JPH0898517A - トランスレス直流電源回路 - Google Patents

トランスレス直流電源回路

Info

Publication number
JPH0898517A
JPH0898517A JP22705194A JP22705194A JPH0898517A JP H0898517 A JPH0898517 A JP H0898517A JP 22705194 A JP22705194 A JP 22705194A JP 22705194 A JP22705194 A JP 22705194A JP H0898517 A JPH0898517 A JP H0898517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
power supply
voltage
current
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22705194A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Hayashi
宏 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP22705194A priority Critical patent/JPH0898517A/ja
Publication of JPH0898517A publication Critical patent/JPH0898517A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Rectifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 変圧用のトランスなしで商用電源を使用で
き、また過大電流による素子の破損を防止できる小型で
軽量のトランスレス直流電源回路を提供する。 【構成】 外付けのダイオード11及びコンデンサ12
によって商用電源を直流に変換し、これをスイッチング
トランジスタ22に供給する。スイッチングトランジス
タ22では導通及び遮断の動作が繰り返され、コイル2
4及び外付けのコンデンサ28の平滑作用により所定電
圧の直流電源が得られる。スイッチングトランジスタ2
2の導通及び遮断の動作は、ツェナーダイオード40及
び抵抗42により外付けのコンデンサ28の端子電圧が
基準電圧と比較され、その端子電圧と基準電圧との高低
により第1のトランジスタ32、第2のトランジスタ4
4によって制御される。また、抵抗26に流れる電流が
所定値を越えると、第3のトランジスタ46によりスイ
ッチングトランジスタ22が遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトランスレス直流電源回
路、特に商用電源から直流電源を得るためのトランスレ
ス直流電源回路の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、商用電源から制御回路用の直流電
源を得るためには、トランスを使用しAC12Vなどに
変換した後レギュレータにより所望の電圧に変換する方
法や、抵抗とツェナーダイオードを使用する方法などが
とられていた。
【0003】これらの例が図4及び図5に示される。
【0004】図4において、商用電源(AC100V)
は、トランス50により12Vまで降圧され、ダイオー
ド52により整流され、コンデンサ54により平滑され
た後3端子レギュレータ56に入力される。3端子レギ
ュレータ56により、所望の電圧、例えば5V程度に電
圧が調整され、コンデンサ58で再度平滑されて直流電
源として各装置に供給される。
【0005】図5において、商用電源(AC100V)
はダイオード52により整流されコンデンサ54によっ
て平滑された後抵抗60によりツェナーダイオード62
のツェナー電圧まで降圧される。従って、抵抗60の下
流側の電圧が一定値に保たれるので、この電圧をコンデ
ンサ64を介して各素子に供給する。
【0006】また、10Vから20Vの直流電圧を受け
入れてこれを所望の電圧に調整する、いわゆるDC−D
Cコンバータの例が図6に示される。
【0007】図6において、直流電源から電流の一部が
FET66を介して第1のトランジスタ32のベースに
流れると、第1のトランジスタ32は導通状態となる。
この際、第1のトランジスタ32のベースに印加される
電圧は、ツェナーダイオード40により一定の基準電圧
に保たれている。
【0008】第1のトランシジスタ32が導通状態にな
ると、抵抗30に電流が流れ、スイッチングトランジス
タ22のベース電圧が低下するのでスイッチングトラン
ジスタ22も導通状態となる。これによりスイッチング
トランジスタ22のエミッタからコレクタに電流が流れ
コレクタの電圧が上昇する。この電圧の上昇はコンデン
サ36を介して第1のトランジスタ32のベース電流を
増加させ、第1のトランジスタ32のコレクタからエミ
ッタに流れる電流が増加する。これに伴い、抵抗30の
電流も増加してスイッチングトランジスタ22のベース
エミッタ間電位差も大きくなり、スイッチングトランジ
スタ22を流れる電流も増加する。
【0009】スイッチングトランジスタ22が導通状態
になると、コイル24を介して電流が流れ、外付けのコ
ンデンサ28が次第に充電されてその端子電圧が次第に
高くなる。
【0010】外付けのコンデンサ28の端子電圧が高く
なると、ダイオード68を介して抵抗70に流れる電流
が増加し第1のトランジスタ32のエミッタ電圧も上昇
する。この時第1のトランジスタ32のベース電圧はツ
ェナーダイオード40により一定の基準電圧になってい
るので、第1のトランジスタ32のベースエミッタ間の
電位差が小さくなって第1のトランジスタ32が遮断状
態となる。第1のトランジスタ32が遮断状態となる
と、抵抗30を介して電流が流れなくなるためスイッチ
ングトランジスタ22も遮断状態となる。これによりス
イッチングトランジスタ22からコイル24への電流の
供給が遮断される。この時、コイル24を流れる電流
は、フライホィールダイオード38により調整される。
【0011】コイル24の電流値が低下すると、外付け
のコンデンサ28の端子電圧も低下し、第1のトランジ
スタ32のエミッタ電圧が低下するので第1のトランジ
スタ32は再び導通状態となる。
【0012】従って、ツェナーダイオード40によって
決定される基準電圧により、スイッチングトランジスタ
22の導通と遮断の動作が制御されることになる。
【0013】また、コイル24と外付けのコンデンサ2
8とは平滑回路を構成しており、スイッチングトランジ
スタ22の出力電圧を平滑化している。
【0014】以上の動作が繰り返されて、出力電圧、す
なわち外付けのコンデンサ28の端子電圧が所定の電圧
に保たれる。
【0015】以上の各方法により、所望の直流電力を得
ることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の直
流電源回路には、以下のような問題があった。
【0017】まず図4に示される回路においては、商用
電源を変圧する手段としてトランス50が使用されてい
る。このために、電源部が重くまた大きくなって、小型
化が要求される家電製品などには使用するのが難しいと
いう問題があった。また重量が大きいので、例えば家電
製品を落した場合などの衝撃により、トランスを載せた
基盤が破損する恐れがあるという問題もあった。
【0018】図5に示される回路においては、商用電源
を抵抗60により所望の電圧まで低下させる必要がある
が、通常この電圧は5V程度であるため、商用電源10
0Vから大きく電圧降下させる必要がある。このため
に、抵抗60における電力損失が非常に大きくなり、電
力の使用効率が低くなると共に抵抗60で発生する熱の
放熱対策が必要になるなどの問題があった。
【0019】さらに、図6に示されたコンバータは、直
接商用電源100Vに適用するものではなく、その入力
電圧も10Vから20Vの直流にする必要がある。従っ
て、この回路に商用電源100Vからダイオードによっ
て整流して得た直流電圧を加えると、ツェナーダイオー
ド40の設定電圧(基準電圧)が通常5V程度であるの
で、FET66で大きな電力が消費されることになると
いう問題がある。また、スイッチングトランジスタ22
はコイル24の下流側の電圧が5V程度に上昇するまで
導通状態を続けるので、外付けのコンデンサ28の容量
によってはスイッチングトランジスタ22に大きな電流
が流れることになる。これにより、スイッチングトラン
ジスタ22が破損する恐れがあるという問題もあった。
【0020】さらに、商用電源を使用する場合には、回
路に電源を投入した時あるいはスイッチングトランジス
タ22が導通状態となった時に、最大1A程度の大きな
突入電流が流れる。この突入電流に対して、上記従来の
各回路は何ら対策が施されていないため、突入電流によ
り電気機器の各素子が破損される恐れがあるという問題
もあった。
【0021】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は、変圧用のトランスなしで商用電
源を使用でき、また過大電流による素子の破損を防止で
きる小型で軽量のトランスレス直流電源回路を提供する
ことにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の請求項1の発明は、トランスレス直流電源回
路であって、直流に変換された商用電源を所望の直流電
圧源に変換する電源変換手段を備え、前記電源変換手段
は出力電圧を制御する制御手段を有し、商用電源を変圧
するためのトランスを使用しないで商用電源から直流電
源が得られるとともに、小型シングルインラインパッケ
ージに組み込まれ、所定の外部端子に、使用される電流
値に対応した容量を外付けできることを特徴とする。
【0023】請求項2の発明は、請求項1記載のトラン
スレス直流電源回路であって、前記電源変換手段が、直
流に変換された商用電源を受入れ、所定の周期で導通と
遮断とを繰り返すスイッチング手段と、前記スイッチン
グ手段の出力側に接続され、前記スイッチング手段の出
力電圧を平滑化する平滑手段と、を備え、前記制御手段
が、前記スイッチング手段の導通及び遮断の動作を制御
するスイッチング制御手段と、前記平滑手段の出力側に
設けられ、前記平滑手段の出力電圧を検出するとともに
前記スイッチング手段の導通及び遮断の動作を制御する
ための基準電圧を決定する電圧検出手段と、前記平滑手
段の出力電流を検出する電流検出手段と、を備え、前記
スイッチング制御手段は、前記電流検出手段により検出
された電流が所定値以上になった時に前記スイッチング
手段を遮断させることを特徴とする。
【0024】
【作用】上記構成によれば、スイッチング手段の導通及
び遮断の動作をスイッチング制御手段が制御し、電源変
換手段の出力電圧を調整するので、変圧手段としてのト
ランスを使用する必要がない。また、電流検出手段によ
り過大電流を検出し、過大電流が発生したときに回路を
遮断することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0026】実施例1 図1には、本発明に係るトランスレス直流電源回路の実
施例1のブロック図が示される。
【0027】商用電源は、整流手段10で整流され平滑
化されてスイッチング手段14に供給される。スイッチ
ング手段14では、導通と遮断が繰り返され、その出力
電圧が平滑手段16により平滑化されて直流電源として
各素子に供給される。平滑手段16の出力電圧は、電圧
検出手段18により検出され、その電圧に応じてスイッ
チング制御手段20がスイッチング手段14の導通及び
遮断を制御している。この場合、電圧検出手段18はス
イッチング制御手段20がスイッチング手段14の導通
及び遮断を制御するための基準電圧も決めている。
【0028】以上のスイッチング手段14、平滑手段1
6、電圧検出手段18及びスイッチング制御手段20に
より、本発明の電源変換手段を構成する。
【0029】図2には、図1に示された実施例1のブロ
ック図の具体的な回路図の例が示され、上述した図6の
従来例と同一部材には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0030】本実施例のトランスレス直流電源回路に
は、商用電源を直流に変換するためのダイオード11及
びコンデンサ12が接続されている。このダイオード1
1及びコンデンサ12により、上述した整流手段10が
構成されており、その出力側はスイッチングトランジス
タ22のエミッタに接続されている。また、スイッチン
グトランジスタ22のコレクタはコイル24に接続され
ている。スイッチングトランジスタ22は、図1のスイ
ッチング手段14を構成する。
【0031】コイル24の下流側には抵抗26が接続さ
れ、上流側にはフライホィールダイオード38が接続さ
れている。コイル24及びフライホィールダイオード3
8は図1の平滑手段16を構成する。平滑手段16に
は、その出力側、すなわち抵抗26の下流側に外付けの
コンデンサ28が接続されるが、このために、使用する
電流値に応じた容量のコンデンサをユーザが適宜選択し
て接続する。
【0032】スイッチングトランジスタ22のエミッタ
ベース間には抵抗30が接続されており、またスイッチ
ングトランジスタ22のベースには、その導通、遮断の
スイッチング動作を制御する第1のトランジスタ32の
コレクタが接続されている。第1のトランジスタ32の
ベースには、コンデンサ12から抵抗34を介してベー
ス電流が供給されており、また、第2のトランジスタ4
4のコレクタが接続されている。さらに、スイッチング
トランジスタ22のコレクタと第1のトランジスタ32
のベースとがコンデンサ36を介して接続されている。
なお、第2のトランジスタ44のエミッタはアースに接
続されている。
【0033】第1のトランジスタ32、第2のトランジ
スタ44、抵抗30、34及びコンデンサ36は図1の
スイッチング制御手段20を構成する。
【0034】抵抗26の下流側には外付けのコンデンサ
28と並列にツェナーダイオード40が接続されてい
る。さらにツェナーダイオード40の下流側には抵抗4
2が直列に接続されている。抵抗42の上流側の電圧は
第2のトランジスタ44のベースに供給されている。ツ
ェナーダイオード40と抵抗42とは、図1の電圧検出
手段18を構成する。
【0035】また、コイル24の下流側には第3のトラ
ンジスタ46のベースが接続されており、そのコレクタ
はダイオード47を介して第1のトランジスタ32のベ
ースと接続されている。また第3のトランジスタ46の
エミッタはツェナーダイオード40の上流側、すなわち
抵抗26の下流側に接続されている。
【0036】以上の回路は、シングルインライン(SI
L)パッケージに組み込まれており、トランスが使用さ
れていないことと相まって回路の小型化、軽量化を図る
ことができ、また、衝撃に強い高信頼性のトランスレス
電源回路を実現することができる。さらに小型のSIL
パッケージにしたことにより、家電製品の電源部の製造
工程を簡単にでき、量産性を上げることができる。本実
施例のトランスレス直流電源回路を使用することが好ま
しい家電製品としては、電気掃除機、電気ポット、電気
炊飯器、交直両用機のモータコントローラ及びリモート
コントローラ方式の照明器具の受光部などが考えられ
る。
【0037】以上のように本回路をSILパッケージと
したことにより種々の効果を奏することができる。例え
ば、ダイオード11やコンデンサ12、28は、使用電
流に応じてユーザが回路に外付け部品として接続する
が、この接続はSILパッケージから出ているピンに行
えばよく、作業が簡略化できる。
【0038】なお、ダイオード11については外付けと
せず、SILパッケージに組み込むのも好適である。
【0039】次に図2に示される回路の動作について説
明する。
【0040】本回路に電源が投入されると、抵抗34を
介して第1のトランジスタ32のベースにベース電流が
流れる。これにより第1のトランジスタ32が導通状態
となり、抵抗30に電流が流れてスイッチングトランジ
スタ22のベースエミッタ間に電位差が発生し、スイッ
チングトランジスタ22が導通状態となる。このためス
イッチングトランジスタ22のコレクタの電圧が上昇す
るが、この電圧上昇によりコンデンサ36を介して第1
のトランジスタ32のベース電流が増加し、さらに第1
のトランジスタ32の導通状態が促進される。これによ
って、抵抗30の電流も増加してスイッチングトランジ
スタ22の導通状態が促進されコイル24に流れる電流
が増加する。
【0041】また、外付けのコンデンサ28には電荷が
蓄えられてゆき、その端子電圧も上昇する。外付けのコ
ンデンサ28の端子電圧が上昇すると、ツェナーダイオ
ード40に電流が流れ、これにより抵抗42の端子間に
電圧が発生する。このツェナーダイオード40の設定電
圧は通常4.3V程度にとり、外付けのコンデンサ28
の端子電圧が5Vに上昇した時に抵抗42に発生する電
圧が約0.7V程度になるように設定されている。
【0042】抵抗42の上流側の電圧が上昇すると、第
2のトランジスタ44のベース電圧が上昇して第2のト
ランジスタ44が導通状態になる。第2のトランジスタ
44が導通状態となると第1のトランジスタ32のベー
ス電圧が低下するので、第1のトランジスタ32が遮断
状態となり、スイッチングトランジスタ22のベースエ
ミッタ間の電位差も小さくなって遮断状態となる。
【0043】尚、この時に、第3のトランジスタ46の
コレクタにダイオード47が接続されていないと、第3
のトランジスタ46のベース、コレクタ間が順方向にバ
イアスされ、その結果、第1のトランジスタ32のベー
ス電圧が2V程度に固定されてしまう。従って、ダイオ
ード47により、第1のトランジスタ32のベース電圧
が固定されないようにし、上記回路動作に支障を来すこ
とを防止している。
【0044】スイッチングトランジスタ22が遮断状態
となるとコイル24を流れる電流はフライホィールダイ
オード38から供給されつつ徐々に減少していく。コイ
ル24を流れる電流が減少すると、外付けのコンデンサ
28の端子電圧も低下し、抵抗42を流れる電流が減少
してその上流側の電圧も低下するので、第2のトランジ
スタ44が遮断状態となる。これにより再び第1のトラ
ンジスタ32のベースにベース電流が供給されて導通状
態となる。
【0045】すなわち、スイッチングトランジスタ22
は、外付けのコンデンサ28の端子電圧がある所定値
(例えば5V)まで上昇したことをツェナーダイオード
40と抵抗42とで構成される電圧検出手段18により
検出されると遮断状態となり、所定値より低くなったこ
とを検出されると再び導通状態となる。従って、電圧検
出手段18では、第1のトランジスタ32がスイッチン
グトランジスタ22の遮断と導通の動作を制御するため
の基準電圧も決定している。この基準電圧は、ツェナー
ダイオード40と抵抗42との組合わせにより変更する
ことができる。
【0046】また、スイッチングトランジスタ22の出
力電圧は、コイル24、フライホィールダイオード38
及び外付けのコンデンサ28により平滑化される。
【0047】以上の動作を繰り返すことにより、スイッ
チングトランジスタ22のスイッチング動作が継続さ
れ、本回路の出力電圧、すなわち外付けのコンデンサ2
8の端子電圧が一定値に保たれる。尚、スイッチングト
ランジスタ22の導通、遮断の動作の周期は、コイル2
4、外付けのコンデンサ28等の時定数により一定値に
定まる。
【0048】本実施例においては、スイッチングトラン
ジスタ22のスイッチング動作の基準電圧を決定する電
圧検出手段18を構成するツェナーダイオード40が、
平滑手段16の出力側、すなわち外付けのコンデンサ2
8と並列に接続されている。また、スイッチングトラン
ジスタ22のスイッチング動作を制御する第1のトラン
ジスタ32のベースには、図6に示される従来例のよう
なFET66とツェナーダイオード40の組合わせによ
るのではなく、抵抗34を介してベース電流が供給され
る。
【0049】これにより、図6に示される従来例のよう
に、ツェナーダイオード40がスイッチングトランジス
タ22の上流側に接続されている場合に比べ、第1のト
ランジスタ32のベース回路に流れる電流を少なくでき
消費電力を低く押さえることができる。
【0050】次に第3のトランジスタ46の動作につい
て説明する。第3のトランジスタ46のベースは抵抗2
6の上流側に接続されており、エミッタは抵抗26の下
流側に接続されている。従って、抵抗26を流れる電
流、すなわち平滑手段16の出力電流の値が所定値を越
えると、抵抗26の端子電圧、すなわち第3のトランジ
スタ46のベースエミッタ間電圧が所定値を越えて導通
状態となる。
【0051】第3のトランジスタ46が導通状態となる
と、コンデンサ36を介して第1のトランジスタ32の
ベースに供給されていた電流が、ダイオード47及び第
3のトランジスタ46を介してツェナーダイオード40
及び抵抗42からアース側に流れることになる。これに
より第1のトランジスタ32のベース電流が減少し第1
のトランジスタ32が遮断状態となる。このためスイッ
チングトランジスタ22も遮断状態となり、コイル24
から外付けのコンデンサ28に供給される電流も低下す
る。
【0052】すなわち、抵抗26により平滑手段16の
出力電流の値を検知し、この電流値が大きくなった時に
スイッチングトランジスタ22を流れる電流を遮断し
て、過大な電流がスイッチングトランジスタ22を流れ
ることを防止する。これにより、スイッチングトランジ
スタ22の破損が防止されると共に突入電流も低減する
ことができ、本回路から電力が供給される各素子の破損
を防止することもできる。
【0053】なお、第3のトランジスタ46は抵抗26
の端子電圧が0.65Vを越えると導通状態となるよう
に設定されている。
【0054】また、上述のように、本回路はSILパッ
ケージに組み込まれているので、その1本のピンを第1
のトランジスタ32のベースに接続しておくと、このピ
ンを出力電流の緊急遮断用の端子33として使用するこ
ともできる。
【0055】すなわち、この端子33をアースと接続す
ると、第1のトランジスタ32のベース電圧が低下する
ので第1のトランジスタ32が遮断状態となり、これに
伴ってスイッチングトランジスタ22も遮断状態となる
からである。従って、この端子33を使用して出力電流
の緊急遮断回路を簡易に構成することができる。
【0056】実施例2 図3には、本発明に係るトランスレス直流電源回路の実
施例2の回路図が示され、上述した実施例1と同一部材
には同一符号を付して説明を省略する。
【0057】本実施例においては、電流検出用の第3の
トランジスタ46の接続の方法を変えている。すなわ
ち、抵抗26の上流側に第3のトランジスタ46のエミ
ッタが接続され、コレクタが第2のトランジスタ44の
ベースに接続されている。また第3のトランジスタ46
のベースはツェナーダイオード40の上流側に接続され
ている。なお、第3のトランジスタ46には、図2の実
施例1の場合にNPN型トランジスタが使用されていた
のに対し、本実施例ではPNP型トランジスタが使用さ
れている。
【0058】この構成により、抵抗26を流れる電流が
増加すると、第3のトランジスタ46のベースエミッタ
間の電位差が大きくなって導通状態となる。第3のトラ
ンジスタ46が導通状態となると、コイル24の下流側
から第2のトランジスタ44のベースにベース電流が供
給され、第2のトランジスタ44も導通状態となる。以
降は図2の実施例1でも説明したように、第1のトラン
ジスタ32及びスイッチングトランジスタ22が遮断状
態となり、コイル24に供給される電流が低下してい
く。
【0059】以上より、抵抗26を流れる電流が所定値
を越えた場合には、スイッチングトランジスタ22を遮
断することにより回路を遮断することができ、スイッチ
ングトランジスタ22の破損や突入電流によるその他の
素子の破損を防止することができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スイッチング手段の導通及び遮断の動作をスイッチング
制御手段が制御し、電源変換手段の出力電圧を調整する
ので、変圧手段としてのトランスを使用する必要がな
い。また、電流検出手段により過大電流を検出し、過大
電流が発生したときに回路を遮断することができる。そ
の結果、変圧用のトランスなしで商用電源を使用でき、
また過大電流による素子の破損を防止できる小型で軽量
のトランスレス直流電源回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示された実施例1の回路図である。
【図3】本発明の実施例2の回路図である。
【図4】従来のトランスを用いた直流電源回路の回路図
である。
【図5】従来のツェナーダイオードを使用した直流電源
回路の回路図である。
【図6】従来のDC−DCコンバータの回路図である。
【符号の説明】
10 整流手段 11、47 ダイオード 12、28、36 コンデンサ 14 スイッチング手段 16 平滑手段 18 電圧検出手段 20 スイッチング制御手段 22 スイッチングトランジスタ 24 コイル 26、30、34、42 抵抗 32 第1のトランジスタ 33 端子 38 フライホィールダイオード 40 ツェナーダイオード 44 第2のトランジスタ 46 第3のトランジスタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスレス直流電源回路であって、 直流に変換された商用電源を所望の直流電圧源に変換す
    る電源変換手段を備え、 前記電源変換手段は出力電圧を制御する制御手段を有
    し、 商用電源を変圧するためのトランスを使用しないで商用
    電源から直流電源が得られるとともに、小型シングルイ
    ンラインパッケージに組み込まれ、所定の外部端子に、
    使用される電流値に対応した容量を外付けできることを
    特徴とするトランスレス直流電源回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトランスレス直流電源回
    路であって、 前記電源変換手段が、 直流に変換された商用電源を受入れ、所定の周期で導通
    と遮断とを繰り返すスイッチング手段と、 前記スイッチング手段の出力側に接続され、前記スイッ
    チング手段の出力電圧を平滑化する平滑手段と、を備
    え、 前記制御手段が、 前記スイッチング手段の導通及び遮断の動作を制御する
    スイッチング制御手段と、 前記平滑手段の出力側に設けられ、前記平滑手段の出力
    電圧を検出するとともに前記スイッチング手段の導通及
    び遮断の動作を制御するための基準電圧を決定する電圧
    検出手段と、 前記平滑手段の出力電流を検出する電流検出手段と、を
    備え、 前記スイッチング制御手段は、前記電流検出手段により
    検出された電流が所定値以上になった時に前記スイッチ
    ング手段を遮断させることを特徴とするトランスレス直
    流電源回路。
JP22705194A 1994-09-21 1994-09-21 トランスレス直流電源回路 Pending JPH0898517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22705194A JPH0898517A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 トランスレス直流電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22705194A JPH0898517A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 トランスレス直流電源回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0898517A true JPH0898517A (ja) 1996-04-12

Family

ID=16854764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22705194A Pending JPH0898517A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 トランスレス直流電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0898517A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008109854A (ja) * 2007-12-28 2008-05-08 Idec Corp 本安機器用電源装置
JP2011505111A (ja) * 2007-11-27 2011-02-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 容量性電源

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011505111A (ja) * 2007-11-27 2011-02-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 容量性電源
JP2008109854A (ja) * 2007-12-28 2008-05-08 Idec Corp 本安機器用電源装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3883826B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3652351B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2013520153A (ja) 低減された電力損失の電源システム、電子装置及びコントローラ
JP3488120B2 (ja) スイッチング電源回路およびスイッチング電源用デバイス
JPH10506257A (ja) 高効率電圧変換器および調整器回路
JPH0898518A (ja) トランスレス直流電源回路
JPH0898517A (ja) トランスレス直流電源回路
US7173830B2 (en) Device for converting an AC voltage from a main electricity supply to a DC voltage at a predetermined level and waveform
JPH0898516A (ja) トランスレス直流電源回路
JP3287062B2 (ja) 電源回路
JPH10333760A (ja) 電源回路
JPH0851772A (ja) スイッチング電源の保護回路
JP2893982B2 (ja) 電源装置
JP2002315342A (ja) スイッチング電源装置
JP3436463B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2736059B2 (ja) インバータ装置
JPH08273865A (ja) ランプ点灯装置及び電気装置
JP3281052B2 (ja) 電源回路
JP3202044B2 (ja) 電源装置
JP3454308B2 (ja) 定電圧電源装置
JPH0336222Y2 (ja)
JPH0595672A (ja) 多出力電源起動回路
WO1997032388A1 (en) Power-supply circuit
JP2924335B2 (ja) 電源装置
JPH03139171A (ja) 交流電源の電圧変換回路