JPH1141036A - I−v変換増幅器 - Google Patents

I−v変換増幅器

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JPH1141036A
JPH1141036A JP9189526A JP18952697A JPH1141036A JP H1141036 A JPH1141036 A JP H1141036A JP 9189526 A JP9189526 A JP 9189526A JP 18952697 A JP18952697 A JP 18952697A JP H1141036 A JPH1141036 A JP H1141036A
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洋 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力電圧の製造ばらつき、温度依存性が小さ
く、高速なI−V変換増幅器を実現する。 【解決手段】 2段構成のI−V変換回路とし、初段の
帰還抵抗7と2段目の入力抵抗8をN-ポリシリ抵抗で
形成する。これにより、寄生容量の少ないポリシリ抵抗
による高速化の特徴を生かしたまま、ポリシリ抵抗の製
造ばらつきに直接依存しない出力電圧、温度係数を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、I−V変換増幅
器、特に光学式記録再生装置のI−V変換増幅器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク装置等の光学式記録再
生装置114を図6に示す。図6に示すように、半導体
レーザ101から出射された光はレンズ105により集
光され、記録媒体としてのディスク110に当たり、そ
こで反射された光は光受信素子106に照射され、電気
信号へ変換された後に制御回路112に入力される。1
02はグレーティングプレート、103はハーフプリズ
ム、104はコリメートレンズである。
【0003】光受信素子106はフォーカス及びトラッ
キングサーボを制御できるように複数のフォトダイオー
ドを備え、さらにそれぞれのフォトダイオードに対し
て、光電流を電圧信号に変換するI−V変換増幅器が接
続されている。107はシリンドリカルレンズ、108
はフォーカスアクチュエータ、109はトラッキングア
クチュエータ、113はサーボコントロールである。
【0004】近年、装置の小型化、記録媒体(ディス
ク)110の高速回転化にともない、光受信素子106
は、フォトダイオードとI−V変換増幅器とを同一チッ
プ上に形成するものが主流となってきている。そして電
気的特性については、広帯域化の要求が高まってきてい
る。
【0005】このような要求に対応するI−V変換増幅
器としては、図5に示すようにアンプ21、フォトダイ
オード20、帰還抵抗23を備えており、しかも帰還抵
抗23を寄生容量の小さいポリシリコン抵抗で形成した
ものがある(特開平5−259498号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、出力電
圧は帰還抵抗(ポリシリコン抵抗)に比例し、ポリシリ
コン抵抗はポリシリコン間の結合のネットワークが柔軟
なため、イオン注入により抵抗ρsを制御しにくく、製
造ばらつきが大きいため、出力電圧に関して、プロセス
の製造ばらつきが大きいという課題があった。
【0007】さらに、ポリシリコン抵抗の温度係数が大
きいため、出力電圧に関して温度依存性が大きいという
課題があった。
【0008】さらに、出力電圧を高くするためには、帰
還抵抗の値を大きくしなければならないが、帰還抵抗を
大きくすると、フォトダイオードの接合容量と帰還抵抗
の時定数が大きくなり、帯域が拡大されないため、高出
力電圧を得ようとしたとき、I−V変換増幅器の広帯域
化を実現できないという課題があった。
【0009】本発明の目的は、出力電圧のプロセス製造
ばらつきの低減、出力電圧の電圧依存性の低減、広帯域
化を実現したI−V変換回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るI−V変換増幅器は、I−V変換回路
と電圧増幅回路とによる二段増幅器として構成され、1
段目のI−V変換回路は、インピーダンス変換の機能を
もつものであり、2段目の電圧増幅回路は、前記I−V
変換回路からの出力を入力とし、利得を得るものであ
る。
【0011】また前記I−V変換回路及び前記電圧増幅
回路は、それぞれ帰還抵抗を有し、かつ前記電圧増幅回
路は、前記I−V変換回路からの出力が入力抵抗を通し
て入力するものである。
【0012】また前記電圧増幅回路の有する帰還抵抗
は、直列接続した少なくとも2以上の抵抗からなるもの
である。
【0013】また前記I−V変換回路の有する帰還抵抗
及び前記入力抵抗は、寄生容量の少ない抵抗で構成した
ものである。
【0014】また前記寄生容量の少ない抵抗として、ポ
リシリ抵抗を用いたものである。
【0015】また前記電圧増幅回路の有する帰還抵抗
は、寄生容量の少ない抵抗と製造ばらつきの小さい抵抗
の組合わせから構成されたものである。
【0016】また前記寄生容量の少ない抵抗と製造ばら
つきの小さい抵抗の組合わせは、前記ポリシリ抵抗とベ
ース抵抗との組合わせである。
【0017】また前記ポリシリ抵抗とベース抵抗の構成
比は、n:(1−n)(n≦1)に設定したものであ
る。
【0018】
【作用】本発明によれば、2段増幅器構成とし、初段の
帰還抵抗と2段目の入力抵抗とをN-ポリシリ抵抗で構
成している。このため、出力電圧の製造ばらつきには、
2段目の帰還抵抗の製造ばらつきが反映され、2段目の
帰還抵抗を製造ばらつきの少ないP-ベース抵抗で構成
することにより、出力電圧の製造ばらつきを低減するこ
とが可能となる。
【0019】また2段目の帰還抵抗をN-ポリシリとP-
ベース抵抗との組合わせで構成すれば、温度係数は、そ
れぞれ−3000ppn、−1400ppnであるた
め、組み合わせの比を温度係数の小さくなるような値に
設定できる。
【0020】2段構成の増幅器のうち1段目は、インピ
ーダンス変換の機能をもつため、2段目の増幅器で利得
を得ることにより、高出力で広帯域を実現することが可
能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して詳細に説明する。
【0022】(実施形態)図1において、本発明の実施
形態に係るI−V変換増幅器は、フォトダイオード2の
光電流を電圧に変換する2段増幅器、すなわち、増幅器
(I−V変換回路)3と増幅器(電圧増幅回路)4とに
よる二段増幅器として構成したものである。そして、1
段目の増幅器(I−V変換回路)3には、インピーダン
ス変換の機能をもたせ、2段目の増幅器(電圧増幅回
路)4は、1段目の増幅器3からの出力を入力とし、利
得を得るようにしたものである。
【0023】1段目の増幅器3の帰還抵抗7は、寄生容
量の少ない抵抗で形成する。2段目の入力抵抗8は、1
段目の増幅器3の帰還抵抗7と同種類の抵抗で形成し、
2段目の増幅器4の帰還抵抗は、入力抵抗8と同種類の
抵抗9と、製造ばらつきの小さい抵抗10とで形成され
ている。抵抗9と抵抗10の比は、要求される出力温度
係数に応じて任意に設定できる。
【0024】具体的には、抵抗7、抵抗8、抵抗9は、
-ポリシリ抵抗又はN+ポリシリ抵抗、抵抗10はP-
ベース抵抗又はP+ベース抵抗により形成することがが
望ましい。
【0025】また、1段目及び2段目の増幅器3、4
は、差動入力型の増幅器又はオペアンプであることが望
ましい。さらに、フォトダイオード2は、光電流Ipが
図1の矢印の方向に流れるものが望ましい。
【0026】図2は、図1に示す実施形態において、光
入力信号に対する各部の波形を示している。
【0027】図2(a)はレーザ光パワー、図2(b)
はフォトダイオード2で発生する光電流を示す。
【0028】図2(c)は、図(b)の光電流が1段目
の増幅器3でI−V変換されたときのV01の電圧を示し
ている。基準電圧Vcに対して負側に信号は振れてい
る。
【0029】図2(d)は、2段目の増幅器4からの出
力電圧を示している。ここでは、V01に対して4倍の利
得を設定している。信号は、基準電圧Vcに対して正に
振れている。
【0030】(実施例1)次に本発明の実施形態の具体
例を実施例として説明する。図1に示す実施例1におい
て、ベースエピ形フォトダイオード2のエピ側の端子1
は通常電源Vccに接続され、他端は2段構成のI−V変
換増幅器に接続される。
【0031】1段目の増幅器3は、オペアンプと、N-
ポリシリ抵抗で形成された帰還抵抗7とから構成されて
おり、フォトダイオード2に発生した光電流を電圧出力
に変換するようになっている。
【0032】2段目の増幅器4は、オペアンプと、N-
ポリシリ抵抗の入力抵抗8とを含み、帰還抵抗9、10
はそれぞれN-ポリシリ抵抗、P-ベース抵抗で構成され
ている。帰還抵抗9、10の抵抗値R3、R4の抵抗比
は、n:(1−n)(n≦1)に設定している。この構
成により、出力電圧V0は、 V0=Ip×R1(N-)×(R3(N-)+R4(P-))/
2(N-) で表わされるから、出力電圧の製造バラツキ、温度係数
は、R3(N-)+R4(P-)の項で決定される。
【0033】今、N-ポリシリ抵抗の製造バラツキ|2
0%|、P-ベース抵抗の製造バラツキを|15%|と
すると、出力電圧の製造バラツキは、 ΔV0(%)=20×n+15(1−n)となる。
【0034】また、出力電圧の温度係数ΔTは、 ΔT(ppm)=−3000×n+1400×(1−
n) (ただし、N-ポリシリ抵抗温度係数を−3000pp
m、P-ベース抵抗温度係数を−1400ppmとす
る)となる。
【0035】また、本実施例は、2段構成であるため、
高出力を得るために、1段の増幅器のときのように、フ
ォトダイオードに直結する帰還抵抗を必要以上に大きく
することなく、2段目の増幅器の電圧利得を上げること
で対処できるため、容易に広帯域化できる。
【0036】次に、本発明の実施例1により得られる効
果を図4に示す。抵抗9と10の抵抗値R3とR4の比n
を変えることにより、出力電圧の温度係数を任意に調整
できることがわかる。また、N-ポリシリ抵抗のみで回
路を構成したとき(n=1のとき)より、製造バラツキ
が低減されることが分かる。
【0037】(実施例2)図3は、本発明の実施例2を
示す図である。図1に示した実施例1では、増幅器への
入力を差動入力としたものであるが、図3に示した実施
例2では、2段構成の増幅器13,14に片側入力させ
るようにしたことを特徴とするものである。
【0038】実施例2によっても、実施例1と同等の効
果を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、2
段構成のI−V変換回路で初段の帰還抵抗と2段目の入
力抵抗を寄生容量の少ない抵抗で形成することにより、
製造ばらつきの影響を低減することができるとともに、
出力電圧の温度係数を小さくすることができる。
【0040】さらに、増幅器を2段構成にし、初段をイ
ンピーダンス変換回路にし、利得を2段目で設定するた
め、高出力電圧に設定してもI−V変換増幅器の広帯域
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す回路図である。
【図2】本発明の実施例1の各部の波形を示す特性図で
ある。
【図3】本発明の実施例2を示す回路図である。
【図4】本発明の実施例1における出力電圧の温度係数
と製造ばらつきとの関係を示す特性図である。
【図5】従来例を示す回路図である。
【図6】光学式記録再生装置を示す構成図である。
【符号の説明】
2 フォトダイオード 3,13 増幅器 4,14 増幅器 7 N-ポリシリ抵抗(帰還抵抗) 8 N-ポリシリ抵抗(入力抵抗) 9 N-ポリシリ抵抗(帰還抵抗) 10 P-ベース抵抗(帰還抵抗)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/14 10/04 10/06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 I−V変換回路と電圧増幅回路とによる
    二段増幅器として構成され、 1段目のI−V変換回路は、インピーダンス変換の機能
    をもつものであり、 2段目の電圧増幅回路は、前記I−V変換回路からの出
    力を入力とし、利得を得るものであることを特徴とする
    I−V変換増幅器。
  2. 【請求項2】 前記I−V変換回路及び前記電圧増幅回
    路は、それぞれ帰還抵抗を有し、かつ前記電圧増幅回路
    は、前記I−V変換回路からの出力が入力抵抗を通して
    入力するものであることを特徴とする請求項1に記載の
    I−V変換増幅器。
  3. 【請求項3】 前記電圧増幅回路の有する帰還抵抗は、
    直列接続した少なくとも2以上の抵抗からなるものであ
    ることを特徴とする請求項2に記載のI−V変換増幅
    器。
  4. 【請求項4】 前記I−V変換回路の有する帰還抵抗及
    び前記入力抵抗は、寄生容量の少ない抵抗で構成したも
    のであることを特徴とする請求項2又は3に記載のI−
    V変換増幅器。
  5. 【請求項5】 前記寄生容量の少ない抵抗として、ポリ
    シリ抵抗を用いたものであることを特徴とする請求項4
    に記載のI−V変換増幅器。
  6. 【請求項6】 前記電圧増幅回路の有する帰還抵抗は、
    寄生容量の少ない抵抗と製造ばらつきの小さい抵抗の組
    合わせから構成されたものであることを特徴とする請求
    項2又は3に記載のI−V変換増幅器。
  7. 【請求項7】 前記寄生容量の少ない抵抗と製造ばらつ
    きの小さい抵抗の組合わせは、前記ポリシリ抵抗とベー
    ス抵抗との組合わせであることを特徴とする請求項6に
    記載のI−V変換増幅器。
  8. 【請求項8】 前記ポリシリ抵抗とベース抵抗の構成比
    は、n:(1−n)(n≦1)に設定したものであるこ
    とを特徴とする請求項5に記載のI−V変換増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7470886B2 (en) 2005-04-13 2008-12-30 Panasonic Corporation Light receiving circuit, semiconductor laser device, and optical pickup device
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US8227739B2 (en) 2008-07-24 2012-07-24 Renesas Electronics Corporation Photodetector amplifier circuit for controlling an on state or an off state of an output transistor
JP2018195703A (ja) * 2017-05-17 2018-12-06 アズビル株式会社 光電センサ

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