JPH1140338A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents
電磁誘導加熱装置Info
- Publication number
- JPH1140338A JPH1140338A JP19905697A JP19905697A JPH1140338A JP H1140338 A JPH1140338 A JP H1140338A JP 19905697 A JP19905697 A JP 19905697A JP 19905697 A JP19905697 A JP 19905697A JP H1140338 A JPH1140338 A JP H1140338A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- induction heating
- central part
- magnetic flux
- core
- heating coil
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電磁誘導加熱装置で被加熱物の中心部の加熱
の弱さを補強する。 【解決手段】 金属鍋6の中心部の加熱を強化するため
に、磁束収束コア板3を設ける。これに、柱状コア5,
磁束収束銅板4を併用するか選択的に組み合わせること
で、中心部の加熱をさらに強化できるようにする。
の弱さを補強する。 【解決手段】 金属鍋6の中心部の加熱を強化するため
に、磁束収束コア板3を設ける。これに、柱状コア5,
磁束収束銅板4を併用するか選択的に組み合わせること
で、中心部の加熱をさらに強化できるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般に電磁調理
器として知られている数十キロヘルツ(KHz)以上,
数キロワット(kW)の高周波電磁誘導加熱方式を用い
た電磁誘導加熱装置に関する。
器として知られている数十キロヘルツ(KHz)以上,
数キロワット(kW)の高周波電磁誘導加熱方式を用い
た電磁誘導加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来例を説明するための説明図
で、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は電流
密度,電力密度特性図である。すなわち、円板内に渦巻
き状に巻かれた加熱コイル2に数十KHzの高周波電流
を流すと、セラミック板7上に載置された金属鍋6を上
下に貫通すべく起磁力が発生するが、鍋底の表面0.1
mm程度以内の部分にはその起磁力に見合った渦電流が
発生し、効率の良い発熱作用がもたらされる。結果とし
て、高周波の磁束は全く鍋底を貫通できず、コイルが発
生した起磁力はすべて鍋底で打ち消される。
で、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は電流
密度,電力密度特性図である。すなわち、円板内に渦巻
き状に巻かれた加熱コイル2に数十KHzの高周波電流
を流すと、セラミック板7上に載置された金属鍋6を上
下に貫通すべく起磁力が発生するが、鍋底の表面0.1
mm程度以内の部分にはその起磁力に見合った渦電流が
発生し、効率の良い発熱作用がもたらされる。結果とし
て、高周波の磁束は全く鍋底を貫通できず、コイルが発
生した起磁力はすべて鍋底で打ち消される。
【0003】すなわち、鍋底の電流密度Iは図7(c)
に破線で示すように、コイル半径の70%程度の部分で
最大となる。また、発熱の目安となる電力密度Pは電流
の自乗に比例するので、実線で示すように中心部との発
熱差が電流の場合よりも顕著となる。加熱コイル2の下
側には扇形状のフェライトコア1が設けられているが、
これを設ける理由は以下のとおりである。 1)コイル2の下部に深く磁界が及ばないように、コイ
ル下部の磁気抵抗を減らす。コイル下部の制御回路や金
属板の無効な加熱をしないようにする。 2)鍋の方向、上部に有効な起磁力が到達するように、
コイル下部の磁気抵抗を減らす。 3)全面に設ける必要はないので、図7(a)のように
分割する。つまり、割れやすいので分割して製造,組み
立てをし易くし、軽量化を図る。 以上のような理由から、従来はフェライトコア中央部ま
では設けられていなかった。その結果、図7(c)のよ
うに中心部の加熱が不十分となっている。
に破線で示すように、コイル半径の70%程度の部分で
最大となる。また、発熱の目安となる電力密度Pは電流
の自乗に比例するので、実線で示すように中心部との発
熱差が電流の場合よりも顕著となる。加熱コイル2の下
側には扇形状のフェライトコア1が設けられているが、
これを設ける理由は以下のとおりである。 1)コイル2の下部に深く磁界が及ばないように、コイ
ル下部の磁気抵抗を減らす。コイル下部の制御回路や金
属板の無効な加熱をしないようにする。 2)鍋の方向、上部に有効な起磁力が到達するように、
コイル下部の磁気抵抗を減らす。 3)全面に設ける必要はないので、図7(a)のように
分割する。つまり、割れやすいので分割して製造,組み
立てをし易くし、軽量化を図る。 以上のような理由から、従来はフェライトコア中央部ま
では設けられていなかった。その結果、図7(c)のよ
うに中心部の加熱が不十分となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、リング
状コイル2によって生じる磁界は、本来鍋6がなければ
その中心部が最も強いはずであるが、鍋底に流れる渦電
流によって打ち消され、鍋の中心部の磁界が弱くなり、
加熱されにくいという問題が生じることが指摘されてい
る。したがって、この発明の課題は、電磁誘導加熱装置
における鍋の中心部の加熱を強化することにある。
状コイル2によって生じる磁界は、本来鍋6がなければ
その中心部が最も強いはずであるが、鍋底に流れる渦電
流によって打ち消され、鍋の中心部の磁界が弱くなり、
加熱されにくいという問題が生じることが指摘されてい
る。したがって、この発明の課題は、電磁誘導加熱装置
における鍋の中心部の加熱を強化することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
べく、請求項1の発明では、円板状に巻回された誘導加
熱コイルの上部に載置される金属鍋を含む円板状または
球面状の被加熱物を電磁誘導加熱する電磁誘導加熱装置
において、前記誘導加熱コイルの中央下部に磁束収束用
コア板を設けるようにしている。この請求項1の発明で
は、前記磁束収束用コア板の中心部に柱状のコアを設け
ることができる(請求項2の発明)。請求項1または2
の発明では、前記誘導加熱コイルの上部に磁束収束用銅
板を設けることができる(請求項3の発明)。請求項1
ないし3の発明では前記誘導加熱コイルの中心部の巻数
を増やして、その起磁力を高めることができる(請求項
4の発明)。
べく、請求項1の発明では、円板状に巻回された誘導加
熱コイルの上部に載置される金属鍋を含む円板状または
球面状の被加熱物を電磁誘導加熱する電磁誘導加熱装置
において、前記誘導加熱コイルの中央下部に磁束収束用
コア板を設けるようにしている。この請求項1の発明で
は、前記磁束収束用コア板の中心部に柱状のコアを設け
ることができる(請求項2の発明)。請求項1または2
の発明では、前記誘導加熱コイルの上部に磁束収束用銅
板を設けることができる(請求項3の発明)。請求項1
ないし3の発明では前記誘導加熱コイルの中心部の巻数
を増やして、その起磁力を高めることができる(請求項
4の発明)。
【0006】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態の説
明図で、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は
電流密度,電力密度特性図である。同図(a),(b)
からも明らかなように、これは鍋底の渦電流によって打
ち消される中心部の起磁力を補うために磁束収束コア板
3を設け、磁束を強化したい部分の磁気抵抗を減らすよ
うにしている。柱状コア5もこれと同様の目的で設けら
れるもので、ここでは7本に分割してその断面積を調整
することで、中心部の加熱効果を調整することができ
る。つまり、柱状コア5は温度の急変等で割れない構造
であれば1本でも良く、磁束収束コア板3と一体的に形
成しても良い。さらには、磁束収束銅板4を付加するよ
うにしても良い。
明図で、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は
電流密度,電力密度特性図である。同図(a),(b)
からも明らかなように、これは鍋底の渦電流によって打
ち消される中心部の起磁力を補うために磁束収束コア板
3を設け、磁束を強化したい部分の磁気抵抗を減らすよ
うにしている。柱状コア5もこれと同様の目的で設けら
れるもので、ここでは7本に分割してその断面積を調整
することで、中心部の加熱効果を調整することができ
る。つまり、柱状コア5は温度の急変等で割れない構造
であれば1本でも良く、磁束収束コア板3と一体的に形
成しても良い。さらには、磁束収束銅板4を付加するよ
うにしても良い。
【0007】以上の如くすることにより、電流密度I,
電力密度Pが図1(c)に示すように改善され、中心部
付近の加熱が強化される。なお、図1(a),(b)で
は磁束収束コア板3,柱状コア5および磁束収束銅板4
をすべて設けているが、磁束収束コア板3に対して柱状
コア5,磁束収束銅板4を選択的に設けることができ
る。
電力密度Pが図1(c)に示すように改善され、中心部
付近の加熱が強化される。なお、図1(a),(b)で
は磁束収束コア板3,柱状コア5および磁束収束銅板4
をすべて設けているが、磁束収束コア板3に対して柱状
コア5,磁束収束銅板4を選択的に設けることができ
る。
【0008】図2は磁束収束銅板の作用を説明するため
の説明図である。これは、図2(a)に示す銅板のよう
なドーナツ状良導体の一部に、短絡電流を防止するスリ
ット41を形成し、加熱コイル2が本来作ろうとする図
2(b)に示す如き磁束Φaを打ち消すべく、図2
(a)に矢印で示すような電流を内部に流して、ドーナ
ツの中心部だけに高周波磁束Φbを集めるようにしたも
のである。しかし、銅板内に流れる電流による損失,発
熱により加熱効率が低下することになるので、その厚さ
や放熱の方法などには注意を要するところである。ま
た、その形状も種々考えられるが、例えば図3のような
三角形を含む多角形のものや、これらを2枚重ねて用い
ることなどが考えられる。
の説明図である。これは、図2(a)に示す銅板のよう
なドーナツ状良導体の一部に、短絡電流を防止するスリ
ット41を形成し、加熱コイル2が本来作ろうとする図
2(b)に示す如き磁束Φaを打ち消すべく、図2
(a)に矢印で示すような電流を内部に流して、ドーナ
ツの中心部だけに高周波磁束Φbを集めるようにしたも
のである。しかし、銅板内に流れる電流による損失,発
熱により加熱効率が低下することになるので、その厚さ
や放熱の方法などには注意を要するところである。ま
た、その形状も種々考えられるが、例えば図3のような
三角形を含む多角形のものや、これらを2枚重ねて用い
ることなどが考えられる。
【0009】図4に磁束収束コア板の変形例を示す。こ
こでは、図示のように方形状にした例で、その他多角形
にする例や重ねて用いることなどが考えられる。図5は
鍋が中華鍋のように球面状の鍋底をもつ場合に好適な例
で、フェライトコア1や加熱コイル2を球面状となるよ
うに形成して対応するものである。図6は加熱コイル2
の中央部を多層にして補強するものである。この場合、
局部的に過熱されるおそれがあるので、局部冷却ファン
8が必要となることもあり得る。
こでは、図示のように方形状にした例で、その他多角形
にする例や重ねて用いることなどが考えられる。図5は
鍋が中華鍋のように球面状の鍋底をもつ場合に好適な例
で、フェライトコア1や加熱コイル2を球面状となるよ
うに形成して対応するものである。図6は加熱コイル2
の中央部を多層にして補強するものである。この場合、
局部的に過熱されるおそれがあるので、局部冷却ファン
8が必要となることもあり得る。
【0010】
【発明の効果】この発明によれば、中央部の磁界を強化
するために、磁束収束コア板(フェライトコア板)を設
け、これに対して、 1)柱状コアを設ける。 2)磁束収束銅板を設ける。 3)誘導加熱コイルの中心部の巻数を増やす。 をすべて、または選択的に組み合わせることにより、中
心部の加熱を強化するすることが可能になるという利点
がもたらされる。その結果、家庭用だけでなく業務用と
しても使用することが可能となる。
するために、磁束収束コア板(フェライトコア板)を設
け、これに対して、 1)柱状コアを設ける。 2)磁束収束銅板を設ける。 3)誘導加熱コイルの中心部の巻数を増やす。 をすべて、または選択的に組み合わせることにより、中
心部の加熱を強化するすることが可能になるという利点
がもたらされる。その結果、家庭用だけでなく業務用と
しても使用することが可能となる。
【図1】この発明の実施の形態説明図である。
【図2】磁束収束銅板の作用の説明図である。
【図3】磁束収束銅板の変形例を示す構成図である。
【図4】磁束収束コア板の変形例を示す構成図である。
【図5】中華鍋に適用する例を示す構成図である。
【図6】加熱コイルの変形例を示す構成図である。
【図7】従来例を説明するための説明図である。
1…フェライトコア、2…加熱コイル、3…磁束収束コ
ア、4…磁束収束銅板、5…柱状コア、6…鍋、7…セ
ラミック板、41…スリット。
ア、4…磁束収束銅板、5…柱状コア、6…鍋、7…セ
ラミック板、41…スリット。
Claims (4)
- 【請求項1】 円板状に巻回された誘導加熱コイルの上
部に載置される金属鍋を含む円板状または球面状の被加
熱物を電磁誘導加熱する電磁誘導加熱装置において、 前記誘導加熱コイルの中央下部に磁束収束用コア板を設
けたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。 - 【請求項2】 前記磁束収束用コア板の中心部に柱状の
コアを設けたことを特徴とする請求項1に記載の電磁誘
導加熱装置。 - 【請求項3】 前記誘導加熱コイルの上部に磁束収束用
銅板を設けたことを特徴とする請求項1または2のいず
れかに記載の電磁誘導加熱装置。 - 【請求項4】 前記誘導加熱コイルの中心部の巻数を増
やして、その起磁力を高めたことを特徴とする請求項1
ないし3のいずれかに記載の電磁誘導加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19905697A JPH1140338A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 電磁誘導加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19905697A JPH1140338A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 電磁誘導加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1140338A true JPH1140338A (ja) | 1999-02-12 |
Family
ID=16401380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19905697A Pending JPH1140338A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 電磁誘導加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1140338A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007328917A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Mitsubishi Electric Corp | 誘導加熱調理器 |
KR101213434B1 (ko) * | 2012-05-22 | 2012-12-18 | 문병태 | 웨이퍼코팅용 가열장치 |
-
1997
- 1997-07-25 JP JP19905697A patent/JPH1140338A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007328917A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Mitsubishi Electric Corp | 誘導加熱調理器 |
KR101213434B1 (ko) * | 2012-05-22 | 2012-12-18 | 문병태 | 웨이퍼코팅용 가열장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050908 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050915 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060126 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |