JPH1140661A - 残留電荷量測定方法、及び移動状態判断方法 - Google Patents

残留電荷量測定方法、及び移動状態判断方法

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JPH1140661A
JPH1140661A JP6613298A JP6613298A JPH1140661A JP H1140661 A JPH1140661 A JP H1140661A JP 6613298 A JP6613298 A JP 6613298A JP 6613298 A JP6613298 A JP 6613298A JP H1140661 A JPH1140661 A JP H1140661A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静電チャックより基板を離脱させる際の残留吸
着力を低減させる技術、及び、離脱の際の状態を判断で
きる技術をを提供する。 【解決手段】本発明では、静電チャックプレート3上か
らウエハ1を離脱させる際に流れる電流値を検出し、静
電チャックの残留電荷を算出している。残留電荷量はウ
エハ1の搬送状態に影響を与えるので、残留電荷量を求
めることで、ウエハー1の搬送状態を知ることができ
る。更に、残留電荷量に応じ静電吸着とは逆極性の逆バ
イアスを印加するようにすれば、残留電荷を消滅させる
こともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板を静電気力で
クランプする技術にかかり、特に、静電吸着を解除する
際の残留吸着力に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スパッタリング装置やエッチ
ング装置等の、真空雰囲気中で基板を処理する真空処理
装置には、静電気力によって基板を吸着保持する静電チ
ャックが広く用いられている。
【0003】しかし、静電チャックへの電圧印加を終了
させ、静電吸着を解除しようとしても、静電チャックと
基板間の電荷は完全には消滅せず、残留電荷が残ってし
まう。このような残留電荷は残留吸着力を発生させるた
め、静電吸着の解除後、リフトピン等によって基板を静
電チャックから離脱させる際に、基板がリフトピン上で
振動したり、リフトピン上から脱落する等の不都合があ
る。
【0004】この場合、基板の搬送ができなくなった
り、後工程での処理に支障をきたすため、結果的に、最
終製品の歩留が低下してしまうという問題がある。
【0005】上記のような不都合を解決するため、従来
技術でも、静電吸着を解除する際に逆電圧(静電吸着時
の印加電圧とは逆極性の電圧)を静電チャックに印加
し、残留電荷を積極的に消滅させる方法がある。
【0006】逆電圧の印加によって残留電荷を完全に消
滅させる場合には、逆電圧の大きさと印加時間を、残留
電荷量に応じて設定する必要があるが、従来では、例え
ば基板を静電チャック上から離脱させる際の音の大小
や、リフトピン上で振動する際の振動音の大小や、基板
の振動状態(振幅)を目視することにより、残留吸着力の
大小を推定し、逆電圧の印加量を決定していた。
【0007】このように、従来技術では、残留吸着力を
観察者の主観によって推定しており、そのため、残留電
荷の有無は判断できても、残留電荷量を定量的に評価で
きなかった。
【0008】その結果、正確な逆電圧の印加量を求める
ことができず、逆電圧の印加量が少ないと、残留電荷を
消滅させられず、その逆に印加量が過剰であると、残留
電荷とは逆極性の電荷を発生させてしまい、いずれの場
合でも残留吸着力を消滅させることはできない。
【0009】そして、多数の基板を連続して処理する場
合、静電チャック上に残留電荷が残っている状態で次の
基板を静電吸着し、薄膜形成等を行おうとすると、各基
板の吸着状態が区々になるため、基板間の処理結果にば
らつきが生じるという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を解決するために創作されたもので、その目的
は、基板を静電チャックから正常に引き離せたか否かを
判断する技術を提供することにある。また、本発明の他
の目的は、残留電荷を正確に消滅させられる技術を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
課題を解決するために創作されたものであり、請求項1
に記載された発明は、静電チャックの残留電荷量測定方
法であって、誘電体と、該誘電体中に配置された電極を
有する静電チャック上に被吸着物を載置し、前記電極に
吸着電圧を印加して前記被吸着物を静電吸着し、前記吸
着電圧の印加を解除した後、前記被吸着物を前記静電チ
ャック上から離脱させる場合に、前記離脱の前に、前記
静電チャックと前記被吸着物に蓄積された電荷によって
放電電流を流した後、前記離脱させる際に流れる電流値
を測定し、この電流の値に基づいて上記静電チャックに
残留した電荷量とその極性を算出することを特徴とす
る。
【0012】請求項2記載の発明は、静電チャックの残
留電荷量測定方法であって、誘電体と、該誘電体中に配
置された電極を有する静電チャック上に被吸着物を載置
し、前記電極に吸着電圧を印加して前記被吸着物を静電
吸着する場合に、前記被吸着物を載置する際に、前記電
極に流れる電流値を測定し、該電流値から、上記静電チ
ャックに残留した電荷量とその極性を算出することを特
徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、移動状態判断方法
であって、誘電体と、該誘電体中に配置された電極を有
する静電チャック上に被吸着物を載置し、前記電極に吸
着電圧を印加して前記被吸着物を静電吸着し、前記吸着
電圧の印加を解除した後、前記被吸着物を前記静電チャ
ック上から離脱させる場合に、前記離脱の前に、前記電
極と前記被吸着物に蓄積された電荷によって放電電流を
流した後、前記離脱させる際に流れる電流の状態を測定
し、前記被吸着物の離脱状態を判断することを特徴とす
る。
【0014】請求項4記載の発明は、誘電体と、該誘電
体中に配置された電極を有する静電チャック上に被吸着
物を配置し、前記電極に吸着電圧を印加して前記被吸着
物を静電吸着し、前記吸着電圧を解除した後、前記電極
に、前記吸着電圧とは逆極性の電圧を印加し、前記静電
チャックと前記被吸着物との間の残留吸着力を低減させ
る残留吸着力低減方法であって、前記残留吸着力を低減
させた後、前記被吸着物を前記静電チャック上から離脱
させる際に流れる電流(残留電荷に起因する静電誘導に
よる電流)の状態を測定し、測定結果に基づいて、前記
逆電圧の印加状態を設定することを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、誘電体と、該誘電
体中に配置された電極を有する静電チャック上に被吸着
物を載置し、前記電極に吸着電圧を印加して前記被吸着
物を静電吸着し、前記吸着電圧を解除した後、前記電極
に、前記吸着電圧とは逆極性の電圧を印加し、前記静電
チャックと前記被吸着物との間の残留吸着力を低減させ
る残留吸着力低減方法であって、前記被吸着物を前記静
電チャック上に載置する際に流れる電流の状態を測定
し、測定結果に基づいて、前記逆電圧の印加状態を設定
することを特徴とする。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項4又は請求
項5のいずれか1項記載の残留吸着力低減方法であっ
て、前記逆電圧の印加状態を設定する際、既に残留吸着
力を低減させた被吸着物に印加した逆電圧を考慮するこ
とを特徴とする。
【0017】請求項7記載の発明は、誘電体中に電極が
配置された静電チャックを有し、該静電チャック上に被
吸着物を載置し、真空雰囲気中で前記電極に吸着電圧を
印加して前記被吸着物を静電吸着できるように構成され
た真空処理装置であって、前記吸着電圧の印加を解除し
た後、前記被吸着物を前記静電チャック上から離脱させ
る場合に、前記離脱の前に、前記電極と前記被吸着物の
間に蓄積された電荷によって放電電流を流した後、前記
離脱させる際に流れる電流の状態を測定できるように構
成されたことを特徴とする。
【0018】請求項8記載の発明は、誘電体中に電極が
配置された静電チャックを有し、該静電チャック上に被
吸着物を載置し、真空雰囲気中で前記電極に吸着電圧を
印加して前記被吸着物を静電吸着できるように構成され
た真空処理装置であって、前記静電チャック上に前記被
吸着物を載置する際に流れる電流を測定できるように構
成されたことを特徴とする。
【0019】本発明は、上記のように構成されており、
基板を静電チャック上から脱離させる際の状態を検出で
きるようになっている。
【0020】先ず、静電チャックに吸着された基板を脱
離させる場合の電荷の状態を説明する。図1(a)、
(b)、図2(c)、(d)を参照し、符号2は静電チャック
であり、誘電体で構成された静電チャックプレート3
と、該静電チャックプレート3内に配置された2枚の電
極21、22を有している。2枚の電極21、22は、
それぞれ電流計12、13を介して電源装置11に接続
されており、一方の電極21にはグラウンド電圧を印加
し、他方の電極22には、所望電圧を印加できるように
構成されている。
【0021】電源装置11による電極22への印加電圧
と、その際に電極22に流れた電流(電流計13による
測定値)の関係を、図5のタイミングチャートに示す。
【0022】先ず、静電チャック2上に被吸着物(ウェ
ハ)1を載置した後、時刻tonで電源装置11を起動
し、電極22に正電圧を印加する。
【0023】静電チャックプレート3や被吸着物1によ
り、電極21、22間にはコンデンサが形成されている
ため、電極21、22間に電圧を印加するとそのコンデ
ンサが充電され、瞬間的に大きな充電電流I0が流れ
る。
【0024】図1(a)はその状態を示しており、充電電
流I0が矢印の方向(電極22に向かう方向)に流れるこ
とにより、正電圧が印加された電極22の表面近傍に位
置する静電チャックプレート3内部には負電荷15が誘
起され、また、静電チャックプレート3表面近傍の、負
電荷15に対向する位置には正電荷17が誘起される。
【0025】他方、静電チャックプレート3の、グラウ
ンド電圧が印加された電極21の表面近傍には、正電荷
14が誘起され、それに対応する表面近傍位置には、負
電荷16が誘起される。
【0026】静電チャックプレート3表面近傍に誘起さ
れた正負の電荷17、16は、電荷17、16とは逆極
性の電荷19、18を、被吸着物1裏面側の対向する位
置に誘起させ、その結果、それらの電荷16〜19間に
発生する静電気力や、被吸着物1を流れる微少な電流に
より、被吸着物1は静電チャック2の表面に静電吸着さ
れる。
【0027】電荷16〜19が誘起された後、充電電流
0は流れなくなり、被吸着物1は、静電チャック2表
面に吸着された状態になる。その状態では、電極21、
22間に存在する等価的な抵抗成分に僅かなリーク電流
だけが流れる。
【0028】その後、静電吸着を終了するために、図5
のグラフの時刻toffにて電源装置11を切り離し、2
枚の電極21、22間を短絡させると、蓄積されていた
電荷14〜19が放出されることにより、放電電流I1
が流れる。図1(b)はその状態を示しており、放電電流
1が矢印の方向(充電電流I0とは逆方向)に流れること
により、蓄積されていた電荷14〜19は次第に減少す
る。
【0029】電荷14〜19の減少に従い、放電電流I
1も減少するが、放電電流I1が全く流れない状態になっ
ても、静電吸着時に発生した電荷14〜19は完全には
消滅しない。
【0030】消滅しないばかりでなく、被吸着物1が熱
膨張する際の物理現象により、静電チャックプレート3
表面近傍と、被吸着物1裏面側には、静電誘導による電
荷16〜19とは逆極性の電荷が発生する場合がある。
【0031】図2(c)の符号6〜8は、その逆極性の残
留電荷を示しており、被吸着物1裏面と静電チャックプ
レート3表面の対向する位置では、残留電荷6〜9は互
いに逆極性になっており、互いに引き合うため、残留吸
着力が発生し、被吸着物1は静電チャックプレート3に
吸着されてしまう(但し、残留電荷6〜9は、静電誘導
による電荷16〜19と同極性の場合もある。その場合
でも、被吸着物1と静電チャックプレート3の間に残留
吸着力が発生し、被吸着物1は静電チャックプレート3
に吸着されてしまう)。
【0032】その状態で、リフトピン10によって被吸
着物1を持ち上げる(図5の時刻t1)と、静電チャック
プレート3表面近傍の残留電荷6、7と対になっていた
被吸着物1裏面側の残留電荷8、9が存在しなくなるた
め、静電誘導により、静電チャックプレート3内部の電
極21、22に、被吸着物1の残留電荷8、9と同極性
の電荷6a、7aが誘起される。
【0033】図2(d)はその状態を示しており、その電
荷6a、7aが誘起される際には、矢印で示す方向に離脱
電流I3が流れる。この離脱電流I3が流れる方向は、充
電電流I0と同じ方向であり、その大きさは、脱離電流
が時刻t1から時刻t2の間流れているものとすると、下
記(1)式、
【0034】
【数1】
【0035】であらわされる時間積分値が、静電チャッ
ク2の残留電荷6、7の大きに比例している。
【0036】図6は、電極21、22に流れた離脱電流
3の部分拡大図である。流れる脱離電流I3に対し、電
流計12、13が互いに逆向きに挿入されているので、
電極21、22に流れる離脱電流I3は互いに逆になっ
ている。
【0037】上述した図5は、被吸着物1が静電チャッ
クプレート3から引き離される際に、リフトピン10上
で振動した場合のグラフであり、被吸着物1が持ち上げ
られる瞬間に、被吸着物1と静電チャック2との間に形
成されるコンデンサの容量が振動するため、その僅かな
期間(図5では時刻t1〜t3の期間)は、コンデンサの容
量変動により、電極21、22に振動電流が流れる。
【0038】このような振動電流の大きさと回数は、被
吸着物1の物理的な振動の大きさと回数に対応している
ので、電流計12、13によってモニターすることによ
り、被吸着物1のリフトピン10上での挙動を知ること
ができる。
【0039】以上説明したように、被吸着物1を静電チ
ャックプレート3上から引き離す際の静電誘導による離
脱電流I3や振動電流は、静電チャック2の残留電荷
6、7の大きさや、被吸着物1のリフトピン10上での
挙動を反映しているので、それらを測定することで、被
吸着物の静電チャック上からの移動状態を知ることがで
きる。
【0040】この場合、放電電流が流れた後に離脱する
際の電流値を測定すれば、静電チャックに残留した電荷
量を算出できる。また、流れる電流の向きから残留電荷
の極性も知ることができる。更に、電流値の測定に加
え、振動の周期や大きさを一緒に測定すると、基板の挙
動も知ることができる。
【0041】次に、静電チャックに基板を配置する場合
の電荷の状態を説明する。上述したように、電極21、
22への電圧印加を停止し、その間を短絡させても、静
電チャックプレート3表面近傍には残留電荷6、7が残
っており、それにより、残留吸着力が発生してしまう。
従って、被吸着物1を静電チャック2上から持ち上げる
前に、図2(c)に示した状態から電源装置11内の電圧
源11aの極性を静電吸着時とは逆向きに反転させ、電
極21、22に逆バイアスを印加する。
【0042】図3はその状態を示しており、逆バイアス
印加によって電流I4を流すと、電界放射等のある種の
物理減少の影響により、静電チャックプレート3表面近
傍の残留電荷6、7の大きさは減少し、その結果、残留
吸着力は弱まり、または消滅すると考えられる。
【0043】このように、逆バイアス印加により、残留
吸着力を弱めることができるが、残留吸着力がある場
合、その大きさは、被吸着物1を静電チャック2上から
引き離す際に流れた離脱電流I3の大きさに比例するか
ら、その脱離電流I3の電流値が小さいほど残留吸着力
は小さくなっている。
【0044】離脱電流I3の大きさを目安とし、逆バイ
アスの大きさ及び印加時間と残留吸着力との関係を図7
に示す。
【0045】図7において、記号◆は印加時間が1秒の
場合の離脱電流I3の値を示し、記号●は印加時間3秒
の場合の離脱電流I3の値を示している。逆バイアスの
電圧を大きくしていくと、離脱電流I3の値は小さくな
り、残留吸着力が減少するのが判る。
【0046】離脱電流I3の値がゼロになると、残留吸
着力はゼロになるが、印加時間が短い場合には、大きな
逆バイアスを印加することが必要になる。3秒間印加す
る場合は305Vの逆バイアスでよいが、1秒間印加す
る場合は630Vの逆バイアスが必要になる。
【0047】逆バイアスの大きさがそれ以上になると、
離脱電流I3の値は、逆バイアスを印加しない場合とは
逆向きになり、逆バイアスが大きくなるにつれてその方
向に増加していく。これは電極21、22に対する逆バ
イアスの印加が過剰となり(電圧値と印加時間との相関
関係で定まる逆バイアス印加条件が適正値を超えてい
る)、残留電荷6、7を相殺する以上に電荷が注入さ
れ、残留電荷6、7と逆符号の電荷が発生してしまった
ことを意味している。
【0048】その場合も、過剰に注入された電荷によ
り、残留起電力が発生するので望ましくない。従って、
電極21、22に逆バイアスを印加して残留電荷量を相
殺する場合には、残留電荷量を正しく測定し、それをゼ
ロとする(あるいは静電チャックと被吸着物とプロセス
に合わせて最適化する)ような、適正な印加時間と逆バ
イアス値を選ぶ必要のあることが判る。
【0049】具体的には、多数の被吸着物を連続して処
理する場合、先ず、被吸着物を引き離す際に離脱電流I
3の値を測定しておき、その電流値によって印加する逆
バイアスの大きさと時間(印加量)を決定し、実際に被吸
着物を処理した後、離脱電流I3を測定すると、逆バイ
アスの印加量を修正することが可能になり、その結果、
残留吸着力を高精度で消滅させることが可能になる。
【0050】請求項2に記載された発明は、上記知見に
基いて創作されたものであり、その残留吸着力低減方法
は、誘電体と、該誘電体中に配置された電極を有する静
電チャック上に被吸着物を配置し、前記電極に吸着電圧
を印加して前記被吸着物を静電吸着し、前記吸着電圧を
解除した後、前記電極に、前記吸着電圧とは逆極性の電
圧を印加し、前記静電チャックと前記被吸着物との間の
残留吸着力を低減させる残留吸着力低減方法であって、
前記残留吸着力を低減させた後、前記被吸着物を前記静
電チャック上から離脱させる際に流れる電流の状態を測
定し、測定結果に基づいて、前記逆電圧の印加状態を設
定することを特徴とする。
【0051】この場合には、被吸着物を静電チャック上
から離脱させる際に流れる離脱電流I3の流れ方を測定
し、例えばその電流値の時間積分値により、残留吸着力
を定量的に求めることができる。また、電流の方向から
残留電荷の極性も分かる。
【0052】従って、被吸着体の振動音の大小や、被吸
着体の振動状態(振幅)の大小を目視で判断する等の、主
観的な判断が不要になり、残留吸着力を確実に消滅させ
ることが可能になる。
【0053】上記のように逆バイアスを印加したり、又
は逆バイアスを印加しない場合に、処理が終了した被吸
着物を静電チャック2上から引き離した後も静電チャッ
クプレート3表面近傍に残留電荷6、7が残っている
と、未処理の被吸着物を静電チャックプレート3に載置
する(リフトダウン)と、被吸着物裏面側に、静電チャッ
クプレート3の残留電荷とは逆極性の電荷が誘起され
る。
【0054】図4は、図2(d)に示した状態の静電チャ
ックプレート3上に無電荷の被吸着物1を載置した後、
静電チャックプレート3表面近傍の残留電荷6、7の影
響により、被吸着物1裏面側に電荷26、27が誘起さ
れた状態を示している。この電荷26、27が誘起され
る際に電流I5が流れる。
【0055】図8に、被吸着物1を載置する際(リフト
ダウン時)に流れる電流I5のグラフを示す。この電流I
5は、離脱時の電流とは逆方向である。
【0056】その電流I5の大きさは、静電チャック2
の残留吸着力の大きさに比例しており、被吸着物に逆バ
イアスを印加する際に、逆バイアスの大きさを、電流I
5の大きさによって修正することが可能である。
【0057】なお、多数の被吸着物を連続して処理する
場合には、被吸着物を載置する前の静電チャックの残留
電荷が、被吸着物を静電チャックから離脱させる際の残
留吸着力に影響を及ぼす。
【0058】従って、直前に処理を行った被吸着物を載
置したときの電流I5、印加した逆バイアスの状態、そ
の被吸着物を引き離したときの脱離電流I3、今回処理
すべき被吸着物を載置したときの電流I5とから、正確
な逆バイアスの印加量を求めることが可能になる。
【0059】このように、本発明によれば、残留電荷が
ない状態で基板であるウェハを吸着保持してプロセスを
行うことができるため、連続して成膜等の処理を行う場
合に常に一定の吸着力でウェハを保持することができ、
その結果、安定した条件で成膜等の処理を行うことが可
能になっている。
【0060】なお、図1〜図4では、一方の電極21を
接地させた状態で他方の電極22に正電圧を印加した
が、電極21、22間の中点を接地させ、一方の電極に
負電圧を印加し、他方の電極22に正電圧を印加して被
吸着物1を静電吸着してもよい。
【0061】その構成の場合、逆バイアスを印加する際
には、負電圧を印加していた電極21に正電圧を印加
し、正電圧を印加していた電極22に負電圧を印加する
ようにするとよい。
【0062】
【発明の実施の形態】
(1)第1の実施形態 以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して詳
細に説明する。図9の符号71は、本発明に係る真空処
理装置の一実施形態であり、チャンバー72を有してい
る。チャンバー72は、図示しない真空排気系に接続さ
れ、その上部には成膜物質であるターゲット73が配置
されている。このターゲット73は、スパッタリング用
の直流電源74に接続され、負バイアスを印加できるよ
うに構成されている。なお、直流電源74のプラス側は
チャンバー72とともにアースされている。
【0063】チャンバー72内には、被吸着物であるウ
ェハ75を吸着保持するための静電チャック機構76が
設けられている。静電チャック機構76は誘電体から成
る静電チャックプレート77と、該静電チャックプレー
ト77内に配置された電極78、79によって構成され
ている。そして、これらの電極78、79には、チャン
バー72の外側に設けた静電チャック電源(電源)80
が、電流導入端子81、82を介して接続されており、
電極78、79間に所望の電圧を印加できるように構成
されている。
【0064】また、本実施の形態においては、各電流導
入端子81、82と静電チャック電源80との間に、1
μA以下の微小な電流を測定可能な電流計(電流測定手
段)83、84が挿入されている。
【0065】一方、チャンバー72の底部には、ウェハ
75を静電チャックプレート77上に載せ、又は静電チ
ャックプレート77から離脱させるための昇降機構85
が設けられている。
【0066】また、真空処理槽72の外部には、装置全
体を制御するためのコンピュータ86が設けられてお
り、このコンピュータ86は、上記昇降機構85を上下
移動させる駆動部87と、電流計83、84と、静電チ
ャック電源80と、スパッタリング用の直流電源74と
に接続されている。なお、このコンピュータ86はA/
D変換ボード等のデータ収集手段を備えており、また、
例えばペンレコーダ等の測定電流を記録するための手段
(図示せず)を備えている。
【0067】図9に示すスパッタリング装置71を用
い、ウェハ75にスパッタリング成膜処理を行う場合に
は、予め、ウェハ75が静電チャックプレート77から
正常に離脱したときの、電極78、79に流れる電流を
測定しておき、それにより、ウェハ75が正常に離脱し
たと判断できる電流範囲をコンピュータ86に記憶させ
ておく。
【0068】ここでは、その電流範囲が±100μAで
あるものとし、その範囲を越えた電流が検出されたとき
には、直ちに搬送を停止するようなシーケンスをコンピ
ュータ86に組み込んでおく。
【0069】そして、チャンバー72内を真空雰囲気に
し、図示しないウェハ搬送系により、真空雰囲気を維持
したままウェハ75をチャンバー72内に搬入し、装置
全体を制御するコンピュータ86によって昇降機構85
を上昇させ、ウェハ75をウェハ搬送系からその上に乗
せ替える。
【0070】次いで、ウェハ搬送系をチャンバー72外
に搬出した後、昇降機構85を下降させると、ウェハ7
5は静電チャックプレート77上に載置される(リフト
ダウン)。コンピュータ86によって静電チャック電源
80を制御し、所定の電圧を出力させると、ウェハ75
は静電チャック表面に吸着される。
【0071】その状態でチャンバー72内にスパッタリ
ングガスを導入し、ターゲット73に負電圧を印加して
スパッタリングを行い、ウェハ75表面に薄膜を形成す
る。薄膜が所定膜厚に形成されたところで、スパッタリ
ングガスの導入とターゲット73への電圧印加を終了す
る。
【0072】そして、コンピュータ86により、昇降機
構85を上昇させ、ウェハ75を静電チャック76から
離脱させる(リフトアップ)。その際、電流計83、84
によって電極78、79に流れる電流を測定する。コン
ピュータ86はその電流ピーク値をリアルタイムで検出
し、この電流値と、基準電流範囲の±100μAとを比
較することで、ウェハ75の上昇状態が正常であるか否
かを判断する。
【0073】例えば、電流ピーク値が100μA以上に
なってしまった場合には、コンピュータ86は搬送異常
と判断し、リフトアップを中断させる命令を駆動部87
に出力し、駆動部87が昇降機構85等の動作を停止さ
せる。その後、真空処理装置71のメンテナンスを行
い、正常状態に復帰させた後に一連の動作を再開する。
【0074】以上述べたように、本実施形態において
は、ウェハ75の搬送中に異常があった場合には、直ち
に搬送を停止して適正に対処することができるので、搬
送ズレ等により、次の処理室での処理に支障があった
り、不良品が発生する等の問題が生じなくなる。従っ
て、最終製品の歩留りが低下してしまうという問題を解
消することが可能になる。
【0075】なお、本実施形態ではスパッタリングプロ
セスに入る前に予め振動が発生し始める基準電流を求め
ておき、これと実際に測定される電流とを比較して振動
状態を判断しているが、本発明はこれに限らず、予め基
準電流を求めることなく最初の1枚のウェハの処理を開
始してしまい、プロセス中に搬送エラーが生じたときの
電流を記憶して基準電流とすることも可能である。
【0076】また、上述の実施の形態においては、スパ
ッタリング装置を例にとって説明したが、本発明はこれ
に限られず、静電チャック機構を具備する全ての装置に
適用することができるものである。この場合において
は、エッチング装置、CVD装置などの真空処理装置に
適用することができる。
【0077】さらに、図9に示す実施の形態において
は、2枚の電極78、79を設けた双極方式の静電チャ
ック76を示したが、本発明は単極方式の静電チャック
にも適用できる。
【0078】また、上述の実施の形態の場合は、電極と
逆バイアス電圧印加用の電源との間に電流計を設けるよ
うにしたが、本発明はこれに限られず、双極方式、単極
方式ともに、逆バイアス電圧印加用の電源とグラウンド
との間に電流計を配設することもできる。
【0079】(2)第2の実施形態 以下で、本発明の第2の実施の形態を図面を参照して詳
細に説明する。第2の実施形態も、第1の実施形態で説
明した図9の真空処理装置71を用いて説明する。
【0080】図9に示すスパッタリング装置71におい
て、外部よりウェハ搬送系(図示せず)に載置されたウェ
ハ75がチャンバー72に搬入された場合には、装置全
体を制御するコンピュータ86からの命令によって昇降
機構85を上方に移動させてウェハ75を受け取る。そ
の後、昇降機構85を下降させてウェハ75を静電チャ
ック76の上に載置する(リフトダウン)。その際、各電
極78、79と静電チャック電源80との間を流れる電
流値を電流計83、84によって測定する。これらの電
極78、79間に電流が流れたということは静電チャッ
クプレート77に電荷が滞留していることを意味するの
で、ウェハ75を離脱させる前に、コンピュータ86は
その電流値(正確には時間積分値)に基づき電極78、7
9に印加する適正な逆バイアス電圧値と印加時間を求め
ておく。
【0081】これらの電圧値と印加時間は一応の基準と
なるが、あくまで暫定的なもので、後に修正されること
もある値である。その後、コンピュータ86から静電チ
ャック電源80に命令を出してここから所定の電圧を出
力させ、ウェハ75をクランプして所定のスパッタリン
グプロセスを行う。
【0082】このプロセスの終了後、コンピュータ86
は静電チャック80を制御し、先に決めておいた条件
で、電極78、79に静電吸着時とは逆極性の逆バイア
ス電圧を印加させ、これにより静電チャックプレート7
7の残留電荷量を低減させる。
【0083】その後、昇降機構85を上昇させてウェハ
75を静電チャック76から離脱させる(リフトアッ
プ)。その際、電流計83、84によって電極78、7
9に流れる電流を測定し、コンピュータ86によって加
えた逆バイアスの値が適正であったどうかを判定し、必
要に応じて先に求めた逆バイアスの電圧値と印加時間を
修正する。
【0084】このように、新たなウェハが搬送されてリ
フトダウンされるごとに逆バイアス電圧値と印加時間を
求め、リフトアップ時にこれらの値を修正するという動
作を繰り返して行うことにより、ウェハの処理枚数が増
すごとに逆バイアス電圧値と印加時間の値が適正な値に
近づくので、静電チャックプレート77に滞留する電荷
を適正に除去することができる。
【0085】以上述べたように本実施の形態によれば、
残留電荷を低減させた状態でウェハ75を吸着保持して
スパッタリングを行うことができるため、連続してスパ
ッタリングを行う場合に一定の吸着力でウェハ75を保
持することができる。その結果、安定した条件で成膜を
行うことができるので、半導体デバイスの製造工程にお
ける歩留まりを向上させることができる。
【0086】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
ることなく、種々の変更を行うことができる。例えば、
上述の実施の形態においては、スパッタリング装置を例
にとって説明したが、本発明はこれに限られず、静電チ
ャック機構を具備する全ての装置に適用することができ
るものである。この場合においては、エッチング装置、
CVD装置などの真空処理装置に適用するとより効果的
である。
【0087】また、図9に示す実施の形態においては、
双極方式の静電チャックを示したが、本発明は単極方式
の静電チャックにも適用しうるものである。さらに、上
述の実施の形態の場合は、電極と逆バイアス電圧印加用
の電源との間に電流計を設けるようにしたが、本発明は
これに限られず、双極方式、単極方式ともに、逆バイア
ス電圧印加用の電源とグラウンドとの間に電流計を配設
することもできる。
【0088】さらにまた、上述の実施の形態では両極の
電極とチャック電源間の電流を測定するようにしたが、
どちらか一方の電極とチャック電源間に流れる電流を測
定するように構成することも可能である。
【0089】加えて、半導体デバイスの生産ラインにお
いて、成膜条件(静電チャックプレートの温度、チャッ
ク電圧、その他のプロセス条件)が設定されている場合
には、その条件での逆バイアスの電圧値と印加時間をあ
らかじめ実験的に定めておくこともできる。これによれ
ば、毎回コンピュータで残留電荷量の大小と逆バイアス
条件を吟味することなく残留電荷量を低減した状態でウ
ェハを連続的に搬送して処理を行うことができ、処理時
間の短縮化ひいては生産効率の向上を達成することがで
きる。
【0090】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、静電
チャックから被吸着物を離脱させて上昇させるときに、
上昇状態の異常を検出することができるので、上昇中に
異常が発生したときには直ちに上昇を停止させ、正常状
態に復帰させることができる。
【0091】従って、この振動によって搬送ズレが生
じ、これを放置したまま次の処理室に搬送してしまい、
成膜が不完全に行われてしまうという問題や、振動がひ
どすぎて搬送中に基板がリフトピンから脱落してしまう
というような問題を極力抑止することができ、最終製品
である半導体デバイスの歩留りが低下してしまうという
問題を解消することが可能になる。
【0092】また、静電チャックに残留した電荷量を正
確に定量的に評価することができるため、静電チャック
に滞留する電荷を適正に除去することができる。
【0093】また、本発明によれば、常に安定した条件
で成膜等の処理を行うことができるので、半導体デバイ
スの製造工程における歩留まりを向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a):被吸着物を静電吸着するために、電極に
電圧を印加したときの電荷分布を示す図 (b):その後、放電電流が流れているときの電荷分布を
示す図
【図2】(c):放電電流が流れなくなった後の電荷分布
を示す図 (d):被吸着物を静電チャック上から離脱させるときの
電荷分布を示す図
【図3】電極に逆バイアスを印加したときの電荷分布を
示す図
【図4】残留電荷が残っている静電チャック上に被吸着
物を載置したときの電荷分布を示す図
【図5】静電チャックプレートの電極間に印加される電
圧と、電極間に流れる電流Iの時間変化を示す図
【図6】ウェハをリフトアップしたときに電極間に流れ
る電流パルスの測定例を示すグラフ
【図7】チャック終了後静電チャックプレートに印加す
る逆バイアス電圧と印加時間をパラメーターとした場合
において、リフトアップ時の静電誘導により電極に流れ
る電流値を示すグラフ
【図8】ウェハのリフトアップ時の電流変化とリフトダ
ウン時の電流変化の様子を示すグラフ
【図9】本発明に係る真空処理装置の一実施の形態であ
るスパッタリング装置の概略構成図
【符号の説明】
1…ウェハ(被吸着物) 2…静電チャック 3…静
電チャックプレート 6、7…残留電荷 6a、7a…電荷 10…リフ
トピン 11…静電チャック電源(電源) 12、1
3…電流計 21、22…電極(吸着電極) 71…スパッタリング装置 72…真空処理槽 7
5…ウェハ(基板) 76…静電チャック 77…静
電チャックプレート 78、79…電極(吸着電極)
80…静電チャック電源 83、84…電流計
85…昇降機構 86…コンピュータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体と、該誘電体中に配置された電極を
    有する静電チャック上に被吸着物を載置し、前記電極に
    吸着電圧を印加して前記被吸着物を静電吸着し、前記吸
    着電圧の印加を解除した後、前記被吸着物を前記静電チ
    ャック上から離脱させる場合に、 前記離脱の前に、前記静電チャックと前記被吸着物に蓄
    積された電荷によって放電電流を流した後、前記離脱さ
    せる際に流れる電流値を測定し、 この電流の値に基づいて上記静電チャックに残留した電
    荷量とその極性を算出することを特徴とする静電チャッ
    クの残留電荷量測定方法。
  2. 【請求項2】誘電体と、該誘電体中に配置された電極を
    有する静電チャック上に被吸着物を載置し、前記電極に
    吸着電圧を印加して前記被吸着物を静電吸着する場合
    に、 前記被吸着物を載置する際に、前記電極に流れる電流値
    を測定し、 該電流値から、上記静電チャックに残留した電荷量とそ
    の極性を算出することを特徴とする静電チャックの残留
    電荷量測定方法。
  3. 【請求項3】誘電体と、該誘電体中に配置された電極を
    有する静電チャック上に被吸着物を載置し、前記電極に
    吸着電圧を印加して前記被吸着物を静電吸着し、前記吸
    着電圧の印加を解除した後、前記被吸着物を前記静電チ
    ャック上から離脱させる場合に、 前記離脱の前に、前記電極と前記被吸着物に蓄積された
    電荷によって放電電流を流した後、前記離脱させる際に
    流れる電流の状態を測定し、前記被吸着物の離脱状態を
    判断することを特徴とする移動状態判断方法。
  4. 【請求項4】誘電体と、該誘電体中に配置された電極を
    有する静電チャック上に被吸着物を配置し、前記電極に
    吸着電圧を印加して前記被吸着物を静電吸着し、前記吸
    着電圧を解除した後、前記電極に、前記吸着電圧とは逆
    極性の電圧を印加し、前記静電チャックと前記被吸着物
    との間の残留吸着力を低減させる残留吸着力低減方法で
    あって、 前記残留吸着力を低減させた後、前記被吸着物を前記静
    電チャック上から離脱させる際に流れる電流の状態を測
    定し、測定結果に基づいて、前記逆電圧の印加状態を設
    定することを特徴とする残留吸着力低減方法。
  5. 【請求項5】誘電体と、該誘電体中に配置された電極を
    有する静電チャック上に被吸着物を載置し、前記電極に
    吸着電圧を印加して前記被吸着物を静電吸着し、前記吸
    着電圧を解除した後、前記電極に、前記吸着電圧とは逆
    極性の電圧を印加し、前記静電チャックと前記被吸着物
    との間の残留吸着力を低減させる残留吸着力低減方法で
    あって、 前記被吸着物を前記静電チャック上に載置する際に流れ
    る電流の状態を測定し、測定結果に基づいて、前記逆電
    圧の印加状態を設定することを特徴とする残留吸着力低
    減方法。
  6. 【請求項6】前記逆電圧の印加状態を設定する際、既に
    残留吸着力を低減させた被吸着物に印加した逆電圧を考
    慮することを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれ
    か1項記載の残留吸着力低減方法。
  7. 【請求項7】誘電体中に電極が配置された静電チャック
    を有し、該静電チャック上に被吸着物を載置し、真空雰
    囲気中で前記電極に吸着電圧を印加して前記被吸着物を
    静電吸着できるように構成された真空処理装置であっ
    て、 前記吸着電圧の印加を解除した後、前記被吸着物を前記
    静電チャック上から離脱させる場合に、前記離脱の前
    に、前記電極と前記被吸着物の間に蓄積された電荷によ
    って放電電流を流した後、前記離脱させる際に流れる電
    流の状態を測定できるように構成されたことを特徴とす
    る真空処理装置。
  8. 【請求項8】誘電体中に電極が配置された静電チャック
    を有し、該静電チャック上に被吸着物を載置し、真空雰
    囲気中で前記電極に吸着電圧を印加して前記被吸着物を
    静電吸着できるように構成された真空処理装置であっ
    て、 前記静電チャック上に前記被吸着物を載置する際に流れ
    る電流を測定できるように構成されたことを特徴とする
    真空処理装置。
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