JPH09160388A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH09160388A
JPH09160388A JP33565895A JP33565895A JPH09160388A JP H09160388 A JPH09160388 A JP H09160388A JP 33565895 A JP33565895 A JP 33565895A JP 33565895 A JP33565895 A JP 33565895A JP H09160388 A JPH09160388 A JP H09160388A
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JP
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toner
magnetic
image
forming method
image forming
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JP33565895A
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English (en)
Inventor
Yasuhisa Akashi
恭尚 明石
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回収トナーを再利用するリサイクル系におい
て、いかなる環境下においても終始、トナー搬送装置に
おける搬送性能が良好であるような画像形成方法を提供
する。 【解決手段】 転写後の潜像担持体上に残存する磁性ト
ナーをクリーニング手段により回収し、該回収トナー
を、外部に磁力発生手段を配置した搬送経路によって形
成された搬送装置によって搬送し、現像部位に供給して
現像工程で使用する画像形成方法において、磁性トナー
の1Kエルステッド印加での磁性特性が、飽和磁化10
〜70Am2 /Kg、保磁力20〜300エルステッド
であり、回収トナーの流動性指数が80以下であること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
印刷法、磁気記録法に用いられる画像形成方法に関し、
特に現像・転写後に潜像担持体上に残余した未転写トナ
ーをクリーニング工程により回収し、再利用せしめると
いう系を利用した画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報に記載されて
いる如く多数の方法が知られている。一般には光導電性
物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像
を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加
熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気により定着し、複写
物を得るものである。
【0003】上記工程において、感光体(潜像担持体)
上のトナーはすべて転写されることはなく、10〜20
重量パーセント程度は感光体上に残存する。このように
感光体上に残ったトナー(未転写トナー)は、クリーニ
ング工程により回収され、いわゆる廃トナー(回収トナ
ー)として系外へ排出され、再度使用することができな
かった。しかし、近年、複写機の需要が増加し、コピー
ボリュームの大きな機械、すなわち高速複写機の需要が
さらに大きくなりつつある。こういった高速複写機にお
いては回収トナーが大量に発生するため、廃棄物(廃プ
ラスチック)として処理した場合、環境汚染を招く恐れ
がある。このため、最近、該回収トナーを再使用する検
討、すなわち、トナーのリユースに対する検討が広く行
なわれつつある。該回収トナーを再使用することが可能
になれば、トナーの有効利用ができるとともに、機内の
スペースを簡略化することができ、機械のコンパクト化
が可能になるというメリットも考えられる。
【0004】しかし、これまで回収トナーを再度現像工
程に使用した場合、反射画像濃度の低下、地カブリや反
転カブリの悪化、トナー飛散の発生等の悪影響があっ
た。
【0005】このため、回収トナーの搬送性及び耐久性
に注目し、トナー構成を考慮したものがこれまでにも提
案されている。例えば、特開平1−214874号公報
では、脂肪族ジオールを含む特定のポリエステル樹脂を
結着樹脂に用いたトナーが、さらには特開平2−110
572号公報においては、金属架橋されたスチレン−ア
クリル共重合体を結着樹脂に用い、これと多量のポリオ
レフィンを加えたトナーが提案されているが、いずれの
発明でもトナーの構成自体の新規性に乏しく、むしろ耐
ブロッキング性の悪化等の弊害を生じる可能性が高い。
さらに、特開平5−2283号公報においてはBET比
表面積及びカサ密度がともに高い疎水性無機微粒子を外
添したトナーが開示されているが、このような疎水性無
機微粒子は凝集体を形成しやすく、その結果、トナーの
帯電特性が阻害され、画像濃度低下を引きおこしやすい
という弊害がある。
【0006】一方、荷電制御剤としてはこれまで数多く
のものが開示され、そのうち負帯電性のものとしては、
特公平4−75263号公報,特開昭60−17086
4号公報,特開昭62−177561号公報,特開平5
−53377号公報等にアゾ系の鉄錯化合物が開示され
ており、負帯電能を有することが知られている。
【0007】一方、画像形成時において転写紙上に転写
され得なかった未転写トナーは、更に下流側に配置され
たクリーニング装置によって潜像担持体上から除去さ
れ、搬送装置によって回収ボックスへ搬送されるか、も
しくは再利用すべく現像系へと搬送される。従来この種
のトナー搬送装置は、螺旋状に連続しているスクリュ
ー羽根が剛体軸の周囲に取り付けられたタイプのスクリ
ュー部材や、それ自体では固有の剛体軸を持たないス
クリュー部材等が用いられている。このタイプのスク
リューの搬送機構は、図1に示したように水平搬送の場
合、トナー(Mはトナーの重量)はスクリューの回転に
伴い搬送方向へ抗力を受け搬送される訳であるが、この
時トナーは抗力に伴いスクリュー部材との摩擦力によっ
てμMgsinθ(μは摩擦係数、θはスクリュー羽根
の垂直方向となす角度、gは重力加速度)の力と重力M
gのスクリュー方向成分Mgcosθの力の作用を受け
ている。そして、Mgcosθ>μMgsinθなる関
係のときトナーはスクリュー表面を滑り落ちスクリュー
下部へ貯留され、スクリューの搬送方向抗力により搬送
方向へ搬送される。
【0008】逆にMgcosθ<μMgsinθなる関
係のときには、トナーはスクリュー表面に付着したまま
スクリューと一緒に回転してしまい搬送方向へ搬送され
ず同じ位置に滞留してしまい、ひいては搬送不良により
ブロッキングを生じてしまう。それえを回避する為、従
来よりスクリュー表面に潤滑性のよい部材(例えばテフ
ロンコーティング)をコーティングしてμを低下させス
クリューにトナーが付着するのを防止する改善がなされ
てきた。
【0009】また、タイプのスクリューは剛体軸を中
心部に有するので屈曲した搬送経路には使用できない。
【0010】また、剛体軸にトナーが付着して搬送力を
低下させるという理由により、タイプのスクリューが
用いられる場合がある。このタイプのスクリューの搬
送機構も基本的には上記タイプのスクリューと同じで
あり、スクリュー表面を滑り落ちスクリュー下部へ貯留
されたトナーがスクリューの抗力により搬送方向へ搬送
されるものであるが、この時中心部には空間がある為に
スクリューに付着して一緒に回転してスクリュー上方へ
搬送されたトナーも回転動作途中でスクリューから離
れ、トナーが空間部分に入り込みスクリュー下部に貯留
して再びスクリューの作用を受け搬送動作に供されると
いうメリットがある。しかしながら、タイプのスクリ
ューの場合には、周囲に限定空間がないとスクリューが
回転動作により暴れてしまう為、上方半分が解放されて
いるような搬送経路の場合には適用されない。
【0011】上記の問題を解決するために実公平4−5
2774号公報では、スクリュー部材を磁性材料で形成
すると共に、トナー搬送経路下部にマグネットを配置
し、上方半分が解放された搬送経路でもスクリュー部材
の暴れを抑制してトナーを搬送する提案がなされてい
る。
【0012】しかしながら、上記実公平4−52774
号公報の例では、スクリューが水平の場合で、Mgco
sθ>μMgsinθなる関係が成立しスクリューの抗
力によりトナーが搬送される場合でも、図2に示すよう
にスクリューがδなる角度を持って斜め上方にトナーを
搬送する場合には、角度δが大きくなるに従い次第にM
gcos(θ+δ)<μMgsin(θ+δ)となっ
て、トナーがスクリューに次第に付着し易くなり、スク
リューの抗力により搬送されなくなってしまうという問
題がある。これを解決するために、ラダチューンやベル
トコンベア方式、更には移動するマグネットにより吸着
して搬送する方式などが考えられているが、装置構成が
複雑になりコストも高くなってしまうという問題があっ
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した画像形成方法、すなわち回収ト
ナーを再利用するリサイクル系に適合した画像形成方法
を提供するものである。
【0014】すなわち、本発明の目的は、リサイクル系
において、いかなる環境においても終始高い反射画像濃
度を維持し、かつ、地カブリやトナー飛散の発生がない
ような画像形成方法を提供することにある。
【0015】また、本発明の他の目的は、リサイクル系
において、画像欠陥時の発生もなく終始鮮鋭な画像を得
ることができる画像形成方法を提供することにある。
【0016】さらに、本発明の他の目的は、リサイクル
系において、いかなる環境下においても終始、トナー搬
送装置における搬送性能が良好であるような画像形成方
法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の、本発明の要旨は、潜像担持体上に潜像を形成し、現
像部位にて磁性トナーを用いて該潜像を現像してトナー
像を該潜像担持体上に形成する現像工程を経、該トナー
像を該潜像担持体上から転写材上へ転写し、さらに、転
写後の該潜像担持体上に残存する磁性トナーをクリーニ
ング手段により回収し、回収した磁性トナーを、外部に
磁力発生手段を配置した搬送経路によって形成された搬
送装置によって搬送し、該現像部位に供給して現像工程
で使用する画像形成方法において、該磁性トナーの1K
エルステッド印加での磁性特性が、飽和磁化10〜70
Am2 /Kg、保磁力20〜300エルステッドであ
り、該回収トナーの流動性指数が80以下であることを
特徴とする画像形成方法を提供するものである。
【0018】好ましくは、前記磁性トナーが、少なくと
も結着樹脂,磁性粉及び荷電制御剤を含有し、該荷電制
御剤が下記一般式(I)で表される金属錯塩化合物であ
ることを特徴とする画像形成方法を提供するものであ
る。
【0019】
【化2】 [式中、X1 およびX2 は水素原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子を表わ
し、X1 とX2 は同じであっても異なっていてもよく、
mおよびm’は1〜3の整数を表わし、R1 およびR3
は水素原子、C118のアルキル、アルケニル、スルホ
ンアミド、メシル、スルホン酸、カルボキシエステル、
ヒドロキシ、C118のアルコキシ、アセチルアミノ、
ベンゾイルアミノ基またはハロゲン原子を表わし、R1
とR3 は同じであっても異なっていてもよく、nおよび
n’は1〜3の整数を表わし、R2 およびR4 は水素原
子またはニトロ基を表わし、A+ は水素イオン、ナトリ
ウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオンを表
わす。]
【0020】
【発明の実施の形態】本発明について以下に詳細に説明
する。
【0021】高速複写機においては、最近ますますその
需要は増加しつつあり、それに伴ってユーザーの要求も
多種多様になってきている。このため、さらに高速の複
写機によって常に良好な画像性を保ちつつ、コピーボリ
ュームを増やそうという試みがなされている。このよう
に、コピーボリュームを増やすことによって、消費する
トナーの量も増大し、これに伴い未転写トナー、すなわ
ち回収トナーの量も増大する。これまで、この未転写ト
ナーは、クリーニングブレード等でかき落された後、ク
リーナーへ送られて、さらに系外に排出され、再使用す
ることができなかった。この理由は、回収トナーを再利
用した場合、反射画像濃度の低下(特に休止後の画像濃
度の低下)、地カブリ及び反転カブリの悪化、画像欠陥
等に伴う画質の悪化、トナー飛散の発生等の弊害があっ
たからである。
【0022】そこで本発明者らは、これらの弊害が発生
する原因を調べるため、複写スタート時から随時現像系
におけるトナーの各種物性を測定してみた。その結果、
上述の弊害が出始める前後で、スリーブ上トナーの摩擦
帯電量及び現像器内トナーの流動性に差が見られた。
【0023】すなわち、反射画像濃度が下がり、カブリ
が悪化するにつれ、現像スリーブ上のトナーの摩擦帯電
量が減少し、特にこの現象がコピー休止,放置後に顕著
に現われることがわかった。
【0024】また、トナーの摩擦帯電量の減少と共に、
現像器内トナーの流動性が著しく低下していることも確
認できた。
【0025】この理由について本発明者が鋭意検討した
ところ、潜像担持体に現像されたトナーのうち、未転写
のままクリーナーに回収されるトナーは、転写されたト
ナーに比べて摩擦帯電量及び流動性が低く、該未転写ト
ナーを再度現像工程に使用することによるものだという
ことがわかった。
【0026】そこで、これらの問題を解決するために、
本発明者が鋭意検討を加えた結果、廃トナーリユース系
に用いるトナーにおいて上記一般式(I)のアゾ系鉄錯
塩化合物を荷電制御剤として用いることが有効であるこ
とを見い出した。
【0027】該化合物は熱的にも安定であるため、特に
回収トナーがクリーナー部で受ける熱的な負荷によっ
て、錯塩からリガンドが分離する(いわゆるブリード現
象)ということもないため回収トナーも、フレッシュト
ナーとほとんど同等の性能、すなわち摩擦帯電性及び流
動性を有することができる。
【0028】本発明に用いることのできる金属錯塩化合
物は、一般に、ジアゾ化置換アミノフェノールと置換ナ
フトールとをカップリング反応させ、その後得られた生
成物を硫化鉄のような鉄塩と結合させることにより調製
できる。なお、該金属錯塩化合物はバインダー樹脂10
0重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.
2〜10重量部用いればよい。
【0029】次に、バインダー樹脂について説明する。
【0030】本発明で用いられるバインダー樹脂は酸価
が5〜50mgKOH/gのものが好ましい。これは、
バインダー樹脂に対する前記金属錯塩化合物の相溶性が
向上する(金属錯塩化合物がトナー内でミクロドメイン
を形成する)とともに、バインダー樹脂自身の電荷受容
性が高まり、これらが相乗効果となって負の摩擦帯電性
が向上するからである。酸価が5未満の場合は、金属錯
塩化合物のミクロドメインの形成がなく、画像濃度の低
下,カブリの悪化をもたらす(特に低湿下)。50を超
える場合は、酸基による電荷緩和作用が大きくなりすぎ
て、濃度低下をもたらす(特に高湿下)。なお、酸価
は、JIS K−0070に準ずる方法により測定を行
った値である。
【0031】バインダー樹脂としては、オイルを塗布す
る装置を有する加熱加圧ローラー定着装置を使用する場
合には、下記トナー結着樹脂の使用が可能である。
【0032】例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロル
スチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその
置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重
合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−
ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イソ
プレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデ
ン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エ
ポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テ
ルペン樹脂、クマロインデン樹脂、石油系樹脂などが使
用できる。
【0033】オイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定
着方式においては、トナー像支持体部材上のトナー像の
一部がローラに転移するいわゆるオフセット現象、及び
トナー像支持部材に対するトナーの密着性が重要な問題
である。より少ない熱エネルギーで定着するトナーは、
通常保存中もしくは現像器中でブロッキングもしくはケ
ーキングし易い性質があるので、同時にこれらの問題も
考慮しなければならない。これらの現象にはトナー中の
結着樹脂の物性が最も大きく関与しているが、本発明者
らの研究によれば、トナー中の磁性体の含有量を減らす
と、定着時にトナー像支持部材に対するトナーの密着性
は良くなるが、オフセットが起こり易くなり、またブロ
ッキングもしくはケーキングも生じ易くなる。それゆ
え、本発明においてオイルを殆ど塗布しない加熱加圧ロ
ーラ定着方式を用いる時には、結着樹脂の選択がより重
要である。好ましい結着物質としては、架橋されたスチ
レン系共重合体もしくは架橋されたポリエステルがあ
る。
【0034】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリニトリル、アクリルアミドなどのような
二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;
例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メ
チル、マレイン酸ジメチルなどのような二重結合を有す
るジカルボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢
酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル
類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのよう
なエチレン系オレフィン類;例えばビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン
類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテルなどのようなビニルエー
テル類;等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用い
られる。
【0035】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのよう
な芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレートなどのような
二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルア
ニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビ
ニルスルホンなどのジビニル化合物;及び3個以上のビ
ニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用
いられる。
【0036】また、ポリエステル樹脂としては、多塩基
酸成分および多価アルコール成分の縮重合体よりなるポ
リエステル樹脂が好ましい。
【0037】本発明に用いることのできるポリエステル
樹脂の組成は以下の通りである。
【0038】2価のアルコール成分としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−
ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、又(A)
式で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
【0039】
【化3】 (式中Rはエチレン又はプロピレン基であり、x,yは
それぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は
0〜10である。) 又(B)式で示されるジオール類;
【0040】
【化4】 等のジオール類、が挙げられる。
【0041】2価の酸成分としては、フタル酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジ
カルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;
こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸など
のアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキ
ルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコ
ハク酸等のアルケニルコハク酸もしくはアルキルコハク
酸、又はその酸の無水物、低級アルキルエステル;フマ
ル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不
飽和ジカルボン酸又はその無水物、低級アルキルエステ
ル等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
【0042】また、架橋成分としても働く3価以上のア
ルコール成分と3価以上の酸成分を併用することができ
る。
【0043】本発明における3価以上の多価アルコール
成分としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサ
ンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリト
ール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペ
ンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパン
トリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオー
ル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、等の3価以上の
多価アルコール類が挙げられる。
【0044】又、本発明における3価以上の多価カルボ
ン酸成分としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカ
ルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキ
サントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メ
チル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチ
レンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタン
テトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの
無水物、低級アルキルエステル、次式
【0045】
【化5】 (式中Xは炭素数3以上の側鎖を1個以上有する炭素数
5〜30のアルキレン基又はアルケニレン基を示す。)
で表わされるテトラカルボン酸等、及びこれらの無水
物、低級アルキルエステル等の多価カルボン酸類及びそ
の誘導体が挙げられる。
【0046】本発明に用いるトナーには、帯電安定性,
現像性,流動性,耐久性向上のためにシリカ微粉末を添
加することが好ましい。
【0047】シリカ微粉末としては、BET法で測定し
た窒素吸着による比表面積が30m2 /g以上(特に5
0〜400m2 /g)の範囲内のものが良好な結果を与
える。トナー100重量部に対してシリカ微粉末0.0
1〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量部使用するの
が良い。
【0048】また、シリカ微粉末は、必要に応じ、疎水
化、帯電性コントロール、などの目的でシリコーンワニ
ス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各
種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能
基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素
化合物等の処理剤で、あるいは種々の処理剤で併用して
処理されていることも好ましい。
【0049】他の添加剤としては、例えばテフロン,ス
テアリン酸亜鉛,ポリ弗化ビニリデンの如き滑剤、中で
もポリ弗化ビニリデンが好ましい。あるいは酸化セリウ
ム,炭化ケイ素,チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、
中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。あるいは例
えば酸化チタン,酸化アルミニウム等の流動性付与剤、
中でも特に疎水性のものが好ましい。ケーキング防止
剤、あるいは例えばカーボンブラック,酸化亜鉛,酸化
アンチモン,酸化スズ等の導電性付与剤、また逆極性の
白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用
いることもできる。
【0050】また、熱ロール定着時の離型性を良くする
目的で低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレ
ン、低分子量エチレン−プロピレン共重合体、マイクロ
クリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワ
ックス、パラフィンワックス等のワックス状物質をバイ
ンダー樹脂100重量%に対し0.5〜10重量%程度
をトナーに加えることも本発明の好ましい形態の一つで
ある。
【0051】次に、磁性粉について説明する。
【0052】従来、トナーの磁気特性に関する出願には
特開昭58−95478号公報及び特開昭58−987
44号公報などがある。
【0053】特開昭58−95478号公報によれば、
飽和磁化はトナー粒子の搬送性に影響を与える。25A
2/kg以下では磁気搬送力が弱くなり現像ムラが発
生する。そして、50Am2/kg以上となると、トナ
ー中の磁性粉の量が多くなるので、定着性の低下や現像
性の悪化が起こる。また、保磁力が、150エルステッ
ド以下では現像性が著しく低下し、350エルステッド
以上ではトナー粒子の凝集性が強くなり、トナー搬送性
に問題を生じる、とされている。
【0054】本発明者らの検討によれば、回収トナーの
搬送性を維持し、かつ良好な現像性を終始得るために
は、トナーの飽和磁化を10〜70Am2 /kg,保磁
力を20〜300エルステッドに設計することが必須要
素である。特に、飽和磁化を20〜50Am2 /kg,
保磁力を40〜200エルステッドに設計することが好
ましい。
【0055】飽和磁化が10Am2 /kg未満では回収
トナーの磁力発生装置からの吸引力が弱くなり、回収ト
ナーの搬送性が不良になる。また、飽和磁化が70Am
2 /kgを超えると、現像スリーブ上での磁気拘束力が
増加し、現像性が低下する。
【0056】一方、保磁力に関しては、特開昭58−9
5478号公報や特開昭58−98744号公報では、
カブリや現像性から150エルステッド以上が好ましい
ことが開示されている。しかし、リサイクル系での現像
性を終始良好に維持するためには、300エルステッド
以下にする必要がある。
【0057】なお、磁気力の測定には理研電子(株)製
の振動試料型磁力計(VSM)BHU−30を用いた。
直径5mmのペレット状に成型したトナーに、磁場を1
kエルステッドまで掃引した際の履歴曲線から保磁力と
飽和磁化(本発明の場合、1kエルステッドにおける
値)を測定した。
【0058】本発明の磁性トナー中に含まれる磁性材料
としては、マグネタイト、γ−酸化鉄、フェライト、鉄
過剰型フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル
のような金属或いはこれらの金属とアルミニウム、コバ
ルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモ
ン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、
マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム
のような金属との合金及びその混合物等が挙げられる。
【0059】これらの強磁性体は、平均粒径が0.1〜
1μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが望
ましい。
【0060】トナー中に含有させる量としては、下記式
を満足するのが好ましい。
【0061】トナー中の磁性体量をMT(重量%)、ト
ナーの重量平均粒径をr(μm)としたとき、 MT=−(10/3)r+(70±15) r≦9
【0062】磁性体量がこれを下回ると、一般には、ト
ナーの飽和磁化が低くなり、トナーの搬送性が低下す
る。一方、飽和磁化の高い磁性体を用いて上記磁性体量
以下で搬送性の良好なトナーを得ると、磁性体量の低下
によりトナーの電気抵抗が低下する。その結果、本発明
のような電荷制御剤を使用すると摩擦帯電量が適正値よ
り高くなり、現像性低下を引き起こす。
【0063】一方、磁性体量が上記を上回ると、トナー
の飽和磁化や保磁力が大きくなりすぎ、トナーの流動性
が低下したり、スリーブ上での磁気拘束力が増加する。
その結果、トナーの現像性が低下したり、回収トナーの
搬送性が悪化したりする。また、磁性体量の増加は、ト
ナーの摩擦帯電量を低下させるので、この点からも、ト
ナーの現像性低下の要因となる。
【0064】本発明に用いられるトナーには、着色剤を
使用することもできる。例えば、任意の顔料または染料
が挙げられるが、トナー自体が磁性材料や荷電制御剤の
影響で黒色となるため、濃色のものが好ましい。例えば
カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラ
ック、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー等が
ある。これらは定着画像の光学濃度を維持するのに必要
充分な量が用いられ、バインダー樹脂100重量部に対
し0.1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の添
加量が良い。また、同様の目的で、さらに染料が用いら
れる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染料、メチ
ン系染料等があり、バインダー樹脂100重量部に対
し、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜3重量部
が良い。
【0065】なお、本発明の画像形成方法に用いること
のできるトナーは、クリーニング工程により回収された
回収トナーの流動性指数Gが80以下、好ましくは75
以下、より好ましくは60以下が良い。回収トナーの流
動性指数Gが80より大きいと、回収トナーを現像工程
へ搬送する搬送装置において、トナーの搬送性が劣るだ
けでなく、ひいては搬送装置に大きな負荷をかけてしま
うことになり好ましくない。さらには、現像工程でのフ
レッシュトナーとの混合性が悪くなるという弊害もあ
る。
【0066】なお、トナー流動性指数の測定には下記に
説明する細川ミクロン製パウダーテスターPT−D型を
用いて測定した。図3におけるパウダーテスター振動台
4の上に60meshふるい1、100meshふるい
2及び200meshふるい3をセットしてトナー2.
0gを静かに60meshふるい1にのせ、振幅0.1
1mm周波数50Hzの振動する状態で40秒間振動さ
せた。
【0067】そして、各ふるい上のトナー重量を測定
し、以下の式でトナー流動性指数Gを計算した。
【0068】
【数1】
【0069】また、本発明に用いることのできるトナー
は、重量平均粒径が3〜11μm、さらに4〜10μm
であることが好ましい。また、個数分布変動係数(A)
が40以下(A=Sn /D1 ×100 Sn :個数分布
標準偏差,D1 :個数長さ平均径(μm))であること
が好ましい。重量平均粒径が3μmより小さい場合は、
特に廃トナー中の微粉量が多くなり、これが現像される
ことによりカブリが増大する。また、11μmより大き
い場合は粗粉の量が多くなり、連続コピー時における濃
度低下を招きやすい。またAが40を超える場合は平均
粒径に対して、相対的に大きなあるいは小さな粒子が存
在することで、リサイクルを続けていくにつれ、トナー
の粒子相互の凝集状態が生じやすく、画質の悪化をもた
らす。
【0070】ここで、粒度分布については、種々の方法
によって測定できるが、本発明においてはコールターカ
ウンターを用いて行った。
【0071】測定装置としては、コールターカウンター
TA−II型或いはコールターマルチサイザーII(コ
ールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウ
ムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例え
ば、ISOTON−II(コールター社製)が使用でき
る。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150
ml中に分散剤として、界面活性剤、好ましくはアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩を、0.1〜5ml加え、さら
に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解
液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、
前記測定装置により、アパーチャーとして100μmア
パーチャーを用いて、トナーの体積、個数を測定して体
積分布と個数分布とを算出した。それから、本発明に係
るところの体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径
(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表
値とする)、個数分布から求めた個数基準の長さ平均粒
径(D1)を求めた。
【0072】本発明に係る磁性トナーを作製するには、
バインダー樹脂、磁性粉、金属錯塩化合物、その他の添
加剤をヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機に
より充分混合し、加熱ロール、ニーダー、エクストルー
ダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類を互い
に相溶せしめた中に金属錯塩化合物及び磁性粉を分散ま
たは溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級を行ってトナ
ーを得ることができる。
【0073】次に、本発明における画像形成方法につい
て説明する。本発明においては、未転写トナー(回収ト
ナー)のリユース、すなわちトナーのリサイクルシステ
ムを利用して画像形成を行うことを特徴とする。つま
り、転写後、潜像担持体をクリーニングして潜像担持体
上に残存するトナーを回収し、回収したトナーを現像工
程に再使用することを特徴とする。
【0074】図4は、本発明の画像形成方法に適用でき
うる画像形成装置の一例を示したものである。
【0075】この画像形成装置において、まず1次帯電
器5のコロナ放電により潜像担持体(感光ドラム)6の
表面を均一に帯電させ、次いで露光系14により潜像担
持体6上に像露光を行い、潜像を形成させる。次に、現
像器7内に収容されたトナーが、現像スリーブとブレー
ドに印加された現像バイアスによって潜像担持体6上に
飛翔し、潜像が現像されてトナー像を形成する。なお、
現像器7内のトナー量は、トナーの消費とともに随時補
給用ホッパー8よりトナーが補給されることにより一定
に保たれている。さらに必要に応じて転写前帯電器9に
より潜像担持体6上の余分な電荷を除去したのち、バイ
アスを印加した転写帯電器10により、トナー像を転写
材(省略)へ転写し、バイアスを加えた分離帯電器11
によって転写材は潜像担持体6から分離され、定着装置
15により熱ロール定着され定着画像が形成できる。一
方、転写工程終了後、潜像担持体6上に残存したトナー
はクリーナー12のクリーニングブレードによってかき
落され、回収される。クリーニングされた潜像担持体6
は次の複写に供されるが、クリーナー12に回収された
トナーはリサイクル搬送手段13により、現像工程に戻
されて再使用される。
【0076】次に、リサイクル搬送手段について説明す
る。図5,図6に示したのはδ°の傾斜を持つリサイク
ル搬送手段13の斜め搬送部分の側面方向断面図,搬送
方向断面図である。16は非磁性部材(例えば、モール
ドパイプ、アルミパイプ)からなる搬送経路、17は非
磁性部材(例えば、モールド、アルミ部材)からなる螺
旋状スクリュー羽根を非磁性部材(例えば、モールド、
非磁性ステンレス材)からなる軸に取り付けたスクリュ
ーであり、搬送経路16とは微小ギャップが設定してあ
る。また、18は搬送経路16の下方に接着等で取り付
けたマグネットである。この時磁性トナー(Mは磁性ト
ナーの重量)はスクリューの回転に伴い搬送方向へ抗力
を受け搬送される訳であるが、磁性トナーは抗力に伴い
スクリュー部材との摩擦力によってμMgsin(θ+
δ)(μは摩擦係数、θはスクリュー羽根と軸法線方向
のなす角度、gは重力加速度)なる力と重力Mgのスク
リュー接線方向成分Mgcos(θ+δ)の力の作用を
受けている。もしここでマグネット18がなければ角度
δが大きくなるに従い次第にMgcos(θ+δ)<μ
Mgsin(θ+δ)となって磁性トナーが次第にスク
リューに付着し易くなり、トナーがスクリューと一緒に
回転してしまい、スクリューの抗力により搬送されなく
なってしまう。しかしながら、マグネット18があれば
磁力の吸引力(MGと表す)によってトナーは、スクリ
ュー接線方向成分:MGcosθ、スクリュー抗力方向
成分摩擦力:μMGsinθなる力を受け、Mgcos
(θ+δ)+MGcosθ>μMgsin(θ+δ)+
μMGsinθとなるようにマグネット18の磁力を設
定(例えば、δ=45、搬送経路:ポリカーボネート;
厚さ=2mmであれば、マグネット力:1000G(ガ
ウス)(0.1T(テラス))程度)すれば、磁性トナ
ーはスクリュー表面を滑り落ちスクリュー下部へ貯留さ
れる。この時スクリューと搬送経路のギャップには磁性
トナーが貯留したままでスクリューの抗力を受けない
が、更に磁性トナーが吸引貯留されるとスクリューの搬
送方向抗力により磁性トナーは搬送方向へ搬送されるよ
うになる。
【0077】また、マグネットを取り付ける角度範囲に
ついては、角度範囲が狭い場合は磁性トナーを吸引する
領域が少なくなるので捕捉できる磁性トナー量が少なく
なり、搬送量も少なくなってしまう。また、角度範囲が
大きく例えば全周に渡ってマグネットが取り付けられて
いる場合は、磁性トナーの重力に反して搬送経路外側へ
磁性トナーを吸引しなければならない為、重力方向上方
側のマグネット力は強く設定しなければ有効に搬送でき
ない。しかしながら、全周にマグネットを取り付ける場
合はコスト的にも不利であるので、特に単位時間当たり
大きな搬送力を必要とする以外は、以下の構成が有効で
ある(図6参照)。
【0078】もし角度範囲が大きく、回転方向側範囲β
がβ>90°なる場合には、磁性トナーがスクリューに
付着して共回りする現象を誘発するので望ましくない。
また、回転方向逆方向側範囲αは重力方向と回転方向が
一致しているので、あまりマグネット力を設定する必要
がない。よって、ある決められた大きさのマグネットを
取り付けるのであれば、回転方向側範囲βにマグネット
を多く設定した方が有効的である。従ってマグネットを
取り付ける範囲は以下の範囲が適当である。
【0079】α≦90 、 β≦90 、 α<β
【0080】以上特に静電画像形成装置の回収磁性トナ
ーの搬送について説明してきたが、この発明の主旨は、
磁性トナーを搬送経路外側へマグネット力により吸引し
てスクリューとの相対的滑りを助長させて搬送力を増加
させる事にあるので、回収磁性トナーに限らず、フレッ
シュ磁性トナー、ひいては静電画像形成装置以外の磁性
粉体の搬送方法として有効なものである。
【0081】また、ここでは特に有効である「斜め上方
に搬送する場合」について説明してきたが、この発明の
主旨は斜め上方に搬送する場合に限定されるのではな
く、水平搬送の場合でも同様の効果が期待できる。従来
はテフロンコーティング等によりスクリュー表面の摩擦
係数を低下させ磁性トナーとスクリューの相対滑りを誘
発して搬送力を確保していたが、これに対して本発明で
は搬送経路下方側へマグネットを配置する事により強制
的に磁性トナーを下方側へ吸引して磁性トナーとスクリ
ューの相対滑りを誘発して搬送力を確保できるものであ
る。
【0082】以上説明したように、本発明に用いること
のできる搬送装置は、磁性トナーを搬送経路外側へマグ
ネット力により吸引してスクリューとの相対的滑りを助
長させて搬送力を増加させる事に特徴をもたせているた
め、設定するマグネット力の強さは、スクリューの表面
性、スクリューの巻き付け角度、搬送経路の傾き角度、
磁性トナーの重量等を考慮して適正に設定されなければ
ならない。
【0083】さらに、本発明においては、先に説明した
ように、トナー構成においても先述のような磁気特性を
有し、さらに一般式(I)に示したようなアゾ系鉄錯塩
化合物を荷電制御剤に用いることにより、終始安定した
帯電性及び流動性を保持することができるため、上記搬
送装置においても、極めて良好にトナーを搬送すること
が可能になった。
【0084】次に、搬送経路にマグネットを取り付ける
方法について説明する。
【0085】図7及び図8に示したのは、中空スクリュ
ーによるリサイクル搬送手段の屈曲搬送装置の側面方向
断面図、図9及び図10は、リサイクル搬送手段を搬送
方向から見た断面図である。
【0086】図5及び図6ではマグネットを搬送経路の
下部に接着等で張り付けていたが、図7に示したような
屈曲搬送経路の場合は、特にプラスチック材で搬送経路
を構成する場合には、通常上下二分割形状で搬送経路を
成形した後に、上下部材を接着、熱カシメ等で固定して
搬送経路を形成することが多く、更にマグネットを取り
付けるには、その搬送経路の屈曲の曲率に合わせてマグ
ネットを予め成形しておいて張り付けなければならな
い。しかしながらこのような場合、組立の際に屈曲部を
合わせて取り付けねばならず作業性が悪い。また、設定
されている磁力が正規に作用する為には、搬送経路とマ
グネットとの相対位置関係を正規に保たねばならない。
その為には搬送経路及びマグネットの寸法精度を向上さ
せ、部材同士の密着性を上げなければならない。
【0087】そこで図9では、搬送経路の一部とマグネ
ットを一体成形により成形したものである。これによれ
ば搬送経路とマグネットは精度良く相対位置関係を確保
する事ができ、磁力も正規に作用させることが出来る。
また、マグネットと搬送経路部材同士を張り合せる作業
が不要なので、作業性も良い。次に、図10に示したの
は、搬送経路の一部をマグネットにより成形した物であ
る。この場合は予めプラスチックマグネットを搬送経路
形状に成形した上で所定の磁力に着磁して形成する。こ
の場合、磁力を搬送経路内部に直接設定できるのでより
精度良く磁力を作用させることが出来る。また、着磁磁
力を弱く設定できるので、周囲への磁力の影響を低くす
ることも出来る。
【0088】本発明の画像形成方法において用いられる
現像スリーブは、複数の球状痕跡くぼみによる凹凸を形
成した表面を有することが好ましい。その表面状態を得
る方法としては、定形あるいは不定形の粒子によるブラ
スト処理方法が使用できる。粒子としては例えば、ステ
ンレス,アルミニウム,鋼鉄,ニッケル、真ちゅうの如
き金属からなる各種剛体球またはセラミック,プラスチ
ック,グラスビーズの如き各種剛体球を使用することが
できる。
【0089】しかし、本発明者の鋭意検討の結果、ブラ
スト処理を行なった現像スリーブの表面をさらに樹脂で
被覆することにより、鏡映力がなくなるため、トナーの
粒径による選択的担持性(例えば、トナーが有する粒度
分布の中で比較的粒径の小さなもののみをスリーブに担
持し、結果的に選択現像を招き、画像劣化が生じる)が
なくなり、長期にわたり安定した均質コートを維持でき
ることがわかった。
【0090】上記樹脂としては、導電性カーボン及びグ
ラファイトを含有したフェノール樹脂が好ましい。すな
わち、スリーブとしては、非磁性のステンレス又はアル
ミニウム等から成る円筒状基体の周面上を、導電性カー
ボン及びグラファイトを含有するフェノール樹脂により
コートしたものが好ましいものとして挙げることができ
る。
【0091】本構成中でフェノール樹脂を用いる理由
は、熱硬化性樹脂であり、一般的な熱硬化性樹脂の中で
は硬化の高い樹脂である。それはフェノール樹脂が熱硬
化反応により密な三次元の架橋構成を形成するため、非
常に硬い塗膜を形成し、他の樹脂には見られない優れた
耐久性を得ることができる。従ってスリーブ塗膜を形成
した際にも塗膜のキズやはがれがなく、常に安定した画
質を提供することができる。フェノール樹脂には、フェ
ノールとホルムアルデヒドよりなる純フェノール樹脂、
エステルガムと純フェノール系を組合せた変性フェノー
ル樹脂があるが、本発明にはいずれも使用できる。
【0092】また、スリーブの塗膜中に、導電性カーボ
ンおよびグラファイトを含有せしめることにより、該導
電性カーボンおよびグラファイトは適度にスリーブ表面
に凹凸を形成し、かつスリーブ被膜上に残る電荷をほど
よくスリーブ基体に緩和(リーク)させるため、常に安
定したトナーコート層が得られる。このような材料とし
て、金,銀,銅,鉛,スズ等の各種金属や酸化スズ,酸
化インジウム,酸化アンチモン,酸化タングステン等の
各種金属酸化物等を検討したが、いずれも十分な特性を
示さず、導電性カーボンとグラファイトを組合せて用い
たとき最も優れた特性を示した。本発明に用いられる導
電性カーボンとしては、オイルファーネス,アセチレン
ブラック,ケッツエンブラック等の抵抗値が120Kg
/cm2で加圧時に0.5Ω・cm以下のものが好まし
く、フェノール樹脂に対する分散性がよい。また、本発
明に用いられるグラファイトは灰色ないし黒色の光沢、
滑性のある結晶鉱物で、天然物,人造品のいずれも用い
ることができる。
【0093】また、スリーブの塗膜中には導電性カーボ
ン,グラファイトに加えてその他の添加物を加えても良
い。たとえば塗膜表面の粗度を調節する表面粗剤として
働くもの、あるいはトナーの帯電量をコントロールする
荷電制御剤等である。
【0094】該導電性カーボンおよびグラファイトは、
グラファイト/カーボン=1/1〜100/1の混合比
率で用いるのが好ましく、該混合物のフェノール樹脂に
対する比率は1/3〜2/1の範囲で用いるのが好まし
い。導電性カーボンとグラファイトの比率および導電性
カーボン,グラファイトの混合物とフェノール樹脂の比
率を上記の範囲で用いることによりスリーブ表面に適度
の凹凸があり、適度な抵抗を有するトナー成分による汚
染が極めて少ない高耐久性の被膜を形成することがで
き、常に安定したトナーコート層が得られ安定した画像
濃度,画質が長期にわたって得られる。
【0095】
【実施例】以下、具体的実施例を用いて、本発明を詳細
に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるもので
はない。なお、以下の配合における部数はすべて重量部
である。
【0096】<実施例1> ・ビスフェノールA,テレフタル酸,n−ドデセニル 100部 コハク酸,トリメリット酸,ジエチレングリコール をモル比で20:38:15:5:22の割合で縮 合させて得られたポリエステル樹脂 (重量平均分子量(Mw)53万,酸価27) ・磁性酸化鉄 90部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3部 ・下記金属錯塩化合物−(1) 1部
【0097】
【化6】
【0098】上記材料をヘンシェルミキサーにて前混合
したあと、130℃で2軸混練押出機によって溶融混練
を行なった。混合物を放冷後、ジェット気流を用いた微
粉砕機を用いて粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級
し、重量平均粒径7.6μm,A(個数分布変動係数)
が26の磁性トナーを得た。なお、粒度分布測定には、
コールターマルチサイザーIIを用いた。
【0099】このトナーの飽和磁化は27Am2 /k
g、保磁力は130エルステッド(1kエルステッド印
加)であった。
【0100】上記トナー100部に対し、疎水化処理を
行なった負帯電性シリカ微粉体を0.7部、チタン酸ス
トロンチウムを0.5部加え、乾式混合を行い、トナー
とした。
【0101】このトナーを、図4に示したように改造を
加えたキヤノン製複写機NP6060(アモルファスシ
リコン感光体使用)に、さらに図5〜図6で示したよう
なリサイクル搬送手段を組み込んだ系によって画像評価
を行なった。
【0102】但し、現像スリーブについては、 ・導電性カーボン 1部 ・グラファイト 9部 ・フェノール樹脂 25部 ・イソプロピルアルコール 65部 を混合し、サンドミルにて分散し、スプレー法にてNP
6060の現像スリーブに膜厚15μmの表面塗膜を形
成した。この表面を被覆した現像スリーブを用いた。
【0103】画像評価は高温/高湿度環境(32℃/8
5%RH)において行なった。評価は連続20万枚通紙
したところで、画像性,帯電性,回収トナーの流動性及
びリサイクル搬送手段でのトナー搬送性能をチェックし
た後、評価を続行し、合計40万枚通紙を行った。結果
は表1に示したとおりであって、40万枚時においても
初期とかわらず良好な画像性を示していた。また、リサ
イクル搬送手段でのトナー搬送性能も、回収トナーの流
動性が損なわれないため、良好であった。
【0104】ここで、現像スリーブ上の単位面積あたり
のトナー層の帯電量は、吸引式ファラデーゲージ法を使
用して求めた。この吸引式ファラデーゲージ法は、その
外筒をスリーブに押しつけてスリーブ上の一定面積上の
すべてのトナーを吸引し、内筒のフィルターに採集する
際に外部から静電的にシールドされた内筒に蓄積された
帯電量を測定することによって、スリーブ上の単位面積
あたりの帯電量を求めることができる方法である。
【0105】<実施例2> ・スチレン/アクリル酸ブチル/マレイン酸モノブチル/ 100部 ジビニルベンゼン共重合体 (共重合モノマー重量比68:18:13:1,Mw70万,酸価34) ・磁性酸化鉄 90部 (実施例1よりも飽和磁化,保磁力の高いものを用いた) ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3部 ・下記金属錯塩化合物−(2) 1部
【0106】
【化7】
【0107】上記材料を、実施例1と同様の手法によっ
て、重量平均粒径が7.0μm,Aが28のトナーを得
た。このトナーの飽和磁化は40Am2 /kg、保磁力
は180エルステッド(1kエルステッド印加)であっ
た。
【0108】上記トナー100部に対し、疎水化負帯電
性シリカを0.8部加え、ヘンシェルミキサーにより乾
式混合を行ない、磁性トナーを得た。
【0109】この磁性トナーを、実施例1の場合と同じ
方法によって画像評価を行なった。結果は全く問題なく
良好であった。結果を表1に示す。
【0110】<実施例3> ・スチレン/アクリル酸−2−エチルヘキシル/マレイン 100部 酸モノブチル/ジビニルベンゼン共重合体 (共重合モノマー重量比69:20:10.5:0.5, Mw60万,酸価27) ・磁性酸化鉄 85部 (実施例1よりも保磁力の低いものを用いた) ・サゾールワックス 4部 ・下記金属錯塩化合物−(3) 1部
【0111】
【化8】
【0112】上記材料を、実施例1と同じ方法にて、重
量平均粒径が8.8μm,Aが31のトナーを得て、疎
水化負帯電性シリカを0.5部(トナー100部あた
り)乾式混合し、磁性トナーを得た。この磁性トナーの
磁気特性は1kエルステッド印加で、飽和磁化25Am
2 /kg、保磁力100エルステッドであった。
【0113】この磁性トナーを、実施例1の場合と同じ
方法により画像評価を行なった。結果を表1に示す。
【0114】<実施例4> ・ビスフェノールA,テレフタル酸,イソフタル酸, 100部 トリメリット酸,トリエチレングリコールをモル比 で25:30:15:10:20の割合で縮合させ て得られたポリエステル樹脂 (Mw45万,酸価21) ・磁性酸化鉄 100部 (実施例1で用いたものと同じ磁性酸化鉄) ・フタロシアニンブルー 1部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3部 ・前記金属錯塩化合物−(1) 1部
【0115】上記材料より実施例1と同じ方法によっ
て、重量平均粒径6.8μm,Aが27のトナーを得、
さらに該トナー100部につき疎水化処理を施した負帯
電性シリカ微粉体を1.0部、チタン酸ストロンチウム
を1.0部加え、乾式混合を行い、磁性トナーを得た。
この磁性トナーの1kエルステッド印加での磁気特性
は、飽和磁化42Am2 /kg、保磁力200エルステ
ッドあった。
【0116】画像評価は実施例1と同様の手段によって
行った。結果は表1に示した通り良好であった。
【0117】<実施例5>磁性トナーとしては、実施例
1で挙げたものと同じものを使用した。リサイクル手段
としては、図9に示したように、搬送経路の一部とマグ
ネットを一体成形により成形したものを用いた。
【0118】評価結果は、表1に示したように、実施例
1と有意差がなく良好であった。
【0119】<比較例1>実施例1において、金属錯塩
化合物−(1)のかわりに、モノアゾクロム錯体を用い
る以外は、実施例1と同じようにして磁性トナーを調製
し、画像評価を行った。結果を表1に示す。
【0120】表1に示されるように、フレッシュトナー
に比べ、回収トナーの流動性が著しく低下しており、4
0万枚通紙後、リサイクル搬送手段を取り出してみたと
ころ、回収トナーによる凝集物が搬送パイプ中に詰まっ
た状態になり、ほとんどトナーの搬送が不可能な状態に
なっていた。また、画像性も実施例1の場合と比べて著
しく低下していた。
【0121】<比較例2>実施例1において、金属錯塩
化合物−(1)のかわりに、3,5−ジ−tert−ブ
チルサリチル酸クロム錯体を用いる以外は、実施例1と
同じようにして磁性トナーを調製し、画像評価を行なっ
た。
【0122】画像評価結果は表1の通りであり、20万
枚までは大きな問題は発生しなかったが、35万枚あた
りからリサイクル搬送手段におけるトナーの搬送性が低
下しはじめ、40万枚通紙後、リサイクル搬送手段をは
ずして見ると、搬送経路の壁面或はスクリュー上に、回
収トナーによる凝集物が多く付着していることがわかっ
た。
【0123】<比較例3>磁性トナーとしては、実施例
1で用いたものと同じものを用いた。画像評価について
も実施例1と同じ手法により行ったが、リサイクル搬送
手段としては、図5,図6に示したマグネット18を取
りはずしたものにて行った。
【0124】画像評価結果は表1に示した通りで、20
万枚あたりからリサイクル搬送手段での回収トナーの搬
送性が低下し始め、40万枚時ではほとんどトナー搬送
ができない状態になってしまった。
【0125】<比較例4>磁性酸化鉄の添加量を20部
とする以外は、実施例1と同様にして磁性トナーを調製
し、画像評価を行った。この磁性トナーの磁気特性は、
1kエルステッド印加で、飽和磁化10Am2 /kg、
保磁力10エルステッドあった。
【0126】画像評価結果は表1に示した通りで、画像
性はスタート時から不良で、また、リサイクル搬送手段
での回収トナーの搬送性も不良で、20万枚時に搬送パ
イプを取り出してみたところ、パイプ内に詰まりを生じ
ていることがわかったため、評価はここで中止した。
【0127】<比較例5>磁性酸化鉄の添加量を200
部とする以外は、実施例2と同様にして磁性トナーを調
製し、画像評価を行った。この磁性トナーの磁気特性
は、1kエルステッド印加で、飽和磁化75Am2 /k
g、保磁力350エルステッドあった。
【0128】画像評価結果は表1に示した通りで、現像
性はスタート時から不良で、リサイクル搬送手段での回
収トナーの搬送性も、評価を進めるにつれ悪化し、20
万枚時で搬送不能となったため、評価はここで中止し
た。
【0129】
【表1】
【0130】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は、特定の
磁気特性を有し、特定の金属錯塩化合物を含有し、クリ
ーニング工程後に得られた回収トナーにおいても流動性
を損なわないような磁性トナーを用い、上記回収トナー
を、特定の構成を有したリサイクル搬送手段により現像
工程へ搬送し、再利用するものであり、次のような優れ
た効果を発揮するものである。 (1)長期間、多数枚にわたる複写においても、終始優
れた画質性を有する複写画像が得られる。 (2)いかなる環境下においてもトナーの帯電量の変化
が少ないため、良好な画像特性が得られる。 (3)フレッシュトナーと回収トナーでの流動性の変化
が少ないため、リサイクル搬送手段でのトナー搬送を終
始良好に行うことができる。 (4)いかなる環境下でも、長期間にわたる複写におい
ても、リサイクル搬送手段における経路内で回収トナー
が詰まることがなく、優れたトナー搬送性を発揮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による水平磁性トナー搬送装置を説明
するための図である。
【図2】従来技術による斜め磁性トナー搬送装置を説明
するための図である。
【図3】トナー流動性測定に用いた測定装置を示す概略
図である。
【図4】本発明の実施例及び比較例で画像評価に用いた
現像装置の概略的な断面図である。
【図5】本発明に係るリサイクル搬送手段の側面方向断
面図である。
【図6】本発明に係るリサイクル搬送手段の断面図であ
る。
【図7】本発明に係る中空スクリューによるリサイクル
搬送手段の屈曲搬送経路の側面方向断面図である。
【図8】本発明に係る中空スクリューによるリサイクル
搬送手段の屈曲搬送経路の側面方向断面図である。
【図9】本発明に係るリサイクル搬送手段の断面図であ
る。
【図10】本発明に係るリサイクル搬送手段の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 60メッシュふるい 2 100メッシュふるい 3 200メッシュふるい 4 振動台 5 1次帯電器 6 潜像担持体(感光ドラム) 7 現像器 8 トナー補給用ホッパー 9 転写前帯電器 10 転写帯電器 11 分離帯電器 12 クリーナー 13 リサイクル搬送手段 14 露光系 15 定着装置 16,16a,16b 搬送経路 17 スクリュー 18 マグネット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上に潜像を形成し、現像部位
    にて磁性トナーを用いて該潜像を現像してトナー像を該
    潜像担持体上に形成する現像工程を経、該トナー像を該
    潜像担持体上から転写材上へ転写し、さらに、転写後の
    該潜像担持体上に残存する磁性トナーをクリーニング手
    段により回収し、回収した磁性トナーを、外部に磁力発
    生手段を配置した搬送経路によって形成された搬送装置
    によって搬送し、該現像部位に供給して現像工程で使用
    する画像形成方法において、 該磁性トナーの1Kエルステッド印加での磁性特性が、
    飽和磁化10〜70Am2 /Kg、保磁力20〜300
    エルステッドであり、該回収トナーの流動性指数が80
    以下であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記磁性トナーが、少なくとも結着樹
    脂,磁性粉及び荷電制御剤を含有し、該荷電制御剤が下
    記一般式(I)で表される金属錯塩化合物であることを
    特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。 【化1】 [式中、X1 およびX2 は水素原子、低級アルキル基、
    低級アルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子を表わ
    し、X1 とX2 は同じであっても異なっていてもよく、
    mおよびm’は1〜3の整数を表わし、R1 およびR3
    は水素原子、C118のアルキル、アルケニル、スルホ
    ンアミド、メシル、スルホン酸、カルボキシエステル、
    ヒドロキシ、C118のアルコキシ、アセチルアミノ、
    ベンゾイルアミノ基またはハロゲン原子を表わし、R1
    とR3 は同じであっても異なっていてもよく、nおよび
    n’は1〜3の整数を表わし、R2 およびR4 は水素原
    子またはニトロ基を表わし、A+ は水素イオン、ナトリ
    ウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオンを表
    わす。]
  3. 【請求項3】 前記搬送経路に配置した磁力発生手段
    が、マグネットであることを特徴とする請求項1に記載
    の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記搬送経路と前記マグネットが一体成
    形されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形
    成方法。
  5. 【請求項5】 前記磁性トナーの結着樹脂の酸価が、5
    〜50mgKOH/gであることを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記磁性トナーの重量平均粒径が、3〜
    11μmであり、下記式で示される個数分布変動係数A
    が、40以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    画像形成方法。 A=Sn /D1 ×100 [Sn :個数分布標準偏差、D1 :個数長さ平均粒径
    (μm)]
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