JPH1135677A - 熱安定性に優れたポリアルコールおよびその製造法 - Google Patents

熱安定性に優れたポリアルコールおよびその製造法

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JPH1135677A
JPH1135677A JP18955997A JP18955997A JPH1135677A JP H1135677 A JPH1135677 A JP H1135677A JP 18955997 A JP18955997 A JP 18955997A JP 18955997 A JP18955997 A JP 18955997A JP H1135677 A JPH1135677 A JP H1135677A
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polyalcohol
group
reduction catalyst
polyketone
metal
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Kazuyuki Yada
和之 矢田
Shigeaki Suzuki
繁昭 鈴木
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱時に構造変化を起こさない熱安定性に優
れたポリアルコールを提供すること。 【解決手段】 一酸化炭素とオレフィン系化合物の共重
合体であるポリケトンを金属還元触媒の存在下に水素還
元して得られるポリアルコールを、スルホン酸基、カル
ボン酸基、およびチオ尿素基からなる群から選ばれる少
なくとも1種類の官能基を有する樹脂と接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一酸化炭素とオレフ
ィン系化合物の共重合体であるポリケトンを還元して得
られる、食品などの包装材料として有用なポリアルコー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素とオレフィン系化合物の共重
合体であるポリケトンを触媒の存在下に水素還元するポ
リアルコールの製造方法は、例えば特開平1−1498
28号公報、特開平1−204929号公報、特開平2
−232228号公報、特開平5−339367号公
報、および特開平6−49203号公報に開示されてい
る。これらの従来の製造法においては、得られるポリア
ルコールの熱安定性については特に言及されていない。
また、ポリケトン中に残存する金属触媒の除去方法とし
ては、例えばパラジウムをホスフィンやアミンなどの錯
化剤と接触させる方法が特開昭63−251429号公
報および特開昭63−273641号公報に開示されて
いるが、ポリアルコール中の金属成分の除去方法につい
て言及した先行文献はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはポリアル
コールの製造法を検討している過程において、一酸化炭
素とオレフィン系化合物の共重合体であるポリケトンを
金属還元触媒の存在下に水素還元して得られるポリアル
コールは、加熱溶融時にテトラヒドロフラン環への構造
変化や着色を引き起こす場合があり、これに伴い酸素バ
リアー性が低下すること、およびこの構造変化や着色は
該金属還元触媒に由来する金属成分の残存により引き起
こされることを認めた。したがって、本発明の目的は、
ポリケトンを金属還元触媒の存在下に水素還元した場合
に、加熱しても構造変化を起こさない熱安定性に優れた
ポリアルコールおよびその製造法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、一酸化炭
素とオレフィン系化合物との共重合体であるポリケトン
を金属還元触媒の存在下に水素還元して得られるポリア
ルコール中に存在する該金属還元触媒に由来する金属成
分を除去する方法について鋭意検討した結果、一酸化炭
素とオレフィン系化合物の共重合体であるポリケトンを
金属還元触媒の存在下に水素還元して得られるポリアル
コールを、スルホン酸基、カルボン酸基、およびチオ尿
素基からなる群から選ばれる少なくとも1種類の官能基
を有する樹脂と接触させる、あるいは該ポリケトンを該
金属還元触媒に由来する金属成分に配位可能なキレート
性化合物の溶液で洗浄して該金属還元触媒に由来する金
属成分を除去することにより、熱安定性に優れたポリア
ルコールが得られることを見いだして、本発明を完成さ
せるに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】ポリアルコールの原料となるポリ
ケトンは、一酸化炭素とオレフィン系化合物の共重合体
である。オレフィン系化合物は一酸化炭素と共重合でき
るものであれば特に制限がなく、また1種類のみを用い
ても2種類以上のオレフィン系化合物を組み合わせて用
いてもよい。一酸化炭素とオレフィン系化合物の共重合
はラジカル重合法または遷移金属触媒重合法により行う
ことができる。前者に関する方法は、例えば、米国特許
2,495,286号明細書、特開昭53−12869
0号公報および特開昭53−128691号公報などに
開示されている。また、後者に関する方法は、例えば、
特開昭59−197427号公報、特開昭61−912
26号公報、特開昭62−232434号公報、特開昭
62−53332号公報、特開昭63−3025号公
報、特開昭63−105031号公報、特開昭63−1
32937号公報、特開平1−149829号公報、特
開平2−67319号公報に開示されている。オレフィ
ン系化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−オクテン、イソプレン、ブタジエン、
1,7−オクタジエン、酢酸ビニル、スチレン、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、N−ビニルピロリド
ンなどが例示されるが、エチレンとプロピレン、1−ブ
テンおよび1−オクテンなどの1−オレフィンとの混合
物が好ましく、特にエチレンのみが好ましい。一酸化炭
素とオレフィン系化合物との共重合比率には特に制限は
ないが、酸素バリアー性材料として優れたポリアルコー
ルを得るためには、一酸化炭素の共重合比率が40〜5
0モル%であることが好ましく、45〜50モル%であ
ることがより好ましい。
【0006】ポリケトンを水素還元する際に用いられる
触媒は、ポリケトン中のカルボニル基を水素還元できる
ものであれば特に制限はなく、例えば、ラネーニッケ
ル、ラネーコバルト、ラネー銅、アドキンス触媒、パラ
ジウム黒、ケイソウ土担持ニッケル、シリカ担持パラジ
ウム、アルミナ担持ルテニウムが挙げられる。ところ
で、本発明者らはルテニウム錯体触媒、特にルテニウム
化合物、およびトリアルキルホスフィンから調製して成
る触媒がポリケトンの水素還元に適していることを見い
だし特願平8−31669号として特許出願した。本発
明の方法はポリケトンをいかなる金属還元触媒を用いて
還元して得られるポリアルコールにも適用可能である
が、均一系触媒であるルテニウム錯体触媒を使用して製
造したポリアルコールから金属還元触媒に由来する金属
成分を除去する場合に特に有効である。本発明における
金属還元触媒に由来する金属成分とは金属還元触媒を構
成する金属成分、および該金属還元触媒が反応中に活性
化や分解を受け反応前とは異なる酸化状態となった金属
成分のいずれの場合をも表すが、本発明の方法によれば
いずれの金属成分でも除去可能である。
【0007】本発明で用いられる樹脂はスルホン酸基、
カルボン酸基、およびチオ尿素基からなる群から選ばれ
る少なくとも1種類の官能基を有する樹脂であり、好ま
しくはスルホン酸基および/またはカルボン酸基を有す
る陽イオン交換樹脂である。樹脂の形態に特に制限はな
いが、残存触媒成分の除去効率、樹脂とポリマーの分離
効率の点から樹脂径として0.2mm〜2.5mmの球
状の樹脂が好ましい。使用する樹脂量はポリアルコール
中に残存している金属還元触媒成分量と樹脂に含有され
ている官能基量、およびポリマーと樹脂の接触時間によ
って影響されるが、金属還元触媒の金属1グラム原子あ
たり官能基として0.1〜1000モル当量、好ましく
は50〜300モル当量である。樹脂量が少なすぎると
金属還元触媒成分の除去が不十分となり、多すぎると経
済的に不利となる。
【0008】本発明で用いられるキレート性化合物は金
属還元触媒にキレート配位するものであり、例えば、シ
ュウ酸、コハク酸などの多座カルボン酸類;1,2−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジ
メチルホスフィノ)エタンなどの多座ホスフィン類;エ
チレンジアミン、1,10−フェナントロリンなどの多
座アミン類;エチレングリコール、グリセロールなどの
多座アルコール類などが例示されるが、特に好ましい化
合物はシュウ酸である。洗浄に用いる化合物量はポリア
ルコール中に残存している金属還元触媒成分量、および
ポリマーの洗浄時間、回数によって影響されるが、金属
還元触媒の金属1グラム原子あたり0.05〜500モ
ル当量、好ましくは0.5〜50モル当量である。化合
物量が少なすぎると金属還元触媒成分の洗浄除去効果が
不十分となり、多すぎるとキレート化合物がポリマー中
に残存する可能性が高くなり、経済的にも不利となる。
【0009】本発明の方法のうち、樹脂と接触させる方
法はポリアルコールを懸濁した状態でも行えるが、溶媒
に溶解して行うのが好ましい。懸濁媒または溶媒として
はポリアルコールが懸濁媒または溶媒と反応しなければ
特に制限はなく、メタノール、エタノール、シクロヘキ
サノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール
などのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;ジクロ
ロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類;N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの
アミド類;ジメチルスルホキシド、スルホランなどの含
硫黄化合物;アンモニア、トリエチルアミンなどのアミ
ン類;水等が例示される。これらの懸濁媒または溶媒は
単独で用いてもよく、2種類以上の混合物として用いて
もよい。ポリアルコールを溶解するという点から特に好
ましい溶媒は、前記のアルコール類、含硫黄化合物、ま
たはこれらと水との混合物である。懸濁媒の使用量には
特に制限はないがポリアルコール1重量部に対して、5
〜500重量部、好ましくは10〜100重量部であ
る。また、溶媒の使用量はポリアルコールを溶解できる
量であれば特に制限はないが、ポリアルコール1重量部
に対して、5〜500重量部、好ましくは10〜100
重量部である。懸濁媒、溶媒とも使用量が少なすぎると
ポリマーと樹脂との接触が充分に行えず、多すぎると経
済的に不利である。
【0010】本発明の方法のうち、キレート性化合物の
溶液中で洗浄する方法は該溶液中でポリアルコールを懸
濁させて行う。キレート性化合物溶液を調製する溶媒と
しては、キレート性化合物を溶解しポリアルコールを溶
解しないことが好ましく、例えばヘキサン、シクロヘキ
サン、ベンゼンなどの炭化水素類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエー
テル類;アセトン、2−ブタノン、シクロヘキサノンな
どのケトン類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル
類;ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドンなどのアミド類;アンモニア、トリエチル
アミンなどのアミン類;水等が例示される。これらの溶
媒は単独で用いてもよく、2種類以上の溶媒の混合物と
して用いてもよい。特に好ましい溶媒は、前記の炭化水
素類、エーテル類、エステル類、またはこれらの混合物
である。溶媒量はキレート性化合物を充分に溶解でき、
ポリアルコールが懸濁状態となる量であれば特に制限は
ないが、ポリアルコール1重量部に対して、5〜500
重量部、好ましくは10〜100重量部である。
【0011】本発明の方法は、水素還元で得られる反応
液にそのまま、またはこれに適当な溶媒を添加したもの
に適用してもよく、水素還元反応液に直接、濾過、遠心
分離、抽出および/または濃縮などの操作を加えた後に
適用してもよい。これらの操作の前後に適当な溶媒を加
えたものに適用することもできる。また、水素還元反応
液から溶媒除去、析出などの操作により分離したポリア
ルコールを適当な溶媒に溶解した溶液または懸濁した懸
濁液に適用することも可能である。ポリアルコールと樹
脂および/またはキレート性化合物との接触は回分式あ
るいは連続式のいずれの方法でも行うことができる。接
触時の温度については特に制限はないが、0〜200℃
の範囲、好ましくは10〜60℃の範囲である。
【0012】このようにして得られる、金属成分の除去
処理を行ったポリアルコール溶液または懸濁液からのポ
リアルコールの回収は、通常の方法、例えば溶液からは
溶媒除去、析出、再沈殿などの方法を、懸濁液からはこ
れらの方法に濾過などの方法を適宜組み合わせることに
より行われる。
【0013】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明の方法をより具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0014】フィルムの製膜法直径60mmの押出機を
用いてポリアルコールを720mm幅Tダイよりポリア
ルコールの融点より30℃高い温度で押し出し、厚み3
0μのフィルムを製膜した。
【0015】酸素透過量の測定法 MODERN CONTROLS,INC.製酸素透過
率測定装置MOCONOX−TRAN10/50型を用
いて20℃で測定した。
【0016】参考例1 容量1000mlの撹拌装置付ステンレス製オートクレ
ーブに、エチレンと一酸化炭素との交互共重合体を4
9.5g、ルテニウムアセチルアセトナート0.798
g、トリ(n−ブチルホスフィン)2.43g、フェニ
ルホスホン酸0.318g、およびスルホランと水との
混合物(容量比60/40)450mlを仕込み、反応
器を封じた。室温で系内を水素ガスで置換した後、50
気圧まで水素を圧入した。オートクレーブ内を撹拌しな
がら内温が160℃になるまでオートクレーブを加熱
し、その後水素を追加して全圧80気圧で5時間加熱撹
拌を続け、つづいて内温を150℃、全圧150気圧に
して10時間加熱撹拌を行った。反応終了後、内容物を
反応器から加圧下でアセトン中に抜き出した。析出した
ポリマーを濾別し、アセトンで3回洗浄した後に減圧下
で乾燥して白色のポリアルコールを得た。収率は原料交
互共重合体に対して92%であった。NMR分析によ
り、本ポリアルコールはテトラヒドロフラン環構造を3
%含有していることが判明した。また、ポリアルコール
中のルテニウム量は515ppmであり、このポリアル
コールの相対湿度65%における酸素透過量は0.02
5(cc・20μm/m2・日・atm)であった。
【0017】比較例1 参考例1で得られたポリアルコールを溶媒の非存在下、
170℃で1時間加熱したところ、ポリマーは黄色く着
色し、テトラヒドロフラン環構造の量は8%に増加し
た。また実施例1と同条件で酸素透過量を測定したとこ
ろ0.20(cc・20μm/m2・日・atm)と大
幅な増加が認められた。
【0018】実施例1 参考例1で得られたポリアルコール5gをメタノール3
00mlに溶解し、次にスルホン酸型陽イオン交換樹脂
アンバーリスト15(オルガノ株式会社製)を300m
g加えて室温で3時間撹拌した。撹拌終了後、樹脂を濾
別し、濾液から溶媒を蒸発させた残りを減圧乾燥して白
色の固形物を得た。得られたポリアルコール中のルテニ
ウム量は15ppmであり、170℃にて1時間加熱し
ても、ポリマーは白色のままであり、テトラヒドロフラ
ン環構造の量も3%と加熱前の値と同じであった。また
参考例1と同条件で酸素透過量を測定したところ、その
値は参考例1のものと同じであった。
【0019】実施例2 実施例1で使用したイオン交換樹脂アンバーリスト15
の代わりにチオ尿素型キレート樹脂TP214(ドイツ
・バイエル社製)を用いた以外は実施例1と同様の操作
を行った。得られたポリアルコール中のルテニウム量は
25ppmであり、170℃にて1時間加熱してもポリ
マーは白色のままであり、テトラヒドロフラン環構造の
量は4%と加熱前と比較して1%の増加に留まった。ま
た参考例1と同条件で酸素透過量を測定したところ、そ
の値は0.03(cc・20μm/m2・日・atm)
と若干の増加に留まった。
【0020】実施例3 実施例1で使用したイオン交換樹脂アンバーリスト15
の代わりにカルボン酸型陽イオン交換樹脂IRC50
(オルガノ株式会社製)を用いた以外は実施例1と同様
の操作を行った。得られたポリアルコール中のルテニウ
ム量は20ppmであり、170℃にて1時間加熱して
もポリマーは白色のままであり、テトラヒドロフラン環
構造の量は4%と加熱前と比較して1%の増加に留まっ
た。
【0021】比較例2 実施例1で使用したイオン交換樹脂アンバーリスト15
の代わりにエチレンジアミン型キレート樹脂CR−20
(三菱化学製)を用いた以外は実施例1と同様の操作を
行った。得られたポリアルコール中のルテニウム量は4
11ppmであり、170℃にて1時間加熱するとポリ
マーは黄色く着色し、テトラヒドロフラン環構造の量は
7%と加熱前と比較して4%の増加が認められた。
【0022】実施例4 参考例1で得られたポリアルコール5gを、シュウ酸1
8mgのアセトン溶液100mlに懸濁させて室温で3
時間撹拌した。撹拌終了後、ポリマーを濾別し、アセト
ンで2回洗浄を行い減圧下で乾燥した。得られたポリア
ルコール中のルテニウム量は22ppmであり、170
℃にて1時間加熱してもポリマーは白色のままであり、
ポリアルコール中のテトラヒドロフラン環構造の量は3
%と加熱前の値と同じであった。
【0023】比較例4 実施例4で使用したシュウ酸のアセトン溶液の代わり
に、キレート性化合物であるシュウ酸を含まないアセト
ンを用いた以外は実施例4と同様の操作を行った。得ら
れたポリアルコール中のルテニウム量は372ppmで
あり、170℃にて1時間加熱するとポリマーは黄色く
着色し、ポリアルコール中のテトラヒドロフラン環構造
の量は8%に増加した。
【0024】比較例5 実施例1で得られたポリアルコールに下表のルテニウム
量になるように水素化触媒を添加して、170℃にて1
時間加熱を行い、ポリアルコール中のテトラヒドロフラ
ン環構造の量を調べた。結果を
【0025】
【表1】
【0026】に示す。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、一酸化炭素とオレフィ
ン系化合物の共重合体であるポリケトンの水素還元ポリ
マー中の金属還元触媒に由来する金属成分を除去するこ
とにより熱安定性に優れたポリアルコールを製造するこ
とができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一酸化炭素とオレフィン系化合物の共重
    合体であるポリケトンを金属還元触媒の存在下に水素還
    元して得られるポリアルコールにおいて、該金属還元触
    媒に由来する金属成分含有量が50ppm以下である熱
    安定性に優れたポリアルコール。
  2. 【請求項2】 オレフィン系化合物がエチレンである請
    求項1記載のポリアルコール。
  3. 【請求項3】 金属還元触媒に由来する金属成分がルテ
    ニウムである請求項1または2に記載のポリアルコー
    ル。
  4. 【請求項4】 ポリケトンが交互共重合体である請求項
    3記載のポリアルコール。
  5. 【請求項5】 一酸化炭素とオレフィン系化合物の共重
    合体であるポリケトンを金属還元触媒の存在下に水素還
    元して得られるポリアルコールを、スルホン酸基、カル
    ボン酸基、およびチオ尿素基からなる群から選ばれる少
    なくとも1種類の官能基を有する樹脂と接触させること
    により該金属還元触媒に由来する金属成分を除去するこ
    とを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    ポリアルコールの製造法。
  6. 【請求項6】 官能基を有する樹脂がスルホン酸基およ
    び/またはカルボン酸基を含有する陽イオン交換樹脂で
    ある請求項5記載のポリアルコールの製造法。
  7. 【請求項7】 一酸化炭素とオレフィン系化合物の共重
    合体であるポリケトンを金属還元触媒の存在下に水素還
    元して得られるポリアルコールを、カルボン酸基、ホス
    フィノ基、スルホン酸基、アミノ基、ヒドロキシル基か
    らなる群から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有す
    るキレート性化合物の溶液で洗浄することにより該金属
    還元触媒に由来する金属成分を除去することを特徴とす
    る、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリアルコー
    ルの製造法。
  8. 【請求項8】 キレート性化合物がカルボン酸基および
    /またはスルホン酸基を有する化合物である請求項7記
    載のポリアルコールの製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013034536A1 (de) 2011-09-09 2013-03-14 Bayer Intellectual Property Gmbh Verfahren zur herstellung von polyolen durch hydrierung von co/olefin-copolymeren
EP2778188A1 (de) 2013-03-12 2014-09-17 Bayer MaterialScience AG Verfahren zur Herstellung von Olefin-CO-Terpolymeren
EP2778189A1 (de) 2013-03-12 2014-09-17 Bayer MaterialScience AG Semi-batch Verfahren zur Herstellung von Olefin-CO-Copolymeren

Cited By (4)

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DE102011053466A1 (de) 2011-09-09 2013-03-14 Bayer Materialscience Aktiengesellschaft Verfahren zur Herstellung von Polyolen durch Hydrierung von CO/Olefin-Copolymeren
EP2778188A1 (de) 2013-03-12 2014-09-17 Bayer MaterialScience AG Verfahren zur Herstellung von Olefin-CO-Terpolymeren
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