JPH11351683A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置

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JPH11351683A
JPH11351683A JP16266498A JP16266498A JPH11351683A JP H11351683 A JPH11351683 A JP H11351683A JP 16266498 A JP16266498 A JP 16266498A JP 16266498 A JP16266498 A JP 16266498A JP H11351683 A JPH11351683 A JP H11351683A
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JP
Japan
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oil
refrigerant
compressor
refrigeration cycle
operation mode
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Pending
Application number
JP16266498A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Matsuo
光晴 松尾
Shozo Funakura
正三 船倉
Noriho Okaza
典穂 岡座
Yuji Yoshida
雄二 吉田
Tetsuji Kawakami
哲司 川上
Keizo Nakajima
啓造 中島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/12Inflammable refrigerants

Abstract

(57)【要約】 【課題】 HC系冷媒と相互に溶解しない冷凍機油を使
用した冷凍サイクルにおいて、冷凍機油が冷媒と共に圧
縮機から吐き出されて戻ってこないために圧縮機内で冷
凍機油が不足して潤滑性が悪化する。 【解決手段】 HC系冷媒を冷媒として用い、前記HC
系冷媒と相互溶解しない化合物を冷凍機油として使用す
る冷凍サイクル装置において、制御装置11は、通常の
運転を行うように各機器を制御する通常運転モード、お
よび、圧縮機1から吐き出された前記冷凍機油を、圧縮
機1のシェル内へ強制的に戻すように前記各機器を制御
する油戻し制御運転モード、の2つの制御モードを少な
くとも有し、同一制御モードでの連続積算時間および/
または前記冷媒の所定の位置での状態量にしたがって、
前記2つの制御モードの切替を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、HC系冷媒と、H
C系冷媒に相互溶解しない冷凍機油を用いた冷凍サイク
ル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球温暖化問題が急速に注目され
るようになり、地球温暖化に大きな影響を与えるHFC
系冷媒に代わる自然系冷媒を用いた冷凍サイクル装置の
開発が急がれている。特に、オゾン層破壊もなく、地球
温暖化にも影響を与えないHC系冷媒を用いた冷凍冷蔵
庫や空調システム等の冷凍サイクル装置の開発が有望視
されている。
【0003】一般に、可燃性を有するHC系の冷媒を冷
凍サイクル装置で使用する場合には、万一漏洩が発生し
たとしても、その漏洩量を少しでも低減する必要があ
る。この漏洩量は、冷凍サイクル装置に充填される冷媒
量が多い程多くなるために、冷凍サイクル装置内のHC
系冷媒充填量を極力削減することが必要である。
【0004】通常、冷凍サイクル内における冷媒ホール
ド量の多くは凝縮器出口から絞り装置までの液管部や圧
縮機内部の冷凍機油に溶解しているもので占められる。
従来の冷凍サイクル装置においては、圧縮機内の摺動部
の潤滑性を保つために、冷媒と相溶性のある冷凍機油を
使用することが必須とされてきた。しかし、冷凍機油を
HC系冷媒と相溶性のあるものを使用すると、HC系冷
媒は冷凍機油に溶解する分だけ多く充填することが必要
となり、冷凍サイクル装置へのHC系冷媒充填量はその
分増加することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の理由で、HC系
冷媒を使用する場合には、冷凍機油はHC系冷媒と非相
溶の冷凍機油を用いることが改めて検討されている。
【0006】しかし、HC系冷媒と非相溶の冷凍機油を
使用することで、圧縮機から冷媒と共に吐き出された冷
凍機油が凝縮器や蒸発器内部に滞留し圧縮機に戻ってこ
ないため、圧縮機内の冷凍機油不足を生じて圧縮機が焼
き付いたりする等の問題が発生する。
【0007】本発明は、上述したこのような従来の冷凍
サイクル装置が有する課題を考慮して、HC系冷媒と相
互溶解しない冷凍機油を使用する冷凍サイクル装置にお
いて、圧縮機内の冷凍機油の量を充分に確保することに
よって、圧縮機内の摺動部の潤滑性を保つことができる
冷凍サイクル装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1の本発明(請求項1に記載の本発明に対応)
は、HC系冷媒を冷媒として用い、前記HC系冷媒と相
互溶解しない化合物を冷凍機油として使用する圧縮機
と、凝縮器と、絞り装置と、蒸発器と、冷凍サイクル装
置内の全部もしくは一部の機器を制御する制御装置とを
備え、前記制御装置は、通常の運転を行うように前記各
機器を制御する通常運転モード、および、前記圧縮機か
ら吐き出された前記冷凍機油を、前記圧縮機シェル内へ
強制的に戻すように前記各機器を制御する油戻し制御運
転モード、の2つの制御モードを少なくとも有し、同一
制御モードでの連続積算時間および/または前記冷媒の
所定の位置での状態量にしたがって、前記2つの制御モ
ードの切替を行うことを特徴とする冷凍サイクル装置で
ある。
【0009】第2の本発明(請求項2に記載の本発明に
対応)は、前記冷媒の所定の位置での状態量とは、前記
凝縮器の入口配管もしくは前記蒸発器の出口配管での前
記冷媒の流速、または、前記蒸発器における前記冷媒の
蒸発温度であることを特徴とする第1の本発明の冷凍サ
イクル装置である。
【0010】第3の本発明(請求項3に記載の本発明に
対応)は、前記制御装置は、前記流速または前記蒸発温
度が所定の値以下である状態が所定の時間以上継続した
場合、前記通常運転モードから前記油戻し制御運転モー
ドへの切替を行い、前記油戻し制御運転モードにおい
て、前記流速または前記蒸発温度を上げるように、前記
圧縮機の周波数を調整する、および/または、前記絞り
装置の開度を調整することを特徴とする第2の本発明の
冷凍サイクル装置である。
【0011】第4の本発明(請求項4に記載の本発明に
対応)は、前記圧縮機の吐出管と吸入管とを接続し、二
方弁を有する圧縮機パイバス回路を備え、前記制御装置
は、前記通常運転モードにおいては、前記二方弁を閉と
し、前記油戻し制御運転モードにおいては、前記二方弁
を開とするように制御することを特徴とする第1〜第3
のいずれかの本発明の冷凍サイクル装置である。
【0012】第5の本発明(請求項5に記載の本発明に
対応)は、前記圧縮機と前記凝縮器との間に、前記冷凍
機油を分離する油分離器と、前記油分離器から前記圧縮
機に前記冷凍機油を戻し、途中に開閉弁を有する返油管
とを備え、前記制御装置は、前記通常運転モードにおい
ては、前記開閉弁を閉とし、前記油戻し制御運転モード
においては、前記開閉弁を開とするように制御すること
を特徴とする第1〜第4のいずれかの本発明の冷凍サイ
クル装置である。
【0013】第6の本発明(請求項6に記載の本発明に
対応)は、前記油分離器を冷却する冷却手段を備え、前
記制御装置は、前記油戻し制御運転モードにおいては、
前記油分離器内部の温度を、前記冷媒と前記冷凍機油と
を二相分離させる温度まで冷却するように前記冷却手段
を制御することを特徴とする第5の本発明の冷凍サイク
ル装置である。
【0014】第7の本発明は、前記絞り装置をバイパス
し、二方弁を有する絞り装置バイバス回路を備え、前記
制御装置は、前記通常運転モードにおいては、前記二方
弁を閉とし、前記油戻し制御運転モードにおいては、前
記二方弁を開とするように制御することを特徴とする第
1〜第6のいずれかの本発明の冷凍サイクル装置であ
る。
【0015】第8の本発明は、HC系冷媒を冷媒として
用い、前記HC系冷媒と相互溶解しない化合物を冷凍機
油として使用する圧縮機と、凝縮器と、絞り装置と、蒸
発器と、冷凍サイクル装置内の全部もしくは一部の機器
を制御する制御装置とを備え、前記圧縮機は、そのシェ
ル底部にオイルヒータを有し、前記制御装置は、前記圧
縮機の運転停止時において、前記オイルヒータが作動停
止の状態で、所定の時間以上継続した場合、前記オイル
ヒータを作動させることを特徴とする冷凍サイクル装置
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0017】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態における冷凍サイクル装置を示す構成図
である。本実施の形態における冷凍サイクル装置は、空
気調和用システムとして用いられ、図1に示すように、
圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、室外ファン4、
絞り装置として膨張弁5、室内熱交換器6、室内ファン
7、アキュムレータ8、計測部9、制御演算部10、制
御装置11を構成要素とする。また、図1において、点
線は計測部9への計測信号および制御装置11からの制
御信号の流れを示す。
【0018】本冷凍サイクル中にはHC系冷媒が封入さ
れ、また、冷凍機油としてHC冷媒と相互溶解しない冷
凍機油を用いることを特徴とするものであり、特に好ま
しくは、カーボネート化合物の炭酸エステル結合を構成
する炭素数が、そのカーボネート化合物を構成する全炭
素数の10%以上を占めることを特徴とするカーボネー
ト化合物を基油とする冷凍機油である。
【0019】ここで、四方弁2の切替により、室外熱交
換器3は冷房時には凝縮器として、暖房時には蒸発器と
して作用し、室内熱交換器6は冷房時には蒸発器とし
て、暖房時には凝縮器として作用し、計測部9は冷凍サ
イクル装置各部に設置された温度および圧力センサによ
り運転状態を常時監視し、制御演算部10が計測部9の
結果をもとに制御量を演算し、制御装置11は演算結果
に従い圧縮機1の周波数、膨張弁5の開度、室外ファン
4および室内ファン7の回転数等を制御している。
【0020】また、本実施の形態における冷凍サイクル
装置の制御装置11が行うオイル戻し制御に関する制御
フローチャートを図2に示す。以下、図2のフローチャ
ートを図1の機器操作と共に説明する。
【0021】まず、圧縮機1起動時に運転モードを通常
運転モード(Normal)、積算時間Tを0に設定す
る(ステップ101)。
【0022】次に、現在の運転が通常運転モード(No
rmal)か油戻し制御運転モード(Return)か
を判断する(ステップ102)。通常運転モード(No
rmal)であれば、計測部9によって計測された、圧
縮機1入口における冷媒温度および圧力から算出される
冷媒の吸入比体積等、および、圧縮機1の周波数、圧縮
機1のシリンダ容積、蒸発器(室外熱交換器3または室
内熱交換器6)出口配管断面積等をもとにして、制御演
算部10に蒸発器出口部分における冷媒流速Rを算出さ
せる(ステップ103)。
【0023】次に、算出された冷媒流速Rを、あらかじ
め定めた値である規定流速R0と比較し(ステップ10
4)、R>R0であれば、102へ戻り、R<=R0で
あれば、それまでの積算時間Tに、ステップ101、1
11もしくは前回の本ステップ105の処理後の経過時
間tを加えたものを、新たな積算時間Tとする(ステッ
プ105)。
【0024】次に、積算時間Tを、あらかじめ定めた値
である規定時間T1と比較し(ステップ106)、T<
T1であれば、ステップ102へ戻る。
【0025】T>=T1であれば、運転モードを油戻し
制御運転モード(Return)に切り替えて、積算時
間をT=0とリセットしてから、ステップ102へ戻る
(ステップ107)。
【0026】一方、ステップ102で運転モードが油戻
し制御運転モード(Return)であれば、冷媒流速
Rが上昇するように、圧縮機1の周波数を所定値まで変
化させる(一般的には上げる)ことや、膨張弁5の開度
も所定の開度まで開かせること等のアクチュエータの操
作を行う(ステップ108)。
【0027】次に、それまでの積算時間Tに、ステップ
107もしくは前回の本ステップ109の処理後の経過
時間tを加えたものを、新たな積算時間Tとする(ステ
ップ109)。
【0028】次に、積算時間Tを、油戻し制御運転モー
ド(Return)のあらかじめ定めた値である規定時
間T2と比較し(ステップ110)、T<T2であれ
ば、そのままステップ102へ戻る。
【0029】T>=T2であれば、運転モードを通常運
転モード(Normal)に切り替えて、積算時間をT
=0とリセットしてから、ステップ102へ戻る(ステ
ップ111)。
【0030】圧縮機1の運転継続中においては、上記に
従って、ステップ102〜111の手順を繰り返すこと
で、制御装置11は、本実施の形態における冷凍サイク
ル装置に対してオイル戻し制御を備えた制御運転を実現
している。
【0031】ここで、規定流速R0、規定時間T1およ
びT2等は、冷凍機油に対するHC冷媒の溶解量(非相
溶系の冷凍機油ではあるが、温度圧力条件によっては少
なからず溶解する)を温度・圧力からあらかじめ算出し
た値で決定される数値であり、冷凍機油やHC系冷媒の
種類および冷凍サイクル装置の構成によっても変化する
値である。冷媒としてHC系のプロパンを、冷凍機油と
して鉱油系のものを用いる冷凍サイクル装置を想定する
と、例えば、R0=10m/sec.、T1=600s
ec.、T2=300sec.等となる。ただし、これ
らの数値は、冷凍サイクルの規模、配管長等によっても
異なる。
【0032】なお、本実施の形態においては、蒸発器出
口部の冷媒流速Rを制御量とするとして説明したが、こ
れに限るものではなく、凝縮器入口部における冷媒流速
を制御量としてもよいし、それらの両方を制御量として
もよい。また、冷媒循環量、蒸発側熱交換器における蒸
発温度等の冷媒の状態量を制御量としてもよい。蒸発側
熱交換器における蒸発温度Eを制御量とした場合は、図
2の制御フローにおいて、冷媒流速Rを蒸発温度Eに、
規定流速R0を規定温度E0に置き換えると、蒸発温度
Eを制御量とする制御フローが得られる。この場合、冷
媒としてHC系のプロパンを、冷凍機油として鉱油系の
ものを用いる冷凍サイクル装置を想定すると、例えば、
E0=5℃、T1=600sec.、T2=300se
c.となる。ただし、これらの数値は、冷凍サイクルの
規模、配管長等によっても異なる。
【0033】また、本実施の形態においては、圧縮機1
吸入部の温度、圧力を計測して蒸発器出口部の冷媒流速
Rを算出するとして説明したが、これに限るものではな
く、、冷凍サイクル中に備えた流量計により直接計測し
てもよいし、外気温度を用いて蒸発温度または凝縮温度
を類推する等、別の手段で算出しても構わない。
【0034】さらに、本実施の形態における冷凍サイク
ル装置において、冷媒流速Rを制御量とせず、ステップ
104を省略して、同一制御モードでの連続積算時間の
みにしたがって、2つの制御モードの切替を行うとして
もよい。
【0035】また、本実施の形態における冷凍サイクル
装置において、図2のステップ106で、積算時間Tに
よる判断を行う替わりに、規定流速R0より大きいあら
かじめ定めた値である規定流速R1を設定し、冷媒流速
RがR1を超えた場合に、通常運転モードへの切替を行
うとしてもよい。
【0036】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0037】図3は、本発明の第2の実施の形態におけ
る冷凍サイクル装置を示す構成図である。本実施の形態
における冷凍サイクル装置の構成は、本発明の圧縮機パ
イバス回路を備えることに関する点以外は、上述した第
1の実施の形態における冷凍サイクル装置の構成と同様
である。したがって、本実施の形態において、第1の実
施の形態と基本的に同様のものについては、同一符号を
付与し、説明を省略する。また、特に説明のないものに
ついては、第1の実施の形態と同じとする。
【0038】本実施の形態における冷凍サイクル装置
は、空気調和用システムとして用いられ、図3に示すよ
うに、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、室外ファ
ン4、絞り装置として膨張弁5、室内熱交換器6、室内
ファン7、アキュムレータ8、計測部9、制御演算部1
0、制御装置11、バイパス回路12、二方弁13を構
成要素とする。また、図3において、点線は計測部9へ
の計測信号および制御装置11からの制御信号の流れを
示す。
【0039】本冷凍サイクル中にはHC系冷媒が封入さ
れ、また、冷凍機油としてHC冷媒と相互溶解しない冷
凍機油を用いることを特徴とするものであり、特に好ま
しくは、カーボネート化合物の炭酸エステル結合を構成
する炭素数が、そのカーボネート化合物を構成する全炭
素数の10%以上を占めることを特徴とするカーボネー
ト化合物を基油とする冷凍機油である。
【0040】ここで、四方弁2の切替により、室外熱交
換器3は冷房時には凝縮器として、暖房時には蒸発器と
して作用し、室内熱交換器6は冷房時には蒸発器とし
て、暖房時には凝縮器として作用し、計測部9は冷凍サ
イクル装置各部に設置された温度および圧力センサによ
り運転状態を常時監視し、制御演算部10が計測部9の
結果をもとに制御量を演算し、制御装置11は演算結果
に従い圧縮機1の周波数、膨張弁5の開度、室外ファン
4および室内ファン7の回転数、二方弁13の開閉等を
制御している。
【0041】また、本実施の形態における冷凍サイクル
装置の制御装置11が行うオイル戻し制御に関する制御
フローチャートを図4に示す。以下、図4のフローチャ
ートを図3の機器操作と共に説明する。
【0042】まず、圧縮機1起動時に運転モードを通常
運転モード(Normal)、積算時間Tを0に設定す
る(ステップ201)。
【0043】次に、現在の運転が通常運転モード(No
rmal)か油戻し制御運転モード(Return)か
を判断する(ステップ202)。通常運転モード(No
rmal)であれば、計測部9によって圧縮機1が運転
されていることを確認し、それまでの積算時間Tに、ス
テップ201、209もしくは前回の本ステップ203
の処理後の経過時間tを加えたものを、新たな積算時間
Tとする(ステップ203)。
【0044】次に、積算時間Tを、あらかじめ定めた値
である規定時間T1と比較し(ステップ204)、T<
T1であれば、ステップ202へ戻る。
【0045】T>=T1であれば、運転モードを油戻し
制御運転モード(Return)に切り替えて、積算時
間をT=0とリセットしてから、ステップ202へ戻る
(ステップ205)。
【0046】一方、ステップ202で運転モードが油戻
し制御運転モード(Return)であれば、圧縮機1
の吸入管部の温度・圧力を上昇させるように、二方弁1
3を開く等のアクチュエータの操作を行う(ステップ2
06)。
【0047】ステップ206により、蒸発器出口から圧
縮機1吸入管部に高温高圧の冷媒が流入することで蒸発
器出口に滞留した冷凍機油が加熱されて冷媒に溶解する
と共に粘度が低下し、冷凍機油は圧縮機1へ戻ることに
なる。
【0048】次に、それまでの積算時間Tに、ステップ
205もしくは前回の本ステップ207の処理後の経過
時間tを加えたものを、新たな積算時間Tとする(ステ
ップ207)。
【0049】次に、積算時間Tを、油戻し制御運転モー
ド(Return)のあらかじめ定めた値である規定時
間T2と比較し(ステップ208)、T<T2であれ
ば、そのままステップ202へ戻る。
【0050】T>=T2であれば、運転モードを通常運
転モード(Normal)に切り替えて、積算時間をT
=0とリセットしてから、二方弁13を閉じる等のアク
チュエータの制御を行った後、ステップ202へ戻る
(ステップ209)。
【0051】圧縮機1の運転継続中においては、上記に
従って、ステップ202〜209の手順を繰り返すこと
で、制御装置11は、本実施の形態における冷凍サイク
ル装置に対してオイル戻し制御を備えた制御運転を実現
している。
【0052】ここで、規定時間T1およびT2等は、冷
凍機油に対するHC冷媒の溶解量(非相溶系の冷凍機油
ではあるが、温度圧力条件によっては少なからず溶解す
る)を温度、圧力からあらかじめ算出した値から決定さ
れる数値であり、冷凍機油やHC系冷媒の種類および冷
凍サイクル装置の構成にも依存する値である。冷媒とし
てHC系のプロパンを、冷凍機油として鉱油系のものを
用いる冷凍サイクル装置を想定すると、例えば、T1=
600sec.、T2=30sec.となる。ただし、
これらの数値は、冷凍サイクルの規模、配管長等によっ
ても異なる。
【0053】なお、本実施の形態における冷凍サイクル
装置において、圧縮機1吐出部と四方弁2の間のバイパ
ス回路12との分岐部に油分離器を設け、圧縮機1吸入
管へのバイパス回路12を油分離器と圧縮機1吸入管を
接続する返油管で代用することにより、同様に圧縮機1
から吐出された冷凍機油を再度圧縮機1へ戻す効果があ
るので、油分離器を接続する構成としても構わない。
【0054】また、本実施の形態における冷凍サイクル
装置において、第1の実施の形態と同様に、冷媒流速R
を制御量とする制御(ステップ103、104に相当す
るステップをステップ202とステップ203との間に
設定する)を行うとしてもよい。
【0055】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0056】図5は、本発明の第3の実施の形態におけ
る冷凍サイクル装置を示す構成図である。本実施の形態
における冷凍サイクル装置の構成は、本発明の絞り装置
バイバス回路を備えることに関する点以外は、上述した
第1の実施の形態における冷凍サイクル装置の構成と同
様である。したがって、本実施の形態において、第1の
実施の形態と基本的に同様のものについては、同一符号
を付与し、説明を省略する。また、特に説明のないもの
については、第1の実施の形態と同じとする。
【0057】本実施の形態における冷凍サイクル装置
は、空気調和用システムとして用いられ、図5に示すよ
うに、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、室外ファ
ン4、絞り装置としてキャピラリチューブ14aおよび
14b、室内熱交換器6、室内ファン7、アキュムレー
タ8、計測部9、制御演算部10、制御装置11、バイ
パス回路15、二方弁16を構成要素とする。バイパス
回路15は前記キャピラリーチューブ14aをバイパス
する構成で接続されており、二方弁16を開くと、キャ
ピラリーチューブ14aを通過せずにバイパス回路15
を通過することで、絞り量は小さくなり冷媒の循環流量
は増加することになる。また、図5において、点線は計
測部9への計測信号および制御装置11からの制御信号
の流れを示す。
【0058】本冷凍サイクル中にはHC系冷媒が封入さ
れ、また、冷凍機油としてHC冷媒と相互溶解しない冷
凍機油を用いることを特徴とするものであり、特に好ま
しくは、カーボネート化合物の炭酸エステル結合を構成
する炭素数が、そのカーボネート化合物を構成する全炭
素数の10%以上を占めることを特徴とするカーボネー
ト化合物を基油とする冷凍機油である。
【0059】ここで、四方弁2の切替により、室外熱交
換器3は冷房時には凝縮器として、暖房時には蒸発器と
して作用し、室内熱交換器6は冷房時には蒸発器とし
て、暖房時には凝縮器として作用し、計測部9は冷凍サ
イクル装置各部に設置された温度および圧力センサによ
り運転状態を常時監視し、制御演算部10が計測部9の
結果をもとに制御量を演算し、制御装置11は演算結果
に従い圧縮機1の周波数、膨張弁5の開度、室外ファン
4および室内ファン7の回転数、二方弁16の開閉等を
制御している。
【0060】また、本実施の形態における冷凍サイクル
装置の制御装置11が行うオイル戻し制御に関する制御
フローチャートを図6に示す。以下、図6のフローチャ
ートを図5の機器操作と共に説明する。
【0061】まず、圧縮機1起動時に運転モードを通常
運転モード(Normal)、積算時間Tを0に設定す
る(ステップ301)。
【0062】次に、現在の運転が通常運転モード(No
rmal)か油戻し制御運転モード(Return)か
を判断する(ステップ302)。通常運転モード(No
rmal)であれば、計測部9によって圧縮機1が運転
されていることを確認し、それまでの積算時間Tに、ス
テップ301、309もしくは前回の本ステップ303
の処理後の経過時間tを加えたものを、新たな積算時間
Tとする(ステップ303)。
【0063】次に、積算時間Tを、あらかじめ定めた値
である規定時間T1と比較し(ステップ304)、T<
T1であれば、ステップ302へ戻る。
【0064】T>=T1であれば、運転モードを油戻し
制御運転モード(Return)に切り替えて、積算時
間をT=0とリセットしてから、ステップ302へ戻る
(ステップ305)。
【0065】一方、ステップ302で運転モードが油戻
し制御運転モード(Return)であれば、二方弁1
6を開き、冷媒はキャピラリーチューブ14aは通過せ
ずにバイパス回路15を通過することで冷媒の循環流量
を増加させる(ステップ306)。
【0066】ステップ306の操作により、冷媒の循環
流量が増加すると共に蒸発器における冷媒の蒸発温度が
上昇し、冷凍機油に冷媒が溶解して冷凍機油の粘度が低
下し、冷媒と共に冷凍機油が圧縮機1へ戻ることにな
る。
【0067】次に、それまでの積算時間Tに、ステップ
305もしくは前回の本ステップ307の処理後の経過
時間tを加えたものを、新たな積算時間Tとする(ステ
ップ307)。
【0068】次に、積算時間Tを、油戻し制御運転モー
ド(Return)のあらかじめ定めた値である規定時
間T2と比較し(ステップ308)、T<T2であれ
ば、そのままステップ302へ戻る。
【0069】T>=T2であれば、運転モードを通常運
転モード(Normal)に切り替えて、積算時間をT
=0とリセットしてから、二方弁16を閉じてバイパス
回路15を封止する制御を行った後、ステップ302へ
戻る(ステップ309)。
【0070】圧縮機1の運転継続中においては、上記に
従って、ステップ302〜309の手順を繰り返すこと
で、制御装置11は、本実施の形態における冷凍サイク
ル装置に対してオイル戻し制御を備えた制御運転を実現
している。
【0071】ここで、規定時間T1およびT2等は、冷
凍機油に対するHC冷媒の溶解量(非相溶系の冷凍機油
ではあるが、温度圧力条件によっては少なからず溶解す
る)を温度、圧力からあらかじめ算出した値から決定さ
れる数値であり、冷凍機油やHC系冷媒の種類および冷
凍サイクル装置の構成にも依存する値である。冷媒とし
てHC系のプロパンを、冷凍機油として鉱油系のものを
用いる冷凍サイクル装置を想定すると、例えば、T1=
600sec.、T2=150sec.となる。ただ
し、これらの数値は、冷凍サイクルの規模、配管長等に
よっても異なる。
【0072】なお、本実施の形態における冷凍サイクル
装置において、第1の実施の形態と同様に、冷媒流速R
を制御量とする制御(ステップ103、104に相当す
るステップをステップ302とステップ303との間に
設定する)を行うとしてもよい。
【0073】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0074】図7は、本発明の第4の実施の形態におけ
る冷凍サイクル装置を示す構成図である。本実施の形態
における冷凍サイクル装置の構成は、本発明のオイルヒ
ータを備えることに関する点以外は、上述した第1の実
施の形態における冷凍サイクル装置の構成と同様であ
る。したがって、本実施の形態において、第1の実施の
形態と基本的に同様のものについては、同一符号を付与
し、説明を省略する。また、特に説明のないものについ
ては、第1の実施の形態と同じとする。
【0075】本実施の形態における冷凍サイクル装置
は、空気調和用システムとして用いられ、図7に示すよ
うに、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、室外ファ
ン4、絞り装置として膨張弁5、室内熱交換器6、室内
ファン7、アキュムレータ8、計測部9、制御演算部1
0、制御装置11、オイルヒータ17を構成要素とす
る。また、図7において、点線は計測部9への計測信号
および制御装置11からの制御信号の流れを示す。
【0076】本冷凍サイクル中にはHC系冷媒が封入さ
れ、また、冷凍機油としてHC冷媒と相互溶解しない冷
凍機油を用いることを特徴とするものであり、特に好ま
しくは、カーボネート化合物の炭酸エステル結合を構成
する炭素数が、そのカーボネート化合物を構成する全炭
素数の10%以上を占めることを特徴とするカーボネー
ト化合物を基油とする冷凍機油である。
【0077】ここで、四方弁2の切替により、室外熱交
換器3は冷房時には凝縮器として、暖房時には蒸発器と
して作用し、室内熱交換器6は冷房時には蒸発器とし
て、暖房時には凝縮器として作用し、計測部9は冷凍サ
イクル装置各部に設置された温度および圧力センサによ
り運転状態を常時監視し、制御演算部10が計測部9の
結果をもとに制御量を演算し、制御装置11は演算結果
に従い圧縮機1の周波数、膨張弁5の開度、室外ファン
4および室内ファン7の回転数、オイルヒータ17の通
電等を制御している。
【0078】また、本実施の形態における冷凍サイクル
装置の制御装置11が行う、圧縮機1の底部に溜まった
冷凍機油内の冷媒を追い出す制御に関する制御フローチ
ャートを図8に示す。以下、図8のフローチャートを図
7の機器操作と共に説明する。
【0079】まず、初期状態として、圧縮機1内のオイ
ルヒータ17の通電モードをoff、積算時間Tを0に
設定する(ステップ401)。
【0080】次に、圧縮機1の運転モードが運転状態モ
ードか停止状態モードかを判断し(ステップ402)、
圧縮機1の運転モードが運転状態モードでは、オイルヒ
ータ17には通電しないので、オイルヒータ17のヒー
タ通電をoffとし、積算時間をT=0とリセットして
から(ステップ411)、ステップ402へ戻る。
【0081】ステップ402で、圧縮機1の運転モード
が停止状態モードであれば、計測部9によって圧縮機1
が停止していることを確認し、オイルヒータ17のヒー
タ通電モードを調べ(ステップ403)、ヒータ通電モ
ード゛がoffモードであれば、それまでの積算時間T
に、ステップ401、410、411もしくは前回の本
ステップ404の処理後の経過時間tを加えたものを、
新たな積算時間Tとする(ステップ404)。
【0082】次に、積算時間Tを、あらかじめ定めた値
である規定時間T1と比較し(ステップ405)、T<
T1であれば、オイルヒータ17には通電せず、ステッ
プ402へ戻る。
【0083】また、ステップ405で、T>=T1であ
れば、オイルヒータ17のヒータ通電モードをonモー
ドとし、積算時間をT=0にリセットして(ステップ4
06)、ステップ402へ戻る。
【0084】一方、ステップ403でヒータ通電モード
がonモードであれば、オイルヒータ17に通電を行
い、圧縮機1の底部に溜まった冷凍機油内の冷媒を追い
出すことで、以降の圧縮機1起動時のオイルホーミング
を防ぐことが可能となり、圧縮機1内機械部の潤滑を充
分に確保することが出来る(ステップ407)。
【0085】次に、それまでの積算時間Tに、ステップ
406もしくは前回の本ステップ408の処理後の経過
時間tを加えたものを、新たな積算時間Tとする(ステ
ップ408)。
【0086】次に、積算時間Tを、ヒータ通電のあらか
じめ定めた値である規定時間T2と比較し(ステップ4
09)、T<T2であれば、そのままステップ402へ
戻る。
【0087】T>=T2であれば、ヒータ通電モードを
offとし、積算時間をT=0とリセットしてから、ス
テップ402へ戻る(ステップ410)。
【0088】一方、ステップ402で圧縮機1が運転状
態にあり、起動直後であれば、オイルヒータ17が通電
されている可能性があるので、この場合は、オイルヒー
タ17のヒータ通電をoffとし、積算時間をT=0と
リセットしてから(ステップ411)、ステップ402
へ戻る。
【0089】以下ステップ402〜411の手順を繰り
返すことで、制御装置11は、本実施の形態における冷
凍サイクル装置に対して、圧縮機1の底部に溜まった冷
凍機油内の冷媒を追い出す制御を備えた制御運転を実現
している。
【0090】ここで、規定時間T1およびT2等は、冷
凍機油に対するHC冷媒の溶解量(非相溶系の冷凍機油
ではあるが、温度圧力条件によっては少なからず溶解す
る)を温度、圧力からあらかじめ算出した値から決定さ
れる数値であり、冷凍機油やHC系冷媒の種類および冷
凍サイクル装置の構成にも依存する値である。冷媒とし
てHC系のプロパンを、冷凍機油として鉱油系のものを
用いる冷凍サイクル装置を想定すると、例えば、T1=
86400sec.(=1日)、T2=3600se
c.(=1時間)となる。ただし、これらの数値は、冷
凍サイクルの規模、配管長等によっても異なる。
【0091】一方、オイルヒータ17によって冷凍機油
および冷媒を加熱することで、冷凍機油内に溶解した冷
媒を追い出すことになるが、HC系冷媒が温度上昇によ
って発火しないように制御装置11によりオイルヒータ
17による加熱時間を調整することがもちろん必要とな
る。
【0092】(第5の実施の形態)次に、本発明の第5
の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0093】図9は、本発明の第5の実施の形態におけ
る冷凍サイクル装置を示す構成図である。本実施の形態
における冷凍サイクル装置の構成は、本発明の油分離
器、返油管および冷却手段を備えることに関する点以外
は、上述した第1の実施の形態における冷凍サイクル装
置の構成と同様である。したがって、本実施の形態にお
いて、第1の実施の形態と基本的に同様のものについて
は、同一符号を付与し、説明を省略する。また、特に説
明のないものについては、第1の実施の形態と同じとす
る。
【0094】本実施の形態における冷凍サイクル装置
は、空気調和用システムとして用いられ、図9に示すよ
うに、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、室外ファ
ン4、絞り装置として膨張弁5、室内熱交換器6、室内
ファン7、アキュムレータ8、計測部9、制御演算部1
0、制御装置11、オイルセパレータ18、オイルセパ
レータ18の冷却器19を構成要素とする。また、図9
において、点線は計測部9への計測信号および制御装置
11からの制御信号の流れを示す。
【0095】本冷凍サイクル中にはHC系冷媒が封入さ
れ、また、冷凍機油としてHC冷媒と相互溶解しない冷
凍機油を用いることを特徴とするものであり、特に好ま
しくは、カーボネート化合物の炭酸エステル結合を構成
する炭素数が、そのカーボネート化合物を構成する全炭
素数の10%以上を占めることを特徴とするカーボネー
ト化合物を基油とする冷凍機油である。
【0096】ここで、四方弁2の切替により、室外熱交
換器3は冷房時には凝縮器として、暖房時には蒸発器と
して作用し、室内熱交換器6は冷房時には蒸発器とし
て、暖房時には凝縮器として作用し、計測部9は冷凍サ
イクル装置各部に設置された温度および圧力センサによ
り運転状態を常時監視し、制御演算部10が計測部9の
結果をもとに制御量を演算し、制御装置11は演算結果
に従い圧縮機1の周波数、膨張弁5の開度、室外ファン
4および室内ファン7の回転数、冷却器19の通電等を
制御している。
【0097】また、本実施の形態における冷凍サイクル
装置の制御装置11が行うオイル戻し制御に関する制御
フローチャートを図10に示す。以下、図10のフロー
チャートを図9の機器操作と共に説明する。
【0098】まず、圧縮機1起動時に運転モードを通常
運転モード(Normal)、積算時間Tを0に設定す
る(ステップ501)。
【0099】次に、現在の運転が通常運転モード(No
rmal)か油戻し制御運転モード(Return)か
を判断する(ステップ502)。通常運転モード(No
rmal)であれば、計測部9によって圧縮機1が運転
されていることを確認し、それまでの積算時間Tに、ス
テップ501、509もしくは前回の本ステップ503
の処理後の経過時間tを加えたものを、新たな積算時間
Tとする(ステップ503)。
【0100】次に、積算時間Tを、あらかじめ定めた値
である規定時間T1と比較し(ステップ504)、T<
T1であれば、そのままステップ502へ戻る。
【0101】T>=T1であれば、運転モードを油戻し
制御運転モード(Return)に切り替えて、積算時
間をT=0とリセットしてから、ステップ502へ戻る
(ステップ505)。
【0102】一方、ステップ502で運転状態が油戻し
制御運転モード(Return)であれば、冷却器19
をonとしてオイルセバレータ18を冷却させる(ステ
ップ506)。
【0103】このとき、オイルセバレータ18内の冷媒
と冷凍機油を二相分離させる温度としてあらかじめ準備
された温度と、オイルセバレータ18に設置された温度
センサ(図示せず)の比較によって制御装置11を介し
て冷却器19の冷却温度を制御する。
【0104】これによって圧縮機1から吐き出された冷
凍機油はオイルセバレータ18で冷却器19によって冷
媒と分離され、効率よく圧縮機へ戻される。一方、凝縮
器や蒸発器にとどまっていた冷凍機油は再び冷媒が溶解
して冷凍機油の粘度が低下し、同様に圧縮機へ戻される
ことにより、圧縮機1内の冷凍機油の確保できる。
【0105】次に、それまでの積算時間Tに、ステップ
505もしくは前回の本ステップ507の処理後の経過
時間tを加えたものを、新たな積算時間Tとする(ステ
ップ507)。
【0106】次に、積算時間Tを、オイルセバレータ1
8の冷却のあらかじめ定めた値である規定時間T2と比
較し(ステップ508)、T<T2であれば、そのまま
ステップ502へ戻る。
【0107】T>=T2であれば、運転モードを通常運
転モード(Normal)に切り替えて、積算時間をT
=0とリセットしてから、冷却器19をoffとした
後、ステップ502へ戻る(ステップ509)。
【0108】圧縮機1の運転継続中においては、上記に
従って、ステップ502〜509の手順を繰り返すこと
で、制御装置11は、本実施の形態における冷凍サイク
ル装置に対してオイル戻し制御を備えた制御運転を実現
している。
【0109】ここで、規定時間T1およびT2等は、冷
凍機油に対するHC冷媒の溶解量(非相溶系の冷凍機油
ではあるが、温度圧力条件によっては少なからず溶解す
る)を温度、圧力からあらかじめ算出した値から決定さ
れる数値であり、冷凍機油やHC系冷媒の種類および冷
凍サイクル装置の構成によっても変化する値である。冷
媒としてHC系のプロパンを、冷凍機油として鉱油系の
ものを用いる冷凍サイクル装置を想定すると、例えば、
T1=1800sec.、T2=300sec.とな
る。ただし、これらの数値は、冷凍サイクルの規模、配
管長等によっても異なる。
【0110】なお、本実施の形態におけるオイルセバレ
ータ18の冷却装置19の実現方法は、例えば、ペルチ
ェ素子による冷却等が考えられる。また、室外ファン7
からの風を利用するなどの方法も、もちろん可能であ
る。
【0111】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、HC系冷媒と相互溶解しない冷凍機油を
使用する冷凍サイクル装置において、圧縮機内の冷凍機
油の量を充分に確保することによって、圧縮機内の摺動
部の潤滑性を保つことができる冷凍サイクル装置を提供
することができる。
【0112】すなわち、請求項1〜7の本発明は、圧縮
機から吐き出された冷凍機油を、圧縮機シェル内へ強制
的に戻すオイル戻し制御を行う制御装置を備えること
で、圧縮機内の冷凍機油を確保し、圧縮機の焼き付きや
損傷を防ぐことが出来る。
【0113】また、請求項8の本発明は、圧縮機の底部
に溜まった冷凍機油内の冷媒を追い出す制御を行う制御
装置を備えることで、圧縮機内の冷凍機油を確保し、圧
縮機の焼き付きや損傷を防ぐことが出来る。
【0114】
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の第1の実施の形態における冷凍サイク
ル装置を示す構成図である。
【0116】
【図2】本発明の第1の実施の形態における冷凍サイク
ル装置の制御装置が行うオイル戻し制御に関する制御フ
ローチャートである。
【0117】
【図3】本発明の第2の実施の形態における冷凍サイク
ル装置を示す構成図である。
【0118】
【図4】本発明の第2の実施の形態における冷凍サイク
ル装置の制御装置が行うオイル戻し制御に関する制御フ
ローチャートである。
【0119】
【図5】本発明の第3の実施の形態における冷凍サイク
ル装置を示す構成図である。
【0120】
【図6】本発明の第3の実施の形態における冷凍サイク
ル装置の制御装置が行うオイル戻し制御に関する制御フ
ローチャートである。
【0121】
【図7】本発明の第4の実施の形態における冷凍サイク
ル装置を示す構成図である。
【0122】
【図8】本発明の第4の実施の形態における冷凍サイク
ル装置の制御装置が行う圧縮機の底部に溜まった冷凍機
油内の冷媒を追い出す制御に関する制御フローチャート
である。
【0123】
【図9】本発明の第5の実施の形態における冷凍サイク
ル装置を示す構成図である。
【0124】
【図10】本発明の第5の実施の形態における冷凍サイ
クル装置の制御装置が行うオイル戻し制御に関する制御
フローチャートである。
【0125】
【符号の説明】
1 圧縮機 2 四方弁 3 室外熱交換器 4 室外ファン 5 絞り装置 6 室内熱交換器 7 室内ファン 8 アキュムレータ 9 計測部 10 制御演算部 11 制御装置 12 バイパス回路 13 二方弁 14a,14b キャピラリーチューブ 15 バイパス回路 16 二方弁 17 圧縮機内オイルヒータ 18 オイルセパレータ 19 冷却器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 雄二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川上 哲司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中島 啓造 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HC系冷媒を冷媒として用い、前記HC
    系冷媒と相互溶解しない化合物を冷凍機油として使用す
    る圧縮機と、凝縮器と、絞り装置と、蒸発器と、冷凍サ
    イクル装置内の全部もしくは一部の機器を制御する制御
    装置とを備え、前記制御装置は、通常の運転を行うよう
    に前記各機器を制御する通常運転モード、および、前記
    圧縮機から吐き出された前記冷凍機油を、前記圧縮機シ
    ェル内へ強制的に戻すように前記各機器を制御する油戻
    し制御運転モード、の2つの制御モードを少なくとも有
    し、同一制御モードでの連続積算時間および/または前
    記冷媒の所定の位置での状態量にしたがって、前記2つ
    の制御モードの切替を行うことを特徴とする冷凍サイク
    ル装置。
  2. 【請求項2】 前記冷媒の所定の位置での状態量とは、
    前記凝縮器の入口配管もしくは前記蒸発器の出口配管で
    の前記冷媒の流速、または、前記蒸発器における前記冷
    媒の蒸発温度であることを特徴とする請求項1に記載の
    冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、前記流速または前記蒸
    発温度が所定の値以下である状態が所定の時間以上継続
    した場合、前記通常運転モードから前記油戻し制御運転
    モードへの切替を行い、前記油戻し制御運転モードにお
    いて、前記流速または前記蒸発温度を上げるように、前
    記圧縮機の周波数を調整する、および/または、前記絞
    り装置の開度を調整することを特徴とする請求項2に記
    載の冷凍サイクル装置。
  4. 【請求項4】 前記圧縮機の吐出管と吸入管とを接続
    し、二方弁を有する圧縮機パイバス回路を備え、前記制
    御装置は、前記通常運転モードにおいては、前記二方弁
    を閉とし、前記油戻し制御運転モードにおいては、前記
    二方弁を開とするように制御することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  5. 【請求項5】 前記圧縮機と前記凝縮器との間に、前記
    冷凍機油を分離する油分離器と、前記油分離器から前記
    圧縮機に前記冷凍機油を戻し、途中に開閉弁を有する返
    油管とを備え、前記制御装置は、前記通常運転モードに
    おいては、前記開閉弁を閉とし、前記油戻し制御運転モ
    ードにおいては、前記開閉弁を開とするように制御する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍
    サイクル装置。
  6. 【請求項6】 前記油分離器を冷却する冷却手段を備
    え、前記制御装置は、前記油戻し制御運転モードにおい
    ては、前記油分離器内部の温度を、前記冷媒と前記冷凍
    機油とを二相分離させる温度まで冷却するように前記冷
    却手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の冷
    凍サイクル装置。
  7. 【請求項7】 前記絞り装置をバイパスし、二方弁を有
    する絞り装置バイバス回路を備え、前記制御装置は、前
    記通常運転モードにおいては、前記二方弁を閉とし、前
    記油戻し制御運転モードにおいては、前記二方弁を開と
    するように制御することを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  8. 【請求項8】 HC系冷媒を冷媒として用い、前記HC
    系冷媒と相互溶解しない化合物を冷凍機油として使用す
    る圧縮機と、凝縮器と、絞り装置と、蒸発器と、冷凍サ
    イクル装置内の全部もしくは一部の機器を制御する制御
    装置とを備え、前記圧縮機は、そのシェル底部にオイル
    ヒータを有し、前記制御装置は、前記圧縮機の運転停止
    時において、前記オイルヒータが作動停止の状態で、所
    定の時間以上継続した場合、前記オイルヒータを作動さ
    せることを特徴とする冷凍サイクル装置。
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