JPH11354004A - 漏電警報付配線用遮断器 - Google Patents

漏電警報付配線用遮断器

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JPH11354004A
JPH11354004A JP15956598A JP15956598A JPH11354004A JP H11354004 A JPH11354004 A JP H11354004A JP 15956598 A JP15956598 A JP 15956598A JP 15956598 A JP15956598 A JP 15956598A JP H11354004 A JPH11354004 A JP H11354004A
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current
transistor
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leakage alarm
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Ryuji Kikuchi
隆二 菊地
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏電警報出力回路の動作に必要な電流を供給
でき、且つその動作中における損失が小さい直流電源回
路を具備した漏電警報付配線用遮断器を提供する。 【解決手段】 漏電が発生してラッチングリレー19の
励磁コイルが通電状態になると、直流電源回路22は電
流バイパス用トランジスタ24をオンして定電圧動作を
維持する。この時、リレー19の最小動作電流ILmin以
上の出力電流IL が電流検出用抵抗23をバイパスして
リレー19に流れる。その後、リレー19の最大動作時
間TLmaxが経過すると、バイアスコンデンサ27の充電
が進み電流バイパス用トランジスタ24がオフする。こ
れと略同時に、電流制限用トランジスタ30がオンし、
降圧用トランジスタ8のベース電流を引き抜くので、リ
レー19への出力電流が制限され、直流電源回路22の
損失が低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷に交流電源を
供給する主回路の漏電を検出して漏電警報を出力する漏
電警報付配線用遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の漏電警報付配線用遮断器におい
て、漏電検出回路または漏電警報を出力する漏電警報出
力回路は、一般に、主回路の交流電源から作成される直
流電源の供給を受けて動作している。図6に、この漏電
警報付配線用遮断器についてその電気的構成を示す。こ
の図6において、漏電警報付配線用遮断器1の主回路2
は、3本の電源線A、B、C(夫々A相、B相、C相に
対応)で構成され、その入力側に電源側端子3a、3
b、3cが設けられ、その出力側に負荷側端子4a、4
b、4cが設けられている。この主回路2には、過電流
および短絡電流により開離可能な主回路接点5が具備さ
れている。
【0003】その主回路接点5の負荷側における電源線
AおよびCには、以下のように構成される直流電源回路
6が接続されている。すなわち、電源線AおよびCは、
ブリッジ接続されたダイオードにより構成される整流回
路7の入力端子に入力端子6a、6bを介して接続され
ており、その整流回路7の正側の出力端子にはNPN形
の降圧用トランジスタ8のコレクタが接続されている。
この降圧用トランジスタ8のエミッタは、正側の出力線
9により正側の出力端子6cに接続されている。また、
降圧用トランジスタ8のベースは、そのベース側をカソ
ードとするツェナーダイオード10を介して負側の出力
線11により負側の出力端子6dに接続されている。そ
して、降圧用トランジスタ8のコレクタ・ベース間には
ベース抵抗12が介在しており、これら降圧用トランジ
スタ8、ツェナーダイオード10、およびベース抵抗1
2により定電圧回路13が構成されている。正側および
負側の出力線9、11の間(出力端子6c、6d間)に
は平滑コンデンサ14が接続されている。
【0004】主回路2には、零相変流器15が設けられ
ており、その零相変流器15の出力端子は、漏電検出回
路16の入力端子に接続されている。また、零相変流器
15の出力端子間には、電流−電圧変換用抵抗17が接
続されている。この漏電検出回路16は、零相変流器1
5が主回路2に流れるA相、B相、およびC相の相電流
を一括することにより検出する(抵抗17により電圧に
変換される)零相電流と設定値とを差動増幅して漏電を
検出するようになっている。なお、この漏電検出回路1
6は、上述した直流電源回路6と同様な構成を有する直
流電源回路18により動作する。
【0005】漏電検出回路16の出力端子は、漏電警報
出力回路としてのリレー19の入力端子に接続されてい
る。このリレー19は、例えばラッチングリレーとして
構成されており、漏電検出回路16から漏電検出信号が
与えられると、上述した直流電源回路6から直流電圧
(例えば24[V])の供給を受けてその励磁コイル
(図示せず)に通電し、常開接点19aを閉じるように
なっている。この場合、リレー19が確実に動作を行う
ためには、最大動作時間TLmax以上の間、最小動作電流
ILmin以上の電流を励磁コイルに供給する必要がある。
また、リレー19はラッチングリレーなので、その常開
接点19aが閉じた後は、励磁コイルを断電してもその
閉じた状態を維持することができる。以上述べた漏電警
報付配線用遮断器1の電気的構成部は、外部接続端子2
0a、20bを有するケース20内に収納されており、
常開接点19aの両端子は外部接続端子20a、20b
に接続されている。
【0006】ここで、上述した直流電源回路6の作用に
ついて説明する。整流回路7は、主回路2の交流電圧を
全波整流して、波高値が交流電圧の最大値に略等しい脈
流状の直流電圧を出力する。このとき、ベース抵抗12
を通してツェナーダイオード10にツェナー電流Iz が
流れ、ツェナーダイオード10の両端電圧すなわち降圧
用トランジスタ8のベース電圧はツェナー電圧Vz を保
持するようになる。同時に、降圧用トランジスタ8には
ベース抵抗12を通してベース電流が流れるので、降圧
用トランジスタ8がオン状態となる。この場合、直流電
源回路6の出力電圧は、定電圧回路13の定電圧作用お
よび平滑コンデンサ14の平滑作用によって、リプル分
が小さく且つツェナー電圧Vz に略等しい電圧値を有す
る直流電圧となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
主回路2の定格電圧は、単相交流電圧100[V]から
三相交流電圧415[V]まで広範囲に渡るものであ
り、特にこのような広範囲の電圧に対して兼用した使用
となる定格電圧共用形の漏電警報付配線用遮断器1にお
いては、定格電圧の増加に伴って降圧用トランジスタ8
のコレクタ・エミッタ間電圧が大きくなる。この場合に
おいて、漏電の発生によりリレー19の励磁コイルが通
電すると、降圧用トランジスタ8にはこの励磁コイルに
供給する大きな駆動電流が流れるので、降圧用トランジ
スタ8のコレクタ損失およびベース抵抗12の損失が増
大する。この状態は、漏電が復旧するか若しくは主回路
接点5が開離されない限り持続することになり、これら
部品の過熱を招く虞がある。
【0008】そこで、現状においては、こうした状態に
も耐え得るだけの許容損失を有するトランジスタや抵抗
(直列、並列接続を含む)が採用されている。しかし、
これらの部品は許容損失が大きくなる分その部品形状が
大きくなり、漏電警報付配線用遮断器1の大型化につな
がる。この場合、許容損失の小さいトランジスタを採用
しその放熱フィンを大きくする方法も考えられるが、同
様に漏電警報付配線用遮断器1の大型化を招く結果とな
る。さらに、ケース20内には主回路2があり、電源線
A、B、Cに流れる主回路電流による発熱もあるので、
ケース20内の温度が一層上昇し、漏電警報付配線用遮
断器1に用いられる電子部品の寿命が低下するという問
題もあった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、漏電警報出力回路の動作
に必要な電流を供給でき、且つその動作中における損失
が小さい直流電源回路を具備した漏電警報付配線用遮断
器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の漏電警報付配線用遮断器は、主回路
としての交流電源から直流電源を作成する直流電源回路
と、前記主回路の漏電を検出する漏電検出回路と、前記
直流電源が供給されて前記漏電検出回路からの漏電検出
信号に従って漏電警報を出力する漏電警報出力回路とを
備えた漏電警報付配線用遮断器において、前記直流電源
回路は、整流回路と、この整流回路の出力線にコレクタ
・エミッタ間が介在された降圧用トランジスタ、および
この降圧用トランジスタのベースに基準電圧を与えるツ
ェナーダイオードを有する定電圧回路と、前記降圧用ト
ランジスタのエミッタに接続された出力線に介在する電
流検出用抵抗、およびこの電流検出用抵抗の両端にベー
スとエミッタが順方向電圧となるように接続されて、前
記電流検出用抵抗に流れる電流に応じて前記降圧用トラ
ンジスタのベース電流を分流させる電流制限用トランジ
スタを有する電流制限回路と、前記電流検出用抵抗に流
れる電流をバイパスさせるように前記電流検出用抵抗の
両端にコレクタとエミッタが夫々接続された電流バイパ
ス用トランジスタ、およびこの電流バイパス用トランジ
スタに対し前記出力線に流れる出力電流の変化率に応じ
たベース電流を供給するバイアス回路を有する電流バイ
パス回路とを具備したことを特徴とする。
【0011】斯様に構成すれば、漏電警報出力回路が警
報動作して直流電源回路の出力電流が急増すると、電流
検出用抵抗の両端電圧も急増して、電流バイパス回路に
おけるバイアス回路によって電流バイパス用トランジス
タがオンする。このとき、降圧用トランジスタからの出
力電流は、電流バイパス用トランジスタを通して流れる
ので、漏電警報付配線用遮断器は定電圧動作を維持して
おり、漏電警報出力回路に対し十分な駆動電流を供給す
る。そして、出力電流の急増から一定時間経過すると、
バイアス回路の作用により電流バイパス用トランジスタ
がオフに移行し、これとともにさらに増加する電流検出
用抵抗の両端電圧により電流制限用トランジスタがオン
する。電流制限用トランジスタは降圧用トランジスタの
ベース電流を分流させることにより出力電流を一定値以
下に制限し、漏電警報付配線用遮断器は電流制限動作に
入る。
【0012】この場合、電流制限回路において、電流制
限用トランジスタのベースまたはエミッタにダイオード
を順方向に接続することが好ましい(請求項2)。斯様
に構成すれば、電流バイパス回路の最小動作電圧(電流
バイパス用トランジスタのベース・エミッタ間順方向電
圧)に対し、電流制限回路の動作電圧がダイオードの順
方向電圧だけ増加する。従って、上述した直流電源回路
の定電圧動作時間(上記一定時間)をより長く確保する
ことができる。また、ダイオードの接続数を変えること
により、この一定時間を可変することが可能となる。
【0013】また、電流バイパス回路におけるバイアス
回路は、電流バイパス用トランジスタのベース・エミッ
タ間に接続された第1のバイアス抵抗と、前記電流バイ
パス用トランジスタのコレクタ・ベース間に直列に接続
された第2のバイアス抵抗およびバイアスコンデンサと
から構成されることが好ましい(請求項3)。
【0014】斯様な構成のバイアス回路を用いれば、第
2のバイアス抵抗を通してバイアスコンデンサに流れる
バイアス電流が、電流バイパス用トランジスタのベース
電流および第1のバイアス抵抗に流れる電流となり、バ
イアス電流によるバイアスコンデンサの充電が進行する
とともに電流バイパス用トランジスタのベース電流が減
少していく。その結果、電流バイパス用トランジスタ
は、バイアス回路の時定数で決まる一定時間の間だけオ
ンする。
【0015】さらに、定電圧回路において、降圧用トラ
ンジスタがダーリントン接続の形態で構成されているの
が好ましく、斯様に構成すれば、降圧用トランジスタの
ベース電流が減少し、定電圧回路の損失を低減すること
ができる(請求項4)。また、定電圧回路の入力に平滑
コンデンサを設けるのが好ましく、これにより直流電源
回路の出力電圧のリプル分が小さくなる(請求項5)。
【0016】加えて、定電圧回路において、ツェナーダ
イオードを2つ以上直列に接続することができ、斯様に
構成すれば、その接続数に応じて直流電圧を可変するこ
とができる。また、温度係数の小さいツェナー電圧を有
するツェナーダイオードを選択して組み合わせることに
より、出力電圧の温度特性を向上させることができる
(請求項6)。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態について図1および図2を参照して説
明する。なお、図6と同一部分には同一符号を付して説
明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。漏
電警報付配線用遮断器21の直流電源回路22におい
て、降圧用トランジスタ8のエミッタと正側の出力端子
6cとの間の出力線9には、電流検出用抵抗23が挿入
されている。この電流検出用抵抗23の両端には、出力
端子6c側をエミッタとして、NPN形の電流バイパス
用トランジスタ24のコレクタおよびエミッタが接続さ
れている。また、この電流バイパス用トランジスタ24
のベース・エミッタ間には第1のバイアス抵抗25が接
続され、そのコレクタ・ベース間には第2のバイアス抵
抗26とバイアスコンデンサ27とが直列に接続された
形態で介在している。これらバイアス抵抗25、26、
およびバイアスコンデンサ27は、電流バイパス用トラ
ンジスタ24のバイアス回路28を構成し、さらにこの
バイアス回路28および電流バイパス用トランジスタ2
4は、電流バイパス回路29を構成している。
【0018】また、電流検出用抵抗23は、NPN形の
電流制限用トランジスタ30およびダイオード31とと
もに電流制限回路32を構成している。すなわち、電流
制限用トランジスタ30のベースは、ダイオード31の
カソードおよびアノードを介して降圧用トランジスタ8
のエミッタと電流検出用抵抗23との共通接続点に接続
されている。電流制限用トランジスタ30のエミッタお
よびコレクタは、夫々正側の出力端子6cおよび降圧用
トランジスタ8のベースに接続されている。なお、ダイ
オード31は、電流制限用トランジスタ30のエミッタ
と正側の出力端子6cとの間に順方向となるように接続
しても良い。
【0019】次に、本実施形態の作用について図2も参
照して説明する。主回路2の負荷側において漏電が発生
していないときは、漏電検出回路16から漏電検出信号
が出力されず、リレー19の励磁コイルは非通電状態に
ある。従って、このときの直流電源回路22の出力電流
IL は0である。この場合、直流電源回路22において
は、電流検出用抵抗23の両端電圧が0となり、電流バ
イパス用トランジスタ24および電流制限用トランジス
タ30はいずれもオフの状態にある。そして、出力電圧
VDCは、定電圧回路13におけるツェナーダイオード1
0の定電圧作用により、そのツェナー電圧Vz から降圧
用トランジスタ8のベース・エミッタ間電圧(約0.7
[V])を差し引いた値に等しくなる(図2(b)参
照)。
【0020】ここで、主回路2の負荷側において漏電ま
たは地絡が発生した場合を考える。この場合、主回路2
には零相電流が流れ、漏電検出回路16は、その零相電
流に応じて零相変流器15に生じる電流を電流−電圧変
換用抵抗17により電圧に変換して検出し、リレー19
に対して漏電検出信号を出力する。リレー19は、この
漏電検出信号を受け取ると、その励磁コイルの両端を直
流電源回路22の出力端子6c、6dに接続し励磁コイ
ルに通電する。
【0021】図2は、このときの直流電源回路22の各
部の電圧および出力電流IL の波形を示したものであ
る。波形は、上から順に降圧用トランジスタ8のベース
電圧、出力電圧VDC、電流バイパス用トランジスタ24
のベース・エミッタ間電圧、電流検出用抵抗23の両端
電圧VR 、および出力電流IL である。
【0022】さて、この図2において、時刻t1 にリレ
ー19の励磁コイルが通電されると、直流電源回路22
の出力電流IL は励磁コイルの時定数に応じた急峻な傾
きをもって増加する(図2(e)参照)。出力電流IL
が増加すると、それに比例して電流検出用抵抗23の両
端電圧VR も急激に増加し(図2(d)参照)、その両
端電圧VR が電流バイパス用トランジスタ24のベース
・エミッタ間の順方向電圧(約0.7[V])を越える
と、電流バイパス用トランジスタ24がオンする。この
時、定電圧回路13から出力された電流の一部がバイア
ス抵抗26とバイアスコンデンサ27を通り、電流バイ
パス用トランジスタ24のベース電流となる。そして、
電流バイパス用トランジスタ24がオンすると、大部分
の出力電流IL は、定電圧回路13から電流バイパス用
トランジスタ24を通して励磁コイルに流れるので、直
流電源回路22の出力電圧VDCは、時刻t1 以前の電圧
値(Vz −0.7[V])に略等しく保持される(図2
(b)参照)。なお、この定電圧動作時における出力電
流IL の値は、出力電圧VDCと励磁コイルの抵抗値によ
り定まり、リレー19の最小動作電流ILmin以上となる
ように設定されている。
【0023】電流バイパス用トランジスタ24がオンし
た後、バイアス回路28においては、バイアス抵抗26
を通してバイアスコンデンサ27が徐々に充電される。
それに伴い、電流バイパス用トランジスタ24のベース
電流が減少し、コレクタ・エミッタ間電圧すなわち電流
検出用抵抗23の両端電圧VR が徐々に増加する(図2
(d)参照)。
【0024】そして、時刻t1 から時間Tp だけ経過し
た時刻t2 において、その両端電圧VR が電流制限用ト
ランジスタ30のベース・エミッタ間およびダイオード
31の順方向電圧の合計値である動作電圧値(約1.4
[V])に達すると、電流制限回路32のダイオード3
1を介して電流制限用トランジスタ30にベース電流が
流れ始め、電流制限用トランジスタ30がオフからオン
に転じる。また、これと略同時に電流バイパス用トラン
ジスタ24がオフする。
【0025】直流電源回路22が定電圧動作を維持する
上記時間Tp は、バイアス回路28の時定数、および電
流制限回路32の構成に基づいて定まる。すなわち、バ
イアスコンデンサ27の静電容量が大きい程バイアス回
路28の時定数が大きくなり時間Tp が長くなる。ま
た、上述した電流制限回路32の動作電圧値が高くなる
とその分だけ時間Tp が長くなる。従って、バイアスコ
ンデンサ27の静電容量を適当な値に設定し、或いはダ
イオード31の接続数を増やしたり、ダイオード31に
替えて適当なツェナー電圧を有するツェナーダイオード
を用いることにより、時間Tp を所望の値に設定するこ
とができる。なお、時間Tp は、リレー19の最大動作
時間TLmax以上となるように設定されている。
【0026】時刻t2 においてオンした電流制限用トラ
ンジスタ30は、整流回路7からベース抵抗12を通し
て降圧用トランジスタ8のベースに流れるベース電流お
よびツェナーダイオード10に流れるツェナー電流Iz
の一部を引き抜く。このため、ツェナーダイオード10
はツェナー電圧Vz を保持できなくなり、降圧用トラン
ジスタ8のベース電圧および出力電圧VDCが急激に減少
する(図2(a)、(b)参照)。このときの出力電流
IL の値は、電流制限回路32の動作電圧値(約1.4
[V])を電流検出用抵抗23の抵抗値で除した値ILT
として定まる。従って、直流電源回路22は、リレー1
9のラッチング動作が完了した時刻t2以降電流制限動
作に移行し、励磁コイルに流す電流を制限電流値ILT以
下に低減することができる。
【0027】以上述べたように、本実施形態によれば、
直流電源回路22の定電圧回路13と出力端子6cとの
間に電流バイパス回路29および電流制限回路32を設
けたことに特徴を有する。この電流バイパス回路29
は、リレー19の励磁コイルが通電し出力電流IL が急
増した場合に、その出力電流IL をリレー19の最大動
作時間TLmax以上となる時間Tp の間だけ電流検出用抵
抗23をバイパスして流すように動作し、電流制限回路
32は、励磁コイルが通電している定常状態において、
出力電流IL を制限電流値ILT以下に制限するように動
作する。
【0028】従って、励磁コイルの通電開始後、直流電
源回路22は、リレー19の最大動作時間TLmax以上の
間定電圧動作を維持し、励磁コイルにリレー19の最小
動作電流ILmin以上の電流を供給するので、リレー19
を確実にラッチング動作させることができる。そして、
直流電源回路22は、リレー19のラッチング動作が完
了した後、出力電流IL を制限電流値ILT以下に制限す
る電流制限動作に移行するので、降圧用トランジスタ8
のコレクタ損失およびベース抵抗12の損失を低減する
ことができる。これにより、降圧用トランジスタ8およ
びベース抵抗12として、夫々許容損失の小さいトラン
ジスタおよび抵抗を採用でき、漏電警報付配線用遮断器
21の小型化および低コスト化を図ることができる。ま
た、直流電源回路22の発熱が抑えられるので、漏電警
報付配線用遮断器21に納められた電子部品の寿命が延
び信頼性が向上する。
【0029】さらに、直流電源回路22が定電圧動作を
維持する時間Tp は、バイアスコンデンサ27の静電容
量またはダイオード31の接続個数の変更等により容易
に調整可能であり、特にダイオード31の接続個数を増
やす方法を用いることにより、実装面積を殆ど増やすこ
となく時間Tp を増加させることができる。
【0030】なお、直流電源回路22において、リレー
19の最大動作時間TLmaxが比較的短い場合には、電流
制限回路32のダイオード31を除いてもリレー19を
動作させることができる。この場合、時間Tp がより短
く設定されるので、降圧用トランジスタ8のコレクタ損
失およびベース抵抗12の損失を一層低減することがで
きる。
【0031】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について図3を参照して説明する。なお、図1
と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異
なる部分についてのみ説明する。直流電源回路33の電
気的構成を示す図3において、定電圧回路34は、図1
に示す直流電源回路22の降圧用トランジスタ8に替え
て、ダーリントン接続された降圧用トランジスタ35を
用いている点に特徴を有する。斯様な構成によれば、リ
レー19の最小動作電流ILminが大きい場合等におい
て、ベース抵抗12の抵抗値を下げることなく降圧用ト
ランジスタ35のコレクタ電流すなわち負荷電流IL を
増加することができる。従って、直流電源回路33は、
ベース抵抗12の損失を増加させることなく出力電流容
量を上げることができ、漏電警報付配線用遮断器21の
一層の小型化を図ることができる。
【0032】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について図4を参照して第1の実施形態と異な
る部分について説明する。直流電源回路36の電気的構
成を示す図4において、定電圧回路37は、その入力端
子間(整流回路7の出力端子間)に平滑コンデンサ38
を接続した点に特徴を有する。斯様な構成によれば、整
流回路7の全波整流された脈流出力が平滑コンデンサ3
8により平滑化されるので、直流電源回路36は、より
リプル分の小さい安定した定電圧または制限電流を出力
することができる。
【0033】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態について図5を参照して第1の実施形態と異な
る部分について説明する。直流電源回路39の電気的構
成を示す図5において、定電圧回路40は、ツェナーダ
イオード10に対し直列に別のツェナーダイオード41
を接続した点に特徴を有する。斯様に構成すれば、2本
のツェナーダイオード10、41の組み合わせにより任
意のツェナー電圧Vz を設定することができ、それに対
応して、直流電源回路39の定電圧動作時における出力
電圧VDCを任意の電圧値に設定することができる。
【0034】さらに、ツェナーダイオードのツェナー電
圧は一般に正または負の温度係数を有しており、約5
[V]のツェナー電圧においてその温度係数が略0にな
ることが知られているが、ツェナーダイオード10、4
1夫々のツェナー電圧を温度係数の小さい電圧値に設定
することにより、定電圧動作時における出力電圧VDCの
温度特性を改善することができる。
【0035】なお、直列接続となるツェナーダイオード
は3つ以上であっても良い。このように、ツェナーダイ
オードの接続数を増やすことにより、各ツェナーダイオ
ードのツェナー電圧を下げることができるので、許容損
失の小さい表面実装型の素子を採用することができ、漏
電警報付配線用遮断器21の一層の小型化を図ることが
できる。
【0036】(その他の実施形態)なお、本発明は上記
し且つ図面に示す実施形態に限定されるものではなく、
例えば以下のように構成しても良い。電流バイパス回路
29におけるバイアス回路28は、出力電流IL の急激
な増加により電流バイパス用トランジスタ24を一定時
間だけオンさせる時限動作が可能な回路であれば他の回
路であっても良い。各NPN形のトランジスタをPNP
形のトランジスタに置き替えるとともに、出力線9を負
側に、出力線11を正側に置き替えるように構成しても
良い。
【0037】
【発明の効果】本発明の漏電警報付配線用遮断器は、直
流電源回路と、主回路の漏電を検出する漏電検出回路
と、直流電源回路の出力に接続された漏電警報出力回路
とを備えており、その直流電源回路は、整流回路と、定
電圧回路と、定電圧回路の出力側に設けられた電流バイ
パス回路および電流制限回路とから構成されている。こ
の電流バイパス回路は、急増した出力電流を一定時間だ
け電流検出用抵抗をバイパスして出力するもので、その
間直流電源回路は定電圧動作を維持する。また、電流制
限回路は、前記定電圧動作の終了後、出力電流を一定値
以下に制限するものである。
【0038】従って、上記一定時間およびこの間の出力
電流値を夫々漏電警報出力回路の最大動作時間以上およ
び最小動作電流値以上に設定することにより、漏電発生
時に漏電警報出力回路を確実に動作させることができ
る。また、その後は電流制限回路が機能して出力電流が
制限されるので、直流電源回路の損失を低減することが
できる。さらに、損失の低減により使用部品の形状を小
さくすることができ、漏電警報付配線用遮断器の小型
化、低コスト化が図られる。この場合、電流制限回路に
おいて、電流制限用トランジスタのベースまたはエミッ
タにダイオードを順方向に接続することにより、直流電
源回路が定電圧動作を行う上記一定時間を増やすことが
できる。
【0039】また、定電圧回路において、降圧用トラン
ジスタをダーリントン接続として構成することにより、
ベース抵抗の損失を増加させることなく出力電流容量を
上げることができ、漏電警報付配線用遮断器をさらに小
型化することができる。さらに、ツェナーダイオードを
2つ以上直列に接続して構成することにより、定電圧動
作時における直流電源回路の出力電圧を任意の電圧値に
設定することができ、またその温度特性を改善すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す漏電警報付配線
用遮断器の電気的構成図
【図2】直流電源回路の各部の電圧および出力電流の波
形図
【図3】本発明の第2の実施形態を示す直流電源回路の
電気的構成図
【図4】本発明の第3の実施形態を示す図3相当図
【図5】本発明の第4の実施形態を示す図3相当図
【図6】従来の構成を示す図1相当図
【符号の説明】
1、21は漏電警報付配線用遮断器、2は主回路、6、
22、33、36、39は直流電源回路、7は整流回
路、8、35は降圧用トランジスタ、9、11は出力
線、10、41はツェナーダイオード、13、34、3
7、40は定電圧回路、16は漏電検出回路、19はリ
レー(漏電警報出力回路)、23は電流検出用抵抗、2
4は電流バイパス用トランジスタ、25は第1のバイア
ス抵抗、26は第2のバイアス抵抗、27はバイアスコ
ンデンサ、28はバイアス回路、29は電流バイパス回
路、30は電流制限用トランジスタ、31はダイオー
ド、32は電流制限回路、38は平滑コンデンサであ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主回路としての交流電源から直流電源を
    作成する直流電源回路と、前記主回路の漏電を検出する
    漏電検出回路と、前記直流電源が供給されて前記漏電検
    出回路からの漏電検出信号に従って漏電警報を出力する
    漏電警報出力回路とを備えた漏電警報付配線用遮断器に
    おいて、 前記直流電源回路は、 整流回路と、 この整流回路の出力線にコレクタ・エミッタ間が介在さ
    れた降圧用トランジスタ、およびこの降圧用トランジス
    タのベースに基準電圧を与えるツェナーダイオードを有
    する定電圧回路と、 前記降圧用トランジスタのエミッタに接続された出力線
    に介在する電流検出用抵抗、およびこの電流検出用抵抗
    の両端にベースとエミッタが順方向電圧となるように接
    続されて、前記電流検出用抵抗に流れる電流に応じて前
    記降圧用トランジスタのベース電流を分流させる電流制
    限用トランジスタを有する電流制限回路と、 前記電流検出用抵抗に流れる電流をバイパスさせるよう
    に前記電流検出用抵抗の両端にコレクタとエミッタが夫
    々接続された電流バイパス用トランジスタ、およびこの
    電流バイパス用トランジスタに対し前記出力線に流れる
    出力電流の変化率に応じたベース電流を供給するバイア
    ス回路を有する電流バイパス回路とを具備したことを特
    徴とする漏電警報付配線用遮断器。
  2. 【請求項2】 電流制限回路において、電流制限用トラ
    ンジスタのベースまたはエミッタにダイオードを順方向
    に接続したことを特徴とする請求項1記載の漏電警報付
    配線用遮断器。
  3. 【請求項3】 電流バイパス回路におけるバイアス回路
    は、電流バイパス用トランジスタのベース・エミッタ間
    に接続された第1のバイアス抵抗と、前記電流バイパス
    用トランジスタのコレクタ・ベース間に直列に接続され
    た第2のバイアス抵抗およびバイアスコンデンサとから
    構成されていることを特徴とする請求項1または2記載
    の漏電警報付配線用遮断器。
  4. 【請求項4】 定電圧回路において、降圧用トランジス
    タがダーリントン接続の形態で構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の漏電警報付配
    線用遮断器。
  5. 【請求項5】 定電圧回路の入力に平滑コンデンサを設
    けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の
    漏電警報付配線用遮断器。
  6. 【請求項6】 定電圧回路において、ツェナーダイオー
    ドを2つ以上直列に接続したことを特徴とする請求項1
    乃至5の何れかに記載の漏電警報付配線用遮断器。
JP15956598A 1998-06-08 1998-06-08 漏電警報付配線用遮断器 Abandoned JPH11354004A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002133996A (ja) * 2000-10-30 2002-05-10 Kawamura Electric Inc 漏電警報機能付き配線用遮断器

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