JP2001337487A - 静電荷像現像用トナー、その製造方法および画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、その製造方法および画像形成装置

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JP2001337487A JP2000156217A JP2000156217A JP2001337487A JP 2001337487 A JP2001337487 A JP 2001337487A JP 2000156217 A JP2000156217 A JP 2000156217A JP 2000156217 A JP2000156217 A JP 2000156217A JP 2001337487 A JP2001337487 A JP 2001337487A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電荷像現像において環境に左右されること
なく高品質の画像を形成するトナー、現像剤、プロセス
カートリッジおよび画像形成装置を提供する。 【解決手段】 結着樹脂および内添磁性微粉体を含有
し、重量平均粒径が7.5〜10.5μmで、真比重
1.1〜1.3のトナー粒子を有する静電荷像現像用ト
ナーと、重量平均粒径40〜80μmで、真比重6.0
〜8.0の樹脂コートされた磁性キャリアとを含む静電
荷像現像用現像剤を画像形成装置に用いる。その画像形
成装置には、帯電手段1と、現像スリーブ5およびドク
タブレード14を有する現像手段と、トナーを回収する
クリーニング手段12とを含んで、現像スリーブ5とド
クタブレード14とが1.0〜2.5mmの間隔、感光
体ドラム2と現像スリーブ5とが1.0〜3.0mmの
間隔をあけて設置されているプロセスカートリッジ13
が装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法のごと
き画像形成方法における静電荷像を現像してトナー画像
を形成するためのトナー、その製造方法、該トナーを使
用する現像剤、該トナーおよび現像剤を使用する画像形
成方法、ならびに該トナーを有するプロセスカートリッ
ジに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機およびレーザビームプリン
タなどのように電子写真技術を用いる画像形成装置の機
能が多用化し、より一層の画像の高精細化および高画質
化が求められている。このような画像形成装置には、よ
り粒子径の細かいトナーを使用する傾向にある。トナー
の粒径を小径化してキャリアを高抵抗化した場合、画像
の高精細化は達成されるが、画像濃度低下およびカブリ
現象が発生しやすくなる。また脱落した磁性微粉体によ
る感光体ドラムへの融着がしばしば問題となる。
【0003】前述の問題を解決する手段として、特開平
11−194533号公報において、トナー内での原材
料相互間での分散性を向上させ、トナー粒子表面上に存
在する磁性微粉体の存在状態を制御されたトナー、およ
び該トナーの製造方法が提案されている。提案されてい
る方法では、添加する磁性粉量が多いので、必ずしも最
適な材料分散が得られず、感光体ドラムへの磁性微粉の
融着、低温および低湿環境においてカブリが発生し、帯
電不良の原因となっていた。
【0004】特開平8−123083号公報において、
送りスクリュ部とニーディング部とを有するスクリュ押
出機を用いて、トナー材料を溶融混練する際の温度条件
を規定するトナーの製造方法が提案されている。体積平
均粒径(d50)7.15〜7.23μmのトナーの製
造方法が記載されている。該製造方法において、トナー
の平均粒径をより小さく、たとえば5μmにする場合に
は、トナー粒子表面から磁性微粒子が遊離しやすく、遊
離した磁性微粒子の数が増加する傾向が高くなる。
【0005】前記公報においては、さらに押出機におけ
る混練物の出口側の温度を低く設定している。この温度
条件は、発熱した混練物を押出機中で強制冷却するため
の条件であり、一般的に温度制御が困難な場合が多く、
負荷が大きく実生産上の工程管理が難しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記問題を解決するた
めに、トナーおよび現像剤の構成材料ならびに構成材料
比を最適化する提案は、使用される画像形成装置におけ
るプロセスカートリッジによっては本来の性能を発揮で
きない不具合がある。またトナー性能を向上するために
トナーの製造方法を最適化する提案は、使用材料の構成
比の最適化が不充分であるので、最終的に製造されるト
ナーの性能も不充分である。さらに最適化した構成材料
および構成比で、最適な製造方法によってトナーおよび
現像剤を生産する提案では、使用されるプロセスカート
リッジによって、トナーおよび現像剤の設計性能を最大
限に発揮できない場合がある。
【0007】本発明の目的は、環境に左右されることな
く高品質の画像が得られるトナー、該トナーの製造方
法、該トナーを使用する現像剤、該トナーおよび現像剤
を有するプロセスカートリッジ、ならびに該トナーおよ
び現像剤を使用する画像形成装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、トナー粒子を
有し、前記トナー粒子は、少なくとも結着樹脂および着
色材料としての磁性微粉体を含有し、重量平均粒径が
7.5〜10.5μmであり、かつ真比重が1.1〜
1.3であることを特徴とする静電荷像現像用トナーで
ある。
【0009】本発明に従えば、各環境下において、カブ
リおよび帯電不良が発生し難く、高画像濃度の画像を形
成することができるトナーを提供することができる。
【0010】また本発明は、前記磁性微粉体は、79.
58kA/m(1kエルステッド)の磁界下における残
留磁化σr〔Am2/kg〕と飽和磁化σs〔Am2/k
g〕とが、05<σr/σs<0.25の関係を満たし
ていることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、特に高温および高湿環境
下でカブリの発生を良好に防止し、耐久複写による画像
濃度低下を防止して画像濃度を維持することができる。
【0012】また本発明は、前記磁性微粉体は、表面に
少なくともアミノシラン基を有する八面体形状の粒子で
あって、その比電気抵抗が1×103〜9×103Ω・c
mであることを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、八面体形状によって分散
過程における自転を防ぎ高分散にすることができ、比電
気抵抗が小さくて濡れ性が低下して感光体ドラムへの磁
性粉融着が生じやすくなったり、比電気抵抗が大きくて
チャージアップによる画像濃度低下を引起こしたりする
ことを防ぐことができる。
【0014】また本発明は、前記磁性微粉体は、前記ト
ナー粒子中に1〜10重量%含有されていることを特徴
とする。
【0015】本発明に従えば、カブリ現象の発生、画像
濃度の低下、および感光体ドラムへの磁性粉融着の発生
を防ぐことができる。
【0016】また本発明は、前記磁性微粉体は、重量平
均粒径が0.05〜0.30μmであることを特徴とす
る。
【0017】本発明に従えば、磁気拘束力に差ができた
り、磁気拘束力のバラツキが大きくなることを回避する
ことができる。
【0018】また本発明は、前記結着樹脂は、スチレン
重合体、スチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体およびスチレン−メタクリル酸エステル共
重合体から成るグループから選ばれた1または複数のス
チレン系樹脂であることを特徴とする。本発明に従え
ば、高画像濃度の画像を形成することができる。
【0019】また本発明は、前記スチレン系樹脂は、数
平均分子量が2×103〜4×103であり、かつ重量平
均分子量が15×104〜25×104であることを特徴
とする。本発明に従えば、高画像濃度の画像を形成する
ことができる。
【0020】また本発明は、前記結着樹脂は、酸価が
1.0KOHmg/g未満であることを特徴とする。本
発明に従えば、高画像濃度の画像を形成することができ
る。
【0021】また本発明は、前記結着樹脂は、軟化点が
145〜165℃であることを特徴とする。本発明に従
えば、トナー材料の結着樹脂への分散性を高めることが
できる。
【0022】また本発明は、前記トナー粒子は、79.
58kA/m(1Kエルステッド)の磁界下における飽
和磁化が0.1〜3.0〔Am2/kg〕であることを
特徴とする。本発明に従えば、ドラム融着を効果的に防
止することができる。
【0023】また本発明は、前記トナー粒子は、誘電体
損失が1.5×10-3〜4.0×10-3であることを特
徴とする。
【0024】本発明に従えば、トナー材料の分散性を適
度に高めて現像性を低下することがない。
【0025】また本発明は、前記トナー粒子は、比電気
抵抗が200×109〜350×109Ω・mであること
を特徴とする。
【0026】本発明に従えば、トナー材料の分散性を適
度に高めて現像性を低下することがない。
【0027】また本発明は、前記トナー微粒子は、低分
子量ポリプロピレンワックスを含有していることを特徴
とする。本発明に従えば、ワックスの結着樹脂への分散
性を良好にすることができる。
【0028】また本発明は、前記低分子量ポリプロピレ
ンワックスは、数平均分子量が6000〜8000であ
ることを特徴とする。本発明に従えば、ワックスの結着
樹脂への分散性を良好にすることができる。
【0029】また本発明は、前記低分子量ポリプロピレ
ンワックスは、軟化点が145〜165℃であることを
特徴とする。本発明に従えば、ワックスの結着樹脂への
分散性を高めることができる。
【0030】また本発明は、前記トナー微粒子は、荷電
制御剤として、分子骨格にCr、Fe、CoまたはNi
のうちの1種が含まれる含金アゾ化合物を含有している
ことを特徴とする。本発明に従えば、帯電性を制御する
ことができる。
【0031】また本発明は、前記含金アゾ化合物は、1
次粒子径が6〜10μmであることを特徴とする。本発
明に従えば、帯電性を有効に制御することができる。
【0032】また本発明は、前記含金アゾ化合物は、結
着樹脂100重量部に対して1〜3重量部含有されてい
ることを特徴とする。本発明に従えば、帯電性を有効に
制御することができる。
【0033】また本発明は、前記トナー微粒子は、着色
剤として、表面酸化処理された粒子であって、pH7.
0以下のカーボンブラックを含有していることを特徴と
する。本発明に従えば、トナー製造時に他のトナー材料
の特性を損なうことがない。
【0034】また本発明は、前記カーボンブラックは、
1次粒子径が15nm以上30nm未満であることを特
徴とする。本発明に従えば、樹脂中での分散性に優れ
る。
【0035】また本発明は、前記カーボンブラックは、
トナー粒子100重量部に対して、3〜7重量部含有さ
れしていることを特徴とする。
【0036】本発明に従えば、着色成分として添加され
ている磁性微粒子に添加するので、着色剤としての機能
を充分満足することが可能である。
【0037】また本発明は、前記トナー粒子と、BET
法によって測定された比表面積が90〜150m2/g
である無機微粉体とが混合されていることを特徴とす
る。
【0038】本発明に従えば、感光体ドラムへの磁性粉
融着を有効に防止することができる。
【0039】また本発明は、前記無機微粉体は、トナー
粒子100重量部に対して、0.3〜1重量部含有され
ていることを特徴とする。
【0040】本発明に従えば、磁性粉融着を防止すると
ともに、チャージアップによる画像濃度低下を防止する
ことができる。
【0041】また本発明は、前記無機微粉体は、シリコ
ーンオイルで処理されているシリカ微粉体であることを
特徴とする。本発明に従えば、疎水化できるとともに帯
電性を制御することができる。
【0042】また本発明は、前記無機微粉体は、1次粒
子径が10〜20nmであることを特徴とする。
【0043】本発明に従えば、感光体ドラムへの磁性粉
融着を有功に防止することができる。
【0044】また本発明は、前記トナー粒子は、表面に
少なくともアミノシラン基を有する八面体形状の磁性微
粉体と混合されていることを特徴とする。
【0045】本発明に従えば、チャージアップによる画
像濃度低下を防止することができる。
【0046】また本発明は、前記磁性微粉体は、粒径の
異なる磁性微粒子を含有することを特徴とする。
【0047】本発明に従えば、トナー飛散およびカブリ
を生じることなく、ドラム表面への融着防止効果を発揮
することができる。
【0048】また本発明は、樹脂で被覆され、重量平均
粒径が40〜80μmであり、かつ真比重が6.0〜
8.0である磁性キャリアと、請求項1〜27のうちの
いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーとを含有す
ることを特徴とする静電荷現像剤用現像剤である。本発
明に従えば、帯電不良および画質劣化を防止することが
できる。
【0049】また本発明は、前記磁性キャリアは、7
9.58kA/m(1Kエルステッド)の磁界下におけ
る磁化σ〔Am2/kg〕が、80<σ<120である
ことを特徴とする。
【0050】本発明に従えば、キャリア付着の発生によ
って感光体ドラムおよびクリーニングブレードなどの部
材の耐久性を短縮することを防ぐことができる。
【0051】また本発明は、前記磁性キャリアは、7
9.58kA/m(1Kエルステッド)の磁界下におけ
る残留磁化σr〔Am2/kg〕が、σr<1であるこ
とを特徴とする。
【0052】本発明に従えば、キャリア付着の発生によ
って感光体ドラムおよびクリーニングブレードなどの部
材の耐久性を短縮することを防ぐことができる。
【0053】また本発明は、前記磁性キャリアは、表面
がシリコーン樹脂で被覆された球形の鉄粉キャリアであ
って、該シリコーン樹脂は、オルガノシロキサン結合の
みから成るストレートシリコン、または少なくともアル
キド、ポリエステル、エポキシおよびウレタンのうちの
1種で変性したシリコーン樹脂であることを特徴とす
る。本発明に従えば、帯電不良を有効に防止することが
できる。
【0054】また本発明は、前記静電荷像現像用トナー
は、静電荷像現像用現像剤中に6.5〜9.5重量%含
有されていることを特徴とする。本発明に従えば、磁性
キャリアとの混合撹拌性を最適にすることができる。
【0055】本発明は、静電潜像が形成される感光体ド
ラムと、感光体ドラムの表面を一様に帯電する帯電手段
と、静電潜像を形成するために感光体を露光する露光手
段と、静電潜像を請求項28〜32のうちのいずれか1
つに記載の静電荷像現像用現像剤を用いて現像してトナ
ー像を形成する現像手段と、トナー像を記録紙に転写す
る転写手段と、転写されなかったトナーを回収するクリ
ーニング手段と、記録紙にトナー像を定着する定着手段
とを含む画像形成装置に着脱可能に備えられるプロセス
カートリッジであって、前記感光体ドラム、帯電手段、
現像手段およびクリーニング手段から成り、現像手段
は、トナー、現像剤、トナーの穂立ちを形成する現像ス
リーブ、および穂立ち高さを制限するドクタブレードを
含み、クリーニング手段は、転写されずに感光体上に残
存しているトナーを除去するクリニングブレードを含
み、前記現像スリーブとドクタブレードとが1.0〜
2.5mmの間隔をあけ、感光体ドラムと現像スリーブ
とが1.0〜3.0mmの間隔をあけて、それぞれ近接
設置されていることを特徴とするプロセスカートリッジ
である。
【0056】本発明に従えば、現像工程を好適に実施す
ることができるとともに、カブリの発生が少なく帯電不
良が発生し難いプロセスカートリッジを提供することが
できる。
【0057】本発明は、静電潜像が形成される感光体ド
ラムと、感光体ドラムの表面を一様に帯電する帯電手段
と、静電潜像を形成するために帯電された感光体の露光
領域を露光する露光手段と、少なくともトナー、現像
剤、現像スリーブおよびドクタブレードを有し、静電潜
像を現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像
を記録紙に転写する転写手段と、転写されたトナー像を
記録紙に定着する定着手段と、転写されずに感光体上に
残存しているトナーを除去するクリニングブレードを有
してトナーを回収するクリーニング手段とを備え、前記
現像剤は、請求項28〜32のうちのいずれか1つに記
載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする画像
形成装置である。
【0058】本発明に従えば、現像工程を好適に実施す
ることができるとともに、カブリの発生が少なく帯電不
良が発生し難い画像形成装置を提供することができる。
【0059】また本発明は、前記感光体ドラム、帯電手
段およびクリーニング手段から成るドラムカートリッ
ジ、および前記現像手段から成る現像カートリッジが、
それぞれ着脱可能に装着されていることを特徴とする。
【0060】本発明に従えば、現像工程を好適に実施す
ることができるとともに、カブリの発生が少なく帯電不
良が発生し難い画像形成装置を提供することができる。
【0061】本発明は、少なくとも結着樹脂および着色
材料としての磁性微粉体を含有するトナー材料混合物を
混練機によって軟化溶融混練する工程と、混練物を固化
する温度に冷却して粉砕する工程と、粉砕物を分級し、
重量平均粒径が7.5〜10.5μmであり、かつ真比
重が1.1〜1.3であるトナー粒子を得る工程を含む
ことを特徴とするトナーの製造方法である。
【0062】本発明に従えば、各環境下において、カブ
リおよび帯電不良が発生し難く、高画像濃度の画像を形
成することができるトナーを提供することができる。
【0063】また本発明は、前記溶融混練する工程にお
いて、混練物の混練直後の温度が結着樹脂の軟化点より
15〜30℃高いことを特徴とする。本発明に従えば、
トナー材料の結着樹脂への分散性を高めることができ
る。
【0064】また本発明は、前記溶融混練する工程にお
いて、トナー材料混合物にワックスを含んで軟化溶融混
練した混練物の混練直後の温度が、該ワックスの軟化点
より15〜30℃高いことを特徴とする。本発明に従え
ば、ワックスの結着樹脂への分散性を高めることができ
る。
【0065】また本発明は、前記溶融混練する工程にお
いて、スクリュの回転速度150〜210rpmおよび
混練温度70〜130℃で、トナー材料混合物を80〜
140kg/hrで供給することを特徴とする。
【0066】本発明に従えば、トナー材料の結着樹脂へ
の分散性を高めるとともに、結着樹脂と磁性微粉体との
濡れ性も良好となってドラム融着を防止することができ
る。
【0067】本発明は、感光体ドラムの表面を一様に帯
電する帯電工程と、静電潜像を形成するために帯電され
た感光体の露光領域を露光して静電潜像を形成する露光
工程と、形成された静電潜像を、請求項28〜32のう
ちのいずれか1つに記載の静電荷像現像用現像剤を用い
て現像し、トナー像を形成する現像工程と、トナー像を
記録紙に転写する転写工程と、転写されたトナー像を記
録紙に定着する定着工程と、転写されずに感光体上に残
存しているトナーを除去するクリニングブレードによっ
てトナーを回収するクリーニング工程とを含むことを特
徴とする画像形成方法である。
【0068】本発明に従えば、各環境下において、カブ
リの発生が少なく、帯電不良の発生し難い画像形成方法
を提供することができる。
【0069】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態による静電
荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」とも称す
る。)は、少なくとも結着樹脂および着色成分としての
磁性微粉体を含有し、必要に応じてワックス、荷電制御
剤および着色剤などの添加剤を含有するトナー粒子に、
無機微粉体および磁性微粉体などが外添されて構成され
ている。
【0070】前記トナー粒子の重量平均粒径は、7.5
〜10.5μmであることが好ましい。感光体ドラム上
の1ドット単位の静電荷潜像を忠実に再現するには、ト
ナーの重量粒径が10.5μm以下である必要がある。
ただし重量平均粒径が7.5μm以下になると、後述す
る本発明の画像形成方法において使用する場合には、ト
ナー飛散が増大する結果となる。トナーの重量粒径が低
下するに従って静電気力に支配されない粒子が増加する
からである。現像スリーブと感光体ドラムとのクリアラ
ンスが1mm以下と狭い場合、前述のトナー飛散は少な
いが、後述する本発明のプロセスカートリッジにおいて
は、前記クリアランスが1mm以上となるので、トナー
の重量粒径の低下の影響がより顕著となり、トナー飛散
が増大する。
【0071】トナー粒子に外添剤が外添される場合で
も、通常、トナーの重量平均粒径は、トナー粒子の重量
平均粒径と実質的に同一の値を示すので、トナー粒子の
重量平均粒径をトナーの重量平均粒径とみなすことがで
きる。
【0072】トナー粒子の重量平均粒径は、コールター
カウンタ法によって測定する。コールターカウンタ法に
よる測定装置としては、たとえばコールターカウンタT
A−IIまたはコールターマルチサイザ(コールター社
製)が用いられる。電解水溶液は、1級塩化ナトリウム
を用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。たとえ
ば、ISOTON−II(コールター社製)が使用でき
る。
【0073】測定方法としては、前記電解水溶液100
〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくは
アルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加
え、さらに測定試料を2〜20mg加える。測定試料を
懸濁した電解水溶液は、超音波分散器で約1〜3分間分
散処理を行い、前記測定装置において、アパーチャとし
て100μmアパーチャを用いて、トナー粒子の体積お
よび個数を測定し、体積分布および個数分布を算出す
る。算出した体積分布および個数分布から、トナー粒子
の重量基準の重量平均粒径(D4)を求める。
【0074】チャンネルとしては、2.00以上2.5
2μm未満、2.52以上3.17μm未満、3.17
以上4.00μm未満、4.00以上5.04μm未
満、5.04以上6.35μm未満、6.35以上8.
00μm未満、8.00以上10.08μm未満、1
0.08以上12.70μm未満、12.70以上1
6.00μm未満、16.00以上20.20μm未
満、20.20以上25.40μm未満、25.40以
上32.00μm未満、および32.00以上40.3
0μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μ
m以上40.30未満の粒子を対象とする。
【0075】トナー粒子の真比重は、1.1〜1.3で
あることが好ましい。トナー粒子の真比重が、小さくな
ると、磁性キャリアとの比重さが大きくなりすぎて混合
効率の低下を招き、補給トナーの帯電不良によるトナー
飛散およびカブリを引き起こす原因となり、大きくなる
と、現像スリーブの回転に従ってより強い遠心力を受け
るからである。トナー粒子またはトナーの真比重は、比
重計ピクノメーターセルを用いて測定を行った。
【0076】前記磁性微粉体は、79.58kA/m
(1kエルステッド)の磁界下における残留磁化σr
〔Am2/kg〕と飽和磁化σs〔Am2/kg〕との関
係、すなわち磁性微粉体の磁気力(σr/σs)が0.
25未満であることが好ましい。
【0077】本発明のトナーが好ましく用いられる現像
方法として、トナーおよび現像剤担持体である現像スリ
ーブ内にマグネットロールが設置され、このマグネット
ロールでトナーおよび現像剤を保持し、キャリア上で摩
擦帯電を行い、帯電したトナーで静電荷像保持体である
感光体ドラムの静電荷像を現像する方法が挙げられる。
このような現像方法において、前述の重量平均粒径7.
5〜10.5μmのトナー粒子を用いる場合、高温およ
び高湿環境下でのカブリ、耐久時 耐久使用によるベタ
黒濃度が薄くなる現象、および低温および低湿環境下で
の磁性微粉体のドラム融着現象が生じやすくなる。
【0078】これらの問題は磁性微粉体の磁気力(σr
/σs)をコントロールすることで効果的に解決するこ
とが可能である。トナーに磁気力を与えることによっ
て、高温および高湿環境下でトナーの摩擦帯電量が低く
なって起こるカブリの発生を良好に防止し、長期使用に
よる画像濃度低下を防止して画像濃度を維持することが
できる。
【0079】磁気力(σr/σs)が0.25以上の磁
性微粉体を用いる場合には、磁気的拘束力が効果的に作
用しないので、高温および高湿環境でのカブリ現象、長
期使用によるベタ黒濃度薄現象、ならびに低温および低
湿環境でのドラム融着現象が生じやすくなる。磁性微粉
体の磁気力(σr/σs)が0.05未満の場合には、
逆に磁気的拘束力が支配的となり、前述の全環境におい
て画像濃度低下を招きやすいので好ましくない。磁性微
粉体の磁気力(σr/σs)は、0.1〜0.2の範囲
にあることがより好ましい。磁気特性はVSMP−1−
10(東英工業社製)を用いて、外部磁場79.58k
A/mで測定した。
【0080】また低温および低湿環境では、溶融混練条
件および磁性微粉量の最適化して、トナー担持体である
現像スリーブ表面の磁性微粉量をコントロールすること
によって、感光体ドラムへの磁性粉融着を防止すること
が可能となる。これによって高温および高湿環境におい
ても、摩擦帯電量の高いトナーが選択的に現像されやす
くなり、カブリを抑制することができる。
【0081】前記磁性微粉体としては、鉄、コバルト、
ニッケル、銅、マグネシウム、マンガン、アルミニウム
およびケイ素などの元素を含み、磁性を有する金属酸化
物を用いることができる。これらの磁性微粉体の重量平
均粒径は、好ましくは0.05〜0.30μmである。
重量平均粒径が0.05μmより小さい場合、物理的剪
断力次第で分散不良になる傾向があり、トナーに使用す
る場合、その磁力が均一でなく磁界方向によって磁気拘
束力に差ができるので好ましくない。重量平均粒径が
0.30μmより大きい場合は、後述するように本発明
によるトナーにおいては少量の磁性微粉体を均一分散さ
せて用いるので、均一分散させるための必要個数が少な
くなり、磁気拘束力のバラツキが大きくなって好ましく
ない。
【0082】前記磁性微粉体を構成する磁性微粒子の形
状としては、八面体、六面体および球形などが挙げられ
る。分散過程における自転を防ぎ高分散にするには、よ
り物理的剪断力を受けやすい八面体形状のものが画像濃
度とカブリのラチチュード(許容範囲)を広く取り得る
ため好ましい。
【0083】前記磁性微粉体を構成する磁性微粒子は、
さらに本発明の課題をより高度なレベルで満足させるた
めには、少なくともアミノシラン基を有し、比電気抵抗
rが1×103<r<9×103〔Q・cm〕であること
が好ましい。比電気抵抗が1×103〔Q・cm〕以下
の場合、磁性微粒子の表面アミノシラン基の存在が非常
にまばらな状態であるので、トナー材料混練時に結着樹
脂と磁性微粉体との濡れ性が低下し、トナー製造におい
てトナー粒子から磁性微粉体が離脱しやすくなり、脱離
した磁性微粉体が原因となって感光体ドラムへの磁性粉
融着が生じやすくなる。比電気抵抗が9×103〔Q・
cm〕より大きい場合、トナー全体が高抵抗化してチャ
ージアップによる画像濃度低下を引起こす原因となる。
より好ましい比電気抵抗の範囲は3×103〜5×103
〔Q・cm〕である。
【0084】前記磁性微粉体は、トナー粒子中に1〜1
0重量%含有されていることが好ましい。1重量%より
少ない場合は、重量平均粒径7.5〜9.5μmのトナ
ー粒子においては、カブリ現象の発生を抑制することが
困難となり、10重量%より多い場合は、磁気拘束力が
支配的となって画像濃度が低下したり、脱落する磁性粉
が増加して感光体ドラムへの磁性粉融着が発生しやすく
なる。
【0085】より好ましくは、トナー粒子中の磁性微粉
体の含有量は、1〜5重量%である。磁性微粉体の含有
量が多いとトナーの真比重が大きくなり、現像スリーブ
の回転に従ってより強い遠心力を受ける。この遠心力が
磁力と静電気力とを合わせた力よって大きくなるので、
トナーは飛散することになる。また磁性微粉体の含有量
が少ない場合、トナーの真比重は小さくなって磁性キャ
リアとの比重差が大きくなりすぎるため混合効率の低下
を招き、補給トナーの帯電不良によるトナー飛散および
カブリを引起こす原因の1つとなる。
【0086】前記ワックスとしては、パラフィンワック
スおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスお
よびその誘導体、フィッシャートロプシュワックスおよ
びその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導
体、カルナバワックスおよびその誘導体、長鎖カルボン
酸およびその誘導体、ならびに長鎖アルコールおよびそ
の誘導体が挙げられる。誘導体としては、酸化物、ビニ
ル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、ビニル
系モノマーとワックスとのグラフト変性物とを含む。
【0087】前記ワックスのうち、低分子量ポリプロピ
レンワックスがより好ましく、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィ(GPC)による数量平均分子量(M
n)が6000〜8000であることが好ましい。混練
時における結着樹脂との分散性を良好にすることができ
るからである。
【0088】ワックス、特に、前記ポリプロピレンワッ
クスは、その軟化点より15〜30℃高い温度で、トナ
ー材料の混練時において、結着樹脂への分散性が良好と
なる。混練機を用いてトナー材料が混練される際の混練
条件において、混練機からトナー材料が混練された混練
物が吐出された混練直後における混練物の温度は、混練
状態を知る重要なパラメータである。そこで混練直後の
混練物の温度が、ワックスの軟化点に対して15〜30
℃高くなる混練状態とする。この混練状態では、結着樹
脂と磁性微粉体との濡れ性も良好となるので、前述のよ
うに感光体ドラムへの磁性粉融着をより有効に防ぐこと
ができる。
【0089】前記結着樹脂としては、たとえば、ポリス
チレン、ポリ−p−クロルスチレンおよびポリビニルト
ルエンなどのスチレン置換体の単重合体、スチレン共重
合体、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェ
ノール樹脂、天然変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、
メタクリル樹脂、ポル酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラ
ン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチ
ラール、テルペン樹脂、クマロインデン樹脂、石油系樹
脂などが挙げられる。架橋したスチレン系樹脂も好まし
い結着樹脂である。
【0090】前記スチレン共重合体としては、スチレン
−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトル
エン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、
スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメ
タリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレンビニルメチルエーテル共重合体、ス
チレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビ
ニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−イソプレン共重合体およびスチレン−
アクリロニトリル−インデン共重合体などが挙げられ
る。
【0091】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとして、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルおよびアクリルアミドのような二重結合
を有するモノカルボン酸またはその置換体、マレイン
酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチルおよびマレイ
ン酸ジメチルのような二重結合を有するジカルボン酸な
らびにその置換体、塩化ビニル、酢酸ビニルおよび安息
香酸ビニルのようなビニルエステル、エチレン、プロピ
レンおよびブチレンのようなエチレン系オレフィン、ビ
ニルメチルケトンおよびビニルヘキシルケトンのような
ビニルケトン、ならびにビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテルおよびビニルイソブチルエーテルのよう
なビニルエーテルが挙げられる。これらのビニル単量体
は、単独で、または組合わせてスチレンモノマーととも
に用いられる。
【0092】架橋剤としては、主として2個以上の重合
可能な二重結合を有する化合物が用いられる。たとえ
ば、ジビニルベンゼンおよびジビニルナフタレンのよう
な芳香族ジビニル化合物、エチレングリコールジアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレートおよび
1,3−ブタンジオールジメタクリレートのような二重
結合を2個有するカルボン酸エステル、ジビニルアニリ
ン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィドおよびジビ
ニルスルホンなどのジビニル化合物、ならびに3個以上
のビニル基を有する化合物が挙げられる。これら架橋剤
は単独または混合して使用される。
【0093】さらにスチレン系樹脂は、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィ(GPC)による重量平均分子
量(Mw)が15×104以上25×104以下であり、
GPCによる数平均分子量(Mn)が2×103以上4
×103以下であることが好ましい。MwおよびMnが
前記範囲内であれば、画像濃度低下を防止することがで
きる。
【0094】また樹脂の酸化はその表面官能基に関連
し、酸性基が多いものほど酸化は大きくなり樹脂の帯電
性は負極側になる傾向がある。しかし、これら酸性基は
アゾ系金属錯体に作用し、その有効成分を失活させる原
因となる。このため前記結着樹脂は、酸価1.0KOH
mg/g未満が望ましい添加量となる。
【0095】さらに前記結着樹脂は、後述する混練物温
度との関係で軟化点が145〜165℃であることが好
ましい。
【0096】前記荷電制御剤としては、有機金属化合物
を用いることが好ましい。有機金属化合物のうち、特に
気化性および昇華性に富む有機化合物を配位子または対
イオンとして含有する有機金属化合物が有用である。こ
のような有機金属化合物として、アゾ系金属錯体があ
る。アゾ系金属錯体のうち、中心金属にCrを含有する
下記の一般式(I)および(II)に示すような荷電制
御剤を用いることがより好ましい。
【0097】
【化1】
【0098】[式中、XはNH4+,Na,H
表す。]
【0099】
【化2】
【0100】[式中、XはCl,Br,SONH
SOCH,SOを表し、Aは炭素数8〜
16の直鎖または枝分かれした1個の酸素原子によって
中断されていてもよいアルキルアンモニウムを表す。]
【0101】前記荷電制御剤は、トナー100重量部に
対して1〜3重量部の範囲で添加されることが好まし
い。
【0102】前記着色剤としては、一般に染料、顔料お
よびカーボンブラックなどがあり、具体例としては、ニ
クロシン染料、カーマイン染料、各種の塩基性染料、酸
性染料、油性染料およびアントラキノン染料のような染
料、ならびにベンジジン系黄色有機顔料、キナントリン
系有機顔料、ローダミン系有機顔料、フタロシアニン系
有機顔料、酸化亜鉛および酸化チタンなどがある。より
好ましく用いられる着色剤として、ファーネスブラッ
ク、アセチレンブラックおよびサーマルブラックなどの
カーボンブラックを挙げることができる。
【0103】前記カーボンブラックのうち、樹脂中での
分散性に優れた1次粒子径が15〜30nmであり、ト
ナー製造時に、他のトナー材料の特性を損なうことのな
い酸性、すなわちpH7以下のカーボンブラックが望ま
しい。前記トナーには着色成分としての磁性微粒子が添
加されているので、カーボンブラックの添加量は少量で
もよく、結着樹脂100重量部に対して3〜7重量部で
その機能を充分満足することが可能である。
【0104】前記トナー粒子には、無機微粉体を外添
し、トナーの帯電安定性、現像性、流動性および耐久性
を向上することが好ましい。通常のカートリッジにおい
てはクリーニング部材により回収されたトナーは、感光
体ドラムとは反対の重力方向に自重により回収され、ス
パイラル部材などによってボックスに回収される。本発
明によるドラムカートリッジは、近来の小型化傾向によ
ってクリーニングスペースも小型化されている。小型化
によって、クリーニング部材により回収されたトナー
は、感光体ドラムを圧接されながらボックスに回収され
る構造となっているので、より感光体ドラムへの磁性粉
融着が顕著となる。かかる不具合をなくすためには、ト
ナー自体の流動性を向上させ、ドラムとの摩擦係数を低
減させる必要がある。
【0105】本発明によるドラムカートリッジのような
構造では、通常より多量な無機微粉体を外添することに
よって、摩擦係数を低減させて、前述のような磁性粉融
着を未然に防止している。ただし、このような微粉体は
通常強い負帯電性を持っており、過剰な外添はトナー全
体のチャージアップを引起こし、画像濃度を低下する要
因の1つとなる。無機微粉体の添加量としては、トナー
100重量部に対して無機微粉体0.3〜1重量部を使
用することが好ましい。
【0106】また無機微粉体の1次粒子径は、感光体ド
ラムへの磁性粉融着を有効に防止するため、10〜20
nmであることが好ましい。
【0107】前記無機微粉体としては、たとえばシリカ
微粉体、酸化チタン微粉体およびアルミナ微粉体などが
挙げられる。特に、ベット(BET)法で窒素吸着によ
り測定した比表面積90〜150m2/gの範囲内にあ
る無機微粉体が、前述の磁性粉融着を良好に防止する。
必要に応じ、無機微粉体は疎水化および帯電性制御の目
的で、シリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、
シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン
カップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤
およびその他の有機ケイ素化合物などの処理剤で処理さ
れることも好ましい。特に、シリコーンオイルで表面処
理されたシリカ微粉体が好ましい。前記処理剤は2種類
以上併用してもよい。
【0108】前記ワックス、荷電制御剤および着色剤以
外に、トナー粒子が含有するその他の添加剤としては、
たとえばテフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛およ
びポリフッ化ビニリデン、約40%のシリカ含有のシリ
コーンオイル粒子などの滑剤が用いられる。酸化セリウ
ム、炭化ケイ素、チタン酸カルシウムおよびチタン酸ス
トロンチウムなどの研摩剤が好ましく用いられ、中でも
チタン酸ストロンチウムは特に好ましい研磨剤である。
ケーキング防止剤、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化
アンチモンおよび酸化スズなどの導電性付与剤、ならび
にトナー粒子と逆極性の白色微粒子および黒色微粒子に
よる現像性向上剤を少量用いてもよい。
【0109】前記無機微粉体以外に、トナー粒子にはさ
らに磁性微粉体を外添することが好ましい。デジタル複
合機の機能の中で特にファックスの場合、一般的に印字
の濃度が低いのでチャージアップによる画像濃度低下が
しばしば問題となっている。原稿濃度が標準より6%以
上高い場合、現像剤中へは適度にトナーが補給されてト
ナーが現像剤中を循環するので問題は発生しにくい。原
稿濃度が標準より1%以下と低い場合、現像剤中へのト
ナー補給は少なく攪拌のみ繰返されるので、チャージア
ップによる画像濃度低下が発生する。かかる不具合をな
くすためには、現像剤の表面抵抗値を下げ、過剰な電荷
をリークさせる必要がある。
【0110】本発明におけるディジタル複合機の使用形
態では、磁性微粉体を外添することによって、トナー粒
子の表面抵抗値を下げて、前述のような画像濃度低下の
発生を未然に防止している。しかし前述のように、トナ
ー粒子は磁性微粉体を内部に含有しているので、わずか
ではあるがエージングによる磁性微粉体の離脱があり、
ライフ後半においてかなりの量が現像剤中に蓄積され
る。外添剤として磁性微粉体を過剰に添加することは、
ライフ後半における感光体ドラムへの磁性粉融着を引起
こす原因となる。
【0111】前述の問題は、粒径と、79.58kA/
m(1kエルステッド)の磁界下における磁性微粉体の
残留磁化σr〔Am2/kg〕と飽和磁化σs〔Am2
kg〕との関係によって示される磁性微粉体の磁気力
(σr/σs)とが異なる2種類の外添磁性微粉体Aお
よびBを、トナー粒子に外添することによって解消す
る。
【0112】トナー粒子100重量部に対して、磁気力
(σr/σs)が0.05<σr/σs<0.25の外
添磁性微粉体Aを1.5〜2.5重量部使用し、磁気力
(σr/σs)がσr/σs<0.10の外添磁性微粉
体Bを0.5〜1.5重量部使用することが好ましい。
【0113】外添磁性微粉体Aのσr/σsが0.25
以上の場合には、磁気的拘束力が効果的に作用しないの
で、外添剤単独で離脱しやすくなり、特に高温および高
湿環境下においてトナー飛散およびカブリを生じやすく
なる。σr/σsが0.05以下の場合には、磁気的拘
束力が支配的となり、外添剤がトナー表面から離脱して
現像スリーブ表面に拘束され、効果的にトナー表面抵抗
を下げることができないので好ましくない。さらに外添
磁性微粉体Aが0.05<σr/σs<0.25の範囲
にあっても、トナー粒子100重量部に対して、1.5
重量部未満の場合は、トナー表面抵抗値を有効に低下さ
せることができず、2.5重量部を超える場合、ドラム
表面への融着現象を引起こすおそれがある。
【0114】外添磁性微粉体Bのσr/σsが0.10
以上の場合には、残留磁化が支配的となり、外添剤同士
の磁気的拘束力による凝集により外添剤の効果を発揮す
ることができなくなる。さらに外添磁性微粉体Bがσr
/σs<0.10であっても、トナー粒子100重量部
に対して、0.5重量部未満の場合、感光体ドラムへの
OPC感光体ドラム表面を適度に削って常にフレッシュ
な面を維持することによって、OPC感光体ドラム表面
への融着を防止する研磨効果が低くて感光体ドラムへの
磁性粉融着防止効果が低く、かつトナー表面抵抗値を有
効に低下させることができず、1.5重量部以上の場
合、研磨効果は増加するものの表面抵抗値が下がりすぎ
てチャージの過剰リークを引起こし、トナー飛散および
カブリの原因となるおそれがある。
【0115】磁気特性はVSMP−1−10(東英工業
社製)を用いて、外部磁場79.58kA/mで測定を
行った。
【0116】前記磁性微粉体としては、鉄、コバルト、
ニッケル、銅、マグネシウム、マンガン、アルミニウム
およびケイ素などの元素を含んで磁性を有する金属酸化
物を用いる。これらの金属酸化物を用いる外添磁性微粉
体AおよびBの重量平均粒径は、各々0.05〜0.3
0μmおよび0.30〜0.60μmである。
【0117】外添磁性微粉体Aの重量平均粒径が0.0
5μmより小さい場合、OPC感光体ドラム表面を適度
に削って常にフレッシュな面を維持する研磨効果が少な
くなるので好ましくない。重量平均粒径が0.30μm
より大きい場合は、後述するように本発明によるトナー
においては少量の磁性微粉体を均一分散させて用いるの
で、均一分散させるための必要個数が少なくなり好まし
くない。
【0118】外添磁性微粉体Bの重量平均粒径が0.3
0μmより小さい場合、OPC感光体ドラム表面への融
着を防止する研磨効果が少なくなるため好ましくない。
また、重量平均粒径が0.60μmより大きい場合は、
トナー表面へ静電気的に付着させることが難しくなるた
め好ましくない。
【0119】前記外添磁性微粉体を構成する磁性微粒子
の形状としては、八面体、六面体および球形が挙げられ
る。
【0120】前記外添磁性微粉体Aを構成する磁性微粒
子は、さらに本発明の課題をより高度なレベルで満足さ
せるため、少なくともアミノシラン基を有し、比電気抵
抗rが1×103<r<9×103〔Q・cm〕であるこ
とが好ましい。比電気抵抗が1×103〔Q・cm〕以
下の場合、磁性微粒子の表面アミノシラン基の存在が非
常にまばらな状態であるので、耐湿性が低下し表面抵抗
が環境特性を受けやすくなるため高温・高湿環境下にカ
ブリおよび飛散を生じやすくなる。比電気抵抗が9×1
3〔Q・cm〕より大きい場合、チャージリーク効果
が劣る結果となる。
【0121】前記外添磁性微粒子Bを構成する磁性微粒
子についても、さらに本発明の課題をより高度なレベル
で満足させるため、少なくともアミノシラン基を有し、
比電気抵抗rが1×108<r<9×108〔Q・cm〕
であることが好ましい。比電気抵抗が1×108〔Q・
cm〕以下の場合、磁性微粒子の表面アミノシラン基の
存在が非常にまばらな状態であるので、耐湿性が低下し
表面抵抗が環境特性を受けやすくなり高温および高湿環
境下でカブリおよび飛散を生じやすく、比電気抵抗が9
×108〔Q・cm〕より大きい場合、チャージリーク
効果が劣る結果となる。
【0122】以上のように構成される静電荷像現像用ト
ナーは、キャリアとともに静電荷像現像用現像剤(以
下、単に「現像剤」とも称する。)を構成する。
【0123】前記キャリアは、鉄粉系キャリアが望まし
い。本発明によるプロセスカートリッジの現像スリーブ
とドクターブレードとのクリアランスが1.0mm以上
と広いからである。このような広いクリアランスは、プ
ロセスカートリッジ自体の精度がラフでよいので生産原
価がかからないという利点がある。その反面、現像剤の
穂が長くなりキャリア付着が発生しやすくなる。
【0124】本発明によるプロセスカートリッジは、そ
の回転部材のギヤ配置の簡素化および低コスト化のた
め、スリーブの回転方向とドラムの回転方向とが逆であ
る。このため一層現像剤の穂に対するストレスが大き
く、キャリア付着が発生しやすい現像システムとなって
いる。このような現像システムにおいて、たとえば特公
昭56−52305号公報に記載されているフェライト
キャリアは、飽和磁化が低く、キャリア粒子を小粒径化
していくとキャリア付着が発生し、感光体ドラムおよび
クリーニングブレードに傷を生ぜしめ、これらの部材の
耐久性を著しく短縮する欠点がある。このため、本発明
によるプロセスカートリッジには、より磁力の強い鉄粉
系キャリアが適することになる。
【0125】前記キャリアは、前述の理由から、79.
58kA/m(1kエルステッド)の磁界下における磁
性微粉体の残留磁化σ〔Am2/kg〕が80<σ<1
20で、残留磁化σr〔Am2/kg〕が1未満である
ことが好ましい。
【0126】現在、一般に実用化されている鉄粉系キャ
リアは、外見的形状によって2種類に分類される。その
うちの1つの種類は、形の定まらない不規則な形状を有
する鉄粉系キャリアである。特公昭55−40863号
公報に記載されているように、原料鉄粉を焼結、粉砕、
分級すると、不定形鉄粉キャリアとなり、形状異方性に
よって現像磁場において磁束密度が高く穂が硬くなり、
画像形成された紙上のソリッド(solid)部(ベタ
黒部)に、トナー剥離部分であるハキ目が生じやすい。
また前記形状異方性によって、現像剤の搬送過程では
「割れ」および「欠け」が発生しやすく、これらが感光
体ドラム表面を損傷し、結果的に画像を悪化させる。さ
らに前記形状異方性によって、現像剤の流動性が悪く、
現像剤の劣化を早めたり、搬送過程での現像ローラにか
かるトルクが大きくなるという欠点を有している。
【0127】もう1つの種類は、球形または球形に近い
粒状の形を持った一般的にアトマイズ鉄粉と呼ばれてい
る鉄粉系キャリアであり、本発明による静電荷像現像用
現像剤に好ましく使用される。該アトマイズ鉄粉は、形
状が球形に近いので不定形鉄粉の持つ不具合がなく、優
れた特性を持つ。不定形キャリアに比べて比表面積が小
さくなるので、本発明によるトナーのように小粒径のト
ナーを用いた現像においては、帯電付与能力が低下す
る。このためトナーの比表面積に準じたキャリア比表面
積が必要となり、キャリア粒子径を小さくする必要があ
る。
【0128】本発明によるトナーに適するキャリア粒子
径は80μm以下であるが、キャリア粒子径が40μm
以下になると、流動性が悪化し、帯電不良およびスペン
ト増加などの不具合発生原因の1つとなる。したがっ
て、本発明の静電荷像現像用現像剤に用いるキャリアと
しては、その重量平均粒径が40〜80μmのものが好
ましい。
【0129】前記キャリアの真比重は、本発明によるト
ナーとの比重差を考慮した混合攪拌性を最適にするため
には、6.0以上が好ましい。真比重が8.0を超える
と感光体ドラムの摺擦力が増加し、画質劣化を招く原因
の1つとなる。したがって、前記キャリアの真比重は
6.0〜8.0が好ましい。
【0130】したがって、本発明にて得られるコートキ
ャリアの芯材としては、鉄、フェライトキャリアなどの
強磁性体が用いられる。かかるキャリア材料としては、
鉄、ニッケル、コバルト等の金属と亜鉛、アンチモン、
アルミニウム、鉛、スズ、ビスマス、ベリリウム、マン
ガン、セレン、タングステン、ジルコニウム、バナジウ
ム、バナジウム等の金属との合金あるいは混合物、酸化
物、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物、窒
化クロム、窒化バナジウム等の窒化物、炭化ケイ素、炭
化タングステン等の炭化物との混合物および強磁性フェ
ライト、並びにこれらの混合物等が挙げられる。
【0131】前記芯材には絶縁性皮膜として樹脂をコー
トすることが望ましい。これらの芯材を被覆する樹脂と
しては、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹
脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ス
チレン(メタ)アクリル樹脂など、従来から使用されて
いる樹脂が使用可能であるが、より好ましくはシリコー
ン系樹脂である。シリコーン樹脂としては、シリコーン
ワニス(TSR115,TSR114,TSR102,
TSR103,YR3061,TSR110,TSR1
16,TSR117,TSR108,TSR109,T
SR180,TSR181,TSR187,TSR14
4およびTSR165など:東芝社製、KR271,K
R272,KR275,KR280,KR282,KR
267,KR269,KR211およびKR212な
ど:信越シリコーン社製)、アルキッド変性シリコーン
ワニス(TSR184およびTSR185など:東芝社
製)、エポキシ変性シリコーンワニス(TSR194お
よびYS54など:東芝社製)、ポリエステル変性シリ
コーンワニス(TSR187など:東芝社製)、アクリ
ル変性シリコーンワニス(TSR170および171な
ど:東芝社製)、ウレタン変性シリコーンワニス(TS
R175など:東芝社製)、反応性シリコーン樹脂(K
A1008,KBE1003,KBC1003,KBM
303,KBM403,KBM503,KBM602,
KBM603など:信越シリコーン社製)などがある。
【0132】つぎにトナーおよび現像剤の製造方法につ
いて説明する。トナーの製造に用いる混練機としては、
近年のトナーの量産化に対応して、エクストルーダを用
いて混練することが好ましい。特に2軸エクストルーダ
が品質安定性および量産性の観点から好ましい混練機で
ある。具体例としては、TEM−100B(東芝機械
製)およびPCM−87(池貝鉄工製)などが挙げられ
る。
【0133】トナー粒子を生成するための溶融混練工程
において、少なくとも結着樹脂、磁性微粉体およびワッ
クスを有するトナー材料混合物を、前記混練機によって
以下の条件にて混練して混練物を得る。
【0134】混練温度:結着樹脂またはワックスの軟化
点温度+15℃〜30℃ 回転数:150〜210rpm 供給量:80〜140kg/hr
【0135】得られた混練物は、従来公知の方法で圧延
冷却、粗砕、ジェット気流による微粉砕、分級を行い、
トナー粒子が得られる。
【0136】得られたトナー粒子における磁性微粉体お
よびワックスの分散性については、トナー粒子の誘電体
損失(tanδ)および抵抗値Rを測定することによっ
て知ることができる。一般的にトナー粒子中のトナー材
料の分散性が悪い場合、誘電体損失(tanδ)の値は
大きく、抵抗値Rは小さくなる。分散性がよい場合、誘
電体損失(tanδ)の値は小さく抵抗値Rは大きくな
る。ただし、あまりにも高分散になった場合、抵抗値R
が上昇して現像性低下を引起こす。前記トナー粒子にお
いて、1.5<tanδ<4.0および200<R<3
50が好ましい。
【0137】誘電体損失(tanδ)は、誘電体損測定
装置(TRS−10T型:安藤電気社製)を用いて測定
した。測定方法としては、まず得られたトナー粒子から
錠剤成形器を用いて約1.5mmφ程度の測定用サンプ
ルを作成する。次に前記サンプルを固体用電極内部に装
着し、電極を恒温槽の中にプラグインする。測定装置の
測定モードをゼロバランスモードに設定し、測定周波数
に応じてPATIO値を決定し、平衡の操作を行う。こ
のときのコンダクタンスの値をRoとする。さらに測定
モードを換えて零平衡と同様に平衡操作を行う。このと
きの静電容量をCx、コンダクタンスをR1とする。
【0138】tanδは前記測定値を用いて以下のよう
に求めることができる。誘電体を空気で置換えたときの
静電容量である幾何学的静電容量をCoとすると、誘電
率(ε1)は、 誘電率(ε1)=Cx/Co …(1) より求められ、角周波数ωは周波数f(Hz)によって
ω=2πfで示され、コンダクタンスGxは、Gx=P
ATIO値×(R1−Ro)で示されるので、誘電損率
(ε2)は、 誘電損率(ε2)=Gx/ωCo …(2) より求められる。
【0139】tanδは、 tanδ=ε2/ε1 …(3) にて示され、式(3)に、式(1)および式(2)を代
入すると、tanδは、 Gx/ωCx=PATIO値×(R1−Ro)/2πfCx …(4) と表され、各測定値をそれぞれ代入してtanδを求め
た。周波数1kHzで測定し、それに応じたPATIO
値は1×10-9であった。
【0140】以上のようにして分散性を評価したトナー
粒子に、前記無機微粉体を含む外添剤を従来公知の方法
によって外添してトナーを得た。得られたトナーは、前
記キャリアとともに撹拌混合し、現像剤を得た。現像剤
中のトナー濃度は、磁性キャリアとの混合撹拌性を最適
にするため、6.5〜9.5重量%であることが好まし
い。
【0141】つぎに得られたトナーおよび現像剤を使用
する画像形成方法の一例について説明する。
【0142】図1は、本発明による画像形成装置の構成
の一例を示す断面図である。図2は、図1の一部を拡大
して示す断面図である。該画像形成装置は、帯電チャー
ジャ1を有する帯電部と、レーザユニット3を有する露
光部と、現像器6および感光体ドラム2を有する現像部
と、ローラ転写手段を有する転写部と、クリーニング手
段を有するクリーニング部とを含む。
【0143】帯電部では、帯電チャージャ1により電圧
を印加され、静電荷像担持体である感光体ドラム2の表
面に負極性に帯電する。レーザユニット3からのレーザ
光による露光によって、イメージスキャニングにより感
光体ドラム2の表面にデジタル潜像を形成し、ドクタブ
レード14および磁石であるマグネットロール4を内包
しているトナー担持体である現像スリーブ5を具備する
現像器6の現像剤7中のトナーで、該潜像を反転現像す
る。現像部において感光体ドラム1の導電性基体は接地
され、現像スリーブ5にはバイアス印加手段により直流
バイアスが印加されている。転写紙8が搬送されて転写
部にくると、ローラ転写手段9によって感光体ドラム2
側と反対面になる転写紙の背面から電圧印加手段で帯電
することにより、感光体ドラムの表面上の現像画像であ
るトナー像が転写チャージャによって転写紙上に転写さ
れる。感光体ドラム2から分離された転写紙8は、加熱
加圧ローラ定着器において、加熱ローラおよび加圧ロー
ラによって転写紙8上のトナー画像を定着するために定
着処理される。
【0144】転写工程後の感光体ドラム2に残留するト
ナーは弾性のクリーニングブレード12によりクリーニ
ングされ、回収ボックスに回収される。クリーニング手
段によるクリーニング後の感光体ドラム2は、再度、帯
電手段であるチャージャ1による帯電工程から始まる工
程が繰返される。
【0145】感光体ドラム2は、感光層および導電性基
体を有する。トナー担持体である非磁性円筒の現像スリ
ーブ5は、現像部において感光体ドラム2の表面と逆方
向に進むように回転する。現像スリーブ5の内部には、
磁界発生手段である多極永久磁石からなるマグネットロ
ールが回転しないように配されている。現像器6内のト
ナーと現像剤7は現像スリーブ5の非磁性円筒面上に塗
布され、現像剤7中のキャリアとの摩擦によって、現像
剤7中のトナーには、たとえばマイナスのトリボ電極が
与えられる。
【0146】前記現像部においてバイアス手段によって
印加する直流バイアスは−400〜−500Vであれば
よい。現像部におけるトナーの移転に際し、感光体ドラ
ム2表面の静電的およびバイアスの作用によってトナー
は静電像側に移転する。
【0147】感光体ドラム2は、アルミニウムなどの導
電性金属で形成されている導電性基層と、その外面に形
成した光導電層とを基本構成層とし、所定の周速度のプ
ロセススピードで回転される。感光体ドラムの表面は帯
電チャージャによって所定の極性および電位に帯電され
る。次いで、現像露光により静電荷像が形成され、現像
手段により静電荷像はトナー画像として順次可視化され
ていく。
【0148】つぎに本発明によるプロセスカートリッジ
について説明する。本発明によるプロセスカートリッジ
は、少なくとも現像手段と静電荷像保持体とが個別にカ
ートリッジ化されて構成され、たとえば複写機、レーザ
ビームプリンタおよびファクシミリ装置などの画像形成
装置本体に着脱可能に装着されている。
【0149】図2に示すように、現像手段である現像器
6、ドラム状の静電荷像保持体である感光体ドラム2、
クリーニングブレード12を有するクリーニング手段お
よび1次帯電手段としての帯電チャージャ1を一体とし
たプロセスカートリッジ13が例示される。本実施形態
のプロセスカートリッジ13では、現像手段は、現像剤
層厚規制手段としてのドクターブレード14とトナー容
器内にトナーを有し、該トナーを用い、現像時にはバイ
アス印加手段からの現像バイアス電圧により感光体ドラ
ムとトナー担持体としての現像スリーブとの間に所定の
電界が形成されて現像工程が実施される。この現像工程
を好適に実施するために、感光体ドラムと現像スリーブ
との間の距離(DSD)が1.0〜3.0mm、および
ドクタブレードと現像スリーブとの間の距離(DG)が
1.0〜2.5mmに調整される。
【0150】前述のように、プロセスカートリッジとし
て、現像手段、静電荷像保持体、クリーニング手段およ
び1次帯電手段の4つの構成要素を一体的にカートリッ
ジ化した実施形態について説明したが、本発明によるプ
ロセスカートリッジは、現像手段と静電荷像保持体とが
別々にカートリッジ化されたものであればよい。
【0151】(実施例)本発明を以下の実施例に基づい
てより具体的に説明する。表1に示すトナー処方によっ
て各種トナーを製造した。
【0152】
【表1】
【0153】表1に示すように、結着樹脂、磁性微粉
体、ワックス、荷電制御剤(CCA)およびカーボンブ
ラック(CB)を用いて、まずトナー粒子を得た。
【0154】結着樹脂としては、前述の例示した樹脂で
あって、表1に示す重量平均分子量(Mw)、数平均分
子量(Mn)、軟化点〔℃〕および酸価〔KOHmg/
mg〕を有する樹脂100重量部を用いた。ちなみにト
ナー処方1の結着樹脂は、スチレン−アクリル酸n−ブ
チル共重合体(共重合重量比=80:20)であった。
【0155】磁性微粉体としては、アミノシラン基を有
し、表1に示すσr/σs、抵抗値(r×103)〔Ω
・cm〕、重量平均粒径〔nm〕および磁性微粒子の形
状を有する磁性微粉体を、表1に示す添加量〔重量部〕
用いた。
【0156】ワックスとしては、表1に示す軟化点
〔℃〕および数平均分子量(Mn×10 3)を有するポ
リプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)を、
表1に示す添加量〔重量部〕用いた。なお、ワックスの
軟化点は、DSC吸熱ピーク温度によって測定した。
【0157】荷電制御剤(CCA)としては、表1に示
す1次粒子径〔μm〕、および前記一般式(1)で示す
ようなモノアゾ錯体であって中心金属に表1に示す金属
種を有する負荷電制御剤を、表1に示す添加量〔重量
部〕用いた。
【0158】カーボンブラック(CB)としては、表1
に示す1次粒子径〔nm〕およびpHを有するCBを、
表1に示す添加量〔重量部〕用いた。
【0159】前記材料をヘンシェルミキサで混合して混
合物を得た。得られた混合物を2軸エクストルーダ(機
種名「PCM−65」:池貝鉄工社製)に導入し、表2
に示す混練条件、すなわち設定温度〔℃〕、スクリュの
回転数〔rpm〕および混合物の供給量(吐出量)〔k
g/hr〕で混合物を溶融混練した。混練直後の混練物
の温度は、表2の混練物温度〔℃〕であった。混練物を
ハンマーミルで1mm以下に粗粉砕し、得られた粗粉砕
物をジェット気流を用いた衝突式気流粉砕機で微粉砕
し、微粉砕物を得た。微粉砕物を分級して以下の表5に
示す重量平均粒径(D50)〔μm〕のトナー粒子を得
た。得られたトナー粒子の物性を以下の表5に示す。
【0160】
【表2】
【0161】トナー物性は、前述のようにして、真比重
は比重計ピクノメータセルを用い、飽和磁化はVSMP
−1−10(東英工業社製)を用い、誘電体損失(ta
nδ)はTRS−10T(安藤電気社製)を用いて、そ
れぞれ測定した。
【0162】得られたトナー粒子100重量部と、表1
に示すBET比表面積〔m2/g〕および1次粒子径
〔nm〕を有する外添剤であって表1に示す添加量〔重
量部〕の外添剤とを混合し、トナー処方1〜39の負摩
擦帯電性のトナーを調製した。外添剤としては、シラン
カップリング剤とジメチルシリコーンオイルとで表面処
理している疎水性シリカ微粉体、または表面処理してい
ないシリカ微粉体を用いた。
【0163】調製されたトナー処方1〜39のトナー
は、表3に示すキャリアとともに撹拌混合して現像剤を
得た。
【0164】
【表3】
【0165】
【表4】
【0166】以上のようにして、表1のトナー処方、表
2の混練条件および表3のキャリア物性の各条件で得ら
れた現像剤を、図1および図2に示した画像形成装置に
用い、 表4の現像条件で行った画出し試験についての
評価結果を表5および表6に示す。600dpiの解像
性を有する反転現像方法で静電荷像を現像するレーザビ
ームプリンタ(商品名AR−160:シャープ社製)用
のプロセスカートリッジの現像器にトナーを導入し、プ
ロセスカートリッジをレーザビームプリンタに装着し、
各環境下において画出し試験を行った。画出し試験にお
いて形成された画像について、画像濃度、カブリ度、ド
ラム融着、画質およびトナー消費量を、以下の測定方法
によって評価した。
【0167】(a)画像濃度測定方法 直径55mmの黒円を含む原稿を用いて、初期(2〜4
枚目)および20K(200,000〜200,002
枚目)に3枚ずつ複写し、得られたベタ黒画像の画像濃
度(ID)をマクベス濃度計によって測定し、3枚の平
均を以下の5段階に評価した。
【0168】 5:1.4以上 4:1.3以上1.4未満 3:1.2以上1.3未満 2:1.0以上1.2未満 1:1.0未満
【0169】(b)カブリ濃度測定法 予め画像形成前のA4サイズの白紙の白度を、白度計
(ハンター白度計、日本電色工業社製)にて測定し、そ
の値を第1測定値とする。次に、直径55mmの白円を
含む原稿を用いて3枚複写し、得られたコピーサンプル
の白部を前述の白度計にて測定し、その平均値を第2測
定値をする。第2測定値の値を第1測定値から差引いた
値をカブリの値(BG)とし、以下の5段階に評価し
た。カブリの値は初期および20Kにおいて測定した。
【0170】 5:0.4未満 4:0.4以上0.6未満 3:0.6以上0.8未満 2:0.8以上1.0未満 1:1.0以上
【0171】(c)ドラム融着 ドラム融着とは、感光体ドラムに微粉体などの付着物が
付着することをいう。
【0172】200,000枚耐久複写を行った後、A
4サイズのベタ黒画像上に生ずるOPC感光体ドラムに
付着した付着物に起因する白点の発生程度によって、ド
ラム融着の程度を以下の5段階に評価した。
【0173】 5:全く発生しなかった。 3:数点発生が見られるが、実用上問題なし。 1:発生が数十点と多く、実用上問題あり。 ランク4はランク5と3の中間レベルとし、ランク2は
ランク3と1の中間レベルとした。
【0174】(d)600dpiのドット画像 1インチあたり600個のドット潜像を形成し得る画出
し条件で、ワンドットのトナー画像を形成し、トナー画
像を拡大して目視により5段階に評価した。
【0175】 5:優 4:良 3:普通 2:やや悪い 1:悪い(トナーの飛散りの発生が見られたり、ドット
の画像の形状がいびつである)
【0176】(e)トナー消費量 A4サイズの黒ベタ率6%の原稿を用いて20000枚
耐久複写を行った後、耐久複写前後の現像器内のトナー
の消費量を測定し、以下の5段階に評価した。
【0177】 5:25g/1000枚未満 4:25g/1000枚以上30g/1000枚未満 3:30g/1000枚以上35g/1000枚未満 2:35g/1000枚以上40g/1000枚未満 1:40g/1000枚以上 前記各評価の平均値を算出して総合評価とした。
【0178】
【表5】
【0179】
【表6】
【0180】また、表7に示すトナー処方によって各種
トナーを製造した。
【0181】
【表7】
【0182】表7に示すように、結着樹脂および内添磁
性微粉体を用いて、前述の表1のトナー処方によるトナ
ー粒子と同様にして、表9に示すトナー物性を有するト
ナー粒子を得た。なお、混練条件は表2の混練条件1を
採用した。結着樹脂としては、前述の例示した樹脂であ
って、表1に示す重量平均分子量(Mw)、数平均分子
量(Mn)、軟化点〔℃〕および酸価〔KOHmg/m
g〕を有するスチレン−アクリル(St−Ac)樹脂ま
たはポリエチレン(PE)樹脂100重量部を用いた。
磁性微粉体としては、アミノシラン基を有し、表1に示
すσr/σs、抵抗値(r×103)〔Ω・cm〕、重
量平均粒径〔nm〕および磁性微粒子の形状を有する磁
性微粉体を、表1に示す添加量〔重量部〕用いた。
【0183】得られたトナー粒子100重量部と、表7
に示す添加量の外添磁性微粉体Aおよび外添磁性微粉体
Bとを混合し、トナー処方41〜46のトナーを調製し
た。
【0184】調製されたトナー処方41〜46のトナー
は、表9に示すキャリア種のキャリアとともに撹拌混合
して現像剤を得た。
【0185】
【表8】
【0186】以上のようにして、表7のトナー処方およ
び表9のキャリア種の各条件で得られた現像剤を、図1
および図2に示した画像形成装置に用い、表8の現像条
件で行った画出し試験についての評価結果を表9に示
す。600dpiの解像性を有する反転現像方法で静電
荷像を現像するレーザビームプリンタ(商品名AR−1
60:シャープ社製)用のプロセスカートリッジの現像
器にトナーを導入し、プロセスカートリッジをレーザビ
ームプリンタに装着し、各環境下において画出し試験を
行った。画出し試験において形成された画像について、
前述の表5および表6の評価結果と同様にして、画像濃
度、カブリ度、ドラム融着、画質およびトナー消費量を
測定して評価した。
【0187】
【表9】
【0188】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、構成材料
および構成比を最適化すること、および最適化された原
材料を最適な方法で製造することによって、結着樹脂と
磁性微粉体との濡れ性および原材料相互間の分散性など
が良好となり、環境に左右されることなく高品質の画像
が得られるトナーおよび現像剤を提供することができ
る。
【0189】また本発明によれば、前記トナーおよび現
像剤を使用して、各環境下において高品質の画像が得ら
れる画像形成装置および画像形成方法を提供することが
できる。
【0190】また本発明によれば、前記トナーおよび現
像剤の性能が最大限発揮できるプロセスカートリッジを
組み合わせることによって、各環境下において濃度が高
く、カブリが少なく、ドラム融着の発生のない画像を提
供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置の構成の一例を示す
断面図である。
【図2】図1の一部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 帯電手段 2 感光体ドラム 5 現像スリーブ 12 クリーニングブレード 13 プロセスカートリッジ 14 ドクタブレード
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/08 374 G03G 9/08 101 375 325 9/113 346 15/08 504 361 506 381 9/10 351 352 (72)発明者 尾藤 貴広 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA02 AA06 AA08 AB04 BA06 CA04 CA12 CA13 CA14 CA21 CA22 CA25 CA26 CA28 CB07 CB13 CB18 DA02 EA01 EA02 EA03 EA05 EA06 EA07 EA10 FA01 2H077 AD06 AD13 AD18 AD35 BA07 EA03 FA19

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー粒子を有し、 前記トナー粒子は、少なくとも結着樹脂および着色材料
    としての磁性微粉体を含有し、重量平均粒径が7.5〜
    10.5μmであり、かつ真比重が1.1〜1.3であ
    ることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 前記磁性微粉体は、79.58kA/m
    (1kエルステッド)の磁界下における残留磁化σr
    〔Am2/kg〕と飽和磁化σs〔Am2/kg〕とが、 0. .05<σr/σs<0.25 の関係を満たしていることを特徴とする請求項1記載の
    静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 前記磁性微粉体は、表面に少なくともア
    ミノシラン基を有する八面体形状の粒子であって、その
    比電気抵抗が1×103〜9×103Ω・cmであること
    を特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 前記磁性微粉体は、前記トナー粒子中に
    1〜10重量%含有されていることを特徴とする請求項
    1記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 前記磁性微粉体は、重量平均粒径が0.
    05〜0.30μmであることを特徴とする請求項1記
    載の静電荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 前記結着樹脂は、スチレン重合体、スチ
    レン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体
    およびスチレン−メタクリル酸エステル共重合体から成
    るグループから選ばれた1または複数のスチレン系樹脂
    であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用
    トナー。
  7. 【請求項7】 前記スチレン系樹脂は、数平均分子量が
    2×103〜4×103であり、かつ重量平均分子量が1
    5×104〜25×104であることを特徴とする請求項
    6記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 【請求項8】 前記結着樹脂は、酸価が1.0KOHm
    g/g未満であることを特徴とする請求項1記載の静電
    荷像現像用トナー。
  9. 【請求項9】 前記結着樹脂は、軟化点が145〜16
    5℃であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現
    像用トナー。
  10. 【請求項10】 前記トナー粒子は、79.58kA/
    m(1Kエルステッド)の磁界下における飽和磁化が
    0.1〜3.0〔Am2/kg〕であることを特徴とす
    る請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  11. 【請求項11】 前記トナー粒子は、誘電体損失が1.
    5×10-3〜4.0×10-3であることを特徴とする請
    求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  12. 【請求項12】 前記トナー粒子は、比電気抵抗が20
    0×109〜350×109Ω・mであることを特徴とす
    る請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  13. 【請求項13】 前記トナー微粒子は、低分子量ポリプ
    ロピレンワックスを含有していることを特徴とする請求
    項1記載の静電荷像現像用トナー。
  14. 【請求項14】 前記低分子量ポリプロピレンワックス
    は、数平均分子量が6000〜8000であることを特
    徴とする請求項13記載の静電荷像現像用トナー。
  15. 【請求項15】 前記低分子量ポリプロピレンワックス
    は、軟化点が145〜165℃であることを特徴とする
    請求項13記載の静電荷像現像用トナー。
  16. 【請求項16】 前記トナー微粒子は、荷電制御剤とし
    て、分子骨格にCr、Fe、CoおよびNiのうちのい
    ずれか1種が含まれる含金アゾ化合物を含有しているこ
    とを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  17. 【請求項17】 前記含金アゾ化合物は、1次粒子径が
    6〜10μmであることを特徴とする請求項16記載の
    静電荷像現像用トナー。
  18. 【請求項18】 前記含金アゾ化合物は、結着樹脂10
    0重量部に対して1〜3重量部含有されていることを特
    徴とする請求項16記載の静電荷像現像用トナー。
  19. 【請求項19】 前記トナー微粒子は、着色剤として、
    表面酸化処理された粒子であって、pH7.0以下のカ
    ーボンブラックを含有していることを特徴とする請求項
    1記載の静電荷像現像用トナー。
  20. 【請求項20】 前記カーボンブラックは、1次粒子径
    が15nm以上30nm未満であることを特徴とする請
    求項19記載の静電荷像現像用トナー。
  21. 【請求項21】 前記カーボンブラックは、トナー粒子
    100重量部に対して、3〜7重量部含有していること
    を特徴とする請求項19記載の静電荷像現像用トナー。
  22. 【請求項22】 前記トナー粒子に、BET法によって
    測定された比表面積が90〜150m2/gである無機
    微粉体が外添されていることを特徴とする請求項1記載
    の静電荷像現像用トナー。
  23. 【請求項23】 前記無機微粉体は、トナー粒子100
    重量部に対して、0.3〜1重量部含有されていること
    を特徴とする請求項22記載の静電荷像現像用トナー。
  24. 【請求項24】 前記無機微粉体は、シリコーンオイル
    で処理されているシリカ微粉体であることを特徴とする
    請求項22記載の静電荷像現像用トナー。
  25. 【請求項25】 前記無機微粉体は、1次粒子径が10
    〜20nmであることを特徴とする請求項22記載の静
    電荷像現像用トナー。
  26. 【請求項26】 前記トナー粒子に、表面に少なくとも
    アミノシラン基を有する八面体形状の磁性微粉体が外添
    されていることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現
    像用トナー。
  27. 【請求項27】 前記磁性微粉体は、粒径の異なる磁性
    微粒子を含有することを特徴とする請求項26記載の静
    電荷像現像用トナー。
  28. 【請求項28】 樹脂で被覆され、重量平均粒径が40
    〜80μmであり、かつ真比重が6.0〜8.0である
    磁性キャリアと、請求項1〜27のうちのいずれか1つ
    に記載の静電荷像現像用トナーとを含有することを特徴
    とする静電荷像現像用現像剤。
  29. 【請求項29】 前記磁性キャリアは、79.58kA
    /m(1Kエルステッド)の磁界下における磁化σ〔A
    2/kg〕が、 80<σ<120 であることを特徴とする請求項28記載の静電荷像現像
    用現像剤。
  30. 【請求項30】 前記磁性キャリアは、79.58kA
    /m(1Kエルステッド)の磁界下における残留磁化σ
    r〔Am2/kg〕が、 σr<1 であることを特徴とする請求項29記載の静電荷像現像
    用現像剤。
  31. 【請求項31】 前記磁性キャリアは、表面がシリコー
    ン樹脂で被覆された球形の鉄粉キャリアであって、 該シリコーン樹脂は、オルガノシロキサン結合のみから
    成るストレートシリコン、または少なくともアルキド、
    ポリエステル、エポキシおよびウレタンのうちの1種で
    変性したシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項
    28記載の静電荷像現像用現像剤。
  32. 【請求項32】 前記静電荷像現像用トナーは、静電荷
    像現像用現像剤中に6.5〜9.5重量%含有されてい
    ることを特徴とする請求項28記載の静電荷像現像用現
    像剤。
  33. 【請求項33】 静電潜像が形成される感光体ドラム
    と、感光体ドラムの表面を一様に帯電する帯電手段と、
    静電潜像を形成するために感光体を露光する露光手段
    と、静電潜像を請求項28〜32のうちのいずれか1つ
    に記載の静電荷像現像用現像剤を用いて現像してトナー
    像を形成する現像手段と、トナー像を記録紙に転写する
    転写手段と、転写されなかったトナーを回収するクリー
    ニング手段と、記録紙にトナー像を定着する定着手段と
    を含む画像形成装置に着脱可能に備えられるプロセスカ
    ートリッジであって、 前記感光体ドラム、帯電手段、現像手段およびクリーニ
    ング手段から成り、現像手段は、トナー、現像剤、トナ
    ーの穂立ちを形成する現像スリーブ、および穂立ち高さ
    を制限するドクタブレードを含み、クリーニング手段
    は、転写されずに感光体上に残存しているトナーを除去
    するクリニングブレードを含み、前記現像スリーブとド
    クタブレードとが1.0〜2.5mmの間隔をあけ、感
    光体ドラムと現像スリーブとが1.0〜3.0mmの間
    隔をあけて、それぞれ近接設置されていることを特徴と
    するプロセスカートリッジ。
  34. 【請求項34】 静電潜像が形成される感光体ドラム
    と、 感光体ドラムの表面を一様に帯電する帯電手段と、 静電潜像を形成するために帯電された感光体の露光領域
    を露光する露光手段と、 少なくともトナー、現像剤、現像スリーブおよびドクタ
    ブレードを有し、静電潜像を現像してトナー像を形成す
    る現像手段と、 トナー像を記録紙に転写する転写手段と、 転写されたトナー像を記録紙に定着する定着手段と、 転写されずに感光体上に残存しているトナーを除去する
    クリニングブレードを有してトナーを回収するクリーニ
    ング手段とを備え、 前記現像剤は、請求項28〜32のうちのいずれか1つ
    に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする
    画像形成装置。
  35. 【請求項35】 前記感光体ドラム、帯電手段およびク
    リーニング手段から成るドラムカートリッジ、および前
    記現像手段から成る現像カートリッジが、それぞれ着脱
    可能に装着されていることを特徴とする請求項34記載
    の画像形成装置。
  36. 【請求項36】 少なくとも結着樹脂および着色材料と
    しての磁性微粉体を含有するトナー材料混合物を混練機
    によって軟化溶融混練する工程と、 混練物を固化する温度に冷却して粉砕する工程と、 粉砕物を分級し、重量平均粒径が7.5〜10.5μm
    であり、かつ真比重が1.1〜1.3であるトナー粒子
    を得る工程を含むことを特徴とするトナーの製造方法。
  37. 【請求項37】 前記溶融混練する工程において、混練
    物の混練直後の温度が結着樹脂の軟化点より15〜30
    ℃高いことを特徴とする請求項36記載のトナーの製造
    方法。
  38. 【請求項38】 前記溶融混練する工程において、トナ
    ー材料混合物にワックスを含んで軟化溶融混練した混練
    物の混練直後の温度が、該ワックスの軟化点より15〜
    30℃高いことを特徴とする請求項36記載のトナーの
    製造方法。
  39. 【請求項39】 前記溶融混練する工程において、スク
    リュの回転速度150〜210rpmおよび混練温度7
    0〜130℃で、トナー材料混合物を80〜140kg
    /hrで供給することを特徴とする請求項36記載のト
    ナーの製造方法。
  40. 【請求項40】 感光体ドラムの表面を一様に帯電する
    帯電工程と、 静電潜像を形成するために帯電された感光体の露光領域
    を露光して静電潜像を形成する露光工程と、 形成された静電潜像を、請求項28〜32のうちのいず
    れか1つに記載の静電荷像現像用現像剤を用いて現像
    し、トナー像を形成する現像工程と、 トナー像を記録紙に転写する転写工程と、 転写されたトナー像を記録紙に定着する定着工程と、 転写されずに感光体上に残存しているトナーを除去する
    クリニングブレードによってトナーを回収するクリーニ
    ング工程とを含むことを特徴とする画像形成方法。
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JP2007101744A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Kyocera Mita Corp 静電潜像現像用トナーおよび画像形成装置
JP2012083502A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Oki Data Corp 現像剤、現像装置および画像形成装置

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