JPH1136939A - 車両における走行制御装置及び車両 - Google Patents

車両における走行制御装置及び車両

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JPH1136939A
JPH1136939A JP9198273A JP19827397A JPH1136939A JP H1136939 A JPH1136939 A JP H1136939A JP 9198273 A JP9198273 A JP 9198273A JP 19827397 A JP19827397 A JP 19827397A JP H1136939 A JPH1136939 A JP H1136939A
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JP
Japan
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vehicle
value
impact
acceleration
shock
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JP9198273A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Umehara
努 梅原
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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  • Air Bags (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 予め車両の走行特性に応じて設定されたデー
タに基づくだけでは防ぎ切れない車両の走行速度変化時
の衝撃を抑制でき、好適な走行性を提供する。 【解決手段】 ディーゼルエンジン3と燃料噴射ポンプ
4等はECU5により制御される。車両には加減速時の
衝撃を検出する加速度センサ9が設けられている。CP
U51は、加速度センサ9により検出された検出値をフ
ィードバックさせて、加減速時の衝撃が設定値を超える
と、燃料噴射量の増減量を小さく補正してなますなまし
制御を行う。また、加速度センサ9はエアバッグシステ
ム8を作動させる制御にも兼用されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンやモータ
等を走行のための動力を得るための動力源とする例えば
ディーゼル車,ガソリン車,LPG車,電気自動車など
の車両において、車両の加速・減速時の走行安定性が確
保されるような走行制御を行う車両における走行制御装
置及び車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車では、車体に設けられた各
種センサの検出値に基づいてその時々の運転状態に合っ
た好適な指令値を割り出し、その指令値に基づいてエン
ジンが電子制御されるようになっている。運転状態に合
った好適な指令値の割り出しは予め用意されたマップ等
のデータを使って行われる。
【0003】ところで、加速や減速させるためにアクセ
ルペダルの踏込量を大きく変化させたときに、燃料噴射
量はアクセル開度の変化に応じて各燃焼サイクル毎に段
階的に変化するように制御される。通常は、燃料噴射量
が段階的に変化しても運転者にとっては車両が連続的に
加速変化するように感じられるので問題はない。しか
し、制御周期の1回当たりの燃料の増量または減量が多
くなったときには、車両の加速変化が不連続に感じら
れ、運転者が断続的な加減速ショックを感じることにな
る。このため、必ずしも乗り心地よいとはいえなかっ
た。
【0004】例えばディーゼルエンジンでは、燃料噴射
量が急変するときにはその増量値または減量値を小さく
補正し、燃料噴射量の変化をなだらかにするなまし制御
が行われている(例えば特開平7−150998号公
報)。この従来技術によれば、アクセルペダルの踏込量
の変化が大きくても、燃料噴射量が急変することがない
ので、車両に乗った運転者は加減速ショックを感じ難
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、なまし
制御を含む従来のエンジン制御は、走行実験等から得ら
れたデータに基づいて加減速ショックが起こらないよう
に設定したマップ等を用意し、各種センサが運転状態を
検出して得られた各種パラメータに基づいてマップ等を
参照して毎回の燃料噴射量を決める見込み制御であっ
た。このため、どのエンジンにもどんな運転状況でもい
つもそのデータが当てはまるとは限らなかった。例えば
予め用意されたデータと適合性の悪いエンジン、あるい
はそのデータと適合性の悪い運転状態があれば、車両の
加減速時に運転者が乗り心地よいとはいえないショック
を感じることになる。つまり、どのエンジンにもどんな
運転状況でも常に必ずなだらかな加速感または減速感が
得られることが保証されいた訳ではなく、エンジンとデ
ータとの適合性如何によっては加減速ショックが発生す
る場合があった。
【0006】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その第1の目的は予め車両の走行特
性に応じて設定されたデータに基づくだけでは防ぎ切れ
ない車両の走行速度変化時の衝撃を抑制でき、好適な走
行性を提供できる車両における走行制御装置及び車両を
提供することにある。第2の目的は、衝撃を速やかに緩
和させることにある。第3の目的は、制動時には車両を
速やかに制動できるようにすることにある。第4の目的
は、強い制動を要求する制動操作時には速やかに制動で
き、弱い制動を要求する制動操作時には減速衝撃を抑え
つつ制動させることにある。第5の目的は、その時々の
運転状態に合わせた加速感または減速感が得られるよう
にすることにある。第6の目的は、装置に必要な部品を
他の装置に兼用させることで部品点数の低減を図ること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1に記載の発明では、車両を走行させる
ための動力を出力する動力出力手段と、車両の走行速度
変化時の衝撃を検出する衝撃検出手段と、前記衝撃検出
手段により検出された検出値をフィードバックさせて前
記衝撃を小さくする側に補正した出力とするように前記
動力出力手段を制御する制御手段とを備えている。
【0008】第2の目的を達成するために請求項2に記
載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記制
御手段は、前記衝撃検出手段により検出された衝撃値が
予め定められた設定値を超える量が大きいほど、前記動
力出力手段の出力を補正する度合を大きくするようにし
た。
【0009】第3の目的を達成するために請求項3に記
載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明にお
いて、車両を制動させるための制動操作部が操作された
状態にあることを検出する制動操作検出手段を備え、前
記制動操作部が操作された状態にあることが前記制動操
作検出手段により検出されたときには、前記制御手段は
前記動力出力手段に対する前記衝撃を緩和させる制御を
実行しないようにした。
【0010】第4の目的を達成するために請求項4に記
載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記制
動操作が操作された状態にあることが前記制動操作検出
手段により検出されたときには、前記制御手段は前記衝
撃検出手段により検出された衝撃値に基づいてその制動
の強弱を判断し、弱い制動のときに限り前記動力出力手
段に対する前記衝撃を緩和する制御を実行するようにし
た。
【0011】第5の目的を達成するために請求項5に記
載の発明では、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記
載の発明において、車両は車速を検出する車速検出手段
と、前記動力出力手段の出力回転数を検出する回転数検
出手段とを備え、前記制御手段は当該両検出手段により
検出された車速と出力回転数とに基づいてその時々の運
転状態に応じた前記設定値を求めるようにした。
【0012】第6の目的を達成するために請求項6に記
載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記
載の発明において、車両にはエアバッグシステムが備え
られ、前記衝撃検出手段は、前記エアバッグシステムを
作動させるための衝撃を検出することも兼ねている。
【0013】請求項7に記載の発明では、車両には、請
求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の走行制御装置
が備えられている。(作用)従って、請求項1に記載の
発明によれば、車両の走行速度変化時に発生した衝撃は
衝撃検出手段により検出される。制御手段は衝撃検出手
段により検出された検出値をフィードバックさせてその
衝撃を小さくする側に補正した出力とするように動力出
力手段を制御する。従って、車両の走行速度変化時の衝
撃が小さく抑えられる。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、衝撃検出
手段により検出された衝撃値が設定値を超えると、その
超えた量が大きいほど、動力出力手段の出力がその衝撃
を小さくする側へより大きな度合で補正される。従っ
て、車両の走行速度変化時の衝撃は速やかに抑制され
る。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、制動操作
部が操作された状態にあることが制動操作検出手段によ
り検出されたときには、制御手段による動力出力手段に
対する衝撃を緩和させる制御が実行されない。このた
め、制動操作部が操作されたときは車両は速やかに制動
する。
【0016】請求項4に記載の発明によれば、制動操作
が操作された状態にあることが制動操作検出手段により
検出されたときには、制御手段は衝撃検出手段により検
出された衝撃値に基づいてその制動の強弱を判断する。
そして、弱い制動であれば動力出力手段に対する衝撃を
緩和する制御が実行される。このため、弱い制動のとき
は減速衝撃が抑えられながら減速し、強い制動のときは
車両が速やかに制動する。
【0017】請求項5に記載の発明によれば、車速検出
手段により検出された車速と、回転数検出手段により検
出された出力回転数とに基づいてその時々の運転状態に
応じた設定値が制御手段により求められる。その時々の
運転状態に応じた適切な加速感または減速感が得られ
る。
【0018】請求項6に記載の発明によれば、衝撃検出
手段により検出された検出値は、衝撃を緩和するための
動力出力手段の制御と、エアバッグシステムを作動させ
るための制御との両方に利用される。
【0019】請求項7に記載の発明によれば、車両には
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の走行制御装
置が備えられているので、請求項1〜請求項6のいずれ
か一項に記載の発明と同様の作用が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明をエンジンを搭載した自
動車に具体化した第1実施形態を図1〜図6に基づいて
説明する。
【0021】図6は、エンジンを搭載した四輪駆動式の
自動車を示す。車両としての自動車1には車体1aの前
部にエンジンシステム2が搭載されている。このシステ
ム2は本実施形態では、後述する動力出力手段としての
ディーゼルエンジン3と燃料噴射ポンプ4(いずれも図
1に示す)を備え、制御手段としての電子制御装置(以
下、ECUという)5により制御される。また、室内6
に設けられたステアリングホイール7にはエアバッグシ
ステム8が装備されている。エアバッグシステム8は車
体前部に取付けられた衝撃検出手段としての加速度セン
サ(Gセンサ)9が検出した検出値に基づいてECU5
により作動制御される。加速度センサ9は圧電式のGセ
ンサであって、自動車1の前後方向に働く加速度(衝
撃)を検出可能に車体に取付けられている。本実施形態
では、この加速度センサ9の検出値をエアバッグシステ
ム8と共にエンジン制御にも利用している。
【0022】図1に示すように、エンジンシステム2
は、ディーゼルエンジン3(以下、単にエンジンとい
う)と、分配型の燃料噴射ポンプ4とを備える。エンジ
ン3には、ピストン10、シリンダ11及びシリンダヘ
ッド12によって各気筒毎に燃焼室13が形成されてい
る。各燃焼室13には燃料噴射ノズル14が設けられて
いる。燃料噴射ノズル14は燃料通路15を通じて燃料
噴射ポンプ4に接続されており、燃料噴射ポンプ4から
圧送された燃料が燃料噴射ノズル14から燃焼室13内
へ噴射される。また、エンジン3には吸気通路16と排
気通路17がそれぞれ接続されている。吸気通路16が
燃焼室13に繋がる吸気ポートには吸気バルブ18が設
けられ、排気通路17が燃焼室13に繋がる排気ポート
には排気バルブ19が設けられている。
【0023】エンジン3には、排気通路17内の排気の
一部を吸気通路16に還流させるために両通路16,1
7の間を接続するEGR通路20が設けられている。E
GR通路20の途中には排気の還流量を調節するEGR
弁21が設けられている。EGR弁21は負圧作動弁で
あって、負圧通路22を通じてバキューム・スイッチン
グ・バルブ(VSV)23に接続されている。VSV2
2の入力ポートには一定負圧が導入されており、VSV
23がオン・オフ制御されることによりダイヤフラム2
1aにて区画された負圧室21bに負圧または大気圧が
選択的に導入されることにより、弁体21cが開閉駆動
されるようになっている。
【0024】吸気通路16の入口に設けられたエアクリ
ーナ24の下流側には、吸気通路16を流れる空気量を
調節するためのスロットル弁25が設けられている。ス
ロットル弁25は負圧作動式のアクチュエータ26によ
り駆動されるようになっている。アクチュエータ26は
ダイヤフラム26aにより区画された負圧室26bを有
し、そのダイヤフラム26aに固定されたロッド26c
がスロットル弁25に作動連結されている。負圧室26
bは負圧通路27を通してエレクトリック・バキューム
・レギュレーティング・バルブ(EVRV)(以下、第
1のEVRVという)28の出力ポートに接続されてい
る。第1のEVRV28はデューティ制御により開度調
整される三方式の電磁弁であり、その入力ポートはバキ
ュームポンプ(図示せず)に通じ、その大気ポートは大
気圧に開放されている。
【0025】スロットル弁25の近傍にはその開度を検
出するためのスロットルセンサ29が設けられている。
スロットルセンサ29により検出されたスロットル開度
がエンジン3の運転状態から決まる目標開度となるよう
に第1のEVRV28はデューティ制御される。
【0026】排気通路17には排気流量を調節するため
の絞り弁30が設けられている。絞り弁30は負圧作動
式のアクチュエータ31により駆動されるようになって
いる。アクチュエータ31はダイヤフラム31aにより
区画された負圧室31bを有し、そのダイヤフラム31
aに固定されたロッド31cが絞り弁30に作動連結さ
れている。負圧室31bは負圧通路32を通して第2の
EVRV33の出力ポートに接続されている。第2のE
VRV33はデューティ制御により開度調整される三方
式の電磁弁であり、その入力ポートはバキュームポンプ
(図示せず)に通じ、その大気ポートは大気圧に開放さ
れている。
【0027】絞り弁30の近傍にはその開度を検出する
ための排気量センサ34が設けられている。排気量セン
サ34により検出された絞り開度がエンジン3の運転状
態から決まる目標開度となるように第2のEVRV33
はデューティ制御される。絞り弁30の開度が小さくな
ると、EGR通路20への排気の流れが促進される。
【0028】一方、燃料噴射ポンプ4はエンジン3の出
力軸に連結されており、その内蔵するベーンポンプ(図
示せず)がエンジン3の出力軸の回転力に基づいて駆動
されるとともに、エンジン3の出力軸の回転に同期して
プランジャ(図示せず)が往復動するようになってい
る。
【0029】燃料噴射ポンプ4には電磁スピル弁35が
設けられている。電磁スピル弁35は常開型の弁であ
り、プランジャの圧縮行程時に溢流(スピル)される燃
料の溢流量を調整することにより、燃料噴射ノズル14
からの燃料噴射量を調整する。電磁スピル弁35のコイ
ルの通電時間を制御することにより燃料噴射量は制御さ
れる。
【0030】また、燃料噴射ポンプ4には、燃料噴射時
期を制御するためのタイマ装置36が設けられている。
タイマ装置36はその制御油圧として作用する燃料圧力
を調整する電磁弁であるタイマ制御弁(TCV)37を
備える。TCV37がデューティ制御により開閉制御さ
れてプランジャの往復動開始時期が調整されることによ
り燃料噴射時期が決定される。
【0031】また、燃料噴射ポンプ4はエンジン回転数
を検出する回転数検出手段としての回転数センサ38
と、アクセルペダルと連動して作動されるロータリポジ
ションセンサ39とを備える。ロータリポジションセン
サ39は可変抵抗からなり、エンジン3の負荷に相当す
るアクセル開度ACCPを検出する。
【0032】また、エンジン3の運転状態を検出するセ
ンサとしては、以下の各種センサが設けられている。吸
気通路16には吸気温度THAを検出するための吸気温
センサ40と、吸気圧力PMを検出するための吸気圧セ
ンサ41が設けられている。また、エンジン3には冷却
水温THWを検出するための水温センサ42が設けられ
ている。変速機(図示せず)にはギヤの回転から車速S
PDを検出する車速センサ43が設けられている。ま
た、制動操作部としてのブレーキペダル44が踏込まれ
たことを検知するための制動操作検出手段としてのブレ
ーキセンサ45が設けられている。ブレーキセンサ45
はスイッチ式センサであって、ブレーキペダル44が踏
まれていないときにオンし、ブレーキペダルが踏まれて
いるときにオフするようになっている。
【0033】エンジン3および燃料噴射ポンプ4に設け
られたVSV23、各EVRV28,33、電磁スピル
弁35、TCV37は、ECU5にそれぞれ電気的に接
続されている。そして、ECU5には上述した各センサ
29,34,38〜43,45がそれぞれ接続されると
共に加速度センサ9が接続されている。ECU5は各セ
ンサ29,34,38〜43,45から出力される検出
信号に基づいてVSV23、各EVRV28,33、電
磁スピル弁35、TCV37を好適に制御する。
【0034】ECU5はマイクロコンピュータ50を内
蔵する。マイクロコンピュータ50には、制御手段を構
成する中央処理装置(以下、CPUという)51、読取
り専用メモリ(ROM)52及び読取り書込み可能メモ
リ(RAM)53を備える。ROM52には各種センサ
38,39,40,41,42等から検出された各種パ
ラメータから運転状態を把握し、その運転状態に基づい
て排気ガス再循環(EGR)を行うべきEGR作動条件
の成否の判断や、その運転状態に適した吸入空気量およ
び排気流量を求めるためのマップ等が記憶されている。
また、RAM53には各種制御で必要なデータ等が一時
記憶される。
【0035】加速度センサ9はその検出値がエンジン制
御とエアバッグシステム制御とに利用されることから、
その検出範囲が比較的広いものが使用される。CPU5
1には、加速度センサ9からエンジン制御用の信号と、
エアバッグシステム制御用の信号とがそれぞれの使用目
的に応じたレンジで別々に入力されるようになってい
る。また、ブレーキセンサ45からCPU51に入力さ
れるブレーキ信号BKLは、ブレーキペダル44が踏ま
れていないオンのときにHiレベル、ブレーキペダル4
4が踏まれているオフのときにLoレベルとなる。
【0036】本実施形態では、加速度センサ9により検
出されたエンジン制御用の信号(衝撃値)をフィードバ
ックさせてECU5(すなわちCPU51)が燃料噴射
量のなまし制御を行うようにしている。ROM52に
は、なまし制御に使用する図2,図3に示すプログラム
データが記憶されている。図3に示すプログラムデータ
はなまし変数を算出するためのなまし変数算出ルーチン
である。図2に示すプログラムデータはなまし変数を使
った燃料噴射量制御を行うための燃料噴射量制御ルーチ
ンである。CPU51はこれらのルーチンを各燃焼サイ
クル毎に予め定められた所定時期に実行し、なまし変数
算出ルーチンが実行されてなまし変数を決定した後、燃
料噴射量制御ルーチンを実行する。
【0037】また、ROM52には、なまし変数算出ル
ーチンにおいて使用される図4,図5にそれぞれ示すマ
ップM1,M2が記憶されている。図4に示すマップM
1は、エンジン回転数NEと車速SPDに基づいてその
ときの運転状態(シフト値,エンジン回転数等)に応じ
た設定値としての許容衝撃値(以下、目標衝撃値とい
う)GTRGを求めるためのマップである。マップM1
は走行実験等から得られたデータに基づいて作成された
ものである。
【0038】加減速ショックを抑えるといっても、ある
程度の加速性能および減速性能(エンジンブレーキ性
能)を確保する必要はある。また、アクセルペダルの踏
込量を同じように変化させても加減速ショックはそのと
きの変速ギヤ比に依存するので、変速ギヤ比の大きなシ
フトチェンジレバーの小さめなシフトほど、より大きな
加減速ショックが許容されるように設定する必要があ
る。また、同じシフトであっても、アクセルペダルの踏
込量を同じように変化させたとき、加減速ショックはエ
ンジン回転数NEが高いときほど大きくなるので、高い
エンジン回転数NEほど、より大きな加減速ショックが
許容されるように設定する必要がある。
【0039】このため、本実施形態では、上述した条件
を考慮し、マップM1の一例として、図4に示すように
シフトチェンジレバーのシフト値S(S=1速〜5速)
が小さい(変速機のギヤ比が大きい)ほど、またエンジ
ン回転数NEが高いほど、目標衝撃値GTRGがより大
きな値に決定されるようにマップデータを設定してい
る。目標衝撃値GTRGは運転者が不快と感じない程度
の加減速ショックに抑えられるように設定されている。
また、エンジン回転数NEと車速SPDに基づいて目標
衝撃値GTRGを決定することから、マップM1を使っ
て決定された目標衝撃値GTRGは変速ギヤの遊び分も
考慮されたものとなっている。もちろん、マップM1の
設定内容は、自動車1に要求される種々の性能のうち何
を優先させるかなどの設計コンセプト、あるいはエンジ
ン特性や利用者のニーズ等に応じて適宜に変更すること
ができる。なお、図4では、目標衝撃値GTRGのデー
タの一部の例を数値表示している。
【0040】また、図5に示すマップM2は、加速度セ
ンサ9により検出された実際の衝撃値(以下、実衝撃値
という)GACTが目標衝撃値GTRGを超えたとき
に、その超えた量(衝撃値差)|ΔG|(=|GTRG
−GACT|)に応じてなまし値MGを求めるためのも
のである。加速のときのなまし値MGUと、減速のとき
のなまし値MGDとが別々のマップデータとして用意さ
れている。加速時のなまし変数NMGUは、加速のとき
のなまし値MGUを用いて、式 NMGU=MGU+M
GUOFにより計算され、減速時のなまし変数NMGD
は、減速のときのなまし値MGDを用いて、式 NMG
D=MGD+MGDOFにより計算される。ここで、M
GUOF,MGDOFはそれぞれオフセット量である。
なまし変数NMGU,NMGDは、それぞれのオフセッ
ト量MGUOF,MGDOF以上、「1.0」以下の範
囲の値をとる。
【0041】次に、図2,図3に示す各プログラムデー
タについて説明する。まず図3に示すなまし変数算出ル
ーチンについて説明する。ステップ110においては、
車速SPD,エンジン回転数NE,実衝撃値GACT,
今回の噴射量(指令値)QINT,前回の最終噴射量
(指令値)QFINOLDを読込む。噴射量QINT
は、エンジン回転数NEとアクセル開度ACCPからマ
ップ(図示せず)を用いて算出されたものである。
【0042】ステップ120においては、車速SPD,
エンジン回転数NEに基づいて目標衝撃値GTRGを算
出する。この目標衝撃値GTRGは、図5に示すマップ
M1を参照して求められる。
【0043】ステップ130においては、加速度センサ
9により検出された実衝撃値(加速度)GACTと目標
衝撃値GTRGとの差をとり、衝撃値差ΔG(=GTR
G−GACT)を計算する。そして、ステップ140に
おいて、衝撃値差の絶対値|ΔG|が設定値β以下であ
るか否かを判断する。設定値βは、各種センサの検出誤
差を排除して衝撃の判定精度を高めるために設定した値
である。衝撃値差の絶対値|ΔG|が設定値βを超える
ときは、次のステップ150において、今回の噴射量Q
INTと前回の最終噴射量QFINOLDとの差をとっ
て、噴射量差ΔQ(=QINT−QFINOLD)を算
出する。
【0044】そして、ステップ160において、噴射量
差ΔQが「0」以上であるか、すなわち加速状態である
か否かが判断される。加速状態であれば、次のステップ
170において、衝撃値差ΔGに基づいてなまし値MG
Uを算出する。なまし値MGUの算出は、図5のマップ
M2中に実線で示される加速時用のマップデータを参照
して行われる。次のステップ180においては、加速時
のなまし変数NMGUを、式 NMGU=MGU+MG
UOF により算出する。
【0045】一方、ステップ160で噴射量差ΔQが
「0」未満、すなわち減速状態であると判断されれば、
ステップ190において、ブレーキ信号BKLが「L
o」であるか、すなわちブレーキペダル44が踏まれて
いるか否かを判断する。ブレーキペダル44が踏まれて
いるときは、ステップ200において、衝撃値差の絶対
値|ΔG|が設定値γ以下であるか否かを判断する。設
定値γは、ブレーキペダル44が軽く踏まれた弱いブレ
ーキであるかどうかを、衝撃値差の絶対値|ΔG|から
判定できるように設定されている。|ΔG|≦γが成立
したときに弱いブレーキ、|ΔG|≦γが不成立のとき
に強いブレーキと判定される。そして、この実施形態で
は、弱いブレーキのときになまし制御を実行して減速シ
ョックの緩和を図り、強いブレーキのときにはなまし制
御を実行せず制動特性の向上を図るようにしている。
【0046】|ΔG|≦γが成立した弱いブレーキのと
きは、ステップ210において、衝撃値差ΔGに基づい
て減速のときのなまし値MGDを算出する。なまし値M
GDの算出は、図5のマップM2中に鎖線で示される減
速時用のマップデータを参照して行われる。次のステッ
プ220においては、減速時のなまし変数NMGDを、
式 NMGD=MGD+MGDOF により算出する。
【0047】一方、ステップ140において|ΔG|≦
βが成立したときと、ステップ200において強いブレ
ーキ(|ΔG|≦γが不成立)のときは、ステップ23
0において、なまし変数NMGU=NMGD=1.0に
設定される。つまり、この場合は燃料噴射量のなましは
行われない。
【0048】次に図2に示す燃料噴射量制御ルーチンに
ついて説明する。このプログラムでは、まずステップ1
0において、車速SPDが「0」、すなわち停車状態で
あるか否かを判断する。例えば停車状態でアクセルペダ
ルが踏まれる空吹かし(レーシング状態) のときはなま
し制御が行われない。
【0049】ステップ20においては、噴射量差の絶対
値|ΔQ|が設定値α以上であるか否かを判断する。設
定値αは、ハンチング等を防止するために|ΔQ|が小
さいときになまし制御が行われないように不感領域をも
たせるために設定されている。
【0050】ステップ30においては、噴射量差ΔQが
「0」以上であるか、すなわち加速状態であるか否かを
判断する。加速状態であれば、次のステップ40におい
て、今回の最終噴射量QFINを、式 QFIN=QF
INOLD+ΔQ×NMGUにより算出する。つまり、
燃料噴射量の増量値がなまし変数NMGU(≦1.0)
に応じてΔQ・NMGUに小さく補正されて、今回の最
終噴射量QFINが決定される。
【0051】一方、噴射量差ΔQが「0」以上でない、
すなわち減速状態であると判断されれば、ステップ50
において、今回の最終噴射量QFINを、式 QFIN
=QFINOLD+ΔQ×NMGD により算出する。
つまり、燃料噴射量の減量値がなまし変数NMGU(≦
1.0)に応じてΔQ・NMGU(但しΔQ<0)に大
きく補正されて、今回の最終噴射量QFINが決定され
る。
【0052】また、ステップ10において車速SPD=
0となる停車時と、ステップ20において|ΔQ|≧α
が不成立のときは、ステップ60において、初期の今回
の噴射量QINTが最終噴射量QFINとして設定され
る。つまり、燃料噴射量のなましは行われない。
【0053】そして、ステップ70において、今回の最
終噴射量(指令値)QFINに基づいて噴射指令をす
る。つまり、今回の燃焼サイクルにおいて、CPU51
は電磁スピル弁35のコイルを最終噴射量QFINに応
じた時間だけ通電させる。こうして噴射量QFINに応
じた量の燃料が燃料噴射ノズル14から燃焼室13へ噴
射される。
【0054】よって、アクセルペダルを踏込む加速時に
は、加速度センサ9により検出された実衝撃値GACT
と目標衝撃値GTRGとの差|ΔG|が設定値βを超え
ると、その差|ΔG|に応じて燃料噴射量の増量値が小
さくなまされる。この結果、不快な加速ショックを感じ
ることのないぎりぎりの加速感で自動車1は加速され
る。また、アクセルペダルの踏込みを緩める減速時に
は、加速度センサ9により検出された実衝撃値GACT
と目標衝撃値GTRGとの差|ΔG|が設定値βを超え
ると、その差|ΔG|に応じて燃料噴射量の減量値が小
さくなまされる。この結果、不快な減速ショックを感じ
ることのないぎりぎりの減速感で自動車1は減速され
る。つまり、加速度センサ9の検出値がフィードバック
されて、そのときの加減速ショックを不快と感じない許
容値以下に抑えるような燃料噴射量のなまし制御が行わ
れるので、自動車1の加減速時に運転者が不快な加減速
ショックを感じることがない。
【0055】また、ブレーキペダル44を軽く踏んだと
きは、燃料噴射量のなまし制御が行われるため、不快な
減速ショックを感じることなく減速することになる。一
方、ブレーキペダル44を強く踏んだときは、燃料噴射
量のなまし制御が行われないため、アクセルペダルから
足を離すと直ぐに燃料噴射量が低下するので、エンジン
ブレーキの効きがよくなって自動車1は速やかに制動す
る。また、停車中にアクセルペダルを踏んで空吹かしし
たとき(レーシング中)は、燃料噴射量のなまし制御が
行われないため、エンジン3の吹き上がりがよい。
【0056】また、自動車1が例えば衝突し、加速度セ
ンサ9からCPU51に入力されるエアバッグシステム
制御用の信号の入力値がその設定値を超えると、CPU
51からの作動指令によってエアバッグシステム8が作
動される。
【0057】以上詳述したようにこの実施形態によれ
ば、次の効果が得られる。 (1)ディーゼルエンジン3の燃料噴射制御において、
加速度センサ9により検出された衝撃値GACTをフィ
ードバックさせて、加減速ショックが不快に感じない程
度に抑えられるように燃料噴射量のなまし制御を行うよ
うにしたので、運転者に不快を感じさせないぎりぎりの
加速感あるいは減速感で自動車1を加減速させることが
できる。つまり、エンジン3の性能のばらつき等に依ら
ず、どのエンジンにもどんな運転状態であっても常に加
減速ショックを抑えることができる。よって、乗り心地
よさが保証された自動車1を提供できる。
【0058】(2)ブレーキペダル44を軽く踏んだと
きにはなまし制御が行われるので、運転者が不快と感じ
ない程度に減速ショックを抑えつつ自動車1を減速させ
ることができる。
【0059】(3)ブレーキペダル44を強く踏んだと
きにはなまし制御が行われないので、アクセルペダルか
ら足を離すと直ぐに燃料噴射量が低下してエンジンブレ
ーキの効きがよくなり、ブレーキペダル44を踏んだと
きに強い制動力を得ることができる。
【0060】(4)シフト値Sが小さいほど、またエン
ジン回転数NEが高いほど、より大きな値で目標衝撃値
GTRGが決定されるようにマップM1を設定し、運転
状態(シフト値S,エンジン回転数NE)に応じて許容
されるべき加減速ショックを異ならせたので、加速性能
および減速性能をさほど損なわずに済む。
【0061】(5)車速SPDとエンジン回転数NEと
に基づいて目標衝撃値GTRGを求めるマップM1を用
意したので、運転状態(シフト値S,エンジン回転数N
E)に応じて許容されるべき加減速ショックが異なるよ
うに設定しても、目標衝撃値GTRGを簡単に求めるこ
とができる。また、変速ギヤの遊びまでも考慮された適
切な目標衝撃値GTRGを決定できる。
【0062】(6)加速度センサ9をエアバッグシステ
ム8を作動させるための衝撃を検出することと、エンジ
ン3における燃料噴射量制御のための衝撃を検出するこ
ととの両方に兼用したので、加速度センサ9を1個で済
ませることができる。
【0063】(第2実施形態)次に本発明をガソリンエ
ンジンを搭載する自動車に具体化した第2実施形態を図
4〜図9に基づいて説明する。
【0064】この実施形態では、自動車1に設けられた
エンジンシステム2がガソリンエンジンシステムであ
る。図6において、第1実施形態とエンジンシステム2
が異なるのみでエアバッグシステム8や加速度センサ9
など他の構成は第1実施形態と同様である。但し、EC
U5で行われる制御はガソリンエンジン制御となる。な
お、第1実施形態と共通の部材(部品)等については同
じ符号を付して詳細な説明は省略し、特に異なる部分に
ついて詳しく説明する。
【0065】図7はガソリンエンジンシステムを示す。
このシステム2は、動力出力手段としてのガソリンエン
ジン(以下、単にエンジンという)61を備える。エン
ジン61には、ピストン62、シリンダ63及びシリン
ダヘッド64によって各気筒毎に燃焼室65が形成され
ている。エンジン61には吸気通路16と排気通路17
がそれぞれ接続されている。吸気通路16が燃焼室65
に繋がる吸気ポートには吸気バルブ66が設けられ、排
気通路17が燃焼室65に繋がる排気ポートには排気バ
ルブ67が設けられている。
【0066】エンジン61には、排気通路17内の排気
の一部を吸気通路16に還流させるEGR通路20が設
けられている。EGR通路20の途中には排気の還流量
を調節するEGR弁21が設けられている。EGR弁2
1は負圧作動弁であって、負圧通路22を通じてバキュ
ーム・スイッチング・バルブ(VSV)23に接続され
ている。これらの部品20〜23から構成されるEGR
装置は第1実施形態と基本的に同じ構造である。
【0067】吸気通路16の入口に設けられたエアクリ
ーナ24の下流側には、スロットル弁68が設けられて
いる。スロットル弁68はアクチュエータ69により開
度が調整される。アクチュエータ69は本実施形態では
ステッピングモータからなり、その出力軸の回転角に応
じた開度にスロットル弁68は調整される。アクセルペ
ダル(図示しない)にはその踏込量、すなわちアクセル
開度ACCPを検出するためのアクセルセンサ70が設
けられている。アクチュエータ69は、アクセル開度A
CCPを含む各種パラメータから決まるスロットル開度
TAに基づいてその出力軸の回転角が制御される。スロ
ットル弁68の開度はその近傍に設けられたスロットル
センサ71により検出される。
【0068】吸気通路16には吸気ポートのやや上流位
置にインジェクタ72が取付けられている。インジェク
タ72には燃料ポンプからプレッシャレギュレータ(図
示せず)を介して一定圧に保持された燃料が圧送されて
おり、インジェクタ72の開弁時間によって燃料噴射量
が決定される。
【0069】燃焼室65には点火プラグ73が設けられ
ている。点火プラグ73はディストリビュータ74に接
続され、イグナイタ75が発生させた高電圧がディスト
リビュータ74によりクランク角に同期するタイミング
で各気筒毎に分配されて点火プラグ73に印加される。
【0070】ディストリビュータ74には回転数検出手
段としての回転数センサ76が設けられている。回転数
センサ76はディストリビュータ74に内蔵されたクラ
ンクシャフトの回転に連動するロータ(図示略)の回転
を検出し、エンジン回転数NEに応じた信号を出力す
る。また、ディストリビュータ74には気筒判別センサ
77が設けられている。
【0071】エンジン3の運転状態を検出するセンサと
しては、その他に以下の各種センサが設けられている。
吸気通路16には吸気温度THAを検出するための吸気
温センサ40と、吸入空気量QAを計測するためのエア
ーフローメータ78が設けられている。また、排気通路
17には排気中の酸素濃度を検出するための酸素センサ
79が設けられている。また、第1実施形態と同様に冷
却水温THWを検出するための水温センサ42、車速S
PDを検出するための車速センサ43、ブレーキペダル
44が踏込まれたことを検知するブレーキセンサ45が
それぞれ設けられている。
【0072】加速度センサ9、エアフローメータ78、
各種センサ40,42,43,45,70,71,7
6,77,79はECU5の入力側に電気的に接続され
ている。また、前記エアバッグシステム8、VSV2
3、アクチュエータ69、各インジェクタ72及びイグ
ナイタ75はECU5の出力側に電気的に接続されてい
る。ECU5に内蔵されたマイクロコンピュータ50
は、CPU51、ROM52及RAM53を備える。C
PU51は各種センサ類9,40,42,43,45,
70,71,76,77,78,79からの入力信号に
基づき、実衝撃値GACT、吸入空気量QA、吸気温度
THA、車速SPD、冷却水温THW、スロットル開度
TA、アクセル開度ACCP、エンジン回転数NE、酸
素濃度、ブレーキ信号BRK等を得る。
【0073】ROM52には、図8に示す吸入空気量制
御ルーチンのプログラムデータと、図9に示すなまし変
数算出ルーチンのプログラムデータが記憶されている。
これらのプログラムはCPU51により各燃焼サイクル
毎に予め設定された所定時期に実行される。吸入空気量
制御ルーチンは、加速度センサ9により検出された実衝
撃値GACTに応じたなまし変数を使って1気筒当たり
に吸入させるべき空気量AFINを決定し、この空気量
AFINに応じた吸入空気量QAが得られるようにスロ
ットル弁68の開度を制御するためのプログラムデータ
である。一方、なまし変数算出ルーチンは、1気筒当た
りに吸入させるべき空気量AFINを計算するときに使
用されるなまし変数を決定するためのプログラムデータ
である。
【0074】1気筒当たりに吸入される空気量AFIN
が決まってこれに応じたスロットル開度TAにスロット
ル弁68が調整されれば、この状態で吸入される吸入吸
気量QAがエアフローメータ78により検出される。こ
の吸入空気量QAとエンジン回転数NE等に基づいて実
際に吸入される気筒当たりの空気量QGが算出される。
そして、酸素センサ79の出力信号から把握される空燃
比(エンジン61に吸入される混合気中の空気/燃料の
重量比)A/Fが理論空燃比となるように、その空気量
QGに適した燃料噴射量が決定される。インジェクタ7
2はこの燃料噴射量に応じた時間だけ開弁される。
【0075】また、ROM52には、第1実施形態で使
用された図4及び図5に示すマップM1,M2が記憶さ
れている。マップM1上に設定された目標衝撃値GTR
G、およびマップM2上に設定されたなまし値MGU,
MGDは、ガソリンエンジン61に適合させた設定に変
更することもできる。
【0076】また、ROM52には、エンジン61の運
転状態に応じたエンジン回転数NEを含む各種パラメー
タに基づいて最適な点火時期を算出するためのマップ等
のデータが記憶されている。CPU51はこのマップ等
に基づいてイグナイタ75による点火時期を制御する。
また、ROM52にはエンジン61の運転状態に応じた
各種パラメータに基づいて排気ガス再循環(EGR)を
行うべきか否かを判定するためのマップ等が記憶されて
いる。RAM53には各種制御で必要なデータ等が一時
記憶される。
【0077】また、第1実施形態と同様に、加速度セン
サ9からの入力値は、エンジン制御用の信号と、エアバ
ッグシステム制御用の信号とがそれぞれ別々にCPU5
1に入力される。また、ブレーキセンサ45からのブレ
ーキ信号BKLは、ブレーキペダル44が踏まれていな
いときにHiレベル、ブレーキペダル44が踏まれてい
るときにLoレベルとなる。
【0078】次に、図8,図9に示す各プログラムデー
タについて説明する。まず図9に示すなまし変数算出ル
ーチンについて説明する。なお、図8,図9中の設定値
α,β,γは第1実施形態と同様の考え方に基づいてガ
ソリンエンジンに適合させて設定されたものである。
【0079】ステップ410においては、車速SPD,
エンジン回転数NE,実衝撃値(実加速度)GACT,
今回の空気量AINT,前回の最終空気量AFINOL
Dを読込む。空気量(初期空気量)AINTは、エンジ
ン回転数NEとアクセル開度ACCPからマップを用い
て算出される。空気量AINTを必要に応じて補正する
ことにより以下に続く処理によって今回の最終空気量A
FINが決定される。
【0080】ステップ420においては、車速SPD,
エンジン回転数NEに基づいて目標衝撃値(目標加速
度)GTRGを算出する。この目標衝撃値GTRGの算
出は、図5に示すマップM1を参照して行われる。
【0081】ステップ430においては、加速度センサ
9により検出された実衝撃値(加速度)GACTと目標
衝撃値GTRGとの差をとり、衝撃値差ΔG(=GTR
G−GACT)を算出する。そして、ステップ440に
おいて、衝撃値差の絶対値|ΔG|が設定値β以下であ
るか否かを判断する。衝撃値差の絶対値|ΔG|が設定
値βを超えるときは、次のステップ450において、今
回の空気量AINTと前回の最終空気量AFINOLD
との差をとって、空気量差ΔA(=AINT−AFIN
OLD)を算出する。そして、ステップ460におい
て、空気量差ΔAが「0」以上であるか、すなわち加速
状態であるか否かを判断する。
【0082】加速状態であれば、次のステップ470に
おいて、衝撃値差ΔGに基づいてなまし値MGUを算出
する。なまし値MGUの算出は、図5のマップM2に実
線で示される加速時用のマップデータを参照して行われ
る。次のステップ480においては、加速時のなまし変
数NMGUを、式 NMGU=MGU+MGUOFによ
り算出する。
【0083】一方、ステップ460で空気量差ΔAが
「0」未満、すなわち減速状態であると判断されれば、
ステップ490において、ブレーキ信号BKLが「L
o」であるか、すなわちブレーキペダル44が踏まれて
いるか否かを判断する。ブレーキペダル44が踏まれて
いるときは、ステップ500において、衝撃値差の絶対
値|ΔG|が設定値γ以下であるか否かを判断する。
【0084】|ΔG|≦γが成立し、弱いブレーキであ
るときは、ステップ510において、衝撃値差ΔGに基
づいてなまし値MGDを算出する。なまし値MGDの算
出は、図5に鎖線で示される減速時用のマップデータを
参照して行われる。次のステップ520においては、減
速時のなまし変数NMGDを、式 NMGD=MGD+
MGDOF により算出する。
【0085】一方、ステップ440において衝撃値差の
絶対値|ΔG|が設定値β以下のときと、ステップ50
0において|ΔG|≦γが不成立、すなわちブレーキペ
ダル44が強く踏まれたときは、ステップ530におい
て、なまし変数NMGU=NMGD=1.0に設定され
る。つまり、この場合は燃料噴射量のなましは行われな
い。
【0086】次に図8に示す空気量制御ルーチンについ
て説明する。このプログラムでは、まずステップ310
において、車速SPDが「0」、すなわち停車状態であ
るか否かを判断する。SPD=0でなければ、次のテッ
プ320において、空気量差の絶対値|ΔA|が設定値
α以上であるか否かを判断する。
【0087】|ΔA|≧αが成立すれば、次のステップ
330において、空気量差ΔAが0以上であるか、すな
わち加速状態であるか否かを判断する。加速状態であれ
ば、次のステップ340において、今回の最終空気量A
FINを加速時のなまし変数NMGUを用いて、式 A
FIN=AFINOLD+ΔA×NMGU により算出
する。一方、ステップ330で空気量差ΔAが「0」未
満、すなわち減速状態であると判断されれば、ステップ
350において、今回の最終空気量AFINを減速時の
なまし変数NMGDを用いて、式 AFIN=AFIN
OLD+ΔA×NMGD により算出する。
【0088】また、ステップ310においてSPD=0
のとき(停車中)と、ステップ320において|ΔA|
≧αを満たさないときは、ステップ360において、今
回の初期空気量AINTが最終空気量AFINとして設
定される。
【0089】そして、ステップ370において、今回の
最終空気量AFINに基づいて、気筒当たりに吸入され
る空気量が最終空気量AFINとなるようなスロットル
開度TAを、エンジン回転数NE等のパラメータを用い
て算出する。次のステップ380においては、スロット
ル開度TA(指令値)に基づいて、アクチュエータ69
の出力軸の回転角を制御し、スロットル弁68の開度を
調整する。
【0090】そして、次回の燃焼サイクルにおいて、エ
アーフローメータ78により検出された吸入空気量QA
とエンジン回転数NE等に基づいて気筒に実際に吸入さ
れる気筒当たりの空気量QGを計算する。そして、酸素
センサ79により前回の燃焼サイクルにおいて検出され
た酸素濃度から求められる空燃比A/Fを参照し、空燃
比A/Fが理論空燃比となるように補正を加えて、その
気筒当たりの空気量QGに最適な燃料噴射量QFを計算
する。そして、燃料噴射量QFに応じた時間だけインジ
ェクタ72が開弁される。よって、不快な加減速ショッ
クを抑えるような噴射量の燃料がインジェクタ72から
噴射されるとともに、空燃比A/Fが理論空燃比となる
ように調整された混合気が気筒毎の燃焼室65に吸入さ
れることになる。なお、EGR実行中は、酸素センサ7
9の出力値から得られる空燃比A/Fがフィードバック
されることにより、EGR不実行中に比べてスロットル
弁68は広い開度に調整される。
【0091】よって、アクセルペダルを踏込む加速時に
は、加速度センサ9により検出された実衝撃値GACT
と目標衝撃値GTRGとの差|ΔG|が設定値βを超え
ると、その差|ΔG|に応じて吸入空気量QA(QG)
および燃料噴射量QFの各増量値が小さくなまされる。
この結果、不快な加速ショックを感じることのないぎり
ぎりの加速感で自動車1は加速される。また、アクセル
ペダルの踏込みを緩める減速時には、加速度センサ9に
より検出された実衝撃値GACTと目標衝撃値GTRG
との差|ΔG|が設定値βを超えると、その差|ΔG|
に応じて吸入空気量QA(QG)および燃料噴射量QF
の各減量値が小さくなまされる。この結果、不快な減速
ショックを感じることのないぎりぎりの減速感で自動車
1は減速される。つまり、加速度センサ9の検出値がフ
ィードバックされて、そのときの加減速ショックを不快
と感じない許容値以下に抑えるような吸入空気量および
燃料噴射量のなまし制御が行われる。従って、自動車1
の加減速時に運転者が不快な加減速ショックを感じるこ
とがない。
【0092】また、ブレーキペダル44を軽く踏んだと
きは、吸入空気量のなまし制御が実行されるので、不快
な減速ショックを感じることなく自動車1は減速する。
また、ブレーキペダル44を踏んだときは、吸入空気量
のなまし制御が実行されないので、自動車1は速やかに
制動する。さらに、停車中にアクセルペダルを踏んで空
吹かししたとき(レーシング中)は、吸入空気量のなま
し制御が実行されないため、エンジン61の吹き上がり
がよい。また、自動車1が例えば衝突し、加速度センサ
9からのエアバッグ制御用の信号の入力値がその設定値
を超えたときには、CPU51からの作動指令によって
エアバッグシステム8が作動される。
【0093】以上詳述したようにこの実施形態によれ
ば、次の効果が得られる。 (1)ガソリンエンジン61の吸入空気量制御におい
て、加速度センサ9により検出された実衝撃値GACT
をフィードバックさせて、加減速ショックが不快に感じ
ない程度に抑えられるようにアクセルペダルの踏込量の
変化に伴う吸入空気量の変化量をなます制御を採用した
ので、加減速ショックを抑えるようにエンジンを制御す
ることができる。よって、加速または減速時に運転者に
不快を感じさせないぎりぎりの加速感または減速感で自
動車1を加速または減速させることができ、乗り心地の
よい自動車1を提供することができる。その他、前記第
1実施形態で述べた(2)〜(6)の効果を同様に得る
ことができる。
【0094】なお、実施形態は上記に限定されず、以下
のように実施してもよい。 (n)エンジン制御用とエアバッグシステム用とで別々
の加速度センサを使用する構成としてもよい。この場
合、加速度センサの感度をそれぞれの使用目的に応じて
選択し、エンジン制御用には感度の良いものを使用す
る。この構成によれば、加速度センサの取付個数が増え
るものの、エアバッグシステム等の他の装置の使用目的
に制限されることなく、加減速ショックを緩和するエン
ジン制御にとって最も適した感度の加速度センサを採用
できる。よって、加減速ショックをより確実に抑制し、
一層乗り心地をよくすることができる。
【0095】(m)加速度センサを車幅方向の衝撃を検
出するものを別に追加して設け、旋回中における加減速
ショックを、前後方向の前後Gと車幅方向の横Gとを合
成して運転者が感じる旋回中の加速ショックを推定でき
るようにしてもよい。この構成によれば、カーブなどで
の旋回中においても、加減速ショックを適切に抑えるこ
とができる。
【0096】(p)加速度センサ(Gセンサ)以外の検
出器を使って加減速ショック(衝撃)を検出するように
してもよい。例えばダンパを基端を車体に固定し、ロッ
ド先端に重りを取り付けるなどし、加減速変化によって
伸縮するように車体に取付けておき、ダンパの伸縮変化
を検出するセンサを設け、このセンサにより検出される
ダンパの伸縮度合から加速度値(衝撃値)を得るように
してもよい。この構成ではダンパ及びセンサにより衝撃
検出手段が構成される。
【0097】(r)ディーゼルエンジンまたはガソリン
エンジンにおいて、前記なまし制御以外の燃料噴射量制
御や吸入空気量制御において実施することもできる。例
えばなまし変数を用いて燃料噴射量や空気量の増減量を
なますのではなく、加速度センサにより検出された実加
速度と目標加速度との差に応じて微分制御や積分制御に
より、実加速度を目標加速度に近づけるようにしたフィ
ードバック制御としてもよい。
【0098】(q)無人自動車のように、予め一定の加
速度で所定速度まで加速・減速されるように設定された
車両、つまりアクセルペダルのようなアクセル操作によ
って走行速度調整される方式ではない車両において本発
明を適用することもできる。例えば工場内を走行する無
人車において、加速度センサの検出値をフィードバック
させてモータ等の動力出力手段の回転出力を制御するこ
とにより車両を加減速制御するようにしてもよい。この
構成によれば、無人車は常に一定以下の加減速度で加減
速することになるので、荷崩れの心配もない。
【0099】(t)一定速度での走行中に何からのショ
ックを外部から受けて加減速ショックを受けたときにそ
のショックを緩和するようにエンジンを制御するように
してもよい。
【0100】(s)前記各実施形態では、不快を感じな
い程度の加減速ショックに抑えて乗り心地よさを追求す
ることを目的としたエンジン制御としたが、過大な加速
ショックを防止することを目的とするエンジン制御とし
てもよい。
【0101】(k)加速ショックと減速ショックのうち
一方だけを抑えることを目的としたエンジン制御として
もよい。 (h)第2実施形態において、スロットル弁68を駆動
させるアクチュエータ69を負圧作動弁とEVRVとを
組合せた構成としてもよい。
【0102】(x)ディーゼルエンジン,ガソリンエン
ジンにおいて実施したが、LPG車、電気自動車、これ
らの燃料または動力源を組み合わせて走行する車両にお
いて実施することもできる。
【0103】前記各実施形態から把握され、特許請求の
範囲に記載されていない技術的思想(発明)を、その効
果とともに以下に記載する。 (イ)請求項1〜請求項7いずれか一項において、前記
動力出力手段は内燃機関である。この構成によっても、
請求項1〜請求項7いずれか一項に係る発明と同様の効
果が得られる。
【0104】(ロ)請求項1〜請求項7のいずれか一項
において、前記動力出力手段がディーゼルエンジンであ
って、前記制御手段は前記衝撃検出手段により検出され
た衝撃を小さくする出力となるように該ディーゼルエン
ジンに対する燃料噴射量を制御する。この構成によれ
ば、請求項1〜請求項7のいずれか一項に係る発明と同
様の効果が得られる。
【0105】(ハ)請求項1〜請求項7のいずれか一項
において、前記動力出力手段がガソリンエンジンであっ
て、前記制御手段は前記衝撃検出手段により検出された
衝撃を小さくする出力となるように該ガソリンエンジン
の吸入空気量および燃料噴射量を制御する。この構成に
よれば、請求項1〜請求項7のいずれか一項に係る発明
と同様の効果が得られる。
【0106】(ニ)請求項1〜請求項7のいずれか一項
において、車両の走行速度を調整するための速度調整操
作部を備え、前記制御手段は、前記衝撃検出手段により
検出された検出値をフィードバックさせて前記速度調整
操作部の操作に応じた出力値を前記衝撃を緩和する方向
に補正した出力とするように前記動力出力手段を制御す
る。この構成によれば、請求項1〜請求項7のいずれか
一項に係る発明と同様の効果が得られる。
【0107】(ホ)前記(ニ)において、車両の車速を
検出する車速検出手段を備え、前記車速検出手段により
検出された車速が零の停車状態では、前記制御手段は前
記動力出力手段に対する前記衝撃を緩和させる制御を実
行しない。この構成によれば、停車状態で速度調整操作
部を操作して空吹かししたときの動力出力手段の吹き上
がりをよくすることができる。
【0108】(ヘ)請求項2〜請求項7のいずれか一項
において、前記設定値は、前記動力出力手段の出力回転
数が同じ条件下では、前記動力出力手段の出力軸と駆動
輪との間の変速ギヤ比が大きいほど大きな値をとるよう
に設定されている。この構成によれば、そのときどきの
変速ギヤ比に応じた適切な加速感または減速感が得られ
る。
【0109】(ト)請求項2〜請求項7のいずれか一項
において、前記設定値は、前記動力出力手段の出力軸と
駆動輪との間の変速ギヤ比が大きいほど、かつ前記動力
出力手段の出力回転数が高いほど大きな値をとるように
設定されている。この構成によれば、そのときどきの変
速ギヤ比と出力回転数から決まる運転状態に応じた適切
な加速感または減速感が得られる。
【0110】(チ)前記(ヘ)又は(ト)において、前
記車両には車速を検出する車速検出手段と、前記動力出
力手段の出力回転数を検出する回転数検出手段とが備え
られ、前記制御手段は前記両検出手段により検出された
車速と出力回転数とから前記設定値を求める。この構成
によれば、車速と出力回転数とから、変速ギヤ比に応じ
た設定値、あるいは変速ギヤ比と出力回転数から決まる
運転状態に応じた設定値が簡単に求めることができる。
しかも、変速機のギヤの遊びまでも考慮された適切な設
定値を決定できる。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
7に記載の発明によれば、車両の走行速度変化時に発生
した衝撃は検出した衝撃検出手段の検出値をフィードバ
ックさせてその衝撃を小さくする側に補正した出力とす
るように動力出力手段を制御するようにしたので、車両
の走行速度変化時の衝撃が小さく抑えられ、予め車両の
走行特性に応じて設定されたデータに基づくだけでは防
ぎ切れない車両の走行速度変化時の衝撃を抑制でき、好
適な走行性を提供できる。
【0112】請求項2及び請求項7に記載の発明によれ
ば、衝撃検出手段により検出された衝撃値が設定値を超
える量が大きいほど、動力出力手段の出力を補正する度
合を大きくしたので、車両の走行速度変化時の衝撃を速
やかに抑制できる。
【0113】請求項3及び請求項7に記載の発明によれ
ば、制動操作部が操作されたときには衝撃を緩和させる
ための動力出力手段の制御が実行されないため、制動時
に車両を速やかに制動させることができる。
【0114】請求項4及び請求項7に記載の発明によれ
ば、制動操作が操作されたときには、衝撃検出手段によ
り検出された衝撃値に基づいてその制動の強弱を判断
し、弱い制動のときには衝撃を緩和するための動力出力
手段の制御を実行させるようにしたので、制動操作が強
い時には速やかに制動でき、制動操作が弱い時には減速
衝撃を抑えつつ制動させることができる。
【0115】請求項5及び請求項7に記載の発明によれ
ば、車速と出力回転数とに基づいてその時々の運転状態
に応じた設定値を求めるようにしたので、その時々の運
転状態に応じた適切な加速感または減速感を得ることが
できる。
【0116】請求項6及び請求項7に記載の発明によれ
ば、衝撃検出手段を、エアバッグシステムを作動させる
制御に必要な衝撃を検出することにも兼用して使用する
ので、他の装置との部品の兼用により部品点数の低減を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるディーゼルエンジンステ
ムの摸式図。
【図2】燃料噴射量制御ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図3】なまし変数算出ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図4】目標衝撃値を求めるためのマップ図。
【図5】なまし値を求めるためのマップ図。
【図6】自動車の摸式側面図。
【図7】第2実施形態におけるガソリンエンジンステム
の摸式図。
【図8】吸入空気量制御ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図9】なまし変数算出ルーチンを示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1…車両としての自動車、3…動力出力手段としてのデ
ィーゼルエンジン、5…制御手段としてのECU、8…
エアバッグシステム、9…衝撃検出手段としての加速度
センサ、38,76…回転数検出手段としての回転数セ
ンサ、43…車速検出手段としての車速センサ、44…
制動操作部としてのブレーキペダル、45…制動操作検
出手段としてのブレーキセンサ、51…制御手段を構成
するCPU、61…動力出力手段としてのガソリンエン
ジン、GACT…衝撃値、GTRG…設定値としての目
標衝撃値。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両を走行させるための動力を出力する
    動力出力手段と、 車両の走行速度変化時の衝撃を検出する衝撃検出手段
    と、 前記衝撃検出手段により検出された検出値をフィードバ
    ックさせて前記衝撃を小さくする側に補正した出力とす
    るように前記動力出力手段を制御する制御手段とを備え
    ている車両における走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記衝撃検出手段によ
    り検出された衝撃値が予め定められた設定値を超える量
    が大きいほど、前記動力出力手段の出力を補正する度合
    を大きくする請求項1に記載の車両における走行制御装
    置。
  3. 【請求項3】 車両を制動させるための制動操作部が操
    作された状態にあることを検出する制動操作検出手段を
    備え、前記制動操作部が操作された状態にあることが前
    記制動操作検出手段により検出されたときには、前記制
    御手段は前記動力出力手段に対する前記衝撃を緩和させ
    る制御を実行しない請求項1又は請求項2に記載の車両
    における走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制動操作が操作された状態にあるこ
    とが前記制動操作検出手段により検出されたときには、
    前記制御手段は前記衝撃検出手段により検出された衝撃
    値に基づいてその制動の強弱を判断し、弱い制動のとき
    に限り前記動力出力手段に対する前記衝撃を緩和する制
    御を実行する請求項3に記載の車両における走行制御装
    置。
  5. 【請求項5】 車両は車速を検出する車速検出手段と、
    前記動力出力手段の出力回転数を検出する回転数検出手
    段とを備え、前記制御手段は当該両検出手段により検出
    された車速と出力回転数とに基づいてその時々の運転状
    態に応じた前記設定値を求める請求項2〜請求項4のい
    ずれか一項に記載の車両における走行制御装置。
  6. 【請求項6】 車両にはエアバッグシステムが備えら
    れ、前記衝撃検出手段は、前記エアバッグシステムを作
    動させるための衝撃を検出することも兼ねている請求項
    1〜請求項5のいずれか一項に記載の車両における走行
    制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記
    載の前記走行制御装置を備えた車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7000596B2 (en) 2003-10-03 2006-02-21 Cummins Westport Inc. Method and apparatus for controlling an internal combustion engine using combustion chamber pressure sensing

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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