JPH113700A - シート状電極板の製造方法 - Google Patents

シート状電極板の製造方法

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JPH113700A
JPH113700A JP9155468A JP15546897A JPH113700A JP H113700 A JPH113700 A JP H113700A JP 9155468 A JP9155468 A JP 9155468A JP 15546897 A JP15546897 A JP 15546897A JP H113700 A JPH113700 A JP H113700A
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electrode mixture
sheet
coating
electrode
electrode plate
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JP9155468A
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Hideki Kaido
英樹 海藤
Koichi Matsumoto
浩一 松本
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Toshiba Battery Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯状の導電性基材の長手方向に、段差を少な
くした電極合剤を間欠的に塗布(塗着)でき、高品質の
シート状電極板を歩留まりよく製造することが可能な製
造方法の提供。 【解決手段】 コーティングロール6の外周面に摺接す
る規制部材8によって、前記コーティングロール6の外
周面に規制担持された電極合剤7を、回転するバックア
ップロール4の外周面に沿って一定の方向に担当走行す
る帯状の導電性基材5上に間欠的に転写・塗布する工程
を有するシート状電極板の製造方法であって、ドクター
ブレード8をコーティングロール6外周面に対して回転
方向から傾斜させて接離させ、塗布部および非塗布部を
間欠的に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状電極板の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ一体型 VTR、ラップトップ
パソコン、携帯電話などの各種の電子機器の小型化、軽
量化に伴って、それらの電源として高エネルギー密度の
二次電池の要求が高まっており、たとえば炭素材料を負
極活物質とするリチウム二次電池の研究が盛んに行われ
ている。
【0003】しかしながら、リチウム電池に代表される
非水電解質電池は、非水電解質の電気伝導度が水系電解
質に比べて低いため、電極板を薄くする必要がある。ま
た、大電流を取り出すには、反応面積を大きくする必要
があるため、正、負の両電極をシート状にし、これらの
電極シートをセパレータを介してロール状に捲回した渦
巻き式構造が採用されている。
【0004】このようなシート状の電極板は、一般的
に、次のような手段で製造されている。すなわち、電極
活物質に導電剤、結着剤、溶媒を添加・混練して、スラ
リー状の電極合剤を調製し、この電極合剤を導電性基材
の両面に圧入・充填、あるいはダイノズルなどを用いて
塗着することによって製造される。なお、電池用電極に
おいては、一般的に、単位体積当りの電極合剤(活物
質)の密度によって、電池の特性、特に、放電特性が左
右される。したがって、電極板を薄くし、さらに充填密
度を高めるために、導電性基材の両面に形成された電極
合剤層を、数段のローラープレスを通過させ、圧縮を繰
り返して所望の密度および厚さに整えている。 ところ
で、この種の電極板(正極板または負極板)は、シート
状電極板から所望の寸法・形状に切り出して作製される
が、タブ板(正極タブ板または負極タブ板)を電極板に
接続する場合、電極板とタブ板とに十文字の切り込みを
入れ、タブ板を裏側に折り返してかしめる方式が採られ
ていた。しかし、この方式では、電池のインピーダンス
が不安定であるばかりでなく、かしめ部分が厚くなって
コンパクト化が損なわれたり、かしめ部の先端がセパレ
ータを突き破り短絡を起こす恐れがあるなどの問題があ
る。
【0005】この対策として、導電性基材にタブ板を溶
接・接続する方式が試みられている。すなわち、ダイノ
ズルなどを用いて、導電性基材に対し電極合剤を塗布す
る際、電極合剤を間欠的に塗布して導電性基材に未塗布
部を設け(選択的に生地部を露出・形成)、この未塗布
部にタブ板を溶接・接続する手段が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ダイノズ
ル方式で、導電性基材に電極合剤を塗布(塗着)する工
程を採った場合、次のような問題が新たに提起された。
すなわち、帯状の導電性基材の長手方向に電極合剤を間
欠的に塗布(塗着)する際、間欠的に塗布・形成される
電極合剤膜の厚さが全体的には一様で、非塗布部との境
界での段差が少ないことが望まれる。
【0007】たとえば、ダイノズルの開閉により間欠的
に電極合剤の塗布領域を導電性基材面に転写・形成した
場合は、図3に断面的に示すように、導電性基材1面に
転写・形成された電極合剤2の塗布始め領域2a、および
塗布終り領域2bが、他の領域に比べて突出的に膜厚な傾
向を採っている。つまり、非塗布部3に対して段差が大
きいので、この非塗布部3にタブ板を接合して、セパレ
ータおよび対向するシート状電極板とともに捲回した場
合、捲装電極部の端面の緊縛な捲装が損なわれ、結果的
に、電池容量の向上が阻害されるという問題、あるいは
品質の揃ったシート状電極板を安定的に得ることができ
ないという問題がある。
【0008】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、帯状の導電性基材の長手方向に、段
差を生じずに電極合剤膜を間欠的に塗布(塗着)形成で
き、高品質の電池の構成に適するシート状電極板を歩留
まりよく製造できる製造方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、コー
ティングロールの外周面に規制担持された電極合剤を、
回転するバックアップロールの外周面に沿って一定の方
向に担当走行する帯状の導電性基材上に転写塗布する工
程を有するシート状電極板の製造方法であって、 前記
電極合剤を規制担持するコーティングロールの外周面に
対し、回転方向に傾斜させて配置したドクターブレード
の先端部を接離させ、電極合剤の塗布および非塗布を行
うことを特徴とするシート状極板の製造方法である。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載のシート
状極板の製造方法において、回転方向に対するドクター
ブレードの傾斜角度が90°未満であることを特徴とす
る。
【0011】請求項3の発明は、請求項1もしくは請求
項2記載のシート状極板の製造方法において、電極合剤
の見掛け粘度が 500〜100,000mPa・S (剪断速度 13sec
-1)であることを特徴とする。
【0012】ここで、帯状の導電性基材上に電極合剤を
転写塗布する工程(方式)は、一般的に、直径 100〜 5
00mm程度の一対のロールを使用するリバースロール方式
と呼称されるものである。すなわち、コーティングロー
ルの外周面に担持する電極合剤をドクターブレードで規
制するする一方、このドクターブレード先端部の接離・
規制によって、電極合剤の転写・塗布、電極合剤の非転
写・非塗布を間欠的に行う。ただし、電極合剤を規制担
持するコーティングロールの外周面に対し、ドクターブ
レードの位置・方向性が重要であり、コーティングロー
ル外周面の接線に対し、90°未満、好ましくは 5〜85°
の範囲で回転方向に傾斜させて配置する点がポイントに
なる。つまり、コーティングロールの外周面に規制担持
する電極合剤が、常時、段差が付かない状態で転写・塗
布、あるいは非転写・非塗布を確実に行われるために
は、塗布速度、電極合剤の粘度に応じて、ドクターブレ
ードの配置(位置方向)、およびドクターブレード先端
部の接離が選択設定される。本発明において、帯状の導
電性基材(集電体として機能する)の材質は、特に限定
されないが、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ス
テンレスなどの金属箔が挙げられる。また、帯状導電性
基材の形態は、無孔なシート、孔あきシート、ネット状
(網状)シートなどであり、その厚さは 2〜30μm とす
ることが好ましい。
【0013】本発明において使用する電極合剤は、電極
活物質、導電剤、結着剤、溶媒などを含む組成物であ
る。
【0014】ここで、電極活物質としては、 H+ 、L
i+ 、Na+ 、 K+ をおよび/または放出できる化合物な
らいずれでもよいが、なかでも遷移金属酸化物、遷移金
属カルコゲナイド、炭素質材料などが好ましく、特に、
リチウム含有遷移金属酸化物または炭素質材料の使用が
好ましい。なお、遷移金属としては、Co,Mn,Ni, V,
Feを主体とするものが好ましく、このような遷移金属酸
化物としては、 LiCoO2 ,LiNiO2 ,LiMn2 O4 ,LiCoV
O4 ,LiNiVO4 ,LiCo0.9 Sn0.1 O2 ,Fe3 O4 ,V2 O
5 などが例示される。また、炭素質材料としては、 002
面の面間隔が 0.335〜0.38nm、密度が 1.1〜 2.3g/cm3
のものの使用が好ましく、具体的には、黒鉛、石油コー
クス、クレゾール樹脂焼成炭素、フラン樹脂焼成炭素、
ポリアクリロニトリル繊維焼成炭素、気相成長炭素、メ
ソフェーズピッチ焼成炭素などを挙げることができる。
【0015】導電剤としては、構成される電池におい
て、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば、特
に限定されない。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒
鉛など)、人工黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブ
ラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、金属粉、金属
繊維あるいはポリフェニレン誘導体などの導電性材料
を、1種単独でまたは2種以上混合して使用することが
でき、特に、黒鉛とアセチレンブラックとの併用が好ま
しい。
【0016】結着剤としては、非水電解質電池に使用す
る有機電解液に溶解または膨潤しにくい多糖類、熱可塑
性樹脂、あるいはゴム弾性を有するポリマーを、1種ま
たは2種以上混合して用いることができる。具体的に
は、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ
化ビニリデン、フッ素ゴム、エチレン−プロピレン−ジ
エンタ−ポリマー(EPDM)、スチレンブタジエンゴム、
ポリブタジエン、ポリエチレンオキシドなどが挙げられ
る。これらの結着剤は、溶液、分散または懸濁などのよ
うにエマルジョン状態であってもよい。
【0017】さらに、上記電極活物質、導電剤、結着剤
を混練する際の溶媒としては、水あるいは1種または2
種以上の有機溶剤の混合物を用いることができる。有機
溶剤の種類は特に限定されないが、N-メチルピロリド
ン、キシレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エタ
ノール、メタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチレ
ンクロライド、エチレンクロライド、エチルセロソルブ
などの使用が好ましい。
【0018】本発明において、電極合剤の組成は特に限
定されないが、通常、電極活物質 100重量部に対し、導
電剤 1〜50重量部より好ましくは 1〜10重量部、結着剤
0.1〜50重量部より好ましくは 0.1〜20重量部の割合と
し、溶媒を加えて固形分比率を10〜80重量%程度とする
ことが好ましい。また、この電極合剤は、剪断速度 13s
ec-1での見掛けの粘度 500〜 100,000 mPa・S が好まし
く、より好ましくは1000〜50,000 mPa・S の粘性を有す
るものである。すなわち、前記見掛けの粘度が500 mPa
・S 未満の場合、あるいは 100,000 mPa・S を超える場
合は、いずれも電極合剤膜の形成過程で、その始端およ
び終端とも段差の低減性、膜厚の安定化が懸念される。
【0019】本発明においては、導電性基材の表裏両面
に電極合剤を塗布した後、乾燥によって塗布層中の溶媒
が除去される。ここで、乾燥手段は、たとえば熱風乾
燥、遠赤外線乾燥、ドラム接触などであり、これらの単
独または組合せで行うこともでき、熱風乾燥の場合の乾
燥温度は、電極合剤の組成によって異なるが、通常50〜
150℃(特に60〜 140℃)程度が好ましい。
【0020】本発明において、上記導電性基材に塗布
(塗着)した電極合剤の乾燥後、対を成すローラー(プ
レスローラー)間を通過させ、加圧・圧縮するプレスロ
ーラーとしては、次のようなものが挙げられる。すなわ
ち、プレスローラーは、金属製または硬質プラスチック
製で、ショアー D硬度計による測定硬度が80度以上のも
のが好ましく、金属製ローラー同士の対、硬質プラスチ
ック製ローラー同士の対、あるいは金属製ローラーと硬
質プラスチック製ローラーとの組み合わせなどいずれで
もよい。
【0021】なお、ローラーの直径は、導電性基材の材
質、厚さなどにより適宜決定され、また、ローラー対の
配置段数も特に限定されないが、対のローラーを多段に
配置した場合は、帯状の導電性基材を千鳥状に走行させ
る構成を採ることもできる。また、プレスローラーによ
る圧力は、線圧で50〜 800kg/cm 程度、このましくは線
圧で60〜 600kg/cm 程度であり、さらに、プレスローラ
ー圧力時のローラーの温度は、特に限定されないが、一
般的に、室温から 200℃までの温度に加温される。
【0022】本発明方法で製造された帯状のシート極板
は、所要の寸法、形状に切り出され、円筒形、角形など
の一次電池または2次電池の電極要素の構成に用いられ
る。すなわち、切り出した電極板(電極シート)の電極
合剤が塗布されていない領域に、集電用のリブ板を溶接
・接合した後、ポリエチレンフィルム、微孔性ポリプロ
ピレンフィルム、ガラス繊維フィルムなどのセパレータ
ーを介挿して正極シートおよび負極シートを対向配置し
て(積層もしくは捲装)、電極要素を構成する。そし
て、この電極要素を電池外装缶内に装着・配置し、これ
に電解質を注入した後、前記電池外装缶の開口部を気密
に封止することにより、電池が構成される。
【0023】なお、上記電解質は、たとえばプロピレン
カーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、テト
ラヒドロキシフランなどの非プロトン性有機溶媒の少な
くとも1種以上を混合した溶媒と、たとえば LiClO4
LiBF4 ,LiPF6 ,LiCF3 SO3 ,LiCF3 CO2 , LiAsF6
どのリチウム塩の少なくとも1種とから成る溶液であ
る。
【0024】請求項1〜3の発明では、コーティングロ
ール上に配置され、かつコーティングロールの外周面に
担持される電極合剤を規制するドクターブレードの間欠
的な接離によって、段差の少ない膜厚で、走行する帯状
の導電性基材上に転写塗布される。すなわち、ドクター
ブレードの間欠的な接離により、コーティングロールの
外周面に電極合剤が始端および終端とも段差が低減され
た状態で担持されいてる場合と電極合剤が担持されてい
ない場合とがある。そして、全体的にはドクターブレー
ドの規制によって、ほぼ一定の膜厚で電極合剤膜(層)
を形成しながら、その始端および終端とも段差を低減
し、この状態のまま導電性基材上に転写・塗布で担持さ
れる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に基づいて説明する。
【0026】実施例1 図1 (a), (b), (c)は、シート状極板の製造方法の実
施形態を模式的に示す断面図である。
【0027】図1 (a)に示すごとく、回転する直径 300
mm程度のバックアップロール4の外周面に密着して、幅
250mm程度,厚さ15μm のアルミニウム箔製の帯状の導
電性基材5を連続的に2m/min.の速さ(塗布速度)で走
行させる。一方、バックアップロール4に対向して配置
され、かつ反対向きに回転する直径 300mm程度のコーテ
ィングロール6の外周面に、電極合剤7を供給する。こ
こで、バックアップロール4およびコーティングロール
6の外周面間は、走行する帯状の導電性基材5を軽く圧
接する程度である。また、コーティングロール6の外周
面に対して接離可能に、ドクターブレード8が配置され
ている。ここで、ドクターブレード8は、コーティング
ロール6外周面の接線( A-A線)に対して60°の角度
で、コーティングロール6の回転方向に傾斜させてあ
る。なお、ドクターブレード8の角度は、電極合剤7の
塗布速度や電極合剤7の粘度に応じて選択される。
【0028】また、電極合剤7は LiCoO2 (正極活物
質)52重量部と、アセチレンブラック(導電剤) 6重量
部との割合で混合し、さらにフッ素ゴム系バインダー
(結着剤) 2重量部の割合で加え、溶媒として酢酸エチ
ル40重量部を添加し混練して、固形分濃度60重量%、見
掛け粘度 3,000 mPa・S (剪断速度 13sec-1)である。
【0029】そして、図1 (b)に示すごとく、コーティ
ングロール6の外周面に供給された電極合剤7は、コー
ティングロール6の外周面からドクターブレード8の先
端部を離間することにより、一定の膜厚でコーティング
ロール6の外周面に担持される。一方、図1 (c)に示す
ごとく、コーティングロール6の外周面に、ドクターブ
レード8の先端部を摺接させることにより、コーティン
グロール6の外周面における電極合剤7層の担持が中断
される。
【0030】すなわち、バックアップロール4の外周面
に密着し、一定の方向に走行する帯状の導電性基材5に
対して、コーティングロール6の外周面に対するドクタ
ーブレード8先端部を接離することにより、膜厚が一定
な電極合剤7の転写塗布領域(長手方向にたとえば 400
mm)と、電極合剤7の非転写塗布領域(長手方向にたと
えば50mm)とが交互に区画されて形成される。
【0031】上記電極合剤7の転写塗布を帯状の導電性
基材5の表裏両面に行った後、たとえば 110〜 120℃程
度の熱風などで加熱乾燥し、ローラープレスによって加
圧して圧縮する。すなわち、対向配置された一対のプレ
スローラーの外周面間を通過させ加圧・圧縮を行ったと
ころ、活物質充填密度の高い電極合剤層が間欠的に設け
られたシート状極板が得られた。
【0032】実施例2 実施例1の場合において、固形分濃度65重量%、見掛け
粘度25,000 mPa・S(剪断速度 13sec-1)の電極合剤7
を使用した他は、同様の条件として、活物質充填密度の
高い電極合剤層が間欠的に設けられたシート状極板を製
造した。
【0033】実施例3 実施例1の場合において、固形分濃度70重量%、見掛け
粘度40,000 mPa・S(剪断速度 13sec-1)の電極合剤7
を使用した他は、同様の条件として、活物質充填密度の
高い電極合剤層が間欠的に設けられたシート状極板を製
造した。
【0034】実施例4 実施例1の場合において、電極合剤7の塗布速度を1m/
min.に設定する一方、は、コーティングロール6外周面
の接線( A-A線)に対するドクターブレード8の角度を
80°とした他は、同様の条件として、活物質充填密度の
高い電極合剤層が間欠的に設けられたシート状極板を製
造した。
【0035】実施例5 実施例1の場合において、電極合剤7の塗布速度を5m/
min.に設定する一方、は、コーティングロール6外周面
の接線( A-A線)に対するドクターブレード8の角度を
45°とした他は、同様の条件として、活物質充填密度の
高い電極合剤層が間欠的に設けられたシート状極板を製
造した。
【0036】実施例6 実施例1において、帯状の導電性基体5として厚さ12μ
m の銅箔を、また、電極合剤7として、繊維系の炭素質
材料(負極活物質)58.2重量部、スチレンとブタジエン
との共重合化合物(結着剤) 1.2重量部、カルボキシメ
チルセルロース(増粘剤) 0.6重量部の割合でそれぞれ
配合し、溶媒として純水40重量部を添加し混練して、固
形分濃度60重量%、見掛け粘度3,000mPa・S (剪断速度
13sec-1)の負極合剤を使用した他は、同様の条件とし
てシート状の負極板を製造した。
【0037】実施例7 実施例6において、固形分濃度64重量%、見掛け粘度 1
0,000mPa・S (剪断速度 13sec-1)の負極合剤を使用し
た他は、同様の条件として、活物質充填密度の高い電極
合剤層が間欠的に設けられたシート状極板を製造した。
【0038】実施例8 実施例6において、固形分濃度68重量%、見掛け粘度 2
0,000mPa・S (剪断速度 13sec-1)の負極合剤を使用し
た他は、同様の条件として、活物質充填密度の高い電極
合剤層が間欠的に設けられたシート状極板を製造した。
【0039】比較例 実施例1の場合において、電極合剤7の塗布速度を1m/
min.に設定する一方、は、コーティングロール6外周面
の接線( A-A線)に対するドクターブレード8の角度を
100°とした他は、同様の条件として、電極合剤層が間
欠的に設けられたシート状極板を製造した。
【0040】上記それぞれ製造した実施例1〜8のシー
ト状極板、および比較例のシート状極板について、図2
に断面的に示すように、電極合剤の塗布厚みが安定して
いる中央部(塗布領域の長さ方向中央部)の厚みδC
塗布開始から 2mmの位置における電極合剤の塗布厚みδ
S 、塗布終了 1mm前の位置における電極合剤の塗布厚み
δE をそれぞれ測定した。そして、この測定値に基づい
て、中央部の厚みδCと塗布開始 2mmの位置の塗布厚み
δS との差δC −S 、中央部の厚みδC と塗布終了 1mm
前の電極合剤の塗布厚みδE との差δC −E 、塗布開始
から塗布膜の厚みが均一化するまでの長さ LS 、膜厚が
均一化してから塗布終了までの長さ LE0 算出した結果
を表1に示す。
【0041】
【表1】 表1から分かるように、各実施例に係るシート状電極板
は、塗布開始直後から塗布終了直前まで、塗布膜の厚み
が均一で、安定かつ電極合剤が全く存在しない未塗布領
域(部分)を間欠的に有するものであった。一方、比較
例のシート状電極板は、未塗布領域(部分)の状態は良
好であったが、塗布開始直後および塗布終了直前の膜厚
にバラツキがあった。
【0042】上記実施例に係るシート状極板は、いずれ
の場合も間欠的に設けられた各電極合剤層が、それぞれ
一様な厚さを成しているだけでなく、電極合剤の塗着領
域および非塗着領域の区画段差が低減されていた。つま
り、設計・仕様に対応した、段差が少なくて一様な捲回
・捲装など行い易い高品質のシート状極板を、歩留まり
よく製造することができる。
【0043】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、いろいろ
の変形を採ることができる。すなわち、電極合剤の組成
・種類、導電性基体の種類・形状、塗着形成した電極合
剤の加圧手段など、用途に応じて変更しても同様の作用
・効果が得られる。
【0044】
【発明の効果】請求項1〜3の発明によれば、コーティ
ングロールの外周面に担持される電極合剤が、規制部材
によって一様に保たれるため、走行する帯状の導電性基
材上に転写塗布が間欠的に成される場合でも、非塗布領
域を段差を低減しながら明確に区画する一方、塗布領域
においてはムラのない膜厚の電極合剤が塗着され、高品
質のシート状極板を容易に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a), (b), (c)は、第1の実施形態を説明す
る工程順にその態様を模式的に示す断面図。
【図2】第1の実施形態における電極合剤の塗着膜の状
態を説明するための模式的な断面図。
【図3】従来の方法で形成した電極合剤の塗着膜の状態
を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
1,5……帯状の導電性基体 2,7……電極合剤塗布部 2a,7a……電極合剤塗布部始端 2b,7b……電極合剤塗布部終端 4……バックアップロール 6……コーティングロール 8……ドクターブレード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーティングロールの外周面に規制担持
    された電極合剤を、回転するバックアップロールの外周
    面に沿って一定の方向に担当走行する帯状の導電性基材
    上に転写塗布する工程を有するシート状電極板の製造方
    法であって、 前記電極合剤を規制担持するコーティングロールの外周
    面に対し、回転方向に傾斜させて配置したドクターブレ
    ードの先端部を接離させ、電極合剤の塗布および非塗布
    を行うことを特徴とするシート状極板の製造方法。
  2. 【請求項2】 回転方向に対するドクターブレードの傾
    斜角度が90°未満であることを特徴とする請求項1記載
    のシート状極板の製造方法。
  3. 【請求項3】 電極合剤の見掛け粘度が 500〜100,000m
    Pa・S (剪断速度 13sec-1)であることを特徴とする請
    求項1もしくは請求項2記載のシート状極板の製造方
    法。
JP9155468A 1997-06-12 1997-06-12 シート状電極板の製造方法 Withdrawn JPH113700A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006156102A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Dainippon Printing Co Ltd 正極活物質層用塗工組成物、該組成物から形成される正極板、および該正極板を有する非水電解液二次電池
JP2006286381A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Sanyo Electric Co Ltd 電池の電極製造用圧縮ロール及び電池用電極の製造方法
JP2013073749A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Toyota Motor Corp 蓄電デバイス用電極の製造方法
JP2020161669A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 太陽誘電株式会社 電気化学デバイス
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