JPH1138463A - カメラの測光装置 - Google Patents

カメラの測光装置

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JPH1138463A
JPH1138463A JP9195472A JP19547297A JPH1138463A JP H1138463 A JPH1138463 A JP H1138463A JP 9195472 A JP9195472 A JP 9195472A JP 19547297 A JP19547297 A JP 19547297A JP H1138463 A JPH1138463 A JP H1138463A
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photometric
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camera
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correction
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JP9195472A
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English (en)
Inventor
Akira Ogasawara
昭 小笠原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つ測光合成出力を従来よりも正確かつ容易
に求めることを可能にする。 【解決手段】 被写体の照度分布を測定する分割された
複数の測光領域を有する測光センサ34と、複数に分割
された測光領域の測光値を対数値に変換する測光演算部
(CPU100)と、測光演算部により対数変換された
第1の測光領域の対応する第1の対数値と第2の測光領
域の対応する第2の対数値との差分に対して、予め補正
量を原理的に計算した補正テーブルを有する記憶部10
1と、記憶部に記憶された補正テーブルの補正値を用い
て、測光センサ24の第1及び第2の測光領域の合成測
光出力を演算する合成測光出力演算部(CPU100,
S7)を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の測光領域に
分割された測光センサを有するカメラの測光装置に関
し、特に、その中の2つの領域の測光出力に基づいて、
それらの領域を合成した全体の領域の測光出力を算出す
るカメラの測光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカメラの測光装置は、始
めCDSと呼ばれる光センサが用いられていたが、やが
て、一眼レフカメラにおいては、応答速度と精度を重視
して、フォトダイオードが用いられるようになった。ま
た、カメラの測光装置は、当初、単一セルによる平均測
光方式や中央部重点測光方式が採用されていたが、ここ
10年ほどの間、撮影領域をいくつかに分割して、それ
ぞれの領域別に測光する“分割測光方式”が一般的にな
ってきた。そして、その分割した領域の一つに、撮影画
面の中心部の非常に小さな領域である“スポット測光領
域”も加わったものがある。
【0003】分割測光方式は、各領域の照度分布を測定
することによって、単セルによる平均測光や中央部重点
測光と比較して、写真としてより好ましい露出レベルを
実現させることができる。各カメラメーカは、独自の経
験に基づいて、各測光領域の測光出力の分布から最終的
な露出量を算出するアルゴリズムを開発している。
【0004】しかし、撮影者の中には、分割測光方式以
外にも、スポット測光領域のみを用いるスポット測光方
式や、伝統的な中央部重点測光又は中央部部分測光方式
を愛好する人も多く、現在では、中級以上のカメラは、
これらの測光方式も選択できるようなっている。
【0005】図5は、従来例に係る一眼レフカメラの測
光系を示した図である。被写体光は、レンズ12,絞り
14を通って、反射ミラー16によって反射され、焦点
板スクリーン20で一度結像した後に、上面へ拡散さ
れ、ペンタプリズム22の内面を2回反射して、接眼レ
ンズ24を経て撮影者に届くとともに、その一部は、測
光部30に向かう。また、反射ミラー16の後方には、
シャッタ18が配置されており、絞り14と共に、フィ
ルムFへの露光制御を行なっている。
【0006】測光部30は、レンズ32,測光センサ3
4、後述する図7に示す測光回路36等を備えている。
レンズ32は、被写体像が測光センサ34上に結像する
ように、配置されている。スポット測光方式では、中央
部の結像性能は、ある程度必要であるが、周辺部の結像
性能は、さして問題とはならない。測光センサ34は、
接眼レンズ24の上部に設けられており、スクリーン2
0で拡散された一部の光を検出し、被写体光の照度を測
定する。
【0007】図6は、従来例に係るカメラの測光装置の
測光センサの測光領域の分割パターンの例を示した図で
ある。測光センサ34は、図6(A)に示すように、中
央と周辺の2分割のみのもの、図6(B)に示すよう
に、中央の中心部にスポット測光領域を設け、周辺部も
天地左右に4分割して、合計6分割したもの、図6
(C)に示すように、図6(B)のスポット部のパター
ンを横長にして、これを縦に3分割して、合計8分割と
したものなどがある。
【0008】図7は、従来例に係るカメラの測光装置の
測光回路を示す図である。この測光回路36は、オペア
ンプOP1,OP2と、ダイオードD1,D2等とを備
えており、フォトダイオード等からなる測光センサ34
からの光電流を対数圧縮して、電圧に変換する回路であ
る。測光回路36は、図6のような分割測光方式では、
測光領域の分割数だけ設けられており、図7は、その中
の1チャンネル分の測光回路だけを示している。
【0009】ダイオードD1に電流Iが流れると、発生
する電圧Vdは、およそ、次式(a)のようになる。 Vd=(kt/q)・ln(I/Is) …(a) ここで、 k:ボルツマン定数 t:絶対温度(ケルビン) q:電子電荷(クーロン) Is:逆方向電流(半導体によって決まり、温度に対し
指数的に増加する) kt/q:係数(室温で約27mV程度) である。
【0010】したがって、ダイオードD1に発生する電
圧Vdは、測光センサ34の出力電流Iの対数に変換さ
れるが、(kt/q)の項が係数となっているので、絶
対温度に比例していることがわかる。通常は、温度によ
る出力の変化を補正するために、IC化した測光回路3
6の中に、絶対温度に比例した電圧を発生する回路を設
け、この出力と対数圧縮された測光出力との比から温度
補償された測光出力を計算している。つまり、従来、温
度補償は、ソフトウェアによって行っていた。
【0011】しかし、式(a)のIsは、温度に対して
指数的な増加を示すために、この影響は、温度補償とは
別に補正する必要がある。2段目のオペアンプOP2の
回路は、この補正のためのものであり、対数電圧に変換
される電流が定電流である他は、1段目の回路と同じ構
成であるが、電流とダイオードD2の向きが反対である
ので、ln(Is)の項は、キャンセルされる仕組みに
なっている。
【0012】1段目のオペアンプOP1は、+端子のバ
イアス電圧Vref が回路を正の片電源で作動させるため
に必要であるが、さらに、測光出力を絶対温度に比例さ
せるために、Vref も絶対温度に比例した電圧にする必
要がある。この絶対温度に比例した電圧を発生する回路
の例は省略するが、前述した測光出力の校正用の出力を
利用して作製するのが都合がよい。
【0013】図8は、従来例に係るカメラの測光装置の
被写体の照度の対数と測光出力との関係を図示した図で
ある。測光回路36は、その測光出力が絶対温度に比例
し、オフセットは含むものの光電流の対数に、リニアに
変化する電圧となる。カメラ内のCPUは、この各測光
出力と校正用電圧をAD変換して読み取り、各領域毎の
光電流の対数に比例した数値を演算して求め、測光演算
に用いる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のカメラ
の測光装置は、図6(A)〜(C)のように、測光領域
を分割している場合は、それらの測光出力をすべて読み
取り、総合的な判断をして、最適な露出を得るための等
価的な1つの測光値を算出する。この判断は、長年の写
真の評価を基づいたメーカ各社のアルゴリズムによって
なされるが、撮影者の中には、このアルゴリズムによる
測光に満足せず、旧来の単一測光領域による、いわゆる
“中央重点測光”による露出演算を求める人も多い。こ
のために、中級以上の一眼レフカメラは、このモードも
選択できるようになっていることは前述した通りであ
る。
【0015】このとき、図6(B)に示すように、リン
グ部34aの測光領域と、その中心部にスポット部34
bの測光領域がある場合に、これらを合成した測光出力
を用いて、“中央重点測光”とすることができる。この
合成測光出力の演算は、カメラに内蔵されるマイコン
(CPU)によって行うことができる。しかし、従来
は、2つの測光出力を重み付けによって加算平均するな
どの線形な演算が行なわれていた。
【0016】例えば、中央部のリング部34aの測光領
域の測光出力をEc 、スポット部34bの測光領域の測
光出力をEs とし、重み係数をα,βとすると、合成測
光出力Eは、次式で表すことができる。 E=(αEc +βEs )/(α+β) …(b) α+β=1 なお、αとβは、測光領域の面積比から決定される。
【0017】しかし、前述した測光回路36の説明から
明らかなように、各測光領域の測光出力は、それぞれの
測光領域からの光電流を対数変換した電圧値であるの
で、上式(b)のように対数値を加算することは、光電
流に換算すれば乗算をしていることになり、誤差をかな
り含んだ値になることは明らかである。厳密には、2つ
の測光出力を指数伸長して加算し、その後に再び、対数
変換するのが正確であるが、処理が煩雑なために、上式
(b)のような簡易的処理が行われていた。
【0018】本発明は、2つ測光合成出力を従来よりも
正確かつ容易に求めることができるカメラの測光装置を
提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、被写体の照度分布を測定する分
割された複数の測光領域を有する測光センサと、前記複
数に分割された測光領域の測光値を対数値に変換する測
光演算部とを備えたカメラの測光装置において、前記測
光演算部により対数変換された第1の測光領域の対応す
る第1の対数値と第2の測光領域の対応する第2の対数
値との差分に対して、予め補正量を原理的に計算した補
正テーブルを有する記憶部と、前記記憶部に記憶された
補正テーブルの補正値を用いて、前記測光センサの第1
及び第2の測光領域の合成測光出力を演算する合成測光
出力演算部を備えたことを特徴とするカメラの測光装置
である。
【0020】請求項2の発明は、請求項1に記載のカメ
ラの測光装置において、前記合成測光出力演算部は、前
記第1及び第2の対数値の差分を引数として、前記記憶
部の補正テーブルから補正値を読み出して、前記第1又
は第2の対数値の一方に加減算して、前記合成測光出力
を演算することを特徴とするカメラの測光装置である。
【0021】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載されたカメラの測光装置において、前記合成測光
出力演算部は、前記第1及び第2の測光領域の対数値に
重み付けをして、測光出力を合成することを特徴とする
カメラの測光装置である。
【0022】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
のいずれか1項に記載されたカメラの測光装置におい
て、前記測光センサは、中央のリング部の測光領域と、
中心部のスポット部の測光領域からの2つの測光値を出
力することを特徴とするカメラの測光装置である。
【0023】請求項5の発明は、請求項1から請求項3
のいずれか1項に記載されたカメラの測光装置におい
て、前記測光センサは、中央部の測光領域と、周辺部の
測光領域からの2つの測光値を出力することを特徴とす
るカメラの測光装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面などを参照して、本発
明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明によるカメラの測光装
置の第1実施形態を示すブロック図、図2は、第1実施
形態に係るカメラの測光装置の動作を説明する流れ図で
ある。なお、前述した従来例と同様な機能を果たす部分
には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略す
る。
【0025】CPU100は、後述する図2のフローチ
ャートにしたがって、カメラの基本的な撮影動作を制御
すると共に、本発明の測光出力の補正演算を行なう回路
である。EEPROM101は、少なくとも本発明の補
正テーブル(図3,図4)を記憶するための不揮発性メ
モリである。
【0026】露出制御装置10は、フィルムへの露光を
制御する装置であって、シャッタ18が所定のシャッタ
速度となるように、絞り14が所定の絞り値となるよう
にそれぞれ制御することにより、フィルムFへの露光を
制御して、撮影を行うことができる。
【0027】測光部30は、測光センサ34と、測光回
路36と、A/D変換回路38などとを備えている。表
示装置40は、LED等の発光素子42と、液晶表示素
子44と、プリズム46等を備えており、露出モード、
シャッタ速度、絞り値などを表示する装置である。な
お、この表示装置40は、CPU100の出力する表示
信号により表示を行い、次の表示信号を入力するまで、
その表示状態を保持する。
【0028】温度モニタ回路50は、測光センサ34の
温度を検出する回路である。スイッチSW1は、半押し
スイッチであり、不図示のレリーズ釦の押し下げ途中で
オンし、このレリーズ釦の押し下げの解除によりオフす
る。スイッチSW2は、レリーズスイッチであり、不図
示のレリーズ釦の全ストローク終了近くまで押し下げる
とオンし、このレリーズ釦の押し下げの解除によりオフ
する。
【0029】本実施形態の補正計算は、カメラ内のマイ
コン(CPU100)によって行われるので、この制御
のフローチャート(図2)にしたがって、各ステップの
説明を行う。ステップ1では、図6(B)に示すよう
に、中央がリング部34aとスポット部34bに分割さ
れた測光センサ34の各領域の出力をAD入力する。ま
た、これらの出力は、絶対温度に比例するので、校正用
に測光センサ34に設けられた温度モニタ回路50の出
力を同時にAD入力する。
【0030】ステップ2では、各測光領域の出力が同一
照度のときに同一の測光値となるようち調整し(これを
レベル調整と呼ぶ)、かつ、光量の変化に対する測光値
の変化が所定の値となるよう調整する(これをガンマ調
整と呼ぶ)。温度モニタ回路50による補正や、後述す
る(2)式の補正項Bv |I1=I2 は、レベル調整のひと
つである。レベル調整やガンマ調整のための調整値は、
製造工程で検査して求めて、EEPROM101に記憶
しておく。
【0031】ステップ3では、撮影者が選択している測
光モードが分割測光アルゴリズムか否かを判断して、肯
定の場合には、ステップ4へ進み、否定の場合には、ス
テップ5へ進む。
【0032】ステップ4では、“分割測光アルゴリズ
ム”で露出演算の対象となる測光値を演算する。この
“分割測光アルゴリズム”は、“マルチ測光”、“評価
測光”などとも呼ばれており、カメラの自動的な測光判
断に用いられ、各部の測光出力のバランスを総合的に判
断して、露出演算に用いられる一つの測光値を算出する
ものであり、例えば、逆光などのときに、これを判断し
て被写体の露出がアンダーにならないように、測光値を
算出又は補正するものである。
【0033】ステップ5では、測光モードが“中央部重
点測光”であるか否かが判断され、肯定の場合には、ス
テップ6へ進み、否定の場合(“スポット測光”)の場
合には、ステップ8へ進む。
【0034】ステップ6では、後述する(5)式に相当
するリング部34aとスポット部34bの出力差dsr
(Δsrと図示)、つまり照度差を算出する。ステップ
7では、この出力差dsrからリング部34aの測光出
力に、加算すべき補正量dBv(ΔBvと図示)をテー
ブル参照して、それをリング部34aの測光出力に加算
して、中央部(リング部34a+スポット部34b)の
測光値を算出する。
【0035】ステップ8では、スポット部34bの単独
出力を、そのまま露出演算の対象とする。ステップ9で
は、撮影者が選択した測光モードによる測光値により露
出演算を行う。この結果、絞り値、シャッタ時間などが
決定される。ステップ10では、算出された絞り値、シ
ャッタ時間などを液晶などの表示装置40に表示する。
以後、撮影動作に入ったり、カメラがパワーオフするま
で、このサイクルが繰り返される。
【0036】つぎに、前述したステップ7の補正演算に
ついて、2つの対数変換された測光出力の差を分析して
みる。図6(B)の測光センサ34のリング部34aの
素子面積をS1 ,単位面積当たりの光電流をI1 とし、
スポット部34bの素子面積、光電流をそれぞれS2,
I2 とすると、それぞれの対数変換された測光出力V1
,V2 は、次式で表わすことができる。 V1 =ln( S1 ・I1) V2 =ln( S2 ・I2) ここで、対数lnは、写真業界の慣例から「2」を底とす
るものとする。これ以後のlnも同様である。
【0037】次に、リング部34aとスポット部34b
の光電流を合成した合成電流は、次式で表すことができ
る。 (S1 ・I1 +S2 ・I2 ) これを対数圧縮した測光出力が求める合成値である。
【0038】次に、リング部34aの出力と、この合成
値との差を計算する。 dBv =ln(S1 ・I1 +S2 ・I2 )−ln(S1 ・I1 ) =ln{1+(S2 ・I2 /S1 ・I1 )} …(1)
【0039】同じ照度下では、I1 =I2 であるが、こ
のときに、 dBv |I1=I2 =ln{1+( S2 /S1 )}=定数 …(2) となるので、(1)式より、上式(2)の値を差し引い
て、補正量dc とする。すなわち、 dc =ln{1+( S2 ・I2 /S1 ・I1)}− ln {1+( S2 /S1)} =ln[ {( S1 ・I1 +S2 ・I2)/S1 ・I1 }・{S1 /( S1 +S2)}] =ln[ {S1 +S2 ・( I2 /I1 )}/( S1 +S2 ) …(3) となる。なお、両方の照度が等しいとき、すなわち、I
1=I2 のときには、上式(3)はゼロ、つまり補正量d
c =0となる。
【0040】リング部34aの測光出力V1 と、スポッ
ト部34bの測光出力V2 の出力差は、 V1 −V2 =ln(S1 ・I1 /S2 ・I2 ) …(4) となるが、同一照度では、同一出力となるように、各測
光出力には予め補正値が加算されているものとすると、
補正後の出力差dsrは、 dsr=ln( S1 ・I1 /S2 ・I2 )−ln(S1 /S2 ) =ln(I1 /I2 ) …(5)
【0041】すなわち、 I1 /I2 =2dsr であるから、(3)は dc=ln{(S1 +2-dsr・S2 )/(S1 +S2 )} …(6) と変形される。
【0042】この式は、2つの測光領域の面積比(S1
/S2 )と、同一照度で同一出力となるように補正され
た測光領域の光電流I1 ,I2 の対数変換出力V1 ,V
2 の差srの2つであり、補正量dc を表現している。
中央のリング部34aの測光領域とスポット部34bの
測光領域の合成では、リング部34aの測光領域の出力
に対する補正量dc を求める。以下に、S1 /S2 =1
0とし、dsrを1/6段の精度とし、補正量dc を計
算した結果を、表1及び図3のグラフに示す。
【0043】
【表1】
【0044】この補正量dcは、計算結果とグラフが示
すように、0.15Ev以下である。計算上は、出力差
分dsrを大きくすれば、補正量dcもさらに大きくな
るが、実用上は補正をする必要はないと考えてよい。こ
の理由は、図5の測光光学系のレンズ31の結像性能の
限界から、スポット部34bがリング部34aに比較し
て、5Evも暗くなるという状況は事実上ないからであ
る。せいぜい、出力差分dsrを、1Evおきに10E
vほどもテーブル化しておけば十分である。
【0045】これに対して、リング部34aの出力がス
ポット部34bの出力より大きい場合は、補正が必要に
なる。しかも、この差分が大きくなるほど、補正量dc
も級数的に大きくなっていく。この状況は、スポット部
34bにだけ、極めて高輝度の光線が入っている場合で
ある。例えば、漆黒の夜の中の点状のスポットライト的
被写体である。なお、dsr=−5Evまでを表示して
あるが安全のために、もっと範囲を広げてもよい。
【0046】また、図6(C)に示すように、中央部全
体の出力を求めるのに3つ以上のセンサ領域の出力を合
成する必要がある場合も、2つの領域の合成法を繰り返
し用いればよい。ただし、面積比が単一でないので、テ
ーブルの種類もこれに応じて増やすようにすればよい。
【0047】以上説明したように、本実施形態は、2つ
の(対数変換された)測光出力の差分に対して、補正量
を予め原理的に計算してテーブル化しておき、この補正
量を一方の測光出力に加算して、合成測光領域からの
(対数変換された)測光値を計算するようにした。ま
た、補正を加える側の測光出力が他方に比べて比較的大
きい場合には、補正量は極めて小さくなることが判るの
で、実用上補正を行わなくてもよくなる。したがって、
測光出力の差分に対する補正テーブルは、この範囲に留
めて作成し、この範囲外では予め補正を行わないように
する。これらの処理は、カメラ内のマイコン(CPU)
によって行われる。従って、本実施形態によれば、2つ
の測光領域の合成出力を、それぞれの領域の光電流の対
数変換電圧から原理的に正確に補正することができる。
【0048】(第2実施形態)第2実施形態は、2つの
測光出力の合成を重み付けをして行うようにしたもので
ある。なお、前述した実施形態と、ハード構成などは同
一であるので、第1実施形態で示した図をそのまま用い
て説明する。
【0049】第1実施形態では、2つの測光出力の合成
は、それぞれの測光センサ34の受光面積を考慮して、
等価的に受光領域をカバーする1つの測光センサによっ
て測光した場合の測光出力を計算によって求めていた。
しかし、2つの測光出力を単位面積当たりの出力で完全
に対等に合成しないほうがよい場合がある。例えば、図
6(A)のように、中央部34cと周辺部34dの測光
出力を合成する場合には、中央部34cの測光出力によ
る影響が周辺部34dの測光出力に比べて、大きくなる
ようにするほうがよい。
【0050】例えば、主要被写体は、撮影領域の中央部
にあり、また、撮影領域の上部には「空」が入ることが
多く、平均に測光したのでは、空の光の強さに引っ張ら
れ、被写体の露出不足になる場合がよく起きるからであ
る。露出不足を少しでも緩和するために、測光領域を複
数に分割しない場合であっても、測光センサの中央部3
4cの感度が周辺部34dに比べて高くなるように、従
来から光学的な配慮をしてきた。本実施形態は、このよ
うな配慮に基づいて、中央部の測光出力により大きな重
みを持たせた測光出力を合成するようにしたものであ
る。
【0051】本実施形態は、測光センサ34の中央部3
4cと周辺部34dの受光面積の比率S1 /S2 を実際
よりずらして、式(6)によりdcを算出すればよい。
例えば、図6(A)の中央部34cの面積をS1 ,周辺
部34dの面積をS2とし、中央部34cを周辺部34
dより2倍の重みで合成する場合には、S1 /S2 のか
わりに、2(S1 /S2 )を式(6)に用いればよい。
すなわち、(6)式は、 dc=ln{( S1 +2-dsr・S2 )/(S1 +S2 )} …(6) =ln[ {( S1 /S2 )+2-dsr) }/(1+S1 /S2 )] と変形されるので、重み付け合成測光出力は、S2 /S
1 をαS2 /S1 に置き換えて、次式のようになる。 dc=ln[ {( αS1 /S2 )+2-dsr)}/(1+αS1 /S2 )] …(7)
【0052】S1 =S2 、つまり中央部34cと周辺部
34dの面積が等しい場合の、α=1(重みなし合成)
と、α=2の場合の表2及び図4のグラフに示す。この
場合に、測光出力差は、(中央部−周辺部)であり、補
正量は、中央に加算すべき量である。ここで示した重み
付け測光出力の合成は、図6(A)に示したようなパタ
ーンばかりでなく、3個以上の測光領域の合成をする場
合に、繰り返して合成を行う過程でも利用できる。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測光センサの第1の測光領域と、第2の測光領域に分割
され、測光出力を別々に入力する場合であっても、2つ
の測光出力の差分に対して、予め用意した補正量テーブ
ルを参照して、合成測光出力を演算するようにしたの
で、2つの測光領域を合成した領域からの測光出力を容
易かつ精度よく求めることができる、という効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカメラの測光装置の第1実施形態
を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係るカメラの測光装置の動作を
説明する流れ図である。
【図3】第1実施形態に係るカメラの測光装置の測光出
力差分と補正量を示した線図である。
【図4】第2実施形態に係るカメラの測光装置の測光出
力差分と補正量を示した線図である。
【図5】従来例に係る一眼レフカメラの測光系を示した
図である。
【図6】従来例に係るカメラの測光装置の測光センサの
測光領域の分割パターンの例を示した図である。
【図7】従来例に係るカメラの測光装置の測光回路を示
す図である。
【図8】従来例に係るカメラの測光装置の被写体の照度
の対数と測光出力との関係を図示した図である。
【符号の説明】
100 CPU 101 EEPROM 10 露出制御装置 30 測光部 34 測光センサ 36 測光回路 38 A/D変換回路 40 表示装置 50 温度モニタ回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の照度分布を測定する分割された
    複数の測光領域を有する測光センサと、 前記複数に分割された測光領域の測光値を対数値に変換
    する測光演算部とを備えたカメラの測光装置において、 前記測光演算部により対数変換された第1の測光領域の
    対応する第1の対数値と第2の測光領域の対応する第2
    の対数値との差分に対して、予め補正量を原理的に計算
    した補正テーブルを有する記憶部と、 前記記憶部に記憶された補正テーブルの補正値を用い
    て、前記測光センサの第1及び第2の測光領域の合成測
    光出力を演算する合成測光出力演算部を備えたことを特
    徴とするカメラの測光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカメラの測光装置にお
    いて、 前記合成測光出力演算部は、前記第1及び第2の対数値
    の差分を引数として、前記記憶部の補正テーブルから補
    正値を読み出して、前記第1又は第2の対数値の一方に
    加減算して、前記合成測光出力を演算することを特徴と
    するカメラの測光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載されたカメ
    ラの測光装置において、 前記合成測光出力演算部は、前記第1及び第2の測光領
    域の対数値に重み付けをして、測光出力を合成すること
    を特徴とするカメラの測光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
    記載されたカメラの測光装置において、 前記測光センサは、中央のリング部の測光領域と、中心
    部のスポット部の測光領域からの2つの測光値を出力す
    ることを特徴とするカメラの測光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
    記載されたカメラの測光装置において、 前記測光センサは、中央部の測光領域と、周辺部の測光
    領域からの2つの測光値を出力することを特徴とするカ
    メラの測光装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007053236A (ja) * 2005-08-18 2007-03-01 Dx Antenna Co Ltd モニタ回路
JP2009272979A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Oki Semiconductor Co Ltd 半導体回路

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