JPH113817A - インダクタおよびその製造方法 - Google Patents

インダクタおよびその製造方法

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JPH113817A
JPH113817A JP15363397A JP15363397A JPH113817A JP H113817 A JPH113817 A JP H113817A JP 15363397 A JP15363397 A JP 15363397A JP 15363397 A JP15363397 A JP 15363397A JP H113817 A JPH113817 A JP H113817A
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JP
Japan
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electrode
powder
paste
pattern
insulating
Prior art date
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Application number
JP15363397A
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English (en)
Inventor
Akiko Yoshimura
亜紀子 芳村
Kuniko Kimura
邦子 木村
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波領域で高いQ値を示す高周波インダクタ
を形成するために、その電極パターン形状およびそのパ
ターンを形成するための感光性導電ペースト、さらに感
光性導電ペーストを用いたインダクタの製造方法を提供
する。 【解決手段】絶縁体上に形成された電極で、電極幅が1
00μm以下の連続した60%長さ部分において、最大
電極幅(W1)と最小電極幅(W2)が0.15≦W2
/W1≦0.98を満たすことを特徴とする高周波イン
ダクタにより、高周波領域で高いQ値を示す高周波イン
ダクタの形成が達成できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波用インダク
タに関し、高周波用インダクタの電極パターン形状、ま
たそのパターン形状を達成するための高周波インダクタ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインダクタは磁心(コア)にマグ
ネットワイヤ(銅線)を巻いたもの(巻線型)が主であ
ったが、近年、携帯電話、PHS、ページャ、その他移動体
通信分野各種機器、自動車機器に搭載されるインダクタ
に関して、高周波領域での使用および機器の小型化が望
まれている。しかし、巻線型では要求されるに値する十
分な特性が得られなくなってきている。そのため、導体
材料と磁性材料を厚膜印刷で形成する方法および薄膜技
術により形成する方法が提案されている。しかしなが
ら、厚膜印刷法においては、スクリーンの線径を細くす
るにも限度があるため、エッジの波打ちのない100μ
m以下の電極幅の形成が困難である。また、薄膜法にお
いては、蒸着あるいはスパッタで電極層を形成しエッチ
ングしてパターンを形成するため、5μm以上の膜厚の
パターンを形成するために費用と時間を要する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、
従来の巻線型ではなく、上記用途に好適な高周波領域で
高いQ値を示す高周波用インダクタを形成するために、
インダクタ特性を左右する電極パターン形状およびその
パターンを形成するための感光性導電ペースト、さらに
感光性導電ペーストを用いたインダクタ、感光性導電ペ
ーストを用いたインダクタの製造方法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、絶縁
体上に形成された電極で、電極幅が100μm以下の連
続した60%長さ部分において、電極最大幅(W1)と
電極最小幅(W2)が0.15≦W2/W1≦0.98
を満たすことを特徴とする高周波用インダクタであり、
さらにインダクタの電極層および絶縁層の製造工程にお
いて、少なくとも、感光性化合物および導電粉末を含有
する感光性導電ペーストを基板に塗布する工程、所望の
パターン部あるいは所望のパターン部以外をマスキング
して露光する工程、現像する工程、焼成する工程、次い
で、感光性化合物および絶縁粉末を含有する感光性絶縁
ペーストを基板に塗布する工程、所望のパターン部ある
いは所望のパターン部以外をマスキングして露光する工
程、現像する工程、焼成する工程を含むことを特徴とす
る前記高周波用インダクタの製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳述する。
【0006】本発明において、高周波チップインダクタ
の電極パターン形状は、絶縁体上に形成された電極(ス
パイラル状電極、ミアンダ状電極、螺旋状電極、引き出
し電極、端子電極など)の、100μm以下の電極幅の
連続した60%長さ部分において、電極最大幅(W1)
と電極最小幅(W2)の関係が、0.15≦W2/W1
≦0.98を満たしていることが必要であり、それによ
って100MHz以上の高周波域でのインダクタ特性
(Q値)が高いインダクタが形成できる。さらに好まし
くは、電極幅が40μm以下、30μm以下の場合でも
上記の関係を満たすことにより、100MHz以上の高
周波域でのインダクタ特性(Q値)および自己共振周波
数が高いインダクタが形成でき、さらに軽薄短小のイン
ダクタを得ることができる。
【0007】(W2/W1)が0.15未満の場合は、
電極幅のばらつきが非常に大きく、高周波域での表皮効
果現象において、電極の実効抵抗が上昇するため、イン
ダクタの特性が低下する。
【0008】さらに、電極の厚みが4μm以上、好まし
くは7μm以上、より好ましくは10μm以上、さらに
好ましくは15μm以上を満たすことにより、電極の抵
抗を減少できるため、インダクタ特性が向上する。
【0009】積層型のインダクタの形成方法の一例を下
記に説明する。ただし、本発明はこれに限定されない。
はじめに、支持基板のみ、あるいは絶縁層があらかじめ
形成された支持基板にスクリーン印刷法などにより、例
えばコイルパターン、コイルパターンの半ターン(L字
型)、ミアンダ状のパターンなどのインダクタ用の電極
パターンおよび引き出し電極を、導電ペ−ストを用いて
形成する。続いて、電極パターンの一部が露出するよう
なスルーホールを有する絶縁パターンを、絶縁ペースト
を用いて印刷法により形成し、その絶縁パターン上に導
体パターンを先の導体パターンと接続するように印刷法
により形成する。上記の工程を数回繰り返し、積層体を
形成した後、焼成を行い積層インダクタを形成する。た
だし、焼成は、各層の形成ごとに行っても良い。また、
電極パターンにNi、Auなどの金属メッキを施すこと
により、マイグレーション防止、高周波領域での抵抗値
の低下を行えるため、好ましく行われる。メッキ方法は
電解メッキあるいは無電解メッキのいずれを選択しても
よい。例えば無電解メッキでは、電極の脱脂処理、酸処
理、活性処理を行った後に、無電解Niメッキ処理を1
〜10分間行い、0.1〜3μmのNi被膜を電極上に
形成する。次いで無電解Auメッキ処理を1〜10分間
行い、0.1〜3μmのAu被膜を形成する。
【0010】導電パターンの形成方法として、ステンレ
ススクリーン、ポリエステルスクリーンおよびシルクス
クリーンなどからなるスクリーンに、所望のパターンを
感光乳剤などによりあらかじめ形成し、そのパターンを
通して導電ペーストをスキージにより基板に印刷するス
クリーン印刷法を用いることができる。
【0011】また、導電ペーストの有機成分に感光性化
合物を用いる場合には、基板上に感光性導電ペ−ストを
塗布する工程、レベリングする工程、乾燥工程、露光工
程、現像工程を行いパターンを形成する方法も好ましく
行われる。また、フィルム上に印刷法およびフォトリソ
法で形成したパターンを基板に転写して所望のパターン
を形成する方法を用いることもできる。スクリーン印刷
法を用いて、電極パターンを形成する場合には、通常は
厚み5〜40μm(焼成後で3〜30μm)であるた
め、1〜4回の印刷・乾燥を繰り返して形成する。塗布
膜の厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペース
トの粘度を選ぶことによって調整できる。スクリ−ン印
刷法で形成する場合のペ−ストの粘度は、ペーストの塗
布方法により、適宜調整するが、その範囲は0.5〜5
00Pa・Sであることが好ましい。ペ−スト粘度は、
B型粘度計およびE型の粘度計を用いて行うことができ
る。 ペ−スト粘度は、スクリ−ン印刷法で1回塗布して膜厚
10〜20μmを得るには、20〜200Pa・Sが好
ましい。更に、好ましいのは1〜200Pa・Sであ
る。0.5未満の粘度になると、一回の印刷では薄い膜
しか得られず、塗布膜を厚くするために印刷を数回繰り
返さなければならない。また、500Pa・Sより高粘
度になると、スクリ−ン版などの目詰まりなどが発生し
やすくなる。印刷後、基板上に一様に塗布した感光性導
電膜を、70〜100°Cで数分から1時間加熱して溶
媒類を蒸発・乾燥後、フォトマスクを介して露光、現像
処理を行い、所定のパタ−ンを形成する。塗布した感光
性導電ペースト表面に酸素遮断膜を設けることによっ
て、パターン形成性を向上することができる。酸素遮断
膜の一例としては、ポリビニルアルコールやセルロース
などの膜、あるいは、ポリエステルなどのフィルムがあ
げられる。
【0012】露光は露光装置を用いて行う。露光は、通
常のフォトリソグラフィーで行われるように、フォトマ
スクを用いて、マスク露光をする方法が一般的である。
用いるマスクは、感光性有機成分の種類によって、ネガ
型もしくはポジ型のどちらかを選定することができる。
また、フォトマスクを用いず、赤色や青色のレーザー光
などで直接描画する方法をもちいても良い。露光装置と
しては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機など
を用いることができる。この時使用される活性光源は、
例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、
レーザー光などがあげられるが、この中で紫外線が好ま
しく、その光源としては例えば低圧水銀灯、超高圧水銀
灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これら
の中でも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は塗布厚
みによって異なるが、1〜100KWの出力の超高圧水
銀灯を用いて、1〜10000mJ/cm2の露光を1
〜30分間おこなうことができる。
【0013】露光後、現像液を使用して現像を行なう
が、この場合、浸漬法、シャワー法、スプレー法 ブラ
シ法をもちいて行うことができる。ペースト中の有機成
分が溶解可能である有機溶媒を使用できる。また該有機
溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加してもよ
い。また感光性ペースト中に、カルボキシル基が存在す
る場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液
として水酸化ナトリウムや水酸化カルシウム水溶液など
のような金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機アル
カリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去し
やすいので好ましい。
【0014】有機アルカリの具体例としては、アミン化
合物を用いることができる。例えば、テトラメチルアン
モニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニ
ウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は
通常0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5
重量%である。アルカリ濃度が低すぎれば可溶部の除去
が困難になり好ましくない。アルカリ濃度が高すぎれ
ば、現像液濃度が強すぎてパターン部を剥離させ、また
露光部を腐食させるおそれがあり好ましくない。現像時
間は、露光したパターンの種類、パターンサイズによっ
て異なるが、20から120秒である。現像液温度は、
10℃〜50℃の間で好ましく行われる。さらに現像
後、水でシャワーリンスを行うことによってパターンの
線間や端部に残存した溶出物および現像液を除去でき
る。
【0015】焼成は、各層の形成ごとに行う方法、およ
び印刷あるいはシート多層で積層した後に一括焼成を行
う方法を用いることができる。焼成を行う炉には、電気
炉、ベルト炉、拡散炉、シリコニット炉およびマッフル
炉などを用いることができる。焼成雰囲気や温度は基板
の種類によって異なるが、通常は空気中で600〜10
00℃で焼成する。好ましくは、750℃〜900℃で
行われる。 絶縁パタ−ンの形成方法として、ステンレススクリー
ン、ポリエステルスクリーンおよびシルクスクリーンな
どからなるスクリーンに、所望のパターン以外を感光乳
剤などであらかじめ形成し、そのパターンを通して絶縁
ペーストをスキージにより基板に印刷するスクリーン印
刷法を用いることで、良好にパタ−ンが形成できる。但
し、他の印刷手段を用いても構わない。
【0016】スクリーン印刷法を用いて、絶縁層を形成
する場合には、通常は厚み10〜100μm(焼成後で
5〜80μm)であるため、1〜8回の印刷・乾燥を繰
り返して形成する。塗布膜の厚みは、塗布回数、スクリ
ーンのメッシュ、ペーストの粘度を選ぶことによって調
整できる。スクリ−ン印刷法で形成する場合のペ−スト
の粘度は、ペーストの塗布方法により、適宜調整する
が、その範囲は0.5〜500Pa・Sであることが好
ましい。ペースト粘度は、B型粘度計およびE型の粘度
計を用いて行うことができる。ペースト粘度は、スクリ
ーン印刷法で1回塗布して膜厚10〜20μmを得るに
は、20〜200Pa・Sが好ましい。更に、好ましい
のは1〜200Pa・Sである。0.5未満の粘度にな
ると、一回の印刷では薄い膜しか得られず、塗布膜を厚
くするために印刷を数回繰り返さなければならない。ま
た、500Pa・Sより高粘度になると、スクリ−ン版
などの目詰まりなどが発生しやすくなる。基板上に一様
に塗布した感光性絶縁ペーストを70〜100°Cで数
分から1時間加熱して溶媒類を蒸発・乾燥後、フォトマ
スクを介して露光、現像処理を行い、所定のパターンあ
るいはビアホールを形成する。
【0017】絶縁ペーストの有機成分に感光性化合物を
用いて、基板上に感光性絶縁ペ−ストを塗布する工程、
レベリングする工程、乾燥工程、露光工程、現像工程を
含む方法によりパタ−ンを形成方法も好ましく行われ
る。さらには、有機成分として感光性樹脂成分を使用す
ることにより50μm以下の微細なパターンおよびビア
ホールが形成できる。
【0018】感光性化合物を用いた場合には、感光性絶
縁ペーストを塗布する工程で、スクリーン印刷、バーコ
ーター法、ディップ法、ドクターブレード法、スピナー
法、ロールコ−ター法、ダイコーター法などの方法を用
いて塗布することができる。スクリーン印刷法は、低コ
ストな方法であり、また、ドクターブレード法およびダ
イコーター法においては、既に形成済みの電極厚みに関
わらず絶縁層の表面を平坦にできるため、積層体に構造
ひずみが生じにくくなるだけでなく、次に積層する電極
厚みの均一化を容易に図ることができるため、好ましく
用いられる。
【0019】また塗布した感光性絶縁ペースト表面に酸
素遮断膜を設けることによって、パターン形成性を向上
することができる。酸素遮断膜の一例としては、ポリビ
ニルアルコールやセルロースなどの膜、あるいは、ポリ
エステルなどのフィルムがあげられる。
【0020】露光は露光装置を用いて行う。露光は、通
常のフォトリソグラフィーで行われるように、フォトマ
スクを用いて、マスク露光をする方法が一般的である。
用いるマスクは、感光性有機成分の種類によって、ネガ
型もしくはポジ型のどちらかを選定することができる。
また、フォトマスクを用いず、赤色や青色のレーザー光
などで直接描画する方法をもちいても良い。露光装置と
しては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機など
を用いることができる。この時使用される活性光源は、
例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、
レーザー光などがあげられるが、この中で紫外線が好ま
しく、その光源としては例えば低圧水銀灯、超高圧水銀
灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これら
の中でも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は塗布厚
みによって 異なるが、1〜100KWの出力の超高圧
水銀灯を用いて、1〜10000mJ/cm2の露光を
1〜30分間おこなうことができる。
【0021】露光後、現像液を使用して現像を行なう
が、この場合、浸漬法、シャワー法、スプレー法、ブラ
シ法をもちいて行うことができる。ペースト中の有機成
分が溶解可能である有機溶媒を使用できる。また該有機
溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加してもよ
い。また感光性ペースト中に、カルボキシル基が存在す
る場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液
として水酸化ナトリウムや水酸化カルシウム水溶液など
のような金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機アル
カリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去し
やすいので好ましい。
【0022】有機アルカリの具体例としては、アミン化
合物を用いることができる。例えば、テトラメチルアン
モニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニ
ウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は
通常0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5
重量%である。アルカリ濃度が低すぎれば可溶部の除去
が困難になり好ましくない。アルカリ濃度が高すぎれ
ば、現像液濃度が強すぎてパターン部を剥離させ、また
露光部を腐食させるおそれがあり好ましくない。
【0023】現像時間は、露光したパターンの種類、パ
ターンサイズによって異なるが、20から120秒であ
る。現像液温度は、10℃〜50℃の間で好ましく行わ
れる。さらに現像後、水でシャワーリンスを行うことに
よってパターンの線間や端部に残存した溶出物および現
像液を除去できる。
【0024】焼成は、各層の形成ごとに行う方法、およ
び印刷あるいはシート多層で積層した後に一括焼成をお
こなう方法を用いることができる。焼成を行う炉には、電
気炉、ベルト炉、拡散炉、シリコニット炉およびマッフ
ル炉などを用いることができる。焼成雰囲気や温度は基
板の種類によって異なるが、通常は空気中で600〜1
000℃で焼成する。好ましくは、750℃〜900℃
で行われる。
【0025】積層型のインダクタの形成方法として上記
の他に、PETなどのフィルム上に絶縁ペーストをドク
ター法、スクリーン印刷、バーコーター法、ディップ
法、スピナー法などの方法を用いて塗布して形成したグ
リーンシートを用いた方法をあげることもできる。ビア
ホール導体となる導体、およびコイルパターンとなる導
体膜を形成し、数層積層し、焼成することによりインダ
クタを形成する方法も挙げることができる。
【0026】グリーンシートのビアホール形成は パン
チング法、レーザー法を用いて行うことができる。ま
た、絶縁ペーストの有機成分に感光性化合物を用いた場
合には、上記感光性絶縁ペーストと同様に露光工程、現
像工程を行うことにより、ビアホールを形成することが
できる。
【0027】グリーンシート上に導体パターンを形成す
る方法としては、スクリーン印刷法、フォトリソ法、転
写法を挙げることができる。フォトリソ法は、グリーン
シート上に感光性導電ペーストを塗布した後、露光工
程、現像工程を行うことにより形成できる。このとき、
グリーンシートが感光性導電ペーストに浸食されないよ
うに、表面処理液を用いて、グリーンシートの表面加工
を行うことも好ましく行われる。表面加工は、主にペー
スト中の有機組成物が不溶の樹脂をシート上に形成する
ことが行われる。また、印刷法、フォトリソ法により予
めフィルムに形成したコイルパターンを、グリーンシー
ト上に転写して形成する方法を用いることもできる。フ
ィルムにはフッソ化合物およびシリコーン化合物などで
予め離型処理を行うことにより、転写性を向上すること
ができる。転写はプレス機を用いて、20℃〜100℃
にプレス材の温度を設定して、プレス圧力を調整するこ
と、あるいは、転写用パターンが形成されたフィルムと
グリーンシートを真空パックして加熱することにより転
写をおこなうこともできる。また、以上の塗布や露光、
現像、焼成の各工程中に乾燥、予備反応の目的で、50
℃〜300℃の加熱工程を導入することも好ましく行わ
れる。
【0028】次に導電ペーストの作製方法を以下に記載
するが、本発明はこれに限定されない。
【0029】ペーストは通常、導電性粉末あるいは有機
金属、ガラスフリット、有機成分を所定の組成となるよ
うに調合して、3本ローラーおよび混練機で均質に混合
分散し、作製される。ペ−ストの粘度は導電性粉末ある
いは有機金属、増粘剤、有機溶媒、可塑剤および沈殿防
止剤などの添加割合によって適宜調整されるが、その範
囲は2000〜20万cps(センチ・ポイズ)であ
る。本発明において使用される導電性粉末としては、導
電性を有する粉末であればよいが、好ましくはAg、A
u、Pd、Ptなどの貴金属類あるいは、Cu、Ni、
Alの群から選ばれる少なくとも1種を含む低抵抗の導
電性粉末が使用できる。これらは、単体、合金または混
合体または複合体または被覆粉末で用いることができ
る。
【0030】導電性粉末の平均粒子径は、0.1〜7μ
mであることが好ましく、より好ましくは0.3〜5μ
mであり、さらに好ましくは0.5〜4.0μmであ
る。平均粒子径が0.1μm未満と小さくなると、ペ−
スト中での粉末の分散性が低下するおよび焼成収縮率が
大きくなるため好ましくない。一方、平均粒子径が7μm
を越えて大きくなる場合は、塗布後のパターンの中心線
表面粗さが大きくなり、さらにパターン精度や寸法精度
が低下するため好ましくない。さらにフォトリソ法でパ
ターン形成をする場合には、露光時に散乱光が少なく膜
中を透過する光が多いほど好ましい。
【0031】導電性粉末の比表面積は、比表面積0.0
5〜10m2/gのサイズを有していることが好まし
く、より好ましくは、0.15〜5m2/gである。さ
らに、好ましくは、0.17〜3m2/gであることが
好ましい。比表面積が0.05m2/g未満では、パタ−
ン精度および塗布膜の表面平坦性が低下するので好まし
くない。一方、粉末の比表面積が10m2/gを越えると
粉末の比表面積が大きくなり過ぎて、ペ−スト中で粉末
が凝集を起こすため分散性が低下する。また、焼成収縮
が大きくなるために好ましくない。また、フォトリソ法を
用いる際には、導電性粉末の粒子径が1〜7μm、比表
面積が0.15〜5m2/gの範囲にあると、現像時に
おいて未露光部分における残膜の発生がなくなり、断面
形状が矩形のパターンが得られる。粉末の比表面積の測
定は、BET法などを用いて行うことができる。
【0032】また、粉末のペ−スト中での分散性を向上
させるために、タップ密度が大きく、分散性および充填
性に優れる粉末が好ましく用いられる。タップ密度は導
電性粉末の理論密度に対してその比率が30%以上、さ
らに好ましくは40%以上、更に好ましくは45%以上
である粉末が用いられる。30%以下の場合は粉末の充
填性が悪く、焼成後に収縮を起こしやすいため好ましく
ない。
【0033】タップ密度は、例えば、粉体をシリンダ−
などの円筒容器に入れてタップ距離を定め、振動させた
り、タップしたりした後に示す粉体の単位体積当りの質
量で表される値である。
【0034】導電性粉末の形状は、樹脂枝状、板状、片
状、円錐状、角状、棒状、粒状、針状等のものも使用で
きるが、単分散で凝集がなく、球状あるいは粒状である
ことが好ましい。この場合、球状とは球形率が80個数
%以上が好ましい。球形率の測定は、粉末を光学顕微鏡
で300倍の倍率にて撮影して計数し、球形のものの比
率を表わした。球状であると露光時に紫外線の散乱が非
常に少なくなり、高精度のパターンが得られる。粒状粉
はアトマイズ法などによって作られた粉末に見られる形
状である。また、粉末のペースト中の有機組成物との親
和性を向上させて、ペースト中での粉末の分散性を向上
させるために、粉末の製造工程中あるいは製造後に粉末
の表面の処理を行うことも好ましく行われる。表面処理
剤は、界面活性剤や有機化合物を用いることができる。
【0035】次に、絶縁ペーストの作製方法を以下に記
載するが、本発明はこれに限定されない。
【0036】ペーストは通常、無機粉末、有機成分を所
定の組成となるように調合して、3本ローラーおよび混
練機で均質に混合分散し、作製される。ペーストの粘度
は無機粉末、増粘剤、有機溶媒、可塑剤および沈殿防止
剤などの添加割合によって適宜調整されるが、その範囲
は2000〜20万cps(センチ・ポイズ)である。
【0037】本発明において使用される無機粉末として
は、フェライト、コーディエライト、フォルステライト、ア
ルミナ、シリカ、ムライト、クリストバライト、コランダ
ム(αアルミナ)、ジルコニア、酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、酸化クロム、酸化リチウム、酸化硼素、酸化
鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケルおよびホウケイ酸ガラスなど
の中から少なくとも1種類を含む絶縁材料あるいは前記
酸化物の金属成分を含む絶縁材料で、インダクタ特性で
あるQ値の向上をはかるためには、屈折率が1.45〜
2.3であるガラス粉末が好ましく、さらに好ましくは、
1.5〜1.9、さらに好ましくは1.5〜1.7の範囲
内であることが好ましい。
【0038】本発明における屈折率の測定は、一般的に
行われるエリプソメトリー法やVブロック法が好まし
く、測定は350〜650nmの範囲中の波長の光で測
定することが好ましい。さらには、i線(365n
m)、h線(406nm)もしくはg線(436nm)
での屈折率測定が好ましい。感光性樹 脂を用いる場合
は、露光する光の波長で行うことが効果を確認する上で
より好ましい。
【0039】無機粉末の平均粒子径は、0.5〜7μm
であることが好ましく、より好ましくは1〜5μmであ
り、さらに好ましくは1.6〜4.0μmである。平均
粒子径が0.5μm未満と小さくなると、ペースト中で
の粉末の分散性が低下するおよび焼成収縮率が大きくな
るため好ましくない。一方、平均粒子径が7μmを越えて
大きくなる場合は、塗布後のパターンの中心線表面粗さ
が大きくなり、さらにパターン精度や寸法精度が低下す
るため好ましくない。さらにフォトリソ法でパターン形
成をする場合には露光時に散乱光が少なく膜中を透過す
る光が多いほど好ましい。また平均粒子径の測定は、レ
ーザー回折による散乱式粒度分布測定装置などをもちい
て測定することができる。
【0040】無機粉末の比表面積は、比表面積0.05
〜10m2/gのサイズを有していることが好ましく、
より好ましくは、0.15〜5m2/gである。さらに
好ましくは、0.17〜3m2/gであることが好まし
い。比表面積が0.05m2/g未満では、パターン精度
および塗布膜の表面平坦性が低下するので好ましくな
い。一方、粉末の比表面積が10m2/gを越えると粉末
の比表面積が大きくなり過ぎて、ペースト中で粉末が凝
集を起こすため分散性が低下する。また、焼成収縮が大
きくなるために好ましくない。また、フォトリソ法を用い
る際には、無機粉末の粒子径が0.5〜7μm、比表面
積が0.05〜10m2/gの範囲にあると、現像時に
おいて未露光部分における残膜の発生が全くなくなり、
断面形状が矩形のパターンが得られる。粉末の比表面積
の測定は、BET法などを用いて行うことができる。
【0041】また、粉末のペ−スト中での分散性を向上
させるために、タップ密度が大きく、分散性および充填
性に優れる粉末が好ましく用いられる。タップ密度は導
電性粉末の理論密度に対してその比率が30%以上、さ
らに好ましくは40%以上、更に好ましくは45%以上
である粉末が用いられる。30%以下の場合は粉末の充
填性が悪く、焼成後に収縮を起こしやすいため好ましく
ない。またかさ密度が0.1〜2の粉末も好ましく用い
られる。かさ密度とは、固体中の外気に通じた空隙およ
び内部に孤立した空隙の両者を含めた単位体積当たりの
質量を示し、かさ密度の測定方法としては、幾何学的な
体積と質量から測定する方法、アルキメデス法、ピクノ
メーター法などをもちいることができる。
【0042】絶縁粉末の形状は、樹脂枝状、板状、片
状、円錐状、角状、棒状、粒状、針状等のものも使用で
きるが、単分散で凝集がなく、球状あるいは粒状である
ことが好ましい。この場合、球状とは球形率が80個数
%以上が好ましい。球形率の測定は、粉末を光学顕微鏡
で300倍の倍率にて撮影して計数し、球形のものの比
率を表わした。球状であると露光時に紫外線の散乱が非
常に少なくなり、高精度のパターンが得られる。また、
粉末のペースト中の有機組成物との親和性を向上させ
て、ペースト中での粉末の分散性を向上させるために、
粉末の製造工程中あるいは製造後に粉末の表面の処理を
行うことも好ましく行われる。表面処理剤は、界面活性
剤や有機化合物を用いることができる。
【0043】本発明の導電ペーストおよびまたは絶縁ペ
ーストの有機成分には、ポリマー、モノマー、オリゴマ
ーなどのバインダ成分、溶剤、熱重合禁止剤、可塑剤、
増粘剤、酸化防止剤、分散剤、有機或いは無機の沈殿防
止剤、レベリング剤などを添加することが好ましく行わ
れる。
【0044】有機成分中のバインダーとして、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エ
ステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸
エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチル
スチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などのポリ
マーを用いることができる。
【0045】本発明の導電ペーストおよびまたは絶縁ペ
−ストに関しては、塗布膜が表面平坦性に優れ、塗布膜
の表面中心線粗さ(Ra)が2μm以下となるように、
ペーストにレベリング剤を添加することが好ましく行わ
れる。レベリング剤は、有機物であることが好ましく、
レベリング剤として市販されている分子量が300〜3
000のアクリル系重合物および変性ビニル系重合物を
用いることが更に好ましい。有機系のレベリング剤は、
無機(シリコーン)系のものと比較して高いレベリング
効果が得られ、また、脱バインダ時にレベリング剤が残
存せずに熱分解するため好ましい。無機の絶縁材料を含
有するレベリング剤は、焼成後に残存すると、誘電率や
膨脹係数の設計が困難になる。また、レベリング剤とし
て有機界面活性剤、好ましくはノニオン系有機界面活性
剤を用いることができる。具体的なレベリン剤添加の例
としては、分子量が300〜3000のアクリル系重合
物あるいは変性ビニル系重合物を石油ナフサ、キシロー
ル、トルエン、酢酸エチル、1−ブタノールおよびミネ
ラルターペンなどの溶媒に溶解させたディスパロン(L
−1980−50、L−1982−50、L−1983
−50、L−1984−50、L−1985−50、#
1970、#230、LC−900、LC−951、#
1920N、#1925N、P−410)(以上楠本化
成株式会社製)、ノニオン系界面活性カラースパース1
88−A、ハイオニックPEシリーズ、モディコール
L、ダプロ(S−65、U−99、W−77)(以上サ
ンノプコ株式会社製)をペーストに対して0.1〜10
重量部添加するのが好ましい。これら、レベリング剤を
添加することにより、ペースト粘度が0.5〜500P
a・Sで、ピンホールおよびスクリーン印刷のメッシュ
あとが残らない塗布表面を得ることができる。
【0046】ここで、Raとは、塗布膜の表面中心線粗
さを示し、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さ
(L)だけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向
にX軸を、縦倍率の方向にY軸をとり、粗さ曲線をy=
f(x)で表したときに、次の式によって求められる値
をマイクロメ−トル(μm)で表したものとする。ここ
でLは基準長さを示す。また測定は、触針式表面粗さ測
定機により行った。
【0047】
【数1】 可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセ
リンなどがあげられる。
【0048】酸化防止剤は、保存時におけるアクリル系
共重合体の酸化を防ぐために添加される。酸化防止剤の
具体的な例として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t
−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス−
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−
メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4−チビス−(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−
(2−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)
ブタン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
t−ブチルフェニル)ブチリックアッシッド]グリコー
ルエステル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフ
ェニルホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤を添
加する場合、その添加量は通常、ガラス粉末、側鎖にエ
チレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体、光反応
性化合物および光重合開始剤の総和に対して0.01〜
5重量%、より好ましくは0.1〜1重量%である。酸
化防止剤の量が少なければ、保存時のアクリル系共同重
合体の酸化を防ぐ効果が得られず、酸化防止剤の量が多
すぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれが
ある。
【0049】本発明の導電ペーストおよびまたは絶縁ペ
ーストに関して、有機成分として、感光性化合物を含む
ことも好ましく行われる。また、感光性化合物の含有率は
有機成分の10重量%以上であることが光に対する感度
の点で好ましい。さらには、30重量%以上であること
が好ましい。
【0050】本発明における感光性化合物とは、感光性
絶縁ペースト中の感光性を有する化合物を含む有機成分
のことである。感光性化合物としては、光不溶化型のも
のと光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとし
て、 (1)分子内に不飽和基などの官能基を1つ以上有する
モノマー、オリゴマー、ポリマーのうち少なくとも1種
類からなるもの (2)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物、有機
ハロゲン化合物などの感光性化合物 (3)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒドとの縮合物な
どいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの等がある。
【0051】また、光可溶型のものとしては、 (4)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレック
ス、キノンジアジド類 (5)キノンジアジゾ類を適当なポリマーバインダーと
結合させた、例えばフェノール、ノボラック樹脂のナフ
トキノン1,2−ジアジド−5−スルフォン酸エステル
等がある。
【0052】本発明においては、上記(1)〜(5)の
全てを用いることができる。中でも(1)に関しては、
取扱いの容易性や品質設計の容易性においては、下記の
化合物が好ましいが、これに限定されるものではない。
分子内に官能基を有する感光性モノマーの具体的な例と
しては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n
−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレー
ト、sec−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレ
ート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルア
クリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレ
ングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテ
ニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、
ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、イソデキシルアクリレ
ート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレー
ト、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレ
ングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコ
ールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、トリフロロエチルアクリレート、アリル化シク
ロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレ
ート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレー
ト、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グ
リセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘキシル
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピ
レングリコールジアクリレート、トリグリセロールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェ
ニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ベ
ンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−
ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジアクリレー
ト、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジ
アクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイ
ド付加物のジアクリレート、チオフェノールアクリレー
ト、ベンジルメルカプタンアクリレートなどのアクリレ
ート類、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ク
ロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレンなどの
スチレン類、また、これらの芳香環中の水素原子の一部
もしくはすべてを塩素、臭素原子、ヨウ素あるいはフッ
素に置換したもの、および上記化合物の分子内のアクリ
レートの一部もしくはすべてをメタクリレートに変えた
もの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。本
発明ではこれらを1種または2種以上使用することがで
きる。これら以外に、不飽和カルボン酸等の不飽和酸を
加えることによって、感光後の現像性を向上することが
できる。不飽和酸の具体的な例としては、アクリル酸、
メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物な
どがあげられる。
【0053】一方、分子内に官能基を有するオリゴマー
やポリマーの例としては、前述のモノマーのうち少なく
とも1種類を重合して得られた、分子内に官能基を1つ
以上有するオリゴマーやポリマー、もしくは、官能基を
有さないオリゴマーやポリマーの側鎖または分子末端に
官能基を付加させたものなどを用いることができる。少
なくともアクリル酸アルキルあるいはメタクリル酸アル
キルを含むこと、より好ましくは、少なくともメタクリ
ル酸メチルを含むことによって、熱分解性の良好な重合
体を得ることができる。
【0054】好ましい官能基は、エチレン性不飽和基を
有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニ
ル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などがあげ
られる。このような官能基をオリゴマーやポリマーに付
加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ
基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基や
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やア
クリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはア
リルクロライドを付加反応させて作る方法がある。グリ
シジル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、ア
クリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリル
グリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、ク
ロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジル、
イソクロトン酸グリシジルなどがあげられる。イソシア
ネート基を有するエチレン性不飽和化合物としては、
(メタ)アクリロイルイソシアネート、(メタ)アクリ
ロイルエチルイソシアネート等がある。また、グリシジ
ル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合
物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドま
たはアリルクロライドは、ポリマー中のメルカプト基、
アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して0.05〜
0.8モル当量付加させることが望ましく、さらに好ま
しくは0.1〜0.6モル当量である。0.05モル当
量未満では現像許容幅が狭いうえ、パターンエッジの切
れが悪くなりやすく、また0.8モル当量より大きい場
合は、未露光部の現像液溶解性が低下しやすい。
【0055】また、不飽和カルボン酸等の不飽和酸を共
重合することによって、感光後の現像性を向上すること
ができる。不飽和酸の具体的な例としては、アクリル
酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物
などがあげられる。こうして得られた側鎖にカルボキシ
ル基等の酸性基を有するオリゴマーもしくはポリマーの
酸価(AV)は50〜180、さらには70〜140の
範囲が好ましい。さらに好ましくは80〜120の範囲
である。酸価が50未満もしくは180を越えると現像
許容幅が狭いうえ、パターンエッジの切れが悪くなりや
すい。また、180を越えた場合、塗布膜の硬度が低下
しやすい。
【0056】また感光性モノマーをオリゴマーやポリマ
ーに対して0.05〜10倍量用いることが好ましい。
より好ましくは0.1〜3倍量である。10倍量を越え
るとペーストの粘度が小さくなり、ペースト中での分散
の均一性が低下する恐れがある。0.05倍量未満で
は、未露光部の現像液への溶解性が不良となりやすい。
【0057】導電ペーストおよびまたは絶縁ペ−ストを
構成する有機成分が、感光性化合物を含有する場合、特
に熱重合禁止剤を添加することが有効である。熱重合禁
止剤は、保存時の熱安定性を向上させるために添加され
る。熱重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノ
ン、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、
p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミ
ン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、
クロラニール、ピロガロールなどが挙げられる。熱重合
禁止剤を添加する場合、その添加量は、側鎖にエチレン
性不飽和基を有するアクリル系共重合体と光反応性重合
性化合物の和に対し、通常、0.1〜20重量%、より
好ましくは、0.5〜10重量%である。熱重合禁止剤
の量が少なすぎれば、保存時の熱的な安定性を向上させ
る効果が発揮されず、熱重合禁止剤の量が多すぎれば、
露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
【0058】本発明においては、ラインの直線性に優れ
たパターン形成のために紫外線吸光剤が添加される。紫
外線吸収効果の高い吸光剤を添加することによって、ラ
インの切れが優れ、滲みおよびエッジカールのないパタ
ーンが得られる。すなわち、通常、絶縁ガラス粉末だけ
では、紫外線が、1μm以下の絶縁ガラス粉末や不均一
な形状の絶縁ガラス粉末によって散乱されて、余分な部
分まで光硬化し、露光マスク通りのパターンができにく
い。紫外線吸光剤を添加することによって散乱光を少な
くし、マスク部分の感光性化合物の硬化を防ぎ、露光マ
スクに相当したパターンが形成される。紫外線吸光剤と
しては250〜520nmの波長範囲で高いUV吸収係
数を有するものが好ましく用いられ、中でも350〜4
50nmの波長範囲で高いUV吸収係数を有する有機系
染料が好ましく用いられる。有機系染料としてアゾ系染
料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン
系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系、ベン
ゾフェノン系、ジフェニルシアノアクリレート系、トリ
アジン系、p−アミノ安息香酸系染料などが使用でき
る。有機系染料は吸光剤として添加した場合にも、焼成
後に残存しないで膜特性の低下を少なくできるので好ま
しい。これらの中でもアゾ系およびベンゾフェノン系染
料が好ましい。アゾ系染料としての代表的なものとし
て、スダンブルー(C221822=342.4)、ス
ダンR(C171422 =278.31)、スダンII
(C18142O=276.34)、スダンIII(C22
1640=352.4)、スダンIV(C2420N40=
380.45)、オイルオレンジSS(CH36
4N:NC106OH=262.31)オイルバイオレッ
ト(C24215=379.46)、オイルイエローO
B(CH344N:NC104NH2=261.33)
などである。
【0059】ベンゾフェノン系染料としては、ユビナー
ルD−50(C13105=246.22)、2,
2’,4,4’−テトラハイドロオキシベンゾフェノ
ン)、ユビナールMS40(C14126S=308、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン5−スル
フォン酸)、ユビナールDS49(C1512112
2=478、2,2−ジヒドロキシ−4,4’−ジメ
トキシベンゾフェノン−5,5’−ジスルフォン酸ナト
リウム)などがあるが、250〜520nmで吸収する
ことができる染料が使用できる。紫外線吸光剤の添加量
は、0.01から1重量%が好ましい。より好ましくは
0.01から0.3重量%であり、さらに好ましくは
0.02〜0.2重量%である。0.01重量%未満で
は添加効果が低く、パターンの切れや滲みやエッジ部の
カールをなくす効果が少ない。1重量%を越えると紫外
線吸収効果が大きくなり過ぎて、現像時に膜が剥がれや
すくなったり、エッジの切れ性の良いパターン形成がで
きにくい。
【0060】本発明において使用される絶縁ガラス粉末
の安定化剤による表面処理は、次のようにして行うこと
が好ましい。安定化剤としてベンゾトリアゾールを用い
る場合は、絶縁ガラス粉末に対して所定の量のベンゾト
リアゾールを酢酸メチル、酢酸エチル、エチルアルコー
ル、メチルアルコールなどの有機溶媒に溶解した後、こ
れら絶縁ガラス粉末が十分に浸す事ができるように溶液
中に1〜24時間浸積する。浸積後、好ましくは20〜
30℃下で自然乾燥して溶媒を蒸発させてトリアゾール
処理を行った粉末を作製する。本発明において使用され
る安定化剤の割合(安定化剤/粉末)は0.1〜50重
量%が好ましく、さらに0.4〜30重量%であること
がより好ましい。0.1重量%未満ではポリマーの架橋
反応を防止するのに効果がなく、短時間でゲル化する。
また50重量%を越えると安定化剤の量が多くなり過ぎ
て、感光性ペーストの感度の低下を招くため好ましくな
い。また上記において絶縁ガラス粉末中に微量の水分が
存在するとペーストのゲル化を促進する。これを防止す
るために粉末を150℃〜600℃で1〜2時間、大気
あるいは真空乾燥して粉末表面の吸着水分および結晶化
水を十分除去するとゲル化が防止できるので好ましい。
【0061】本発明において、絶縁ペースト中の無機粉
末の平均屈折率N1と有機成分の平均屈折率N2の差
(N1−N2)が、−0.1以上0.2以下を満たすこ
とが好ましく、寸法精度に優れたビアホールを有する絶
縁層を形成することができる。より好ましくは、(N1
−N2)が−0.05以上0.1以下であり、寸法精度
に優れた高アスペクト比のビアホールを形成することが
できる。さらに好ましくは、(N1−N2)が−0.0
1以上0.07以下である。さらには、有機成分は重合
によって屈折率が向上することを考慮すると、(N1−
N2)が0以上0.07以下であることがより好まし
く、よりラインの直線性に優れたパタ−ンが形成でき
る。
【0062】また、有機成分が光照射によって重合した
後の屈折率N3と無機粉末の平均屈折率N1について、
(N1−N3)が−0.03以上0.03以下であるこ
とが好ましく、ライン直線性に優れたパタ−ンが形成で
きる。
【0063】本発明の導電ペーストおよび絶縁ペースト
のうち、有機成分として感光性化合物を含有するものに
ついては、増感剤、増感助剤、光重合促進剤、熱重合禁
止剤、増粘剤、酸化防止剤、分散剤、有機或いは無機の
沈殿防止剤などを添加することも好ましく行われる。
【0064】増感剤は、感光性樹脂を用いる場合に、高
感度を向上させるために添加される。増感剤の具体例と
しては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピ
ルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノ
ベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメ
チルアミニベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス
(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘ
キサノン、ミヒラ−ケトン、4,4−ビス(ジエチルア
ミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミ
ノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコ
ン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p
−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−
ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾ
ール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)ア
セトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミ
ノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7
−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチ
ルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、
N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノー
ルアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチ
ルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベン
ゾイルチオ−テトラゾーラゾール、1−フェニル−5−
エトキシカルボニルチオ−テトラゾールなどがあげられ
る。本発明ではこれらを1種または2種以上使用するこ
とができる。
【0065】なお、増感剤の中には光重合開始剤として
も使用できるものがある。増感剤を本発明の絶縁ペース
トに添加する場合、その添加量は側鎖にカルボキシル基
とエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体と光
反応性化合物の和に対して通常0.1〜60重量%、よ
り好ましくは0.5〜35重量%である。増感剤の量が
少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増
感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなりすぎ
るおそれがある。
【0066】導電ペーストおよび絶縁ペーストの好まし
い組成としては、次の範囲で選択するのが良い。
【0067】導電ペーストの好ましい組成 (a)導電性粉末:(a)、(b)の和に対して70〜
98重量% (b)有機バインダ:(a)、(b)の和に対して2〜
30重量% (c)レベリング剤:(a)、(b)の和に対して0.
1〜10重量% 絶縁ペーストの好ましい組成 (a)絶縁粉末:(a)、(b)の和に対して70〜9
8重量% (b)有機バインダ:(a)、(b)の和に対して2〜
30重量% (c)レベリング剤:(a)、(b)の和に対して0.
1〜10重量% これらの範囲内で、サイドラインの切れ性の良いパター
ンの形成ができ、焼成後の電極層および絶縁層が緻密に
なる。
【0068】導電ペーストの有機成分として、感光性化
合物を含有する場合、感光性導電ペーストの好ましい組
成としては、次の範囲で選択するのが良い。
【0069】感光性導電ペーストの好ましい組成 (a)導電性粉末 :(a)、(b)の和に対して70
〜95重量% (b)側鎖にカルボキシル基とエチレン不飽和基を有す
るアクリル系共重合体と光反応性化合物:(a)、
(b)の和に対して5〜20重量% (c)光重合開始剤:(b)に対して2〜50重量% (d)紫外線吸光剤:(a)に対して0.05〜5重量
% 上記においてより好ましくは、(a)、(b)、(c)
および(d)成分の組成をそれぞれ80〜92重量%、
7〜16重量%、15〜30重量%および0.1〜3重
量%である。この範囲にあると露光時において紫外線が
良く透過し、光硬化の機能が十分発揮され、後の現像時
における未露光部の残膜の発生をほとんどなくすること
ができ、サイドラインの切れ性の良いパターンの形成が
できる。また導電粉末の割合が上記の好ましい範囲にあ
り、(b)成分である側鎖にカルボキシル基とエチレン
性不飽和基を有するアクリル系共重合体と光反応性化合
物の合計量をこの範囲とすることにより焼成後の電極層
の収縮を小さくでき、また電極層が緻密になる。
【0070】絶縁ペーストの有機成分として、感光性化
合物を含有する場合、感光性絶縁ペーストの好ましい組
成としては、次の範囲で選択するのが良い。
【0071】感光性絶縁ペーストの好ましい組成 (a)絶縁粉末:(a)、(b)の和に対して70〜9
5重量% (b)側鎖にカルボキシル基とエチレン不飽和基を有す
るアクリル系共重合体と光反応性化合物:(a)、
(b)の和に対して5〜20重量% (c)光重合開始剤:(b)に対して2〜50重量% (d)紫外線吸光剤:(a)に対して0.05〜5重量
% 上記においてより好ましくは、(a)、(b)、(c)
および(d)成分の組成をそれぞれ80〜92重量%、
7〜16重量%、15〜30重量%および0.1〜0.
4重量%である。この範囲にあると露光時において紫外
線が良く透過し、光硬化の機能が十分発揮され、後の現
像時における未露光部の残膜の発生をほとんどなくする
ことができ、サイドラインの切れ性の良いパターンの形
成ができる。また絶縁粉末の割合が上記の好ましい範囲
にあり、(b)成分である側鎖にカルボキシル基とエチ
レン性不飽和基を有するアクリル系共重合体と光反応性
化合物の合計量をこの範囲とすることにより焼成後の絶
縁層が緻密になり、焼成時の亀裂を抑制できる。
【0072】本発明の導電ペーストおよび絶縁ペースト
のうち、有機成分として感光性化合物を含有するものに
ついては、さらに、側鎖にカルボキシル基とエチレン性不
飽和基を有するアクリル系共重合体と光重合開始剤を光
反応性化合物に溶解し、この溶液に紫外線吸光剤を分散
させた混合物を含有することができる。側鎖にエチレン
性不飽和基を有するアクリル系共重合体と光重合開始剤
が光反応性化合物に溶解しない場合には該アクリル系共
重合体、光重合開始剤及び光反応性化合物の混合溶液が
溶解可能である有機溶媒を加えてもよい。このとき使用
される有機溶媒としては、メチルセルソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジ
オキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタ
ノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコ−
ル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ
−ブチロラクトンなどやこれらのうちの1種以上を含有
する有機溶媒混合物が用いられる。
【0073】さらに、有機成分として感光性化合物を含
有する場合は、導電ペーストおよび絶縁ペーストの調
合、印刷、露光、現像工程では紫外線を遮断できるとこ
ろで行う必要がある。そうでないとペースト或いは塗布
膜が紫外線によって光硬化してしまい、感光性の効果を
発揮できる絶縁層が得られない。
【0074】
【実施例】以下、実施例を具体的に説明するが、本発明
はこれに限定されない。
【0075】実施例1〜6 <ペーストに使用した材料>用いた材料は下記A(表
1)〜Nに示した。ペースト組成および評価結果につい
ては表2および表3に示した。
【0076】A.導電性粉末
【表1】
【0077】B.絶縁粉末 絶縁粉末a:(重量%)SiO2(82)、Al2
3(1)、B23(12.4)、CaO(0.1)、Z
rO2(0.2)、K2O(2)、MgO(1.1)、N
2O(0.6)、Fe23(0.6) 絶縁粉末b:(重量%)SiO2(62.5)、Al2
3(3)、B23(12)、CaO(0.1)、ZrO2
(0.2)、K2O(2)、MgO(15)、Na2
(0.1)、Fe23(0.1) 絶縁粉末c:(重量%)SiO2(73.5)、Al2
3(2)、B23(12)、CaO(0.1)、ZrO2
(0.2)、K2O(2)、MgO(10)、Na2
(0.1)、Fe23(0.1) 絶縁粉末d:(重量%)Ca0(48)、Fe23(5
2) 絶縁粉末は、予めアトライターにて微粉末にした後、プ
ラズマ気流中で球状化処理して作製した。絶縁粉末aの
平均粒子径が3.5μm、ガラス転移点が575℃、屈
伏点が703℃、絶縁粉末bの平均粒子径が3.4μ
m、ガラス転移点が605℃、屈伏点が728℃、絶縁
粉末cの平均粒子径が3.5μm、ガラス転移点が60
0℃、屈伏点が632℃、絶縁粉末dの平均粒子径が
2.9μmの粉末を使用した。球形率の測定は、粉末を
光学顕微鏡で300倍の倍率にて撮影し、このうち計数
可能な粒子を計数し、球形のものの比率を表わす。
【0078】C.ガラスフリット ガラスフリットa:(重量%)ZrO2(42)、B2
3(24)、SiO2(21)、Li2O(7)、Al2
3(4)およびその他の酸化物(2) ガラスフリットb:(重量%)Bi23(50)、Si
2(7)、B23(15)、ZnO(14)、BaO
(14) D.紫外線吸光剤 有機染料:アゾ系染料;スダン、化学式;C242ON4
O、分子量:380.45 E.分散剤 ノプコスパース 092(サンノプコ製) F.ポリマーバインダ ポリマーa:エチルセルロース ポリマーb:40%のメタアクリル酸(MAA)、30
%のメチルメタアクリレート(MMA)および30%の
スチレン(St)からなる共重合体のカルボキシル基
(MAA)に対して0.4当量(40%に相当する)の
グリシジルメタアクリレート(GMA)を付加反応させ
たポリマー。ポリマーの酸価は95であった。
【0079】G.モノマー モノマーa:ネオペンチルグリコール・ヒドロキシピベ
レート・ジアクリレート(HX−620;日本化薬社
製) モノマーb:トリメチロール・プロパン・トリアクリレ
ート・モジファイドPO(TPA−330;日本化薬社
製) H.レベリング剤 ”ディスパロン”LC−951(楠本化成製) I.溶媒 γ−ブチロラクトン(γ−BL) エタノール プロパノール J.光重合開始剤 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルホリノプロパノン−1(”イルガキュア”90
7;チバガイギー) K.増感剤 2,4−ジエチルチオキサントン(DETX−S;日本
化薬) L.光重合促進剤 p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル(EPA;
日本化薬) M.可塑剤 ジブチルフタレート(DBP) N.増粘剤 アエロジル(SiO2)を酢酸2−(2−ブトキシエト
キシ)エチルに溶解させて、SiO2 の15重量部溶液
を添加した。
【0080】<導電ペーストの作製>導電ペーストの作
製手順を1〜3に示す。
【0081】1.有機成分の作製 溶媒およびポリマーバインダを50%溶液となるよう混
合し、攪拌しながら60℃まで加熱しすべてのポリマー
バインダを均質に溶解させた。その後この溶液を400
メッシュのフィルターを用いて濾過した。
【0082】2.導電粉末の混合処理 導電粉末/ガラスフリット/分散剤/アセトンを所定の
割合となるようにセパラブルフラスコに秤量して、ドラ
フト内で攪拌乾燥を行った。乾燥後に40〜150度の
真空乾燥を行った。
【0083】3.ペーストの調製 ペーストの作製は上記の有機成分に混合処理導電性粉
末、レベリング剤および可塑剤を所定の組成となるよう
に添加し、3本ローラで混合・分散して調製した。調製
した組成を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】<絶縁ペーストの作製>絶縁ペーストの作
製手順を1〜3に示す。
【0086】1.有機成分の作製 溶媒およびポリマーバインダを50%溶液となるよう混
合し、攪拌しながら60℃まで加熱しすべてのポリマー
バインダを均質に溶解させた。その後この溶液を400
メッシュのフィルターを用いて濾過した。
【0087】2.絶縁粉末の表面処理 ベンゾトリアゾール/絶縁粉末/酢酸エチルを所定の割
合となるようにプラスティックタッパに秤量して、冷蔵
庫内で密閉した条件で一晩浸漬させた。翌日、風乾させ
て、酢酸エチルを蒸発させてトリアゾール処理を行った
絶縁粉末を作製した。
【0088】3.ペーストの調製 ペーストの作製は上記の有機成分に表面処理絶縁粉末、
レベリング剤および可塑剤を所定の組成となるように添
加し、3本ローラで混合・分散して調製した。調製した
組成を表2に示す。
【0089】<感光性導電ペーストの作製>感光性導電
ペーストの作製手順を1〜3に示す。
【0090】1.有機成分の作製 溶媒およびポリマーバインダを50%溶液となるよう混
合し、攪拌しながら60℃まで加熱しすべてのポリマー
バインダを均質に溶解させた。ついで溶液を室温まで冷
却し、光重合開始剤、増感剤および光重合促進剤を加え
て溶解させた。その後この溶液を400メッシュのフィ
ルターを用いて濾過した。
【0091】2.導電粉末の表面処理 有機染料を所定の量秤量し、アセトンに溶解させた溶液
に分散剤を加えて、ホモジナイザで均質に攪拌した。次
にこの溶液中に導電性粉末、ガラスフリットを所定の
量、添加して均質に分散・混合後、ロータリーエバポレ
ータを用いて、200〜300℃の温度で乾燥し、アセ
トンを蒸発させた。こうして有機染料の膜で導電性粉末
の表面を均質にコーティングした(いわゆる表面処理し
た)粉末を作製した。乾燥後に40〜150度の真空乾
燥を行った。導電性粉末aおよびbはベンゾトリアゾー
ルの表面処理を予め行った粉末を使用した。
【0092】3.感光性導電ペーストの調製 ペーストの作製は上記の有機成分に、吸光剤添加の粉末
(有機染料でカプセル処理した導電粉末)、増粘剤、有
機レベリング剤および可塑剤を所定の組成となるように
添加し、3本ローラで混合・分散して調製した。調製し
た組成を表2に示す。
【0093】<感光性絶縁ペーストの作製>感光性絶縁
ペーストの作製手順を1〜3に示す。
【0094】1.有機成分の作製 溶媒およびポリマーバインダを50%溶液となるよう混
合し、攪拌しながら60℃まで加熱しすべてのポリマー
バインダを均質に溶解させた。ついで溶液を室温まで冷
却し、光重合開始剤、増感剤および光重合促進剤を加え
て溶解させた。その後この溶液を400メッシュのフィ
ルターを用いて濾過した。
【0095】2.絶縁粉末の表面処理 ベンゾトリアゾール/絶縁粉末/酢酸エチルを所定の割
合となるようにプラスティックタッパに秤量して、冷蔵
庫内で密閉した条件で一晩浸漬させた。翌日、風乾させ
て、酢酸エチルを蒸発させてベンゾトリアゾール処理を
行った絶縁粉末を作製した。有機染料を所定の量秤量
し、アセトンに溶解させた溶液に分散剤を加えて、ホモ
ジナイザで均質に攪拌した。次にこの溶液中にベンゾト
リアゾール処理粉末を所定の量、添加して均質に分散・
混合後、ロータリーエバポレータを用いて、200〜3
00℃の温度で乾燥し、アセトンを蒸発させた。こうし
て有機染料の膜で絶縁粉末の表面を均質にコーティング
した(いわゆる表面処理した)粉末を作製した。乾燥後
に40〜150度の乾燥を行った。
【0096】3.感光性絶縁ペーストの調製 ペーストの作製は上記の有機成分、吸光剤添加の粉末
(有機染料でカプセル処理したガラス)、増粘剤、有機
レベリング剤および可塑剤を所定の組成となるように添
加し、3本ローラで混合・分散して調製した。調製した
組成を表2に示す。
【0097】<インダクタの作製>用いた材料(下記A
〜E)および積層手順、焼成および分割手順を下記に示
した。ペースト組成については表2に示す。
【0098】使用材料 A.支持基板(96%アルミナ基板、76mm角、0.6
35mmt) B.絶縁ペースト C.感光性絶縁ペースト D.導電ペースト E.感光性導電ペースト 積層手順 1.絶縁層の形成 支持基板上に絶縁ペーストあるいは感光性絶縁ペースト
を用いて絶縁層を形成した。
【0099】2.導体層の形成 1で形成した絶縁層の上に導電ペーストあるいは感光性
導電ペーストを用いて導体層を形成した。
【0100】3.絶縁層の形成 2で形成した導体層と接続できるスルーホールを有する
絶縁層を、絶縁あるいは感光性絶縁ペーストを用いて形
成した。
【0101】4.ビアホール導体の形成 3で形成した絶縁層のスルーホールに導電ペーストを埋
め込み2で形成した導体層との接続を行った。
【0102】5.導体層の形成 3で形成した絶縁層上に4で形成した導体と接続する導
体層を、導体あるいは感光性導電ペーストを用いて形成
した。
【0103】6.5で形成した導体層の上に絶縁あるい
は感光性絶縁ペーストを用いて絶縁層を形成した。
【0104】焼成および分割 1.焼成は、使用する導体に応じて、大気中あるいは酸
素を含有する窒素雰囲気で、850℃で10分間行っ
た。
【0105】2.焼成後にチップごとに切断して、積層
チップインダクタを作製した。
【0106】<パターン形成方法>各ペーストを用いる
際のパターニング方法を行った。
【0107】1.絶縁ペーストを用いたパターン形成方
法 支持基板上に、所望のパターンが形成された325メッ
シュのスクリーンを用いて、スクリーン印刷法により絶
縁ペーストを塗布した。塗布・乾燥は3回繰り返し行い
40μmの膜厚とした。途中の乾燥は、80℃で15分
間行った。塗布終了後、50℃で10分間保持して乾燥
した。
【0108】2.感光性絶縁ペーストを用いたパターン
形成方法 支持基板上に、325メッシュのスクリーンを用いて、ス
クリーン印刷法により感光性絶縁ペーストを全面塗布し
た。塗布・乾燥は3回繰り返し行い40μmの膜厚とし
た。途中の乾燥は、80℃で15分間行った。塗布終了
後、80℃で40分間保持して乾燥した。塗布膜の上に
ネガ型のクロムマスクをおいて、マスクの上面から2k
w出力の超高圧水銀灯を用いて、1J/cm2の紫外線
を照射した。次に25℃に保持したモノエタノールアミ
ンの0.5重量%の水溶液に1分間浸漬して現像し、そ
の後水シャワースプレーを用いて光硬化していないパタ
ーンのスペース部分を洗浄除去後に乾燥を行い、基板の
裏面および表面上に残査が残らないパターンを形成し
た。
【0109】3.導電ペーストを用いたパターン形成方
法 所望のパターンが形成された325メッシュのスクリー
ンを用いて、スクリーン印刷法により導電ペーストを塗
布した。塗布・乾燥は2回繰り返し行い15μmの膜厚
とした。途中の乾燥は、80℃で15分間行った。塗布
終了後、80℃で40分間保持して乾燥した。
【0110】4.感光性絶縁ペーストを用いたパターン
形成方法 325メッシュのスクリーンを用いて、スクリーン印刷
法により感光性絶縁ペーストを全面塗布した。塗布・乾
燥は2回繰り返し行い15μmの膜厚とした。途中の乾
燥は、80℃で15分間行った。塗布終了後、80℃で
40分間保持して乾燥した。次に、塗布膜の上にネガ型
のクロムマスクをおいて、マスクの上面から2kw出力
の超高圧水銀灯を用いて、500mJ/cm2の紫外線
を照射した。次に25℃に保持したモノエタノールアミ
ンの0.1重量%の水溶液に20秒間浸漬して現像し、
その後水シャワースプレーを用いて光硬化していないパ
ターンのスペース部分を洗浄除去後に乾燥を行い、基板
の裏面および表面上に残査が残らないパターンを形成し
た。
【0111】<評価> 電極のパターン幅 絶縁体上に形成された電極のSEM写真撮影を行った。
電極パターン幅の表面観察図を図1に示す。写真から得
られた電極についてその最大幅(μm)および最小幅
(μm)を計測して、最小幅/最大幅を算出した。
【0112】電極厚さ 電極断面のSEM写真撮影を行った。電極厚さの断面図
を図2に示す。写真から得られた電極について、その電
極の最大厚さを電極厚さ(μm)とした。
【0113】絶縁層の評価 絶縁層を形成したアルミナ基板について、パターン形状
(ビア形状:100μm角および50μm角,焼成前膜
厚:40μm)を電子顕微鏡により観察した。ビア形状
が角型でつまりがないも場合は○、ビアホールが形成さ
れているがその形状が崩れている場合は△、ビアホール
がつぶれて形成されていない場合は×とした。
【0114】Q値の測定 Q値を測定するために、積層インダクタを作製した。ま
ず、上記絶縁ペーストあるいは感光性絶縁ペーストをス
クリーン印刷で塗布し、次いで導電ペーストあるいは感
光性導電ペーストを用いて導体層(15μmt)と、絶
縁ペーストあるいは感光性絶縁ペーストを用いて絶縁層
(40μmt)を積層形成し、乾燥して、グリーン積層体
とした。次いで、グリーン積層体を切断してグリーンチッ
プとした後、空気中、850℃の雰囲気で焼成を行いイン
ダクタを作製した。このインダクタの100MHzおよ
び800MHzでのQ値を測定した。
【0115】実施例1〜6 実施例1〜6において、表1および2に示した条件で形
成したインダクタのQ値を測定した。その結果を表3に
示す。100MHzで10〜15、800MHzで30
〜50の高い値を得ることができた。
【0116】
【表3】
【0117】比較例1〜2 比較例1、2において、表1および表2に示した条件で
形成したインダクタのQ値を測定した。その結果を表3
に示す。導体パターンの波打ちが大きく、40μm以下
のパターンが形成できなかった。インダクタとしての特
性は測定不可であった。
【0118】
【発明の効果】本発明は、携帯電話、ページャなどの移
動体通信機器などに実装される高周波用インダクタに関
し、その電極パターンの形状およびそのパターン形状を
達成するために感光性ペーストを用いて高周波インダク
タを作製することで、高周波領域で高いQ値を示すイン
ダクタの形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】高周波インダクタの電極の表面観察図
【図2】高周波インダクタの電極の断面図
【符号の説明】 1 導体 2a 導体の最小幅 2b 導体の最大幅 3 導体の膜厚

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁体上に形成された電極で、電極幅が1
    00μm以下の連続した60%長さ部分において、電極
    最大幅(W1)と電極最小幅(W2)が次式を満たすこ
    とを特徴とする高周波用インダクタ。 0.15≦W2/W1≦0.98
  2. 【請求項2】絶縁体上に形成された電極で、電極幅が4
    0μm以下の連続した60%長さ部分において、電極最
    大幅(W1)と電極最小幅(W2)が次式を満たすこと
    を特徴とする高周波用インダクタ。 0.15≦W2/W1≦0.98
  3. 【請求項3】絶縁体上に形成された電極で、電極幅が3
    0μm以下の連続した60%長さ部分において、電極最
    大幅(W1)と電極最小幅(W2)が次式を満たすこと
    を特徴とする高周波用インダクタ。 0.15≦W2/W1≦0.98
  4. 【請求項4】電極厚みが4μm以上であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の高周波用インダク
    タ。
  5. 【請求項5】電極厚みが7μm以上であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の高周波用インダク
    タ。
  6. 【請求項6】電極厚みが10μm以上であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の高周波用インダ
    クタ。
  7. 【請求項7】電極厚みが15μm以上であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の高周波用インダ
    クタ。
  8. 【請求項8】内部電極上に金属メッキが施されているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の高周波イ
    ンダクタ。
  9. 【請求項9】高周波用インダクタの電極層および絶縁層
    の製造工程であって、少なくとも、感光性化合物および
    導電粉末を含有する感光性導電ペーストを基板に塗布す
    る工程、所望のパターン部あるいは所望のパターン部以
    外をマスキングして露光する工程、現像する工程、焼成
    する工程、次いで、感光性化合物および絶縁粉末を含有
    する感光性絶縁ペーストを基板に塗布する工程、所望の
    パターン部あるいは所望のパターン部以外をマスキング
    して露光する工程、現像する工程、焼成する工程を含む
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の高周波
    用インダクタの製造方法。
  10. 【請求項10】高周波用インダクタの電極層および絶縁
    層の製造工程であって、少なくとも、感光性化合物およ
    び導電粉末を含有する感光性導電ペーストを基板に塗布
    する工程、所望のパターン部あるいは所望のパターン部
    以外をマスキングして露光する工程、現像する工程、次
    いで、感光性化合物および絶縁粉末を含有する感光性絶
    縁ペーストを基板に塗布する工程、所望のパターン部あ
    るいは所望のパターン部以外をマスキングして露光する
    工程、現像する工程を繰り返し、積層後に同時焼成する
    工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記
    載の高周波用インダクタの製造方法。
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JP2003001184A (ja) * 2001-06-20 2003-01-07 Bando Chem Ind Ltd ブレードシートのコーティング方法及び電子写真装置用ブレード
US6609009B1 (en) 1999-04-26 2003-08-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Electronic component and radio terminal using the same
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