JP2011040658A - 処理物保持装置、静電チャックの制御方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

処理物保持装置、静電チャックの制御方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】静電チャック及び処理物に残留する電荷をより一層確実に除去できる処理物保持装置、静電チャックの制御方法及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】静電チャック20上にウエハを載置し、電極21a,21bに相互に逆極性の電圧を印加して静電チャック20にウエハを吸着する。ウエハに対しプラズマ処理が終了した後、逆極性電圧の印加、除電プラズマ処理、除電電圧の印加を順次行い、その後リフトピンを作動させてウエハを静電チャック20から脱離する。ウエハを脱離する際に電極21a,21bの配線経路24a,24bに流れる電流を電流計32a,32bにより検出し、その検出結果に基づき、制御部34は、次のウエハを処理する際の除電プラズマ処理時のプラズマ条件、並びに除電電圧の極性、電圧値及び印加時間を決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ウエハ(半導体基板)等の処理物を静電気により吸着する処理物保持装置、静電チャックの制御方法及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置製造プロセスにおいて、静電チャックは、例えば成膜装置やエッチング装置等のチャンバ内の所定の位置に半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という)等の処理物を固定する際に使用されている。静電気チャックは、ウエハの素子形成面に接触することがないため素子形成面に疵をつけるおそれがなく、また真空又は減圧雰囲気でもウエハを確実に吸着できるという利点がある。
静電チャックには、電極を絶縁体により被覆してクーロン力によりウエハを吸着するクーロン型静電チャックと、電極を高抵抗材料により被覆してジョンソンラーベック力によりウエハを吸着するジョンソンラーベック型静電チャックとがある。クーロン型静電チャックでは電極とウエハとの間に基本的に電流は流れないが、ジョンソンラーベック型静電チャックでは電極とウエハとの間に極少量の電流が流れる。
ところで、静電チャックの表面は絶縁体又は高抵抗材料により覆われているため、静電チャックへの電圧供給を停止しても静電チャックの表面又はその近傍に電荷が残り、静電気によりウエハが静電チャックに吸着されたままになることがある。このような状態でリフトピンによりウエハを押し上げて静電チャックからウエハを脱離させようとすると、ウエハの位置がずれて搬送に支障をきたしたり、ウエハに疵をつけたり、極端な場合はウエハを破損してしまうこともある。そこで、プラズマ処理後に静電チャックの電極に逆極性の一定電圧を印加して、静電チャック及びウエハに蓄積された電荷を除去することが一般的に行われている。
クーロン型静電チャックでは逆極性の電圧の印加により静電チャックの表面に蓄積された電荷を比較的容易に除去することができる。しかし、ジョンソンラーベック型静電チャックでは、単に逆極性の一定電圧を印加しただけでは静電チャックに残った電荷を十分に除去することができない。そのため、ウエハを脱離させる際に静電チャックから流れる電流を測定し、その電流値に基づいて次のウエハを脱離させるときに静電チャックに印加する逆極性の電圧の電圧値と印加時間とを決定することが提案されている。
特開2007−165917号公報 特開平6−120329号公報 特表2000−514247号公報 特開昭60−189950号公報
しかし、上述した従来の方法では、いずれも静電チャックに残った電荷の除去が十分でなく、静電チャックからウエハを脱離する際にウエハの位置がずれて搬出時に疵をつけたり、放電が発生してウエハを破損するおそれがある。
以上から、静電チャック及び処理物に残留する電荷をより一層確実に除去できる処理物保持装置、静電チャックの制御方法及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
一観点によれば、第1の電極及び第2の電極を有する静電チャックと、前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ電圧を印加する電源と、前記静電チャックの前記第1の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第1の電流計と、前記静電チャックの前記第2の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第2の電流計と、前記静電チャックから前記処理物を脱離するリフトピンと、前記第1の電流計及び前記第2の電流計から信号を入力し、前記電源、前記プラズマ装置及び前記リフトピンを制御する制御部とを有する処理物保持装置が提供される。
上記一観点によれば、従来に比べて静電チャック及び処理物に残留する電荷をより一層確実に除去できる。これにより、半導体ウエハ等の処理物の位置ずれや破損等の不具合の発生を防止できる。
図1は、ICP型エッチング装置の一例を示す模式図である。 図2は、ジョンソンラーベック型静電チャックの一例を示す断面図である。 図3は、実施形態に係る処理物保持装置の構成を示すブロック図である。 図4は、処理物保持装置を使用したプラズマ処理工程を示すタイミングチャートである。 図5は、各工程における静電チャック及びウエハの電荷蓄積状態を示す模式図(その1)である。 図6は、各工程における静電チャック及びウエハの電荷蓄積状態を示す模式図(その2)である。 図7は、実施形態に係る静電チャックの制御方法を含むプラズマ処理方法を示すフローチャート(その1)である。 図8は、実施形態に係る静電チャックの制御方法を含むプラズマ処理方法を示すフローチャート(その2)である。 図9は、印加電圧と電流値との関係を調べた結果の一例をプロットして示す図である。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
図1はICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)型エッチング装置の一例を示す模式図である。
ICP型エッチング装置10は、チャンバ11と、高周波コイル12と、高周波(RF:Radio Frequency)電源13とを有している。チャンバ11にはガス供給源(図示せず)からプラズマ源となるガスが供給される。また、チャンバ11は、排気管14を介して真空装置(図示せず)に接続されている。この真空装置によりチャンバ11内を一定の圧力に維持することができる。
チャンバ11内には静電チャック20が配置されており、この静電チャック20により処理物(ウエハ)を静電吸着してチャンバ11内の所定の位置に固定する。
チャンバ11の上には高周波コイル12が配置されている。この高周波コイル12に高周波電源13から高周波電流を供給すると、チャンバ11内に高周波磁場が発生し、チャンバ11内のガスが励起されてプラズマが発生する。エッチング時にはウエハにバイアス電圧が印加される。これにより、プラズマ中のイオンがプラズマと処理物との間に発生するシース電界により加速されて処理物に衝突し、処理物の表面がエッチングされる。
本実施形態では、静電チャック20として、ジョンソンラーベック型静電チャックを使用する。図2はジョンソンラーベック型静電チャックの一例を示す断面図である。
静電チャック20は円盤状の部材であり、一対の電極21a,21bを高抵抗材料で被覆した構造を有している。電極21a,21bには、配線経路24a,24bを介して相互に逆極性の電圧が印加され、静電チャック20上に配置されたウエハをジョンソンラーベック力により吸着する。電極21a,21bを被覆する高抵抗材料は例えばTi(チタン)等の導電性材料を混練した窒化アルミニウム又は酸化アルミニウム等のセラミックからなり、1013Ωcm以下(例えば109〜1012Ωcm)の抵抗率を有する。
また、静電チャック20には、リフトピン25が挿通するリフトピン挿通孔22と、ウエハと静電チャック20との間にHe(ヘリウム)等の冷却ガスを供給するためのガス通流孔23とが設けられている。
なお、図2では電極21a,21bが静電チャック20の中心線を挟んで配置されている静電チャックを示しているが、一対の電極を同心円状に配置した静電チャックもある。
ところで、前述したように、静電チャックに残留した電荷を除去するために、従来からウエハ処理後に静電吸着時(チャッキング時)の電圧とは逆極性の一定電圧を印加することが行われている。しかし、ジョンソンラーベック型静電チャックでは、ウエハの状態、静電チャックやチャンバの温度、及びセラミックの経年変化などによりウエハに残留する電荷量が変化するため、逆極性電圧の電圧値や電圧印加時間の最適値は一定ではない。また、ウエハ及び静電チャックには、プラズマから供給される単極性の電荷も蓄積される。このため、単に静電チャックに逆極性の電圧を印加するだけでは、ウエハ及び静電チャックに残留する電荷を十分に除去することはできない。
以下、本実施形態について説明する。図3は、本実施形態に係る処理物保持装置の構成を示すブロック図である。なお、図3において、図1,図2と同一物には同一符号を付している。また、本実施形態においては、ICP型エッチング装置において処理物(ウエハ)を保持する処理物保持装置について説明している。
図3に示すように、静電チャック制御装置30は、ローパスフィルタ31a,31bと、電流計32a,32bと、直流電源33a,33bと、制御部34とを有している。
直流電源33aは、制御部34からの信号に応じて、静電チャック20の一方の電極21aに供給する直流電圧を発生する。また、直流電源33bは、制御部34からの信号に応じて、静電チャック20の他方の電極21bに供給する直流電圧を発生する。
電流計32aは、電極21aと直流電源33aとの間の配線経路24aに流れる電流の電流値及び向きを検出する。また、電流計32bは、電極21bと直流電源33bとの間の配線経路24bに流れる電流の電流値及び向きを検出する。これらの電流計32a,32bによる電流の検出結果は、制御部34に出力される。
ローパスフィルタ31aは、電極21aと電流計32aとの間の配線経路24a内に配置され、当該配線経路24a内に流れる電流に重畳した交流成分(RF成分)を除去(カット)する。これと同様に、ローパスフィルタ31bは、電極21bと電流計32bとの間の配線経路24b内に配置され、当該配線経路24b内に流れる電流に重畳した交流成分(RF成分)を除去(カット)する。
制御部34は、電流計31a,31bの出力に応じて、直流電源33a,33b及び高周波電源13を制御する。
静電チャック20に残留する電荷による不具合の発生を防止するためには、処理物及び静電チャック20に帯電した電荷量を知ることが望ましい。そのために、本実施形態では、電極21a,21bと直流電源32a,32bとの間の配線経路24a,24b内にそれぞれ電流計32a,32bを配置している。なお、本実施形態においては、静電チャック20の2つの電極21a,21bの面積は同一であるとしている。
図4は上述した処理物保持装置を使用したプラズマ処理(プラズマエッチング)工程を示すタイミングチャートである。また、図5,図6は、各工程における静電チャック及びウエハ(処理物)の電荷蓄積状態を示す模式図である。なお、図4(a)は横軸に時間、縦軸に電極21a,21bに印加する電圧をとったタイミングチャートであり、図4(b)は横軸に時間、縦軸に電極21a,21bの配線経路24a,24bに流れる電流をとったタイミングチャートである。図4(a),(b)において実線は電極21bに対する印加電圧又は電極21bの配線経路24bに流れる電流を示し、破線は電極21aに対する印加電圧又は電極21aの配線経路24aに流れる電流を示している。
図4(a),(b)に示すように、本実施形態では、(i)静電チャックにウエハを吸着する吸着工程、(ii)プラズマエッチング工程、(iii)中間工程、(iv)逆極性の電圧を印加して残留電荷を除去する第1の電圧印加工程、(v)プラズマ照射により残留電荷を除去する除電プラズマ照射工程、(vi)逆極性又は順極性の電圧を印加して残留電荷を除去する第2の電圧印加工程、(vii)リフトピンによりウエハを静電チャックから脱離させるリフトアップ工程、を順に実施する。以下、各工程の詳細を説明する。
(i)吸着工程
吸着工程では、図5(a)に示すように、静電チャック20の上にウエハ(処理物)40を載置する。そして、図4(a),図5(a)に示すように、電極21aに負電圧を印加し、電極21bに正電圧を印加する。
そうすると、電極21aの上方の静電チャック20の表面に負の電荷が蓄積し、電極21bの上方の静電チャック20の表面に正の電荷が蓄積する。静電チャック20の表面に蓄積したこれらの電荷により、ウエハ40の下面側には静電チャック20側の電荷に対し逆極性の電荷が誘起される。そして、静電チャック20の表面の電荷とウエハ40の下面側の電荷との間の静電気力により、ウエハ40は静電チャック20に吸着される。
図4(b)に示すように、電極21a,21bにそれぞれ正負の電圧を印加したときには瞬間的に大きな電流が流れるが、その後電流は減少して一定の値になる。電極21a,21bに印加される電圧は、プラズマ処理が終了するまで一定に維持される。
なお、電極21a,21bに印加する電圧(保持電圧)は、例えば以下のように設定する。まず、静電チャック20の上にテスト用のウエハを載置し、一方の電極21aに−1kV、他方の電極21bに+1kVの電圧を印加する。これにより、ウエハは静電チャック20に静電吸着される。
次に、ガス通流孔23を介して静電チャック20とウエハとの間にHeガス(冷却ガス)を導入する。そして、Heガスの圧力を、通常のプラズマエッチング時の圧力の2倍程度を維持するように制御する。その後、Heガスの圧力をモニターしながら、電極21a,21bに印加する電圧を徐々に下げる。電極21a,21bに印加する電圧がある程度低くなると、静電チャック20による吸着力が低下し、圧力制御が崩れてHeガスの圧力が急激に低下する。このときの電圧を記録し、ウエハの吸着に必要な最小限の電圧を導出する。そして、この電圧に余裕分の電圧を付加して保持電圧とする。
(ii)プラズマエッチング工程
プラズマエッチング工程では、チャンバ11内に所定のガスを供給するとともに、真空装置を稼働させてチャンバ11内を所定の圧力に維持する。また、高周波電源13から高周波コイル12に高周波電流を供給し、チャンバ11内にプラズマを発生させて、ウエハ40をエッチングする。このプラズマエッチング工程では、図5(b)に示すように、プラズマからウエハ40及び静電チャック20にイオン(単極性の電荷:この例では負イオン)が注入される。
プラズマエッチング工程では、図4(a),(b)に示すように、電極21a,21bに印加される電圧は一定であるが、ウエハ40に注入された単極性の電荷により電極21a,21bの配線経路24a,24bに流れる電流は変化する。
(iii)中間工程
プラズマ処理が終了し、静電チャック20の電極21a,21bへの電圧の印加を停止する。このとき、図5(c)に示すように、ウエハ40及び静電チャック20の各部にはプラズマエッチング時と同じ極性の電荷が残留する。
(iv)第1の電圧印加工程
第1の電圧印加工程では、静電チャック20の電極21a,21bに、保持電圧に対し逆極性の電圧(以下、「逆電圧」ともいう)を印加する。これにより、図5(d)に示すように、静電チャック20とウエハ40との間に残留する電荷の大部分が除去される。
逆電圧の電圧値及び印加時間は、予め実験的に決定しておく。例えば、逆電圧印加時間を2秒間とし、種々の電圧を印加してリフトアップ時に電極21a,21bの配線経路24a,24bに流れる電流が最小となる電圧値を求め、これを逆電圧の電圧値とする。
(v)除電プラズマ照射工程
逆電圧の印加により、図5(d)に示すように静電チャック20とウエハ40との間に残留する電荷の大部分を除去することができるが、ウエハ40の上面側にはプラズマから注入された単極性の電荷の多くが残留している。そこで、除電プラズマ照射工程では、主に単極性の電荷を除去することを目的とし、図6(a)に示すようにウエハ40にプラズマを照射する。これにより、ウエハ40の上面側に残留する単極性の電荷を除去することができる。
除電プラズマ照射工程で使用するプラズマ生成ガスは、ウエハ40に対する影響が少ないことが望ましい。このため、プラズマ生成ガスとして、反応が起こり難いアルゴン(Ar)等の不活性ガスを使用することが好ましい。また、プラズマエッチング処理後にアッシング処理を行ってレジストマスク除去する場合には、プラズマ生成ガスとして酸素やオゾンなどを用いることもできる。
第1の電圧印加工程の後にウエハ(処理物)40及び静電チャック20に残留する単極性の電荷は、正のときと負のときとがある。従って、正の電荷を除去する除電プラズマ照射条件(例えばプラズマから負の電荷を注入する条件)と、負の電荷を除去する除電プラズマ照射条件(例えばプラズマを介して負の電荷を逃がす条件)とを用意する必要がある。
本実施形態では、ウエハ40及び静電チャック20に残留する単極性の電荷が正の場合、プラズマ生成ガスとしてアルゴンを使用し、ガス流量が50sccm(standard cc/min)、プラズマガス圧力が5mTorr(約0.667Pa)、RFパワーが200Wの条件でプラズマを発生させる。また、ウエハ40及び静電チャック20に残留する単極性の電荷が負の場合は、プラズマ生成ガスとしてアルゴンを使用し、ガス流量が50sccm、プラズマガス圧力が30mTorr(約4.0Pa)、RFパワーが200Wの条件でプラズマガスを発生させる。以下、前者の条件を第1の除電プラズマ照射条件Aと呼び、後者の条件を第2の除電プラズマ照射条件Bと呼ぶ。
なお、本実施形態では、第1の除電プラズマ照射条件Aと第2の除電プラズマ照射条件Bとの違いは圧力が異なることにある。しかし、第1の除電プラズマ照射条件Aは正の電荷を除去可能な条件、第2の除電プラズマ照射条件Bは負の電荷を除去可能な条件を満足するものであればよく、上記の条件に限定されない。例えば、プラズマガス圧力とプラズマ照射時間、又はプラズマ生成ガスとプラズマ照射時間が異なる第1及び第2のプラズマ照射条件を設定してもよい。
(vi)第2の電圧印加工程
除電プラズマ照射工程までで大まかな除電は終了するが、静電チャック20の経年変化やウエハ40の状態によって除電の程度には変化が生じる。この変化により、例えば図6(b)に示すように静電チャック20及びウエハ40に電荷が残留し、このままの状態でリフトアップするとウエハの位置ずれやウエハ割れ等の不具合を引き起こすおそれがある。
そこで、本実施形態では、再度静電チャック20に電圧を印加する。この場合、電極21a,21bに残留する電荷の極性に応じて保持電圧に対し逆極性の電圧又は同極性の電圧を印加する。以下、この第2の電圧印加工程で印加する電圧を、除電電圧という。除電電圧の電圧値及び印加時間は、ウエハ40及び静電チャック20に残留する電荷の量に応じて調整する。
(vii)リフトアップ工程
上述の各工程により除電が終了したウエハ40に対し、リフトピン25を作動させて静電チャック20からウエハ40を脱離させる。この場合、ウエハ40及び静電チャック20に若干残留する電荷により、図4(b)に示すように配線経路に電流が流れることがある。しかし、リフトアップ工程においてウエハ40及び静電チャック20に残留する電荷の量は極めて少ないため、ウエハの位置ずれや破損等の不具合の発生は回避される。
図7,図8は、本実施形態に係る静電チャックの制御方法を含むプラズマ処理(プラズマエッチング)方法を示すフローチャートである。
まず、ステップS11において、初期条件を設定する。ここでは、第2の電圧印加工程で印加する除電電圧Vを0、除電プラズマ照射工程におけるプラズマ照射条件Pを第1の除電プラズマ照射条件A(図7,図8では便宜上“A”で示す)、除電プラズマ照射時間tを10秒とする。ここで、第1の除電プラズマ照射条件Aは電極21a側の電位を下げて電極21b側の電位を上げる条件であり、第2の除電プラズマ照射条件Bは電極21b側の電位を下げて電極21a側の電位を上げる条件である。第1の除電プラズマ条件Aと第2の除電プラズマ条件Bとではプラズマのシース電位とウエハ40の電位との間の電位差が異なる。このような電位差の違いにより、電極21a側又は電極21b側の電位の昇降を行うことができる。
次に、ステップS12において、エッチング装置10のチャンバ11内にウエハ40を搬入し、静電チャック20上に載置する。その後、ステップS13において、制御部35は直流電源33a,33bを制御し、静電チャック20に保持電圧を印加する。これにより、ウエハ40が静電チャック20上に静電吸着される。
次に、ステップS14において、プラズマ処理を実施する。すなわち、チャンバ11内に所定のガスを供給し、高周波電源13から高周波コイル12に高周波電流を供給する。これにより、チャンバ11内のガスが励起されてプラズマが発生し、ウエハ40の表面がエッチングされる。
プラズマエッチングが終了した後、ステップS15に移行して、制御部34は直流電源33a,33bを制御して電極21a,21bへの保持電圧の印加を停止する。
次に、ステップS16において、制御部34は、直流電源33a,33bを制御して、電極21a,21bに逆電圧を印加する。逆電圧の電圧値及び電圧印加時間は、予め前述の(iv)で説明したようにして設定しておく。
次に、ステップS17において、ウエハ40及び静電チャック20に除電プラズマを照射する。最初のループではステップS11で設定した初期値が有効であり、第1のプラズマ照射条件A、すなわちプラズマ種としてアルゴンガスを使用し、ガス流量が50sccm、圧力が5mTorr、RFパワーが200Wの条件でプラズマを発生させる。また、プラズマ照射時間tは10秒間である。
除電プラズマ照射工程が終了した後、ステップS18に移行する。そして、制御部34は直流電源33a,33bを制御して、電極21a,21bに除電電圧(第2の電圧)を印加する。但し、除電電圧Vの初期値は0であるので、最初のループでは電極21a,21bに除電電圧は印加されない。
次に、ステップS19において、リフトピン25をリフトアップして、静電チャック20からウエハ40を脱離させる。このとき、電流計32a,32bにより各電極21a,21bの配線経路24a,24bに流れる電流を検出する。ここでは、電極21aの配線経路24aに流れる最大電流をIa、電極21bの配線経路24bに流れる最大電流をIbとする。制御部34は、これらの電流計32a,32bの出力から、電流平均Im=(Ia+Ib)/2を計算する。
次に、ステップS20において、制御部34は、電流Iaと電流Ibとの差の絶対値(|Ia−Ib|)を計算し、その結果が5μAよりも大きいか否かを判定する。そして、電流Iaと電流Ibとの差の絶対値が5μAよりも大きいとき(YESのとき)、すなわち除電プラズマの照射条件が適切でないときは、ステップS21に移行する。一方、電流Iaと電流Ibとの差の絶対値が5μA以下のとき(NOのとき)、すなわち除電プラズマ照射時の条件が適切であるときは、ステップS28に移行する。
ステップS21からステップS27までは除電プラズマの照射条件を適切化する工程である。ステップS21では、電流Iaが電流Ibよりも大きいか否か、すなわち残留する単極性の電荷が電極21a側の電荷と同じか否かを判定する。電流Iaが電流Ibよりも大きいとき(YESのとき)、すなわち残留する単極性の電荷が電極21a側の電荷と同じときはステップS21からステップS22に移行する。また、電流Ibが電流Iaよりも大きいとき(NOのとき)、すなわち残留する単極性の電荷が電極21b側の電荷と同じときはステップS21からステップS23に移行する。
ステップS22では、現在設定されているプラズマ照射条件Pが第1の除電プラズマ照射条件Aか否かを判定する。電極21a側の電流Iaが電極21b側の電流Ibよりも大きいときに第2のプラズマ照射条件Bでプラズマ照射を行うと、電極21a側の電荷がより増加してしまう。従って、ステップS22においてプラズマ照射条件Pが第1の除電プラズマ照射条件Aでないとき(NOのとき)はステップS24に移行し、プラズマ照射条件Pを第1の除電プラズマ照射条件A(“A”)に変更する。その後、ステップS28に移行する。
また、ステップS22において、プラズマ照射条件Pが第1の除電プラズマ照射条件Aのとき(YESのとき)は、ステップS25に移行し、除電プラズマ照射時間tを延長する。これにより、電極21a側の電位をより大きく下げることができる。本実施形態では、除電プラズマ照射時間tを1.1倍して得た値を新たに除電プラズマ照射時間tとする。その後、ステップS28に移行する。
一方、ステップS21からステップS23に移行した場合、ステップS23において現在設定されているプラズマ照射条件Pが第2の除電プラズマ照射条件B(“B”)か否かを判定する。そして、現在設定されているプラズマ照射条件Pが第2の除電プラズマ照射条件Bであると判定したとき(YESのとき)は、ステップS26に移行し、除電プラズマ照射時間tを延長(1.1倍)する。その後、ステップS28に移行する
また、ステップS23において現在設定されているプラズマ照射条件Pが第2の除電プラズマ照射条件Bでないと判定したとき(NOのとき)は、ステップS27に移行し、プラズマ照射条件Pを第2の脱離のプラズマ照射条件Bに変更する。その後、ステップS28に移行する。
ステップS28は、除電電圧を最適化する工程である。ここでは、除電電圧Vの値をk×Imに変更する。ここで、kは電極21a,21bに印加する電圧と電極21a,21bがら流れる電流との関係から導出される定数であり、具体的には以下のような実験を行って決定される。
例えば第1の電圧印加工程で電極21a,21bに印加する逆電圧が700Vの場合、第2の電圧印加工程で逆電圧の1/2の電圧を印加し、リフトアップ時に電極21a,21bから流れる電流を測定する。これと同様に、第2の電圧印加工程で印加する電圧を種々変化させて、リフトアップ時に電極21a,21bから流れる電流を測定する。そして、それらの結果から、印加電圧と電流値との関係を求める。図9は、印加電圧と電流値との関係を調べた結果の一例をプロットして示す図である。例えばこの図9から、電圧値をxとし、電流値をyとしたときにy=0.0345x+22.228の関係式が得られる。この直線の傾きの符号を反転させた値、すなわち−0.0345を定数kの値とする。
次に、ステップS29において、ウエハをチャンバから搬出する。その後、ステップS30において、次のウエハがあるか否かを判定する。次のウエハがある場合(YESの場合)は、ステップS12に戻って上述した処理を繰り返す。また、次のウエハがない場合(NOの場合)は、処理を終了する。
本実施形態では、上述したようにリフトアップ時に流れる電流を測定し、その結果を次のウエハの除電プラズマ照射時の条件、及び次のウエハの除電電圧の電圧値又は印加時間にフィードバックする。これにより、静電チャック20に蓄積される電荷を従来に比べてより一層低減することができ、ウエハ(処理物)の位置ずれや破損等の不具合の発生を防止することができる。
なお、除電電圧(第2の電圧印加工程)を印加する替わりに、逆電圧(第1の電圧印加工程)の電圧値や印加時間を変化させることも考えられる。しかし、逆電圧の電圧値を変えてしまうと、その後の除電プラズマ処理の効果が変化してしまうため、除電プラズマ照射による除電が難しくなる。従って、本実施形態では逆電圧は一定とし、除電プラズマ照射処理後に除電電圧(逆極性又は順極性)の電圧を印加している。
上記の実施形態は、半導体装置の製造に利用することができる。また、上記の実施形態ではプラズマエッチング装置における静電チャックの制御について説明したが、上記に開示した技術をプラズマ成膜装置における静電チャックの制御に適用することもできる。
以上説明した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)第1の電極及び第2の電極を有する静電チャックと、
前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ電圧を印加する電源と、
前記静電チャックの前記第1の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第1の電流計と、
前記静電チャックの前記第2の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第2の電流計と、
前記静電チャックから前記処理物を脱離するリフトピンと、
前記第1の電流計及び前記第2の電流計から信号を入力し、前記電源、前記プラズマ装置及び前記リフトピンを制御する制御部と
を有することを特徴とする処理物保持装置。
(付記2)前記制御部は、前記処理物をプラズマ処理した後に、前記電源及び前記プラズマ装置を制御して前記静電チャックの第1の電極及び第2の電極に前記プラズマ処理時に印加する電圧に対し逆極性の電圧を印加する逆電圧印加工程、前記処理物にプラズマを照射する除電プラズマ照射工程、前記静電チャックの第1の電極及び第2の電極に電圧を印加する除電電圧印加工程、及び前記リフトピンにより前記処理物を前記静電チャックから脱離する脱離工程を順次実施し、
前記脱離工程において前記第1の電流計及び前記第2の電流計から入力された信号に基づき、次の処理物を処理する際の前記除電プラズマ照射工程におけるプラズマ条件、並びに前記除電電圧印加工程における印加電圧の極性、電圧値及び電圧印加時間を決定することを特徴とする付記1に記載の処理物保持装置。
(付記3)前記プラズマ装置が、ICP型エッチング装置であることを特徴とする付記1又は2に記載の処理物保持装置。
(付記4)前記静電チャックの前記第1の電極と前記第1の電流計との間、及び前記第2の電極と前記第2の電流計との間にそれぞれ高周波成分をカットするローパスフィルタが設けられていることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の処理物保持装置。
(付記5)静電チャックの第1の電極及び第2の電極に相互に逆極性の保持電圧の印加を開始して前記静電チャックに処理物を静電吸着させる保持電圧印加工程と、
前記処理物に対しプラズマ処理を実施するプラズマ処理工程と、
前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極への保持電圧の印加を停止する工程と、
前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極に前記保持電圧印加工程における電圧と逆極性の電圧を印加する逆電圧印加工程と、
前記処理物にプラズマを照射する除電プラズマ照射工程と、
前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極に電圧を印加する除電電圧印加工程と、
前記静電チャックから前記処理物を脱離させる処理物脱離工程とを順番に実施し、
前記処理物脱離工程で前記静電チャックから前記処理物を脱離させる際に前記第1の電極及び前記第2の電極の配線経路に流れる電流をそれぞれ検出し、その検出結果に基づき次の処理物を処理する際の前記除電プラズマ照射工程におけるプラズマ条件、並びに前記除電電圧印加工程における印加電圧の極性、電圧値及び電圧印加時間を決定することを特徴とする静電チャックの制御方法。
(付記6)前記除電プラズマ照射工程では、プラズマ生成ガスとして不活性ガスを使用することを特徴とする付記5に記載の静電チャックの制御方法。
(付記7)前記制御部は、前記処理物を脱離させる際に前記第1の電極及び前記第2の電極の配線経路に流れる電流に基づき、前記除電プラズマ照射工程におけるプラズマガスの圧力、プラズマ生成ガス種、及びプラズマ照射時間の少なくとも1つの条件を変更することを特徴とする付記5又は6に記載の静電チャックの制御方法。
(付記8)前記静電チャックが、ジョンソンラーベック型静電チャックであることを特徴とする付記5乃至7のいずれか1項に記載の静電チャックの制御方法。
(付記9)前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極の面積が同一であることを特徴とする付記5乃至8のいずれか1項に記載の静電チャックの制御方法。
(付記10)静電チャックの第1の電極及び第2の電極に相互に逆極性の保持電圧の印加を開始して前記静電チャックに半導体ウエハを静電吸着させる保持電圧印加工程と、
前記半導体ウエハに対しプラズマ処理を実施するプラズマ処理工程と、
前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極への保持電圧の印加を停止する工程と、
前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極に前記保持電圧印加工程における電圧と逆極性の電圧を印加する逆電圧印加工程と、
前記半導体ウエハにプラズマを照射する除電プラズマ照射工程と、
前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極に電圧を印加する除電電圧印加工程と、
前記静電チャックから前記半導体ウエハを脱離させる半導体ウエハ脱離工程とを順番に実施し、
前記半導体ウエハ脱離工程で前記静電チャックから前記半導体ウエハを脱離させる際に前記第1の電極及び前記第2の電極の配線経路に流れる電流をそれぞれ検出し、その検出結果に基づき次の半導体ウエハを処理する際の前記除電プラズマ照射工程におけるプラズマ条件、並びに前記除電電圧印加工程における印加電圧の極性、電圧値及び電圧印加時間を決定することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記11)プラズマ処理チャンバと、
前記プラズマ処理チャンバ内に設けられた、第1の電極及び第2の電極を有する静電チャックと、
前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ電圧を印加する電源と、
前記静電チャックの前記第1の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第1の電流計と、
前記静電チャックの前記第2の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第2の電流計と、
前記静電チャックから前記処理物を脱離するリフトピンと、
前記第1の電流計及び前記第2の電流計から信号を入力し、前記電源、前記プラズマ装置及び前記リフトピンを制御する制御部と
を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
10…ICP型エッチング装置、11…チャンバ、12…高周波コイル、13…高周波電源、14…排気管、20…静電チャック、21a,21b…電極、22…リフトピン挿通孔、23…ガス通流孔、24a,24b…配線経路、25…リフトピン、30…静電チャック制御装置、31a,31b…ローパスフィルタ、32a,32b…電流計、33a,33b…直流電源、34…制御部、40…ウエハ。

Claims (6)

  1. 第1の電極及び第2の電極を有する静電チャックと、
    前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ電圧を印加する電源と、
    前記静電チャックの前記第1の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第1の電流計と、
    前記静電チャックの前記第2の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第2の電流計と、
    前記静電チャックから前記処理物を脱離するリフトピンと、
    前記第1の電流計及び前記第2の電流計から信号を入力し、前記電源、前記プラズマ装置及び前記リフトピンを制御する制御部と
    を有することを特徴とする処理物保持装置。
  2. 前記制御部は、前記処理物をプラズマ処理した後に、前記電源及び前記プラズマ装置を制御して前記静電チャックの第1の電極及び第2の電極に前記プラズマ処理時に印加する電圧に対し逆極性の電圧を印加する逆電圧印加工程、前記処理物にプラズマを照射する除電プラズマ照射工程、前記静電チャックの第1の電極及び第2の電極に電圧を印加する除電電圧印加工程、及び前記リフトピンにより前記処理物を前記静電チャックから脱離する脱離工程を順次実施し、
    前記脱離工程において前記第1の電流計及び前記第2の電流計から入力された信号に基づき、次の処理物を処理する際の前記除電プラズマ照射工程におけるプラズマ条件、並びに前記除電電圧印加工程における印加電圧の極性、電圧値及び電圧印加時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の処理物保持装置。
  3. 静電チャックの第1の電極及び第2の電極に相互に逆極性の保持電圧の印加を開始して前記静電チャックに処理物を静電吸着させる保持電圧印加工程と、
    前記処理物に対しプラズマ処理を実施するプラズマ処理工程と、
    前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極への保持電圧の印加を停止する工程と、
    前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極に前記保持電圧印加工程における電圧と逆極性の電圧を印加する逆電圧印加工程と、
    前記処理物にプラズマを照射する除電プラズマ照射工程と、
    前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極に電圧を印加する除電電圧印加工程と、
    前記静電チャックから前記処理物を脱離させる処理物脱離工程とを順番に実施し、
    前記処理物脱離工程で前記静電チャックから前記処理物を脱離させる際に前記第1の電極及び前記第2の電極の配線経路に流れる電流をそれぞれ検出し、その検出結果に基づき次の処理物を処理する際の前記除電プラズマ照射工程におけるプラズマ条件、並びに前記除電電圧印加工程における印加電圧の極性、電圧値及び電圧印加時間を決定することを特徴とする静電チャックの制御方法。
  4. 前記制御部は、前記処理物を脱離させる際に前記第1の電極及び前記第2の電極の配線経路に流れる電流に基づき、前記除電プラズマ照射工程におけるプラズマガスの圧力、プラズマ生成ガス種、及びプラズマ照射時間の少なくとも1つの条件を変更することを特徴とする請求項3に記載の静電チャックの制御方法。
  5. 静電チャックの第1の電極及び第2の電極に相互に逆極性の保持電圧の印加を開始して前記静電チャックに半導体ウエハを静電吸着させる保持電圧印加工程と、
    前記半導体ウエハに対しプラズマ処理を実施するプラズマ処理工程と、
    前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極への保持電圧の印加を停止する工程と、
    前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極に前記保持電圧印加工程における電圧と逆極性の電圧を印加する逆電圧印加工程と、
    前記半導体ウエハにプラズマを照射する除電プラズマ照射工程と、
    前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極に電圧を印加する除電電圧印加工程と、
    前記静電チャックから前記半導体ウエハを脱離させる半導体ウエハ脱離工程とを順番に実施し、
    前記半導体ウエハ脱離工程で前記静電チャックから前記半導体ウエハを脱離させる際に前記第1の電極及び前記第2の電極の配線経路に流れる電流をそれぞれ検出し、その検出結果に基づき次の半導体ウエハを処理する際の前記除電プラズマ照射工程におけるプラズマ条件、並びに前記除電電圧印加工程における印加電圧の極性、電圧値及び電圧印加時間を決定することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. プラズマ処理チャンバと、
    前記プラズマ処理チャンバ内に設けられた、第1の電極及び第2の電極を有する静電チャックと、
    前記静電チャックの前記第1の電極及び前記第2の電極にそれぞれ電圧を印加する電源と、
    前記静電チャックの前記第1の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第1の電流計と、
    前記静電チャックの前記第2の電極の配線経路に流れる電流の向き及び電流値を検出する第2の電流計と、
    前記静電チャックから前記処理物を脱離するリフトピンと、
    前記第1の電流計及び前記第2の電流計から信号を入力し、前記電源、前記プラズマ装置及び前記リフトピンを制御する制御部と
    を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
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