JPH1137369A - ホース用口金具の製造方法、ホース用口金具及びブレーキホース - Google Patents
ホース用口金具の製造方法、ホース用口金具及びブレーキホースInfo
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- JPH1137369A JPH1137369A JP19692197A JP19692197A JPH1137369A JP H1137369 A JPH1137369 A JP H1137369A JP 19692197 A JP19692197 A JP 19692197A JP 19692197 A JP19692197 A JP 19692197A JP H1137369 A JPH1137369 A JP H1137369A
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Abstract
粉処理軽減、工程短縮、量産性向上、ニップル部の強度
保全を達成するともに、塑性加工後に焼なまし等の熱処
理を行うことなく直ちにカシメ加工を施してもソケット
部に割れが生ずることがなく、熱処理工程の削減による
製品コストの低減を図る。 【解決手段】 ホース用口金具の素材として、金属材料
の引張試験方法(JISZ 2241)における絞りが
75%以上の金属材料を用い、上記ソケット部2及び上
記ニップル部3を塑性加工により成形する第1工程と、
上記頭部4を機械加工により仕上げる第2工程とを備え
た。なお、上記第1工程後の中間品の硬度が焼なましを
行わない状態でビッカ−ス硬さでHv170〜270と
なるように素材材料の選択及び第1工程の加工度等の設
定がされていることが好ましい。
Description
用されるホース用口金具の製造方法、この製造方法によ
り製造されたホース用口金具及びこのホース用口金具を
用いた自動車用等のブレーキホースの製造方法に関する
ものである。
性、漏洩防止性及び信頼性等を配慮したホース用口金具
が取り付けられている。このホース用口金具は、ホース
側となる一方の軸端側にソケット部及びその内方に位置
するニップル部が二重管状に設けられ、他方の軸端側に
ネジ部などを有した頭部が設けられて構成されている。
しては、切削により各部を成形する方法、ソケット部及
び頭部を含む本体部とニップル部とを別々に製造してブ
レージングにより一体化する方法、或いは別体の本体部
とニップル部とをカシメ(ステーキング)により一体化
する方法などが提案されている。このうちブレージング
による方法は、通常本体部をパーツフォーマーなどの塑
性加工で製造し、ニップル部を丸棒又はパイプ材から切
削により製造する。そしてニップル部を本体部に圧入
し、その後銅ロウなどでブレージングするものである。
工により成形し、この後頭部を機械加工により仕上げる
方法も考えられる。
の製造方法のうち、全切削による方法は、大量の切粉が
発生する上、作業速度が遅く、コスト高になるので、量
産品にはあまり適さない。また寸法安定性に欠けるとい
う難点がある。
優れているが、ニップル部の切削工程は残ることにな
る。またブレージングのための圧入、銅リング入れ、ト
レーへの整列、ブレージング、ブレージング後の銅ロウ
チェックなどの工程が必要であるので、コスト高の要因
になる。さらにブレージングによってニップル部が軟ら
かくなり、ホースカシメ時においてニップルが潰れる原
因になる。そしてブレージングが適正に行われないと、
圧入箇所からの流体(油)洩れ発生のおそれがあるとい
う問題がある。
グによる方法よりも工程が短く、ニップルつぶれの心配
も少なく、コスト的にも問題ないと考えられている。し
かしながらカシメ部分からの洩れのおそれがブレージン
グのものよりもかなり大きいため、実際には採用され難
い技術である。
工により成形する方法では、塑性加工を施した中間品に
加工硬化が生じて延性が低下するおそれがある。したが
って、ホースと口金具とのジョイント時に口金具のソケ
ット部にカシメ加工を施す際にソケット部に割れが生ず
るおそれがある。加工硬化による延性の低下を原因とす
る割れの防止には、塑性加工後に応力除去なまし又は焼
なましを行うことがある程度は有効であると思われる
が、焼なまし工程が増えるため製品コストが増大する。
で、流体洩れ防止、コスト低減、寸法安定性、切粉処理
軽減、工程短縮、量産性向上、ニップル部の強度保全が
達成されるともに、塑性加工後に焼なまし等の熱処理を
行うことなく直ちにカシメ加工を施してもソケット部に
割れが生ずることがなく、熱処理工程の削減による製品
コストの低減を図ることができるホース用口金具の製造
方法、この方法により製造されたホース用口金具及びの
ホース用口金具を用いたブレーキホースを提供すること
を目的とする。
の製造方法は、一端側にソケット部及び該ソケット部の
内方に位置するニップル部を有し、他端側に頭部を有
し、これらが同一材料で一体成形されているホース用口
金具を製造する方法であって、当該ホース用口金具の素
材として、金属材料の引張試験方法(JIS Z 22
41)における絞りが75%以上の金属材料を用い、上
記ソケット部及び上記ニップル部を塑性加工により成形
する第1工程と、上記頭部を機械加工により仕上げる第
2工程とを備えたことを特徴とする。
なまし等の熱処理を行わない状態でビッカ−ス硬さでH
v170〜270となっていることが好ましい。
ット部及び該ソケット部の内方に位置するニップル部を
有し、他端側に頭部を有し、これらが同一材料で一体成
形されているホース用口金具であって、当該ホース用口
金具の素材として、金属材料の引張試験方法(JIS
Z2241)における絞りが75%以上の金属材料が用
いられ、塑性加工により上記ソケット部及び上記ニップ
ル部が成形され、機械加工により上記頭部が仕上げられ
たことを特徴とする。
により製造されたホース用金具がホースの端部に取り付
けられていることを特徴とする。
ース用口金具の製造方法及びこの製造方法により製造さ
れたホース用口金具を添付図面に基づいて説明する。
口金具1の構成を説明する。このホース用口金具1は、
一端側にソケット部2とソケット部2の径方向内方に位
置するニップル部3とを有し、他端側に頭部4とその内
方に形成されるネジ部5とを有して成る。ソケット部2
と頭部4とは一体的に連設され、その境界位置にはツバ
部12が形成されている。ソケット部2は、ホース端の
外周に適宜嵌め合わされるような外径及び長さを有する
管状に形成されている。ニップル部3は、ソケット部2
と同軸で同じ長さの細径のパイプ状に形成され、ツバ部
12の内側に形成された軸壁部6に一体的に形成されて
いる。ニップル部3には同軸に軸孔7が形成され、この
軸孔7は、軸壁部6を貫通して頭部4側に開口してい
る。。頭部4の軸端面には同軸状に凹部8が形成され、
その内周面に雌ネジからなるネジ部5が形成されてい
る。凹部8の底面9には円錐状のシール部10が形成さ
れ、その軸心位置に軸孔7が開口している。このほか頭
部4の外周面には溝部11が形成されている。
具の製造方法を、上記構成のホース用口金具1を製造す
る工程を例として説明する。まず、口金具を製造するた
めに用いられる加工用素材の材質としては、塑性加工、
特に冷間鍛造にて成形されるため、脆化防止のため冷間
圧造用炭素鋼線かこれの相当品を選定している。例え
ば、JIS規格(JIS G 3539)のSWCH6
Aが採用され、これは材料を球状化焼鈍後、表面処理
(表面潤滑処理)され、伸線され、コイル状態にされた
ものであり、JIS Z 2241に定義される金属材
料の引張試験方法(以下、単に引張試験という。)にお
ける絞りが75%以上となっている。鋼以外の他の材質
としては、アルミニウム又はその合金、銅又はその合金
等が採用し得る。塑性加工設備としては、多段式のパー
ツフォーマーなどを用いる。
態のSWCH6Aを切断して得た図1(a) に示す出発部
材13を塑性加工することにより第1中間成型品14を
形成する。この第1成形工程においては、ソケット部2
が形成されると共に、その内方の軸心位置に突起部分1
5が形成される。突起部分15は後工程にてニップル部
3とされる部分で、そのニップル部3に相当するボリュ
ーム及び外径の中実の円柱体で成る。
て、第1中間成形品14を塑性加工することにより第2
中間成形品16を形成する。なお先の第1成形工程が一
端側の成形を主に行ったのに対し、ここでは他端側の成
形を主に行っている。この第2成形工程においては、第
1中間成形品14の他端側を縮径して径方向外方に突出
するツバ部12を形成すると共に、その他端側を軸方向
に凹ませて凹部8及び軸壁部6を形成している。
ては、第2中間成形品16をさらに塑性加工し、第3中
間成形品17を形成している。そしてここではニップル
部3、シール部10及び軸穴7の成形を行うようにして
いる。このときの加工方法としては、例えば第3中間成
形品17をダイスに固定しておき、パンチを備えたガイ
ドホルダをソケット部2の内方に挿入することで、その
パンチを突起部分15に圧入し、後方押出しにより細径
のパイプを、すなわちニップル部3を成形するものとす
る。このパンチ圧入は、二段階など数次に亘って行うよ
うにしてもよい。そしてニップル部3の成形に引き続い
て、打抜により、軸孔7を凹部8まで貫通させる。この
ニップル成形と並行してシール部10を成形することが
好ましく、例えばダイスに所定形状の型を形成しておけ
ば、打抜と同時にシール部10を成形することができ
る。
が、この間は全く焼鈍工程を入れずに塑性加工を行うよ
うにしている。引張試験における絞りが75%以上のS
WCH6Aを素材としているので、多少加工硬化を生じ
ても延性はさほど低下せず、塑性加工を容易に行うこと
ができるからである。これにより加工効率を高め製造コ
ストを低減することができる。
査したところ、その部分で若干異なっていたが、ビッカ
−ス硬さでHv200±20の範囲に入っていた。
第2工程を施す。この工程は実質的には仕上げ工程であ
り、ここでは例えばNC工作機や自動盤などを用いて、
溝部11を機械加工により成形を行う。第3成形工程で
成形したシール部10の仕上げ加工を行ってもよい。こ
れで頭部4が仕上げられることになる。さらにネジ部5
が旋盤等により加工され、これにより所定形状のホース
用口金具1を得ることができる。なお、ネジ部5は、転
造タップにより成形するようにしてもよい。
もソケット部2とニップル部3とを塑性加工により成形
し、頭部4を機械加工により仕上げるので、寸法安定性
に優れ、製造工程を短くでき、量産性に適したものとな
り、切粉発生を最少限のものに抑えることができる。そ
して製造されたホース用口金具1は一体構造であり、特
にソケット部2とニップル部3とが一体でできているの
で、高油圧ホースに採用しても油洩れの発生するおそれ
はない。
程に、ソケット部2及びニップル部3以外の各部の成形
を含めるようにすると、後の機械加工による第2工程を
簡略化することができ、工程長や量産性、コストの向上
が図れる。
5%以上の素材を用いたので、塑性加工後でも十分な延
性を有し、焼なましを行うことなく、直ちにホース22
と口金具1とにカシメ加工を施しても、ソケット部2に
割れが生ずることがない。なお、JIS規格のSWCH
12A〜HWCH15Aの材料を上記と同様の工程でホ
ース用口金具を製造し、直ちにホース22と口金具1と
にカシメ加工を施した場合に割れが発生したものが少数
認められた。これらの材料の引張試験における絞りが5
5〜70%であることに起因していると考えられる。
6Aを用いたが、カーボン含有量0.02%以下の通称
極低C材とよばれる材料(例えば、神戸製鋼所製ELC
H−2等)を用いることができる。ちなみに、この材料
の引張試験における絞りは90%であり、上記第1工程
と同様な塑性加工を施した場合、その硬度はHv190
±20であった。
12%程度であるが、素材の焼鈍条件を選択し引張試験
における絞りが75%以上とするとともに、塑性加工の
加工度を適宜設定して1工程後の硬度がHv170〜2
70となるようにすれば、上記実施例と同様な作用効果
を発揮させることができる。
有したもの(雌口口金具)を示したが、本発明はこれに
限るものではなく、オス口金具やメガネ金具など、同様
のソケット部、ニップル部及び頭部を有した口金具に広
く適用されるものである。
口金具を用いて、自動車用等に適用されるブレーキホー
スを製造することができる。
示している。ブレーキホース21はホース22の両端部
に上記ホース用口金具1をそれぞれ取り付けて構成され
る。具体的には、ホース用口金具1のソケット部2にホ
ース22の端部を差込み、外周側からソケット部2を径
方向内方に潰してカシメ加工を施すことで、ホース22
をニップル部3との間に挟み込み、ホース22と口金具
とを一体的に固着したものである。本ブレーキホース2
1によれば、シール性、信頼性等が格段に優れた安価な
ブレーキホース21を製造できる。なお、ここでは2つ
のホース用口金具1を用いた例を示したが、これは1つ
のみでも構わないし、例えば三又状ホース等において3
以上用いることも可能である。
防止、コスト低減、寸法安定性、切粉処理軽減、工程短
縮、量産性向上、ニップル部の強度保全を達成でき、塑
性加工後に焼なまし、焼なまし等の熱処理を行うことな
く直ちにカシメ加工を施してもソケット部に割れが生ず
ることがなく、熱処理工程を削減でき製品コストの低減
を図ることができる。
の製造方法を示す側断面図である。
側断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 一端側にソケット部及び該ソケット部の
内方に位置するニップル部を有し、他端側に頭部を有
し、これらが同一の材料で一体成形されているホース用
口金具を製造する方法であって、当該ホース用口金具の
素材として、金属材料の引張試験方法(JIS Z 2
241)における絞りが75%以上の金属材料を用い、
上記ソケット部及び上記ニップル部を塑性加工により成
形する第1工程と、上記頭部を機械加工により仕上げる
第2工程とを備えたことを特徴とするホース用口金具の
製造方法。 - 【請求項2】 上記第1工程後の中間品の硬度が焼なま
し等の熱処理を行わない状態でビッカ−ス硬さでHv1
70〜270となっている請求項1記載のホース用口金
具の製造方法。 - 【請求項3】 一端側にソケット部及び該ソケット部の
内方に位置するニップル部を有し、他端側に頭部を有
し、これらが同一の材料で一体成形されているホース用
口金具であって、当該ホース用口金具の素材として、金
属材料の引張試験方法(JIS Z 2241)におけ
る絞りが75%以上の金属材料が用いられ、塑性加工に
より上記ソケット部及び上記ニップル部が成形され、機
械加工により上記頭部が仕上げられたことを特徴とする
ホース用口金具。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の製造方法により製
造されたホース用金具がホースの端部に取り付けられて
いることを特徴とするブレーキホース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19692197A JP3731300B2 (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | ホース用口金具の製造方法、ホース用口金具及びブレーキホース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19692197A JP3731300B2 (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | ホース用口金具の製造方法、ホース用口金具及びブレーキホース |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1137369A true JPH1137369A (ja) | 1999-02-12 |
JP3731300B2 JP3731300B2 (ja) | 2006-01-05 |
Family
ID=16365892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19692197A Expired - Lifetime JP3731300B2 (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | ホース用口金具の製造方法、ホース用口金具及びブレーキホース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3731300B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003166676A (ja) * | 2001-12-03 | 2003-06-13 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | マリンホース |
-
1997
- 1997-07-23 JP JP19692197A patent/JP3731300B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003166676A (ja) * | 2001-12-03 | 2003-06-13 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | マリンホース |
Also Published As
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---|---|
JP3731300B2 (ja) | 2006-01-05 |
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