JPH0861614A - 高ターンダウンバーナ - Google Patents

高ターンダウンバーナ

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JPH0861614A
JPH0861614A JP22079894A JP22079894A JPH0861614A JP H0861614 A JPH0861614 A JP H0861614A JP 22079894 A JP22079894 A JP 22079894A JP 22079894 A JP22079894 A JP 22079894A JP H0861614 A JPH0861614 A JP H0861614A
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Fumio Toki
文雄 戸木
Masao Kawamoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高ターンダウン比例えば10:1〜20:1
程度を可能とする。また、還元燃焼させる時にもスス発
生量を少なくする。 【構成】 燃料管3の先端にこの燃料管3よりも大径の
カップ4を設ける一方、このカップ4の背面の段差部分
10あるいはその近傍の燃料管3部分に空気導入口7,
6を設けると共にカップ4の端縁部にフランジ状のディ
フレクター5を設け、フルロード時にはカップ4内での
燃焼が種火として作用しつつカップ出口のディフレクタ
ー5の後流に起こる逆流によって主に保炎され、ミニマ
ムロード時にはカップ4内で空気導入口7,6から流入
する燃焼用空気と燃料ガスとが良好に混合して火炎を保
つことができるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はターンダウン比を大きく
例えば10:1〜20:1に採れるガスバーナ(本明細
書では高ターンダウンバーナと呼ぶ)に関する。
【0002】
【従来の技術】ミニマムロード(最小燃料を噴射してバ
ーナを運転する状態)でも充分燃焼し得るに必要な最小
限の混合エネルギーを確保しようとすると、フルロード
(定格燃料を噴射してバーナを定格運転する状態)での
圧力損失は相当高くなる。一般に拡散燃焼バーナで良好
な混合を得ようとすれば、空気圧力損失は数十mmAq
(20〜30mmAq)を必要とする。このため、例え
ば20:1のターンダウン比を実現しようと考えると、
空気圧範囲は20〜8000mmAqとなり、フルロー
ドでのバーナスロート内空気流速が非常に高速となって
火炎の吹き飛びなどが起き、通常は保炎できない。そこ
で、従来は、例えば図7に示すようなディフレクター
(邪魔板)101を燃料噴射管102の先端に設けた
り、バーナタイル103の形状を工夫してノズル近傍に
渦流104を発生させる保炎機構を採用して火炎の安定
化を図るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな手段を用いても、従来達成できるターンダウン比は
せいぜい10:1程度であった。これ以上大きなターン
ダウン比を採る場合、ミニマムロード時の保炎が難しく
なったり、フルロード時の吹き飛びを招いたりして両立
しなくなる傾向がある。
【0004】また、従来の高ターンダウンバーナは空気
過剰率が1以上のバーナでしか適用できない。空気過剰
率1未満ではミニマムロード時に燃料と空気との混合性
が極端に悪化し、多量のススを発生させてしまう。
【0005】本発明は、高ターンダウン比例えば10:
1〜20:1程度が可能となる高ターンダウンバーナを
提供することを目的とする。また、本発明は、還元燃焼
させる時にもスス発生量の少ない高ターンダウンバーナ
を提供することを目的とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる目的を達成する
ため、本発明は、噴射口に向けて口径が段階的に大きく
なるバーナスロート内に燃料噴射管を配置すると共に該
燃料噴射管の周りに燃焼用空気を流す高ターンダウンバ
ーナにおいて、燃料管の先端にこの燃料管よりも大径の
カップを形成すると共に該カップの背面の燃料管との段
差部分およびその近傍の燃料管部分とのいずれか一方あ
るいは双方に空気導入口を設け、更にカップの端縁部に
フランジ状のディフレクターを設けるようにしている。
【0007】また、本発明の高ターンダウンバーナは、
燃料管の先端の内部に燃料に旋回を与える旋回手段を設
け、更にその下流に前記燃料管よりも大径のカップを形
成すると共にカップの端縁部にフランジ状のディフレク
ターを設け、カップの背面の燃料管との段差部分および
旋回手段より下流の燃料管部分のいずれか一方あるいは
双方に空気導入口を設け、旋回手段で旋回が与えられた
燃料と空気導入口から導入される燃焼用空気の一部とを
予混合させるようにしている。
【0008】更に、燃料管内に旋回手段を設ける本発明
の高ターンバーナにおいて、燃料管の先端部分を絞ると
共にその内部に燃料に旋回を与える旋回手段を設け、更
にその下流に燃料管の絞られた部分よりも大径のカップ
を形成するようにしている。
【0009】また、本発明の高ターンダウンバーナは、
高過剰空気供給時の最小燃焼時にカップ内へ導入される
空気量が理論空気量以上となる大きさとされている。
【0010】また、本発明の高ターンダウンバーナは、
燃料管内及びカップ内へ旋回を与えて燃焼用空気を導入
するように設けられている。
【0011】
【作用】したがって、カップは予混合チャンバーとして
働き、カップ背面の段差部分あるいはカップ近傍の燃料
管部分の空気導入口から流入する一部の燃焼用空気と燃
料とが予混合される。特に、カップ背面と燃料管とのい
ずれか一方あるいは双方の空気導入口から導入される燃
焼用空気に対し旋回が与えられる場合、燃焼用空気と燃
料とが急速に拡散混合されてカップ内で高負荷燃焼す
る。同時にカップ出口の端縁部に形成されているフラン
ジ状のディフレクターで大きな規模の逆流を火炎あるい
は燃焼用空気および燃料ガスに発生させて未燃ガスある
いは新鮮な燃料ガスと燃焼用空気との混合を早めること
によって保炎効果を持たせる。
【0012】ここで、高過剰空気燃焼におけるフルロー
ドの時には、カップ出口の端縁部のディフレクターが主
体となって保炎が行われる。そして、一部の燃焼用空気
と燃料とが予混合されてカップ内で高負荷燃焼し、種火
として作用する。更に、最小燃焼時にカップ内に導入さ
れる燃焼用空気の量を理論空気量かそれ以上の量となる
ようにした場合、最小燃焼にターンダウンした時にもカ
ップ内に流入してくる一部の燃焼用空気と一部燃料との
間で良好な混合状態が維持される。
【0013】一方、空気比1未満の還元燃焼時には、一
般に、ミニマムロード時にカップ内に流入する空気量が
高過剰空気燃焼時よりも少ないことから混合が維持でき
ずに大量のすすを発生させていた。しかし、請求項2の
発明の場合、最小燃料流量となるミニマムロード時で
も、燃料管内に設けられた旋回手段によって燃料に旋回
が与えられた処に燃焼用空気が噴き込まれるため、空気
と燃料とが急速に混合され、燃焼に必要な最小限の混合
エネルギーが維持される。更に、請求項3の発明の場
合、燃料管の先端が絞られて燃料流速が上げられるた
め、より一層空気と燃料との混合が良好となり、燃焼に
必要な最小限の混合エネルギーが維持される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0015】図1〜図4に本発明の高ターンダウンバー
ナの一実施例を示す。この実施例の高ターンダウンバー
ナは、高過剰空気で燃焼させるのに適したタイプであ
る。
【0016】バーナ1は燃料を噴射する燃料管(バーナ
ガンとも呼ばれる)3とその周りを囲繞して燃焼用空気
を導入する流路9を形成するバーナボディ8とから主に
構成されている。燃料管3はバーナボディ8の中央に配
置され、燃焼用空気の流れの中央に燃料を噴射するよう
に設けられている。燃料管3は、例えばその前部がステ
イ12によってバーナボディ8に連結され、後端部がね
じ結合などによってバーナボディ8に着脱自在に固定さ
れて支持されている。そして、燃料管3の後端がバーナ
ボディ8から突出するように設けられて図示していない
燃料供給系と連結される。
【0017】燃料管3の先端には燃料管3よりも大径の
カップ4が取り付けられている。そして、カップ4の端
縁部にはフランジ状のディフレクター5が設けられてい
る。ディフレクター5は溶接などによってカップ4に固
着されるか、一体成形されている。更に、カップ4の背
面の燃料管3との間の段差部分10および燃料管3のカ
ップ背面よりもやや上流側には、バーナボディ8内を流
れる燃焼用空気の一部を燃料管3及びカップ4内に導入
するための空気導入口6,7が設けられている。この空
気導入口6,7は、より好ましくは最小燃焼時に少なく
とも理論空気量の燃焼用空気が導入される大きさの孔径
および数に設定されている。本実施例の場合、カップ背
面の段差部分10とそれよりもやや上流側の燃料管3の
周面の双方に空気導入口6,7を設けているが、いずれ
か一方だけに設けられることもある。尚、カップ4や燃
料管3などは通常高耐熱性のステンレススティールなど
で形成されているが、これに特に限定されずその他の耐
熱鋼やセラミックスなどで形成しても良い。また、符号
18で示されるカップの孔は図示していない点火用電極
や火炎監視用カメラをカップ4内に設置するためのもの
である。
【0018】ここで、燃料管3の周面に開口される空気
導入口6は、燃料との混合性を良くするため、図4に示
すように燃料管3に対し接線方向に開口され、空気に対
し旋回を与えて噴き出させるように設けられている。ま
た、カップ4の段差部分10に形成される空気導入口7
は空気が軸方向の旋回流を起こすように斜めに開口され
ることが好ましい。尚、空気導入口6,7から燃料管3
あるいはカップ4内に導入される燃焼用空気に旋回を与
えることはミニマムロード時の保炎性を高める上で効果
的であるが、必ずしも旋回を与えなくとも従来の高ター
ンダウンバーナよりも大きなターンダウン比が得られ
る。また、導入される燃焼用空気の量はミニマムロード
時に自燃できる程度の量、好ましくは理論空気量以上、
より好ましくは適正空気比の量であるが、必ずしも理論
空気量以上の空気が導入されなくとも従来のバーナより
もターンダウン比を大きくすることは可能である。
【0019】バーナ1の前部には燃料管3の先端のカッ
プ4部分において後流側が上流側よりも口径が急激に大
きくなるバーナスロート形状、即ち噴射口に向けて口径
が段階的に大きくなるバーナスロート13を構成するバ
ーナタイル2が取り付けられている。そして、燃焼用空
気の流れをカップ4の周辺で低速化させ保炎性を高める
ように設けられている。バーナタイル2は支持金具11
によってバーナボディ8に取り付けられている。
【0020】以上のように構成されたバーナによると、
定格燃料が燃料管3に流される最大燃焼時には、バーナ
スロート13を通過してカップの周りからバーナタイル
2内へ噴き出される燃焼用空気と燃料管3からカップ4
内を経てバーナタイル2内へ噴き出される燃料との一部
がフランジ状のディフレクター5の後流に形成される渦
流16に巻き込まれて拡散され、火炎が吹き消されない
ように維持される。同時に、空気導入口6,7から導入
される一部の燃焼用空気と燃料とは、カップ4内および
それよりもやや上流側の燃料管3内で予混合されてから
主にカップ4内で燃焼し種火として作用する。このた
め、フルロード時でも火炎の吹き飛びを起こすことがな
い。
【0021】一方、最小燃焼時には空気導入口6,7か
ら燃料管3およびカップ4内へ導入される燃焼用空気と
燃料ガスとの予混合によってカップ4内で火炎が主に形
成される。この時、カップ4内での燃焼は、少なくとも
理論空気量以上の空気と燃料ガスとが混合・拡散される
ため、良好な混合状態が維持された燃焼となり火炎が安
定する。
【0022】図5に他の実施例を示す。この実施例は、
高過剰空気で燃焼させる場合だけでなく、還元燃焼(空
気比1未満での燃焼)でもすすを発生させずに高ターン
ダウンを可能とするようにしたものである。この実施例
のバーナの場合、燃料管3の周面に開口された空気導入
口6よりも上流にオリフィス14を設置して、空気導入
口6から導入される燃焼用空気と混合される前に燃料を
増速させ、空気導入口6から導入される燃焼用空気と燃
料との混合エネルギルを確保するように設けられてい
る。特に、本実施例の場合、オリフィス14としては、
燃料を軸方向に旋回させて噴射させる旋回角が孔5に与
えられている。したがって、燃料に旋回が与えられて高
速で噴射された処に燃焼用空気が流入されるため、空気
と燃料とが急速に混合される。そして、最小燃料流量と
なるミニマムロード時でも、燃焼に必要な最小限の混合
エネルギーが維持される。尚、本実施例のオリフィス1
4の孔15は、ストレートに燃料を噴射するように設け
られても、空気と燃料の混合性を向上させるうえである
程度の効果は得られる。また、オリフィスに代えて軸流
スワラーを設置し、燃料を旋回させるようにしても良
い。
【0023】図5のバーナによると、定格燃料が燃料管
3に流されるフルロード時には、高過剰空気であろうと
理論空気量以下の空気(還元燃焼時)であろうと、バー
ナスロート13を通過してカップ4の周りからバーナタ
イル2内へ噴き出される燃焼用空気と燃料管3からカッ
プ4を経由してバーナタイル2内へ噴き出される燃料の
一部がフランジ状のディフレクター5の後流に形成され
る渦流16に巻き込まれて拡散され、火炎が吹き消され
ないように維持される。同時に、空気導入口6,7から
導入される一部の燃焼用空気と燃料とはカップ4内およ
びそれよりもやや上流側で予混合されてからカップ4内
で燃焼するため種火として作用する。
【0024】そして、従来には燃焼が困難な空気過剰率
1以下の還元燃焼でのミニマムロード時には、燃料管3
内に設けられた旋回手段・オリフィス14によって燃料
に旋回が与えられて高速噴射された処に空気導入口6,
7から燃料管3およびカップ4内へ導入された燃焼用空
気が流入されるため、空気と燃料とが急速に混合され、
燃焼に必要な最小限の混合エネルギーが維持される。予
混合された燃料ガスはカップ4内で燃焼する。この燃焼
は本来空気不足状態であるためCOは発生するが、空気
と燃料とが良好に混合されるためすすの発生を抑えるこ
とができる。
【0025】図6に他の実施例を示す。この実施例は、
図5のものよりバーナの能力・発熱量を増大させた状態
で高ターンダウンを可能とするものである。このバーナ
1は、燃料管3の先端部分17を絞ってその部分に燃料
に旋回を与える旋回手段例えばオリフィス14を設け、
更にその下流に燃料管の絞られた先端部分17よりも大
径のカップ4を溶接などで固着している。より具体的に
は、同じ燃料ガスを使用する場合において、図5のバー
ナより1ランク上の能力・発熱量を確保するため図5の
大きさの燃料管よりも大きな燃料管を採用した上で、そ
の先端部分17とカップ4とを図5の大きさのものとし
たものである。燃料管3と先端部分17とは例えば溶接
などで連結されている。
【0026】この構成のバーナによると、基本的には図
5のバーナと少なくとも同程度以上の燃焼状態が得ら
れ、還元燃焼にもすすを発生させずに高ターンダウン例
えば20:1程度が可能となる。即ち、絞られた燃料管
先端部分17において燃料流速が若干上げられる一方、
更に旋回手段・オリフィス14によって燃料に旋回が与
えられ。そして、そこに燃焼用空気が旋回してあるいは
旋回せずに流入するため、空気と燃料とが急速に混合さ
れる。そして、最小燃料流量となるミニマムロード時で
も、燃焼に必要な最小限の混合エネルギーが維持され
る。
【0027】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、旋回手段として本実施例ではオリフィス1
4を例示しているがこれに特に限定されず、軸流スワラ
ーや周縁に軸方向の螺旋溝を設けてその溝からのみ燃料
が流れ出るようにした堰板などを使用しても良い。ま
た、ミニマムロード時にカップ4内及び燃料管3内へ導
入される空気量は本実施例において主に説明した高過剰
空気バーナに適用した場合と異なり、比例制御バーナの
場合には自燃することができない程度のかなり低い空気
比とされることもある。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の高ターンダウンバーナは、燃料管の先端にこの燃料管
よりも大径のカップを設ける一方、このカップの背面の
段差部分あるいはその近傍の燃料管部分に空気導入口を
設けると共にカップの端縁部にフランジ状のディフレク
ターを設けているので、フルロード時にはカップ内での
燃焼が種火として作用しつつカップ出口のディフレクタ
ーの後流に起こる逆流によって主に保炎され、ミニマム
ロード時にはカップ内で空気導入口から流入する燃焼用
空気と燃料ガスとが良好に混合して火炎を保つことがで
き、従来よりもはるかに大きなターンダウン比例えば2
0:1程度が実現できる。
【0029】また、請求項2の発明の場合、還元燃焼で
のミニマムロード時にも、旋回手段によって旋回が与え
られて高速噴射された燃料に空気導入口から燃焼用空気
が流入されるように設けられているので、空気と燃料と
が急速に混合され、燃焼に必要な最小限の混合エネルギ
ーが維持される。したがって、還元燃焼であるためCO
は発生するが、すすの発生を抑えてターンダウン比を大
きくできる。
【0030】更に、請求項3の発明の場合、燃料管の先
端が絞られて燃料流速が上げられるので、より一層空気
と燃料との混合が良好となり、燃焼に必要な最小限の混
合エネルギーが維持されることからターンダウン比を大
きく採れる。
【0031】前述のカップは予混合チャンバーとして働
く。カップ背面には予混合空気採取り入れ孔を設け燃料
パイプにはスピン角を持った空気流入孔を設ける。この
取り入れ孔はミニマム燃焼時に理論混合比かそれ以上の
空気が導入できるようにする。
【0032】前述のように予混合は最小燃焼時に理論混
合比になるように空気取り入れ孔を調整するが空気量は
全体としては多めで空気比で2〜10になるようにして
いる。
【0033】空気比1未満の還元燃焼の場合は、同一の
構造のバーナではカップ内に流入する空気量が少なく、
混合が維持できない。そこで、燃料管内にオリフィスを
設けこれにもスピンを与えることにより、更に混合力を
強化すると同時に標準のバーナガンより小口径のノズル
を用いることにより燃料全体としての噴出速度を若干上
げるためにバーナタイル内での空気と燃料と混合の良化
を図る。
【0034】また、請求項4記載の発明によれば、カッ
プ内での燃焼は、少なくとも理論空気量以上の空気と燃
料ガスとが良好な混合状態で混合・拡散されるため、高
負荷燃焼となり火炎が安定する。
【0035】更に、請求項5に記載の発明によれば、燃
焼用空気に旋回が与えられて燃料ガスと混合されるため
ミニマムロード時の保炎性を高めることができ、ターン
ダウン比を大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高ターンダウンバーナの一実施例を示
す縦断面図である。
【図2】図1のバーナの燃料管とカップとを拡大して示
す図で、(A)は縦断面図、(B)は半分を断面して示
す正面図である。
【図3】カップ部分の平面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】本発明の他の実施例にかかる燃料管とカップと
を拡大して示す図で、(A)は縦断面図、(B)は半分
を断面して示す正面図である。
【図6】本発明の更に他の実施例にかかる燃料管とカッ
プとを拡大して示す縦断面図である。
【図7】従来の高ターンダウンバーナの一例を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 バーナ 2 バーナタイル 3 燃料管 4 カップ 5 ディフレクター 6,7 空気導入口 10 カップ背面の段差部分 13 バーナスロート 14 旋回手段たるオリフィス 17 燃料管の絞られた先端部分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴射口に向けて口径が段階的に大きくな
    るバーナスロート内に燃料噴射管を配置すると共に該燃
    料噴射管の周りに燃焼用空気を流す高ターンダウンバー
    ナにおいて、前記燃料管の先端にこの燃料管よりも大径
    のカップを形成すると共に該カップの背面の前記燃料管
    との段差部分およびその近傍の燃料管部分とのいずれか
    一方あるいは双方に空気導入口を設け、更に前記カップ
    の端縁部にフランジ状のディフレクターを設けたことを
    特徴とする高ターンダウンバーナ。
  2. 【請求項2】 噴射口に向けて口径が段階的に大きくな
    るバーナスロート内に燃料噴射管を配置すると共に該燃
    料噴射管の周りに燃焼用空気を流す高ターンダウンバー
    ナにおいて、前記燃料管の先端の内部に燃料に旋回を与
    える旋回手段を設け、更にその下流に前記燃料管よりも
    大径のカップを形成すると共にカップの端縁部にフラン
    ジ状のディフレクターを設け、前記カップの背面の前記
    燃料管との段差部分および前記旋回手段より下流の燃料
    管部分のいずれか一方あるいは双方に空気導入口を設
    け、前記旋回手段で旋回が与えられた燃料と前記空気導
    入口から導入される燃焼用空気の一部とを予混合させる
    ことを特徴とする高ターンダウンバーナ。
  3. 【請求項3】 前記燃料管の先端部分を絞ると共にその
    内部に燃料に旋回を与える旋回手段を設け、更にその下
    流に燃料管の絞られた部分よりも大径のカップを形成す
    ると共に該カップの端縁部にフランジ状のディフレクタ
    ーを設け、前記カップの背面の燃料管との段差部分およ
    び前記旋回手段より下流の絞られた燃料管部分のいずれ
    か一方あるいは双方に空気導入口を設け、前記旋回手段
    で旋回が与えられた燃料と前記空気導入口から導入され
    る燃焼用空気の一部とを予混合させることを特徴とする
    請求項2記載の高ターンダウンバーナ。
  4. 【請求項4】 前記空気導入口は、高過剰空気供給時の
    最小燃焼時に前記カップ内へ導入される空気量が理論空
    気量以上となる大きさであることを特徴とする請求項1
    から3までのいずれかに記載の高ターンダウンバーナ。
  5. 【請求項5】 前記空気導入口は、燃料管内及びカップ
    内へ旋回を与えて燃焼用空気を導入するものであること
    を特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の高
    ターンダウンバーナ。
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