので
    あることを特徴とする請求項4記載の電力系統の総合異
    常判定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記
    載の電力系統の総合異常判定装置により事故の可能性あ
    りと判定された電力設備への電圧の印加を停止するため
    に所定の電力遮断装置に開放指令を発する停止指令装置
    を備えた電力系統の保護装置。
  7. 【請求項7】 停止指令装置から開放指令を受けた電力
    遮断装置が電流の遮断動作をしない場合あるいは電流の
    遮断に失敗した場合を電力遮断装置機能異常として検知
    する電力遮断装置機能異常検知手段、及び上記電力遮断
    装置機能異常検知手段が電力遮断装置機能異常を検知し
    たとき当該機能異常電力遮断装置への電圧の印加を電力
    系統の停電範囲が最小となるようにして停止するよう所
    定の電力遮断装置に緊急開放指令を発する緊急指令装置
    を設けたことを特徴とする請求項6記載の電力系統の保
    護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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