JP3561426B2 - バーナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明はバーナに関し、特にたとえば、焼き豆腐,焼き魚などの食べ物の焦げ目付け、炭の火付けあるいは金属の焼き入れなど、物品の局部ないし全体を加熱するために用いられるハンドバーナ等の小型の低圧ガス燃焼器、および、調理用加熱器等食品機械の熱源などに用いられるバーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、本願発明の背景となる従来のハンドバーナの一例を示す要部断面図解図である。この従来のハンドバーナ1では、ノズル孔3よりバーナヘッド1a内に噴射されるガスに、1次空気導入口5および2次空気導入口7から取り込まれた1次空気および2次空気が混合される。そして、混合ガスに着火し燃焼させると、バーナヘッド1aの出口9中央付近から火炎が噴射される。
【0003】
図7は、本願発明の背景となる従来のハンドバーナの他の例を示す要部断面図解図である。図8は、本願発明の背景となる従来のハンドバーナのさらに他の例を示す要部断面図解図である。これらの従来のハンドバーナ1では、図6に示す従来のハンドバーナ1と比べて、火炎の「吹き消え」を防止するために、ノズル孔3の延長線上のバーナヘッド1aの出口9付近に、それぞれ、バーナヘッド1aからの吹き出し速度を調整する調整部材2および4が配設されている。図7に示すハンドバーナ1の調整部材2は、バーナヘッド1aの軸線と平行に、たとえば5つの炎口2aを有する。図8に示すハンドバーナ1の調整部材4は、バーナヘッド1aの軸線と斜交する方向に、たとえば2つの炎口4a,4bを有する。調整部材2,4は、それぞれ、バーナヘッド1aから噴射される混合空気が当たって、混合空気の流速を遅くするための障害物としての機能を有するものである。
【0004】
図9は、本願発明の背景となる従来のハンドバーナの別の例を示す要部断面図解図である。この従来のハンドバーナ1では、上述の各従来例のハンドバーナ1と比べて、特に、ノズル孔3から発射されるガス自体の圧力を上げて使用するハンドバーナである。このハンドバーナ1では、1次空気導入口5を大きくすると、「吹き消え」現象が起こる恐れがあるので、それを防止するために、1次空気導入口5が小さく形成されている。このハンドバーナ1は、ノズル孔3から高圧のガスが発射されるため、バーナヘッド1a内が低圧状態(ほぼ真空状態)となり、バーナーヘッド出口9から噴射される火炎がバーナヘッド1a内に引っ張られる。そのため、火炎を安定させた状態でバーナーヘッド出口9より噴射させることができる。図9に示すハンドバーナ1では、ガス自体の圧力を高くしているため、上述の各従来例のハンドバーナに比べて、大きなカロリーの熱量を発生させることができる。
【0005】
図10は、本願発明の背景となる従来のハンドバーナのさらに別の例を示す要部断面図解図である。この従来のハンドバーナ1では、ノズル孔3より発射されるガスと混合される空気がコンプレッサ6によって多量に供給される。バーナヘッド1aの出口9付近には、バーナヘッド1aからの吹き出し速度を調整する調整部材8が配設されている。調整部材8は、バーナヘッド1aの軸線と平行に、たとえば8つの炎口8aを有する。コンプレッサ6により供給された高圧の空気によって、ノズル孔3より発射されるガスが、バーナヘッド1a内に吸引され、空気と混合される。そして、バーナヘッド1aの出口9から火炎が噴射される。図10に示すハンドバーナ1では、コンプレッサ6により、混合ガスの流速を高めることによって、空気を多く取り込むことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のハンドバーナでは、燃料ガスと混合される空気の供給量がある程度かぎられてくる。したがって、従来のハンドバーナでは、より大きな熱量を発生させることが困難であった。
【0007】
図6に示す従来のハンドバーナ1では、ガスが発射されるノズル孔3と同一直線上で混合空気を燃焼させているため、1次空気導入口5および2次空気導入口7からの1次空気および2次空気の取り込み量が少ない。また、これらの空気の導入口を大きくすると、火炎がバーナヘッド1aから離れて消える所謂「吹き消え」という現象が起こってしまう。そのため、図6に示す従来のハンドバーナ1では、支障なく、高カロリーの熱量を発生させることが困難であった。
【0008】
図7,図8に示す従来のハンドバーナ1では、図6に示すハンドバーナ1と比べて、調整部材2および4の作用により、「吹き消え」の現象を防止することができるが、その反面、バーナヘッド1aから噴射される混合空気の流速が調整部材2,4に当たって落ちるため、1次空気導入口5および2次空気導入口7から取り込む1次空気および2次空気の量が充分とはならない。そのため、図7,図8に示す従来のハンドバーナ1でも、高カロリーの熱量を発生させることが困難であった。
【0009】
図9に示す従来のハンドバーナ1では、高カロリーの熱量を発生させることができるが、ガス圧自体を上げて使用しなければならず、低圧の都市ガスには使用できないものである。また、ガス圧自体を高圧にするため、室内での使用には危険度が大きくなり、安全性に欠けるものである。
【0010】
図10に示す従来のハンドバーナ1では、コンプレッサ6により多くの空気が供給されるため、高カロリーの熱量を発生させることができるが、コンプレッサ6を使用しなくてはならず、高価なものとなる。
【0011】
それゆえに、本願発明の主たる目的は、多くの空気を取り込むことにより、高熱量の火炎を発生させることができ、しかも、構造が簡単で、安全性に優れたバーナを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる発明は、筒状のバーナ本体と、バーナ本体の軸方向の一端側に配設され、ガス状燃料を導入するためのガス導入路と、ガス導入路より下流側に配設され、ガス状燃料を噴出させるノズル部と、ノズル部から噴出されるガス状燃料に1次空気を導入する1次空気導入部と、1次空気導入部より下流側に配設され、1次空気と前記ガス状燃料とが混合して噴出される第1のインジェクタ部と、1次空気導入部より下流側に配設され、第1のインジェクタ部から噴出される混合気に2次空気を導入する2次空気導入部と、第1のインジェクタ部より下流側に配設され、第1のインジェクタ部から噴出される混合気と2次空気とが混合して噴出される第2のインジェクタ部と、2次空気導入部より下流側に配設され、第2のインジェクタ部から噴出される混合気に3次空気を導入する3次空気導入部と、第2のインジェクタ部より下流側に配設され、第2のインジェクタ部から噴出される混合気と3次空気とが混合して噴出される第3のインジェクタ部と、3次空気導入部より下流側に配設され、第3のインジェクタ部から噴出される混合気に4次空気を導入する4次空気導入部と、バーナ本体より下流側に配設され、第3のインジェクタ部から噴出される混合気と4次空気とが混合して噴出され、その混合気が燃焼して形成される火炎を噴射するバーナヘッドとを含む、バーナである。
請求項1にかかる発明において、第1のインジェクタ部と、第2のインジェクタ部と、第3のインジェクタ部とは、それぞれ、相対する両側面が平行な直線状筒体と、直線状筒体と連接され、相対する両側面が対称的に傾斜するテーパ部を有するテーパ状筒体とを含み、直線状筒体は、テーパ状筒体よりも下流側に配設され、テーパ部は、上流側から下流側に向いて先細りするように形成されるとよい。
請求項2にかかる発明において、直線状筒体が円筒状に形成され、テーパ状筒体が円錐台筒状に形成されると効果的である。
請求項2または請求項3にかかる発明において、第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径は、第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも2倍以上大きく形成され、第1のインジェクタ部の直線状筒体の軸方向の長さは、第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかまたは長く形成され、第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の軸方向の長さは、第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径よりも小さく形成されることを特徴とすると、より一層効果的である。
請求項2ないし請求項4のいずれかにかかる発明において、第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径は、第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも大きく、かつ、バーナ本体の内径よりも小さく形成され、第1のインジェクタ部の下流側の先端部と第2のインジェクタ部の下流側の先端部との間の間隔は、第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも小さく形成されることを特徴とすると、さらに一層効果的である。
請求項2ないし請求項5のいずれかにかかる発明において、第2のインジェクタ部の下流側の先端部と第3のインジェクタ部の下流側の先端部との間の間隔は、第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径の2倍以上に形成され、第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径は、第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかまたは小さく形成され、第3のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径は、バーナ本体の内径と略同じに形成され、第3のインジェクタ部の直線状筒体の軸方向の長さは、第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかまたは大きく形成されることを特徴とすると、さらに一層効果的である。
請求項2ないし請求項6のいずれかにかかる発明において、第3のインジェクタ部の下流側の先端部は、バーナヘッドの軸方向の他端よりも上流側に所定の間隔を隔てて配設され、バーナヘッドの内径は、第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも大きく形成され、第3のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径は、バーナヘッドの内径と略同じに形成されることを特徴とすると、さらに一層効果的である。
請求項2ないし請求項7のいずれかにかかる発明において、4次空気導入部の空気導入孔の径は、2次空気導入部ないし3次空気導入部の空気導入孔の径の3分の1から4分の1程度に形成されることを特徴とすると、さらに一層効果的である。
〔作用〕
請求項1にかかるバーナでは、ガス状燃料がノズル部から噴射するときの運動エネルギーによって、1次空気導入部から1次空気が吸い込まれる。吸引された1次空気は、第1のインジェクタ部内でガス状燃料と混合されて混合気となり、その混合気は第1のインジェクタ部から下流側に噴射される。そして、第1のインジェクタ部から噴射された混合気は、第2インジェクタ部および第3インジェクタ部の順で通過する。このとき、2次空気導入部から吸引された2次空気および3次空気導入部から吸引された3次空気は、第1のインジェクタ部から噴射された混合気に混合される。さらに、第3のインジェクタ部から噴射された混合気は、4次空気導入部から吸引された4次空気と混合され、下流側へと噴射されていく。そして、噴射された混合気は、バーナヘッド出口付近で着火され、バーナヘッドから火炎が噴射される。混合気がバーナヘッドから出て燃えるとき、更に、炎の周囲から拡散によって空気が取り入れられて燃焼される。この場合、請求項1にかかるバーナと同様に、ノズル部から噴射されるガス状燃料に、1次空気導入部〜4次空気導入部より多くの空気を供給することが可能となり、高カロリー熱量が得られる。
請求項2および請求項3にかかるバーナでは、ノズル部から噴射されたガス状燃料と1次空気との混合気が、第1のインジェクタ部のテーパ状筒体から直線状筒体を通過することによって、流速が増加した状態で第1のインジェクタ部の下流側へと噴射される。第2のインジェクタ部および第3のインジェクタ部も、それぞれ、テーパ状筒体と直線状筒体とを有するため、第2のインジェクタ部および第3のインジェクタ部をそれぞれ通過して噴射される混合気の流速は増大していく。
請求項4にかかる発明では、第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径,軸方向の長さ、テーパ状筒体の大端内径,小端内径,軸方向の長さの相対関係が所定の関係に設定され、第1のインジェクタ部と1次空気導入部との協働作用により、1次空気導入部から取り込む1次空気の量と流速が増加される。そのため、1次空気導入部での逆火が防止される。
請求項5にかかる発明では、第1のインジェクタ部の下流側に間隔をおいて第2のインジェクタ部が配置され、かつ、第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径,軸方向の長さ、テーパ状筒体の大端内径,小端内径,軸方向の長さおよびバーナ本体の相対関係が所定の関係に設定され、第1のインジェクタ部および第2のインジェクタ部と2次空気導入部との協働作用により、第1のインジェクタ部から噴射された1次空気とガス状燃料との混合気は、流速が速い状態で第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径いっぱいに広がる。そのため、第1のインジェクタ部と第2のインジェクタ部との間に確保された通路内の圧力が低圧となり、2次空気導入部から2次空気が吸い込まれる。そして、2次空気は、第1のインジェクタ部から噴射された1次空気およびガス状燃料の混合気と混合され、第2のインジェクタ部の直線状筒体から下流側へ噴出される。
請求項6および請求項7にかかる発明では、第2のインジェクタ部の下流側に所定の間隔を隔てて第3のインジェクタ部が配置され、かつ、第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径,軸方向の長さ、テーパ状筒体の大端内径,小端内径,軸方向の長さ、バーナ本体およびバーナヘッドの相対関係が所定の関係に設定され、第2のインジェクタ部,第3のインジェクタ部と、3次空気導入部,4次空気導入部と、バーナヘッドとの作用により、流速が速い状態で第2のインジェクタ部から噴射された混合気がバーナ本体内いっぱいに広がるため、バーナ本体と第2のインジェクタ部との間に確保された通路内の圧力が低圧となり、3次空気導入部から3次空気が吸い込まれる。そして、3次空気は、第2のインジェクタ部から噴射された2次空気およびガス状燃料の混合気と混合され、第3のインジェクタ部内へと噴射される。
この場合、特に、第2のインジェクタ部の下流側端部と第3のインジェクタ部の下流側端部との間の間隔が、第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径の2倍以上に形成されるため、空気(1次空気,2次空気)とガス状燃料との混合率が高められ、かつ、その混合気の流速も増加する。しかも、2次空気導入部および3次空気導入部からより多くの空気を取り込むことができるため、第2のインジェクタ部の直線状筒体の先端部付近での逆火が防止される。
さらに、第3のインジェクタ部内へと噴射された混合気は、第3のインジェクタ部のテーパ状筒体および直線状筒体の作用により流速が増加された状態で、直線状筒体から噴射される。このとき、第3のインジェクタ部とバーナヘッドとの間に確保された通路内の圧力が低圧となるので、4次空気導入部から4次空気が吸引される。そのため、第3のインジェクタ部から噴射される混合気は、ガス状燃料が噴射されるノズル部の軸線の延長線上、つまり、バーナ本体の軸中心線上ではなく、バーナヘッド出口の周縁から噴射される。すなわち、混合気をバーナ本体の軸線延長線上で燃焼させないで、バーナ本体の周縁部の延長上で燃焼させるものである。
請求項8にかかる発明では、4次空気導入部の複数の空気導入孔の径を2次空気導入部ないし3次空気導入部の空気導入孔の径の3分の1から4分の1程度に形成することによって、第2のインジェクタ部の直線状筒体の下流側端部付近での混合気の燃焼が防止される。この場合、4次空気導入部の複数の空気導入孔の径の大きさ、および、バーナ本体の軸方向で見て、バーナヘッド出口端から4次空気導入部までの長さ、つまり、バーナ本体の軸方向の位置の設定が重要である。具体的には、4次空気導入部の複数の空気導入孔の径の大きさが大きすぎると、「吹き消え」現象が起こり、反対に小さすぎると、火炎に勢いがつかなかったり、第2のインジェクタ部の直線状筒体端部で燃焼する恐れがある。
【0013】
本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例】
図1は、本願発明の一実施例を示し、要部を半図解式縦断面で示した側面図解図である。図2は、図1のバーナの特に第1のインジェクタ部および第2のインジェクタ部の周辺を示す部分断面図解図である。図3は、図1および図2に示すバーナの要部全体を示す部分断面図解図である。
バーナ10は、たとえば円筒状のバーナ本体12を含む。バーナ本体12の軸方向の一端側にはソケット部材14が配設され、バーナ本体12の軸方向の他端側にはバーナヘッド16が配設される。なお、本実施例のバーナ10では、バーナ本体12の軸方向の一端側を上流側とし、軸方向の他端側を下流側として、適宜、説明していく。
【0015】
ソケット部材14は、円板状の底部18を含む。底部18には、その径方向に間隔を隔てて対向する円弧状の二股片20,20が形成される。底部18は、その中央に、後述のノズル部28を接続するための接続孔として、たとえば円形の貫通孔22を有する。貫通孔22の内周面には、雌ねじ部24が形成される。
また、二股片20,20の円弧状の外周面には、このソケット部材14をバーナ本体12の軸方向の一端部に螺合するための雄ねじ部26が形成される。
【0016】
バーナ本体12の軸方向の一端側には、ソケット部材14を介して、ノズル部28が配設される。ノズル部28には、ガス状燃料を導入するためのガス導入路として、ガス導入管30が接続される。ノズル部28と接続されるガス導入管30の軸方向の下流側端部には、その内周面に、後述するノズル部28の雄ねじ部40と螺合される雌ねじ部30aが形成される。ノズル部28は、ガス導入管30から送り込まれるガス状燃料を下流側のバーナ本体12,バーナヘッド16に向けて噴出するためのものである。ガス導入管30は、このハンドバーナ10の把手部32を貫通して、ガス状燃料をガス導入管30に供給するガス供給手段34に接続される。ガス供給手段34から供給されるガス状燃料は、ガス供給コック36で供給量が調整され、ガス導入管30を経由して、下流側のバーナ本体12へと送り込まれる。
【0017】
ノズル部28は、その軸方向の一端にノズル孔38aを有するノズル部本体38を含む。ノズル孔38aは、下流側のバーナ本体12の軸中心に向くように配置される。ノズル部本体38の軸方向の一方(上流側)には、その外周部に、ガス導入管30の雌ねじ部30aと螺合して接続するための雄ねじ部40が形成される。また、ノズル部本体38の軸方向の他方(下流側)には、その外周部に、ソケット部材14の雌ねじ部24と螺合して接続するための雄ねじ部42が形成される。この場合、ノズル部本体38の軸方向の中間部には、その外周部に、フランジ部44が形成されている。そして、フランジ部44よりも上流側のノズル部本体38の外周部に雄ねじ部40が形成され、フランジ部44よりも下流側のノズル部本体38の外周部に雄ねじ部42が形成されている。
なお、ノズル部本体38の軸方向の中間部におけるフランジ部44の位置を適宜変更することによって、ノズル部本体38の一方の雄ねじ部40および他方の雄ねじ部42のねじ込み長さを調整することが可能となる。
【0018】
したがって、ノズル部本体38の雄ねじ部40とガス導入管30の雌ねじ部30aとが螺合されることによって、ガス導入管30とノズル部28とが接続される。また、ノズル部本体38の雄ねじ部42とソケット部材14の底部18に設けられた雌ねじ部24とが螺合されることによって、ソケット部材14とノズル部材28とが接続される。この場合、ガス導入管30、ノズル部本体38およびノズル孔38aと、段階的に下流側にいくにしたがって、各部材のガス状燃料の通路、すなわち、各部材の内口径が小さくなっている。
【0019】
また、ソケット部材14は、バーナ本体12の上流側に接続される。すなわち、バーナ本体12の軸方向の一端部の内周面には、雌ねじ部46が配設される。そして、ソケット部材14の雄ねじ部26とバーナ本体12の雄ねじ部46とが螺合されることによって、バーナ本体12の軸方向の一端部(上流側)にソケット部14が接続される。
このソケット部材14は、ノズル部28を所定の位置に配置した状態でバーナ本体12に接続されると共に、ソケット部材14の二股片20,20間から1次空気を導入して、ノズル部28から噴出されるガス状燃料に1次空気を供給する機能を有するものである。
【0020】
バーナ本体12内には、ソケット部材14およびノズル部28よりも下流側に、第1のインジェクタ部48が配設される。第1のインジェクタ部48では、ノズル部28より噴出されたガス状燃料とソケット部材14の二股片20,20間から導入された1次空気とが混合され、その混合気が噴出される。
【0021】
また、バーナ本体12の軸方向の一端側の外周面には、ソケット部材14よりも下流側に、複数の2次空気導入孔50aを備えた2次空気導入部50が配設される。複数の2次空気導入孔50aは、それぞれ、バーナ本体12の外周面を貫通する貫通孔により形成される。本実施例では、バーナ本体12の外周面において、その円周方向に適宜間隔を隔てて、たとえば円形の12個の2次空気導入孔50a群が環状に配置され、2次空気導入部50として形成される。2次空気導入孔50aは、それぞれ、バーナ本体12の軸線中心に直交する方向に、バーナ本体12を貫通して設けられる。2次空気導入孔50aは、それぞれ、たとえば直径が8mmに形成される。2次空気導入部50からは、2次空気が外部から導入され、その2次空気が第1のインジェクタ部48から噴出される混合気に供給される。
【0022】
さらに、バーナ本体12内には、第1のインジェクタ部48よりも下流側に配置され、第1のインジェクタ部48から噴出される混合気と2次空気とが混合して噴出される第2のインジェクタ部52が設けられる。また、バーナ本体12の外周面には、2次空気導入部50よりも下流側に、3次空気導入部54が配設される。3次空気導入部54は、2次空気導入部50と同様の構造を有する複数の3次空気導入孔54aを備え、外部から3次空気を導入し、第2のインジェクタ部52に供給するものである。
【0023】
また、バーナ本体12の軸方向の他端部(上流側)には、図3に示すように、たとえば円筒状のバーナヘッド16が配設される。この場合、バーナ本体12の軸方向の他端側には、その外周面に、雄ねじ部58が形成される。バーナヘッド16の軸方向の一端側(下流側)の内周面には、雄ねじ部58に螺合される雌ねじ部60が形成される。そして、バーナ本体12の雄ねじ部58とバーナヘッド16の雌ねじ部60とを螺合させることによって、バーナ本体12の先端部にバーナヘッド16が接続される。
【0024】
バーナヘッド16内には、第2のインジェクタ部52よりも下流側に配置され、第2のインジェクタ部52から噴出される混合気と3次空気導入部54より導入される3次空気とを混合して、その混合気を噴出する第3のインジェクタ部62が配設される。
さらに、バーナヘッド16の軸方向の一端側(下流側)には、その外周面に、4次空気を導入するための4次空気導入部64が配設される。4次空気導入部64は、上述の2次空気導入部50,3次空気導入部54と同様の構造を有する複数の4次空気導入孔64aを備え、第3のインジェクタ部52から噴出される混合気に4次空気を供給するものである。
【0025】
次に、第1のインジェクタ部48,第2のインジェクタ部52および第3のインジェクタ部62の具体的な構造およびそれらの取付構造について説明する。
第1のインジェクタ部48は、相対する両側面が平行なたとえば円筒状の直線状筒体66を含む。直線状筒体66の軸方向の一端には、相対する両側面が対称的に傾斜するテーパ部68aを有するたとえば円錐台筒状のテーパ状筒体68が連接される。テーパ68aは、上流側から下流側に向いて先細りするように形成される。つまり、本実施例では、テーパ状筒体68の小端径周縁部と、直線状筒体66の軸方向の一端周縁部とが、連接される。また、テーパ状筒体68の大端径周縁部には、フランジ部70が外側に張り出して形成されている。そして、直線状筒体66,テーパ状筒体68およびフランジ部70がたとえば金属材料で一体的に成形されることによって、第1のインジェクタ部48が形成される。
【0026】
この場合、第1のインジェクタ部48のテーパ状筒体68の大端内径Dは、直線状筒体66の内径D(本実施例では、テーパ状筒体68の小端内径と略同じ。)よりも、2倍以上大きく形成される。また、直線状筒体66の軸方向の長さLは、直線状筒体66の内径Dと略同じかまたは長く形成される。さらに、テーパ状筒体68の軸方向の長さ(円錐長さ)Lは、テーパ状筒体68の大端内径Dよりも小さく形成される。本実施例では、テーパ状筒体68の大端内径Dは、ソケット部材14の二股片20,20間の長さと略同じに形成される。
【0027】
第2のインジェクタ部52は、第1のインジェクタ部48とほぼ同様の構造を有するが、特に、第2のインジェクタ部52は、第1のインジェクタ部48と比べて、フランジ部の軸方向の長さが大きく形成され、かつ、そのフランジ部に、2次空気導入孔50aと連通する貫通孔78を有するものである。
すなわち、第2のインジェクタ部52は、直線状筒体72とそれに連接されるテーパ状筒体74とフランジ部76とを含み、フランジ部76は、上述のバーナ本体12に設けられた複数の2次空気導入孔50aと対応する位置に、それらの2次空気導入孔50aと連通する貫通孔78を有する。これらの貫通孔78は、それぞれ、第2のインジェクタ部52の軸線中心に直交する方向に、フランジ部76を貫通して設けられる。これらの貫通孔78は、フランジ部76の外周面の周方向に間隔を隔てて環状に配置される。これらの貫通孔78は、2次空気導入孔50aと協働して、2次空気をバーナ本体12内に導入する機能を有する。
【0028】
本実施例では、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72の内径D(本実施例では、テーパ状筒体74の小端内径と略同じ。)が、第1のインジェクタ部48の直線状筒体66の内径Dよりも大きく、かつ、バーナ本体12の内径Dよりも小さく形成される。また、第1のインジェクタ部48の下流側の先端部と第2のインジェクタ部52の下流側の先端部との間の間隔Lは、第1のインジェクタ部48の直線状筒体66の内径Dよりも小さく形成される。
なお、本実施例では、第2のインジェクタ部52のテーパ状筒体74の大端外径が、バーナ本体12の内径と略同じに形成される。
【0029】
本実施例では、バーナ本体12の軸方向の一端部(上流側)から、先ず、第2のインジェクタ部52が挿入される。そして、第2のインジェクタ部52のフランジ部76が、バーナ本体12の軸方向の一端部に設けられた段差部56の角壁面に係止される。次に、バーナ本体12の軸方向の一端部(上流側)から、第1のインジェクタ部48およびソケット部材14が、その順で、バーナ本体12内に挿入される。そして、ソケット部材14の雄ねじ部26とバーナ本体12の雌ねじ部46とが螺合され、ソケット部材14がバーナ本体12の軸方向の一端部に接続される。
【0030】
この場合、段差部56に第2のインジェクタ部52のフランジ部76が押圧され、第2のインジェクタ部52のフランジ部76の端面に第1のインジェクタ部48のフランジ部70の端面が押圧される。すなわち、第1のインジェクタ部48および第2のインジェクタ部52は、バーナ本体12の段差部56とソケット部材14との間に押圧挟持されることによって、バーナ本体12内に配設される。
【0031】
第3のインジェクタ部62は、第1のインジェクタ部48および第2のインジェクタ部52と同様に、直線状筒体80とそれに連接されるテーパ状筒体82とフランジ部84とを含む。本実施例では、バーナヘッド16の軸方向の一端部(上流側)から、先ず、第3のインジェクタ部62が挿入される。そして、第3のインジェクタ部62のフランジ部84が、バーナヘッド16の軸方向の一端部に設けられた段差部86の角壁面に係止される。次に、バーナヘッド16の軸方向の一端部(上流側)から、バーナ本体12が挿入される。バーナ本体12の中には、第1のインジェクタ部48,第2のインジェクタ部52が配置され、かつ、ソケット部材14が接続された状態となっている。そして、バーナ本体12の雄ねじ部58とバーナヘッド16の雌ねじ部60とが螺合されることによって、バーナヘッド16がバーナ本体12の軸方向の他端部(下流側)に接続される。
【0032】
本実施例では、第2のインジェクタ部52の下流側の先端部と第3のインジェクタ部62の下流側の先端部との間の間隔Lは、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72の内径Dの2倍または2倍以上に形成される。
また、第3のインジェクタ部62の直線状筒体80の内径D(本実施例では、テーパ状筒体82の小端内径と略同じ。)は、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72の内径Dと略同じかまたは小さく形成され、第3のインジェクタ部62のテーパ状筒体82の大端内径は、バーナ本体12の内径Dと略同じに形成される。
さらに、第3のインジェクタ部62の直線状筒体80の軸方向の長さLは、第3のインジェクタ部62の直線状筒体80の内径Dと略同じかまたは大きく形成される。
なお、本実施例では、第3のインジェクタ部62のテーパ状筒体82の大端内径が、バーナ本体12の内径と略同じに形成される。
【0033】
また、第3のインジェクタ部62の下流側の先端部は、バーナヘッド16の軸方向の他端よりも上流側に所定の間隔Lを隔てて配設され、バーナヘッド16の内径Dは、第3のインジェクタ部62の直線状筒体80の内径Dよりも大きく形成される。さらに、第3のインジェクタ部62のテーパ状筒体82の大端内径は、バーナヘッド16の内径と略同じに形成される。
【0034】
さらに、本実施例では、4次空気導入部64の空気導入孔64aの径が、2次空気導入部50の2次空気導入孔50aないし3次空気導入部54の3次空気導入孔54aの径の3分の1から4分の1程度に形成される。
【0035】
本実施例では、バーナヘッド16の軸方向の他端部(下流端)には、たとえば金網からなる調整部材88が配設される。調整部材88は、図3に示すように、球冠状の金網部本体88aを含み、金網部本体88aの端縁には、金網部本体88aをバーナヘッド16の出口周縁部に取り付けるための円環状の取付け片88bが一体的に形成される。この場合、金網部本体88aがバーナヘッド16の出口から突出するように、取付け片88bがバーナヘッド16の出口付近の内周面に溶接,接着等の方法により固着される。
調整部材88は、ガス供給コック36を徐々に閉めていき、バーナヘッド16出口から出る火炎をとろ火にした時に、混合気を分散させる機能を有する。そのため、バーナヘッド16出口から赤火が出ることを防止し、すすの発生を減少させることができる。したがって、赤火のすすによって鍋底等が黒く汚れることを防止することができる。
【0036】
本実施例のバーナ10では、ガス供給手段34から供給されるガス状燃料が、ガス供給コック36によりその供給量が調整され、ガス導入管30を通って、ノズル部28に導入される。ノズル部28に導入されたガス状燃料は、ノズル部28のノズル孔38aから下流側へと噴出し、バーナ本体12内の第1のインジェクタ部48および第2のインジェクタ部52を経由しながら空気と混合され、さらに、その混合気が下流のバーナヘッド16内の第3のインジェクタ部62を経由してバーナヘッド16出口から噴出される。そして、バーナヘッド16出口の近傍にたとえば火を近づけて着火させると、図3に示すように、火炎90がバーナヘッド16出口から噴出される。
【0037】
本実施例のバーナ10では、ガス状燃料がノズル部28から噴射するときの運動エネルギーによって、ソケット部材14の二股片20,20間(1次空気導入部)から1次空気が吸引され、吸引された1次空気は、バーナ本体12内の第1のインジェクタ部48内でガス状燃料と混合されて混合気となり、その混合気は第1のインジェクタ部48の直線状筒体66の先端(下流側端部)から下流側のバーナヘッド16へと噴出される。この場合、ノズル部28から噴射されたガス状燃料と1次空気との混合気が、第1のインジェクタ部48およびソケット部材14(1次空気導入部)の作用により、すなわち、第1のインジェクタ部48のテーパ状筒体68から直線状筒体66を通過することによって、流速が増加した状態で第1のインジェクタ部48の下流側へと噴射される。そのため、ソケット部材14の二股片20,20間(1次空気導入部)での逆火が防止される。
【0038】
そして、第1のインジェクタ部48から噴射された混合気は、バーナ本体12内の第2インジェクタ部52およびバーナヘッド16内の第3インジェクタ部62の順で通過する。このとき、2次空気導入部50から吸引された2次空気および3次空気導入部54から吸引された3次空気は、第1のインジェクタ部48から噴出された混合気に混合される。この場合、第2のインジェクタ部52と2次空気導入部50との作用により、第1のインジェクタ部48から噴射された混合気は、流速が速い状態で第2のインジェクタ部52の直線状筒体72内いっぱいに広がる。そのため、第1のインジェクタ部48と第2のインジェクタ部52との間に確保された通路51内の圧力が低圧となり、2次空気導入部54から2次空気が吸引される。
【0039】
そして、第1のインジェクタ部48から噴射された混合気と第1のインジェクタ部48の出口付近で混合され、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72から下流側へ噴射される。この場合、第2のインジェクタ部52へと噴射された混合気は、第2のインジェクタ部52のテーパ状筒体74および直線状筒体72の作用により流速が増加された状態で、直線状筒体72から噴射される。また、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72の先端から第3のインジェクタ部62の直線状筒体80の先端(下流側端部)までの長さが、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72の内径の2倍以上に形成されているため、空気(1次空気,2次空気)とガス状燃料との混合率が高められ、かつ、その混合気の流速もさらに速くなる。そして、第2のインジェクタ部52から噴射された混合気は、バーナヘッド16内の第3のインジェクタ部62へと噴射される。
なお、2次空気導入部50および3次空気導入部54からより多くの空気を吸引することができるので、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72の先端付近での逆火が防止できる。
【0040】
第3のインジェクタ部62へと噴射された混合気は、第3のインジェクタ部62のテーパ状筒体82および直線状筒体80の作用により流速が増加された状態で、直線状筒体80から噴射される。すなわち、第2のインジェクタ部52および第3のインジェクタ部62も、それぞれ、テーパ状筒体と直線状筒体とを有するため、第2のインジェクタ部52および第3のインジェクタ部62をそれぞれ通過して噴射される混合気の流速は増大していく。
バーナヘッド16内では、第3のインジェクタ部62とバーナヘッド16との間に確保された通路65内の圧力が低圧となるので、4次空気導入部64から4次空気が吸引される。そのため、第3のインジェクタ部62から噴射される混合気は、ガス状燃料が噴射されるノズル支部28の軸線の延長線上、つまり、バーナ本体12の軸中心線上ではなく、バーナヘッド16の出口周縁から噴射される。つまり、混合気をバーナ本体12の軸線延長線上で燃焼させないで、バーナ本体12の周縁部の延長線上で燃焼させるものである。
【0041】
さらに、第3のインジェクタ部62から噴射された混合気は、4次空気導入部64から吸引された4次空気と混合され、下流側のバーナヘッド16の出口へと噴出されていく。そして、噴出された混合気は、たとえば図3で示すように、バーナヘッド16出口付近で着火され、バーナヘッド16出口から火炎90が噴射される。混合気がバーナヘッド16出口から出て燃えるとき、更に、火炎90の周囲から拡散によって空気が取り入れられて燃焼される。このバーナ10では、上述したように、ノズル部28から噴射されるガス状燃料に、1次空気,2次空気,3次空気および4次空気などの多くの空気を供給することが可能となり、高カロリーの熱量が得られる。
【0042】
さらに、本実施例では、4次空気導入部64の複数の空気導入孔64aの径を2次空気導入部50の空気導入孔50aないし3次空気導入部54の空気導入孔54aの径の3分の1から4分の1程度に形成することによって、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72端部付近での混合気の燃焼が防止される。この場合、4次空気導入部64の複数の空気導入孔64aの径の大きさ、および、バーナ本体12の軸方向で見て、バーナヘッド16の出口端から4次空気導入部64までの長さ、つまり、バーナ本体12の軸方向の位置の設定が重要にある。この場合、4次空気導入部64の複数の空気導入孔64aの径の大きさが大きすぎると、「吹き消え」現象が起こり、反対に小さすぎると、火炎に勢いがつかなかったり、第2のインジェクタ部52の直線状筒体72端部で燃焼する恐れがある。
【0043】
図4は本願発明の他の実施例を示す斜視図解図であり、図5は図4の実施例の要部を示す一部を切欠いた斜視図解図である。
本実施例は、上述の実施例のバーナ10のノズル部28を接続したソケット部材14、バーナ本体12およびバーナヘッド16を利用した中華料理用バーナ100である。この場合、バーナーベース92の周方向に間隔を隔てて、たとえば4つの雌ねじ部94aを有する取付け部94が配設される。また、ソケット部材14に接続されたノズル部28の軸方向の一端部(上流側)には、雌ねじ部94aに螺合可能な雄ねじ部40が形成されている。そして、このノズル部28を取付け部94に垂直に差し込み、ノズル部28の雄ねじ部40と取付け部94の雌ねじ部94aとを螺合させることによって、中華料理用バーナ100がバーナベース92に取り付けられる。
【0044】
【発明の効果】
本願発明によれば、多くの空気を取り込むことにより、高熱量の火炎を発生させることができ、しかも、構造が簡単で、安全性に優れたバーナが得られる。
また、本願発明によれば、1次空気導入部、2次空気導入部、3次空気導入部および4次空気導入部から多量の空気を取り入れることができるため、ノズル部のノズル孔の径を大きく設定することが可能となる。したがって、より一層高カロリーの熱量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例を示し、要部を半図解式縦断面で示した側面図解図である。
【図2】図1のバーナの特に第1のインジェクタ部および第2のインジェクタ部の周辺を示す部分断面図解図である。
【図3】図1および図2に示すバーナの要部全体を示す部分断面図解図である。
【図4】本願発明の他の実施例を示す斜視図解図である。
【図5】図4の実施例の要部を示す一部を切欠いた斜視図解図である。
【図6】本願発明の背景となる従来のハンドバーナの一例を示す要部断面図解図である。
【図7】本願発明の背景となる従来のハンドバーナの他の例を示す要部断面図解図である。
【図8】本願発明の背景となる従来のハンドバーナのさらに他の例を示す要部断面図解図である。
【図9】本願発明の背景となる従来のハンドバーナの別の例を示す要部断面図解図である。
【図10】本願発明の背景となる従来のハンドバーナのさらに別の例を示す要部断面図解図である。
【符号の説明】
10 バーナ
12 バーナ本体
14 ソケット部材
16 バーナヘッド
18 底部
20 二股片
22 貫通孔
24,30a,46,60 雌ねじ部
26,40,42,58 雄ねじ部
28 ノズル部
30 ガス導入管
32 把手部
34 ガス供給手段
36 ガス供給コック
38 ノズル部本体
38a ノズル孔
44,70,76,84 フランジ部
48 第1のインジェクタ部
50 2次空気導入部
50a 2次空気導入孔
52 第2のインジェクタ部
54 3次空気導入部
54a 3次空気導入孔
56,86 段差部
62 第3のインジェクタ部
64 4次空気導入部
64a 4次空気導入孔
66,72,80 直線状筒体
68,74,82 テーパ状筒体
68a テーパ部
78 貫通孔
88 調整部材
88a 金網部本体
88b 取付け片
90 火炎
92 バーナーベース
94 取付け部
94a 雌ねじ部
100 中華料理用バーナ

Claims (8)

  1. 筒状のバーナ本体、
    前記バーナ本体の軸方向の一端側に配設され、ガス状燃料を導入するためのガス導入路、
    前記ガス導入路より下流側に配設され、前記ガス状燃料を噴出させるノズル部、
    前記ノズル部から噴出されるガス状燃料に1次空気を導入する1次空気導入部、
    前記1次空気導入部より下流側に配設され、前記1次空気と前記ガス状燃料とが混合して噴出される第1のインジェクタ部、
    前記1次空気導入部より下流側に配設され、前記第1のインジェクタ部から噴出される混合気に2次空気を導入する2次空気導入部、
    前記第1のインジェクタ部より下流側に配設され、前記第1のインジェクタ部から噴出される混合気と前記2次空気とが混合して噴出される第2のインジェクタ部、
    前記2次空気導入部より下流側に配設され、前記第2のインジェクタ部から噴出される混合気に3次空気を導入する3次空気導入部、
    前記第2のインジェクタ部より下流側に配設され、前記第2のインジェクタ部から噴出される混合気と前記3次空気とが混合して噴出される第3のインジェクタ部、
    前記3次空気導入部より下流側に配設され、前記第3のインジェクタ部から噴出される混合気に4次空気を導入する4次空気導入部、および
    前記バーナ本体より下流側に配設され、前記第3のインジェクタ部から噴出される混合気と前記4次空気とが混合して噴出され、その混合気が燃焼して形成される火炎を噴射するバーナヘッドを含む、バーナ。
  2. 前記第1のインジェクタ部、前記第2のインジェクタ部および前記第3のインジェクタ部は、それぞれ、相対する両側面が平行な直線状筒体と、前記直線状筒体と連接され、相対する両側面が対称的に傾斜するテーパ部を有するテーパ状筒体とを含み、前記直線状筒体は、前記テーパ状筒体よりも下流側に配設され、前記テーパ部は、上流側から下流側に向いて先細りするように形成される、請求項1に記載のバーナ。
  3. 前記直線状筒体が円筒状に形成され、前記テーパ状筒体が円錐台筒状に形成される、請求項2に記載のバーナ。
  4. 前記第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径は、前記第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも2倍以上大きく形成され、
    前記第1のインジェクタ部の直線状筒体の軸方向の長さは、前記第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかまたは長く形成され、
    前記第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の軸方向の長さは、前記第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径よりも小さく形成されることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載のバーナ。
  5. 前記第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径は、前記第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも大きく、かつ、前記バーナ本体の内径よりも小さく形成され、
    前記第1のインジェクタ部の下流側の先端部と前記第2のインジェクタ部の下流側の先端部との間の間隔は、第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも小さく形成されることを特徴とする、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のバーナ。
  6. 前記第2のインジェクタ部の下流側の先端部と前記第3のインジェクタ部の下流側の先端部との間の間隔は、前記第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径の2倍以上に形成され、
    前記第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径は、前記第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかまたは小さく形成され、
    前記第3のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径は、前記バーナ本体の内径と略同じに形成され、
    前記第3のインジェクタ部の直線状筒体の軸方向の長さは、前記第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかまたは大きく形成されることを特徴とする、請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のバーナ。
  7. 前記第3のインジェクタ部の下流側の先端部は、前記バーナヘッドの軸方向の他端よりも上流側に所定の間隔を隔てて配設され、
    前記バーナヘッドの内径は、前記第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも大きく形成され、
    前記第3のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径は、前記バーナヘッドの内径と略同じに形成されることを特徴とする、請求項2ないし請求項6のいずれかに記載のバーナ。
  8. 前記4次空気導入部の空気導入孔の径は、前記2次空気導入部ないし前記3次空気導入部の空気導入孔の径の3分の1から4分の1程度に形成されることを特徴とする、請求項2ないし請求項7のいずれかに記載のバーナ。
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