JPH11111826A - 静電チャックにおける試料の脱離方法 - Google Patents

静電チャックにおける試料の脱離方法

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JPH11111826A
JPH11111826A JP27019897A JP27019897A JPH11111826A JP H11111826 A JPH11111826 A JP H11111826A JP 27019897 A JP27019897 A JP 27019897A JP 27019897 A JP27019897 A JP 27019897A JP H11111826 A JPH11111826 A JP H11111826A
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voltage
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electrostatic chuck
electrode
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JP27019897A
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Toshio Nakanishi
敏雄 中西
Masaru Sasaki
勝 佐々木
Nobuo Okumura
信夫 奥村
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料であるMISデバイスのゲート酸化膜に
電気的損傷を与えることなく、静電チャックから円滑に
脱離可能とする。 【解決手段】 静電チャック14内の電極13に電圧を
印加し、試料Wを吸着している状態において、静電チャ
ック14から試料Wを脱離させる場合、試料Wの構造が
異なると、それに応じた逆極性電圧を定めて電極13へ
印加することとし、逆極性電圧の印加時間は出来る限り
短くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体製造装置の真
空処理室内にウェハ等の試料を載置する試料台として装
備され、処理中試料を吸着保持するための静電チャック
における試料の脱離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマプロセスによりシリコン基板等
の試料に所定の処理を施す装置、例えばプラズマエッチ
ング装置、プラズマCVD装置においては、処理中試料
を試料台に保持するための手段として静電気力(クーロ
ン力)を利用した静電チャックが広く用いられている。
図7は静電チャックを備えた一般的なプラズマ処理装置
の模式図であり、図中11はプラズマが生成され、また
プラズマが他から導入される空間である。
【0003】空間11の上,下には電極12,13が配
置されており、上部の電極12は空間11に面して配置
された状態で接地され、また下部の電極13は静電チャ
ック14内に配設されている。静電チャック14は、電
極13とその上部に設けられた誘電体15等で構成さ
れ、静電気力を利用して試料Wを吸着保持するようにな
してある。試料Wを吸着保持した際、静電チャック14
の上面(試料吸着面)と試料Wの裏面の間には、間隙1
6が存在する。この間隙16は、静電チャックの上面お
よび試料Wの裏面の面粗さにより生じるものや、静電チ
ャック上面に試料冷却用の冷却ガスを流すために形成さ
れる溝により生じるものである。また、下部の電極13
には高周波電源(RF(Radio Frequenc
y)電源)17と、直流電源18a,18bとが並列的
に接続されている。
【0004】電極13と直流電源18a,18bとの間
には、高周波フィルタ19及び切替用のスイッチSWが
直列に介装され、スイッチSWの操作によって直流電源
18aの正極側、また直流電源18bの負極側が夫々選
択的に電極13と接続されるようにしてある。このよう
なプラズマ処理装置によって試料Wにプラズマ処理を施
す場合は、試料Wを静電チャック14上に載置し、スイ
ッチSWを直流電源18a側に投入し、電極13に所定
の電圧(通常300V)を印加する。
【0005】次に、空間11内を所定の真空度に設定
し、この状態で所定のガスを導入し、13.56MHz
のRF電圧、又は2.45GHzのマイクロ波によって
プラズマを生成させる。これによって、電圧が印加され
ている電極13とプラズマを介して接地されている試料
Wとの間に電位差が生じる。この電位差によって誘電体
15に誘電分極現象が起こり、試料Wとの間の静電気力
により試料Wは静電チャック14上に吸着保持される。
この際、試料Wと静電チャック14の上面とは全面的に
接触しているわけではなく、上述のように間隙16が存
在する。また、静電チャック内には図示しないが温度調
整のためのヒータ及び冷媒通路が設けられており、試料
Wの温度調節も施される。さらに、電極13に高周波電
圧を印加し、プラズマを試料W表面に均一に導き、所望
のプラズマ処理、例えばエッチング処理を行う。
【0006】図8は、図7に示した静電チャック関連部
分の電気的等価回路図であり、図中C1 ,C2 は夫々間
隙16、静電チャック14における誘電体15の容量成
分、R1 ,R2 は夫々間隙16、誘電体15の抵抗成
分、Q1 ,Q2 は夫々間隙16、誘電体15の容量成分
に誘起される電荷量、V1 ,V2 は夫々間隙16、誘電
体15の容量成分に加わる直流電源18aからの印加電
圧、Vは直流電源18aから電極13に対する印加電圧
を示してしている。
【0007】次に静電チャック14による試料Wの吸着
及びこれからの脱離のメカニズムを図9に基づき説明す
る。図9は、静電チャックに対する試料脱離時の印加電
圧、吸着力の関係を示すグラフであり、図9(a)は、
試料を吸着させるべく静電チャックの電極13への直流
電圧の印加タイミングチャート、図9(b)は、間隙1
6に加わる電圧V1(吸着力)の推移を示すグラフであ
る。静電チャック14に試料Wを吸着させる場合は、図
9(a)に示す如く、直流電源18aから所定の直流電
圧Vを印加する。また試料Wの脱離時には印加直流電圧
を零とする。一方、試料Wに作用する吸着力は直流電圧
の印加に対応して立ち上がり、下式で与えられる所定の
吸着力Fに達し、その状態に維持される。 F=Q1 2 /2ε0 =(C1 ・V1 2 /2ε0 但し、ε0 は間隙の誘電率 つまり、静電吸着力Fは、間隙16に加わる電圧V1
自乗に比例する。
【0008】直流電圧の印加が遮断されると、吸着力は
急激に低下するが、直ぐに零になるのでなく、C1 ,C
2 ,R1 ,R2 で決定される時定数に従って低下するこ
ととなり、時間t3 までのしばらくの間は吸着力が残存
し、そのままでは高速処理に対応出来ない。この対策と
して試料Wの脱離時には吸着時とは逆極性の直流電圧
(脱離電圧)を電極13へ印加することにより脱離時間
の短縮を計る技術が提案されている(特開平1−181
544号公報)。
【0009】図9(c)は、逆極性の電圧を印加した場
合の試料Wに作用する吸着力の推移を示すグラフであ
り、横軸に時間を、また縦軸に間隙16に加わる電圧V
1 (静電吸着力に対応)をとって示してある。図中破線
は、電極13に対し図9(a)に示すパターンで電圧を
印加した場合の変化であり、図9(b)に示す場合と同
じである。いま図9(a)においてプラズマプロセスの
終了時に直流印加電圧を単に遮断して零とするのではな
く、それまでの直流電源18aからの印加電圧+Vから
直流電源18bによる印加電圧−Vに切り換えること
で、誘電体16表面と試料Wとの間の電圧は、図9
(c)に実線で示す如く、電圧は一旦零となり、その後
負電圧に切り換わる。
【0010】これによって誘電体16表面と試料Wとの
間に印加される電圧V1 が零となる時間がt3 からt4
に短縮されることとなる。ところで残留吸着力の時定数
はC1 ,C2 ,R1 ,R2 で決定され、このうちC2
2 は装置に固有のものであり変化しない。また間隙1
6は真空であり、C1 ,R1 は一定の値であるため、残
留吸着力の時定数は一定でありプロセス条件等によって
は変化しない。従って、一度試料Wを脱離することが可
能な条件(脱離時の逆極性電圧値、脱離時の逆極性電圧
印加時間)を設定してしまえば、高速、且つ安定した試
料の脱離を行える。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した説明
はあくまで、試料Wの構造が一定である場合であり、試
料Wの構造、特に電極13と対向する裏面側の構造、例
えばウェハ裏面の粗さ、ウェハ裏面の膜状態(絶縁膜の
有無、厚さ)等は、一様でなく作製しようとするデバイ
スに依って変化する。このことは図8に示す間隙16の
容量成分C1 及び抵抗成分R1 が変化することにほかな
らず、先に設定した試料Wの脱離条件(脱離時に加える
べき脱離電圧の値、脱離電圧の印加時間)では安定して
試料Wを脱離できないことを意味する。
【0012】このため、実際には試料Wの構造が変わる
都度、脱離電圧の値および脱離電圧の印加時間を変える
ことで安定的に試料Wを脱離せしめ得る条件を探す必要
があるが、脱離条件を変えると試料Wに加わる電圧値や
電圧の印加時間も変化し、電気的損傷による劣化が懸念
される。そこで本発明者等は先ず、試料Wに形成された
電気的損傷を受け易い部分、例えばMISデバイスにお
けるゲート酸化膜に加わる電圧の過渡現象に注目し、こ
れを解析した。
【0013】結果、次のような事実を知見した。即ち、 電極13に印加する脱離電圧の値は、ゲート酸化膜
に加わる電気的ストレスの程度にはあまり影響を与えな
いこと。すなわち、脱離電圧を大きくしても、ゲート酸
化膜は電気的損傷をあまり受けないこと。 電極13に印加する脱離電圧の印加時間は、ゲート
酸化膜に加わる電気的ストレスの程度に大きな影響を与
えること。すなわち、印加時間を長くすると、ゲート酸
化膜は著しく電気的損傷を受けること。
【0014】本発明はこのような知見に基づきなされた
ものであり、試料の構造、例えば試料裏面における誘電
体の有無、試料裏面における誘電体膜厚、試料裏面の粗
さ等が変わった際に、試料上に形成されている酸化膜に
電気的損傷を与えず、しかも安定して試料を離脱せしめ
ることが可能な静電チャックにおける試料の脱離方法を
提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る静電チャッ
クにおける試料の脱離方法は、静電チャックに吸着電圧
を印加することにより静電吸着保持された試料を、所定
の処理終了後に前記吸着電圧とは逆極性の脱離電圧を所
定時間印加して前記試料を脱離させる方法において、試
料の構造が異なり、吸着力がより強力である試料を脱離
する際に、前記脱離電圧の印加時間を増大せずに、該脱
離電圧の値を増大することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づき具体的に説明する。図1は、プラズマ処
理装置の処理室内に装備されている静電チャック14に
ゲート酸化膜2を持つMIS(Metal−Insul
ator−Semiconductor)デバイスであ
る試料Wを載置した構成を示す模式図である。静電チャ
ック14は、その上部に誘電体15を隔てて電極13が
配設されており、誘電体15の上に試料Wが吸着される
ようにしてある。
【0017】試料Wはシリコン基板1の上面にゲート酸
化膜2を積層し、更にその上にゲート電極3を積層形成
したMISデバイスを備えている。前記電極13には、
高周波電源(RF電源)17と直流電源18a,18b
とが並列的に接続されている。電極13と直流電源18
a,18bとの間には高周波フィルタ19、電圧変換手
段たる可変抵抗器20及び切替え用のスイッチSWが直
列に介装されており、スイッチSWの操作によって直流
電源18a,18bの正極側又は直流電源18bの負極
側が選択的に電極13に接続され、可変抵抗器20によ
って、電極13に対する印加電圧を適宜に設定変更可能
としてある。
【0018】電極13に対する印加電圧は試料Wの構造
が変わると、その都度予め適正に脱離可能な電圧直流電
圧を実験的に算出し、これに基づき可変抵抗器20を操
作し、電極13に所定の直流電圧を印加し得るようにし
てある。次にこのようなプラズマ処理装置により試料W
にプラズマ処理を施す際及びプラズマ処理終了時におけ
る静電チャック14の制御について説明する。試料Wを
静電チャック14上に載置し、スイッチSWを直流電源
18a側に投入し、可変抵抗器20を調節して電極13
に所定の電圧(通常は300V)を印加する。
【0019】この状態でプラズマを生成すると、誘電分
極現象により誘電体15表面と試料Wにはそれぞれに所
定の電荷Q3 が生じ、試料Wは誘電体15上に吸着保持
される。このとき、誘電体15と試料Wとの間には、前
述のように誘電体表面および試料裏面の面粗さや、誘電
体表面に形成された冷却ガス流入用の溝の存在などによ
り間隙16が存在する。このようにして、試料Wに対す
る処理を行うが、この際には高周波電源17から所定の
RF電圧を電極13に印加し、プラズマによる均一な処
理、例えばプラズマエッチングが促進されるようにす
る。プラズマ処理が終了すると、高周波電源17及び直
流電源18aから電極13に対する電圧の印加を遮断
し、同時的に直流電源18bから試料Wの構造に対応し
て予め定めてある逆極性の電圧を所定時間だけ印加し、
試料Wの吸着力が低下した時点で、試料Wを静電チャッ
ク14から脱離し、搬送手段(図示せず)により処理室
の外に搬送する。次いで、次に処理すべき試料を搬送手
段により静電チャック上へと搬送し、静電チャック上に
載置する。以下同様に上述の処理を繰り返し、順次試料
を処理していく。構造の異なる試料を脱離する場合に
は、それぞれの試料に対応するように脱離条件を変更す
るが、吸着力が強力な試料を脱離する際に、脱離電圧の
値のみを変更し、脱離電圧の印加時間は変更しないよう
にする。
【0020】図2は、図1に示すMIS構造を持つウェ
ハと静電チャックとに関連する部分の電気的等価回路図
であり、各符号は夫々次の値を示している。 C3 :ゲート酸化膜2の容量成分 C1 :間隙16の容量成分 C2 :誘電体15の容量成分 R3 :ゲート酸化膜2の抵抗成分 R1 :間隙16の抵抗成分 R2 :誘電体15の抵抗成分 V3 :ゲート電極と試料との間に印加される電圧 V1 :試料と誘電体15との間に印加される電圧 V2 :誘電体15表面と電極13との印加される電圧 Q3 :ゲート電極13の帯電電荷量 Q1 :試料W表面の帯電電荷量 Q2 :誘電体15表面の帯電電荷量 ±V:直流電源18a又は18bから電極13へ印加す
る直流電圧
【0021】次に本発明に係る静電チャックにおける試
料の脱離方法についての試験結果を説明する。シリコン
基板1上に厚さ8nmのゲート酸化膜2及びリンドープ
された厚さ400nmのゲート電極3を積層形成し、M
ISトランジスタを持つMISデバイスを作製し、図1
に示す態様で静電チャック14に吸着し、プラズマエッ
チング処理を施し、各試料Wについて脱離電圧、脱離電
圧の印加時間を変え、ゲート酸化膜2に生じる電気的損
傷をTDDB(Time Dependent Die
lectric Break−down)法により調べ
た。なお、エッチング処理時には、直流電源18aより
300Vの直流電圧を電極13へ印加した。
【0022】エッチング処理は圧力:3.0mTor
r、ガス塩素供給量は50sccm、酸素供給量は12
sccm、プラズマは2.45GHz、1400Wのμ
波によりECR(Electron Cycrotro
n Resonance)励起させて生成し、電極13
には高周波電源17から13.56MHz、60WのR
F電圧を印加した。一方エッチング処理の終了後は高周
波電源17、直流電源18aからの電圧印加を遮断し、
直流電源18bからの印加電圧、印加時間を各試料W毎
に変更した。印加電圧の調節は可変抵抗器20の操作に
よって行い、また印加時間はスイッチSWの操作によっ
て行った。なお、TDDB(絶縁膜が絶縁破壊されるに
至るまでの時間)の測定はゲート電極3に11Vの電圧
を印加することにより行った。
【0023】結果は図3〜図6に示す通りである。図3
は、試料脱離時に直流電源18bから脱離電圧−30,
−40,−50Vを夫々加えた場合における試料Wの絶
縁酸化膜2に印加された電圧V3 の過渡現象を示すグラ
フであり、横軸に脱離電圧印加時間(秒)を、また縦軸
に電圧V3をとって示してある。図4は、試料脱離時の
同じ脱離電圧−30,−40,−50Vを夫々加えた場
合における間隙16に印加された電圧V1 の過渡現象を
示すグラフであり、横軸に脱離電圧印加時間(秒)を、
また縦軸に電圧V1 をとって示してある。この電圧V1
は試料Wに対する吸着力と対応する。
【0024】図5は試料脱離時に加える脱離電圧(V)
とゲート酸化膜の累積不良率50%に至るまでの時間
(秒)との関係を示すグラフであり、横軸に脱離電圧
(V)を、また縦軸に累積不良率50%に至るまでの時
間(秒)をとって示してある。図5から明らかなように
累積不良率50%に至るまでの時間は脱離電圧(−1
0,−20,−50,−100V)の変化にかかわらず
50秒程度で略一定しており、電極13に加える試料脱
離のための脱離電圧は少なくとも0〜−100(V)の
範囲内では殆どゲート酸化膜の信頼性に影響を与えるこ
とがない。なお、試料Wの脱離は電極13に脱離電圧−
80Vを印加することで円滑に脱離させることが出来
た。
【0025】図6は、試料Wの脱離時に電極13を加え
る脱離電圧印加時間(秒)がゲート酸化膜の劣化度合に
与える影響を示すグラフであり、横軸に脱離電圧の印加
時間(秒)を、また縦軸に累積不良率50%に至るまで
の時間(秒)をとって示してある。図6に示すグラフか
ら明らかな如く、脱離電圧の印加時間(秒)が長くなる
と共に、ゲート酸化膜の劣化が急速に進んでおり、図5
に示す場合と同じ結果に留めるには長くとも10秒以内
に留めるのが望ましいことが解る。図5,図6の結果か
ら、吸着力がより強力な試料を脱離させるためには、脱
離電圧の印加時間を長くせずに、脱離電圧の値を増大し
対応することで、ゲート酸化膜に電気的な損傷を与える
ことなく、試料を脱離できることが解る。
【0026】
【発明の効果】以上の如く本発明にあっては、試料の脱
離時に構造が異なり、より強力な吸着力を持つ試料を脱
離する際には、脱離電圧の値を増大させて、脱離電圧の
印加時間を増大させないので、試料中の絶縁酸化膜に電
気的損傷を与えることなく、迅速、且つ円滑に脱離せし
め得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ処理装置の処理室内に装備されている
静電チャックにゲート酸化膜を持つMIS(Metal
−Insulator−Semiconductor)
デバイスである試料を載置した構成を示す模式図であ
る。
【図2】MIS構造を持つウェハと静電チャックとに関
連する部分の電気的等価回路図である。
【図3】試料脱離時に直流電源から脱離電圧−30,−
40,−50Vを夫々加えた場合における試料の絶縁酸
化膜に印加された電圧V3 の過渡現象を示すグラフであ
る。
【図4】試料脱離時の同じ脱離電圧−30,−40,−
50Vを夫々加えた場合における間隙に印加された電圧
1 の過渡現象を示すグラフである。
【図5】試料脱離時に加える脱離電圧(V)とゲート酸
化膜の累積不良率50%に至るまでの時間(秒)との関
係を示すグラフである。
【図6】試料の脱離時に電極を加える脱離電圧印加時間
(秒)がゲート酸化膜の劣化度合に与える影響を示すグ
ラフである。
【図7】一般的なプラズマ処理装置の構成を示す模式図
である。
【図8】図7に示すプラズマ処理装置における静電チャ
ックの電気的等価回路図である。
【図9】静電チャックに対する試料脱離時の印加電圧、
吸着力の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
W 試料 1 シリコン基板 2 ゲート酸化膜 3 ゲート電極 13 電極 14 静電チャック 17 高周波電源 18a,18b 直流電源 20 可変抵抗器 SW スイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電チャックに吸着電圧を印加すること
    により静電吸着保持された試料を、所定の処理終了後に
    前記吸着電圧とは逆極性の脱離電圧を所定時間印加して
    前記試料を脱離させる方法において、 試料の構造が異なり、吸着力がより強力である試料を脱
    離する際に、前記脱離電圧の印加時間を増大せずに、該
    脱離電圧の値を増大することを特徴とする静電チャック
    における試料の脱離方法。
JP27019897A 1997-10-02 1997-10-02 静電チャックにおける試料の脱離方法 Pending JPH11111826A (ja)

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