JPH11353906A

JPH11353906A - 照明器具

Info

Publication number: JPH11353906A
Application number: JP10173893A
Authority: JP
Inventors: Yoshifumi Fujimoto; 佳史藤本
Original assignee: Endo Lighting Corp
Current assignee: Endo Lighting Corp
Priority date: 1998-06-05
Filing date: 1998-06-05
Publication date: 1999-12-24

Abstract

(57)【要約】【目的】反射鏡７０を周方向で位置調節し、調節位置
に固定することにより、楕円光による効果的な照明を行
う。【構成】ハロゲンランプ３が装着されるソケット６
０、反射鏡７０等の照明用部品を内側に収容する灯体１
０と、灯体１０の前端部内側に嵌合固定されて前記反射
鏡７０を固定する反射鏡保持部材９０とを備えており、
前記反射鏡保持部材９０は、反射鏡保持部材９０を灯体
１０に固定するための外向きの第１保持部９２と、反射
鏡７０の前端周縁部を前方から保持する内向きの可撓爪
式の第２保持部９４とを有しており、反射鏡保持部材９
０は、灯体１０の前面から嵌合固定される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スポットライトや
ユニバーサルダウンライト等として使用される照明器具
に関する。

【０００２】

【従来の技術】スポットライトやユニバーサルダウンラ
イトは、前方が開口した灯体を備えており、その灯体
は、照射方向を広範囲に変化させるために、直交する２
つの軸により回動可能に支持されている。灯体内には、
ランプが装着されるコネクタや反射鏡、グレアカットキ
ャップ等の照明に直接関係する種々の部品が収容されて
いる。

【０００３】ここで反射鏡やグレアカットキャップは、
それらの交換やランプ交換のために着脱可能とされる。
このために、例えば反射鏡は、灯体内に前方から挿入さ
れ、灯体の前端部内側に圧入されるリング状のバネ部材
により抜け止めされて、灯体内に保持される。

【０００４】また、グレアカットキャップは、ランプの
前方に配置されるキャップ本体と、キャップ本体を支持
する支持アームとからなり、反射鏡の前方を横切る支持
アームは、灯体の前端部内側に着脱可能に保持される。
グレアカットキャップの着脱形式には様々なものがある
が、いずれもグレアカットキャップを灯体から完全に取
り外せる構造になっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような照明器具に
は、反射鏡の固定構造及びグレアカットキャップの固定
構造に関連して以下のような問題がある。

【０００６】反射鏡はリング状のバネ部材により灯体内
に保持されるが、バネ部材による反射鏡の保持作業は作
業性に劣っていた。すなわち、リング状のバネ部材によ
る保持では反射鏡が周方向で固定されず、その周方向の
位置決めができないのである。ユニバーサルダウンライ
トやスポットライトでは、照射方向を広範囲に変化させ
るために、灯体の向きは変えることができるが、周方向
の回転は不可能である。照射光が円形の場合は周方向の
位置調整は不必要である。しかし、楕円光の場合は、反
射鏡を周方向で位置決めすることが、効果的な照明を行
う観点から必要となる。従来の照明器具ではこの位置決
めや位置調整ができないため、楕円光による効果的な照
明が困難であった。

【０００７】グレアカットキャップは、ランプ交換等の
ために着脱可能であるが、取り外したときに灯体から完
全に分離する。このため、ランプ交換等の作業がしづら
いという問題があった。

【０００８】本発明はかかる事情に鑑みて創案されたも
のであり、反射鏡の着脱を困難にすることなく、その反
射鏡を周方向で固定できる照明器具を提供することを第
１の目的とする。

【０００９】本発明の第２の目的は、反射鏡の周方向位
置に簡単に調節できる照明器具を提供することにある。

【００１０】本発明の第３の目的は、グレアカットキャ
ップを灯体に連結したままその取り外しを行うことがで
きる照明器具を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る照明器具は、ランプが装着されるソケ
ット、反射鏡等の照明用部品を内側に収容する灯体と、
灯体の前端部内側に嵌合固定されて前記反射鏡を固定す
る反射鏡保持部材とを備えており、前記反射鏡保持部材
は、反射鏡保持部材を灯体に固定するための外向きの第
１保持部と、反射鏡の前端周縁部を前方から保持する内
向きの可撓爪式の第２保持部とを有している。

【００１２】この構成によれば、反射鏡は反射鏡保持部
材の第２保持部によって保持される。また、反射鏡保持
部材自身は、第１保持部によって灯体に保持され周方向
で固定される。そして、第２保持部は内向きの可撓爪で
あるため、反射鏡をガタつきなく固定し、反射鏡に回転
力を加えたときにはその回転を許容する。反射鏡保持部
材が灯体の前面から嵌合固定されるようにすれば、作業
が一層容易となる。また、灯体の前端部内側に嵌合固定
された反射鏡保持部材を内側を通って、反射鏡の着脱を
行うことができる。

【００１３】反射鏡保持部材の内側には、第２保持部と
反射鏡の前端周縁部との間に介在してフランジ部を保持
する環状の反射鏡枠を嵌合させるのが好ましい。反射鏡
枠を使用しない場合は反射鏡保持部材に高い耐熱性を与
える必要があるが、反射鏡枠を使用する場合はこの反射
鏡枠に高い耐熱性を与えさえすれば、反射鏡保持部材の
耐熱性は低下させることが可能となる。

【００１４】反射鏡枠は、反射鏡の前端周縁部に対して
周方向に固定され、且つ周方向の一部に前方へ突出する
回転操作用の凸部を有する構成が好ましい。この構成に
よれば、反射鏡枠を周方向へ簡単に回転操作することが
でき、その回転操作に伴って反射鏡が周方向に回転する
ので、反射鏡の周方向位置が簡単に調整される。

【００１５】反射鏡保持部材には、その内側空間と後方
の空間を連通させる複数のスリットを設けるのが好まし
い。そうすれば、スリットを介して反射鏡の内側と外側
が連通し、通気性ひいては放熱性が向上する。

【００１６】反射鏡保持部材は又、グレアカットキャッ
プの支持アーム端部を回動可能に支持するキャップベー
スを内側に固定、又は着脱可能に係止保持する構成が好
ましい。この構成によれば、グレアカットキャップは、
灯体から分離することなく反射鏡の前方から退避し、そ
の着脱操作が簡単になる。

【００１７】キャップベースは、グレアカットキャップ
の支持アーム端部を弾性的に支持するバネを内蔵してお
り、当該バネは、グレアカットキャップが反射鏡前方の
使用位置にあるときに支持アームを他端側へ付勢する構
成が好ましい。またグレアカットキャップのキャップ本
体は、円筒部と、円筒部の前面開口部を塞ぐ蓋部とを有
し、円筒部と蓋部の間に、中心方向にほぼ直角な外周側
を向く円弧状のスリットを形成する構成が好ましい。こ
の構成によれば、前方への漏光を抑えつつ通気性が改善
される。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図１は本発明の実施形態に係る照明
器具の縦断面図、図２は同照明器具に使用された反射鏡
の正面図、図３は同反射鏡の半縦断面図、図４は同照明
器具に使用された反射鏡保持部材の正面図、図５は図４
のＡ−Ａ線断面図、図６は同照明器具に使用された反射
鏡枠の正面図、図７は図６のＢ−Ｂ線断面図、図８は同
照明器具に使用されたグレアカットキャップ及びキャッ
プベースの斜視図、図９は同グレアカットキャップの正
面図、図１０は同グレアカットキャップの半縦断面図、
図１１（ａ）は同キャップベースの背面図、図１１
（ｂ）は図１１（ａ）のＣ−Ｃ線断面図である。

【００１９】本発明の実施形態に係る照明器具は本発明
をスポットライトに適用したものである。このスポット
ライトは、図１に示すように、砲弾状の灯体１０と、灯
体１０の内部に収納されたハロゲンランプ３と、このハ
ロゲンランプ３が焦点に位置する反射鏡７０と、この反
射鏡７０を保持する反射鏡保持部材９０と、前記灯体１
０を支持する略二股状のアーム３０とを有している。

【００２０】灯体１０は、後方に向かって徐々に縮径す
る砲弾状に形成されており、前端は開放されている。か
かる灯体１０は、その開放側からソケット６０、ハロゲ
ンランプ３や反射鏡７０が取り付けられる。この灯体１
０の開放側内側面には、後述する環状溝１１が形成され
ている。

【００２１】アーム３０は、略二股状に形成されてお
り、灯体１０を傾動可能に支持するようになっている。
また、このアーム３０には、電線１３０が通過する貫通
孔３１が開設されている。さらに、図示はしていない
が、このアーム３０を灯体１０に傾動可能に取り付ける
ビスは、蓋体で閉塞される凹部に嵌まり込むようになっ
ている。これによって、ビスが外部から見えないように
なるので、デザイン的にもよい。

【００２２】そして、灯体１０内に反射鏡７０を固定す
るために、灯体１０の前端部内側には樹脂からなる環状
の反射鏡保持部材９０が嵌合され、反射鏡保持部材９０
の内側には樹脂からなるリング状の反射鏡枠１００が嵌
合されている。

【００２３】以下に、本発明で重要な反射鏡７０及びそ
の固定構造、並びにグレアカットキャップ８０及びその
固定構造を順に説明する。

【００２４】反射鏡７０は、図２及び図３に示すよう
に、椀形の本体７１と、本体７１の前端周縁部に全周に
わたって一体的に形成されたフランジ部７２とを有して
いる。本体７１は楕円光を反射する設計になっている。
フランジ部７２は外周部が後方へ折れ曲がった形状であ
り、その形状形成と後述する反射鏡枠１００との連結の
ために、その外周部には複数の切り込み７３，７３・・
が周方向に等間隔で形成されている。また、本体７１の
中心部には、ソケット６０を貫通させるために円形の開
口部７４が設けられている。

【００２５】樹脂製の反射鏡保持部材９０は、図４及び
図５に示すように、軸方向に短い円筒部９１を有してい
る。円筒部９１は、灯体１０の前端部内側に圧入され
る。圧入された円筒部９１を後方から保持するために、
灯体１０の前端部内面には段部が設けられている。

【００２６】円筒部９１の内側には、反射鏡７０のフラ
ンジ部７２が嵌合する。そのフランジ部７２を後方から
保持するために、反射鏡保持部材９０の円筒部９１の周
面には、灯体１０に圧入された際に、円筒部９１を抜け
止めするために、外向きの複数の第１保持部９２，９２
・・が設けられている。各第１保持部９２は、灯体１０
の前端部内面に周方向に形成された環状溝１１に嵌合す
ることにより、圧入された円筒部９１を抜け止めする。

【００２７】また、この反射鏡保持部材９０の円筒部９
１には、内向きの複数の第２保持部９４，９４・・が設
けられている。第２保持部９４，９４・・は周方向に隙
間をあけて設けられている。この第２保持部９４は、可
撓爪式であって、反射鏡７０の前端縁部であるフランジ
部７２を保持する（ただし、本実施の形態では反射鏡枠
１００を介してフランジ部７２を保持している。）。こ
の第２保持部９４は、外側へ変形可能であり、内側へ突
出する先端の突起で後述する反射鏡枠１００を前方から
保持して、反射鏡７０のフランジ部７２を固定する。

【００２８】反射鏡保持部材９０の円筒部９１には、軸
方向に延びる多数のスリット９５，９５・・が周方向に
隙間をあけて設けられている。スリット９５，９５・・
は円筒部９１から第１保持部９４にかけて設けられ、こ
れにより反射鏡保持部材９０の内側空間と後方空間を連
通させる。

【００２９】円筒部９１には又、内側に突出する一対の
受け部９６，９６が設けられると共に、受け部９６，９
６に対向して開口部９７が設けられている。受け部９
６，９６には後述するグレアカットキャップ８０の支持
アーム８２の一端部を支持するキャップベース１１０が
取り付けられる。また、開口部９７には、グレアカット
キャップ８０の支持アーム８２の他端部に取り付けられ
るエンドキャップ１２０が嵌合する。これらのグレアカ
ットキャップ固定構造は後で詳しく説明する。

【００３０】なお、９８は円筒部９１の前端部内面に設
けられた溝である。この溝９８には、円筒部９１の前端
部内側にフィルタ等を固定する際に使用される環状のバ
ネ部材が嵌合する。

【００３１】樹脂製の反射鏡枠１００は、図６及び図７
に示すように、円環部１０１と、円環部１０１の前端部
全周から内側に張り出した張出部１０２とを有する。円
環部１０１は、反射鏡保持部材９０の第１保持部９４と
反射鏡７０のフランジ部７２との間に介在する。張出部
１０２はフランジ部７２の前面に当接し、反射鏡保持部
材９０の第１保持部９４，９４・・にて前方から保持さ
れることにより、フランジ部７２を固定する。

【００３２】円環部１０１の内面には複数の小突起１０
３，１０３・・が設けられている。小突起１０３，１０
３・・はフランジ部７２の切り込み７３，７３・・に嵌
合し、反射鏡７０と反射鏡枠１００を周方向で固定す
る。また、張出部１０２の前面には、操作用の突起１０
４が設けられている。この突起１０４により、反射鏡枠
１００は周方向に簡単に回転操作され、その操作に伴っ
て反射鏡７０を周方向に回転させる。

【００３３】アルミダイカスト製のグレアカットキャッ
プ８０は、図８〜図１０に示すように、キャップ本体８
１と、キャップ本体８１を支持する２本の支持アーム８
２，８２とからなる。支持アーム８２，８２は、ハロゲ
ンランプ３の前方にキャップ本体８０を保持するため
に、相反する２方向に延出している。グレアカットキャ
ップ８０の全体を反射鏡７０の前方に保持するために、
一方の支持アーム８２の先端部は樹脂製のキャップベー
ス１１０と連結され、他方の支持アーム８２の先端部は
樹脂製のエンドキャップ１２０と連結される。

【００３４】グレアカットキャップ８０のキャップ本体
８１は、円筒部８３と、円筒部８３の前面開口部を塞ぐ
椀形の蓋部８４とを有している。円筒部８３の外面に
は、放熱のために多数のフィンが形成されている。蓋部
８４は、放射状に延びる複数の支持部８５，８５・・に
よって円筒部８３の前部内側に支持され、円筒部８３と
の間に、前面側からみて円弧状に湾曲した複数のスリッ
ト８６を形成している。各スリット８６は、前方への漏
光を防止するために、円筒部８３の中心方向には開口せ
ず、その中心方向にほぼ直角な外周側へ向けて開口して
いる。

【００３５】一方の支持アーム８２の先端部には、キャ
ップベース１１０との連結のために、両側へ突出する一
対の軸部８６，８６が設けられている。他方の支持アー
ム８２の先端部は、エンドキャップ１２０へ差し込まれ
る薄肉の差し込み部８７である。差し込み部８７の両側
面には、抜け止めのための爪部が突設されている。

【００３６】樹脂製のキャップベース１１０は、図８及
び図１１に示すように、本体１１１と、本体１１１の両
側面から側方に突出する一対の張出部１１２，１１２と
を有している。張出部１１２，１１２は、反射鏡保持部
材９０の内面に設けられた一対の受け部９６，９６に前
方から挿入され、これによりキャップベース１１０を反
射鏡保持部材９０の内側に固定する。

【００３７】キャップベース１１０の本体１１１には、
その上部を残して垂直な切り込み１１３が設けられてい
る。切り込み１１３には、一方の支持アーム８２の先端
部が挿入される。切り込み１１３の対向面には、板バネ
１３０を挿入するために、一対の第１溝部１１４，１１
４が設けられている。第１溝部１１４，１１４の対向面
には、一対の第２溝部１１５，１１５が背面側へ開口し
て設けられている。第２溝部１１５，１１５には、支持
アーム８２の先端部に設けられた軸部８６，８６が背面
側から挿入される。

【００３８】本体１１１の切り込み１１３に背面側から
一方の支持アーム８２の先端部を挿入し、その軸部８
６，８６を第２溝部１１５，１１５に挿入した後、第１
溝部１１４，１１４に板バネ１３０を挿入する。これに
より、軸部８６，８６は第２溝部１１５，１１５の最奥
部に保持される。この状態で、張出部１１２，１１２を
反射鏡保持部材９０の受け部９６，９６に前方から挿入
する。これにより、グレアカットキャップ８０は、キャ
ップベース１１０により、反射鏡７０の前方に軸部８
６，８６を中心として回動自在に支持される。

【００３９】この状態で、エンドキャップ１２０を反射
鏡保持部材９０の開口部９７に挿入することにより、グ
レアカットキャップ８０は、反射鏡７０の前方を横切っ
てキャップ本体８１をハロゲンランプ３の前方に位置さ
せる使用位置に固定される。使用位置では、支持アーム
８２が板バネ１３０によりエンドキャップ１２０の側へ
付勢されるため、グレアカットキャップ８０はその使用
位置に確実に固定される。板バネ１３０による付勢力に
抗して支持アーム８２を軸部８６，８６側へ移動させ、
エンドキャップ１２０を反射鏡保持部材９０の開口部９
７から引き抜いた後、支持アーム８２を前方へ約９０°
回動させる。これにより、グレアカットキャップ８０は
退避位置へ取り外される。このように、第１溝部１１
４，１１４に挿入される板バネ１３０は、グレアカット
キャップ８０を使用位置に保持する。

【００４０】次に、上記スポットライト、特に反射鏡７
０の組立方法及び機能について詳細に説明する。

【００４１】アルミダイカストからなる灯体１０の前端
部内側に、反射鏡７０をセットする。なお、反射鏡７０
の開口部７４にはハロゲンランプ３が位置するようにす
る。この反射鏡７０のフランジ部７２に反射鏡枠１００
を当接させる。

【００４２】次に、反射鏡保持部材９０を灯体１０に取
り付ける。すると、反射鏡保持部材９０の第１保持部９
２によって、反射鏡保持部材９０自身が灯体１０に固定
される。また、この反射鏡保持部材９０の第２保持部９
４によって反射鏡枠１００が固定される。

【００４３】反射鏡７０のフランジ部７２に嵌合した反
射鏡枠１００は、第２保持部９４，９４・・により後方
へ弾性的に押圧され、反射鏡７０をガタツキなく固定す
る。このため、反射鏡７０は周方向で確実に位置決めさ
れる。

【００４４】この状態で反射鏡枠１００を周方向に回転
させれば、反射鏡枠１００と共に反射鏡７０が周方向に
回転する。これにより、反射鏡７０が周方向で位置調整
され、且つ調整位置に確実に固定される。従って、楕円
光による効果的な照明が可能になる。しかも、この調整
作業は、反射鏡枠１００の突起１０４を使用することに
より簡単に行われる。

【００４５】ハロゲンランプ３を点灯すると、反射鏡７
０は高温に加熱される。反射鏡７０の外側空間は、反射
鏡保持部材９０の後方空間である。この後方空間は、反
射鏡保持部材９０のスリット９５，９５・・を介して内
側空間と連通している。反射鏡保持部材９０の内側空間
は、反射鏡７０の内側空間でもある。これにより、反射
鏡７０の外側空間と内側空間の間の通気性が確保され、
放熱性が改善される。また、反射鏡保持部材９０自体の
放熱性が促進される。

【００４６】反射鏡７０のフランジ部７２の前面に当接
する反射鏡枠１００は高温に加熱されるが、反射鏡保持
部材９０は反射鏡枠１００ほどには加熱されない。この
ため、反射鏡枠１００には耐熱性の特に高い樹脂が必要
になるが、反射鏡保持部材９０を構成する樹脂の耐熱性
は低下させることができる。反射鏡枠１００を省略し、
反射鏡保持部材９０でフランジ部７２を前方から直接保
持することも可能であるが、その場合は反射鏡保持部材
９０に耐熱性の特に高い樹脂が必要になる。反射鏡枠１
００を使用する方が、耐熱性の特に高い樹脂の使用量が
減り、経済性が向上する。また、反射鏡７０の回転操作
がスムーズで容易となる。

【００４７】グレアカットキャップ８０については、キ
ャップベース１１０により、一端部を支点として回動可
能に支持されるので、反射鏡保持部材９０から分離する
ことなく取り外しが行われる。このため、ランプ交換等
に際し行われるグレアカットキャップ８０の着脱操作が
簡単になる。また、キャップベース１１０は反射鏡保持
部材９０に対して着脱可能であるので、必要時にはグレ
アカットキャップ８０をキャップベース１１０と共に反
射鏡保持部材９０から完全分離することができる。

【００４８】上記実施形態は本発明をスポットライトに
適用したものであるが、通常のダウンライトやユニバー
サルダウンライト等にも適用が可能である。

【００４９】上記実施形態では又、灯体１０が一体形の
ため、反射鏡保持部材９０の着脱が灯体１０の前面から
行われるが、図１２に示すように、灯体１０の前部がフ
ード１０Ａとして分離可能である場合は、フード１０Ａ
を本体１０Ｂから分離した状態で、そのフード１０Ａの
後面からフード１０Ａ内に反射鏡保持部材９０の着脱を
行う構成とすることも可能である。本体１０Ｂに対する
フード１０Ａの結合は、図１２ではねじ込み式となって
いるが、ねじ止め等でもよい。

【００５０】反射鏡枠１００については、反射鏡７０と
の連結用の突起１０３，１０３・・や操作用の突起１０
４を省略することができ、反射鏡枠１００そのものを省
略し、反射鏡保持部材９０でフランジ部７２を前方から
直接保持することも可能である。

【００５１】

【発明の効果】以上に説明した通り、本発明に係る照明
器具は、灯体の前端部内側に嵌合される反射鏡保持部材
により反射鏡のフランジ部を前後から確実に保持固定す
ることにより、反射鏡を周方向で位置決めできる。従っ
て、楕円光による照明を行う場合にも、楕円光の回転角
度が固定され、その楕円光による効果的な照明が可能に
なる。

【００５２】請求項２に記載の照明器具による場合に
は、反射鏡保持部材の第２保持部と反射鏡のフランジ部
の間に介在する環状の反射鏡枠が使用されることによ
り、反射鏡保持部材の耐熱性低下が可能になり、経済性
が向上する。

【００５３】請求項３或いは４に記載の照明器具による
場合には、反射鏡枠が簡単に回転操作され、その操作に
伴って反射鏡が回転するので、反射鏡の周方向の位置調
整が簡単になる。

【００５４】請求項５に記載の照明器具による場合に
は、反射鏡保持部材に通気用のスリットが設けられてい
ることにより、放熱性が改善される。

【００５５】請求項６に記載の照明器具による場合に
は、グレアカットキャップが支持アームの端部を支点と
して回動することにより、その着脱操作が簡単になる。

【００５６】請求項７に記載の照明器具による場合に
は、グレアカットキャップのキャップ本体に、中心方向
にほぼ直角な外周側を向くスリットが形成されることに
より、前方への漏光が防止されつつ、放熱性が改善され
る。

【００５７】請求項８に記載の照明器具による場合に
は、キャップベースに内蔵されたバネにより、グレアカ
ットキャップが使用位置で保持される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る照明器具の縦断面図で
ある。

【図２】同照明器具に使用された反射鏡の正面図であ
る。

【図３】同反射鏡の半縦断面図である。

【図４】同照明器具に使用された反射鏡保持部材の正面
図である。

【図５】図４のＡ−Ａ線断面図である。

【図６】同照明器具に使用された反射鏡枠の正面図であ
る。

【図７】図６のＢ−Ｂ線断面図である。

【図８】同照明器具に使用されたグレアカットキャップ
及びキャップベースの斜視図である。

【図９】同グレアカットキャップの正面図である。

【図１０】同グレアカットキャップの半縦断面図であ
る。

【図１１】（ａ）は同キャップベースの背面図、（ｂ）
は（ａ）のＣ−Ｃ線断面図である。

【図１２】本発明の別の実施形態に係る照明器具の側面
図である。

【符号の説明】

３ハロゲンランプ１０灯体３０アーム５０前面枠６０ソケット７０反射鏡７２フランジ部８０グレアカットキャップ８１キャップ本体８２支持アーム９０反射鏡保持部材９３第１保持部９４第２保持部９５スリット１００反射鏡枠１０４操作用の突起１１０キャップベース１２０エンドキャップ１３０板バネ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ランプが装着されるソケット、反射鏡等
の照明用部品を内側に収容する灯体と、灯体の前端部内
側に嵌合固定されて前記反射鏡を固定する反射鏡保持部
材とを具備しており、前記反射鏡保持部材は、当該反射
鏡保持部材を灯体に固定するための外向きの第１保持部
と、反射鏡の前端周縁部を前方から保持する内向きの可
撓爪式の第２保持部とを有することを特徴とする照明器
具。
【請求項２】前記反射鏡保持部材の内側に嵌合し、前
記第２保持部と前記反射鏡の前端周縁部との間に介在し
て反射鏡を保持する環状の反射鏡枠を具備することを特
徴とする請求項１に記載の照明器具。
【請求項３】前記反射鏡枠は、前記反射鏡の前端周縁
部に対して周方向に固定されていることを特徴とする請
求項２に記載の照明器具。
【請求項４】前記反射鏡枠は、周方向の一部に前方へ
突出する回転操作用の凸部を有することを特徴とする請
求項３に記載の照明器具。
【請求項５】前記反射鏡保持部材は、その内側の空間
と後方の空間を連通させる複数のスリットを有すること
を特徴とする請求項１、２、３又は４に記載の照明器
具。
【請求項６】前記反射鏡保持部材は、キャップ本体が
ランプの前面に設置されるグレアカットキャップの支持
アーム端部を回動可能に支持するキャップベースを内側
に固定、若しくは着脱可能に係止保持することを特徴と
する請求項１、２、３、４又は５に記載の照明器具。
【請求項７】前記グレアカットキャップのキャップ本
体は、円筒部と、円筒部の前面開口部を塞ぐ蓋部とを有
し、円筒部と蓋部の間に、中心方向にほぼ直角な外周側
を向くスリットを形成することを特徴とする請求項６に
記載の照明器具。
【請求項８】前記キャップベースは、グレアカットキ
ャップの支持アーム端部を弾性的に支持するバネを内蔵
しており、当該バネは、グレアカットキャップが反射鏡
前方の使用位置にあるときに支持アームを他端側へ付勢
することを特請求項６又は７に記載の照明器具。