JPS6215614Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃焼速度の遅いガス（特にメタン系を
主成分とするガス）を使用する場合で空気側に施
回流のある施回流ガスバーナの保炎機構に関す
る。施回流ガスバーナの内でも高速バーナのよう
に特に高負荷燃焼をする場合には燃焼速度の遅い
ガスを使用すると保炎機構が確実なものでないと
炎の吹き消え、振動燃焼の原因となる。本考案は
このような場合でも炎の吹き消え、振動燃焼のな
い施回流ガスバーナの保炎機構を提供するもので
ある。本考案を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案になる施回流ガスバーナの保炎
機構原理図であり、第２図は本考案になる保炎機
構を備えた施回流ガスバーナの１実施例を示す断
面図であり、第３〜５図はそれぞれ第２図のガス
バーナの、ガスノズル縦断面図、ガスノズル横断
面図、エアーノズル縦断面図である。

第２図において燃焼用空気導入口１より入つた
施回流をもつた燃焼用空気は空気ヘツダー２を経
て燃焼用空気噴出口３より燃焼室４へ入る。一方
燃焼用ガスは燃料ガス導入口５を経て導入され燃
料ガスノズル７の先端ガス噴出口８より噴出し施
回流を与えられた空気と混合し点火装置（図示せ
ず）により点火して燃焼する。６はバーナ軸芯に
ある燃焼用エアーノズルである。この場合本考案
になるガスノズル外側面に設けた板状突出物９と
前記板状突出物の施回空気流下手側へ前記板状突
出物より90゜以内のガスノズル側面に設けたガス
噴出口１０とによる保炎機能がなければ前記した
ような吹き消え、振動燃焼のような問題を生ず
る。

第１図に示すように板状突出物によつてその空
気施回流下手側には施回空気流によつて渦による
よどみが生じその附近に設けたガス噴出口より噴
出したガスとよく混合し、保炎用フレームを形成
する。このガス噴出口は第３，４図に示すように
その位置をガス流れ上手側の噴出口ほど板状突
出物に近く位置させ下手側にいくほど遠く位置
させれば保炎効果はなお一層よくなる。このこと
は、次の理由による。

第１図のように旋回流の中に板状の突出物を置
くと下流に渦ができる。また、圧力も流れの中に
比較すれば大幅に小さい値となる。

したがつて、ガスはこの圧力の下つた渦部に噴
出し、ここに火炎を形成して、炎の安定をはか
る。

またガスはその濃度範囲で（例えば天然ガスは
空気中のガスのvol％が５〜15％）燃焼可能であ
る。

したがつて、ガスの噴出孔をガス流れの下流側
に設けたガス噴出口ほど板状突出物より離すこと
は、ノズルの軸方向に濃度分布が起こり、上記燃
焼範囲の混合気が突出物の下流側に出来易くな
り、保炎効果を発揮し易い。

また上流側の噴出口を突出板の近くに設けるこ
とにより確実に下流渦の中にガスが入り、また時
間的にも長時間渦部に滞留できるので保炎効果は
大きい。

また下流側噴出口は逆に渦部からはずし、混合
気の濃度が高くなりすぎ（燃焼範囲をはずれる。
例えば天然ガスでは15％以上）ないように、しか
も全体のエアとは混合する位置に設けるものであ
る。このような保炎機構によれば空燃比が３〜４
まで安定燃焼可能であり、ターンダウン比も10：
１〜20：１までとることができる。

なお本考案は先混合式の場合について述べたが
一部元混合の場合でも同様の保炎機能を果すこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる施回流ガスバーナの保炎
機構原理図であり、第２図は本考案になる保炎機
構を備えた施回流ガスバーナの１実施例を示す断
面図であり第３〜５図はそれぞれ第２図のガスバ
ーナのガスノズル縦断面図、ガスノズル横断面
図、エアーノズル縦断面図である。 １……燃焼用空気導入口、２……空気ヘツダ
ー、３……燃焼用空気噴出口、４……燃焼室、５
……燃料ガス導入口、６……エヤーノズル、７…
…燃料ガスノズル、８……燃料ガス噴出口、９…
…板状突出物、１０……保炎用ガス噴出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気流の旋回によりガス・空気の混合気に旋回
   を与える旋回流ガスバーナにおいてガスノズルの
   外側面に板状の突出物を設け、かつ旋回空気流下
   手側へ前記板状突出物より90゜以内のガスノズル
   側面にガス噴出口を設けてあり、前記噴出口はガ
   ス流れ上手側に設けた噴出口を前記板状突出物に
   最も近い位置とし、ガス流れ下手側に設けた前記
   ガス噴出口ほど前記板状突出物より離れた位置に
   あることを特徴とする旋回流ガスバーナの保炎機
   構。