JPH11350366A - スチールコード - Google Patents

スチールコード

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Publication number
JPH11350366A
JPH11350366A JP10154669A JP15466998A JPH11350366A JP H11350366 A JPH11350366 A JP H11350366A JP 10154669 A JP10154669 A JP 10154669A JP 15466998 A JP15466998 A JP 15466998A JP H11350366 A JPH11350366 A JP H11350366A
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JP
Japan
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steel cord
wire
cord
strands
diameter
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JP10154669A
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English (en)
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Kaoru Mizuma
薫 水間
Hiroshi Kawatani
浩史 川谷
Muneyoshi Chiba
宗悦 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seiko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Seiko Co Ltd filed Critical Tokyo Seiko Co Ltd
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Publication of JPH11350366A publication Critical patent/JPH11350366A/ja
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/06Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
    • D07B1/0606Reinforcing cords for rubber or plastic articles
    • D07B1/0646Reinforcing cords for rubber or plastic articles comprising longitudinally preformed wires
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B2201/00Ropes or cables
    • D07B2201/20Rope or cable components
    • D07B2201/2015Strands
    • D07B2201/2022Strands coreless
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B2207/00Rope or cable making machines
    • D07B2207/20Type of machine
    • D07B2207/204Double twist winding
    • D07B2207/205Double twist winding comprising flyer

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴムとの接着性に優れたスチールコードを提供
すること。 【解決手段】本発明のスチールコードは、N本(Nは3
以上の整数)の素線2を撚り合わせてなる1×N撚り構
造のスチールコードであって、前記N本の素線2の一部
4は波付けされ、前記波付けされた素線4の線径d1
(mm)、前記N本の素線2の残り3の線径d2 (m
m)、及び前記波付けされた素線4に外接する円筒の径
3 (mm)が下記不等式に示す関係を満たすことを特
徴とする。 1.01d2 ≦d1 ≦1.10d21 +1/100≦d3 ≦d1 +40/100

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチールコードに
係り、特にゴム製品の補強材等として用いられるスチー
ルコードに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用タイヤや搬送用ベルト等
のようなゴム製品においては、補強材として、複数の素
線を撚り合わせた構造を有するスチールコードが使用さ
れている。このようなゴム製品においては、複数のスチ
ールコードは所定の間隔をあけて平行に引き揃えた状態
で配列され、それぞれのコードはゴム材により被覆され
ている。
【0003】したがって、上記ゴム製品に使用されるス
チールコードには、機械的強度に優れること、ゴム材と
の化学的な接着が良好であること、及びスチールコード
内部へのゴム材の侵入が良好であることが要求される。
すなわち、スチールコードがゴム製品の補強材として十
分に機能するためには、スチールコードとゴム材とが完
全な複合体を形成することが必要である。
【0004】上記スチールコードとしては、乗用車用空
気入りラジアルタイヤ等に用いられ単層撚りと呼ばれる
1×N(Nは3〜6の整数)撚り構造のスチールコー
ド、トラックやバス等に使用される重荷重用空気入りラ
ジアルタイヤ等に用いられ束撚りと呼ばれる1×N(N
は7〜27の整数)撚り構造のスチールコード、複層撚
りと呼ばれるl+m,l+m+n(lは1〜3の整数、
mは6〜9の整数、nは12〜15の整数)撚り構造の
スチールコード、及び多重撚りと呼ばれるm×n(m及
びnはそれぞれ3〜7の整数)撚り構造のスチールコー
ド等が知られている。
【0005】上記スチールコードはいずれもコードを構
成するそれぞれの素線を相互に密着させて撚り合わせた
所謂クローズド撚り構造であり、コード中央部や各素線
間の各所に空洞部が形成されている。そのため、例え
ば、上記スチールコードと2枚のゴムシートとを用いて
複合体シートを形成する場合、ゴム材はコードの外側表
面のみを被覆し、上記空洞部まで侵入することはない。
そのため、上記スチールコードを用いた場合、ゴム材と
の完全な複合体を形成することができない。
【0006】したがって、上記スチールコードを使用し
たゴム製品、例えば自動車用タイヤにおいては、ゴム材
とスチールコードとの接着が不十分となる。その結果、
自動車走行時にゴム材とスチールコードとが剥離する、
所謂セパレーション現象を引き起こしてタイヤ機能の著
しい低下を生ずる。また、ゴム材中の水分やタイヤの切
傷から侵入する水分がコード内部の空洞部内にまで達
し、コードの長手方向に伝播してスチールコードを腐食
させるため、機械的強度が大幅に低下するという問題を
生ずる。
【0007】このようなスチールコードとゴム材との接
着性を改善するために、例えば特開昭55−90692
号公報等において、3〜6本の素線を隣り合う素線間に
間隙が形成されるように撚り合わせた、所謂オープン撚
りコードと呼ばれる1×N(Nは3〜6の整数)構造の
スチールコードが提案されている。
【0008】上記オープン撚りのスチールコードにおい
てコード内部にゴム材を十分に侵入させるためには、各
素線間の隙間の幅を少なくとも0.01mm以上とする
ことが必要である。しかしながら、十分な幅を有する隙
間を形成した場合、以下に示す問題を生ずる。
【0009】すなわち、十分な幅の隙間を形成した場
合、素線の移動自由度が増加するため、素線の偏りが生
ずる。そのため、撚りがコードの長手方向で不均一とな
り、繰返し曲げ応力を負荷された場合に座屈を生じ易
い。また、極低荷重域でのコード伸びが大きいため、取
り扱い作業性が悪い。さらに、複合体シート成形時に加
えられる極低荷重の張力によって上記隙間が減少するた
め、コード内部へゴム材を十分に侵入させることが困難
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、ゴムとの接着性に優れた
スチールコードを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、N本(Nは3以上の整数)の素線を撚り
合わせてなる1×N撚り構造のスチールコードであっ
て、前記N本の素線の一部は波付けされ、前記波付けさ
れた素線の線径d1 (mm)、前記N本の素線の残りの
線径d2 (mm)、及び前記波付けされた素線に外接す
る円筒の径d3(mm)が下記不等式に示す関係を満た
すことを特徴とするスチールコードを提供する。
【0012】1.01d2 ≦d1 ≦1.10d21 +1/100≦d3 ≦d1 +40/100 また、本発明は、等しい線径を有するN本(Nは3以上
の整数)の素線を撚り合わせてなる1×N撚り構造のス
チールコードであって、前記N本の素線の一部は波付け
され、前記波付けされた素線の波付け前の引張り強さσ
1 (kgf/cm2 )、前記N本の素線の残りの引張り
強さσ2 (kgf/cm2 )、前記3〜7本の素線の線
径d1 (mm)、及び前記波付けされた素線に外接する
円筒の径d3 (mm)が下記不等式に示す関係を満たす
ことを特徴とするスチールコードを提供する。
【0013】1.03σ2 ≦σ1 ≦1.20σ21 +1/100≦d3 ≦d1 +40/100 上記スチールコードにおいて好ましい態様を以下に示
す。
【0014】(1)その長軸に垂直な断面が楕円状であ
り、前記楕円の長径D1 と短径D2 との比D1 /D2
下記範囲内にあること。 1.00≦D1 /D2 ≦2.20 (2)前記Nは3〜7の整数であり、かつ単層撚り構造
を有すること。 (3)前記Nは8〜27の整数であり、かつ束撚り構造
を有すること。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
しながらより詳細に説明する。図1に、本発明の第1の
実施形態に係るスチールコードの断面図を示す。図1に
おいて、スチールコードは3本の素線2が撚り合わされ
た1×3撚り構造を有している。3本の素線2のうちの
2本(素線3)は波付けされておらず、1本の素線(素
線4)は波付けされている。
【0016】このように本発明の第1の実施形態に係る
スチールコードにおいては、コードを構成する複数の素
線2の一部が波付けされているため、素線3と素線4と
の間にコードの長手方向に沿って周期的に隙間が形成さ
れる。また、上述のように、このスチールコードは形付
けのみされた素線3と波付けした素線4とで構成される
ため、素線3と素線4との間に十分な隙間を形成した場
合においても、素線の移動は生じにくい。
【0017】したがって、本発明の第1の実施形態に係
るスチールコードは、繰返し曲げ応力を負荷されても座
屈を生じにくい。また、コードの長手方向に極低荷重が
付与されたとしても、コード伸びが小さいため取り扱い
作業性が良好である。さらに、コードの長手方向に極低
荷重の張力が付与されたとしても、上記隙間がゴム浸透
に必要な量以下に減少することがないため、コード内部
へゴム材を十分に侵入させることが可能である。
【0018】しかしながら、素線4に波付けを施すと、
その引張り強さの低下を生ずる。すなわち、スチールコ
ードの切断荷重の低下を生ずる。これに対し、本発明の
第1の実施形態によると、波付けされる素線4として、
それ以外の素線3の線径よりも大きな線径を有するもの
が選定される。したがって、本発明の第1の実施形態に
係るスチールコードによると、切断荷重が不十分となる
ことはない。
【0019】ここで、波付け前の素線4の引張り強さを
σ1 とした場合、素線4の切断荷重、すなわち長手方向
に張力を加えた場合に切断を生ずる荷重W1 はσ1 ×π
/4×d1 2 で示される。また、素線3と波付け前の素
線4とで引張り強さが等しいとすると、素線3の切断荷
重W2 はσ1 ×π/4×d2 2 で示される。
【0020】通常、波付けによる素線4の引張り強さの
低下は3〜20%程度であるので、1.03×W2 ≦W
1 ≦1.20×W2 なる関係を満たすように素線3,4
の線径を制御することにより、波付け後の素線4と素線
3とで切断荷重を等しくすることができる。すなわち、
1.01d2 ≦d1 ≦1.10d2 なる関係を満たすよ
うに素線3,4の線径を制御することにより、十分な切
断荷重を有するスチールコードを得ることができる。
【0021】次に、図2を参照しながら本発明の第2の
実施形態について説明する。なお、図2は、本発明の第
2の実施形態に係るスチールコードを示す断面である。
図2に示すスチールコードも、図1に示すスチールコー
ドと同様に3本の素線2が撚り合わされた1×3撚り構
造を有している。また、3本の素線2のうちの2本(素
線3)は形付けされ、1本の素線(素線4)は波付け及
び形付けされている。
【0022】したがって、第1の実施形態において説明
したのと同様に、本発明の第2の実施形態に係るスチー
ルコードは、繰返し曲げ応力を負荷されても座屈を生じ
にくい。また、コードの長手方向に極低荷重が付与され
たとしても、コード伸びが小さいため取り扱い作業性が
良好である。さらに、コードの長手方向に極低荷重の張
力が付与されたとしても、上記隙間がゴムが浸透するの
に必要な量以下に減少することがないため、コード内部
へゴム材を十分に侵入させることが可能である。
【0023】上記第1の実施形態においては、十分な切
断荷重を有するスチールコードを得るために、素線3,
4の線径を制御した。それに対し、本発明の第2の実施
形態によると、素線3と波付けされる素線4とに線径の
等しいものが用いられ、素線4として、波付け前におい
て素線3の引張り強さよりも大きな引張り強さを有する
ものが選定される。このように素線4を選定した場合、
線径を大きくすることなく十分な切断荷重を得ることが
できる。すなわち、本発明の第2の実施形態に係るスチ
ールコードによると、素線4の線径を大きくすることな
く十分な切断荷重を得ることができるのである。
【0024】ここで、波付け前の素線4の引張り強さを
σ1 、素線3の引張り強さをσ2 とした場合、素線3と
素線4とでは線径が等しいので、素線4の切断荷重W1
はσ1 ×π/4×d1 2 で示され、素線3の切断荷重W
2 はσ2 ×π/4×d1 2 で示される。
【0025】上述のように、通常、波付けによる素線4
の引張り強さの低下は3〜20%程度であるので、1.
03×W2 ≦W1 ≦1.20×W2 なる関係を満たすよ
うに素線3,4の引張り強さを制御することにより、波
付け後の素線4と素線3とで切断荷重を等しくすること
ができる。すなわち、1.03σ2 ≦σ1 ≦1.20σ
2 なる関係を満たすように素線3,4の引張り強さを制
御することにより、十分な切断荷重を有するスチールコ
ードを得ることができる。
【0026】以上説明した第1及び第2の実施形態にお
いて、素線4の線径d1 (mm)と、波付けされた素線
4に外接する円筒の径d3 (mm)とは下記不等式に示
す関係を満たす。
【0027】d1 +1/100≦d3 ≦d1 +40/1
00 d1 及びd3 が上記関係を満たす場合、切断荷重の過剰
な低下を生ずることなく、スチールコードに十分な幅の
隙間を形成することができる。
【0028】また、上記第1及び第2の実施形態におい
て、スチールコードの長軸に垂直な断面の長径D1 と短
径D2 との比D1 /D2 が下記範囲内にあることが好ま
しい。
【0029】1.00≦D1 /D2 ≦2.20 D1 /D2 が上記範囲内にある場合、ゴム材との接着性
をより向上させることができる。
【0030】さらに、上記第1及び第2の実施形態にお
いては、1×3構造の単層撚りスチールコードについて
説明したが、他の構造を有するものであってもよい。す
なわち、1×N(Nは3〜7の整数)構造の単層撚りス
チールコードであってもよく、1×N(Nは8〜27の
整数)構造の束撚りスチールコードであってもよい。い
ずれの場合においても上述した効果を得ることができ
る。
【0031】また、波付けによるコードの切断荷重の低
下を防止するために、第1の実施形態においては素線4
の線径をより大きくし、第2の実施形態においては素線
4の引張り強さをより大きくしたが、これらを組み合せ
ることも可能である。また、波付けは、3次元のスパイ
ラルでも、2次元のクリンプでもよい。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)図3に示すスチールコード製造装置を用い
て図1に示す1×3撚り構造のスチールコードを作製し
た。なお、図3は、本発明の実施例に係るスチールコー
ド製造装置を概略的に示す図である。
【0033】図3に示すスチールコード製造装置による
と、素線3,4はボビンa1 ,a2,b1 からプリフォ
ーマ6、鏡板7、及びボイス8を経由して撚線機10へ
と供給される。ボビンb1 から供給される素線4はプリ
フォーマ6へ到達する前にクリンプギヤ等を用いた波付
け装置5により波付けを施される。また、全ての素線
3,4はプリフォーマ6において、コードに必要な形付
けを施される。
【0034】撚線機10は、ボイス8からの素線3,4
の供給方向を回転軸として回転可能である。したがっ
て、撚線機10を回転させることにより、ボイス8から
供給される素線3,4は撚り合わされてスチールコード
11を形成する。スチールコード11は、オーバーツイ
スタ12により撚りを調節された後、ロール13,15
間に配置された通常ならしロール或いは偏平ならしロー
ル14を経てコイルボビン17に巻き取られる。
【0035】上記スチールコード製造装置により、引張
り強さが358.0kgf/mm2であり、線径が0.
27mmの素線を用いて1×3構造のスチールコードを
作製した。その結果、波付けを行わなかった素線の切断
荷重は20.5kgfから19.5kgfへと減少し
た。すなわち、切断荷重は4.9%減少した。また、波
付けを施した素線においては、波付け前において20.
5kgfであった切断荷重は、波付け・コード形成後に
おいて18.1kgfまで減少した。すなわち、波付け
を施した素線の切断荷重は11.9%減少した。以上か
ら、波付けを施すことによる素線の切断荷重の減少率が
7.0%であることが分かった。
【0036】次に、波付けを施す素線4の波付け前の切
断荷重が、他の素線3のコード形成前の切断荷重に対し
て7.0%程度高くなるように、素線4を選定してスチ
ールコード11を作製した。すなわち、本実施例におい
ては、素線3,4として同じ引張り強さ(358.0k
gf/mm2 )を有するものを用い、素線4の線径d1
を0.28mm、素線3の線径d2 を0.27mmとし
て、コード作製前の素線3の切断荷重を20.5kg
f、波付け前の素線4の切断荷重を21.9kgfとし
た。また、素線4に外接する円筒の径d3 が0.31m
mとなるように波付けを行った。さらに、形成したスチ
ールコード11は偏平化することなく巻き取った。
【0037】以上のようにして作製したスチールコード
11において、素線3,4の切断荷重はともに19.5
kgfであった。また、このスチールコード11につい
て切断荷重とゴム浸透性とを調べたところ、切断荷重は
58.5kgfであり、ゴム浸透性は90%であった。
なお、ゴム浸透性とは、スチールコード11に形成され
た空隙のゴム材による充填率を示している。
【0038】(実施例2)図3に示すスチールコード製
造装置を用いて図1に示すスチールコードを作製した。
本実施例においては、実施例1で行ったのと同様にして
スチールコード11を形成した後、偏平ならしロール1
4により、その長軸に垂直な断面の長径D1 が0.81
mm、短径D2 が0.60mmとなるようにスチールコ
ード11を偏平化した。
【0039】以上のようにして作製したスチールコード
11について切断荷重とゴム浸透性とを調べたところ、
切断荷重は58.0kgfであり、ゴム浸透性は95%
であった。
【0040】(実施例3)図3に示すスチールコード製
造装置を用いて図2に示すスチールコードを作製した。
本実施例においては、素線3,4として同じ線径d1
(0.27mm)を有するものを用い、素線4の引張り
強さσ1 を383kgf/mm2 、素線3の引張り強さ
σ2 を358kgf/mm2 とした。すなわち、素線3
の切断荷重は20.5kgfであり、素線4の切断荷重
は21.9kgfである。また、素線4に外接する円筒
の径d3 が0.30mmとなるように波付けを行った。
さらに、形成したスチールコード11は偏平化すること
なく巻き取った。
【0041】以上のようにして作製したスチールコード
11において、素線3,4の切断荷重はともに19.5
kgfであった。また、このスチールコード11につい
て切断荷重とゴム浸透性とを調べたところ、切断荷重は
58.5kgfであり、ゴム浸透性は90%であった。
【0042】(実施例4)図3に示すスチールコード製
造装置を用いて図2に示すスチールコードを作製した。
本実施例においては、実施例3で行ったのと同様にして
スチールコード11を形成した後、偏平ならしロール1
4により、その長軸に垂直な断面の長径D1 が0.79
mm、短径D2 が0.61mmとなるようにスチールコ
ード11を偏平化した。
【0043】以上のようにして作製したスチールコード
11にについて切断荷重とゴム浸透性とを調べたとこ
ろ、切断荷重は58.0kgfであり、ゴム浸透性は9
5%であった。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスチール
コードは1×N撚り構造を有し、コードを構成する素線
の一部は所定の大きさの波付けを施されている。そのた
め、波付けされた素線と他の素線との間にコードの長手
方向に沿って周期的に十分な大きさの隙間が形成され
る。したがって、コードの長手方向に極低荷重の張力が
付与されたとしても上記隙間がゴムが浸透するのに必要
な量以下に減少することがなく、コード内部へゴム材を
十分に侵入させることが可能である。すなわち、本発明
によると、ゴムとの接着性に優れたスチールコードが提
供される。
【0045】また、本発明のスチールコードは、繰返し
曲げ応力を負荷されても座屈を生じにくい。さらに、コ
ードの長手方向に極低荷重が付与されたとしても、コー
ド伸びが小さいため取り扱い作業性が良好である。
【0046】また、本発明のスチールコードにおいて、
波付けを施される素線は、波付け前におけるその切断荷
重が他の素線の切断荷重に対してより大きくなるように
選定される。そのため、波付けを施すことにより素線の
切断荷重が減少しても、得られるコードの切断荷重が不
十分となることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るスチールコード
を示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るスチールコード
を示す断面図。
【図3】本発明の実施例に係るスチールコード製造装置
を概略的に示す図。
【符号の説明】
1 ,a2 ,b1 ,17…ボビン 2〜4…素線 5…形付け装置 6…プリフォーマ 7…鏡板 8…ボイス 10…撚線機 11…スチールコード 12…オーバーツイスタ 13,15…ロール 14…偏平ならしロール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N本(Nは3以上の整数)の素線を撚り
    合わせてなる1×N撚り構造のスチールコードであっ
    て、 前記N本の素線の一部は波付けされ、 前記波付けされた素線の線径d1 (mm)、前記N本の
    素線の残りの線径d2(mm)、及び前記波付けされた
    素線に外接する円筒の径d3 (mm)が下記不等式に示
    す関係を満たすことを特徴とするスチールコード。 1.01d2 ≦d1 ≦1.10d21 +1/100≦d3 ≦d1 +40/100
  2. 【請求項2】 等しい線径を有するN本(Nは3以上の
    整数)の素線を撚り合わせてなる1×N撚り構造のスチ
    ールコードであって、 前記N本の素線の一部は波付けされ、 前記波付けされた素線の波付け前の引張り強さσ1 (k
    gf/cm2 )、前記N本の素線の残りの引張り強さσ
    2 (kgf/cm2 )、前記3〜7本の素線の線径d1
    (mm)、及び前記波付けされた素線に外接する円筒の
    径d3 (mm)が下記不等式に示す関係を満たすことを
    特徴とするスチールコード。 1.03σ2 ≦σ1 ≦1.20σ21 +1/100≦d3 ≦d1 +40/100
  3. 【請求項3】 その長軸に垂直な断面が楕円状であり、
    前記楕円の長径D1と短径D2 との比D1 /D2 が下記
    範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載
    のスチールコード。 1.00≦D1 /D2 ≦2.20
  4. 【請求項4】 前記Nは3〜7の整数であり、かつ単層
    撚り構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載のスチールコード。
  5. 【請求項5】 前記Nは8〜27の整数であり、かつ束
    撚り構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載のスチールコード。
JP10154669A 1998-06-03 1998-06-03 スチールコード Pending JPH11350366A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10154669A JPH11350366A (ja) 1998-06-03 1998-06-03 スチールコード

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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