JPH1138673A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH1138673A
JPH1138673A JP20266597A JP20266597A JPH1138673A JP H1138673 A JPH1138673 A JP H1138673A JP 20266597 A JP20266597 A JP 20266597A JP 20266597 A JP20266597 A JP 20266597A JP H1138673 A JPH1138673 A JP H1138673A
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toner
magnetic
image
magnetic toner
mesh
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JP20266597A
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Yasuhisa Akashi
恭尚 明石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に亘り高い反射画像濃度を維持し、地カ
ブリやトナー飛散の発生等の画像欠陥の発生もなく、終
始鮮明な画像を得ることができる、回収トナーを再利用
するリユース系に適した画像形成方法の提供。 【解決手段】 潜像担持体上の潜像を磁性トナーで現像
する現像工程後、トナー像を転写し、転写後に潜像担持
体上に残留した磁性トナーをクリーニング手段により回
収し、回収トナー中の磁性トナーを分離し、回収トナー
中に混在している夾雑物を除去して再生処理した磁性ト
ナーを、現像工程に再度供給して現像に用いる画像形成
方法であり、磁性トナーの1キロエルステッド印加での
磁気特性が、飽和磁化10〜70Am2/kg、保磁力20〜
300エルステッドであり、且つ再生処理された磁性ト
ナーの流動性指数が80以下である画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
印刷法、磁気記録法で用いられる画像形成方法に関し、
特に、潜像の現像及び転写後に、潜像担持体上に残留し
た未転写トナーをクリーニング工程により回収して、再
使用する系(以下、リユース系と呼ぶ)を利用した画像
形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては、米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている方法がある。即ち、電子写真法では、一般には光
導電性物質を利用し、種々の手段により潜像担持体上
(以下、「感光体」或いは「感光体ドラム」とも呼ぶ)
に電気的潜像を形成し、次いで、この潜像をトナーを用
いて現像して、必要に応じて紙のごとき被転写材にトナ
ー画像を転写させた後、加熱、圧力、加熱加圧、或いは
溶剤蒸気等により定着させて複写物を得ている。
【0003】上記工程において、感光体上のトナーは、
通常、全てが被転写材上に転写されるわけではなく、1
0〜20重量パーセント程度のトナーが感光体上に残
る。このように感光体上に残った未転写トナーは、クリ
ーニング工程により掻き取られて回収トナーとなる。そ
して、この回収トナーは、所謂、廃トナーとして系外へ
排出されて処分されており、再度、現像に使用すること
は通常はなされていない。これに対し、近年、複写機の
需要が増加し、コピーボリュームの大きな機械、即ち、
高速複写機の需要が更に多くなりつつある。このような
高速複写機においては廃トナーが大量に発生し、従来の
ように、未転写トナーを廃棄物(廃プラスチック)とし
て処理していたのでは、環境汚染を招く恐れがある。こ
のため、最近では、廃トナーの再使用に関する検討、即
ち、上記回収トナーのリユースに対する検討が広く行わ
れつつある。従来、廃トナーとして処分されていた回収
トナーを再使用することが可能になれば、トナーの有効
利用が図れると共に、クリーニング手段が不要になって
機内が簡略化するので、機械のコンパクト化が可能にな
るというメリットも考えられる。
【0004】しかしながら、回収トナーを再度現像工程
に戻し現像に使用した場合には、反射画像濃度の低下、
地カブリや反転カブリの悪化、トナー飛散の発生等の悪
影響があった。このため、回収トナーの搬送性及び耐久
性に注目して組成を改良したトナーが、これまでにも種
々提案されている。例えば、特開平1−214874号
公報では、脂肪酸ジオールを含む特定のポリエステル樹
脂を結着樹脂に用いたトナーが提案されており、更に、
特開平2−110572号公報においては、金属架橋さ
れたスチレン−アクリル共重合体を結着樹脂に用い、こ
れに多量のポリオレフィンを加えたトナーが提案されて
いる。しかし、これらは、保存性や耐ブロッキング性の
悪化等の弊害を生じる可能性が高い。更に、特開平5−
2283号公報においては、BET比表面積及びカサ密
度が共に高い疎水性無機微粒子を外添したトナーが開示
されているが、このような疎水性無機微粒子は凝集体を
形成し易く、その結果、トナーの帯電特性が阻害され、
画像濃度低下を引き起こし易いという弊害がある。
【0005】又、トナーの帯電制御剤としては、これま
でに数多くのものがあり、例えば、負帯電性のものとし
ては、特公平4−75263号公報、特開昭60−17
0864号公報、特開昭62−177561号公報、特
開平5−53377号公報等にアゾ系の鉄錯塩化合物が
開示されており、高い負帯電能を有することが知られて
いる。
【0006】一方、電子写真装置、静電印刷装置、磁気
記録装置等において、画像形成後(転写後)に、潜像担
持体(感光体)上からクリーニングブレード等により掻
き取られて回収された未転写トナーを再使用し、優れた
画像特性を得ようとする場合は、回収トナーを再生処理
した後に使用する必要がある。即ち、一旦、画像形成に
供された後にクリーナーに回収された回収トナー中に
は、未転写トナーに混じって、被転写紙の紙粉、空気中
のゴミ等の非磁性物、トナーの凝集体や凝固体等が含ま
れているので、回収トナーをそのまま現像装置側に戻し
て再使用すると、これらの夾雑物のために、現像された
トナー画像に欠け部やその他の画像欠陥を生じて画質の
低下を招いたり、或いは、感光体表面にこれらの夾雑物
に起因する傷を生じる等の不具合が起こる場合があっ
た。尚、ここで言う「夾雑物」とは、紙粉等の非磁性物
及びメッシュの目開きよりも大きな磁性物を指す。
【0007】これに対し、従来から行なわれている回収
トナーの再生手段として網目状フィルター(以下、メッ
シュとも呼ぶ)によるものがあるが、網目状フィルター
が目詰まりを生じたり、小さな夾雑物がそのまま網目を
通過する等、使用上の問題があった。特に、小さな夾雑
物をも除去するようにフィルターの目を細かくすると、
フィルターの目詰まりが顕著になってしまい、二律背反
を生じる。又、特公平2−11913号公報において
は、夾雑物に対する分離性能を向上させるために、網目
状フィルターに沿って磁界を発生させて磁性トナーを強
制的に吸引搬送し、網目状フィルターを通過しなかった
夾雑物を回収する回収部を設けるといった提案がなされ
ている。しかし、回収トナーは、既に現像に使用されて
いるのでトナーが劣化しており、特に凝集し易くなって
いるにも拘らず、フィルターに捉えられた夾雑物を運転
中に強制的にフィルター上から除去する手段が設けられ
ていないため、フィルター上に堆積した夾雑物や、特
に、トナー同士が凝集して生じた凝集物によって目詰ま
りが発生し、トナーと夾雑物とを効率よく完全に分離す
ることができなかった。
【0008】この問題点に鑑み、メッシュを挟んで上下
に磁力発生手段を配置し、下側から回収トナーを補給す
る構成として、下側の磁力発生手段である磁石に付着し
た磁性トナーを、上側の磁力発生手段へとメッシュを介
して強制的に搬送することによって、磁性トナーと夾雑
物とを分離し得る装置において、メッシュを上下から狭
み込んだ可撓性シートを設けておき、この可撓性シート
に強制的に振動が与えられる構造として、メッシュ上に
振動を付与することによってトナー凝集物を破壊し、目
詰まりを解消させる装置が考案されている。
【0009】しかし、当該装置において、振動付与手段
によって可撓性シート及びメッシュへと振動を付与する
部分と、メッシュの上下に配置した磁力発生手段と、メ
ッシュによりトナーから夾雑物を分離する分離部との間
が空間的に連通していると、分離部で分離されたトナー
が磁力から外れて浮遊して、振動付与手段の摺動部分に
付着してしまうことが起こると、摺動部分の摩擦抵抗が
高くなり、振動付与状態に不具合をきたすことが生じ
る。上記した装置では、これを回避するために、振動付
与部分と分離部分との間の部分にモルトプレーン等のシ
ール材を配置し、空間的に連通しないようにしている。
しかしながら、上記の従来例では、このシール材が直接
メッシュ部分に接触しているので、振動付与手段により
付与された振動が、途中でシール材に吸収されて減衰し
てしまい、分離部分のメッシュへ効率的に振動が伝わら
ず、目詰まりの解消が効率よくなされないという欠点が
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上述のごとき従来技術の課題を解決し、回収トナー
を再利用するリユース系に適した画像形成方法を提供す
ることにある。即ち、回収トナーを再利用するリユース
系において、いかなる環境下においても終始高い反射画
像濃度を維持し、且つ地カブリやトナー飛散等の画像欠
陥等を生じることがなく、終始鮮明な画像を得ることが
できる画像形成方法を提供することにある。更に、本発
明の別の目的は、トナーと夾雑物とを分離するための分
離装置を有するリユース系において、いかなる環境下に
おいても、終始、分離装置における分離性能が良好な状
態に維持され、上記した良好な画像特性を達成し得る画
像形成方法を提供することにある。特に、長期耐久にお
いても、上記の状態を維持し得る画像形成方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、潜像担持体
上に潜像を形成し、該潜像を現像部位において磁性トナ
ーを用いて現像して潜像担持体上にトナー像を形成する
現像工程の後、該トナー像を被転写材上へと転写し、転
写後に潜像担持体上に転写されずに残留した磁性トナー
をクリーニング手段により回収し、回収トナー中の磁性
トナーを、バイアスを印加した集中磁界の存在下、振動
付与手段により振動している網目状フィルター(メッシ
ュ)を通過させて分離し、上記回収トナー中に混在して
いる夾雑物(非磁性物)を除去して再生処理した後、分
離再生された磁性トナーを、上記現像部位に再度供給し
て現像に用いる画像形成方法において、上記磁性トナー
の1キロエルステッド印加での磁気特性が、飽和磁化1
0〜70Am2/kg、保磁力20〜300エルステッ
ドであり、且つ再度現像に供される再生処理された磁性
トナーの流動性指数が80以下であることを特徴とする
画像形成方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態を挙げて、本発明を詳細に説明する。先に述べたよう
に、高速複写機は、最近ますますその需要が増加しつつ
あり、それに伴ってユーザーの要求も多種多様になって
おり、より高速の複写機によって、常に良好な画像性を
保ちつつ、コピーボリュームを増やそうという試みがな
されている。このように、コピーボリュームを増やすこ
とによって、消費するトナーの量も増大し、これに伴っ
て未転写トナー、即ち、回収トナーの量も増大する。こ
れまで、この未転写トナーは、クリーニングブレード等
で掻き落とされた後、クリーナーへ送られ、クリーナー
から系外に排出処理されていた。この理由は、回収トナ
ーをそのまま再利用した場合には、反射画像濃度の低下
(特に、休止後の画像濃度の低下)、地カブリ及び反転
カブリの悪化、画像欠陥等に伴う画質の悪化、トナー飛
散の発生等の弊害が生じるからである。
【0013】そこで本発明者は、これらの弊害が発生す
る原因を調べるために、回収トナーを再利用するリユー
ス系において、複写スタート時から随時、現像系におけ
るトナーの各種物性の測定を試みた。その結果、上述し
た弊害が現われ始める前後で、現像スリーブ上のトナー
の摩擦帯電量、及び現像器内のトナーの流動性に変化が
見られることがわかった。即ち、反射画像濃度が下が
り、カブリが悪化するにつれ、現像スリーブ上のトナー
の摩擦帯電量が減少していた。特にこの現象は、コピー
の休止後、或いは、暫く放置していた後に顕著に現われ
ることがわかった。又、トナーの摩擦帯電量の減少と共
に、現像器内のトナーの流動性が著しく低下しているこ
とも確認できた。
【0014】又、更に詳細な検討を行なったところ、潜
像担持体上の潜像の現像に供されたトナーのうち、未転
写のまま潜像担持体上に残りクリーナーに回収されてく
るトナーは、被転写材に転写されたトナーに比べて摩擦
帯電量及び流動性が低く、リユース系において再度現像
工程へと送られて再使用された回収トナーに起因してい
ることがわかった。そこで、これらの問題を解決するた
めに、本発明者が鋭意検討を加えた結果、回収トナーを
再使用するリユース系の画像形成方法には、先ず、1キ
ロエルステッド印加での磁気特性が、飽和磁化10〜7
0Am2/kg、保磁力20〜300エルステッドであ
る磁性トナーを用い、更に、潜像担持体上に残留した未
転写トナーを回収した回収トナーのうち、再生処理して
夾雑物を取り除き、再度、現像工程に搬送されて現像に
使用される磁性トナー(以下、再生トナーとも呼ぶ)の
流動性指数が80以下のトナーに限定されるように構成
すれば、終始、トナーの摩擦帯電量及び流動性を低下さ
せることなく画像形成が行なわれることを知見して本発
明に至った。
【0015】従来、トナーの磁気特性に関するものとし
ては、特開昭58−95478号公報及び特開昭58−
98744号公報等の記載がある。そして、特開昭58
−95478号公報によれば、飽和磁化はトナー粒子の
搬送性に影響を与え、飽和磁化が25Am2/kg以下
では磁気搬送力が弱くなり、現像ムラの発生の原因とな
り、一方、飽和磁化が50Am2/kg以上となると、
トナー中の磁性粉の量が多くなるので、定着性の低下や
現像性の悪化が起こるとされている。又、トナーの保磁
力が150エルステッド以下では現像性が著しく低下
し、350エルステッド以上ではトナー粒子の凝集性が
強くなり、トナーの搬送性に問題を生じるとされてい
る。
【0016】これに対し、本発明者の詳細な検討によれ
ば、リユース系の画像形成方法において、再使用される
回収トナーが搬送性に問題を生じることなく、且つ、一
旦現像に使用された回収トナーを現像工程に戻して再利
用しても、終始良好な現像性が得られるようにするため
には、1キロエルステッド印加時における磁気特性とし
て、トナーの飽和磁化が、10〜70Am2/kg、更
に好ましくは20〜50Am2/kgであって、且つ保
磁力が、20〜300エルステッド、更に好ましくは4
0〜200エルステッドの範囲の磁性トナーを用いれば
よいことがわかった。
【0017】即ち、本発明において、使用する磁性トナ
ーの飽和磁化が10Am2/kg未満の場合には、集中
磁界下における搬送力の低下を招くので、回収トナー中
に混在している夾雑物の除去を目的として、集中磁界存
在下、メッシュを通過させることによって行なう再生処
理の際に、現像に再使用し得る磁性トナーが円滑にメッ
シュを通過できなくなり、回収トナーからの夾雑物の除
去性が損なわれる。この結果、現像に用いられる磁性ト
ナー中の夾雑物に起因する画像特性の劣化が生じる。一
方、磁性トナーの飽和磁化が70Am2/kgを超える
と、現像スリーブ上での磁気拘束力が増加して現像性が
低下する。
【0018】先に挙げた特開昭58−95478号公報
や特開昭58−98744号公報においては、トナーの
保磁力に関して、カブリの防止や現像性から150エル
ステッド以上とすることが好ましいとしている。これに
対し、本発明者の検討によれば、リユース系の画像形成
方法においては、現像性を終始良好に維持するため、使
用する磁性トナーの保磁力を20〜300エルステッド
にする必要があることがわかった。
【0019】尚、本発明においては、上記した磁気特性
の測定に、理研電子(株)製の振動試料型磁力計(VS
M)BHU−30を用いた。その測定方法としては、直
径5mmのペレット状に成型したトナーに、磁場を1キ
ロエルステッドまで掃引した際の履歴曲線から、保磁力
と飽和磁化(本発明の場合、1キロエルステッドにおけ
る値)を測定した。
【0020】上記したような磁気特性を有する磁性トナ
ーを得るためには、例えば、バインダー樹脂に、少なく
とも磁性体材料及び/又は荷電制御剤を適宜に含有させ
て、トナーの磁気特性を上記のように調整することが好
ましい。本発明に好適な磁性トナーの構成材料について
鋭意検討した結果、特に、下記一般式(I)で表わされ
る金属錯塩化合物(以下、「一般式(I)のアゾ系鉄錯
塩化合物」とも呼ぶ)を荷電制御剤として用いると、回
収トナーを再利用するリユース系の画像形成方法に好適
な磁性トナーが得られることを見いだした。
【0021】 (上記式(I)中、X1及びX2はそれぞれ、水素原子、
低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基又はハロ
ゲン原子を表わし、X1とX2は同じであっても異なって
いてもよい。R1及びR3はそれぞれ、水素原子、C1
18のアルキル、アルケニル、スルホンアミド、メシ
ル、スルホン酸、カルボキシエステル、ヒドロキシ、C
1〜C18のアルコキシ、アセチルアミノ、ベンゾイルア
ミノ基又はハロゲン原子を表わし、R1とR3は同じであ
っても異なっていてもよい。R2及びR4はそれぞれ、水
素原子又はニトロ基を表わし、m、m’、n及びn’
は、それぞれ1〜3の整数を表わす。又、Aは、水素
イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニ
ウムイオンを表わす。)
【0022】即ち、上記一般式(I)のアゾ系鉄錯塩化
合物は、帯電性付与剤として有効であるばかりか、熱的
にも安定であるために、特に回収トナーがクリーナー部
で受ける熱的な負荷によっても、錯塩からリガンドが分
離する(いわゆるブリード現象)ことがないので、回収
トナーも、未使用のフレッシュトナーと殆ど同等の性
能、即ち、摩擦帯電性及び流動性が保持される。
【0023】本発明に用いることのできる上記した金属
錯塩化合物は、一般に、ジアゾ化置換アミノフェノール
と置換ナフトールとをカップリング反応させ、その後得
られた生成物を硫化鉄のような鉄塩と結合させることに
より調製できる。本発明において好適に使用できるもの
としては、例えば、下記の化合物(1)〜(3)が挙げ
られるが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】本発明において好適に使用される磁性トナ
ーでは、上記したような金属錯塩化合物を、バインダー
樹脂100重量部に対し、好ましくは0.1〜20重量
部、より好ましくは0.2〜10重量部程度用いるとよ
い。
【0028】又、本発明で使用する磁性トナーを構成す
る磁性体材料としては、例えば、マグネタイト、γ−酸
化鉄、フェライト、鉄過剰型フェライト等の酸化鉄;
鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金
属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、
スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カド
ミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タン
グステン、バナジウムのような金属との合金及びその混
合物等が挙げられる。又、これらの磁性体材料は、平均
粒径が好ましくは0.1〜1μm、より好ましくは0.
1〜0.5μm程度のものを使用することが望ましい。
【0029】又、トナー中に含有させるこれらの磁性体
材料の量としては、トナー中の磁性体量をMT(重量
%)、トナーの重量平均粒径をr(μm)としたとき
に、下記式を満足するものであることが好ましい。 MT=−(10/3)r+(70±15) r≦9
【0030】即ち、トナー中の磁性体材料の含有量がこ
れを下回ると、一般にはトナーの飽和磁化が低くなって
トナーの搬送性が低下する。又、飽和磁化の高い磁性体
材料を用いて上記磁性体量以下で搬送性の良好なトナー
を得ると、磁性体量の低下によりトナーの電気抵抗が低
下する。その結果、例えば、上記したような電荷制御剤
を使用した場合に、摩擦帯電量が適正値より高くなり、
現像性低下を引き起こす。一方、トナー中の磁性体材料
の量が上記を上回ると、トナーの飽和磁化や保磁力が大
きくなり過ぎ、トナーの流動性が低下したり、現像スリ
ーブ上での磁気拘束力が増加する。その結果、トナーの
現像性が低下したり、回収トナーからの夾雑物の分離性
が低下したりする。又、磁性体量の増加は、トナーの摩
擦帯電量を低下させるので、この点からもトナーの現像
性低下の要因となる。
【0031】本発明に用いられる磁性トナーには、着色
剤を含有させてもよい。その際に使用する着色剤として
は、例えば、任意の顔料又は染料が挙げられるが、磁性
トナー自体が、上記した磁性体材料や荷電制御剤の影響
で黒色となるため、濃色のものを使用することが好まし
い。このようなものとしては、例えば、カーボンブラッ
ク、アニリンブラック、アセチレンブラック、フタロシ
アニンブルー、インダスレンブルー等が挙げられる。こ
れらは、本発明の画像形成方法によって得られる画像の
光学濃度を維持するのに必要十分な量が用いられ、例え
ば、バインダー樹脂100重量部に対し、好ましくは
0.1〜20重量部、より好ましくは2〜10重量部の
添加量とするとよい。又、同様の目的で、更に、例え
ば、アゾ系染料、アントラキノン系染料、メチン系染料
等の染料を含有させることもできる。この際の染料の量
としては、バインダー樹脂100重量部に対して、好ま
しくは、0.1〜20重量部、より好ましくは0.3〜
3重量部を添加するとよい。
【0032】本発明の画像形成方法においては、転写後
に潜像担持体上に残留した未定着トナーをクリーニング
工程により掻き取って回収した後、回収トナーを網目状
フィルターを通過させて、回収トナー中から夾雑物を除
き再生処理し、その後、この再生された磁性トナーを、
再度現像工程へと搬送して現像に再使用するが、その際
に、再生トナーが円滑に現像工程へと搬送されるように
する必要がある。このため、本発明の画像形成方法で使
用する再生トナーの流動性指数Gが80以下、好ましく
は75以下、より好ましくは60以下となるように構成
する。再生トナーの流動性指数Gが80より大きいと、
再生トナーを現像工程へ搬送する搬送装置において、ト
ナーの搬送性が劣るだけでなく、ひいては搬送装置に大
きな負荷をかけてしまうことになり好ましくない。更
に、流動性指数Gが80より大きいと、現像工程におけ
るフレッシュトナーとの混合性が悪くなるという弊害も
生じる。再生トナーの流動性をコントロールする方法と
しては、例えば、フレッシュトナーに外添するシリカ微
粉体の添加量を加減することが考えられるが、本発明者
が検討した結果によれば、再生トナーの流動性の低下は
シリカ微粉体の添加量にはあまり依存しておらず、クリ
ーニング工程等でダメージを受けることで、流動性が大
幅に低下することがわかった。更に、検討を重ねた結
果、分級品レベルでの流動性を保持することが必要であ
ることがわかり、これを満足するために、前述の一般式
(I)で表わされる金属錯塩化合物を荷電制御剤として
用いることが極めて有効であることがわかった。
【0033】本発明においては、トナーの流動性指数の
測定に、下記に説明する細川ミクロン製のパウダーデス
ターPT−D型を用いて測定した。図1は、流動性指数
の測定に使用した装置の一部の概略図であるが、パウダ
ーテスター振動台4の上に、60meshの篩1、10
0meshの篩2及び200meshの篩3を重ねてセ
ットし、トナー2.0gを静かに60meshの篩1に
のせ、振幅0.11mm、周波数50Hzの振動状態で
40秒間振動させた。その後、各篩上のトナー重量を測
定し、以下の式によりトナー流動性指数Gを計算した。
【0034】
【0035】本発明の画像形成方法に使用する磁性トナ
ーの粒径としては、重量平均粒径D4で、好ましくは3
〜11μm、より好ましくは4〜10μmのものを用い
るとよい。又、個数分布変動係数Aが40以下(A=S
n/D1×100、Sn:個数分布標準偏差、D1:個数長
さ平均径(μm))のシャープな粒度分布を有するもの
が好ましい。重量平均粒径が3μmより小さい場合に
は、特に、回収トナー中の微粉量が多くなり、再使用し
た場合に、これらの微粉が現像されてカブリが増大する
恐れがある。一方、粒径が11μmより大きい場合に
は、トナー中の粗粉の量が多くなり、連続コピー時にお
ける濃度低下を招き易い。又、個数分布変動係数Aが4
0を超える磁性トナーを使用した場合は、平均粒径に対
して相対的に大きな或いは小さな粒子が存在することに
なるので、回収トナーを再使用し続けるにつれてトナー
粒子相互の凝集が生じ易く、画質の悪化をもたらす恐れ
がある。
【0036】トナーの粒度分布については、種々の方法
によって測定できるが、本発明においてはコールターカ
ウンターを用いて行った。測定装置としては、コールタ
ーカウンターTA−II型或いはコールターマルチサイザ
ーII(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化
ナトリウムを用いて調製した約1%のNaCl水溶液を
使用する。この電解液は市販されているものでもよく、
例えば、ISOTON−II(コールター社製)を使用す
ることができる。測定方法としては、前記電解水溶液1
00〜150ml中に分散剤として、界面活性剤、好ま
しくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を、0.1〜5m
l加え、更に測定試料を2〜20mg加える。以上のよ
うな試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1〜3
分間分散処理した後、前記した測定装置により、アパー
チャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー
の体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出す
る。それから、体積分布から求めた重量基準の重量平均
粒径D4(各チャンネル中の中央値をチャンネル毎の代
表値とする)、及び個数分布から求めた個数基準の長さ
平均粒径D1を求める。
【0037】本発明の画像形成装置に用いられる磁性ト
ナーは、上記したような磁気特性等を有するように調製
されるが、磁性トナーの主成分であるバインダー樹脂に
ついて以下説明する。本発明で使用する磁性トナーを構
成するバインダー樹脂としては、酸価が5〜50mgK
OH/gのものが好ましい。このような樹脂を用いる
と、バインダー樹脂に対する、前述した一般式(I)で
示される荷電制御剤として好適なアゾ系鉄錯塩化合物の
相溶性が向上する(金属錯塩化合物がトナー内でミクロ
ドメインを形成する)と共に、バインダー樹脂自身の電
荷受容性が高まり、これらの相乗効果によって、磁性ト
ナーの負の摩擦帯電性が向上する。これに対し、酸価が
5mgKOH/g未満のバインダー樹脂を用いた場合
は、金属錯塩化合物のミクロドメインの形成がなく、画
像濃度の低下、カブリの悪化をもたらす(特に低湿
下)。一方、50mgKOH/gを超える場合は、酸基
による電荷緩和作用が大きくなり過ぎて、画像濃度の低
下をもたらす(特に高湿下)。尚、本発明における酸価
は、JIS K−0070に準ずる方法により測定を行
った。
【0038】本発明においては、バインダー樹脂とし
て、ローラにオイルを塗布する加熱加圧ローラー定着方
式の定着装置を使用する場合には、下記のバインダー樹
脂を使用することが可能である。例えば、ポリスチレ
ン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等
のスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−ク
ロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重
合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン
−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル
酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレ
ン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニル
メチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル−インデン共重合体等のスチレン系共重合体;
ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール
樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン
樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラ
ール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹
脂等が挙げられる。
【0039】ロールにオイルを殆ど塗布しない加熱加圧
ローラ定着方式の定着装置を使用する場合においては、
トナー像支持部材である紙等の被転写材上のトナー像の
一部がローラ上に転位する、所謂、オフセット現象の防
止、或いは被転写材に対するトナー像の密着性の向上が
重要な問題である。又、より少ない熱エネルギーで定着
するように設計されたトナーを用いる場合には、通常、
保存中若しくは現像器中でブロッキング或いはケーキン
グし易い性質があるので、同時にこれらの問題も考慮し
なければならない。これらの現象には、トナー中のバイ
ンダー樹脂の物性が最も大きく関与しているが、本発明
者の研究によれば、トナー中の磁性体材料の含有量を減
らすと、定着時における被転写材に対するトナーの密着
性はよくなるが、オフセットが起こり易くなり、又、ブ
ロッキング若しくはケーキングも生じ易くなる。それゆ
え、本発明においては、オイルを殆ど塗布しない加熱加
圧ローラ定着方式の定着装置を用いる場合には、バイン
ダー樹脂の選択がより重要となる。この場合に特に好ま
しいバインダー樹脂としては、架橋されたスチレン系共
重合体若しくは架橋されたポリエステルが挙げられる。
【0040】架橋されたスチレン系共重合体を製造する
場合に使用するスチレンモノマーに対するコモノマーと
しては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキ
シル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、アクリルアミド等の二重結合を有するモノカ
ルボン酸若しくはその置換体;マレイン酸、マレイン酸
ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル等の二
重結合を有するジカルボン酸及びその置換体;塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のようなビニルエス
テル類;エチレン、プロピレン、ブチレン等のエチレン
系オレフィン類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシル
ケトン等のビニルケトン類;ビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビ
ニルエーテル類;等のビニル単量体が挙げられ、これら
は、単独でも2つ以上用いてもよい。
【0041】この際に使用する架橋剤としては、主とし
て、2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用
いられる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタ
レン等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等の二重結合
を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、
ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスル
ホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有
する化合物等が挙げられる。これらは、単独若しくは混
合物として用いられる。
【0042】本発明において、バインダー樹脂として好
適に用いられるポリエステル樹脂としては、多塩基酸成
分及び多価アルコール成分の縮重合体よりなる架橋され
たポリエステル樹脂が挙げられる。このようなポリエス
テル樹脂の組成は以下の通りである。多価アルコール成
分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化
ビスフェノールA、又、下記式(A)で表わされるビス
フェノール及びその誘導体;下記式(B)で表わされる
ジオール類等が挙げられる。
【0043】 (式(A)中、Rはエチレン又はプロピレン基であり、
x及びyは、それぞれ0以上の整数であり、且つx+y
の平均値は0〜10である。)
【0044】
【0045】一方、多塩基酸成分としては、例えば、フ
タル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等
のベンゼンジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキ
ルエステル;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼ
ライン酸等のアルキルジカルボン酸類又はその無水物、
低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−
ドデシルコハク酸等のアルケニルコハク酸若しくはアル
キルコハク酸、又はその酸の無水物、低級アルキルエス
テル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン
酸等の不飽和ジカルボン酸又はその無水物、低級アルキ
ルエステル等のジカルボン酸類及びその誘導体等が挙げ
られる。
【0046】更に、本発明においては、上記したアルコ
ール成分及び酸成分の他に、架橋成分としても働く3価
以上のアルコール成分と3価以上の酸成分を併用するこ
ともできる。3価以上の多価アルコール成分としては、
例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテト
ロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタン
トリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオ
ール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,
3,5−トリヒドロキシベンゼン等の3価以上の多価ア
ルコール類が挙げられる。
【0047】又、3価以上の多価カルボン酸成分として
は、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼ
ントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボ
ン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサン
トリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル
−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレン
カルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテト
ラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水
物、低級アルキルエステル、下記式で表わされるテトラ
カルボン酸等、及びこれらの無水物、低級アルキルエス
テル等の多価カルボン酸類及びその誘導体が挙げられ
る。
【0048】 (上記式中、Xは炭素数3以上の側鎖を1個以上有する
炭素数5〜30のアルキレン基又はアルケニレン基を示
す。)
【0049】本発明に用いられる磁性トナーには、上記
した成分の他、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向
上のために、更にシリカ微粉末を添加することが好まし
い。シリカ微粉末としては、BET法で測定した窒素吸
着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜40
0m2/g)の範囲内のものが、本発明においては良好
な結果を与える。このようなシリカ微粉末は、磁性トナ
ー100重量部に対して、好ましくは0.01〜8重量
部、より好ましくは0.1〜5重量部使用し、トナーに
外添しても、内添してもよい。
【0050】又、シリカ微粉末は、必要に応じて、疎水
化、帯電性コントロール等の目的でシリコーンワニス、
各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変
性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を
有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合
物等の処理剤で、或いは種々の処理剤を併用して疎水化
等の処理がされていてもよい。
【0051】又、本発明に用いる磁性トナーには、その
他の添加剤として、例えば、滑剤、研磨剤、流動性付与
剤等を添加することができる。滑剤としては、例えば、
テフロン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデン等
が挙げられ、中でもポリフッ化ビニリデンが好ましい。
研磨剤としては、例えば、酸化セリウム、炭化ケイ素、
チタン酸ストロンチウム等が挙げられ、中でもチタン酸
ストロンチウムが好ましい。流動性付与剤としては、例
えば、酸化チタン、酸化アルミニウム等が挙げられ、中
でも疎水性のものが好ましい。更に、ケーキング防止
剤、例えば、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチ
モン、酸化スズ等の導電性付与剤、逆極性の白色微粒子
及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いることも
できる。
【0052】又、熱ロール定着時の離型性をよくする目
的で、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプ
ロピレン、低分子量エチレン−プロピレン共重合体、マ
イクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾ
ールワックス、パラフィンワックス等のワックス状物質
を、バインダー樹脂100重量%に対し、0.5〜10
重量%程度を磁性トナーに加えることも本発明の好まし
い形態の一つである。
【0053】本発明で使用する磁性トナーを作製するに
は、以上説明したバインダー樹脂、磁性体材料、金属錯
塩化合物、その他の添加剤等からなる構成材料を、ヘン
シェルミキサー、ボールミルのごとき混合機により充分
混合し、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのご
とき熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類を互いに相溶
させた中に金属錯塩化合物及び磁性粉を分散又は溶解さ
せ、冷却固化後粉砕及び分級を行って磁性トナーを得る
ことができる。
【0054】次に、上記したようにして得られる特定の
磁気特性を有する磁性トナーを使用する本発明の画像形
成方法について説明する。本発明の画像形成方法では、
通常は廃棄されていた回収トナー(未転写トナー)のリ
ユース、即ち、トナーのリサイクルシステムを利用して
画像形成を行う。即ち、転写後、潜像担持体上をクリー
ニングして、潜像担持体に転写されずに残留している未
転写トナーを回収し、この回収トナー中から夾雑物を取
り除いて再生処理した後、この再生された磁性トナーを
現像工程に供給して、再度現像に使用するように構成す
る。
【0055】図2は、本発明の画像形成方法に適用でき
る画像形成装置の一例を示したものである。この画像形
成装置においては、先ず、1次帯電器5のコロナ放電に
より潜像担持体(感光ドラム)6の表面を均一に帯電さ
せ、次いで、露光系14により感光ドラム6上に像露光
を行って潜像を形成させる。次に、現像器7内に収容さ
れた磁性トナーが、現像スリーブとブレードに印加され
た現像バイアスによって潜像担持体6上に飛翔し、潜像
が現像されてトナー像が形成される。尚、現像器7内の
磁性トナー量は、磁性トナーの消費と共に、随時補給用
ホッパー8より磁性トナーが補給されて一定に保たれて
いる。
【0056】更に、必要に応じて、図2に示した転写前
帯電器9により潜像担持体6上の余分な電荷を除去した
後、バイアスを印加した分離帯電器10によってトナー
像が被転写材(省略)へと転写され、転写画像を有する
被転写材は、バイアスを加えた分離帯電器11によって
潜像担持体6から分離される。その後、被転写材上の転
写画像は、定着装置15により熱ロール定着されて固定
されて画像が形成される。一方、転写工程終了後、転写
されずに潜像担持体6上に残留した未転写トナーは、ク
リーナー12のクリーニングブレードによって掻き落さ
れて回収される。クリーニングされた潜像担持体6は次
の複写に供される。一方、クリーナー12により回収さ
れた未転写トナー(回収トナー)は、搬送スクリューを
設けた廃トナー搬送用パイプ13によって、磁性トナー
と夾雑物とを分離するための分離装置16に送られる。
そして、この分離装置16によって再生処理されて夾雑
物が除かれた後、磁性トナーのみが搬送されて現像器7
に戻されて、現像工程で再使用される。
【0057】次に、上記した本発明の画像形成方法にお
いて好ましく使用することのできる分離装置の一例につ
いて説明する。図3は分離装置の構成例を示す断面図で
あり、図5は分離装置の側面図を示す。この分離装置
は、振動付与部分と、網目状フィルタ(メッシュ)から
なる分離部(以下、単にメッシュ分離部と呼ぶ)との間
に磁性材を捕捉するための非接触シールを配置した例で
ある。図4はメッシュ非接触シール部の詳細図である
が、本発明においては、非接触シールとして、磁性シー
ル或いはエアシールを用いることが好ましい。これによ
り、メッシュにシールが直接接触することなく、浮遊し
ている磁性トナーを捕捉することが可能となり、振動付
与部分から付与された振動は減衰することなく効率的に
メッシュ分離部へと伝達される。
【0058】又、本発明において使用するメッシュの目
開きは、好ましくは30〜200μm、より好ましくは
40〜170μmであるとよい。30μmより目開きが
狭いときは、分離性が悪くなり、目詰まりを発生し易く
なる。又、200μmより目開きが大きい場合は、紙粉
やトナー凝集物等の夾雑物までもメッシュを通過してし
まう可能性が高くなり、これらのものが現像器内へ送ら
れてトナーに混入した場合には、画像性の悪化を招くこ
とになる。
【0059】図3中の17は装置枠体、20はメッシュ
であるが、該メッシュ20は、例えば、非磁性ステンレ
ス線、非磁性黄銅線、ナイロン繊維等の非磁性材料から
なるる。メッシュ20は、支持部材22で保持され、略
水平に配置されており、図4に示したように、上下か
ら、例えば、薄層ステンレス板等からなる可撓性シート
21により狭み込まれている。更に、図3に示したよう
に、メッシュ20の上下には、夫々マグネットが内蔵さ
れたスリーブ18及び19が配置されており、駆動手段
(不図示)により、矢印の方向に回転駆動される。尚、
スリーブ18にはバイアスを印加させ、スリーブ19及
びメッシュ20はグランド電位とした。尚、図3におい
ては、スリーブ18にバイアスを印加したが、スリーブ
18をグランド電位にし、スリーブ19にバイアスを印
加させても構わない。又、印加するバイアス電圧は交流
であっても、直流であっても構わない。尚、印加するバ
イアス電圧は500〜3000Vが好ましい。印加する
バイアス電圧が500Vより小さい場合には、バイアス
を印加した効果が現れにくく、一方、3000Vを超え
る場合には、リーク等の問題があり、好ましくない。ス
リーブ18にバイアスを印加する場合は、トナーと同極
性のバイアス電圧を、又、スリーブ19にバイアスを印
加する場合は、トナーと逆極性のバイアスを印加する。
このようにして、スリーブ18とスリーブ19が対峙し
ているメッシュ分離部には、メッシュ20を挟んで集中
磁界及び電界が形成される。又、分離部の磁極N19とS
18の磁力は、N19>S18となるように設定されている。
そして、メッシュ20の支持部材22にはカム24が取
り付けられており、該カム24が、駆動モーター23に
連結されているので、駆動モーター23が駆動すると振
動が可撓性シート21に付与され、この可撓性シート2
1を介してメッシュ20に振動が伝えられる。メッシュ
20を挟んだ状態でマグネット25と対峙して磁性板2
6とが配置されている。
【0060】図3に示した27及び30は搬送スクリュ
ーであり、搬送スクリュー27は、クリーナーに回収さ
れた未転写トナーを含んだ回収トナーを奥側より手前側
に搬送し、スリーブ18表面に回収トナーを担持・搬送
させて、メッシュ20を挟んでマグネット25と磁性板
26が対峙している分離部分へと搬送する。一方、搬送
スクリュー30は、メッシュ20を通過することによっ
て回収トナー中から分離されてくる磁性トナーを手前側
から奥側に搬送して分離装置外へと排出し、この再生処
理された磁性トナーを現像装置(含ホッパー)へと再供
給する。又、図3に示した28は、上記の搬送スクリュ
ー27によってスリーブ18表面へ搬送された回収トナ
ーの層厚を規制するためのドクターブレードである。
又、29は、メッシュ20により回収トナー中から夾雑
物が取り除かれて再生され、スリーブ19に担持・搬送
されてくる磁性トナーを、スリーブ19表面から掻き取
るための掻き取りブレードである。図3に示した31
は、メッシュ20を通過できずにスリーブ18上に残留
して付着したままのトナーや夾雑物を回収部32へと掻
き落とすための非磁性ブラシである。該非磁性ブラシ3
1は、スリーブ18とカウンター方向に低速で回転駆動
している。
【0061】次に、上記した構成を有する分離装置によ
って行なわれる、回収トナー中の夾雑物と、画像形成に
再度使用し得る磁性トナーとを分離する動作について詳
細に説明する。図2において、転写後に、潜像担持体上
からクリーナー12に掻き落とされた未転写トナーを含
んだ回収トナーは、廃トナー搬送用パイプ13により、
図3〜5に示した分離装置に搬送され、図3に示したス
クリュー27により分離装置内部へと搬送され、スリー
ブ18側へと補給される。ここで、回収トナーは、スリ
ーブ18に内挿されているマグネットの磁力及び印加さ
れたバイアス電圧によってスリーブ18表面に付着し、
スリーブ18の回転に伴って上方へと搬送されるが、搬
送中にドクターブレード28によって所定の層厚に規制
される。このようにして、スリーブ18表面に付着して
スリーブ19と対峙しているメッシュ分離部へと搬送さ
れた回収トナーは、分離部において、スリーブ18の磁
極S18からスリーブ19の磁極N19へと伸びる集中磁界
の磁力線と出会う。そして、ここで、回収トナー中の磁
性トナーは磁極に効率的に引きつけられる(図4参
照)。この際、分離部におけるN19とS18の磁極の磁力
は、N19>S18となるように設定されているので、トナ
ーはN19により強く引きつけられ、メッシュ20を介し
て上方へと引き上げられる。
【0062】ここで、メッシュ20の目開きは、磁性ト
ナー粒子径の数倍の隙間を有しているので、初期のクリ
ーンな状態においては、磁性トナーはスムーズにメッシ
ュ20を通過できる。しかし、耐久が進むにつれて部分
的に凝集するトナーが増え、凝集トナーがメッシュ20
の隙間に付着したり、特に、高湿度環境下においては、
一旦使用された回収トナーの凝集度は一層高くなるの
で、凝集したトナーの凝集物の部分で、所謂目詰りが生
じ、再使用可能な磁性トナーまでもがメッシュ20を通
過できなくなる。しかしながら、本発明においては、駆
動モーター23に連結されたカム24によって、先ず、
薄層可撓性シート21(好ましくは、厚さ0.05〜
0.2mm)に振動が与えられ、更に可撓性シート21
を介してメッシュ20に振動が与えられている構成を有
するため、メッシュ20に付着している上記したような
凝集トナーは、その振動力によって凝集が破壊されてメ
ッシュ20の目詰まりは解消される。この結果、現像に
再利用できる再生された磁性トナーが、メッシュ20を
効率的に通過し、スリーブ19によって搬送されて、ス
クリュー30によって現像容器へと搬送される。
【0063】この際、可撓性シート21は、メッシュ2
0を上下から狭み込んで構成されているので、可撓性シ
ート21は大変薄層であるにもかかわらず、振動による
撓みに対しても充分に復元することができる。従って、
可撓性シート21は微動振動してメッシュ20へ振動を
伝達することができ、メッシュ20を、変形させること
なく効率的に振動させることができる。又、可撓性シー
ト21は、0.05〜0.2mm程度の薄層であるので
振動してもその振動音は大変小さいものであり、外部に
騒音を発するようなことはない。又、この時、集中磁界
及び電界が存在している分離部で、夾雑物と分離された
磁性トナーは、磁力及び電位差によって下方側から上方
側へ分離搬送されるが、搬送途中に、磁力から離れてし
まった一部のトナーが容器空間内を浮遊することが生じ
る。しかし、図3に示したように、上下スリーブ18及
び19が配置されている収容室内は閉塞されているの
で、外部にトナーが漏れることはない。
【0064】又、メッシュ20は振動付与部分へ伸びて
いるので分離部と振動付与部分との間は空間的に連通し
ているが、トナーがこの空間を浮遊して振動付与部分側
へ動いてきたとしても、図4に示したように、振動付与
部分への途中に配置されているマグネット25と磁性板
26とで形成された集中磁界により浮遊したトナーが捕
捉されるので、振動付与部分へトナーが到達することは
ない。又、耐久が進むにつれて、このマグネット25と
磁性板26にはトナーが更に付着していくが、ここに付
着される磁性トナーは、先に説明したように、特有のト
ナー磁気特性を有し、更に、トナー粒子径においても、
重量平均粒径が3〜11μmのシャープな粒度分布を有
するものであるため、トナー同士の凝集の発生が少な
く、トナー粒子同士が固まって強固に付着することはな
い。従って、マグネット25と磁性板26に付着してい
るトナー粒子がメッシュ20に接触しても、メッシュ2
0の振動を減衰させることはなく、振動付与手段により
付与された振動は効率的に分離部へと伝達される。
【0065】更に、磁性トナー粒子自体に働く重力は小
さいので、分離部における磁力による搬送力の方が重力
よりも充分に大きくなるように磁力を設定しておけば、
メッシュ20を通過して分離されてくる磁性トナーが、
上方へと容易に運ばれてスリーブ19に付着するように
できる。又、磁性トナーが重力方向の下側から上側へ搬
送されて回収トナー中から分離されるように構成してあ
るので、回収トナー中から分離された夾雑物はメッシュ
20の下側に付着する。このため、メッシュ20へ付与
される振動によって、夾雑物はメッシュ20への付着力
を失い、その重力によって下方にたたき落とされる。そ
れゆえ、効率的に回収トナーと夾雑物とを分離すること
ができ、且つ、継続的にメッシュの目詰まりを防止でき
る。
【0066】又、分離された磁性トナーは、スリーブ1
9の回転に伴って更に下流側へと搬送され、掻き取りブ
レード29によりスリーブ19の表面から掻き落とさ
れ、スクリュー30によって分離装置外へと搬送され
る。そして、分離装置から出された磁性トナーは、不図
示の搬送装置によって現像工程へと搬送されて再度現像
に供与される。
【0067】一方、分離部で分離され、メッシュ20か
らたたき落とされた夾雑物は、スリーブ18上に落ち
て、磁力によってスリーブ19側へと引きつけられなか
った残留トナーと共に更に搬送され、分離部の下流側に
配置されている非磁性ブラシ31によってスリーブ18
表面から剥離される。この時、非磁性ブラシ31は、小
さい当接圧によりスリーブ18に接触しているために、
スリーブ18上に弱い力で付着している夾雑物は容易に
掻き取られるが、分離部で分離しきれず残留してしまっ
た磁性トナーは、磁力によりスリーブ18上に吸着され
ているので、非磁性ブラシ31によっては容易に掻き落
とすことができず、更に下流側に搬送され、再度分離の
機会を得る。従って、回収部32には、磁性トナーは殆
ど回収されず、貯留されるのは夾雑物が大部分である。
【0068】以上のように、図3〜5に示した構成を有
する分離装置によれば、メッシュに振動を付与すること
により、メッシュ20上のトナー同士の凝集を破壊し、
メッシュ20に付着した夾雑物を重力方向にたたき落と
し、常時、メッシュ部分の目詰まりの抑制がなされるの
で、継続的に、且つ効率的に、磁性トナーと夾雑物との
分離が可能となる。又、磁力から外れて浮遊している磁
性トナーを捕捉するための非接触シールが、振動付与部
分とメッシュ分離部との間の空間に設けてあるため、例
えば、図4の例では、シール手段としてマグネット25
と磁性板26による集中磁界からなる磁気シールが形成
されているため、メッシュ20と接触せずに浮遊トナー
の捕捉が可能であり、振動付与部分からメッシュ20に
付与された振動は途中で減衰されることなく、メッシュ
20分離部へと効率的に伝達されるので、継続的に分離
機能が維持される。
【0069】上記した例では、非接触シール手段を、磁
気シールとしたが、本発明においては、その他、エアシ
ールを用いてもよい。図6に示した例は、シール手段と
してエア吸引ダクトによるエアシールを設けた分離装置
の断面図である。図6中に33は、振動付与部分とメッ
シュ分離部との間の空間に開口部が配置された吸引ダク
トであり、該開口部からフィルター34を介して吸引フ
ァン35により浮遊トナーを吸引するように構成されて
いる。この際の吸引力は、浮遊トナーを吸引できればよ
いので、さほど強いものではなく、空気の流れが吸引ダ
クト33へと流れていく程度のものでよい。メッシュ2
0は振動付与部分へ伸びているので分離部と振動付与部
分との間は空間的に連通しているが、この空間を通じて
振動付与部分へと浮遊してくるトナーは、吸引ダクト3
3に吸引されて、振動付与部分に到達することはない。
更に、吸引ダクト33に吸引された浮遊トナーは、外側
に搬送されてフィルター34によって捕捉されるので、
分離装置の外部へは空気だけが排出され、画像形成装置
の内部を汚染することもない。
【0070】更に、本発明の画像形成方法においては、
先に説明したように、磁性トナーの構成材料として、一
般式(I)で表されるアゾ系鉄錯塩化合物を荷電制御剤
として用いる等により、使用する磁性トナーが、終始安
定した帯電性及び流動性を保持することができるように
構成されているため、上記したような分離装置によっ
て、回収トナーから、極めて効率よく、磁性トナーと夾
雑物とを分離することができる。
【0071】以下、本発明の画像形成方法の現像工程に
使用される各種部材にについて説明する。本発明の画像
形成方法においては、現像工程で用いられる現像スリー
ブとして、複数の球状痕跡くぼみによる凹凸を形成した
表面を有するものを用いることが好ましい。そのような
表面状態を得る方法としては、定形或いは不定形の粒子
によるブラスト処理方法が使用できる。その際に使用す
る粒子としては、例えば、ステンレス、アルミニウム、
鋼鉄、ニッケル、真鍮の如き各種金属からなる剛体球、
又は、セラミック、プラスチック、グラスビーズの如き
各種剛体球が挙げられる。
【0072】更に、本発明者が鋭意検討を行なった結
果、上記のようなブラスト処理を行って表面に凹凸が形
成されている現像スリーブの表面を更に樹脂で被覆する
ことにより、鏡映力がなくなり、トナーの粒径による選
択的担持性、例えば、トナーが有する粒度分布の中で、
比較的粒径の小さなもののみが現像スリーブに担持さ
れ、結果的に選択現像を招き、画像劣化が生じるといっ
たことがなくなり、現像スリーブ表面への磁性トナーの
付与が、長期にわたり、安定した均質コートを維持でき
ることがわかった。
【0073】この際、現像スリーブの表面被覆に使用す
る樹脂としては、導電性カーボン及びグラファイトを含
有したフェノール樹脂が好ましい。即ち、本発明に好適
な現像スリーブとしては、非磁性のステンレス又はアル
ミニウム等からなる円筒状基体の周面上を、導電性カー
ボンとグラファイトとを含有するフェノール樹脂により
コートしたものが挙げられる。ここでフェノール樹脂を
用いる理由は、フェノール樹脂は熱硬化性樹脂であり、
しかも一般的な熱硬化性樹脂の中では硬化度の高い樹脂
であるからである。即ち、フェノール樹脂は、熱硬化反
応によって密な三次元の架橋構成を形成するため、非常
に硬い被膜が得られ、他の樹脂を使用した場合には見ら
れない優れた耐久性が得られる。従って、現像スリーブ
表面に、樹脂被膜が形成されたものを使用した場合に
も、被膜にキズや剥れが生じることがないので、常に安
定した画質を提供することができる。フェノール樹脂に
は、フェノールとホルムアルデヒドよりなる純フェノー
ル樹脂、エステルガムと純フェノール系を組合せた変性
フェノール樹脂があるが、本発明にはいずれも使用でき
る。
【0074】又、上記のようにして現像スリーブ表面に
形成する被膜中に、導電性カーボンとグラファイトとを
含有させれば、導電性カーボン及びグラファイトは適度
に現像スリーブ表面に凹凸を形成し、且つ現像スリーブ
被膜上に残る電荷をほどよく現像スリーブ基体に緩和
(リーク)させるため、現像スリーブ表面に常に安定し
たトナーコート層が得られる。本発明者は、このような
材料として、金、銀、銅、鉛、スズ等の各種金属や、酸
化スズ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化タング
ステン等の各種金属酸化物等についても検討を行なった
が、いずれも充分な特性を示さず、導電性カーボンとグ
ラファイトとを組合せて用いたときに最も優れた特性を
示した。
【0075】上記で用いる導電性カーボンとしては、例
えば、オイルファーネス、アセチレンブラック、ケッツ
ェンブラック等の、抵抗値が、120kg/cm2の加
圧時に0.5Ω・cm以下のもの用いることが好まし
く、フェノール樹脂に対する分散性が良好となる。又、
グラファイトとしては、灰色ないし黒色の光沢、滑性の
ある結晶鉱物で、天然物、人造品のいずれも用いること
ができる。更に、現像スリーブ表面に形成する被膜中に
は、導電性カーボン及びグラファイトに加えて、その他
の添加物を加えてもよい。例えば、被膜表面の粗度を調
節する表面素材として働くもの、或いは、トナーの帯電
量をコントロールする荷電制御剤等である。
【0076】上記の場合、導電性カーボンとグラファイ
トは、グラファイト/カーボン=1/1〜100/1の
混合比率で用いることが好ましい。又、導電性カーボン
とグラファイトとの混合物のフェノール樹脂に対する比
率は、1/3〜2/1の範囲で用いることが好ましい。
導電性カーボンとグラファイトとの比率、及びこれらの
混合物とフェノール樹脂との比率を上記の範囲内とする
ことによって、現像スリーブ表面に適度の凹凸があって
適度な抵抗を有し、トナー成分による汚染が極めて少な
い高耐久性の被膜を形成することができ、常に安定した
トナーコート層が得られる。この結果、安定した画像濃
度、画質が長期にわたって得られる。
【0077】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明は何ら実施例に限定され
るものではない。尚、文中「部」とあるのは、特に断り
のない限り重量基準である。
【0078】 実施例1 ・ビスフェノールA/テレフタル酸/n−ドデセニルコハク酸/トリメリット 酸/ジエチレングリコールをモル比で20:38:15:5:22の割合で 縮合させて得られた架橋ポリエステル樹脂(Mw=55万、酸価=27) 100部 ・磁性酸化鉄 90部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3部 ・下記金属錯塩化合物(1) 1部
【0079】
【0080】上記材料をヘンシェルミキサーにて前混合
した後、130℃で2軸混練押出機によって溶融混練を
行った。混合物を放冷後、ジェット気流を用いた微粉砕
機を用いて粉砕し、更に風力分級機を用いて分級し、重
量平均粒径が7.0μm、個数分布変動係数Aが29の
磁性トナーを得た。尚、粒度分布測定には、コールター
マルチサイザーIIを用いた。得られた磁性トナーの磁気
特性は、飽和磁化が27Am2/kg、保磁力が130
エルステッド(1キロエルステッド印加)であった。上
記トナー100部に対し、疎水化負帯電性シリカを1.
2部と、チタン酸ストロンチウムを0.5部加え、ヘン
シェルミキサーにより乾式混合を行って、本実施例で使
用する磁性トナーを得た。この磁性トナーを、図2に示
したように改造を加えたキヤノン製複写機NP6060
(アモルファスシリコン感光体使用)に、図3〜5に示
したような分離装置を組み込んだ系によって、耐久画出
し試験を行ない、画像評価を行った。尚、定着器として
は、ロールにオイルを殆ど塗布しない加圧加熱ローラ定
着方式の定着装置を使用した。又、分離装置に使用した
網目状フィルター(メッシュ)は、200メッシュ(目
開き74μm)のものを使用した。更に、分離装置の下
スリーブには−2000Vの直流バイアスを付与した。
又、スリーブの磁極N19は1000G、スリーブの磁極
18は600Gに設定した。
【0081】尚、現像スリーブについては、ブラスト処
理されたアルミニウム基体表面に、下記の手順で被膜を
形成したものを使用した。即ち、下記の組成を混合し、
サンドミルにて分散した塗工液を、スプレー法にてNP
6060の現像スリーブの表面に塗布した後、加熱硬化
させて膜厚15μmの表面被膜を形成した。 ・導電性カーボン 1部 ・グラファイト 9部 ・フェノール樹脂 25部 ・イソプロピルアルコール 65部
【0082】画像評価は、高温/高湿度環境(32℃/
85%RH)にて行った。評価は、初期、連続20万枚
画出しを行なったところ、更に、画出しを続行し、合計
40万枚の通紙を行ったところで、(1)画像性、
(2)トナー帯電性、(3)トナーの流動性、及び
(4)分離装置での分離性能(メッシュの目詰り具合)
を、夫々測定してチェックした。結果は表1に示した通
りであって、20万枚後、及び40万枚後においても初
期と変わらない安定した帯電量が維持されており、耐久
後も良好な画像性を示した。又、分離装置での分離性能
も、再使用される再生トナーの流動性指数が55前後で
あり、流動性が損なわれないために良好であり、メッシ
ュでの目詰まりも発生しなかった。尚、各評価は、以下
に挙げる評価方法及び評価基準で行なった。
【0083】(評価方法及び基準) (1)画像性 反射画像濃度、文字の再現性(目視及びルーペにより観
察)、及び背景カブリ等を総合的に判断した。 ○:OKレベル △:実用上使用可能なレベル ×:実用上使用不可能なレベル
【0084】(2)帯電性 現像スリーブ上の単位面積あたりのトナー層の帯電量
を、吸引式ファラデーゲージ法を使用して求めて、帯電
性を評価した。この吸引式ファラデーゲージ法では、そ
の外筒を現像スリーブに押しつけて現像スリーブ上の一
定面積上のすべてのトナーを吸引し、内筒のフィルター
に採集する際に外部から静電的にシールドされた内筒に
蓄積された帯電量を測定することによって、現像スリー
ブ上の単位面積あたりの帯電量(mC/kg)を求め
た。測定試料には、数枚複写した段階の初期の現像スリ
ーブ、20万枚通紙後及び40万枚通紙後の耐久後の現
像スリーブ上のトナーの帯電量を夫々使用した。
【0085】(3)再生トナーの流動性 細川ミクロン製のパウダーデスターPT−D型を用い、
60メッシュ、100メッシュ、200メッシュの3種
類の篩を重ねてセットして、先に説明した方法でトナー
の流動性指数を算出した。測定試料には、装置に搭載す
る未使用の磁性トナーと、20万枚通紙後及び40万枚
通紙後の耐久後における、分離装置から現像工程への搬
送路上にある磁性トナー2.0gを夫々採取して使用し
た。
【0086】(4)分離機能(メッシュ分離部の目詰ま
り具合) 複写機本体より分離装置を取り外し、メッシュ部の夾雑
物による目詰まりの度合いを目視により判断した。 ○:メッシュ部の目詰まりの発生が全くない △:目詰まりが多少あるが、分離性能に関しては問題な
い ×:目詰まりがひどく、夾雑物の分離が不可能な状態、
或いは、分離装置でのトナーの搬送が不可能な状態にあ
【0087】 実施例2 ・スチレン/アクリル酸n−ブチル/マレイン酸モノブチル/ジビニルベンゼ ン共重合体(共重合モノマー重量比66:18:15:1、Mw=70万、 酸価=35の架橋スチレン系共重合体) 100部 ・磁性酸化鉄(実施例1で使用したものよりも、飽和磁化、保磁力の高いもの) 90部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3部 ・下記金属錯塩化合物(2) 0.6部
【0088】
【0089】上記材料を用いて実施例1と同様の手法に
よって、重量平均粒径が7.5μm、数分布変動係数A
が25の磁性トナーを得た。このトナーの飽和磁化は3
8Am2/Kg、保磁力は170エルステッド(1キロ
エルステッド印加)であった。上記トナー100部に対
し、疎水化負帯電性シリカを1.0部、チタン酸ストロ
ンチウムを0.5部加えて、ヘンシェルミキサーにより
乾式混合を行って、本実施例で使用する磁性トナーを
た。この磁性卜ナーを用いて、実施例1の場合と同様の
方法によって画像評価を行った結果、実施例1と同様に
良好な結果を得た。その結果を表1に示す。
【0090】 実施例3 ・ビスフェノールA/テレフタル酸/イソフタル酸/トリメリット酸/トリエ チレングリコールをモル比23:32:15:10:20の割合で縮合させ た架橋ポリエステル樹脂(Mw=47万、酸価=23) 100部 ・磁性酸化鉄(実施例1で使用したものよりも、飽和磁化、保磁力の低いもの を用いた) 90部 ・サゾールワックス 4部 ・下記金属錯塩化合物(3) 1部
【0091】
【0092】上記を用いて実施例1と同様の手法によっ
て、重量平均粒径9.0μm、数分布変動係数Aが22
の磁性トナーを得た。この得られたトナー100部に対
し、疎水化負帯電性シリカを0.8部加えて乾式混合
し、本実施例で使用する磁性トナーを得た。磁性トナー
の飽和磁化は25Am2/kg、保磁力は100エルス
テッド(1キロエルステッド印加)であった。この磁性
卜ナーを用いて、実施例1の場合と同様の方法によって
画像評価を行った結果、実施例1と同様に良好な結果を
得た。その結果を表1に示す。
【0093】 実施例4 ・スチレン/アクリル酸−2−エチルヘキシル/マレイン酸モノブチル/ジビ ニルベンセン共重合体(共重合モノマー重量比67:19:13.5:0.5、 Mw=62万、酸価=29) 100部 ・磁性酸化鉄(実施例1で用いたものと同じ磁性酸化鉄) 100部 ・フタロシアニンブルー 0.5部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3部 ・実施例3で使用したと同様の前記金属錯塩化合物(3) 1部
【0094】上記材料より実施例1と同じ方法によっ
て、重量平均粒径が7.0μm、数分布変動係数Aが3
0のトナーを得、更に該トナー100部に対し、疎水化
負帯電性シリカ微粉体を1.1部、チタン酸ストロンチ
ウムを0.4部加えて乾式混合を行い、本実施例で使用
する磁性トナーを得た。この磁性トナーの1キロエルス
テッド印加での磁気特性は、飽和磁化50Am2/k
g、保磁力200エルステッドであった。この磁性卜ナ
ーを用いて、実施例1の場合と同様の方法によって画像
評価を行った結果、表1に示したように実施例1と同様
に良好な結果を得た。
【0095】実施例5 磁性トナーとして、実施例1で用いた同じものを使用し
た。分離装置を、振動付与手段と網目状フィルターによ
る部分との間に設けられる空間を浮遊する磁性トナーを
捕捉するための非接触シールとして、エア吸引ダクトに
よるエアシールを設けた図6に示した分離装置に変えた
以外は、実施例1と同様にして画像評価を行った。この
結果、表1に示したように、実施例1と殆ど差がなく良
好な結果が得られた。
【0096】比較例1 実施例1において、金属錯塩化合物(1)のかわりに、
モノアゾクロム錯体を用いる以外は、実施例1と同じよ
うにして磁性トナーを調製し、これを使用して実施例1
と同様の方法で画像評価を行った。本比較例で使用した
磁性トナーの1キロエルステッド印加での磁気特性は、
飽和磁化が27Am2/kg、保磁力が130エルステ
ッドであった。しかし、表1に示したように、一旦転写
された後、潜像担持体上から回収し、分離装置によって
再生されて再度現像工程へと搬送された磁性トナー(再
生トナー)の流動性指数を測定したところ、初期には1
8と低かったが、20万枚及び40万枚通紙後は95で
あって、流動性が著しく損なわれていた。40万枚通紙
後に分離装置を取り出してみたところ、トナーによる凝
集物が搬送スクリューやメッシュ上につまった状態にな
り、殆ど分離不可能な状態になっていた。又、表1に示
したように、実施例1の場合と比べて、耐久に従ってト
ナーの帯電量が次第に低下し、画像性も耐久後は著しく
低下した。
【0097】比較例2 実施例1において、金属錯塩化合物(1)のかわりに、
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体を
用いる以外は、実施例1と同じようにして磁性トナーを
調製し、画像評価を行った。本比較例で使用した磁性ト
ナーの1キロエルステッド印加での磁気特性は、飽和磁
化が27Am2/kg、保磁力が130エルステッドで
あった。本比較例の場合は、再生トナーの流動性指数
が、初期には20と低かったが、20万枚には78と上
昇し、40万枚通紙後は90となり、80を超えてお
り、流動性が著しく損なわれていた。評価結果は表1の
通りであり、再生トナーの流動性指数が78であった2
0万枚までは、実用上の大きな問題は発生しなかった
が、30万枚位から分離性の低下、及び画像性の低下が
現われ始め、40万枚通紙後に分離装置を取り出して見
たところ、メッシュ上にトナーによる凝集物が多く付着
しているのがわかった。又、画像性も著しく低下した。
【0098】比較例3 磁性酸化鉄の添加量を20部とする以外は、実施例1と
同様にして磁性トナーを調製し、実施例1と同様にして
画像評価を行った。この磁性トナーの磁気特性は、1キ
ロエルステッド印加で、飽和磁化8Am2/kg、保磁
力10エルステッドであった。画像評価結果は表1に示
した通り、画像性はスタート時から不良で、又、分離装
置で再生処理された後の磁性トナーについての夾雑物の
分離性も初期から不良であった。20万枚通紙時に分離
装置を取り出してみたところ、メッシュが目詰まりを起
こし、夾雑物の分離が不可能になっていたため評価はこ
こで中止した。トナーの帯電量も、不安定であった。
【0099】比較例4 磁性酸化鉄の添加量を200部とする以外は、実施例2
と同様にして磁性トナーを調製し、実施例1と同様にし
て画像評価を行った。この磁性トナーの磁気特性は、1
キロエルステッド印加で、飽和磁化80Am2/kg、
保磁力360エルステッドであった。画像評価結果は表
1に示した通りで、画像性はスタート時から不良で、
又、分離装置での夾雑物の分離性も評価を進めるにつれ
て悪化し、20万枚時で分離不能となったため、評価を
ここで中止した。
【0100】実施例6 磁性トナーに、実施例1で用いたものと同じものを用い
た。画像評価についても実施例1と同じ手法により行っ
たが、分離装置として、バイアス印加を上側のスリーブ
から+2.3kVの直流バイアスを印加した。その結果
は、表1に示したように実施例1と大差なく良好であっ
た。
【0101】比較例5 実施例1において、分離装置にバイアスを印加しなかっ
た以外は実施例1と同様の方法にて画像評価を行った。
表1に示した結果からもわかるように、20万枚目まで
は使用可能レベルの画像が得られたが、その後、更に耐
久テストを続けたところ、分離装置での分離性の悪化が
見られた。
【0102】表1:評価結果
【0103】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
下記に挙げる優れた効果が得られる。 (1)長期間、多数枚にわたる複写においても、終始優
れた画像性を有する複写画像が得られる。 (2)いかなる環境下においてもトナーの帯電量の変化
が少ないため、終始良好な画像特性が得られる。 (3)複写を開始した段階のフレッシュトナーと、回収
後に現像工程に搬送されて再使用される再生トナーの流
動性の変化が少ないため、長期間に亘ってトナーの搬送
力が低下することがなく、分離装置における回収トナー
からの夾雑物の分離能が終始良好に保たれる結果、終始
優れた画像性を有する複写画像が得られる。 (4)いかなる環境下でも、長期間にわたる複写におい
て、分離装置のメッシュの目詰まりの発生が生じないの
で、優れた分離性能が発揮され、リユース系の画像形成
方法において、安定した画像形成が行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの流動性指数の測定に用いた測定装置の
概略図である。
【図2】実施例及び比較例において画出しに用いた画像
形成装置の概略図である。
【図3】分離装置の一例の構成を示す断面図である。
【図4】メッシュ非接触シール部の詳細図である。
【図5】図3の分離装置の側面図である。
【図6】エアシール手段を有する分離装置の一例の構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1:60メッシュ篩 2:100メッシュ篩 3:200メッシュ篩 4:振動台 7:現像器 8:クリーナー 18,19:スリーブ 20:メッシュ 21:可撓性シート 23:振動付与モーター 24:振動カム 25:マグネット 26:磁性板 33:吸引ダクト 34:フィルター 35:吸引ファン
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 21/10 G03G 21/00 326

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上に潜像を形成し、該潜像を
    現像部位において磁性トナーを用いて現像して潜像担持
    体上にトナー像を形成する現像工程の後、該トナー像を
    被転写材上へと転写し、転写後に潜像担持体上に転写さ
    れずに残留した磁性トナーをクリーニング手段により回
    収し、回収トナー中の磁性トナーを、バイアスを印加し
    た集中磁界の存在下、振動付与手段により振動している
    網目状フィルター(メッシュ)を有する分離部を通過さ
    せて分離し、上記回収トナー中に混在している夾雑物を
    除去して再生処理した後、分離再生された磁性トナー
    を、上記現像部位に再度供給して現像に用いる画像形成
    方法であり、上記磁性トナーの1キロエルステッド印加
    での磁気特性が、飽和磁化10〜70Am2/kg、保
    磁力20〜300エルステッドであり、且つ再度現像に
    供される再生処理された磁性トナーの流動性指数が80
    以下であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 磁性トナーが、少なくともバインダー樹
    脂、磁性体材料及び荷電制御剤とからなり、該荷電制御
    剤が下記一般式(I)で表わされる金属錯塩化合物であ
    る請求項1に記載の画像形成方法。 (上記式(I)中、X1及びX2はそれぞれ、水素原子、
    低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基又はハロ
    ゲン原子を表わし、X1とX2は同じであっても異なって
    いてもよい。R1及びR3はそれぞれ、水素原子、C1
    18のアルキル、アルケニル、スルホンアミド、メシ
    ル、スルホン酸、カルボキシエステル、ヒドロキシ、C
    1〜C18のアルコキシ、アセチルアミノ、ベンゾイルア
    ミノ基又はハロゲン原子を表わし、R1とR3は同じであ
    っても異なっていてもよい。R2及びR4はそれぞれ、水
    素原子又はニトロ基を表わし、m、m’、n及びn’
    は、それぞれ1〜3の整数を表わす。又、A+は、水素
    イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニ
    ウムイオンを表わす。)
  3. 【請求項3】 振動付与手段と網目状フィルターの分離
    部との間に、空間を浮遊する磁性トナーを捕捉するため
    の非接触シールを設け、該非接触シールとして磁性シー
    ル又はエアシールを用いる請求項1又は請求項2のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 網目状フィルターの目開きが30〜20
    0μmである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  5. 【請求項5】 磁性トナーのバインダー樹脂の酸価が5
    〜50mgKOH/gである請求項1〜請求項4のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 磁性トナーの重量平均粒径が3〜11μ
    mであり、下記式で示される個数分布変動係数Aが40
    以下である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像
    形成方法。 A=Sn/D1×100 (Sn:個数分布標準偏差、D1:個数長さ平均粒径(μ
    m))
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002108004A (ja) * 2000-07-28 2002-04-10 Canon Inc 磁性トナー
JP2005055609A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Canon Inc 画像形成方法
US7672620B2 (en) * 2006-12-06 2010-03-02 Xerox Corporation Developer purification station or structure

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