JPH1140476A - 露光条件選択方法、及び該方法で使用される検査装置 - Google Patents
露光条件選択方法、及び該方法で使用される検査装置Info
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- JPH1140476A JPH1140476A JP9193982A JP19398297A JPH1140476A JP H1140476 A JPH1140476 A JP H1140476A JP 9193982 A JP9193982 A JP 9193982A JP 19398297 A JP19398297 A JP 19398297A JP H1140476 A JPH1140476 A JP H1140476A
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Abstract
件を決定する。 【解決手段】 検査用のウエハW上にフォトレジストを
塗布し、ウエハW上の各ショット領域毎に露光量、及び
デフォーカス量の露光条件を僅かに変えながら露光を行
い、現像後のウエハWを検査装置のターンテーブル38
上に載置する。光源21からの検出光をウエハWの全面
にほぼ垂直に照射し、ウエハWからの正反射光による像
を撮像素子26で撮像し、ウエハWからの±n次光によ
る像を撮像素子30a,30bで撮像し、画像信号を処
理してウエハW上の各ショット領域毎の正反射光、及び
n次回折光の強度を求める。予めレジストパターンの断
面形状と、正反射光及び回折光の光量との関係を求めて
おき、この関係と計測された各ショット領域毎の光量と
を用いて最適な断面形状が得られるショット領域を特定
し、このショット領域に露光したときの条件を最適な露
光条件とする。
Description
子、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘッド等を製造するた
めのリソグラフィ工程中のマスクパターンを感光性の基
板上に転写する工程で使用される露光装置の露光条件選
択方法、及びその方法で使用される検査装置に関する。
を投影光学系を介して、フォトレジストが塗布されたウ
エハ(又はガラスプレート等)上に転写するための投影
露光装置(ステッパー等)においては、常に最良の結像
特性を維持することが要求されている。その結像特性の
一つの基準として、露光及び現像後にウエハ上に残され
るレジストパターンの断面のエッジ部の形状がある。即
ち、ウエハ上のフォトレジスト層に所定のパターンの像
を露光して現像した場合、最も結像特性が良好な状態は
一例として、残されるレジストパターン(レジスト像)
の断面のエッジ部がウエハの表面に対して垂直となるこ
とであり、そのエッジ部が斜めに崩れるに従って結像特
性は劣化するとみなされる。そのレジストパターンのエ
ッジ部の形状に影響する露光条件には、露光量、投影光
学系の像面に対するウエハ面のデフォーカス量、照明条
件、及びフォトレジストの膜厚等がある。
るための最適な露光条件を決定するために、転写すべき
レチクルのパターンと同じ線幅の周期的パターン、又は
孤立パターンよりなる評価用パターンが形成されたテス
トレチクルを用意し、このテストレチクルのパターンを
順次露光量やデフォーカス量等を変えながらフォトレジ
ストの塗布してあるウエハ上の一連のショット領域に順
次露光する方法が用いられている。この方法では、ウエ
ハを現像してレジスト像を形成した後、各ショット領域
内の評価用パターンの像の部分でウエハを割り、この断
面内のレジスト像のエッジ部の形状を走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察し、そのエッジ部の形状が所定の形状
(例えばウエハの表面に垂直)となるときの露光条件を
最適な露光条件として選択していた。
露光装置の最適な露光条件を決定するために、評価用パ
ターンを露光したウエハを割り、その断面のレジスト像
のエッジ部の形状を走査型電子顕微鏡で観察していた。
この場合、各露光条件についてそれぞれウエハを割っ
て、断面のエッジ部の形状を走査型電子顕微鏡で観察す
る必要があるため、各露光条件について最適な条件を決
定するためには、長い時間と莫大な労力とを必要とする
という不都合があった。更に、ウエハを割る際にレジス
ト像を壊さないようにする必要があるため、ダイシング
ソー等を用いることができず手でウエハを割る必要があ
ることから、作業時間が特に長くなると共に、検査用に
割ったウエハは再生して使用できないという不都合もあ
った。
用パターンは、断面の位置がずれても計測できるよう
に、通常は実露光用のレチクルのパターンと同じ線幅の
周期的パターン、又は孤立パターンを長く形成したパタ
ーンであるため、実際の露光の際に最適な露光条件を決
定できるとは限らないという不都合もあった。本発明は
斯かる点に鑑み、評価用の基板を割ることなく所定の露
光条件を選択できる露光条件選択方法を提供することを
第1の目的とする。
ーンを評価用のパターンとして使用できると共に、効率
的に所定の露光条件を選択できる露光条件選択方法を提
供することを第2の目的とする。また、本発明は、その
ような露光条件選択方法を実施する際に使用できる検査
装置を提供することを第3の目的とする。
択方法は、第1面のパターンの像を投影系(PL)を介
して第2面上に投影する投影露光装置で所定の結像特性
が得られるように所定の露光条件を決定するための露光
条件選択方法であって、その第1面に所定のマスクパタ
ーンを配置し、その第2面上に感光材料が塗布された評
価用の基板(W)を配置し、基板(W)上の複数の露光
領域に互いにその所定の露光条件を変えてそのマスクパ
ターンの像を投影系(PL)を介して露光する第1工程
(ステップ701,702)と、基板(W)上の感光材
料を現像する第2工程(ステップ703)と、現像後に
残される感光材料のパターンに検査用の照明光を照射し
て、その感光材料のパターンからの正反射光、及び回折
光の少なくとも一方を受光し、基板(W)上の複数の露
光領域毎の受光量に基づいてその所定の結像特性が得ら
れるようにその所定の露光条件を決定する第3工程(ス
テップ704〜707)と、を有するものである。
基板(W)上の感光材料のパターンに検査用の照明光を
照射して、その感光材料のパターンからの正反射光、及
び回折光の少なくとも一方を受光している。そのパター
ンの断面形状等によって回折光等の光量が変化すること
を利用して、その受光量に基づいて所定の結像特性が得
られるようにその所定の露光条件を決定できるため、基
板(W)を割ることなくその所定の露光条件を正確に決
定できる。更に、基板(W)は検査後に感光材料を剥離
して再びリソグラフィ工程を経ることで、所定のデバイ
スとして再生できる。また、回折光等を検出できればよ
いため、その評価用の所定のパターンとして、実露光用
のマスクパターンも使用できる。
現像後の感光材料の断面形状であり、その所定の露光条
件の一例は、投影系(PL)の像面からのデフォーカス
量、その感光材料に対する露光量、及びそのマスクパタ
ーンに対する照明条件の少なくとも1つである。また、
その第3工程で、基板(W)の全面の感光材料のパター
ンに検査用の照明光を照射して、基板(W)の全面の像
を撮像し、その全面の像の各部の像強度より複数の露光
領域毎の受光量を求めることが望ましい。これによっ
て、一度その基板の全面の像を撮像して、各露光領域毎
の受光量を求めるだけで、極めて効率的にその所定の露
光条件を決定できる。
発明による露光条件選択方法の第3工程で使用される検
査装置であって、表面が複数の露光領域に区分されると
共に検査対象の感光材料のパターンが形成された基板
(W)に検査用の照明光を照射する照明系(21,2
3)と、基板(W)からの正反射光、及び回折光の少な
くとも一方を受光して光電変換する受光系(22,23
〜26,27a〜30a)と、この受光系からの検出信
号に基づいて基板(W)上の複数の露光領域における感
光材料のパターンの断面形状を推定する演算装置(3
2)と、を有するものである。斯かる本発明の検査装置
によれば、その照明系及び受光系によって、基板(W)
からの正反射光、及び回折光の少なくとも一方の光量が
検出でき、この検出結果より感光材料の断面形状が推定
できる。
につき図面を参照して説明する。本例は、投影露光装置
で最適な露光条件を決定する場合に本発明を適用したも
のである。図1は、本例で評価対象となる投影露光装置
を示し、この図1において、露光光源としてのKrF
(波長248nm)、又はArF(波長193nm)等
のエキシマレーザ光源1から射出された紫外パルス光よ
りなる露光光ILは、光路折り曲げ用のミラー2で反射
された後、第1レンズ3A、第2レンズ3B、及びミラ
ー4を介してフライアイレンズ5に入射する。露光光と
しては、水銀ランプのi線やYAGレーザの高調波等も
使用できる。
射出面には、照明系の開口絞り板6が回転自在に配置さ
れ、開口絞り板6の回転軸の周りには、通常照明用の円
形の開口絞り8A、複数の偏心した小開口より成る変形
照明用の開口絞り8B、輪帯照明用の輪帯状の開口絞り
8C、及び小さいコヒーレンスファクタ(σ値)用の小
さい円形の開口絞り8D等が形成されている。そして、
装置全体の動作を統轄制御するコンピュータよりなる主
制御系19が、開口絞り板6を駆動モータ7で回転する
ことによって、フライアイレンズ5の射出面に所望の照
明系開口絞りを配置できるように構成されている。
通過した露光光ILの一部は、ビームスプリッタ9にて
反射された後、集光レンズ10を介して光電検出器より
なるインテグレータセンサ11に入射する。インテグレ
ータセンサ11の検出信号より主制御系19は、露光光
ILのウエハWの表面での照度(パルスエネルギー)、
及びウエハW上での積算露光量を間接的にモニタでき
る。その積算露光量が所定の目標値となるように、主制
御系19は、エキシマレーザ光源1の発光タイミングを
制御する。これによってウエハに対する露光量を制御で
きる。
は、第1リレーレンズ12A、可変視野絞り(レチクル
ブラインド)13、第2リレーレンズ12B、光路折り
曲げ用のミラー14、及びコンデンサレンズ15を経
て、マスクRのパターン面を照明する。マスクR上の照
明領域内のパターン像は、投影光学系PLを介して所定
の投影倍率β(βは例えば1/4,1/5等)で、フォ
トレジストが塗布されたウエハW上に投影される。ここ
で、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z
軸に垂直な平面の直行座標系をX軸、Y軸とすると、レ
チクルRはX方向、Y方向、回転方向に位置決めを行う
レチクルステージ16上に保持されている。
着保持され、ウエハホルダ18はウエハステージ17上
に固定され、ウエハステージ17はウエハWのZ方向の
位置及び傾斜角を補正してウエハWの表面を投影光学系
PLの像面に合焦させると共に、ウエハWのX方向、Y
方向へのステッピング、及び位置決めを行う。レチクル
ステージ16、及びウエハステージ17の位置はそれぞ
れ不図示のレーザ干渉計によって高精度に計測され、こ
の計測結果に基づいて主制御系19がレチクルステージ
16及びウエハステージ17の動作を制御する。
領域へのレチクルRのパターン像の露光が終わると、ウ
エハステージ17のステッピングによって次のショット
領域が露光フィールド内に移動し、以下ステップ・アン
ド・リピート方式でウエハW上の各ショット領域への露
光が繰り返される。なお、投影露光装置としては、ステ
ッパー方式のみならず、レチクルRとウエハW上の各シ
ョット領域とを投影光学系PLに対して投影倍率βを速
度比として同期走査するステップ・アンド・スキャン方
式等を使用してもよい。
用する場合には、レチクルRを実露光用のレチクルであ
るとして、予めレチクルRに対して最良の結像特性が得
られるときの露光条件、即ち最適な露光条件を決定して
おく必要がある。本例での最良の結像特性とは、フォト
レジストを塗布したウエハ上に実際に回路パターンとし
て使用されるパターンの像を露光した後、現像によって
得られるレジストパターンの断面形状のエッジ部が、ウ
エハの表面に対して垂直になる状態を言うものとする。
なお、最良の結像特性の別の定義としては、例えば最終
的にそのレジストパターンをマスクとして形成される回
路パターンの線幅の設計値に対する誤差が所定の許容範
囲内に収まる状態等も考えられる。
ハ上の各ショット領域に対する露光量(積算露光量)、
及び予め設定されているベストフォーカス位置の初期値
に対するデフォーカス量であるとする。後者のデフォー
カス量が決定されると、そのデフォーカス量をその初期
値に加算した位置が新たなベストフォーカス位置とな
り、この新たなベストフォーカス位置がウエハステージ
17を介してウエハの表面を合焦させる際の目標値とな
る。
上の各ショット領域に形成されるレジストパターン(レ
ジスト像)の形状を、そのレジストパターンからの反射
光、又は回折光を検出することによって間接的に計測す
る。図2は、そのように間接的にレジストパターンの形
状を計測するために使用される本例の検査装置を示す概
略斜視図であり、この図2において、半導体レーザ素子
のような可干渉な光源21から発散する波長が例えば5
50nm程度の検出光DLがハーフプリズム22に入射
し、ハーフプリズム22を透過した検出光DLが集光レ
ンズ23でほぼ平行光束に変換されて、検査対象のウエ
ハ(ウエハWとする)のほぼ全面をほぼ垂直に照射す
る。ウエハWは高さ、傾斜角、及び回転角が調整できる
ターンテーブル38上に載置されている。このとき、集
光レンズ23の前側焦点位置近傍に光源21を配置し、
集光レンズ23の後側焦点位置近傍にウエハWの表面を
配置して、ウエハWをケーラー照明するのが望ましい。
なお、光源21の代わりに、He−Neレーザ光源のよ
うな平行ビームを発生する光源と、その平行ビームを発
散するためのレンズとを組み合わせた光源系を使用して
もよい。
次光(正反射光)DL0 は、再び集光レンズ23を通過
してハーフプリズム22に戻り、ハーフプリズム22で
反射された0次光DL0 は、正反射光受光系に導かれ
る。正反射光受光系では、集光レンズ23に対して光源
21と共役な位置に絞り24が設けられ、絞り24によ
って0次光DL0 以外の迷光を遮光している。絞り24
を通過した0次光DL0は、結像レンズ25を介して、
CCD型の2次元の撮像素子26の撮像面上にウエハW
の表面の正反射光による像を形成する。撮像素子26か
らの画像信号は、コンピュータよりなる演算処理装置3
2に供給され、演算処理装置32では、供給された画像
信号をアナログ/デジタル変換して、撮像素子26の各
画素毎の画像信号の強度を求める。また、予めウエハW
上の各ショット領域の位置と撮像素子26の各画素との
対応関係が求めて記憶されており、演算処理装置32で
は、各画素毎の画像信号の強度よりウエハW上の各ショ
ット領域毎の画像信号、即ち0次光(正反射光)の画像
信号の強度の平均値を算出し、算出結果を記憶する。
Lで照明しているため、ウエハW上の各ショット領域に
レジストの周期的パターンが形成されている場合には、
その周期的パターンから回折光が発生する。その検出光
DLの波長をλ、その周期的パターンのピッチをpとす
ると、そのときのn次(n=1,2,…)の回折光の回
折角θn は、次式のように表せる。また、−n次の回折
光の回折角は対称に−θn となる。
ピッチ方向に沿って回折角±θn の方向に進むため、本
例の検査装置には、2対の回折光受光系が設けられてい
る。この場合、直交する周期的パターンからの回折光を
同時に受光するために2対の回折光受光系が設けられて
おり、更に、各ピッチ方向で回折光を受光する際に、レ
ジストの膜厚むら、及び周期的パターンの非対称性の影
響を避けるために、同時に±n次の1対の回折光を受光
するようにしている。そして、ウエハW上の同一のショ
ット領域からの±n次の回折光の画像信号の和を、その
ショット領域からのn次の回折光の光強度に対応する画
像信号とみなしている。
1のピッチ方向で回折角θn の方向に発生するn次回折
光DLY(+1)は、受光レンズ27aで集光され、受光レ
ンズ27aの後側焦点位置近傍に設けられた絞り28a
を通過する。絞り28aでは、n次回折光以外の光束が
遮光され、絞り28aを通過した光束は、結像レンズ2
9aを介してCCD型の2次元の撮像素子30aの撮像
面上に、ウエハWの表面のn次回折光による像を形成す
る。撮像素子30aの撮像信号も演算処理装置32に供
給されている。このとき、ウエハWの表面と撮像素子3
0aの撮像面とは、受光レンズ27a及び結像レンズ2
9aに関してほぼアオリの結像関係、即ちシャインプル
ーフの条件を満たしており、ウエハWの表面の全面の像
はその撮像面にほぼ鮮明に形成されている。更に、絞り
28aと結像レンズ29aの主点との間隔、及び撮像素
子30aの撮像面と結像レンズ29aの主点との間隔を
それぞれ結像レンズ29aの焦点距離に等しくなるよう
に配置して、回折光受光系を両側テレセントリックにし
ておく。これによって、ウエハWの表面の像の倍率は像
面内でほぼ一定になる。
aまでの回折光受光系は、一体的に鏡筒31aに固定さ
れ、鏡筒31aはウエハWに対する傾斜角φを調整でき
るように支持されている。例えば、撮像素子30aがほ
ぼn次回折光DLY(+1)の像を受光している状態で、そ
の鏡筒31aの傾斜角φ、及びターンテーブル38の回
転角を調整して、撮像素子30aからの撮像信号の和を
最大にすることによって、所望のn次の回折光を十分な
光量で受光できる。受光レンズ27a〜撮像素子30a
よりなる受光系と対称に、−n次の回折光DLY(-1)を
受光するための受光レンズ27b〜撮像素子30bより
なる受光系が配置されている。
に、第2のピッチ方向に対してn次の回折光DLX(+1)
を受光するための受光レンズ27c〜撮像素子30cよ
りなる受光系、及び−n次の回折光DLX(-1)を受光す
るための受光レンズ27d〜撮像素子30dよりなる受
光系が配置されている。撮像素子30b〜30dの各撮
像信号も演算処理装置32に供給され、演算処理装置3
2では、第1のピッチ方向に対応する2つの撮像素子3
0a,30bの撮像信号の和を求め、この撮像信号の和
を用いて、ウエハW上の各ショット領域毎にn次回折光
の強度を求めると共に、第2のピッチ方向に対応する2
つの撮像素子30c,30dの撮像信号の和を求め、こ
の撮像信号の和を用いて、ウエハW上の各ショット領域
毎に第2のピッチ方向のn次回折光の強度を求める。
トパターンのエッジ部がウエハの表面に対して垂直にな
るときの、そのレジストパターンからの0次光、及びn
次回折光の強度の関係が求めて演算処理装置32内の記
憶部に記憶されている。演算処理装置32では、計測さ
れた各ショット領域の0次光の強度、及びn次光の強度
がその記憶されている関係になるときのショット領域の
番号を特定する。このショット領域に対して露光を行っ
たときの露光条件が最適な露光条件となる。
ターンは直交して配置されている場合が多いので、図2
の2対の回折光受光系は直交した方向に設けるのが望ま
しい。但し、回折光の生じる方向が直交していない場合
に備えて、2対の回折光受光系の交差角を調整できるよ
うにしておくことが望ましい。また、結像レンズ25、
及び回折光受光系の受光レンズ27a〜27dは集光作
用を持つ凹面鏡を用いて構成してもよく、これによって
検査装置がコンパクトに構成できる。
デフォーカス量の露光条件を決定する場合の動作の一例
につき図7のフローチャートを参照して説明する。この
とき、図1のレチクルRは実露光用の原版パターンが描
画されたレチクルであり、その原版パターンは、図3
(b)に示すように、X方向に遮光部(斜線部)と透過
部とが1:1の幅で形成されたX軸のライン・アンド・
スペースパターン20Xと、Y方向に遮光部(斜線部)
と透過部とが1:1の幅で形成されたY軸のライン・ア
ンド・スペースパターン20Yとからなるパターンユニ
ットを、縦横に多数配列したものであるとする。
0μmでフォトレジストを塗布した未露光のウエハ(ウ
エハWとする)を、図1の投影露光装置のウエハホルダ
18上に載置し、次のステップ702で、レチクルRの
パターンの像を、ウエハW上の複数のショット領域に順
次露光条件(露光量、及びデフォーカス量)を次第に変
化させてステップ・アンド・リピート方式で露光する。
一例を示し、この図3(a)において、ウエハWの露光
面はX方向、Y方向に所定ピッチでN(Nは3以上の整
数)個のショット領域SA1,SA2,…,SANに分
かれ、X方向に並んだ各行のショット領域内ではデフォ
ーカス量が負の値から次第に正の値になるように段階的
に変化しており、Y方向に並んだ各列のショット領域内
では露光量が負の値から次第に正の値になるように段階
的に変化している。従って、N個のショット領域は露光
条件が互いに異なっており、その中でレジストパターン
のエッジ部の形状が最も良くなるショット領域で使用さ
れた露光量、及びデフォーカス量が最適な露光条件とな
る。
ハWを現像して、凹凸のレジストパターンを形成した
後、ステップ704で、ウエハWを図2の検査装置のタ
ーンテーブル38上に載置する。それに続くステップ7
05で、検査装置の光源21より検出光DLをウエハW
表面の全面に照射し、ステップ706で、撮像素子26
によってウエハWからの正反射光(0次光)によるその
表面の像を撮像し(受光し)、これと並列に撮像素子3
0a〜30dを介してウエハWからの±n次回折光によ
る像を撮像し、各画素の受光量に対応する画像信号を演
算処理装置32に供給する。本例では、±n次回折光と
して、±1次回折光を受光する。具体的に、図3(b)
のY軸のライン・アンド・スペースパターン20Yに対
応するレジストパターンからの1次回折光、及び−1次
回折光をそれぞれ図2の撮像素子30a及び30bで受
光し、X軸のライン・アンド・スペースパターン20X
に対応するレジストパターンからの1次回折光、及び−
1次回折光をそれぞれ図2の撮像素子30c及び30d
で受光する。
2は、得られた正反射光、及び回折光の受光量に対応す
る画像信号に基づいて最適露光条件を決定する。以下で
は、Y軸のライン・アンド・スペースパターン20Yに
対応するレジストパターンを判断基準にするものとし
て、演算処理装置32は、先ず撮像素子26の画像信号
よりウエハW上の各ショット領域毎の0次光(正反射
光)の強度I(0)を求める。更に、撮像素子30a及
び30bの画像信号の和を求めた後、ウエハWの各ショ
ット領域毎の1次光の強度I(±1)を求める。
イスの設計データからも計算することができるので、実
際の露光プロセスでもその設計データから計算される光
量に合致するような露光条件を選ぶことができる。図4
は、現像後のウエハW上に形成されたレジストパターン
の断面形状の種々の例を示し、これらの内で図4(b)
の断面33は、エッジ部がウエハの表面に垂直になった
レジストパターンを示し、このときの露光条件が最適な
露光条件となる。一方、図4(a)の断面34は、ウエ
ハWの表面が像面に対して上側(+方向)に僅かにデフ
ォーカスした場合のレジストパターンを示し、このとき
は断面34の上部が設計値(ここでは底部の位置)に比
べてδだけ細くなっている。このδをレジストの崩れ量
と呼び、上部が設計値に比べて細くなる場合の崩れ量δ
の符号を+とする。また、図4(c)の断面35は、ウ
エハWの表面が像面に対して下側(−方向)に僅かにデ
フォーカスした場合のレジストパターンを示し、断面3
5の底部に設計値(ここでは上部の位置)に比べてδ
(符号は−)の崩れ量が生じている。このようにデフォ
ーカスが生じた場合、そのデフォーカス量の絶対値がか
なり小さい内は、レジストの形状の崩れ量δはデフォー
カス量にほぼ比例する。
と、0次光、及び1次回折光の光強度との関係につい
て、コンピュータを用いたシミュレーションの結果を用
いて説明する。図5(a)及び(b)は、それぞれ1μ
mの膜厚のレジスト内に形成された線幅が1μmのライ
ン・アンド・スペースパターンを波長550nmの検出
光で垂直に照明したときの、レジストの形状の崩れ量δ
と、1次回折光の強度I(±1)及び0次光の強度I
(0)との関係を示すシミュレーション結果である。図
5(a),(b)において、横軸はレジストの崩れ量δ
(μm)、縦軸は1次回折光、0次光の強度である。こ
の場合、0次光、1次回折光共にレジストの形状の崩れ
量δが0となるときに光強度がほぼ最大となっている。
0.8μmの膜厚のレジスト内に形成された線幅が1μ
mのライン・アンド・スペースパターンを同じ検出光で
垂直に照明したときの、レジストの形状の崩れ量δと、
1次回折光の強度I(±1)及び0次光の強度I(0)
との関係を示すシミュレーション結果である。この場
合、1次回折光の強度I(±1)はレジストの形状の崩
れ量が0となる位置で最大となるが、0次光はレジスト
の形状の崩れ量が0となる位置で最大とはなっいない。
このように0次光(正反射光)の光強度はレジストの膜
厚の影響を受けやすく、レジスト像の端部の形状の影響
に対しても感度が高い。従って、0次光の強度I(0)
により露光条件を決定する場合には、予めレジストの膜
厚に対して計算しておいた所定の強度になる条件を選ぶ
ことが望ましい。
の膜厚に拘らず、レジストの崩れ量δが0となる位置
(ここではデフォーカス量も0となる)でほぼ最大とな
っている。そこで、1次回折光の検出により露光条件を
決定する場合には、回折光の強度が最大となる点が最適
条件と判断できる。そのため、図7のステップ707に
おいて、演算処理装置32は、一例として1次回折光の
強度I(±1)が最大となるショット領域の番号を求
め、このショット領域の番号を図1の主制御系19に供
給する。主制御系19では、その番号のショット領域に
露光したときの露光量、及びデフォーカス量を最適な露
光条件として記憶し、それ以後のレチクルRのパターン
の露光に際してはその記憶してある露光条件で露光を行
う。これによって、その後に露光されるウエハを現像し
て得られるレジストパターンの形状は最適なものとな
り、最終的に高い解像度、及び線幅制御精度で回路パタ
ーンが形成される。
(n次回折光)の強度に基づいてレジストパターンの形
状を間接的に求めているが、図5(b)に示されている
ように、レジストの膜厚によっては0次光(正反射光)
の強度を用いて、露光条件を判定してもよい。即ち、レ
ジストの膜厚が所定の範囲内にあるときには、0次光の
強度が最大になる、又は大きく変化するときの露光条件
を最適な露光条件とすることができる。また、n次回折
光と0次光とを組み合わせて、最適な露光条件を判定し
てもよい。
ーカス量の他に、フォトレジストの膜厚や照明条件(σ
値等)を用いてもよい。フォトレジストの膜厚について
は、ウエハ毎に膜厚を変えて露光して検査を行うことに
なるが、照明条件については、1枚のウエハのショット
領域毎に条件を変えて露光することができる。更に、本
例では、ウエハに対する露光条件を決定する場合につい
て説明したが、本発明による露光条件選択方法は、液晶
表示素子等の露光条件を決定する場合にも適用できるの
は言うまでもない。このように、本発明は上述の実施の
形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々の構成を取り得る。
価用の基板上の感光材料のパターンからの正反射光、及
び回折光の少なくとも一方を受光し、その基板上の複数
の露光領域毎の受光量に基づいて所定の露光条件を決定
しているため、その評価用の基板を割ることなく所定の
露光条件を選択できる利点がある。従って、その検査後
の基板上の感光材料を剥離することで、その基板を再生
使用できる。
るため、実露光用のマスクのパターンを評価用のパター
ンとして使用できる。正反射光や回折光の光量はデバイ
スの設計データからも計算することができるので、実際
の露光プロセスでもその設計データから計算される光量
に合致するような露光条件を選ぶことができる。また、
所定の結像特性とは、現像後の感光材料の断面形状であ
り、所定の露光条件とは、投影系の像面からのデフォー
カス量、感光材料に対する露光量、及びマスクパターン
に対する照明条件の少なくとも1つである場合には、現
像後の感光材料の断面形状が所望の形状となるように露
光条件を最適化できる。
光材料のパターンに検査用の照明光を照射して、その基
板の全面の像を撮像し、この全面の像の各部の像強度よ
り複数の露光領域毎の受光量を求める場合には、その基
板の全面の像を1回撮像して露光領域毎の光量を求める
のみで露光条件を効率的に決定できる利点がある。次
に、本発明の検査装置によれば、本発明の露光条件選択
方法の第3工程を実施できる。
光装置を示す斜視図である。
示す概略斜視図である。
ショットマップの一例を示す図 、(b)は露光されるパターンの一例を示す拡大平面図
である。
の例を示す断面図である。
光及び0次光(正反射光)との関係のシミュレーション
結果の一例を示す図である。
回折光及び0次光(正反射光)との関係のシミュレーシ
ョン結果の一例を示す図である。
る場合の動作を示すフローチャートである。
Claims (4)
- 【請求項1】 第1面のパターンの像を投影系を介して
第2面上に投影する投影露光装置で所定の結像特性が得
られるように所定の露光条件を決定するための露光条件
選択方法であって、 前記第1面に所定のマスクパターンを配置し、前記第2
面上に感光材料が塗布された評価用の基板を配置し、該
基板上の複数の露光領域に互いに前記所定の露光条件を
変えて前記マスクパターンの像を前記投影系を介して露
光する第1工程と、 前記基板上の感光材料を現像する第2工程と、 該現像後に残される前記感光材料のパターンに検査用の
照明光を照射して、前記感光材料のパターンからの正反
射光、及び回折光の少なくとも一方を受光し、前記基板
上の前記複数の露光領域毎の受光量に基づいて前記所定
の結像特性が得られるように前記所定の露光条件を決定
する第3工程と、を有することを特徴とする露光条件選
択方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の露光条件選択方法であっ
て、 前記所定の結像特性とは、現像後の感光材料の断面形状
であり、 前記所定の露光条件とは、前記投影系の像面からのデフ
ォーカス量、前記感光材料に対する露光量、及び前記マ
スクパターンに対する照明条件の少なくとも1つである
ことを特徴とする露光条件選択方法。 - 【請求項3】 請求項1、又は2記載の露光条件選択方
法であって、 前記第3工程で、前記基板の全面の前記感光材料のパタ
ーンに前記検査用の照明光を照射して、前記基板の全面
の像を撮像し、該全面の像の各部の像強度より前記複数
の露光領域毎の受光量を求めることを特徴とする露光条
件選択方法。 - 【請求項4】 請求項1、2、又は3記載の露光条件選
択方法の前記第3工程で使用される検査装置であって、 表面が複数の露光領域に区分されると共に検査対象の感
光材料のパターンが形成された基板に検査用の照明光を
照射する照明系と、 前記基板からの正反射光、及び回折光の少なくとも一方
を受光して光電変換する受光系と、 該受光系からの検出信号に基づいて前記基板上の前記複
数の露光領域における前記感光材料のパターンの断面形
状を推定する演算装置と、を有することを特徴とする検
査装置。
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JP19398297A JP3900601B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 露光条件選択方法、及び該方法で使用される検査装置 |
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Publications (2)
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---|---|
JPH1140476A true JPH1140476A (ja) | 1999-02-12 |
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JP19398297A Expired - Lifetime JP3900601B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 露光条件選択方法、及び該方法で使用される検査装置 |
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JP (1) | JP3900601B2 (ja) |
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