JPH1135609A - α−オレフィン共重合体の製造法 - Google Patents

α−オレフィン共重合体の製造法

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JPH1135609A
JPH1135609A JP18947897A JP18947897A JPH1135609A JP H1135609 A JPH1135609 A JP H1135609A JP 18947897 A JP18947897 A JP 18947897A JP 18947897 A JP18947897 A JP 18947897A JP H1135609 A JPH1135609 A JP H1135609A
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compound
organoaluminum compound
polymerization
solid catalyst
catalyst component
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JP18947897A
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English (en)
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Takayasu Aoki
孝安 青木
Masabumi Shimizu
正文 清水
Fumihiko Usui
文彦 臼井
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い触媒活性で運転安定性に優れたオレフィ
ンの気相共重合を容易に達成する。 【解決手段】 エチレン及び炭素数3−20のα−オレ
フィンからなる群から選ばれる少なくとも2種をTi、
Mg及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分及び有
機アルミニウム化合物成分の存在下に気相共重合してα
−オレフィン共重合体を製造する方法において、有機ア
ルミニウム化合物を不活性溶媒で希釈し、有機アルミニ
ウム化合物の濃度が10g/l以下の状態で固体触媒成
分と接触せしめ、次いで重合槽に供給することを特徴と
するα−オレフィン共重合体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はα−オレフィン共重
合体の製造法に関するものである。更に詳しくは、本発
明は助触媒である有機アルミニウム成分を重合に対して
不活性な溶媒で希釈した状態で固体触媒成分と予め接触
させてから、反応器にフィードすることによって高い触
媒活性を有し、かつ運転安定性に優れたポリオレフィン
の気相重合を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】気相重合によりエチレンの重合をするこ
とは特公昭47−13962のように溶剤回収をする必
要がないという点でコスト的に有利な製造方法である。
特に流動層式気相重合反応器は攪拌翼式にくらべて、よ
り単純なプロセスでコスト的に優れている。その際、特
開昭58−201802号や特開平5−222124号
のように、触媒(固体成分)は分散板より上、助触媒
(有機アルミニウム化合物)は循環ガスラインにフィー
ドするのが一般的である。このように気相法で触媒と助
触媒を別々にフィードすると、有機アルミニウム化合物
によるチタン活性成分の還元による活性低下が生じない
等の利点がある。その反面触媒と助触媒の接触効率が低
下し、一般にスラリー重合とくらべて、より多くの助触
媒が必要となり、触媒活性の低下ひいては、製品ポリマ
ーのコストが高くなるという問題があった。また、特開
平4−91103及び特開平4−91107各号公報に
は、固体触媒成分をプロパンスラリーとして供給し、有
機アルミニウム化合物はそのまま使用する方法が示され
ているが、これ等の方法でも充分な触媒活性は得られて
いない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、高い触媒活性でかつ運転安定性に優れたα
−オレフィンの気相共重合を容易に達成することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によるα−オレフ
ィン共重合体の製造法は、エチレン及び炭素数3−20
のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも2
種をTi、Mg及びハロゲンを必須成分とする固体触媒
成分及び有機アルミニウム化合物成分の存在下に気相共
重合してα−オレフィン共重合体を製造する方法におい
て、有機アルミニウム化合物を不活性溶媒で希釈し、有
機アルミニウム化合物の濃度が10g/l以下の状態で
固体触媒成分と接触せしめ、次いで重合槽に供給するこ
とを特徴とするα−オレフィン共重合体の製造法を提供
するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
<固体触媒成分>本発明で使用するTi、Mg及びハロ
ゲンを必須成分とする固体触媒成分は、公知のものが使
用できる。例えば、(1)MgCl2 をチタンテトラア
ルコキシドと接触させることにより形成されるMgCl
2 ・Ti担体をSi、TiまたはAlのハライドと接触
させて形成される固体触媒成分、例えば特開昭59−1
2903号、特開平4−285605号、特開平4−3
23206号、特開平4−348109号または特開平
5−295027号各公報に記載されるもの、(2)マ
グネシウムアルコキシドまたはMg金属をチタンアルコ
キシドおよび場合によってはアルコールと接触させて得
られるMg・Ti溶液とアルキルアルミニウムハライド
とを接触させて形成される固体触媒成分、例えば特開平
4−285606号または特開平2−173012号各
公報に記載されるもの、(3)MgCl2 とチタンハラ
イドを粉砕または加熱反応させて形成される固体触媒成
分、例えば特公昭47−46269号、特公昭47−4
1676号または特公昭56−16167号各公報に記
載されるもの、(4)マグネシウムハライド、チタンハ
ライド、シリカおよびアルミナ等の多孔性無機酸化物か
らなるチタン成分をAlおよび(または)Bのハライド
と接触させて形成させる固体成分、例えば特開昭60−
233107号または特開平6−172416号各公報
に記載されたものが好ましい。
【0006】その他、特開昭53−45688号、同5
4−3894号、同54−31092号、同54−39
483号、同54−94591号、同54−11848
4号、同54−131589号、同55−75411
号、同55−90510号、同55−90511号、同
55−127405号、同55−147507号、同5
5−155003号、同56−18609号、同56−
70005号、同56−72001号、同56−869
05号、同56−90807号、同56−155206
号、同57−3803号、同57−34103号、同5
7−92007号、同57−121003号、同58−
5309号、同58−5310号、同58−5311
号、同58−8706号、同58−27732号、同5
8−32604号、同58−32605号、同58−6
7703号、同58−117206号、同58−127
708号、同58−183708号、同58−1837
09号、同59−149905号、同59−14990
6号各公報記載の固体触媒成分を用いることもできる。
【0007】また、これらのものをタングステンやモリ
ブデン化合物で処理したものなども挙げられる。本発明
において使用されるマグネシウム源となるマグネシウム
化合物としては、マグネシウムハライド、ジアルコキシ
マグネシウム、アルコキシマグネシウムハライド、マグ
ネシウムオキシハライド、ジアルキルマグネシウム、酸
化マグネシウム、水酸化マグネシウム、マグネシウムの
カルボン酸塩等があげられる。これらのマグネシウム化
合物の中でもマグネシウムハライド、ジアルコキシマグ
ネシウム、アルコキシマグネシウムハライドが好まし
い。ハライドのハロゲンは塩素および臭素が代表的であ
り、またアルコキシは低級アルコキシが代表的である。
【0008】また、チタン源となるチタン化合物は、一
般式Ti(OR1 4-n n (ここでR1 は炭化水素残
基であり、好ましくは炭素数1〜10程度のものであ
り、Xはハロゲンを示し、nは0≦n≦4の数を示
す。)で表わされる化合物があげられる。具体例として
は、TiCl4 、TiBr4 、Ti(OC2 5 )Cl
3 、Ti(OC2 5 2 Cl2 、Ti(OC2 5
3 Cl、Ti(O−iC3 7 )Cl3 、Ti(O−n
4 9 )Cl3 、Ti(O−nC4 9 2 Cl2
Ti(OC2 5 )Br3 、Ti(OC2 5 )(OC
4 9 2 Cl、Ti(O−nC4 9 3 Cl、Ti
(OC2 5 )Cl3 、Ti(O−iC4 92 Cl
2 、Ti(OC5 11)Cl3 、Ti(OC6 13)C
3 、Ti(OC2 5 4 、Ti(O−nC3 7
4 、Ti(O−iC4 9 4 、Ti(O−nC
4 9 4 、Ti(O−nC6 134 、Ti(O−n
8 7 4 、Ti〔OCH2 CH(C2 5 )C4
9 4 、などが挙げられる。
【0009】また、TiX′4 (ここではX′はハロゲ
ンを示す)に、後述する電子供与体を反応させた分子化
合物を用いることもできる。そのような分子化合物の具
体例としては、TiCl4 ・CH3 COC2 5 、Ti
Cl4 ・CH3 CO2 2 5 、TiCl4 ・C6 5
NO2 、TiCl4 ・CH3 COCl、TiCl4 ・C
6 5 COCl、TiCl4 ・C6 5 CO2
2 5 、TiCl4 ・ClCOC2 5 、TiCl4
4 4 O、等があげられる。これらのチタン化合物の
中でも好ましいものは、TiCl4 、Ti(OC
2 5 4 、Ti(OC4 9 4 、Ti(OC
4 9 )Cl3 等である。
【0010】また、一般式Ti(OR2 3-p p (こ
こで、R2 は炭化水素残基であり、好ましくは炭素数1
〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示し、pは0
≦p3の数を示す。)で表わされるチタン化合物も使用
可能である。そのようなチタン化合物の具体例として
は、TiCl3 、TiBr3 、Ti(OCH3 )C
2、Ti(OC2 5 )Cl2 等がある。さらに、ジ
シクロペンタジエニルジクロロチタニウム、ジシクロペ
ンタジエニルジメチルチタニウム、ビスインデニルジク
ロロチタニウム等のチタノセン化合物の使用も可能であ
る。
【0011】ハロゲン源としては、上述のマグネシウム
および(または)チタンのハロゲン化合物から供給され
るのが普通であるが、他のハロゲン源、例えばアルミニ
ウムのハロゲン化物やケイ素のハロゲン化物、リンのハ
ロゲン化物といった公知のハロゲン化剤から供給するこ
ともできる。また、電子供与体としてのエステル(詳細
後記)をそのアシルハライド(例えばフタル酸クロライ
ド)の形で使用して、そのハロゲンをハロゲン源として
利用することもできる。触媒成分中に含まれるハロゲン
はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはこれらの混合物で
あってもよく、特に塩素が好ましい。
【0012】固体触媒成分の組成比 上記各成分の使用量は、本発明の効果が認められるかぎ
り任意のものでありうるが、一般的には、次の範囲内が
好ましい。チタン化合物の使用量は、使用するマグネシ
ウム化合物の使用量に対してモル比で1×10-4〜10
00の範囲内がよく、好ましくは0.01〜10の範囲
内である。ハロゲン源としてそのための化合物を使用す
る場合は、その使用量はチタン化合物および(または)
マグネシウム化合物がハロゲンを含む、含まないにかか
わらず、使用するマグネシウムの使用量に対してモル比
で1×10-2〜1000、好ましくは0.1〜100、
の範囲内である。電子供与性化合物を使用するときの使
用量は、上記のマグネシウム化合物の使用量に対してモ
ル比で1×10-3〜10、好ましくは0.01〜5、の
範囲内である。
【0013】固体触媒成分の製法 固体触媒成分は、上述のチタン源、マグネシウム源およ
びハロゲン源、更には必要により電子供与体等を用い
て、例えば以下の様な製造法により製造される。 (イ)ハロゲン化マグネシウムとチタン含有化合物と必
要に応じて電子供与体とを接触させる方法。 (ロ)アルミナまたはマグネシウムをハロゲン化リン化
合物で処理し、それにハロゲン化マグネシウム、電子供
与体、チタンハロゲン含有化合物を接触させる方法。 (ハ)ハロゲン化マグネシウムとチタンテトラアルコキ
シドおよび特定のポリマーケイ素化合物を接触させて得
られる固体成分に、チタンハロゲン化合物および(また
は)ケイ素のハロゲン化合物を接触させる方法。 このポリマーケイ素化合物としては、下式で示されるも
のが適当である。
【0014】
【化1】
【0015】(ここで、R3 は炭素数1〜10程度の炭
化水素残基、qはこのポリマーケイ素化合物の粘度が1
〜100センチストークス程度となるような重合度を示
す。) これらのうちでは、メチルハイドロジエンポリシロキサ
ン、エチルハイドロジエンポリシロキサン、フェニルハ
イドロジエンポリシロキサン、シクロヘキシルハイドロ
ジエンポリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル
シクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタ
メチルシクロペンタシロキサン、などが好ましい。
【0016】(ニ)マグネシウム化合物をチタンテトラ
アルコキシドおよび電子供与体で溶解させて、ハロゲン
化剤またはチタンハロゲン化合物で析出させた固体成分
に、チタン化合物を接触させる方法。 (ホ)グリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物を
ハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに必要に
応じて電子供与体とチタン化合物を接触させる方法。 (ヘ)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤お
よび(または)チタン化合物を電子供与体の存在もしく
は不存在下に接触させる方法。
【0017】接触温度は、−50〜200℃程度、好ま
しくは0〜100℃程度、である。接触方法としては、
回転ボールミル、振動ミル、ジェットミル、媒体攪拌粉
砕機などによる機械的な方法、不活性希釈剤の存在下
に、攪拌により接触させる方法などがあげられる。この
とき使用する不活性希釈剤としては、脂肪族または芳香
族の炭化水素およびハロ炭化水素、ポリシロキサン等が
あげられる。これらの接触に際しては、本発明の効果を
損なわない限りにおいて、上記の成分以外のその他の成
分、たとえばメチルハイドロジエンポリシロキサン、ホ
ウ酸エチル、アルミニウムトリイソプロポキシド、三塩
化アルミニウム、四塩化ケイ素、四価のチタン化合物、
三価のチタン化合物等を共存させることも可能である。
このようにして、チタン、マグネシウムおよびハロゲン
を必須成分として含有するチーグラー触媒用固体触媒成
分が得られる。
【0018】予備重合処理 本発明の固体触媒成分は、前記Ti、Mg、Clからな
る固体触媒成分を少くとも1つの不飽和炭化水素モノマ
ーで予備重合したものを使用することができる。予備重
合に使用する不飽和炭化水素モノマーとしては、オレフ
ィンである。そのようなエチレン性不飽和化合物の具体
例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−
ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−メチル−1
−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2
−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、
2,3−ジメチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1
−ブテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、
1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデカン、1−トリ
デカン、1−テトラデカン、1−ペンタデカン、1−ヘ
キサデカン、1−ヘプタデカン、1−オクタデカン、1
−ノナデカン、等があげられる。これらは、有機アルミ
ニウム化合物と共に固体触媒成分と接触させて重合する
のがふつうである。
【0019】予備重合条件は特に制限はないが、一般的
には次の条件を用いる。重合温度としては0〜100℃
が好ましく、10〜90℃がより好ましい。重合量とし
ては、固体成分1gあたり0.001〜50gのオレフ
ィン類を重合させることが好ましく、0.1〜10gの
オレフィン類を重合させることがより好ましい。予備重
合時に使用することがある有機アルミニウム化合物成分
としては、チーグラー型触媒の有機アルミニウム化合物
として一般的に知られているものが使用できる。具体例
としては、後述する有機アルミニウム化合物、の説明の
項に示す化合物が使用できる。
【0020】予備重合時の有機アルミニウム成分の使用
量は、固体触媒成分のなかのTi成分に対してAl/T
i(モル比)で0.2〜20が好ましく、0.5〜10
がより好ましい。重合法も特に制限はないが、一般的に
は、スラリー重合法、気相重合法を使用して行われ、連
続重合、回分重合いずれでもよい。特にスラリー重合が
好ましい。スラリー重合の場合の溶媒としては、一般に
ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン等の沸点が150℃以下の炭化
水素が用いられる。また予備重合時に分子量制御の為に
水素を共存させてもよい。
【0021】<有機アルミニウム化合物>本発明におい
て使用する有機アルミニウム化合物は公知のものが使用
でき、具体的には、一般式R7 3-p AlXp またはR8
3-q Al(OR9 q (ここで、R7 およびR8 は各々
同一または異なってもよい炭素数1〜20程度の炭化水
素残基または水素原子、R9 は炭化水素残基、Xはハロ
ゲン、pおよびqはそれぞれ0≦p<3、0<q<3の
数、である)で表されるものがある。具体的には(イ)
トリアルキルアルミニウム、たとえば、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチル
アルミニウムおよびトリデシルアルミニウムなど、
(ロ)アルキルアルミニウムハライド、たとえば、ジエ
チルアルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミ
ニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロ
ライドおよびエチルアルミニウムジクロライドなど、
(ハ)ジアルキルアルミニウムハイドライド、たとえ
ば、ジエチルアルミニウムハイドライドおよびジブチル
アルミニウムハイドライドなど、(ニ)アルミニウムア
ルコキシド、たとえば、ジエチルアルミニウムエトキシ
ドおよびジエチルアルミニウムフェノキシなど、があげ
られる。中でもトリアルキルアルミニウムが好ましく、
特に炭素数1〜4の炭化水素基を有するものが好まし
い。
【0022】これらの有機アルミニウム化合物は、各群
内および(または)各群内で2種以上併用することがで
きる。たとえば、トリエチルアルミニウムとジエチルア
ルミニウムアルコキシドの併用、ジエチルアルミニウム
モノクロライドとジエチルアルミニウムエトキシドの併
用、エチルアルミニウムジクロライドとジエチルアルミ
ニウムエトキシドの併用、シリエチルアルミニウムとジ
エチルアルミニウムエトキシドとジエチルアルミニウム
モノクロライドの併用等、があげられる。
【0023】<触媒調製>本発明の方法に使用できる不
活性溶媒としては、炭素数3〜5の飽和炭化水素、具体
的には、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペン
タン、i−ペンタンなどがあり、特に好ましくはi−ペ
ンタンである。本発明の方法においては、有機アルミニ
ウム化合物を上記不活性溶媒で希釈して固体触媒成分と
接触させる。この場合有機アルミニウム化合物濃度が1
0g/l−溶媒以下、好ましくは0.1〜1.0g/l
以下である。有機アルミニウム化合物成分と固体触媒成
分とを予め接触させる方法としては、特に制限はない
が、例えばフィードライン中で直接混合する方法や、ラ
インミキサーで混合して重合槽に供給する方法などがあ
る。接触時間については特に制限はないが、約0.1秒
〜3秒程度が特に好ましい。
【0024】<オレフィン共重合>気相重合条件は特に
制限はないが、一般的には次の条件を用いる。反応器の
型式は気相流動層反応器、攪拌翼付き反応器等が好まし
いが、気相流動槽反応器が特に好ましい。重合温度は2
0〜120℃が好ましく、60〜100℃がより好まし
い。重合圧力は流動層の流動状態にもよるが、1〜50
kg/cm2 が好ましく、5〜30kg/cm2 がより
好ましい。気相流動層におけるガス空塔速度は製品ポリ
マーの性状にもよるが、5cm/s〜120cm/sが
好ましく、30cm/s〜90cm/sがより好まし
い。本発明の方法に用いるα−オレフィンは、エチレン
および炭素数3〜20のα−オレフィンからなる群から
選ばれるものである。具体例としては、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−
ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−ノネン、1−デセン等があげられる。
【0025】本発明の方法においては、上記α−オレフ
ィンの少なくとも2種を共重合させる。具体的には、エ
チレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、エチレン
と1−ヘキセン、エチレンと1−オクテン、エチレンと
プロピレンと1−ブテン、等のエチレン共重合体、プロ
ピレンとエチレン、プロピレンと1−ブテン、プロピレ
ンと1−ヘキセン、プロピレンと1−オクテン、プロピ
レンとエチレンと1−ブテン、等のプロピレン共重合
体、等の共重合体の製造、特にエチレン共重合体の製造
法として好ましいものである。重合において、不活性溶
媒で希釈した有機アルミニウム化合物溶液を固体触媒成
分に予め接触させて反応器に供給するが、その際、有機
アルミニウム化合物を別途、重合槽に供給することもで
きる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 <実施例1> 〔固体触媒成分の製造〕充分に窒素置換した攪拌翼付1
0リットルのステンレス鋼製オートクレーブに脱水およ
び脱酸素したn−ヘプタン1.91を導入し、次いでM
gCl2 2.6モル、Ti(O−nC4 9 4 を5.
4モル導入し、90℃で1.5時間反応させた。反応終
了後、40℃に温度を下げ、次いでメチルヒドロポリシ
ロキサン(20センチストークスのもの)を393ミリ
リットル導入し、4時間反応させた。生成した固体成分
をn−ヘプタンで洗浄した。ついで充分に窒素置換した
攪拌翼付10リットルのステンレス鋼製オートクレーブ
に、上記で合成した固体成分に、さらにn−ヘプタンを
加えて5リットルにした。ついで、25℃で、エチルア
ルミニウムジクロリド0.30モルを20分で滴下し、
さらにSiCl4 9.7モルを20分で滴下して3時間
反応させた後、90℃に昇温してさらに3時間反応させ
た。反応生成物は、n−ヘプタンで充分洗浄した。次い
で、反応生成物の固体成分100グラムをとり、エチル
アルミニウムジクロリド0.36モル(25重量%ヘプ
タン溶液)を滴下し、35℃で2時間反応させた。反応
生成物はn−ヘプタンで充分洗浄し、減圧乾燥した。こ
のもののTi担持率は4.70重量%であった。充分に
窒素置換した攪拌翼付10リットルのステンレス鋼製オ
ートクレーブに、充分に精製したn−ヘプタン5リット
ルおよび上記で得た固体触媒成分100グラム導入し、
さらにトリイソブチルアルミニウム20グラムを導入し
た。次いで、水素を1.5kg/cm2 Gまで導入した
後、80℃にてエチレンを150グラム/時間の速度で
2時間導入した。生成物をn−ヘプタンで充分洗浄し、
減圧乾燥して固体触媒成分とした。なお、エチレンの重
合量は、3.7グラム/グラム固体成分であった。この
固体触媒成分の平均粒径は35.7ミクロンであった。
【0027】(重合)特開平9−48805号記載の重
合条件でエチレンと1−ブテンの共重合を実施した。触
媒は固体触媒成分4g/h、キャリヤN2 2NM3
h,i−ペンタンで希釈したトリブチルアルミニウム5
g/h(アルミニウム濃度1g/l)の全量を触媒チュ
ーブ中で接触時間約0.3秒接触させた後、上記流動層
の分散板直上にフィードし、エチレン共重合体を得た。
この時のポリマー生産量は10kg/h、触媒活性は固
体触媒成分あたり2500であった。約1週間安定に重
合した。反応器開放点検した結果、特に異常はみられな
かった。
【0028】比較例1 重合条件は実施例1と同様で、i−ペンタンで希釈した
トリイソブチルアルミニウム5g/hを流動層の循環ガ
スラインに全量直接フィードし、また固体触媒成分は流
動層の分散板直上にフィードした。この時のポリマー生
産量は10kg/h、触媒活性は固体触媒あたり250
0であった。しかし、触媒フィード直後から重合が不安
定で触媒フィード開始から2日後に重合停止した。反応
器開放結果、内部に溶融したポリマーが発見された。
【0029】実施例2 実施例1と同様の重合条件で、i−ペンタンで希釈した
トリイソブチルアルミニウム3g/h(アルミニウム濃
度0.6g/l)を触媒チューブに触媒との接触時間約
0.3秒でフィードし、エチレン共重合体を得た。この
時のポリマー生産量は13kg/h、触媒活性は固体触
媒成分あたり3300であった。約1週間安定に重合し
た。反応器開放点検した結果、特に異常はみられなかっ
た。
【0030】比較例2 実施例1と同様の重合条件でヘキサンで希釈したトリイ
ソブチルアルミニウム5g/h(アルミニウム濃度40
g/l)を触媒チューブに触媒との接触時間約0.3秒
でフィードした。この時のポリマー生産量は5kg/
h、触媒活性は固体触媒成分あたり1300であった。
しかし、触媒フィード直後から重合が不安定で触媒フィ
ード開始から1日後に重合停止した。反応器開放結果、
内部に溶融したポリマーが発見された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の理解を助けるためのフローチャート
図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン及び炭素数3−20のα−オレ
    フィンからなる群から選ばれる少なくとも2種をTi、
    Mg及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分及び有
    機アルミニウム化合物成分の存在下に気相共重合してα
    −オレフィン共重合体を製造する方法において、有機ア
    ルミニウム化合物を不活性溶媒で希釈し、有機アルミニ
    ウム化合物の濃度が10g/l以下の状態で固体触媒成
    分と接触せしめ、次いで重合槽に供給することを特徴と
    するα−オレフィン共重合体の製造法。
  2. 【請求項2】 不活性溶媒が炭素数3〜5の飽和炭化水
    素である請求項1記載のα−オレフィン共重合体の製造
    法。
  3. 【請求項3】 不活性溶媒がi−ペンタンである請求項
    1又は2記載のα−オレフィン共重合体の製造法。
JP18947897A 1997-07-15 1997-07-15 α−オレフィン共重合体の製造法 Pending JPH1135609A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7009856B2 (en) 2003-07-04 2006-03-07 Hyundai Motor Company Vector-controlled dual inverter system and method for induction motor

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