JP2000104905A - バーナ - Google Patents

バーナ

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JP2000104905A
JP2000104905A JP10293032A JP29303298A JP2000104905A JP 2000104905 A JP2000104905 A JP 2000104905A JP 10293032 A JP10293032 A JP 10293032A JP 29303298 A JP29303298 A JP 29303298A JP 2000104905 A JP2000104905 A JP 2000104905A
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burner
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TSUCHITANI KINZOKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多くの空気を取り込むことにより、高熱量の
火炎を発生させることができ、しかも、構造が簡単で、
安全性に優れたバーナを提供する。 【解決手段】 ハンドバーナ10は、筒状のバーナ本体
12を含む。バーナ本体12は、その軸方向の一端(上
流側)に二股片20,20を有するソケット部材14
(1次空気導入部)が接続され、その軸方向の他端(下
流側)にバーナヘッド16が接続される。ソケット部材
14には、ノズル部28が接続され、ノズル孔38aか
らガス状燃料が噴射される。バーナ本体12内には、第
1,第2のインジェクタ部48,52が間隔を隔てて配
置され、バーナヘッド16内には、第3のインジェクタ
部62が配置される。第1,第2,第3のインジェクタ
部48,52,62は、それぞれ、直線状筒体66,7
2,80とテーパ状筒体68,74,82とを備える。
バーナ本体12は、その軸方向に間隔を隔てて、2次空
気導入部50および3次空気導入部54を有し、バーナ
ヘッド16は、その軸方向の上流側に4次空気導入部6
4を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明はバーナに関し、特
にたとえば、焼き豆腐,焼き魚などの食べ物の焦げ目付
け、炭の火付けあるいは金属の焼き入れなど、物品の局
部ないし全体を加熱するために用いられるハンドバーナ
等の小型の低圧ガス燃焼器、および、調理用加熱器等食
品機械の熱源などに用いられるバーナに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、本願発明の背景となる従来のハ
ンドバーナの一例を示す要部断面図解図である。この従
来のハンドバーナ1では、ノズル孔3よりバーナヘッド
1a内に噴射されるガスに、1次空気導入口5および2
次空気導入口7から取り込まれた1次空気および2次空
気が混合される。そして、混合ガスに着火し燃焼させる
と、バーナヘッド1aの出口9中央付近から火炎が噴射
される。
【0003】図7は、本願発明の背景となる従来のハン
ドバーナの他の例を示す要部断面図解図である。図8
は、本願発明の背景となる従来のハンドバーナのさらに
他の例を示す要部断面図解図である。これらの従来のハ
ンドバーナ1では、図6に示す従来のハンドバーナ1と
比べて、火炎の「吹き消え」を防止するために、ノズル
孔3の延長線上のバーナヘッド1aの出口9付近に、そ
れぞれ、バーナヘッド1aからの吹き出し速度を調整す
る調整部材2および4が配設されている。図7に示すハ
ンドバーナ1の調整部材2は、バーナヘッド1aの軸線
と平行に、たとえば5つの炎口2aを有する。図8に示
すハンドバーナ1の調整部材4は、バーナヘッド1aの
軸線と斜交する方向に、たとえば2つの炎口4a,4b
を有する。調整部材2,4は、それぞれ、バーナヘッド
1aから噴射される混合空気が当たって、混合空気の流
速を遅くするための障害物としての機能を有するもので
ある。
【0004】図9は、本願発明の背景となる従来のハン
ドバーナの別の例を示す要部断面図解図である。この従
来のハンドバーナ1では、上述の各従来例のハンドバー
ナ1と比べて、特に、ノズル孔3から発射されるガス自
体の圧力を上げて使用するハンドバーナである。このハ
ンドバーナ1では、1次空気導入口5を大きくすると、
「吹き消え」現象が起こる恐れがあるので、それを防止
するために、1次空気導入口5が小さく形成されてい
る。このハンドバーナ1は、ノズル孔3から高圧のガス
が発射されるため、バーナヘッド1a内が低圧状態(ほ
ぼ真空状態)となり、バーナーヘッド出口9から噴射さ
れる火炎がバーナヘッド1a内に引っ張られる。そのた
め、火炎を安定させた状態でバーナーヘッド出口9より
噴射させることができる。図9に示すハンドバーナ1で
は、ガス自体の圧力を高くしているため、上述の各従来
例のハンドバーナに比べて、大きなカロリーの熱量を発
生させることができる。
【0005】図10は、本願発明の背景となる従来のハ
ンドバーナのさらに別の例を示す要部断面図解図であ
る。この従来のハンドバーナ1では、ノズル孔3より発
射されるガスと混合される空気がコンプレッサ6によっ
て多量に供給される。バーナヘッド1aの出口9付近に
は、バーナヘッド1aからの吹き出し速度を調整する調
整部材8が配設されている。調整部材8は、バーナヘッ
ド1aの軸線と平行に、たとえば8つの炎口8aを有す
る。コンプレッサ6により供給された高圧の空気によっ
て、ノズル孔3より発射されるガスが、バーナヘッド1
a内に吸引され、空気と混合される。そして、バーナヘ
ッド1aの出口9から火炎が噴射される。図10に示す
ハンドバーナ1では、コンプレッサ6により、混合ガス
の流速を高めることによって、空気を多く取り込むこと
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のハンドバーナでは、燃料ガスと混合される空
気の供給量がある程度かぎられてくる。したがって、従
来のハンドバーナでは、より大きな熱量を発生させるこ
とが困難であった。
【0007】図6に示す従来のハンドバーナ1では、ガ
スが発射されるノズル孔3と同一直線上で混合空気を燃
焼させているため、1次空気導入口5および2次空気導
入口7からの1次空気および2次空気の取り込み量が少
ない。また、これらの空気の導入口を大きくすると、火
炎がバーナヘッド1aから離れて消える所謂「吹き消
え」という現象が起こってしまう。そのため、図6に示
す従来のハンドバーナ1では、支障なく、高カロリーの
熱量を発生させることが困難であった。
【0008】図7,図8に示す従来のハンドバーナ1で
は、図6に示すハンドバーナ1と比べて、調整部材2お
よび4の作用により、「吹き消え」の現象を防止するこ
とができるが、その反面、バーナヘッド1aから噴射さ
れる混合空気の流速が調整部材2,4に当たって落ちる
ため、1次空気導入口5および2次空気導入口7から取
り込む1次空気および2次空気の量が充分とはならな
い。そのため、図7,図8に示す従来のハンドバーナ1
でも、高カロリーの熱量を発生させることが困難であっ
た。
【0009】図9に示す従来のハンドバーナ1では、高
カロリーの熱量を発生させることができるが、ガス圧自
体を上げて使用しなければならず、低圧の都市ガスには
使用できないものである。また、ガス圧自体を高圧にす
るため、室内での使用には危険度が大きくなり、安全性
に欠けるものである。
【0010】図10に示す従来のハンドバーナ1では、
コンプレッサ6により多くの空気が供給されるため、高
カロリーの熱量を発生させることができるが、コンプレ
ッサ6を使用しなくてはならず、高価なものとなる。
【0011】それゆえに、本願発明の主たる目的は、多
くの空気を取り込むことにより、高熱量の火炎を発生さ
せることができ、しかも、構造が簡単で、安全性に優れ
たバーナを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明
は、筒状のバーナ本体と、バーナ本体の軸方向の一端側
に配設され、ガス状燃料を導入するためのガス導入路
と、ガス導入路より下流側に配設され、ガス状燃料を噴
出させるノズル部と、ノズル部から噴出されるガス状燃
料に1次空気を導入する1次空気導入部と、1次空気導
入部より下流側に配設され、1次空気と前記ガス状燃料
とが混合して噴出される第1のインジェクタ部と、1次
空気導入部より下流側に配設され、第1のインジェクタ
部から噴出される混合気に2次空気を導入する2次空気
導入部と、第1のインジェクタ部より下流側に配設さ
れ、第1のインジェクタ部から噴出される混合気と2次
空気とが混合して噴出される第2のインジェクタ部と、
2次空気導入部より下流側に配設され、第2のインジェ
クタ部から噴出される混合気に3次空気を導入する3次
空気導入部と、第2のインジェクタ部より下流側に配設
され、第2のインジェクタ部から噴出される混合気と3
次空気とが混合して噴出される第3のインジェクタ部
と、3次空気導入部より下流側に配設され、第3のイン
ジェクタ部から噴出される混合気に4次空気を導入する
4次空気導入部と、バーナ本体より下流側に配設され、
第3のインジェクタ部から噴出される混合気と4次空気
とが混合して噴出され、その混合気が燃焼して形成され
る火炎を噴射するバーナヘッドとを含む、バーナであ
る。請求項1にかかる発明において、第1のインジェク
タ部と、第2のインジェクタ部と、第3のインジェクタ
部とは、それぞれ、相対する両側面が平行な直線状筒体
と、直線状筒体と連接され、相対する両側面が対称的に
傾斜するテーパ部を有するテーパ状筒体とを含み、直線
状筒体は、テーパ状筒体よりも下流側に配設され、テー
パ部は、上流側から下流側に向いて先細りするように形
成されるとよい。請求項2にかかる発明において、直線
状筒体が円筒状に形成され、テーパ状筒体が円錐台筒状
に形成されると効果的である。請求項2または請求項3
にかかる発明において、第1のインジェクタ部のテーパ
状筒体の大端内径は、第1のインジェクタ部の直線状筒
体の内径よりも2倍以上大きく形成され、第1のインジ
ェクタ部の直線状筒体の軸方向の長さは、第1のインジ
ェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかまたは長く形成
され、第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の軸方向の
長さは、第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内
径よりも小さく形成されることを特徴とすると、より一
層効果的である。請求項2ないし請求項4のいずれかに
かかる発明において、第2のインジェクタ部の直線状筒
体の内径は、第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径
よりも大きく、かつ、バーナ本体の内径よりも小さく形
成され、第1のインジェクタ部の下流側の先端部と第2
のインジェクタ部の下流側の先端部との間の間隔は、第
1のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも小さく形
成されることを特徴とすると、さらに一層効果的であ
る。請求項2ないし請求項5のいずれかにかかる発明に
おいて、第2のインジェクタ部の下流側の先端部と第3
のインジェクタ部の下流側の先端部との間の間隔は、第
2のインジェクタ部の直線状筒体の内径の2倍以上に形
成され、第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径は、
第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかま
たは小さく形成され、第3のインジェクタ部のテーパ状
筒体の大端内径は、バーナ本体の内径と略同じに形成さ
れ、第3のインジェクタ部の直線状筒体の軸方向の長さ
は、第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じ
かまたは大きく形成されることを特徴とすると、さらに
一層効果的である。請求項2ないし請求項6のいずれか
にかかる発明において、第3のインジェクタ部の下流側
の先端部は、バーナヘッドの軸方向の他端よりも上流側
に所定の間隔を隔てて配設され、バーナヘッドの内径
は、第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも大
きく形成され、第3のインジェクタ部のテーパ状筒体の
大端内径は、バーナヘッドの内径と略同じに形成される
ことを特徴とすると、さらに一層効果的である。請求項
2ないし請求項7のいずれかにかかる発明において、4
次空気導入部の空気導入孔の径は、2次空気導入部ない
し3次空気導入部の空気導入孔の径の3分の1から4分
の1程度に形成されることを特徴とすると、さらに一層
効果的である。 〔作用〕請求項1にかかるバーナでは、ガス状燃料がノ
ズル部から噴射するときの運動エネルギーによって、1
次空気導入部から1次空気が吸い込まれる。吸引された
1次空気は、第1のインジェクタ部内でガス状燃料と混
合されて混合気となり、その混合気は第1のインジェク
タ部から下流側に噴射される。そして、第1のインジェ
クタ部から噴射された混合気は、第2インジェクタ部お
よび第3インジェクタ部の順で通過する。このとき、2
次空気導入部から吸引された2次空気および3次空気導
入部から吸引された3次空気は、第1のインジェクタ部
から噴射された混合気に混合される。さらに、第3のイ
ンジェクタ部から噴射された混合気は、4次空気導入部
から吸引された4次空気と混合され、下流側へと噴射さ
れていく。そして、噴射された混合気は、バーナヘッド
出口付近で着火され、バーナヘッドから火炎が噴射され
る。混合気がバーナヘッドから出て燃えるとき、更に、
炎の周囲から拡散によって空気が取り入れられて燃焼さ
れる。この場合、請求項1にかかるバーナと同様に、ノ
ズル部から噴射されるガス状燃料に、1次空気導入部〜
4次空気導入部より多くの空気を供給することが可能と
なり、高カロリー熱量が得られる。請求項2および請求
項3にかかるバーナでは、ノズル部から噴射されたガス
状燃料と1次空気との混合気が、第1のインジェクタ部
のテーパ状筒体から直線状筒体を通過することによっ
て、流速が増加した状態で第1のインジェクタ部の下流
側へと噴射される。第2のインジェクタ部および第3の
インジェクタ部も、それぞれ、テーパ状筒体と直線状筒
体とを有するため、第2のインジェクタ部および第3の
インジェクタ部をそれぞれ通過して噴射される混合気の
流速は増大していく。請求項4にかかる発明では、第1
のインジェクタ部の直線状筒体の内径,軸方向の長さ、
テーパ状筒体の大端内径,小端内径,軸方向の長さの相
対関係が所定の関係に設定され、第1のインジェクタ部
と1次空気導入部との協働作用により、1次空気導入部
から取り込む1次空気の量と流速が増加される。そのた
め、1次空気導入部での逆火が防止される。請求項5に
かかる発明では、第1のインジェクタ部の下流側に間隔
をおいて第2のインジェクタ部が配置され、かつ、第2
のインジェクタ部の直線状筒体の内径,軸方向の長さ、
テーパ状筒体の大端内径,小端内径,軸方向の長さおよ
びバーナ本体の相対関係が所定の関係に設定され、第1
のインジェクタ部および第2のインジェクタ部と2次空
気導入部との協働作用により、第1のインジェクタ部か
ら噴射された1次空気とガス状燃料との混合気は、流速
が速い状態で第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径
いっぱいに広がる。そのため、第1のインジェクタ部と
第2のインジェクタ部との間に確保された通路内の圧力
が低圧となり、2次空気導入部から2次空気が吸い込ま
れる。そして、2次空気は、第1のインジェクタ部から
噴射された1次空気およびガス状燃料の混合気と混合さ
れ、第2のインジェクタ部の直線状筒体から下流側へ噴
出される。請求項6および請求項7にかかる発明では、
第2のインジェクタ部の下流側に所定の間隔を隔てて第
3のインジェクタ部が配置され、かつ、第3のインジェ
クタ部の直線状筒体の内径,軸方向の長さ、テーパ状筒
体の大端内径,小端内径,軸方向の長さ、バーナ本体お
よびバーナヘッドの相対関係が所定の関係に設定され、
第2のインジェクタ部,第3のインジェクタ部と、3次
空気導入部,4次空気導入部と、バーナヘッドとの作用
により、流速が速い状態で第2のインジェクタ部から噴
射された混合気がバーナ本体内いっぱいに広がるため、
バーナ本体と第2のインジェクタ部との間に確保された
通路内の圧力が低圧となり、3次空気導入部から3次空
気が吸い込まれる。そして、3次空気は、第2のインジ
ェクタ部から噴射された2次空気およびガス状燃料の混
合気と混合され、第3のインジェクタ部内へと噴射され
る。この場合、特に、第2のインジェクタ部の下流側端
部と第3のインジェクタ部の下流側端部との間の間隔
が、第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径の2倍以
上に形成されるため、空気(1次空気,2次空気)とガ
ス状燃料との混合率が高められ、かつ、その混合気の流
速も増加する。しかも、2次空気導入部および3次空気
導入部からより多くの空気を取り込むことができるた
め、第2のインジェクタ部の直線状筒体の先端部付近で
の逆火が防止される。さらに、第3のインジェクタ部内
へと噴射された混合気は、第3のインジェクタ部のテー
パ状筒体および直線状筒体の作用により流速が増加され
た状態で、直線状筒体から噴射される。このとき、第3
のインジェクタ部とバーナヘッドとの間に確保された通
路内の圧力が低圧となるので、4次空気導入部から4次
空気が吸引される。そのため、第3のインジェクタ部か
ら噴射される混合気は、ガス状燃料が噴射されるノズル
部の軸線の延長線上、つまり、バーナ本体の軸中心線上
ではなく、バーナヘッド出口の周縁から噴射される。す
なわち、混合気をバーナ本体の軸線延長線上で燃焼させ
ないで、バーナ本体の周縁部の延長上で燃焼させるもの
である。請求項8にかかる発明では、4次空気導入部の
複数の空気導入孔の径を2次空気導入部ないし3次空気
導入部の空気導入孔の径の3分の1から4分の1程度に
形成することによって、第2のインジェクタ部の直線状
筒体の下流側端部付近での混合気の燃焼が防止される。
この場合、4次空気導入部の複数の空気導入孔の径の大
きさ、および、バーナ本体の軸方向で見て、バーナヘッ
ド出口端から4次空気導入部までの長さ、つまり、バー
ナ本体の軸方向の位置の設定が重要である。具体的に
は、4次空気導入部の複数の空気導入孔の径の大きさが
大きすぎると、「吹き消え」現象が起こり、反対に小さ
すぎると、火炎に勢いがつかなかったり、第2のインジ
ェクタ部の直線状筒体端部で燃焼する恐れがある。
【0013】本願発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例】図1は、本願発明の一実施例を示し、要部を
半図解式縦断面で示した側面図解図である。図2は、図
1のバーナの特に第1のインジェクタ部および第2のイ
ンジェクタ部の周辺を示す部分断面図解図である。図3
は、図1および図2に示すバーナの要部全体を示す部分
断面図解図である。バーナ10は、たとえば円筒状のバ
ーナ本体12を含む。バーナ本体12の軸方向の一端側
にはソケット部材14が配設され、バーナ本体12の軸
方向の他端側にはバーナヘッド16が配設される。な
お、本実施例のバーナ10では、バーナ本体12の軸方
向の一端側を上流側とし、軸方向の他端側を下流側とし
て、適宜、説明していく。
【0015】ソケット部材14は、円板状の底部18を
含む。底部18には、その径方向に間隔を隔てて対向す
る円弧状の二股片20,20が形成される。底部18
は、その中央に、後述のノズル部28を接続するための
接続孔として、たとえば円形の貫通孔22を有する。貫
通孔22の内周面には、雌ねじ部24が形成される。ま
た、二股片20,20の円弧状の外周面には、このソケ
ット部材14をバーナ本体12の軸方向の一端部に螺合
するための雄ねじ部26が形成される。
【0016】バーナ本体12の軸方向の一端側には、ソ
ケット部材14を介して、ノズル部28が配設される。
ノズル部28には、ガス状燃料を導入するためのガス導
入路として、ガス導入管30が接続される。ノズル部2
8と接続されるガス導入管30の軸方向の下流側端部に
は、その内周面に、後述するノズル部28の雄ねじ部4
0と螺合される雌ねじ部30aが形成される。ノズル部
28は、ガス導入管30から送り込まれるガス状燃料を
下流側のバーナ本体12,バーナヘッド16に向けて噴
出するためのものである。ガス導入管30は、このハン
ドバーナ10の把手部32を貫通して、ガス状燃料をガ
ス導入管30に供給するガス供給手段34に接続され
る。ガス供給手段34から供給されるガス状燃料は、ガ
ス供給コック36で供給量が調整され、ガス導入管30
を経由して、下流側のバーナ本体12へと送り込まれ
る。
【0017】ノズル部28は、その軸方向の一端にノズ
ル孔38aを有するノズル部本体38を含む。ノズル孔
38aは、下流側のバーナ本体12の軸中心に向くよう
に配置される。ノズル部本体38の軸方向の一方(上流
側)には、その外周部に、ガス導入管30の雌ねじ部3
0aと螺合して接続するための雄ねじ部40が形成され
る。また、ノズル部本体38の軸方向の他方(下流側)
には、その外周部に、ソケット部材14の雌ねじ部24
と螺合して接続するための雄ねじ部42が形成される。
この場合、ノズル部本体38の軸方向の中間部には、そ
の外周部に、フランジ部44が形成されている。そし
て、フランジ部44よりも上流側のノズル部本体38の
外周部に雄ねじ部40が形成され、フランジ部44より
も下流側のノズル部本体38の外周部に雄ねじ部42が
形成されている。なお、ノズル部本体38の軸方向の中
間部におけるフランジ部44の位置を適宜変更すること
によって、ノズル部本体38の一方の雄ねじ部40およ
び他方の雄ねじ部42のねじ込み長さを調整することが
可能となる。
【0018】したがって、ノズル部本体38の雄ねじ部
40とガス導入管30の雌ねじ部30aとが螺合される
ことによって、ガス導入管30とノズル部28とが接続
される。また、ノズル部本体38の雄ねじ部42とソケ
ット部材14の底部18に設けられた雌ねじ部24とが
螺合されることによって、ソケット部材14とノズル部
材28とが接続される。この場合、ガス導入管30、ノ
ズル部本体38およびノズル孔38aと、段階的に下流
側にいくにしたがって、各部材のガス状燃料の通路、す
なわち、各部材の内口径が小さくなっている。
【0019】また、ソケット部材14は、バーナ本体1
2の上流側に接続される。すなわち、バーナ本体12の
軸方向の一端部の内周面には、雌ねじ部46が配設され
る。そして、ソケット部材14の雄ねじ部26とバーナ
本体12の雄ねじ部46とが螺合されることによって、
バーナ本体12の軸方向の一端部(上流側)にソケット
部14が接続される。このソケット部材14は、ノズル
部28を所定の位置に配置した状態でバーナ本体12に
接続されると共に、ソケット部材14の二股片20,2
0間から1次空気を導入して、ノズル部28から噴出さ
れるガス状燃料に1次空気を供給する機能を有するもの
である。
【0020】バーナ本体12内には、ソケット部材14
およびノズル部28よりも下流側に、第1のインジェク
タ部48が配設される。第1のインジェクタ部48で
は、ノズル部28より噴出されたガス状燃料とソケット
部材14の二股片20,20間から導入された1次空気
とが混合され、その混合気が噴出される。
【0021】また、バーナ本体12の軸方向の一端側の
外周面には、ソケット部材14よりも下流側に、複数の
2次空気導入孔50aを備えた2次空気導入部50が配
設される。複数の2次空気導入孔50aは、それぞれ、
バーナ本体12の外周面を貫通する貫通孔により形成さ
れる。本実施例では、バーナ本体12の外周面におい
て、その円周方向に適宜間隔を隔てて、たとえば円形の
12個の2次空気導入孔50a群が環状に配置され、2
次空気導入部50として形成される。2次空気導入孔5
0aは、それぞれ、バーナ本体12の軸線中心に直交す
る方向に、バーナ本体12を貫通して設けられる。2次
空気導入孔50aは、それぞれ、たとえば直径が8mm
に形成される。2次空気導入部50からは、2次空気が
外部から導入され、その2次空気が第1のインジェクタ
部48から噴出される混合気に供給される。
【0022】さらに、バーナ本体12内には、第1のイ
ンジェクタ部48よりも下流側に配置され、第1のイン
ジェクタ部48から噴出される混合気と2次空気とが混
合して噴出される第2のインジェクタ部52が設けられ
る。また、バーナ本体12の外周面には、2次空気導入
部50よりも下流側に、3次空気導入部54が配設され
る。3次空気導入部54は、2次空気導入部50と同様
の構造を有する複数の3次空気導入孔54aを備え、外
部から3次空気を導入し、第2のインジェクタ部52に
供給するものである。
【0023】また、バーナ本体12の軸方向の他端部
(上流側)には、図3に示すように、たとえば円筒状の
バーナヘッド16が配設される。この場合、バーナ本体
12の軸方向の他端側には、その外周面に、雄ねじ部5
8が形成される。バーナヘッド16の軸方向の一端側
(下流側)の内周面には、雄ねじ部58に螺合される雌
ねじ部60が形成される。そして、バーナ本体12の雄
ねじ部58とバーナヘッド16の雌ねじ部60とを螺合
させることによって、バーナ本体12の先端部にバーナ
ヘッド16が接続される。
【0024】バーナヘッド16内には、第2のインジェ
クタ部52よりも下流側に配置され、第2のインジェク
タ部52から噴出される混合気と3次空気導入部54よ
り導入される3次空気とを混合して、その混合気を噴出
する第3のインジェクタ部62が配設される。さらに、
バーナヘッド16の軸方向の一端側(下流側)には、そ
の外周面に、4次空気を導入するための4次空気導入部
64が配設される。4次空気導入部64は、上述の2次
空気導入部50,3次空気導入部54と同様の構造を有
する複数の4次空気導入孔64aを備え、第3のインジ
ェクタ部52から噴出される混合気に4次空気を供給す
るものである。
【0025】次に、第1のインジェクタ部48,第2の
インジェクタ部52および第3のインジェクタ部62の
具体的な構造およびそれらの取付構造について説明す
る。第1のインジェクタ部48は、相対する両側面が平
行なたとえば円筒状の直線状筒体66を含む。直線状筒
体66の軸方向の一端には、相対する両側面が対称的に
傾斜するテーパ部68aを有するたとえば円錐台筒状の
テーパ状筒体68が連接される。テーパ68aは、上流
側から下流側に向いて先細りするように形成される。つ
まり、本実施例では、テーパ状筒体68の小端径周縁部
と、直線状筒体66の軸方向の一端周縁部とが、連接さ
れる。また、テーパ状筒体68の大端径周縁部には、フ
ランジ部70が外側に張り出して形成されている。そし
て、直線状筒体66,テーパ状筒体68およびフランジ
部70がたとえば金属材料で一体的に成形されることに
よって、第1のインジェクタ部48が形成される。
【0026】この場合、第1のインジェクタ部48のテ
ーパ状筒体68の大端内径D1 は、直線状筒体66の内
径D2 (本実施例では、テーパ状筒体68の小端内径と
略同じ。)よりも、2倍以上大きく形成される。また、
直線状筒体66の軸方向の長さL1 は、直線状筒体66
の内径D2 と略同じかまたは長く形成される。さらに、
テーパ状筒体68の軸方向の長さ(円錐長さ)L2 は、
テーパ状筒体68の大端内径D1 よりも小さく形成され
る。本実施例では、テーパ状筒体68の大端内径D
1 は、ソケット部材14の二股片20,20間の長さと
略同じに形成される。
【0027】第2のインジェクタ部52は、第1のイン
ジェクタ部48とほぼ同様の構造を有するが、特に、第
2のインジェクタ部52は、第1のインジェクタ部48
と比べて、フランジ部の軸方向の長さが大きく形成さ
れ、かつ、そのフランジ部に、2次空気導入孔50aと
連通する貫通孔78を有するものである。すなわち、第
2のインジェクタ部52は、直線状筒体72とそれに連
接されるテーパ状筒体74とフランジ部76とを含み、
フランジ部76は、上述のバーナ本体12に設けられた
複数の2次空気導入孔50aと対応する位置に、それら
の2次空気導入孔50aと連通する貫通孔78を有す
る。これらの貫通孔78は、それぞれ、第2のインジェ
クタ部52の軸線中心に直交する方向に、フランジ部7
6を貫通して設けられる。これらの貫通孔78は、フラ
ンジ部76の外周面の周方向に間隔を隔てて環状に配置
される。これらの貫通孔78は、2次空気導入孔50a
と協働して、2次空気をバーナ本体12内に導入する機
能を有する。
【0028】本実施例では、第2のインジェクタ部52
の直線状筒体72の内径D3 (本実施例では、テーパ状
筒体74の小端内径と略同じ。)が、第1のインジェク
タ部48の直線状筒体66の内径D2 よりも大きく、か
つ、バーナ本体12の内径D4 よりも小さく形成され
る。また、第1のインジェクタ部48の下流側の先端部
と第2のインジェクタ部52の下流側の先端部との間の
間隔L3 は、第1のインジェクタ部48の直線状筒体6
6の内径D2 よりも小さく形成される。なお、本実施例
では、第2のインジェクタ部52のテーパ状筒体74の
大端外径が、バーナ本体12の内径と略同じに形成され
る。
【0029】本実施例では、バーナ本体12の軸方向の
一端部(上流側)から、先ず、第2のインジェクタ部5
2が挿入される。そして、第2のインジェクタ部52の
フランジ部76が、バーナ本体12の軸方向の一端部に
設けられた段差部56の角壁面に係止される。次に、バ
ーナ本体12の軸方向の一端部(上流側)から、第1の
インジェクタ部48およびソケット部材14が、その順
で、バーナ本体12内に挿入される。そして、ソケット
部材14の雄ねじ部26とバーナ本体12の雌ねじ部4
6とが螺合され、ソケット部材14がバーナ本体12の
軸方向の一端部に接続される。
【0030】この場合、段差部56に第2のインジェク
タ部52のフランジ部76が押圧され、第2のインジェ
クタ部52のフランジ部76の端面に第1のインジェク
タ部48のフランジ部70の端面が押圧される。すなわ
ち、第1のインジェクタ部48および第2のインジェク
タ部52は、バーナ本体12の段差部56とソケット部
材14との間に押圧挟持されることによって、バーナ本
体12内に配設される。
【0031】第3のインジェクタ部62は、第1のイン
ジェクタ部48および第2のインジェクタ部52と同様
に、直線状筒体80とそれに連接されるテーパ状筒体8
2とフランジ部84とを含む。本実施例では、バーナヘ
ッド16の軸方向の一端部(上流側)から、先ず、第3
のインジェクタ部62が挿入される。そして、第3のイ
ンジェクタ部62のフランジ部84が、バーナヘッド1
6の軸方向の一端部に設けられた段差部86の角壁面に
係止される。次に、バーナヘッド16の軸方向の一端部
(上流側)から、バーナ本体12が挿入される。バーナ
本体12の中には、第1のインジェクタ部48,第2の
インジェクタ部52が配置され、かつ、ソケット部材1
4が接続された状態となっている。そして、バーナ本体
12の雄ねじ部58とバーナヘッド16の雌ねじ部60
とが螺合されることによって、バーナヘッド16がバー
ナ本体12の軸方向の他端部(下流側)に接続される。
【0032】本実施例では、第2のインジェクタ部52
の下流側の先端部と第3のインジェクタ部62の下流側
の先端部との間の間隔L4 は、第2のインジェクタ部5
2の直線状筒体72の内径D3 の2倍または2倍以上に
形成される。また、第3のインジェクタ部62の直線状
筒体80の内径D5 (本実施例では、テーパ状筒体82
の小端内径と略同じ。)は、第2のインジェクタ部52
の直線状筒体72の内径D3 と略同じかまたは小さく形
成され、第3のインジェクタ部62のテーパ状筒体82
の大端内径は、バーナ本体12の内径D4 と略同じに形
成される。さらに、第3のインジェクタ部62の直線状
筒体80の軸方向の長さL5 は、第3のインジェクタ部
62の直線状筒体80の内径D5 と略同じかまたは大き
く形成される。なお、本実施例では、第3のインジェク
タ部62のテーパ状筒体82の大端内径が、バーナ本体
12の内径と略同じに形成される。
【0033】また、第3のインジェクタ部62の下流側
の先端部は、バーナヘッド16の軸方向の他端よりも上
流側に所定の間隔L6 を隔てて配設され、バーナヘッド
16の内径D6 は、第3のインジェクタ部62の直線状
筒体80の内径D5 よりも大きく形成される。さらに、
第3のインジェクタ部62のテーパ状筒体82の大端内
径は、バーナヘッド16の内径と略同じに形成される。
【0034】さらに、本実施例では、4次空気導入部6
4の空気導入孔64aの径が、2次空気導入部50の2
次空気導入孔50aないし3次空気導入部54の3次空
気導入孔54aの径の3分の1から4分の1程度に形成
される。
【0035】本実施例では、バーナヘッド16の軸方向
の他端部(下流端)には、たとえば金網からなる調整部
材88が配設される。調整部材88は、図3に示すよう
に、球冠状の金網部本体88aを含み、金網部本体88
aの端縁には、金網部本体88aをバーナヘッド16の
出口周縁部に取り付けるための円環状の取付け片88b
が一体的に形成される。この場合、金網部本体88aが
バーナヘッド16の出口から突出するように、取付け片
88bがバーナヘッド16の出口付近の内周面に溶接,
接着等の方法により固着される。調整部材88は、ガス
供給コック36を徐々に閉めていき、バーナヘッド16
出口から出る火炎をとろ火にした時に、混合気を分散さ
せる機能を有する。そのため、バーナヘッド16出口か
ら赤火が出ることを防止し、すすの発生を減少させるこ
とができる。したがって、赤火のすすによって鍋底等が
黒く汚れることを防止することができる。
【0036】本実施例のバーナ10では、ガス供給手段
34から供給されるガス状燃料が、ガス供給コック36
によりその供給量が調整され、ガス導入管30を通っ
て、ノズル部28に導入される。ノズル部28に導入さ
れたガス状燃料は、ノズル部28のノズル孔38aから
下流側へと噴出し、バーナ本体12内の第1のインジェ
クタ部48および第2のインジェクタ部52を経由しな
がら空気と混合され、さらに、その混合気が下流のバー
ナヘッド16内の第3のインジェクタ部62を経由して
バーナヘッド16出口から噴出される。そして、バーナ
ヘッド16出口の近傍にたとえば火を近づけて着火させ
ると、図3に示すように、火炎90がバーナヘッド16
出口から噴出される。
【0037】本実施例のバーナ10では、ガス状燃料が
ノズル部28から噴射するときの運動エネルギーによっ
て、ソケット部材14の二股片20,20間(1次空気
導入部)から1次空気が吸引され、吸引された1次空気
は、バーナ本体12内の第1のインジェクタ部48内で
ガス状燃料と混合されて混合気となり、その混合気は第
1のインジェクタ部48の直線状筒体66の先端(下流
側端部)から下流側のバーナヘッド16へと噴出され
る。この場合、ノズル部28から噴射されたガス状燃料
と1次空気との混合気が、第1のインジェクタ部48お
よびソケット部材14(1次空気導入部)の作用によ
り、すなわち、第1のインジェクタ部48のテーパ状筒
体68から直線状筒体66を通過することによって、流
速が増加した状態で第1のインジェクタ部48の下流側
へと噴射される。そのため、ソケット部材14の二股片
20,20間(1次空気導入部)での逆火が防止され
る。
【0038】そして、第1のインジェクタ部48から噴
射された混合気は、バーナ本体12内の第2インジェク
タ部52およびバーナヘッド16内の第3インジェクタ
部62の順で通過する。このとき、2次空気導入部50
から吸引された2次空気および3次空気導入部54から
吸引された3次空気は、第1のインジェクタ部48から
噴出された混合気に混合される。この場合、第2のイン
ジェクタ部52と2次空気導入部50との作用により、
第1のインジェクタ部48から噴射された混合気は、流
速が速い状態で第2のインジェクタ部52の直線状筒体
72内いっぱいに広がる。そのため、第1のインジェク
タ部48と第2のインジェクタ部52との間に確保され
た通路51内の圧力が低圧となり、2次空気導入部54
から2次空気が吸引される。
【0039】そして、第1のインジェクタ部48から噴
射された混合気と第1のインジェクタ部48の出口付近
で混合され、第2のインジェクタ部52の直線状筒体7
2から下流側へ噴射される。この場合、第2のインジェ
クタ部52へと噴射された混合気は、第2のインジェク
タ部52のテーパ状筒体74および直線状筒体72の作
用により流速が増加された状態で、直線状筒体72から
噴射される。また、第2のインジェクタ部52の直線状
筒体72の先端から第3のインジェクタ部62の直線状
筒体80の先端(下流側端部)までの長さが、第2のイ
ンジェクタ部52の直線状筒体72の内径の2倍以上に
形成されているため、空気(1次空気,2次空気)とガ
ス状燃料との混合率が高められ、かつ、その混合気の流
速もさらに速くなる。そして、第2のインジェクタ部5
2から噴射された混合気は、バーナヘッド16内の第3
のインジェクタ部62へと噴射される。なお、2次空気
導入部50および3次空気導入部54からより多くの空
気を吸引することができるので、第2のインジェクタ部
52の直線状筒体72の先端付近での逆火が防止でき
る。
【0040】第3のインジェクタ部62へと噴射された
混合気は、第3のインジェクタ部62のテーパ状筒体8
2および直線状筒体80の作用により流速が増加された
状態で、直線状筒体80から噴射される。すなわち、第
2のインジェクタ部52および第3のインジェクタ部6
2も、それぞれ、テーパ状筒体と直線状筒体とを有する
ため、第2のインジェクタ部52および第3のインジェ
クタ部62をそれぞれ通過して噴射される混合気の流速
は増大していく。バーナヘッド16内では、第3のイン
ジェクタ部62とバーナヘッド16との間に確保された
通路65内の圧力が低圧となるので、4次空気導入部6
4から4次空気が吸引される。そのため、第3のインジ
ェクタ部62から噴射される混合気は、ガス状燃料が噴
射されるノズル支部28の軸線の延長線上、つまり、バ
ーナ本体12の軸中心線上ではなく、バーナヘッド16
の出口周縁から噴射される。つまり、混合気をバーナ本
体12の軸線延長線上で燃焼させないで、バーナ本体1
2の周縁部の延長線上で燃焼させるものである。
【0041】さらに、第3のインジェクタ部62から噴
射された混合気は、4次空気導入部64から吸引された
4次空気と混合され、下流側のバーナヘッド16の出口
へと噴出されていく。そして、噴出された混合気は、た
とえば図3で示すように、バーナヘッド16出口付近で
着火され、バーナヘッド16出口から火炎90が噴射さ
れる。混合気がバーナヘッド16出口から出て燃えると
き、更に、火炎90の周囲から拡散によって空気が取り
入れられて燃焼される。このバーナ10では、上述した
ように、ノズル部28から噴射されるガス状燃料に、1
次空気,2次空気,3次空気および4次空気などの多く
の空気を供給することが可能となり、高カロリーの熱量
が得られる。
【0042】さらに、本実施例では、4次空気導入部6
4の複数の空気導入孔64aの径を2次空気導入部50
の空気導入孔50aないし3次空気導入部54の空気導
入孔54aの径の3分の1から4分の1程度に形成する
ことによって、第2のインジェクタ部52の直線状筒体
72端部付近での混合気の燃焼が防止される。この場
合、4次空気導入部64の複数の空気導入孔64aの径
の大きさ、および、バーナ本体12の軸方向で見て、バ
ーナヘッド16の出口端から4次空気導入部64までの
長さ、つまり、バーナ本体12の軸方向の位置の設定が
重要にある。この場合、4次空気導入部64の複数の空
気導入孔64aの径の大きさが大きすぎると、「吹き消
え」現象が起こり、反対に小さすぎると、火炎に勢いが
つかなかったり、第2のインジェクタ部52の直線状筒
体72端部で燃焼する恐れがある。
【0043】図4は本願発明の他の実施例を示す斜視図
解図であり、図5は図4の実施例の要部を示す一部を切
欠いた斜視図解図である。本実施例は、上述の実施例の
バーナ10のノズル部28を接続したソケット部材1
4、バーナ本体12およびバーナヘッド16を利用した
中華料理用バーナ100である。この場合、バーナーベ
ース92の周方向に間隔を隔てて、たとえば4つの雌ね
じ部94aを有する取付け部94が配設される。また、
ソケット部材14に接続されたノズル部28の軸方向の
一端部(上流側)には、雌ねじ部94aに螺合可能な雄
ねじ部40が形成されている。そして、このノズル部2
8を取付け部94に垂直に差し込み、ノズル部28の雄
ねじ部40と取付け部94の雌ねじ部94aとを螺合さ
せることによって、中華料理用バーナ100がバーナベ
ース92に取り付けられる。
【0044】
【発明の効果】本願発明によれば、多くの空気を取り込
むことにより、高熱量の火炎を発生させることができ、
しかも、構造が簡単で、安全性に優れたバーナが得られ
る。また、本願発明によれば、1次空気導入部、2次空
気導入部、3次空気導入部および4次空気導入部から多
量の空気を取り入れることができるため、ノズル部のノ
ズル孔の径を大きく設定することが可能となる。したが
って、より一層高カロリーの熱量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例を示し、要部を半図解式縦
断面で示した側面図解図である。
【図2】図1のバーナの特に第1のインジェクタ部およ
び第2のインジェクタ部の周辺を示す部分断面図解図で
ある。
【図3】図1および図2に示すバーナの要部全体を示す
部分断面図解図である。
【図4】本願発明の他の実施例を示す斜視図解図であ
る。
【図5】図4の実施例の要部を示す一部を切欠いた斜視
図解図である。
【図6】本願発明の背景となる従来のハンドバーナの一
例を示す要部断面図解図である。
【図7】本願発明の背景となる従来のハンドバーナの他
の例を示す要部断面図解図である。
【図8】本願発明の背景となる従来のハンドバーナのさ
らに他の例を示す要部断面図解図である。
【図9】本願発明の背景となる従来のハンドバーナの別
の例を示す要部断面図解図である。
【図10】本願発明の背景となる従来のハンドバーナの
さらに別の例を示す要部断面図解図である。
【符号の説明】
10 バーナ 12 バーナ本体 14 ソケット部材 16 バーナヘッド 18 底部 20 二股片 22 貫通孔 24,30a,46,60 雌ねじ部 26,40,42,58 雄ねじ部 28 ノズル部 30 ガス導入管 32 把手部 34 ガス供給手段 36 ガス供給コック 38 ノズル部本体 38a ノズル孔 44,70,76,84 フランジ部 48 第1のインジェクタ部 50 2次空気導入部 50a 2次空気導入孔 52 第2のインジェクタ部 54 3次空気導入部 54a 3次空気導入孔 56,86 段差部 62 第3のインジェクタ部 64 4次空気導入部 64a 4次空気導入孔 66,72,80 直線状筒体 68,74,82 テーパ状筒体 68a テーパ部 78 貫通孔 88 調整部材 88a 金網部本体 88b 取付け片 90 火炎 92 バーナーベース 94 取付け部 94a 雌ねじ部 100 中華料理用バーナ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のバーナ本体、 前記バーナ本体の軸方向の一端側に配設され、ガス状燃
    料を導入するためのガス導入路、 前記ガス導入路より下流側に配設され、前記ガス状燃料
    を噴出させるノズル部、 前記ノズル部から噴出されるガス状燃料に1次空気を導
    入する1次空気導入部、 前記1次空気導入部より下流側に配設され、前記1次空
    気と前記ガス状燃料とが混合して噴出される第1のイン
    ジェクタ部、 前記1次空気導入部より下流側に配設され、前記第1の
    インジェクタ部から噴出される混合気に2次空気を導入
    する2次空気導入部、 前記第1のインジェクタ部より下流側に配設され、前記
    第1のインジェクタ部から噴出される混合気と前記2次
    空気とが混合して噴出される第2のインジェクタ部、 前記2次空気導入部より下流側に配設され、前記第2の
    インジェクタ部から噴出される混合気に3次空気を導入
    する3次空気導入部、 前記第2のインジェクタ部より下流側に配設され、前記
    第2のインジェクタ部から噴出される混合気と前記3次
    空気とが混合して噴出される第3のインジェクタ部、 前記3次空気導入部より下流側に配設され、前記第3の
    インジェクタ部から噴出される混合気に4次空気を導入
    する4次空気導入部、および前記バーナ本体より下流側
    に配設され、前記第3のインジェクタ部から噴出される
    混合気と前記4次空気とが混合して噴出され、その混合
    気が燃焼して形成される火炎を噴射するバーナヘッドを
    含む、バーナ。
  2. 【請求項2】 前記第1のインジェクタ部、前記第2の
    インジェクタ部および前記第3のインジェクタ部は、そ
    れぞれ、相対する両側面が平行な直線状筒体と、前記直
    線状筒体と連接され、相対する両側面が対称的に傾斜す
    るテーパ部を有するテーパ状筒体とを含み、前記直線状
    筒体は、前記テーパ状筒体よりも下流側に配設され、前
    記テーパ部は、上流側から下流側に向いて先細りするよ
    うに形成される、請求項1に記載のバーナ。
  3. 【請求項3】 前記直線状筒体が円筒状に形成され、前
    記テーパ状筒体が円錐台筒状に形成される、請求項2に
    記載のバーナ。
  4. 【請求項4】 前記第1のインジェクタ部のテーパ状筒
    体の大端内径は、前記第1のインジェクタ部の直線状筒
    体の内径よりも2倍以上大きく形成され、 前記第1のインジェクタ部の直線状筒体の軸方向の長さ
    は、前記第1のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略
    同じかまたは長く形成され、 前記第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の軸方向の長
    さは、前記第1のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端
    内径よりも小さく形成されることを特徴とする、請求項
    2または請求項3に記載のバーナ。
  5. 【請求項5】 前記第2のインジェクタ部の直線状筒体
    の内径は、前記第1のインジェクタ部の直線状筒体の内
    径よりも大きく、かつ、前記バーナ本体の内径よりも小
    さく形成され、 前記第1のインジェクタ部の下流側の先端部と前記第2
    のインジェクタ部の下流側の先端部との間の間隔は、第
    1のインジェクタ部の直線状筒体の内径よりも小さく形
    成されることを特徴とする、請求項2ないし請求項4の
    いずれかに記載のバーナ。
  6. 【請求項6】 前記第2のインジェクタ部の下流側の先
    端部と前記第3のインジェクタ部の下流側の先端部との
    間の間隔は、前記第2のインジェクタ部の直線状筒体の
    内径の2倍以上に形成され、 前記第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径は、前記
    第2のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略同じかま
    たは小さく形成され、 前記第3のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径
    は、前記バーナ本体の内径と略同じに形成され、 前記第3のインジェクタ部の直線状筒体の軸方向の長さ
    は、前記第3のインジェクタ部の直線状筒体の内径と略
    同じかまたは大きく形成されることを特徴とする、請求
    項2ないし請求項5のいずれかに記載のバーナ。
  7. 【請求項7】 前記第3のインジェクタ部の下流側の先
    端部は、前記バーナヘッドの軸方向の他端よりも上流側
    に所定の間隔を隔てて配設され、 前記バーナヘッドの内径は、前記第3のインジェクタ部
    の直線状筒体の内径よりも大きく形成され、 前記第3のインジェクタ部のテーパ状筒体の大端内径
    は、前記バーナヘッドの内径と略同じに形成されること
    を特徴とする、請求項2ないし請求項6のいずれかに記
    載のバーナ。
  8. 【請求項8】 前記4次空気導入部の空気導入孔の径
    は、前記2次空気導入部ないし前記3次空気導入部の空
    気導入孔の径の3分の1から4分の1程度に形成される
    ことを特徴とする、請求項2ないし請求項7のいずれか
    に記載のバーナ。
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