JPH07293837A - パイロットバーナ付先混合ガスバーナ - Google Patents

パイロットバーナ付先混合ガスバーナ

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JPH07293837A
JPH07293837A JP11210294A JP11210294A JPH07293837A JP H07293837 A JPH07293837 A JP H07293837A JP 11210294 A JP11210294 A JP 11210294A JP 11210294 A JP11210294 A JP 11210294A JP H07293837 A JPH07293837 A JP H07293837A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1,000kcal/H 程度の少量のインプットで燃焼
させる場合でもパイロットバーナの火炎形状を広げて円
盤状ないし円錐状とでき、火炎検出器で火炎を検知し易
くし、ターンダウン比を大きくして使い易くする。 【構成】 メインバーナ1の軸芯にパイロットバーナ2
が内蔵されたガスバーナにおいて、パイロットバーナ2
に火炎がメインバーナの保炎器の前面等で円盤状ないし
円錐状に広げるパイロット用炎制御器4、例えば、パイ
ロット用旋回器5、バーナタイル6を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はパイロットバーナ付ガ
スバーナに関し、特に、シングルエンド型ラジアントチ
ューブバーナ、フラットフレームバーナにおいてターン
ダウン比を大幅に改善したパイロットバーナ付先混合ガ
スバーナに係る。
【0002】
【従来の技術】一般的に管内燃焼バーナはダイレクト点
火が多く、空気管内に装入した燃料管の先端に、テーパ
ー部に一次空気孔を形成し、且つ外周に二次空気旋回羽
根を設けた円筒状保炎管を設置し(実公昭63−657
8号公報参照)、メインの火炎を保炎器内面に添って流
れるようにし、この火炎を火炎検知用小孔を通じて、後
方より覗いて紫外線検知方法で検知している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術に説明した
バーナの構造では、保炎器内の火炎がある程度大きな火
炎でないと、紫外線検知方法では、フレーム電流値が十
分でないため、実際に火炎があっても電気的には火炎が
ないと判断してしまう(火が消えたと判断してしまう)
場合があり、また、火炎は燃焼空気の流れの影響をうけ
て一定の形状、大きさで定まった位置に安定して存在し
ないので(多少火炎がゆれる)、その結果フレーム電流
値が上下に変動し、その値が低い時にはやはり火が消え
たと判断してしまう等の欠陥があり電気的に火炎検知で
きる最低燃焼量は3,000 〜5,000kcal/H であった。
【0004】特に、シングルエンド型ラジアントチュー
ブバーナではインナーチューブがあるため、火炎検知用
小孔はバーナ軸芯とほぼ平行になり、また、火炎検知用
小孔と後方の覗きの位置との距離(図1に示されるL寸
法)が他のバーナに較べて格段に長い。その為に低燃焼
での火炎の検知がしにくいために、結果として低燃焼の
インプットが上がってしまい、ターンダウン比が小さく
なっている。バーナのターンダウン比は通常の先混合ガ
スバーナの1:10に較べて、1:3程度しかなかっ
た。
【0005】又フラットフレームバーナは図6に示すよ
うにバーナ本体101、バーナタイル102、メインガ
ス管103を設け、メインガス管の先端内部にメインガ
ス用旋回器104、バーナ本体の内周でメインガス管1
03の先端外周にメインエアー用旋回器105を設け、
燃焼用空気を旋回させて、その旋回力によって火炎をフ
ラットフレーム状として被加熱物を加熱するもので、燃
焼量の多い(燃焼用空気が多い)場合火炎は旋回する
が、ターンダウンして燃焼量が少なくなった場合はその
旋回力が低下するので、火炎が広がらず(フラットフレ
ーム状にならず)直進して被加熱物に直接当って局部加
熱するのが最大の欠点であった。そのためにメインのエ
アー、ガスの旋回器を工夫したり、バーナタイルの形状
を工夫したりしてもそれほどの効果はなく、低燃焼で問
題があった。
【0006】この発明はこのような問題点を解決すべ
く、低燃焼において、火炎を安定して燃焼させるため
に、パイロットバーナ付きにし、1,000kcal/H 程度の少
量のインプットで燃焼させても、パイロットバーナの火
炎形状を広げて円盤状ないし円錐状の火炎を形成して、
後方より火炎検出器で火炎を的確に検知でき、ターンダ
ウン比を大きくして使い易いパイロットバーナ付先混合
ガスバーナを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のパイロットバ
ーナ付先混合ガスバーナは、メインバーナ1の軸芯にパ
イロットバーナ2が内蔵されたガスバーナにおいて、パ
イロットバーナ2にメインバーナの保炎器3の前面等で
火炎を円盤状ないし円錐状に広げるパイロット用炎制御
器4を備え、低インプット時の火炎を円盤状ないし円錐
状の火炎として火炎検出器で検出し易くする。
【0008】前記パイロット用炎制御器4として、パイ
ロットバーナ2の先端にパイロット用旋回器5およびパ
イロットバーナ2の先端外周にパイロット用バーナタイ
ル6を設けて火炎が円盤状ないし円錐状に広がるように
する。
【0009】パイロット用炎制御器4のパイロット用バ
ーナタイル6を中空とし、常時一定量の空気が軸芯と直
角に噴出する噴出孔7を設け、パイロット炎の安定燃焼
とバーナタイルの過熱防止を図る。
【0010】
【作用】この発明の構成において、外部混合器にて作ら
れたパイロットバーナ用の空気とガスの混合気は、パイ
ロット混合ガス入口から導入され、先端近くのパイロッ
ト用炎制御器の旋回器にて強い旋回が与えられ、パイロ
ットバーナ軸芯に内蔵された点火プラグの電気スパーク
により着火され、渦巻の筒状火炎が形成される。
【0011】そして、パイロット用バーナタイル先端で
開放された時には、火炎が半径方向に急激に拡散される
ためにメインバーナ保炎器の前面又はバーナタイルの炎
口にて円盤状の火炎が形成されることになる。従って少
量のインプットにもかかわらず、メインバーナの保炎器
に設けられた火炎検知用小孔を通じて後方より覗くと、
小孔全体に火炎が見られ、火炎検知器で大きなフレーム
電流値が得られる。
【0012】
【実施例】図1乃至図3はシングルエンド型ラジアント
チューブバーナの実施例を示すもので、メインバーナ1
のガス管18の軸芯にパイロットバーナ2を内蔵する。
8はバーナボデイで、空気入口9、排ガス出口10を設
け、11はガスボディで、パイロット混合ガス入口1
2、メインガス入口13および火炎検知用覗き孔14を
有し、かつ、スパークプラグ15を備え、バーナボディ
8の先端にアウターチューブ16を設け、かつ、バーナ
ボディ8内よりアウターチューブ16へインナーチュー
ブ17を設けて、空気入口9をインナーチューブ17と
連通し、アウターチューブ16を排ガス出口10と連通
し、メイン空気通路a、メインガス通路b、パイロット
ガス通路c、排気通路dを構成する。
【0013】インナーチューブ17内にメインガス管1
8を設け、その先端に空気孔19、空気孔を兼ねる火炎
検知用小孔20を有する保炎器3を設け、メインガス管
18内にパイロット混合ガス管21、スパークプラグ1
5の電極22、絶縁碍子23を備える。
【0014】4はパイロットバーナ2の火炎がメインバ
ーナの保炎器3の前面で円盤状ないし円錐状に広がるパ
イロット用炎制御器である。この実施例では炎制御器4
としてパイロットバーナ2の絶縁碍子23の先端外周に
パイロット用旋回器5を設け、かつ、ガス管18の内周
とパイロット混合ガス管21との間で先端より保炎器3
内へ若干突出して円筒状のパイロット用バーナタイル6
を設けてある。
【0015】旋回器5は周面にガスと空気の混合気を旋
回させる旋回溝24をら旋状に刻設してあり、これをパ
イロット混合ガス管21の先端寄りの位置で絶縁碍子2
3に図4に示すように設ける。
【0016】バーナタイル6は耐熱金属製で中空の円筒
型とし、その円周部の内端面より軸方向に先端を閉じた
複数の孔7aを設け、その孔7aに保炎器3の内部寄り
に軸芯と直角に噴出孔7を設け、常時は一定量の空気が
軸芯と直角方向に噴出できるようにする。
【0017】実施例でバーナタイルの形状を円筒型とし
てあるが、これに限られるものではなく、例えば円錐型
としてもよい。
【0018】なお、空気の供給方法として前記メインガ
ス入口13に接続するメインガスラインの配管25の適
所に一定量の空気を噴出できる空気ライン26を設け、
空燃比の比例制御を可能としてある。
【0019】この実施例の構造によれば、パイロットガ
ス入口12からパイロットガス通路cに導入された混合
気はパイロット用旋回器5により強い旋回力が与えら
れ、バーナタイル6内で旋回する混合気に点火プラグの
スパークにより着火され、渦巻状の筒状火炎が形成され
る。そしてその渦巻状の火炎がバーナタイル6の先端で
開放されて火炎が半径方向に拡散して円盤状の火炎とな
って保炎器3内に広がるので1,000kcal/H 程度の少量の
インプット時でも、火炎検知用覗き孔14より覗くと
き、保炎器3の火炎検知用小孔20全体に火炎が確実に
見られ、火炎検出器で大きなフレーム電流値が得られる
ことになる。
【0020】図5はフラットフレームバーナの実施例を
示すものである。このフラットフレームバーナはメイン
空気入口32を備えたバーナボディ31の先端にバーナ
タイル33を設け、かつ基端側にメインガス入口35、
点火プラグ挿入口36を設けたガスボディ34を取付
け、バーナボディとバーナタイル内にメイン空気通路a
を存してメインバーナ1を設け、そのメイン空気通路a
にメインエアー用旋回器37を設け、バーナタイル33
に火炎検知孔38を炎口39の拡大部へ斜めに設けてあ
る。
【0021】このフラットフレームバーナにおいてメイ
ンバーナ1のガス管40の軸芯にパイロットバーナ2を
内蔵し、パイロット混合ガス管41をガスボディ34の
パイロットガス入口42と連通し、メイン空気通路a、
メインガス通路b、パイロットガス通路cを構成し、そ
のパイロットバーナ2の絶縁碍子23の先端外周にパイ
ロット用旋回器5を設けるとともにガス管40の内周で
パイロット混合ガス管41の先端外周の間に円筒状のパ
イロット用バーナタイル6を固定する。
【0022】パイロット用旋回器5、パイロット用バー
ナタイル6は前記実施例とほぼ同様の構造である。
【0023】この実施例でもパイロットガス入口42か
らパイロットガス通路cに導入された混合気はパイロッ
ト用旋回器5により強い旋回力が与えられ、点火プラグ
で点火して炎口39の拡大部で渦巻状の筒状火炎が形成
される。このようにしたことによりターンダウンして燃
焼量が少なくなった場合、例えば1,000kcal/H 程度の場
合でもパイロット用旋回器5でパイロット火炎を旋回さ
せパイロット用バーナタイルで開放されると火炎が全燃
焼域にわたってフラットフレーム状とすることができ、
被加熱物を近接加熱できる。また、火炎検知孔38を通
じてそのフラットフレームを見ることができ、炎検出器
でフレーム電流値が得られる。
【0024】
【発明の効果】この発明はシングルエンド型ラジアント
チューブバーナ、フラットフレームバーナ等のガスバー
ナにおいて、メインバーナ内のパイロットバーナにパイ
ロット用炎制御器を設けて火炎を円盤状ないし円錐状に
できるので、1,000kcal/H 程度の少量のインプットにも
かかわらず、メインバーナの保炎器の火炎検知用小孔を
通じて後方より覗いた場合でも、小孔全体に火炎が確実
に見られることになり、通常の直進炎のパイロットバー
ナに較べても、通常のダイレクト点火用バーナの火炎に
較べても格段に大きなフレーム電流値が得られる。従っ
てターンダウン比を大幅に改善できて使用し易いバーナ
にすることができる。
【0025】パイロット用炎制御器としてパイロット用
の旋回器とバーナタイルを設け、旋回器で強い旋回力を
与えて渦巻状の炎とし、バーナタイルで開放されて保炎
器前面、又はバーナタイルの炎口で確実に円盤状ないし
円錐状にでき、低インプットでも火炎検知用小孔を通じ
て火炎を見ることができ、火炎検知器で大きなフレーム
電流値が得られる。
【0026】さらにバーナタイルの噴出孔から軸芯と直
角に噴出する一定量の空気が円盤状のパイロット炎を巻
き込んで安定した過剰空気燃焼火炎を形成するため、さ
らにフレーム電流値を引き上げる効果をもたらした結
果、特殊な火炎検出器を使用しなくても通常のバーナの
火炎検出器でも十分使用することができる。
【0027】ちなみに、アウターチューブの径90φの
バーナで通常品と本発明品を比較するとMINインプッ
ト、MAXインプットは次の表で明らかなようにターン
ダウン比が大きくなり格段に使い易いバーナとできる。
【0028】〔表1〕
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のパイロットバーナ付先混合ガスバー
ナの一実施例を示す縦断面図である。
【図2】同要部拡大断面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】絶縁碍子と旋回器を示す斜視図である。
【図5】この発明のパイロットバーナ付先混合ガスバー
ナの別の実施例を示す縦断面図である。
【図6】従来のフラットフレームバーナを示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1 メインバーナ 2 パイロットバーナ 3 保炎器 4 炎制御器 5 パイロット用旋回器 6 パイロット用バーナタイル 7 噴出孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインバーナ(1)の軸芯にパイロット
    バーナ(2)が内蔵されたガスバーナにおいて、パイロ
    ットバーナ(2)にメインバーナの保炎器(3)の前面
    等で火炎を円盤状ないし円錐状に広げるパイロット用炎
    制御器(4)を備えたことを特徴とするパイロットバー
    ナ付先混合ガスバーナ。
  2. 【請求項2】 前記パイロット用炎制御器(4)とし
    て、パイロットバーナ(2)の先端にパイロット用旋回
    器(5)およびパイロットバーナ(2)の先端外周にパ
    イロット用バーナタイル(6)を設けた請求項1記載の
    パイロットバーナ付先混合ガスバーナ。
  3. 【請求項3】 パイロット用炎制御器(4)のパイロッ
    ト用バーナタイル(6)を中空とし、常時一定量の空気
    が軸芯と直角に噴出する噴出孔(7)を設けた請求項1
    又は2記載のパイロットバーナ付先混合ガスバーナ。
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