JP3708364B2 - バーナ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メインバーナの炎口部にパイロットバーナの炎口部を臨ませたバーナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のバーナ装置としては、パイロットバーナをメインバーナの着火に用いた後も常時燃焼させると共に、パイロットバーナの炎の燃焼状態を検知する熱電対等の火炎検知手段を設けて、パイロットバーナの炎のリフティングを火炎検知手段で検知することにより空気中の酸素が不足していることを検知するものがある。
【0003】
ところでバーナ装置は燃焼時の二酸化窒素(NO2)の発生量が少ないものが望ましい。例えば家庭用ファンヒータで用いられているバーナ装置では、メインバーナを取り囲むカバー部材を備えてメインバーナへの二次空気量を制限し、カバー部材内を空気不足の状態にして希薄燃焼を行わせ、カバー部材の上面に設けた二次炎口から排出される燃焼ガスを二次燃焼させることにより、火炎の温度上昇を抑制すると共に二次空気によるメインバーナ火炎の冷却を防止して、二酸化窒素の発生量を減少させるものがある(特公昭63-21089号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、パイロットバーナを備えるバーナ装置にカバー部材を備える場合は、パイロットバーナからメインバーナへの火移りを可能にするためにカバー部材に炎通過穴を形成する必要があるため、次のような問題が生ずる。
【0005】
例えば、メインバーナに供給する二次空気量を制限するために炎通過穴の開口面積を小さくすると、メインバーナの燃焼により生ずる上昇気流(ドラフト)によって炎通過穴を通ってカバー部材内に流入する空気の流速が速くなり、速い空気の煽りを受けて炎がリフティングし、該リフティングに基づいて火炎検知手段が酸素不足であると誤検知する不具合がある。
【0006】
一方、炎通過穴の開口面積を大きくすると、空気の流速が遅くなるので煽りによる炎のリフティングは防止できるが、炎通過穴を通ってカバー部材内に供給される二次空気量が増加するため、メインバーナへの二次空気量を制限して二酸化窒素の発生量を減少させる効果が小さくなる。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑み、メインバーナに供給される二次空気量を制限して二酸化窒素の発生量を減少させる場合に、パイロットバーナの炎が空気に煽られてリフティングすることを防止できるバーナ装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は、メインバーナの炎口部にパイロットバーナの炎口部を臨ませており、パイロットバーナの炎の燃焼状態に基づいて空気中の酸素不足を検知する火炎検知手段を備えたバーナ装置であって、メインバーナの炎口部の周囲にメインバーナへの二次空気の流入を制限するカバー部材を備えると共に該カバー部材にパイロットバーナの炎をメインバーナに向かって通過させる炎通過穴が形成されており、火炎検知手段の火炎検知部がカバー部材内に設置されたものにおいて、火炎検知部とメインバーナとの間に仕切板を設け、仕切板にパイロットバーナの炎をメインバーナに向かって通過させる副炎通過穴を、当該副炎通過穴の開口面積が炎通過穴の開口面積よりも小さくなるように形成したことを特徴とする。
【0009】
パイロットバーナの炎をメインバーナに向かって通過させる穴を炎通過穴と副炎通過穴とからなる二重構造にすると共にカバー部材内の仕切板に形成した副炎通過穴の開口面積を小さくすることで、メインバーナの炎口部への二次空気供給量を制限して、メインバーナを空気不足状態で希薄燃焼させる。すると、火炎の温度上昇が抑制されると共に二次空気によるメインバーナ火炎の冷却が防止されて、二酸化窒素の発生量が減少する。そして、カバー部材に形成した炎通過穴の開口面積を大きくして、炎通過穴を通過する空気の流速が速くなることを防止することで、煽りによるパイロットバーナの炎のリフティングを防止して、火炎検知手段による酸素不足の誤検知を防止する。
【0010】
また、前記炎通過穴を通ってカバー部材と仕切板との間に流入した空気を、前記メインバーナの燃焼ガスを排出するためにカバー部材に形成された二次炎口側に、当該空気とメインバーナの燃焼ガスとが混合しない状態で案内する区画通路をカバー部材内に仕切板によって形成してもよい。このようにすれば、カバー部材の炎通過穴を通ってカバー部材と仕切板との間に流入した空気は、区画通路によって二次炎口に案内されてここから排出されるため、メインバーナの炎口部だけでなく火炎が形成されている部分にも供給されず、より確実にメインバーナの希薄燃焼を実現できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1及び図2を参照して、1は例えば室内に設置されて室内暖房を行う暖房器に使用される本発明のバーナ装置であり、メインバーナ2とメインバーナ2に臨む状態に設置されたパイロットバーナ3とを備えると共に、メインバーナ2の炎口部2aへの二次空気の供給を制限するカバー部材4が設置されている。尚、両バーナ2,3はいずれもブンゼンバーナである。メインバーナ2の長手方向の図1における手前側の端部には吸気口2bが設けられており、該吸気口2bに対向するように設置されたノズル5から吸気口2bに向けて燃料ガスを噴出すると、燃料ガスと燃料ガスの噴流によって吸気口2b内に引き込まれた一次空気とが混合管2c内に送り込まれて混合気を形成する。混合気は混合管2cによって炎口部2aに送気され、炎口部2aから噴出される。パイロットバーナ3はメインバーナ2の着火に用いられるものであり、パイロットバーナ3を燃焼させた状態でメインバーナ2の炎口部2aから混合気を噴出させると、パイロットバーナ3の炎からメインバーナ2に火移りしてメインバーナ2が着火し、炎口部2aに一次炎F1が形成される。パイロットバーナ3は暖房器が設置される室内空気中の酸素不足の検知にも用いられており、メインバーナ2の燃焼中は常時燃焼される。カバー部材4内には加熱されたときに熱起電力を生ずる熱電対(火炎検知手段)6が、その感熱部(火炎検知部)6aがパイロットバーナ3の炎の根部に位置するように設置されている。従って、酸素不足になってパイロットバーナ3の炎がリフティングして、熱電対6の感熱部6aの位置で燃焼が行われなくなると、熱電対6が受ける熱量が減少して熱起電力が低下し、酸素不足が検知される。
【0012】
カバー部材4は上板4aとメインバーナ2の長手方向に沿って延びる長側板4b,4cと長手方向の両端の端側板4d,4eとからなる中空の容器であり、板金製である。上板4aには長手方向に延びており細長形状の二次炎口41が形成されている。一方の長側板4b(図1において手前側に示されている)の下部には長手方向に延びる細長形状の開口42が形成されており、開口42にはカバー部材4の外側からメインバーナ2の炎口部2aが挿入されている。メインバーナ2の炎口部2aはカバー部材4の両長側板4b,4c及び両端側板4d,4eによって四方を囲まれており、メインバーナ2の炎口部2aや一次炎F1が形成される領域への二次空気の供給が制限されている。また他方の長側板4cの下部にはパイロットバーナ3からメインバーナ2への火移りに用いる炎通過穴43が形成されている。
【0013】
カバー部材4内には、熱電対6の感熱部6aとメインバーナ2の炎口部2aとを仕切る仕切板7が設けられている。仕切板7は、図2及び図3に示すように、「く」字形の断面形状の本体部7aと、本体部7aの両側端から他方の長側板(側板)4cに向けて折り曲げられたリブ7b,7bとから構成されており、本体部7aの下端は他方の長側板4cに固定されている。各リブ7b,7bは本体部7aの折り曲がり部に設けられた切り込みで上下に分離しているが、切り込み部分の隙間は小さく、通過する空気の量は少ない。リブ7bの先端は他方の長側板4cに当接しており、長側板4cと仕切板7とに取り囲まれた空間は上下方向に延びる区画通路Dになっている。仕切板7の上端は円滑な空気流を確保するために、上板4aまでの距離がリブ7bの折り曲げ高さHに略等しくなる位置まで延びている。
【0014】
また、仕切板7の本体部7aの下部には、副炎通過穴71が形成されている。副炎通過穴71は、カバー部材4の炎通過穴43とメインバーナ2の炎口部2aとを結ぶ延長線上にあって、パイロットバーナ3の炎を該炎口部2aに向かって通過させ得るようになっており、メインバーナ2への火移りが確保されている。つまり、パイロットバーナ3の炎通過用の穴は、カバー部材4に設けた炎通過穴43と仕切板7に設けた副炎通過穴71とからなる二重構造である。副炎通過穴71は、メインバーナ2の着火時にパイロットバーナ3の炎からメインバーナ2への火移りを確保できればよく、開口面積は炎通過穴43よりも小さくなっている。
【0015】
このような構成にすれば、メインバーナ2の燃焼時に、炎通過穴43からカバー部材4の内側に大量の空気が流入しても、副炎通過穴71の開口面積が小さいので、メインバーナ2への二次空気の供給量は制限され、メインバーナ2を空気不足状態で希薄燃焼させることができ、メインバーナ2の一次炎F1の温度上昇を抑制すると共に二次空気による一次炎F1の冷却を防止して、二酸化窒素の発生量を減少させることができる。また、炎通過穴43の開口面積は十分に確保されており、メインバーナ2の燃焼時の上昇気流によって炎通過穴43を通過する空気の流れが生じるが流速が速くなることはない。従って、炎通過穴43を通る空気の煽りを受けてパイロットバーナ3の炎がリフティングすることが防止され、熱電対6が室内空気の酸素不足を誤検知することが防止される。尚、火炎検知手段は熱電対6に限られるものではなく、例えばフレームロッドでもよい。
【0016】
また、炎通過穴43を通って仕切板7と側板4cとの間に流入した空気は、区画通路Dによって、メインバーナ2の炎口部2aに供給されることなく二次炎口41に案内されて二次炎口41からメインバーナ2の燃焼ガスと共に排出され、二次炎口41の上方に二次炎F2が形成される。炎通過穴43を通って流入した空気の温度は区画通路Dを通る間にメインバーナ2の燃焼から受ける熱により上昇するので、二次炎口41近傍における区画通路Dからの空気とメインバーナの燃焼ガスとの温度差は、炎通過穴43からカバー部材4内に流入した直後の温度差よりも小さくなっており、メインバーナ2の燃焼ガスの急冷が防止され、二酸化窒素の発生が抑えられる。
【0017】
尚、上記実施の形態のように副炎通過穴71を通ってメインバーナ2に流入する空気量を抑えたものでは、カバー部材4の下部であって炎通過穴43を形成した部分以外の部分に二次空気供給用の小孔を設けて、メインバーナ2の炎口部2aの全域に適量の二次空気を供給することにより、メインバーナ2の炎口部2aの全域に亘って安定した希薄燃焼を行わせてもよい。また、上記実施の形態では、カバー部材4内に設置した仕切板7の傾斜した面に副炎通過穴71が形成されているが、メインバーナ2に対するパイロットバーナ3の位置によっては、副炎通過穴を垂直面や水平面に形成してもよい。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、炎通過穴を通る空気の煽りを受けてパイロットバーナの炎がリフティングすることを防止して火炎検知手段による酸素不足の誤検知を防止でき、しかもメインバーナへの二次空気の供給を制限して二酸化窒素の発生量を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るバーナ装置を示す斜視図
【図2】 (A)は図1の矢印A方向から見たバーナ装置の要部を示す側面図、(B)は図1のB−B断面を示す正面図
【図3】 仕切板を示す斜視図
【符号の説明】
1 バーナ装置
2 メインバーナ 2a 炎口部
3 パイロットバーナ 3a 炎口部
4 カバー部材 4c 長側板(側板)
43 炎通過穴
6 熱電対(火炎検知手段) 6a 感熱部(火炎検知部)
7 仕切板 71 副炎通過穴

Claims (2)

  1. メインバーナの炎口部にパイロットバーナの炎口部を臨ませており、パイロットバーナの炎の燃焼状態に基づいて空気中の酸素不足を検知する火炎検知手段を備えたバーナ装置であって、メインバーナの炎口部の周囲にメインバーナへの二次空気の流入を制限するカバー部材を備えると共に該カバー部材にパイロットバーナの炎をメインバーナに向かって通過させる炎通過穴が形成されており、火炎検知手段の火炎検知部がカバー部材内に設置されたものにおいて、
    火炎検知部とメインバーナとの間に仕切板を設け、仕切板にパイロットバーナの炎をメインバーナに向かって通過させる副炎通過穴を、当該副炎通過穴の開口面積が炎通過穴の開口面積よりも小さくなるように形成したことを特徴とするバーナ装置。
  2. 前記カバー部材は、前記メインバーナの燃焼ガスを排出する二次炎口を備えるものであり、前記仕切板は、前記炎通過穴を通ってカバー部材と仕切板との間に流入した空気を当該空気とメインバーナの燃焼ガスとが混合しない状態で二次炎口側に案内する区画通路を形成するものであることを特徴とする請求項1に記載のバーナ装置。
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