JPH11349807A - 耐候性に優れた黒着色ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

耐候性に優れた黒着色ポリアミド樹脂組成物

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JPH11349807A
JPH11349807A JP16779798A JP16779798A JPH11349807A JP H11349807 A JPH11349807 A JP H11349807A JP 16779798 A JP16779798 A JP 16779798A JP 16779798 A JP16779798 A JP 16779798A JP H11349807 A JPH11349807 A JP H11349807A
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copper
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JP16779798A
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Osamu Fujii
修 藤井
Katsuie Nishiobino
勝家 西帯野
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的特性、外観および耐候性に優れた黒着
色ポリアミド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリアミドを30〜70重量部、
(B)ガラス繊維、マイカ、タルク、カオリン、ワラス
トナイトのうちから選ばれる少なくとも1種の無機充填
剤を70〜30重量部、(C)銅化合物を該銅化合物中
の銅を基準として(A)に対して10〜1000pp
m、(D)ホスファイト化合物を(A)に対して10〜
10000ppm、(E)カーボンブラックを(A)お
よび(B)の総量100重量部に対して0.05〜10
重量部、および(F)特定構造の銅フタロシアニン誘導
体を(E)100重量部に対して5〜100重量部含む
ことを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、初期外観に優れ、
金属代替が可能な機械的物性を有し、且つ屋外、特に降
雨に曝される使用条件下でも、黒色の退色が少ない成形
品を得ることができる黒着色ポリアミド樹脂組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、機械的および熱的性
質並びに耐油性に優れているため、自動車や電気・電子
製品等の部品に広く用いられている。また、ポリアミド
にガラス繊維を配合した強化ポリアミド樹脂は、機械的
特性、耐熱性、耐薬品性等が大きく向上することによ
り、従来金属製であった部品を、軽量化および工程の合
理化等の観点から代替することも可能となり、近年積極
的に検討が進められている。
【0003】特に、屋外の用途に利用される場合には黒
色の着色成形品の形で利用されることが多い。その為、
最も安価に、かつ容易に耐候性を改善する手段としてカ
ーボンブラックを添加することが行われている。しかし
ながら、カーボンブラック単独では、特に高濃度にガラ
ス繊維等の無機充填剤を配合したポリアミド樹脂の場合
に、それを用いて得られる成形品の表面に無機充填剤が
露出しやすい欠点がある。このため、アジン系染料、や
銅フタロシアニン系染料等の有機染料単独またはカーボ
ンブラックとの併用による利用も盛んに検討されてい
る。
【0004】例えば、ポリアミド樹脂にカーボンブラッ
クとニグロシンを配合した成形用配合物(特公昭60−
43379号公報)や、繊維強化したポリアミド樹脂を
黒着色し成形品の外観性を高めた例としては、ポリアミ
ドとガラス繊維、カーボンブラック、およびニグロシン
からなる強化良外観黒色ポリアミド樹脂組成物(特開平
4−370148号公報)などが提案されている。しか
しながら、ニグロシンなどのアジン系染料を用いた黒着
色成形品は屋外、特に降雨に曝される条件で使用された
際には、その表面にクラックが発生し、退色が進み、著
しく白化してしまうという問題点があった。特にガラス
繊維等の無機充填剤を高濃度に配合した場合にはガラス
繊維等の無機充填剤の浮き出しも顕著となり、金属製品
の代替化として強化ポリアミド樹脂を利用した成形品を
使用する場合には大きな問題点であった。
【0005】また、靱性改善の目的で、銅フタロシアニ
ン系染料とカーボンブラックを用いる方法が特公平6−
35541号公報や特公平6−35540号公報に開示
されている。しかしながら、これら銅フタロシアニン系
染料とカーボンブラックによる黒着色においては、無機
充填剤で強化されたポリアミド樹脂組成物における成形
品外観や耐候性の改良に対して何ら示唆されておらず、
成形品外観と耐候性を同時に満足することはでなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、屋
外、特に降雨に曝される使用条件下でも、黒色の退色が
少なく成形品外観に優れたポリアミド樹脂組成物を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
対して鋭意検討した結果、黒着色された無機充填剤強化
のポリアミド樹脂において、銅化合物とホスファイト型
化合物を特定量配合し、かつ、カーボンブラックと特定
の銅フタロシアニン誘導体で黒着色することで、屋外、
特に降雨に曝される使用条件下でも黒色の退色が少な
く、外観の優れた成形品を得ることが出来るポリアミド
樹脂組成物を見出し、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明の第一は、(A)ポリア
ミドを30〜70重量部、(B)ガラス繊維、マイカ、
タルク、カオリン、ワラストナイトのうちから選ばれる
少なくとも1種の無機充填剤を70〜30重量部、
(C)銅化合物を該銅化合物中の銅を基準として(A)
に対して10〜1000ppm、(D)ホスファイト化
合物を(A)に対して10〜10000ppm、(E)
カーボンブラックを(A)および(B)の総量100重
量部に対して0.05〜10重量部、および(F)一般
式(I)および/または(II)で表される銅フタロシ
アニン誘導体を(E)100重量部に対して5〜100
重量部含むことを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成
物に関する。 CuPc−(−X−NR1 2 n (I) CuPc−(−SO2 −NR3 4 n (II) [式中、CuPcは置換または無置換の銅フタロシアニ
ン残基、Xは−CH2 −、−CH2 −CH2 −COO−
2 4 −または−CH2 −CH2 −COO−C3 6
−、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に水素原子、
無置換アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル
基、アルキルアリール基、アリール基、アルコキシアル
キル基または複素環残基、R4 はアルキルアリール基、
アリール基、アルコキシアルキル基または複素環残基を
示し、しかもR1 とR2 、R3 とR4は相互に結合して
置換または無置換の複素環を形成してもよい。n は1〜
4(平均値)を示す。]
【0009】本発明の第二は、ポリアミド(A)が、(a
1)結晶化温度が210℃以下で、且つそのモノマー構造
単位に芳香環を含む半芳香族ポリアミド85〜100重
量%、および(a2)結晶化温度が210℃以下である脂肪
族ポリアミド0〜15重量%からなるポリアミドからな
るポリアミドであることを特徴とする本発明の第一に記
載の黒着色ポリアミド樹脂組成物に関する。本発明の第
三は、半芳香族ポリアミド(a1)が、アジピン酸およびヘ
キサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンアジ
パミド単位70〜95重量%、およびイソフタル酸およ
びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレン
イソフタラミド単位5〜30重量%から構成される半芳
香族ポリアミドであることを特徴とする本発明の第二に
記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるポリアミド(A)は特に限定されないが、例
えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド61
0、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド1
2、ポリアミド46、ポリアミドMXD6、テレフタル
酸とヘキサメチレンジアミンを重合してなるポリアミド
(以下ポリアミド6T)、ヘキサメチレンジアミンとイ
ソフタル酸を重合してなるポリアミド(以下ポリアミド
6I)などのホモポリマーの単独、またはこれらのブレ
ンド物等が挙げられる。また、上記ポリアミドを成分と
した共重合体単独または、該共重合体同士のブレンド、
共重合体とホモポリマーのブレンド物等を用いることが
できる。
【0011】より好ましくは、ポリアミド(A)は、(a
1)結晶化温度が210℃以下で、且つそのモノマー構造
単位に芳香環を含む半芳香族ポリアミド85〜100重
量%、および(a2)結晶化温度が210℃以下で、且つそ
のモノマー構造単位に芳香環を含まない脂肪族ポリアミ
ド0〜15重量%からなるポリアミドである。該ポリア
ミドは、特に無機充填剤の配合量が多い場合において
も、外観の良好な成形品を得ることができる。本発明に
用いられるポリアミドの結晶化温度は、日本工業規格
(JIS)K7121に準じ、DSCを用いて、融点+
20℃の温度で5分保持した後、20℃/分の降温速度
で測定した結晶化ピークトップ温度をいう。本発明の(a
1)結晶化温度が210℃以下で、且つそのモノマー構造
単位に芳香環を含む半芳香族ポリアミドについてさらに
詳しく以下に説明する。
【0012】結晶化温度が210℃以下で芳香環をその
モノマー構造単位に含む半芳香族ポリアミドとしては、
例えばテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとから得
られるヘキサメチレンテレフタラミド単位(以下6T成
分と記す)、イソフタル酸およびヘキサメチレンジアミ
ンから得られるヘキサメチレンイソフタラミド単位(以
下6I成分と記す)、アジピン酸とメタキシリレンジア
ミンとから得られるメタキシリレンアジパミド単位(以
下MXD6成分と記す)から選ばれた少なくとも1つを
含む半芳香族ポリアミド、および前記6T成分、6I成
分、およびMXD6成分から選ばれた少なくとも1つ
と、アジピン酸およびヘキサメチレンジアミンから得ら
れるヘキサメチレンアジパミド単位(以下66成分と記
す)との共重合体であり、各単位の単独重合体および/
または共重合体とのブレンドでもよい。
【0013】本発明において特に好ましい半芳香族ポリ
アミド(a1)としては、66成分が70〜95重量%、お
よび6I成分が5〜30重量%の範囲であるポリアミド
66/6I共重合体であり、特に好ましいのは、66成
分が72〜93重量%、6I成分が7〜28重量%の範
囲である共重合体である。6I成分が5重量%より少な
いと、吸水後の実使用下において強度剛性が低下し、ま
た成形時の成形収縮率が大きく反り変形等の問題が生じ
る。特に、大型の成形品になればなるほどわずかな樹脂
の成形収縮率の差で成形品全体が大きく反り、その問題
は大きくなる。6I成分が30重量%より多いと、水に
よる温度調節のされた100℃以下の温度にある金型を
使って成形した場合等、無機充填剤が成形品表面上に浮
き上がりやすくなり十分表面光沢性の満足された成形品
が得られなくなる。更に、金型内で十分冷却時間を取ら
なければ成形品が金型から離型しなくなり、生産性が悪
くなる。
【0014】次に結晶化温度が210℃以下である脂肪
族ポリアミド(a2)について説明する。これらの例として
は、ポリアミド6、ポリアミド610、ポリアミド61
2、ポリアミド66/6共重合体、またはこれらのブレ
ンド物等が挙げられる。本発明において使用するポリア
ミド(A)中には前記脂肪族ポリアミド(a2)を0〜15
重量%含有させることができる。15重量%を超える場
合には、機械的物性が低下し、更に降雨を伴う耐候性で
の黒退色が著しく好ましくない。
【0015】本発明に用いるポリアミドを製造する方法
としては、例えばアジピン酸、イソフタル酸とヘキサメ
チレンジアミンの塩から溶融重合法、固相重合法、塊状
重合法、溶液重合法、またはこれらを組み合わせた方法
等、種々の重縮合を行うことができる方法が利用でき
る。 また、アジピン酸クロライド、イソフタル酸クロ
ライドとヘキサメチレンジアミンから溶液重合、界面重
合等の方法によっても得ることができる。これらの中で
好ましくは、溶融重合もしくは溶融重合と固相重合の組
み合わせによる方法が経済的にも好ましい。
【0016】本発明に用いるポリアミドの分子量は、硫
酸溶液粘度ηr(ポリマー1gに対して95.5%硫酸
100ml、25℃測定)で1.5〜3.5、好ましく
は1.8〜3.0、更に好ましくは2.0〜2.8の範
囲である。ηrが1.5より低いと樹脂組成物が脆くな
り、更に、成形時にシリンダーのノズル先端からのドロ
ーリングが激しくなり成形できなくなる。また、ηrが
3.5より高いと樹脂の溶融粘度が高くなり過ぎて成形
時に金型のデザインによっては、部分的に無機充填剤の
浮き上がりが見られ表面光沢性が低下し好ましくない。
ポリアミド(A)の配合量としては30〜70重量部の
範囲であり、好ましくは35〜67重量部である。30
重量部より配合量が少ない場合には樹脂の流動性が悪く
なり薄肉部への樹脂の充填が困難となるばかりでなく、
表面光沢性の良い成形品を得ることが困難となる。又、
70重量部より多いと金属代替可能な外装材料として強
度剛性が不足する。
【0017】本発明に用いられる無機充填剤(B)は、
ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、タルク、カオリン、ワ
ラストナイトのうちから選ばれる少なくとも1種の無機
充填剤であり、ガラス繊維とマイカ、ガラス繊維とカオ
リンまたは焼成カオリン、ガラス繊維とワラストナイト
のように併用して用いることもできる。中でもガラス繊
維が好ましい。ガラス繊維は、通常熱可塑性樹脂に使用
されているものを使うことができ、繊維径や長さに特に
制限はなく、例えば直径が5〜25μのチョップドスト
ランド、ロービング、ミルドファイバーのいずれを使用
しても良い。チョップドストランドを用いる場合には、
その長さが0.1〜6mmの範囲で適宜選択して用いる
ことができる。
【0018】無機充填剤は、その表面に通常公知のシラ
ン系カップリング剤を付着させたものを用いても良い。
例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランなどが利用できる。無機充填剤の配合量
としては30〜70重量部であり、好ましくは33〜6
5重量部である。30重量部より配合量が少ない場合に
は金属代替可能な材料として強度剛性が不足する。又、
70重量部より多いと樹脂の流動性が悪くなり薄肉部へ
の樹脂の充填が困難となるばかりでなく、表面光沢性の
良い成形品を得ることが困難となる。
【0019】本発明で用いる銅化合物(C)としては、
塩化銅、臭化銅、フッ化銅、ヨウ化銅、チオシアン酸
銅、硝酸銅、酢酸銅、ナフテン酸銅、カプリン酸銅、ラ
ウリン酸銅、ステアリン酸銅、アセチルアセトン銅、酸
化銅(I)、および酸化銅(II)などが例示できる
が、これらの中では特にハロゲン化銅、酢酸銅が好適に
使用できる。上記銅化合物の添加量はポリアミドに対し
て、銅化合物を銅化合物中の銅を基準として10〜10
00ppm、好ましくは50〜800ppmの範囲であ
る。添加量が10ppm未満に場合には耐候性改良の効
果が充分に得られず、また添加量が1000ppmを超
える場合には耐候性改良効果が飽和してしまうととも
に、金属に対する腐食、例えば重合反応器、押出機、成
形機等の金属腐食、成形品内にインサートされた金属の
腐食が起こり易くなる。
【0020】また、本発明において銅化合物(C)は、
ヨウ素化合物と併用して用いることが好ましい。ヨウ素
化合物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化マグ
ネシウム、ヨウ化アンモニウムなどが例示でき、ヨウ素
単体でも良い。好ましくは、ヨウ化カリウムである。ヨ
ウ素化合物の配合量としては、ポリアミドに対してヨウ
素元素と銅元素のグラム原子比率([ヨウ素]/
[銅])が5〜30の範囲、好ましくは10〜25の範
囲である。5より小さくなると十分な耐候性改善効果が
えられず、30より大きくなると金属に対する腐食、例
えば重合反応器、押出機、成形機等の金属腐食、成形品
内にインサートされた金属の腐食が起こり易くなる。
【0021】本発明で用いるホスファイト化合物(D)
に特に制限はないが、例えば、トリオクチルホスファイ
ト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイ
ト、オクチルージフェニルホスファイト、トリスイソデ
シルホスファイト、フェニルジオクチルホスファイト、
フェニルジイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリ
デシル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスフ
ァイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジフェニ
ルトリデシルホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(2、4ージーtーブチルフェニルホスファイト)、ト
リス(ブトキシエチル)ホスファイト、テトラトリデシ
ルー4、4’ーブチリデンビス(3ーメチルー6ーtー
ブチルフェノール)ージホスファイト、4、4’ーイソ
プロピリデンージフェノールアルキルホスファイト(但
し、アリキルは炭素数12〜15程度)、4、4’ーイ
ソプロピリデンビス(2ーtーブチルフェノール)・ジ
(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ビフェニ
ル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)1、1、3ー
トリス(2ーメチルー5ーtーブチルー4ーヒドロキシ
フェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(トリデシ
ル)ー4、4’ーブチリデンビス(3ーメチルー6ーt
ーブチルフェノール)ジホスファイト、テトラ(炭素数
1〜15混合アルキル)ー4、4’ーイソプロピリデン
ジフェニルジホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニ
ルフェニル)ホスファイト、4、4’ーイソプロピリデ
ンビス(2ーtーブチルフェノール)・ジ(ノニルフェ
ニル)ホスファイト、9,10ージーヒドロー9ーオキ
サー9ーオキサー10ーホスファフェナンスレンー10
ーオキサイド、トリス(3、5ージーtーブチルー4ー
ヒドロキシフェニル)ホスファイト、水素化ー4、4’
ーイソプロピリデンジフェンールポリホスファイト、ビ
ス(オクチルフェニル)・ビス(4、4’ブチリデンビ
ス(3ーメチルー6ーtーブチルフェノール))・1、
6ーヘキサンオールジフォスファイト、ヘキサトリデシ
ルー1、1、3ートリス(2ーメチルー4ーヒドロキシ
ー5ーtーブチルフェノール)ジホスファイト、トリス
(4、4’ーイソプロピリデンビス(2ーtーブチルフ
ェノール))ホスファイト、トリス(1、3ーsテアロ
イルオキシイソプロピル)ホスファイト、9、10ージ
ヒドロー9ーホスファフェナンスレンー10ーオキサイ
ド、およびテトラキス(2、4ージーtーブチルフェニ
ル)4、4’ービフェニレンジホスファイトなどが挙げ
られる。
【0022】さらに、好ましいホスファイト化合物とし
てペンタエリスリトール型ホスファイト化合物が挙げら
れる。ペンタエリストール型ホスファイト化合物の具体
的な例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェニル・フェニル・ペンタエリスリトールジホスファ
イト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・
メチル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2−エチルヘ
キシル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・イソデシル・
ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェニル・ラウリル・ペンタエリ
スリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル・イソトリデシル・ペンタエリスリ
トールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェニル・ステアリル・ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェニル・シクロヘキシル・ペンタエリスリトールジホス
ファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル・ベンジル・ペンタエリスリトールジホスファイト、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・エチル
セロソルブ・ペンタエリスリトールジホスファイト、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・ブチル
カルビトール・ペンタエリスリトールジホスファイト、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・オクチ
ルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、
2,6−ジ−t−ブチル−4 −メチルフェニル・ノニル
フェニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−
t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェニル・2,6−ジ−t−ブチルフェニル・ペンタ
エリスリトールジホスファイト、2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェニル・2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル・ペンタエリスリトールジホスファイト、2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・2,4−ジ−t
−オクチルフェニル・ペンタエリスリトールジホスファ
イト、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル・
2−シクロヘキシルフェニル・ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフ
ェニル・フェニル・ペンタエリストリトールジホスファ
イト、ビス(2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ−t−オクチル−4 −メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
中でも、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4 −メチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4 −エチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−
t−アミル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−オクチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イトが挙げられ、特にビス(2,6−ジ−t−ブチル−
4 −メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イトが好ましい。
【0023】上記ホスファイト化合物の添加量は(A)
ポリアミドに対して10〜10000ppm、好ましく
は500〜8000ppmである。添加量が10ppm
未満の場合には使用される部品の、表面の仕上げ状態
や、部品が置かれる環境によっては耐候性が充分ではな
い場合がある。より高い耐候性が必要な場合は1000
0ppmを上限にホスファイト化合物を添加することで
さらに耐候性が改善される。しかしながら、ホスファイ
ト化合物の添加量が10000ppmを超える場合には
耐候性改良効果が飽和してしまう。また重合、溶融混練
等の製造時や、溶融成形加工時に分子量が異常に増大し
てしまう場合があり、該分子量の増大のため、流動性が
低下し、外観が損なわれたり、場合によっては成形自体
が困難となる。
【0024】本発明で用いるカーボンブラック(E)
は、特に限定されるものではないが、例えば、平均粒径
が10μm〜40μmの範囲、比表面積が50〜300
2 /g(BET吸着法)の範囲、吸油量(ジブチルフ
タレートを用いた測定値)が50cc/ 100g〜15
0cc/ 100gの範囲であるものが使用できる。本発
明において、カーボンブラックの添加量は、(A)およ
び(B)の総量100重量部に対し、0.05〜10重
量部、好ましくは0.1〜5重量部である。添加量が上
記0.05重量部未満であると耐候性の改良効果が充分
発揮されず、また添加量が上記10重量部を超えると強
度、剛性等を損ねることとなり好ましくない。
【0025】本発明で用いる銅フタロシアニン誘導体
(F)は、下記一般式(I)または(II)で表される
銅フタロシアニン誘導体である。 CuPc−(−X−NR1 2 n (I) CuPc−(−SO2 −NR3 4 n (II) [式中、CuPcは置換または無置換の銅フタロシアニ
ン残基、Xは−CH2 −、−CH2 −CH2 −COO−
2 4 −または−CH2 −CH2 −COO−C3 6
−、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に水素原子、
無置換アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル
基、アルキルアリール基、アリール基、アルコキシアル
キル基または複素環残基、R4 はアルキルアリール基、
アリール基、アルコキシアルキル基または複素環残基を
示し、しかもR1 とR2 、R3 とR4は相互に結合して
置換または無置換の複素環を形成してもよい。n は1〜
4(平均値)を示す。]
【0026】本発明における銅フタロシアニン誘導体の
例としては、例えば(アルキル)フタルイミドメチル銅
フタロシアニン、ジアルキルアミノメチル銅フタロシア
ニン、(アルキル)アニリノスルファモイル銅フタロシ
アニン、ジアルキルアミノプロピルスルホンアミド銅フ
タロシアニン等が挙げられる。なかでも成形品外観の点
で(アルキル)アニリノスルファモイル銅フタロシアニ
ン、アルコキシプロピルスルホンアミド銅フタロシアニ
ン、ジアルキルアミノプロピルスルホンアミド銅フタロ
シアニン等の銅フタロシアニンスルホンアミド誘導体が
好ましい。
【0027】本発明で用いる銅フタロシアニン誘導体の
製造方法としては、塩素原子、臭素原子、スルホン基等
で置換された銅フタロシアニンあるいは無置換の銅フタ
ロシアニンを用いて従来公知の方法により製造できる。
例えば、スルホンアミド置換銅フタロシアニンを製造す
る方法としては、公知の方法、例えば、銅フタロシアニ
ンをクロルスルホン酸に溶解し、ついで塩化チオニルで
処理し、銅フタロシアニンスルホクロライドを得、この
銅フタロシアニンスルホクロライドと各種アミンとを反
応させることにより得ることができる。
【0028】本発明における銅フタロシアニン誘導体
(F)の配合量は、カーボンブラック(E)100重量
部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜50重
量部である。カーボンブラックに対する銅フタロシアニ
ン誘導体の添加量が上記5重量部未満であると成形品表
面にガラス繊維が露出しまた、屋外暴露においても退色
が大きい。また、銅フタロシアニン誘導体の添加量が上
記100重量部を越えても耐候性能は飽和してしまい経
済的でない。
【0029】本発明の黒着色ポリアミド樹脂組成物の製
造方法としては、上記の(A)〜(F)成分、および必
要に応じて用いられる各種の添加剤を混合し、混練すれ
ばよい。その際、配合、混練方法や順序には特に制限は
なく、通常用いられる混合機、例えばヘンシェルミキサ
ー、タンブラー、リボンブレンダー等で混合が行われ
る。混練機としては、一般に単軸または2軸の押出機が
用いられる。このような押出機により、通常はまず上記
本発明の樹脂組成物からなるペレットが製造され、この
ペレットを圧縮成形、射出成形、押出成形等により任意
の形状に成形して所望の樹脂製品とすることができる。
射出成形条件としては特に限定はないが、成形温度が2
50℃〜310℃の範囲、金型温度が40℃〜120℃
の範囲で成形する方法が例示できる。
【0030】また、本発明の組成物を得るための混合順
序にしても特に制限はないが、(A)、(B)、
(C)、(D)、(E)および(F)を一括して混練す
る方法、(A)、(B)、(C)および(D)とを溶
融混練後、(E)および(F)を混練する方法等が挙げ
られ、また、全部を溶融混練せずに、いわゆるペレット
ブレンドする方法としては、(A)の一部と(B)、
(C)および(D)とを溶融混練したものと、(A)の
残りと(E)および(F)とを溶融混練したものを、ペ
レットブレンドして加工に供する方法等が例示できる。
また予め、ポリアミド(a2)にカーボンブラックと銅フタ
ロシアニン誘導体を高濃度で含むマスターペレットを製
造しておき、これと無機充填剤配合ポリアミド樹脂とを
ブレンドまたは再混練して用いることもできる。
【0031】本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要
に応じ本発明の目的を損なわない範囲に於いて通常のポ
リアミド樹脂に添加される酸化防止剤、紫外線吸収剤、
熱安定剤、光劣化防止剤、可塑剤、滑剤、離型剤、核
剤、難燃剤等を添加することもできるし、他の熱可塑性
樹脂をブレンドしても良い。本発明により得られる組成
物を用いることにより、例えば、アウタードアハンド
ル、ホイールキャップ、ルーフレール、ドアミラーベー
ス、ルームミラーアーム、サンルーフデフレクター、ラ
ジエターファン、ベアリングリテーナー等の自動車部
品、および机および椅子の脚、座受け、肘掛け等の各種
オフィス部品、更には、車椅子部品、ドアハンドル、手
摺り、浴室等の握り棒、窓用ノブ、グレーティング材等
工業用途および雑貨用途に利用できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何等限
定されるものではない。尚、評価方法は下記の通りであ
る。 [銅元素およびヨウ素元素の定量]銅に関しては試料の
燃焼残分を塩酸水溶液にし、ICP法によりその濃度を
求め、ヨウ素に関しては試料を沸騰水抽出後イオン電極
法でその濃度を求めた。 [結晶化温度]JIS−K7121に準じ、試料8mg
を精秤し、パーキンエルマー社製DSC7を用いて、融
点+20℃の温度で5分保持した後、20℃/分の降温
速度で測定した際に得られる結晶化ピークトップ温度を
用いた。
【0033】[表面光沢性]東芝機械(株)社製IS1
50E射出成形機を用いて、シリンダー温度290℃、
金型温度90℃および120℃で、充填時間が約1.5
秒になるように射出圧力、および速度を適宜調整し、1
00×90×3mmの射出成形板を得た。この平板を用
い、光沢計(HORIBA製IG320)を用いてJI
S−K7150に準じて60度グロスを測定した。 [色差(ΔE)]日本電色社製色差計ND−300Aを
用いて測定した。
【0034】[耐候性]上記表面光沢性の評価に用いた
と同様にして、金型温度120℃で得た射出成形板をキ
セノンアーク式促進耐候試験機(アトラス社製XENOTEST
1200CPS) を用いてブラックパネル温度83℃、1時間
に12分の水スプレー条件にて300時間暴露し評価し
た。暴露前後の表面光沢性と色調を測定し、それぞれ光
沢保持率および色差を求めた。測定方法は前記のとおり
である。光沢保持率は暴露前光沢度に対する暴露後の光
沢度の百分率で表され、この保持率が高い程、又色差
(ΔE)が小さい程耐候性が良好であると判断できる。
本発明の実施例に用いた原料を以下に示す。
【0035】(A)ポリアミド a1:後記する重合例1で得られたポリアミド66/6
I共重合体 結晶化温度 195℃ a2:後記する重合例2で得られたポリアミド66/6
I/6T共重合体 結晶化温度 195℃ a3:ポリアミドMXD6 三菱エンジニアリング樹脂
(株)製; 商品名 レニー6002 結晶化温度 205℃ a4:ポリアミド66 旭化成工業(株)製; 商品名 レオナ1300 結晶化温度 225℃ a5:ポリアミド6 宇部興産(株)製; 商品名 SF1013A 結晶化温度 162℃
【0036】(B)無機充填剤 b1:ガラス繊維 旭ファイバーグラス(株)社製 商品名 CS03JA416 b2:ガラス繊維 旭ファイバーグラス(株)社製 商品名 CS03FT692 b3:ワラストナイト 林化成(株)社製 商品名 VM−8N b4:焼成カオリン エンゲルハルト社製 商品名 トランスリンク445
【0037】(D)ホスファイト化合物 d1:ビス(2、6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ニル)ペンタエリストール−ジ−ホスファイト ア
デカアーガス社製; 商品名 PEP−36 d2:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホス
ファイト チバガイギー社製; 商品名 Irgafos168
【0038】(F)銅フタロシアニン誘導体 f1:銅フタロシアニンスルフォンアミド誘導体
【化1】 大日本インキ化学工業(株)製f2:銅フタロシアニン
イミドメチル誘導体
【化2】 大日本インキ化学工業(株)製
【0039】[重合例1]アジピン酸とヘキサメチレン
ジアミンの等モル塩2.00kgとイソフタル酸とヘキ
サメチレンジアミンの等モル塩0.50kgおよびアジ
ピン酸0.10kg、および純水2.5kgを5lのオ
ートクレーブの中に仕込みよく攪拌した。充分窒素置換
した後、攪拌しながら温度を室温から220℃まで約1
時間かけて昇温した。この際、オートクレーブ内の水蒸
気による自然圧で内圧は18kg/cm2 −Gになる
が、18kg/cm2 −G以上の圧力にならないよう水
を反応系外に除去しながらさらに加熱を続けた。さらに
2時間後内温が260℃に到達したら加熱を止め、オー
トクレーブの排出バルブを閉止し、約8時間かけて室温
まで冷却した。冷却後オートクレーブを開け、約2kg
のポリマーを取り出し粉砕した。得られた粉砕ポリマー
を、10Lのエバポレーターに入れ窒素気流下、200
℃で10時間固相重合した。固相重合によって得られた
ポリアミドは、末端カルボキシル基濃度が102であ
り、末端アミノ基濃度は44であった。
【0040】[重合例2]アジピン酸とヘキサメチレン
ジアミンの等モル塩1.75kgとイソフタル酸とヘキ
サメチレンジアミンの等モル塩0.50kgとテレフタ
ル酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩0.25kg
およびアジピン酸0.10kg、および純水2.5kg
を5lのオートクレーブの中に仕込みよく攪拌した。充
分N2 置換した後、攪拌しながら温度を室温から220
℃まで約1時間かけて昇温した。この際、オートクレー
ブ内の水蒸気による自然圧で内圧は18kg/cm2
Gになるが、18kg/cm2 −G以上の圧力にならな
いよう水を反応系外に除去しながらさらに加熱を続け
た。さらに2時間後内温が260℃に到達したら加熱を
止め、オートクレーブの排出バルブを閉止し、約8時間
かけて室温まで冷却した。冷却後オートクレーブを開
け、約2kgのポリマーを取り出し粉砕した。得られた
粉砕ポリマーを、10lのエバポレーターに入れ窒素気
流下、200℃で10時間固相重合した。固相重合によ
って得られたポリアミドは、末端カルボキシル基濃度が
105であり、末端アミノ基濃度は38であった。
【0041】
【実施例1】ポリアミドとしてa1、銅化合物としてヨ
ウ化銅、ヨウ化カリ、ホスファイト化合物としてd1、
カーボンブラック(三菱化学(株)製#50)、および
銅フタロシアニン誘導体としてf1を混合して、東芝機
械(株)製TEM35φ2軸押出機(設定温度280
℃、スクリュー回転数300rpm)にフィードホッパ
ーより供給し、更にサイドフィード口より無機充填剤と
してb1を、それぞれ最終組成物が表1に示す組成とな
るよう供給し、紡口より押し出された溶融混練物をスト
ランド状で冷却し、ペレタイズして黒着色ポリアミド樹
脂組成物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組成物
の評価結果を表1に示す。
【0042】
【実施例2】ポリアミドとしてa4を85.6重量部、
カーボンブラック(三菱化学(株)製#50)を12重
量部、および銅フタロシアニン誘導体としてf1を2.
4重量部を混合して、東芝機械(株)製TEM35φ2
軸押出機(設定温度250℃、スクリュー回転数300
rpm)にフィードホッパーより供給し、黒着色用マス
ターバッチとした。ついで、ポリアミドとしてa1、ヨ
ウ化銅、ヨウ化カリウム、ホスファイト化合物としてd
1、および上記黒着色用マスターバッチを混合し、東芝
機械(株)製TEM35φ2軸押出機(設定温度280
℃、スクリュー回転数300rpm)にフィードホッパ
ーより供給し、更にサイドフィード口より無機充填剤と
してb1を、それぞれ最終組成物が表1に示す組成とな
るよう供給し、紡口より押し出された溶融混練物をスト
ランド状で冷却し、ペレタイズして黒着色ポリアミド樹
脂組成物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組成物
の評価結果を表1に示す。
【0043】
【実施例3〜8および12】ポリアミドおよび無機充填
材の種類と配合量ををそれぞれ表1、2に示す組成に変
更した以外は、実施例1と同様にして黒着色ポリアミド
樹脂組成物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組成
物の評価結果を表1、2に示す。
【実施例9】銅化合物の量を表2に示す通りに変更した
以外は、実施例1と同様にして黒着色ポリアミド樹脂組
成物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組成物の評
価結果を表2に示す。
【0044】
【実施例10】ホスファイト化合物の種類をd2とした
以外は、実施例1と同様にして黒着色ポリアミド樹脂組
成物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組成物の評
価結果を表2に示す。
【実施例11】銅フタロシアニン誘導体の種類をf2と
した以外は、実施例1と同様にして黒着色ポリアミド樹
脂組成物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組成物
の評価結果を表2に示す。実施例1〜12で得られた組
成物は、いずれも表面光沢性、耐候性ともに優れる結果
が得られた。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【比較例1】銅化合物およびハロゲン化合物を配合しな
いこと以外は実施例1と同様な組成、製造法で黒着色ポ
リアミド樹脂組成物を得た。得られた黒着色ポリアミド
樹脂組成物の評価結果を表3に示す。実施例1と比較し
耐候性が明らかに劣る。
【比較例2】ホスファイト化合物の量をポリアミドに対
して15000ppm配合した以外は、実施例1と同様
な組成、製造法で黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。
得られた黒着色ポリアミド樹脂組成物の評価結果を表3
に示す。実施例1と比較し、成形時の流動性低下し、表
面光沢性が明らかに劣る。
【0048】
【比較例3】銅フタロシアニン誘導体を配合しないこと
以外は実施例1と同様な組成、製造法で黒着色ポリアミ
ド樹脂組成物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組
成物の評価結果を表3に示す。実施例1と比較し表面光
沢性、耐候性が明らかに劣る。
【比較例4】銅フタロシアニン誘導体をカーボンブラッ
ク100重量部に対し200重量部配合した以外は実施
例1と同様な組成、製造法で黒着色ポリアミド樹脂組成
物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組成物の評価
結果を表3に示す。実施例1と比較し表面光沢性耐候性
や、耐候性に大きな向上効果はなく、むしろ耐候性は若
干劣る結果であった。
【比較例5】ホスファイト化合物を添加しなかいこと以
外は実施例1と同様な組成、製造法で黒着色ポリアミド
樹脂組成物を得た。得られた黒着色ポリアミド樹脂組成
物の評価結果を表3に示す。実施例1と比較し耐候性に
若干劣る結果であった。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明の黒着色ポリアミド樹脂組成物
は、従来のものに比較して優れた機械的物性、成形品外
観、および耐候性を有しており、特に従来金属製品であ
ったアウタードアハンドル、ホイールキャップ、ルーフ
レール、ドアミラーベース、ルームミラーアーム、サン
ルーフデフレクター、ラジエターファン、ベアリングリ
テーナー等の自動車外装部品等においても、降雨を含む
条件でも高い耐退色性および光沢保持率を有することか
ら幅広い分野に好適に利用できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【表1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【表2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/524 C08K 5/524 7/14 7/14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)〜(F)からなるポリアミド
    樹脂組成物であって、(A)を30〜70重量部、
    (B)を70〜30重量部、(C)を銅化合物中の銅を
    基準として(A)に対して10〜1000ppm、
    (D)を(A)に対して10〜10000ppm、
    (E)を(A)および(B)の総量100重量部に対し
    て0.05〜10重量部、および(F)を(E)100
    重量部に対して5〜100重量部含むことを特徴とする
    黒着色ポリアミド樹脂組成物。 (A)ポリアミド (B)ガラス繊維、マイカ、タルク、カオリン、ワラス
    トナイトのうちから選ばれる少なくとも1種の無機充填
    剤 (C)銅化合物 (D)ホスファイト化合物 (E)カーボンブラック (F)下記一般式(I)および/または(II)で表さ
    れる銅フタロシアニン誘導体 CuPc−(−X−NR1 2 n (I) CuPc−(−SO2 −NR3 4 n (II) [式中、CuPcは置換または無置換の銅フタロシアニ
    ン残基、Xは−CH2 −、−CH2 −CH2 −COO−
    2 4 −または−CH2 −CH2 −COO−C3 6
    −、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に水素原子、
    無置換アルキル基、置換アルキル基、シクロアルキル
    基、アルキルアリール基、アリール基、アルコキシアル
    キル基または複素環残基、R4 はアルキルアリール基、
    アリール基、アルコキシアルキル基または複素環残基を
    示し、しかもR1 とR2 、R3 とR4は相互に結合して
    置換または無置換の複素環を形成してもよい。n は1〜
    4(平均値)を示す。]
  2. 【請求項2】 ポリアミド(A)が、(a1)結晶化温度が
    210℃以下で、且つそのモノマー構造単位に芳香環を
    含む半芳香族ポリアミド85〜100重量%、および(a
    2)結晶化温度が210℃以下である脂肪族ポリアミド0
    〜15重量%からなるポリアミドであることを特徴とす
    る請求項1記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 半芳香族ポリアミド(a1)が、アジピン酸
    およびヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチ
    レンアジパミド単位70〜95重量%、およびイソフタ
    ル酸およびヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサ
    メチレンイソフタラミド単位5〜30重量%から構成さ
    れる半芳香族ポリアミドであることを特徴とする請求項
    2記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
JP16779798A 1998-06-02 1998-06-02 耐候性に優れた黒着色ポリアミド樹脂組成物 Pending JPH11349807A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114981359A (zh) * 2020-01-24 2022-08-30 东洋纺株式会社 聚酰胺树脂组合物的制造方法

Cited By (2)

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CN114981359A (zh) * 2020-01-24 2022-08-30 东洋纺株式会社 聚酰胺树脂组合物的制造方法
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