JPH11351515A - 燃焼方法及び装置 - Google Patents

燃焼方法及び装置

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JPH11351515A
JPH11351515A JP15590698A JP15590698A JPH11351515A JP H11351515 A JPH11351515 A JP H11351515A JP 15590698 A JP15590698 A JP 15590698A JP 15590698 A JP15590698 A JP 15590698A JP H11351515 A JPH11351515 A JP H11351515A
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JP
Japan
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combustion
jet
lean
speed
gas
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JP15590698A
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English (en)
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Akishi Kegasa
明志 毛笠
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した希薄燃焼を低NOx状態でおこなう
ことができる燃焼手法を得る。 【解決手段】 一次空気比0.2以下の燃焼用ガスを、
燃焼用ガスの燃焼速度より速い速度で、周囲が開放され
た開放空間10へノズル11より噴出させ、この開放空
間10において燃焼用ガスの噴流中に周部にある空気を
巻き込ませて、希薄混合気の噴流を形成させ、形成され
た希薄混合気の噴流の径路を、その直進方向より曲げる
とともに、噴流速度を燃焼速度以下まで減速させて着火
し、燃焼をおこなう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発生するNOx量
が低い燃焼をおこなうことができる燃焼方式に関するも
のであり、例えば、主として家庭用の小型湯沸器に適用
することができる自然吸引燃焼の低NOxバーナに関す
る。この燃焼方式にあっては、ファンやブロワを使わな
くても、NOxの低減を行えるところに本燃焼技術の特
徴であるが、勿論、業務用や工業用用途に対応すること
も可能である。
【0002】
【従来の技術】家庭用の大型湯沸器では、NOx低減の
ための燃焼手法として濃淡燃焼を用いることが一般的と
なっているが、この手法を使用する燃焼装置では淡混合
気を効率よく造るため、通常燃焼用のファンを備える必
要がある。一方、NOxの低減方法としては、希薄燃焼
が特に高温用途でない限り効果的であるが、これは燃焼
を希薄域でおこなうため、燃焼が不安定になりやすい。
従って、従来から採用されている先に述べた濃淡燃焼に
おいては、濃火炎(通常ブンゼン火炎)を別途形成し
て、淡火炎を安定させることにより、燃焼を安定させ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】即ち、希薄燃焼は、低
NOxの燃焼に効果的であるが、これのみでは燃焼が全
体として安定しないため、濃火炎を別途一部形成して、
所謂、濃淡燃焼を行うのが、今日の趨勢である。しかし
ながら、このような濃淡燃焼技術は、希薄混合気を効率
よく造るためのファンと、希薄燃焼を安定化させるため
の濃火炎を必要とするため、コストが高く、例えば、家
庭用のコンロや小型湯沸器には適用しにくく、改良の余
地がある。本発明の目的は、特段のファン等を備えるこ
との無い構成で、比較的高い空気比領域で安定した希薄
燃焼をおこなうことができ、結果として、低NOx燃焼
が可能である燃焼手法を得るとともに、このような燃焼
を行い、例えば、家庭用の小型湯沸器として使用するこ
とができる燃焼装置を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による燃焼方法の特徴手段は、請求項1に記載
されているように、一次空気比0.2以下(0〜0.
2)の燃焼用ガスを、燃焼用ガスの燃焼速度より速い速
度で、周囲が開放された開放空間へノズルより噴出さ
せ、前記開放空間において燃焼用ガスの噴流中に周部に
ある空気を巻き込ませて、希薄混合気の噴流を形成さ
せ、この希薄混合気の噴流の径路を、その直進方向より
曲げるとともに、噴流速度を燃焼速度以下まで減速させ
て着火し、燃焼をおこなうことにある。即ち、ノズルよ
り、燃料ガス(100%燃料)あるいは所定量以下の空
気比の燃焼用ガスを、その燃焼用ガスの燃焼速度より速
い速度で、ノズルより開放空間に噴流として吐出させ
る。従って、開放空間内においては、噴流は、その中心
軸において最速で、中心軸から中心軸横断方向に離間す
るに従って、その速度が減少する、速度分布を有する噴
流として吐出する。この状態にあっては、噴流は高速で
あるため、周囲の空気を巻き込みながら、その流域が広
がる状態で直進するだけで、燃焼することはない。そし
て、その下流側においては、周囲の空気を巻き込み全体
とした見た場合に希薄混合気からなる噴流となる。さ
て、本願にあっては、このような希薄混合気噴流を形成
した後、この希薄混合気の噴流の径路を、その直進方向
より曲げるとともに、噴流速度を燃焼速度以下まで減速
させて着火し、燃焼をおこなう。このように燃焼をおこ
なうと、総括的な空気比1.3〜1.8の領域にあって
も、燃焼が安定しやすい。このことは、今般発明者が見
出した新知見であり、このことを見出し、本願発明を完
成した。なお、この要因は、自由噴流による巻き込みで
は、低い空気比の領域があることで、総括的には高い空
気比でも燃焼の安定性が高まり、低NOx燃焼が可能と
なっていることと考えている。結果、後にも説明するよ
うに、先に説明した濃淡燃焼方式とは異なった希薄燃焼
のみの状態で、比較的空気比の高い状態で燃焼を行え、
低NOx燃焼をおこなうことができるようになった。こ
の構成の場合は、希薄燃焼気を形成する方式として、噴
流の周部空気の巻き込み効果を利用するため、従来のよ
うにファンを必要とすることはない。
【0005】さて、上記のような燃焼をおこなう場合に
あって、請求項2に記載されているように、前記希薄混
合気の噴流を燃焼速度以下まで減速するに、希薄混合気
の噴流を、この噴流の直進方向に対して傾斜した表面を
有する固体壁に衝突させ、希薄混合気の噴流の流れ方向
を変えて減速し、噴流の固体壁表面に対する衝突域に備
えられる着火手段により着火して、燃焼を行うことが好
ましい。この構成にあっては、希薄混合気噴流は、固体
壁の傾斜表面に衝突し、この部位において、その流れ方
向を変えられるとともに減速される。そして、この部位
の近傍に、例えばパイロットバーナを備えておくと、燃
焼用ガスが着火され、希薄度の高い噴流であっても安定
した燃焼状態を維持することができる。
【0006】上記の燃焼方法を実現しようとする装置と
しては、請求項3に記載するように、これを、一次空気
比0.2以下の燃焼用ガスを、燃焼用ガスの燃焼速度よ
り速い速度で、周囲が開放された開放空間へ噴出するノ
ズルと、前記開放空間において周部にある空気を巻き込
んで形成される希薄混合気噴流を、その直進方向より曲
げるとともに、噴流速度を燃焼速度以下まで減速する減
速機構を、前記開放空間における前記希薄混合気噴流の
直進方向下手側に備え、前記減速機構に於ける前記希薄
混合気噴流の干渉部位に、着火手段を設けて構成する。
このようにすると、ノズルより一次空気比が0.2以下
(0〜0.2)の燃焼用ガスが噴出され、開放空間にお
いて、周部の空気を巻き込んで、全体としては希薄混合
気の噴流となる。この希薄混合気噴流の下手側には、減
速機構が備えられており、この減速機構により希薄混合
気噴流の流れ方向が変向されるとともに、減速される。
この時、噴流は、減速機構に至までは、その燃焼速度よ
りも速い噴流速度を、実質、守る。そして、この減速機
構と希薄混合気噴流の干渉部位に設けられる着火手段に
より、減速状態にする希薄混合気噴流が着火される。結
果、これまで説明してきた燃焼方法を実現できる。
【0007】さて、請求項4に記載されているように、
前記減速機構としては、これを希薄混合気噴流の直進方
向に対して傾斜した表面を有する固体壁を具備して構成
し、固体壁の噴流衝突域に着火手段を備えて構成するこ
とが好ましい。このように構成することで、希薄混合気
噴流を固体壁表面に衝突させるとともに、その流れ方向
の変向、減速を行い、着火することで、希薄領域の燃焼
を良好におこなうことができる。
【0008】さらに、請求項5に記載するように、前記
着火手段をパイロットバーナとして構成し、希薄混合気
噴流の中心軸に対して、このパイロットバーナの炎口が
オフセットして備えられ、希薄混合気噴流の燃焼炎が、
中心軸に対して炎口の非配設側に形成される構成とされ
ていることが好ましい。この構成を採用すると、パイロ
ットバーナにより形成される燃焼炎の基端部は、希薄混
合気噴流の燃焼炎が形成される部位とは、前記中心軸を
挟んで反対側の位置とされ、この部位からパイロット炎
が形成されるため、この炎の燃焼状態が良好に維持さ
れ、確実な着火状態を実現できる。
【0009】さらに、請求項6に記載するように、前記
着火手段がパイロットバーナであり、前記パイロットバ
ーナの炎口近傍にガスがよどむ淀み部が設けられている
ことが好ましい。この構成を採用すると、パイロットバ
ーナにより形成される火炎の一部は、この淀み部に形成
される高温ガス流(渦流)により保炎され、この炎の燃
焼状態が良好に維持され、確実な着火状態を実現でき
る。
【0010】さて、以上は着火構造の改良に関するもの
であるが、噴流により周囲雰囲気の巻き込みにより希薄
混合気噴流を形成し、形成される希薄混合気噴流を、所
定位置において燃焼される手法にあっては、所謂、噴流
の裾野域(噴流の直進方向に対して直交する噴流横断方
向に於ける噴流速度が、噴流主流部の速度に対してかな
り小さく、その空気比が高い領域(例えば空気比が3以
上の領域)の燃焼用ガスをも、減速機構に導いて、燃焼
を行わせようとすると、この裾野域における空気比が高
すぎるために、この領域における燃焼が不完全となる虞
もある。従って、このような問題に対する処理も施すこ
とが好ましく、このような処理を提案するのが、以下の
構造である。即ち、請求項4に記載の構成において、形
成後の希薄混合気噴流に関して、噴流直進方向に直交す
る噴流横断方向にあって、空気比が3以上となる希薄混
合気噴流部位の前記噴流衝突域への侵入を排除する(現
実的には、噴流の拡散を防止するとともに、過度の巻き
込みを防止する)案内筒部材を、前記開放空間下手側、
且つ、前記減速機構の上手側に設ける。このように構成
すると、部分的な不完全燃焼の発生を避けることができ
る。また、開放空間下手側、且つ、減速機構の上手側に
案内筒部材を設けるとともに、固体壁の噴流衝突域が、
開放空間に接続され開放状態である構成とされているこ
とが好ましい。このように構成する場合も、部分的な不
完全燃焼の発生を避けることができる。
【0011】ここで、自然吸引型の(ブンゼン)バーナ
にあっては、燃料ガス吐出用ノズルの下手側に、混合管
を設け、これらノズルと混合管との間に、空気吸い込み
口を設けた構造のものがあるが、この混合管の目的は、
所定の均一混合状態の燃焼用ガスを得ることを目的とす
るものであるため、この混合管長さが比較的長く、本願
にいう噴流状態が混合管内で維持されない点で、さら
に、希薄混合気噴流が衝突する固体壁表面が開放空間に
接続され、開放状態にあること等の点で異なり、その技
術思想が従来のものとは異なる。
【0012】
【発明の実施の形態】本願の燃焼方法を採用する燃焼装
置1の実施例を、湯沸器100に適用した例に関して、
以下説明する。図1には、燃焼装置1を備えた湯沸器1
00の主要部の構成が示されており、図2には、この燃
焼装置1の具体的構成が示されている。さらに、図3に
は、ノズル先端の縦断面図が示されている。この湯沸器
100は、下部域に燃焼炎2が形成されるとともに、高
温の燃焼排ガス3が導かれる燃焼排ガス路4を内部に備
えた湯沸器本体101を備えるとともに、この燃焼排ガ
ス路4内及び、湯沸器本体101回りに亙って配設され
る温水路5を備えて構成されている。この温水路5内に
は、加熱対象の水が供給され、この流路内を通過するこ
とで、所定温度の温水を生成することができる。図示す
るように、本体101内に配設される温水路5の外部に
は、熱交換用のフィン6が備えられている。
【0013】さて、図1に示すように、湯沸器本体10
1の下部部位には、本願の燃焼装置1が備えられてい
る。この例にあっては、本願の燃焼装置1が4系統備え
られており、二つの燃焼装置1が一対として図1の横方
向で対向配置される構成とされている。図1において、
7は燃焼装置1に於ける主燃焼炎2を形成するための主
燃焼用ガス供給管であり、これは3系統設けられてい
る。一方、8は、パイロット炎9を形成するためのパイ
ロット用ガス供給管であり、これは4系統設けられてい
る。ここで、中央に配設される主燃焼用ガス供給管7
は、装置中央側に位置する一対の燃焼装置1に於ける燃
焼用ガス供給管7として共用されている。
【0014】以下、それぞれの燃焼装置1の構成を、図
2、3に基づいて説明する。図2において(イ)は、図
1と同様な正面視図であり、(ロ)は平面視図である。
燃焼装置1は、前記主燃焼用ガス供給管7から燃料ガス
100%(空気比0)の燃焼用ガスを供給されて、この
燃焼用ガスを、その燃焼速度より速い速度で、周囲が開
放された開放空間10へ噴出するノズル11を備えて構
成されている。ここで、供給する燃焼用ガスとしては、
一次空気比0以上0.2以下のものが好ましい。この噴
流は、開放空間10内において周部にある空気を巻き込
んで希薄混合気噴流となるが、この希薄混合気の直進方
向下手側には、前記希薄混合気噴流の直進方向に対して
傾斜した表面を有する固体壁12が備えられている。従
って、希薄混合気噴流は、開放空間10に面するこの固
体壁表面13に衝突することにより、その流れ方向を鉛
直上方に曲げられるとともに、その噴流速度を燃焼速度
以下まで減速される。この固体壁12は、希薄混合気噴
流の流れ方向を変向するとともに、減速する減速機構の
役割を果たす。ここで、ノズル11からの噴出速度、さ
らに固体壁表面に衝突した後の速度の状態は、ノズルの
設計及び、このノズル噴出孔11aから固体壁表面13
までの離間距離により決定される。
【0015】図示する例にあたっては、以下のようなデ
ィメンジュンとなっている。 ノズルに供給される燃焼用ガスのインプット量: 170kcal/h ノズルに供給される燃焼用ガスのガス圧 : 50Pa ノズル径 d : 0.8mm ノズルからの噴出速度 : 10m/s ノズル先端から固体壁までの距離 L1 : 20mm
【0016】さて、この固体壁12に於ける希薄混合気
噴流の干渉部位(実際は事実上の衝突部位)には、所
謂、着火手段としてのパイロットバーナ14が備えられ
ている。このパイロットバーナ14の炎孔15は、前記
希薄混合気噴流の中心軸Zに対して鉛直方向下方にオフ
セットされている。従って、希薄混合気噴流の主流(中
心流)が炎孔15に当たることはなく、パイロット炎9
の保炎性が保たれる。即ち、希薄混合気噴流の燃焼炎
は、その中心軸Zに対して炎孔15の非配設側(鉛直上
方側)に形成される。また、図2(イ)に示すように、
このパイロットバーナ14先端は、図3に示すように、
一部、窪んだ状態(固体壁表面に対して開放空間側とは
反対側に窪むこの穴16は、底の端部に角部17を有す
る)とされており、この穴16内は高温ガスがよどむ淀
み部とされている。従って、図示するように、この穴1
6内には常時、高温ガスの渦18が滞留し、この渦18
により、パイロット炎9が保炎される。さらに、図2
(ロ)に示すように、図1の紙面表裏方向である燃焼装
置1の奥行き方向Aにあっては、この固体壁表面13は
希薄混合気噴流を囲む湾状の形状とされており、燃焼装
置1の奥行き方向Aで、希薄混合気噴流の中心軸Zとは
異なった位置に、先に説明したとは別のパイロットバー
ナ14が、中心軸Zを挟んで一対設けられている。従っ
て、この構成により、着火を確実なものとすることがで
きる。
【0017】さて、図2(イ)に示すように、この固体
壁12の鉛直方向上端近傍部位は、その火炎形成側の面
が、上方に行くに従って滑らかに鉛直方向を向くように
構成されており、本願燃焼装置1により形成される燃焼
炎2を、良好に鉛直上方向きの火炎として形成できる。
【0018】実施例にあたっては、パイロットバーナ1
4に関しては以下のようなディメンジュンとなってい
る。 パイロットバーナ炎孔15と希薄混合気噴流の中心軸Zとの離間距離h (図2(イ)参照) : 8〜13mm
【0019】上記のような構成の燃焼装置1において、
以下の燃焼条件を燃焼を行った場合ののNOx発生量と
一次空気比との関係を図4に示した。燃焼条件は以下の
通りである。 1 インプット量 170Kcal/h 2 ガス種 メタン 3 一次空気比の変化領域 0〜0.25 さらに、パイロットバーナの炎口位置と噴流中心軸との
距離hは、8、10、13mmと変化させた。結果、発
生するNOxは、概ね、NOx発生量が60ppm程度
以下であり、現今の燃焼機器のNOx発生量である10
0〜130ppm程度よりも、充分に低く維持されてお
り、一次空気比を選定すれば30ppmも実現できるこ
とが判る。ここで、希薄混合気噴流を全体としてみた場
合の空気比は、1.3〜1.8が実現しており、低NO
x燃焼が実現できている。
【0020】〔別実施の形態例〕 (イ) 上記の実施の形態例においては、希薄混合気噴
流の回りは、完全な開放空間とし構成されており、この
噴流の全部が、燃焼域に供給される構造が採用されてい
る。しかしながら、先にも示したように、噴流の周部か
ら過度に空気の流入が起こると、この部位の燃焼が不完
全となることもある。このような問題に対しては、図5
に示すように、開放空間10下手側、且つ、減速機構1
2の上手側に案内筒部材19を設けるとともに、固体壁
の噴流衝突域が、開放空間に接続され開放状態である構
成とされていることが好ましい。この場合、希薄混合気
噴流に関して、噴流直進方向に直交する噴流横断方向に
あって、空気比が3以上となる希薄混合気噴流部位の噴
流衝突域への侵入を排除する案内筒部材19を、開放空
間10下手側、且つ、固体壁12の上手側に設けること
も好ましい。即ち、図示する例にあっては、噴流の流速
分布(噴流を横断する方向での、流速分布)において、
流速が最大速度の1/3となる位置に内壁面が来るよう
な案内筒部材19を配設している。この案内筒部材19
の配置の意味は、希薄混合気噴流への過度の空気の流入
を抑制する、さらに、希薄混合気噴流における空気比3
以上の部位の燃焼域である噴流衝突域への侵入を排除す
ることにある。このような処理を取ることにより、希薄
燃焼気噴流中への空気の流入を適度に調整でき、部分的
な不完全燃焼の発生を抑制することができる。ここで、
この案内筒部材19は、一見、従来型の混合管(図外)
と類似に見えるが、さらに、この案内筒部材19は比較
的短く、管内において、噴流独特の噴流横断方向に於け
る流量分布が維持され、そのまま固定壁側に吐出され
る、さらに、筒部材の出口において、流速が、その断面
方向において均一化されていないこと等の点で、技術思
想が大きく異なる。 (ロ) 上記の実施の形態例としては、固体壁12を構
成する部材を、板状部材から形成したが、これを主燃焼
用ガス供給路7を内部に備えた棒状部材として構成して
もよく、固体壁は、基本的にこのような表面を有してい
れば、任意の部材から構成することができる。 (ハ) 上記の実施の形態例においては、減速機構とし
て固体壁12が、これを構成する例を示したが、このよ
うな機構としては、二つの噴流の衝突構造等も採用でき
る。 (ニ) 上記の実施の形態例においては、希薄燃焼気噴
流の中心軸Zと、固体壁12の傾斜する平面の交叉角度
は、略、45度としたが、これは、流れ方向が変向でき
るものであれば、用途によって任意の角度とできる。 (ホ) 上記の実施の形態例においては、パイロットバ
ーナ14を着火手段として使用する例を示したが、電熱
線、面状ヒータ等を着火手段をして採用することもでき
る。 (ヘ) 上記の実施の形態例においては、ノズルから吐
出される燃焼用ガスとして、主に100%燃料ガスのも
のを示したが、先に示したように、空気比0.2以下が
好ましい。これ以上の一次空気を混入させるためには、
ガスの圧力エネルギーが消費され、結果、噴流を生成す
るためのノズル圧が低下し、十分な噴流速度を得ること
が難しくなる。さらに、同様な理由に起因して、周部か
らの空気の巻き込みに伴って、希薄領域に於ける燃焼の
安定性を得る効果が弱くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の燃焼装置を備えた湯沸器の主要部を示す
【図2】本願の燃焼装置の主要部を示す図
【図3】ノズル先端近傍の構成を示す図
【図4】オフセット量とNOx発生量との関係を示す図
【図5】案内筒部材を備えた燃焼装置の構成例を示す図
【符号の説明】
1 燃焼装置 2 燃焼炎 9 パイロット炎 10 開放空間 11 ノズル 12 固体壁 13 固体壁表面 14 パイロットバーナ 15 炎孔 16 穴(よどみ部) 19 案内筒部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次空気比0.2以下の燃焼用ガスを、
    燃焼用ガスの燃焼速度より速い速度で、周囲が開放され
    た開放空間へノズルより噴出させ、 前記開放空間において燃焼用ガスの噴流中に周部にある
    空気を巻き込ませて、希薄混合気の噴流を形成させ、 前記希薄混合気の噴流の径路を、その直進方向より曲げ
    るとともに、噴流速度を燃焼速度以下まで減速させて着
    火し、燃焼をおこなう燃焼方法。
  2. 【請求項2】 前記希薄混合気の噴流を燃焼速度以下ま
    で減速するに、前記希薄混合気の噴流を、この噴流の直
    進方向に対して傾斜した表面を有する固体壁に衝突さ
    せ、前記希薄混合気の噴流の流れ方向を変えて減速し、 前記噴流の固体壁表面に対する衝突域に備えられる着火
    手段により着火して、燃焼を行う請求項1記載の燃焼方
    法。
  3. 【請求項3】 一次空気比0.2以下の燃焼用ガスを、
    燃焼用ガスの燃焼速度より速い速度で、周囲が開放され
    た開放空間へ噴出するノズルと、 前記開放空間において周部にある空気を巻き込んで形成
    される希薄混合気噴流を、その直進方向より曲げるとと
    もに、噴流速度を燃焼速度以下まで減速する減速機構
    を、前記開放空間における前記希薄混合気噴流の直進方
    向下手側に備え、 前記減速機構に於ける前記希薄混合気噴流の干渉部位
    に、着火手段を設けた燃焼装置。
  4. 【請求項4】 前記減速機構が、前記希薄混合気噴流の
    直進方向に対して傾斜した表面を有する固体壁を具備し
    て構成され、前記固体壁の噴流衝突域に前記着火手段を
    備えた請求項3記載の燃焼装置。
  5. 【請求項5】 前記着火手段がパイロットバーナであ
    り、前記希薄混合気噴流の中心軸に対して、前記パイロ
    ットバーナの炎口がオフセットして備えられ、前記希薄
    混合気噴流の燃焼炎が、前記中心軸に対して前記炎口の
    非配設側に形成される請求項4記載の燃焼装置。
  6. 【請求項6】 前記着火手段がパイロットバーナであ
    り、前記パイロットバーナの炎口近傍に、ガスがよどむ
    淀み部が設けられている請求項4または5記載の燃焼装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015078815A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 大阪瓦斯株式会社 燃焼方法及び燃焼装置
JP2015078816A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 大阪瓦斯株式会社 加熱炉

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