JPH11349492A - 苦味を低減した経口用医薬組成物および苦味低減化方法 - Google Patents

苦味を低減した経口用医薬組成物および苦味低減化方法

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JPH11349492A
JPH11349492A JP15434298A JP15434298A JPH11349492A JP H11349492 A JPH11349492 A JP H11349492A JP 15434298 A JP15434298 A JP 15434298A JP 15434298 A JP15434298 A JP 15434298A JP H11349492 A JPH11349492 A JP H11349492A
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fatty acid
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Masahiro Yanagisawa
正拡 柳澤
Takao Mizumoto
隆雄 水本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生物学的利用率の低下をみない、経口用医薬製
剤としての安定性の保証された添加剤を配合してなる苦
味を低減した経口用医薬組成物および苦味低減化方法の
提供。また、単純な組成で苦味を低減した経口用医薬組
成物および苦味低減化方法の提供。 【解決手段】苦味を有する薬物に非イオン界面活性剤を
配合してなる経口用医薬組成物。水溶液中および/また
は口腔内において、苦味を有する薬物と非イオン界面活
性剤が疎水性相互作用により複合体を形成してなる経口
用医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苦味を有する薬物
の苦味を低減した経口用医薬組成物および苦味低減化方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬活性成分には、服用時苦味のため患
者のコンプライアンスを低下させるものが多い。そのた
め、従来から様々な方法で苦味を隠蔽することにより、
服用感の改善された経口用医薬製剤の開発が試みられて
きた。例えば、製剤が顆粒剤あるいは細粒剤の場合、水
不溶性高分子基剤を用いたフィルムコーティング法やワ
ックスマトリックスの中に薬物を埋入する方法が挙げら
れる。しかし、通常顆粒剤や細粒剤では、被覆する粒子
が小さく、また粒子径が均一ではなく、さらに真球度が
高くないため、苦味を完全に隠蔽するには多くの被覆剤
を必要とする。そのため、かかる方法による製剤では、
苦味隠蔽の効果はあっても、消化管内における薬物の溶
出性が劣り、生物学的利用率が低下する等の問題点を有
していた。
【0003】そこで上記問題点を解決する方法として、
特開平6−284866号公報では、舌上の味細胞の味
覚受容部位に結合することにより苦味を抑制する、脂質
と蛋白質との結合体からなる味覚改質剤が提案されてい
る。また、特開平7−67552号公報では、酸性リン
脂質もしくはそのリゾ体からなる苦味低減化剤が提案さ
れている。さらにまた、特開平8−332050号公報
では、(A)ホスファチジン酸またはリゾホスファチジ
ン酸、(B)非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性
剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤および天然界
面活性剤から選ばれる1種以上を含有する味覚改質剤が
提案されている。しかし、これらの方法では、いずれも
温度に対し不安定なリン脂質を含むため、経口用の医薬
製剤として安定性上の問題点を有している。
【0004】また、特開平10−25253号公報に
は、脂肪酸の金属塩を用いることが開示されているが、
非イオン界面活性剤の使用については記載されておら
ず、また示唆も与えられていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、生物学的利用率を低下させないで、かつ経口用
医薬製剤として安定な添加剤を配合してなる苦味を低減
した経口用医薬組成物および苦味低減化方法を提供する
ことにある。また、本発明の別の目的は、単純な組成で
苦味を低減した経口用医薬組成物及び苦味低減化方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような事情に鑑
み、本発明者らは鋭意検討を行った結果、これまで医薬
品あるいは食品の分野で主として乳化剤、分散剤、滑沢
剤、起泡剤、消泡剤、湿潤剤、可溶化剤、安定化剤等に
使用されていた非イオン界面活性剤を配合させることに
より、薬物の有する苦味を低減できることを見出し、さ
らに検討を継続した結果、水溶液中および/または口腔
内において、薬物と非イオン界面活性剤から形成される
複合体が薬物の有する苦味を低減しているという知見に
基づき、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発
明は、苦味を有する薬物に非イオン界面活性剤を配合し
てなる経口用医薬組成物に関する。詳細には本発明は、
苦味を有する薬物に非イオン界面活性剤を配合し、水溶
液中および/または口腔内において、苦味を有する薬物
と非イオン界面活性剤が疎水性相互作用により複合体を
形成してなる苦味を低減した経口用医薬組成物に関する
ものである。なお、苦味低減の機構は詳細には明らかで
ないが、一般に苦味物質は生体膜の疎水的部位に吸着し
て、味刺激を起こすものと考えられており(化学総説、
No.14,3−46(1976))、かかる苦味発現
の機構並びに本発明の実験事実に基づき、本発明者ら
は、本発明の苦味低減の機構が、口腔内において(1)
苦味を有する薬物の疎水基と非イオン界面活性剤の疎水
基との間の疎水性相互作用により複合体を形成すること
により、薬物の舌味覚受容体への吸着を抑制する(2)
非イオン界面活性剤の疎水基が予め舌味覚受容体の膜細
胞へ吸着することにより、薬物の舌味覚受容体への吸着
を抑制する、のいずれかによるか、あるいはその両方に
よるものと考察する。また、本発明の非イオン界面活性
剤は、苦味を抑制するために働く疎水基のみでなく、分
子内に親水基も有している。したがって、本発明の経口
用医薬組成物は、前記複合体が固形化された場合におい
ても、口腔内における苦味の低減と同時に消化管内にお
ける薬物の速やかな溶解をも可能とし、経口投与後の生
物学的利用率を低下させるものではないため、苦味低減
化剤として有用なものである。
【0007】なお、非イオン界面活性剤を配合した例と
して、特開昭62−155209号公報には、ベルベリ
ンを含有する口腔用組成物にノニオン活性剤、特に脂肪
酸アルカノールアミドを配合した口腔用組成物が記載さ
れている。しかし、該組成物は、特に口腔内でのベルベ
リンの抗菌作用を意図した口腔内組成物であり、その使
用は口腔内に限定され、消化管内での薬物放出・吸収に
ついて考慮されたものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の『複合体を形成してな
る』とは、苦味を有する薬物と非イオン界面活性剤が実
質的に苦味を低減できる程度に複合体を形成している状
態を意味する。また本発明には、本発明の効果を逸脱し
ない範囲内で複合体を形成していない薬物が存在してい
る状態も含まれる。
【0009】本発明に用いられる苦味を有する薬物は、
通常医薬活性成分として用いられるものであれば特に制
限されない。かかる医薬活性成分としては、塩酸メクロ
フェノキサート、クロラムフェニコール、アミノフィリ
ン、エリスロマイシン、ジョサマイシン、ホパテン酸カ
ルシウム、フェノバビタール、シメチジン、ラニチジ
ン、ファモチジン、塩酸エチレフリン、塩酸ジルチアゼ
ム、塩酸プロプラノロール、フルフェナム酸、ジギトキ
シン、テオフィリン、塩酸プロメタジン、塩酸キニー
ネ、スルピリン、イブプロフェン等が挙げられる。ま
た、本発明の苦味を有する薬物は1種または2種以上を
配合して使用されてもよい。本発明の苦味を有する薬物
の量は、治療上必要とされる用量であれば特に制限され
ない。
【0010】本発明に用いられる非イオン界面活性剤
は、通常製薬学的に許容されるものであれば特に制限さ
れない。かかる非イオン界面活性剤としては、例えばソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル等の多価アルコール型非イオン界面活性剤、あるいは
油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリ
コールエチレンオキサイド付加物等のポリエチレングリ
コール型非イオン界面活性剤等が挙げられる。なかで
も、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン
脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル
が好ましい。かかる非イオン界面活性剤は、液状でもフ
レーク状であってもよい。また、本発明の非イオン界面
活性剤は1種または2種以上を組み合わせて使用されて
もよい。本発明の非イオン界面活性剤の配合量は、通常
薬物1重量部に対し、0.01〜100重量部、好まし
くは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜5
重量部である。
【0011】本発明の経口用医薬組成物は、そのまま用
いてもよく、また、その他、種々の添加剤を配合して経
口投与に適した医薬製剤として用いてもよい。かかる添
加剤としては、通常製薬学的に許容されているものであ
れば特に制限されない。例えば、通常結合剤、崩壊剤、
増粘剤、増量剤、賦形剤、滑沢剤、矯味剤、香料等の医
薬製剤添加物が挙げられる。また、前記医薬製剤として
は、例えば液剤、シロップ剤、懸濁剤・乳剤等の液状製
剤、あるいは顆粒剤、細粒剤、丸剤、散剤、ドライシロ
ップ剤、トローチ剤、カプセル剤、錠剤、チュアブル
錠、発泡錠等の固形製剤が挙げられる。なかでも、本発
明の目的でもある、経口投与後の生物学的利用率に寄与
しうる固形製剤に有用である。
【0012】本発明の経口用医薬組成物を製造する方法
は、特に定まった方法はなく通常の方法でよい。例え
ば、各成分を水および/またはアルコール等の製薬的に
許容される溶媒に溶解または懸濁させる。液状製剤とす
る場合、本発明の効果を損なわない範囲で該溶解液また
は該懸濁液に、例えば安定剤、増粘剤、増量剤、保存
剤、pH調整剤、賦形剤、矯味剤、香料等の通常液剤に
配合される添加剤を1種または2種以上添加することが
できる。また固形製剤とする場合、上記の通り通常の固
形化方法であれば特に制限されないが、好ましくは水溶
液中および/または口腔内において、複合体を形成させ
やすくするため、苦味を有する薬物と非イオン界面活性
剤を実質的に近傍の状態となるような方法が採用され
る。かかる方法としては、例えば、凍結乾燥法、噴霧乾
燥法により前記溶解液または前記懸濁液から溶媒を除去
し粉末を得るか、あるいは流動層造粒法、攪拌造粒法、
転動造粒法等の各種造粒法により前記溶解液または前記
懸濁液を結合剤として賦形剤等に対し造粒し粉末を得る
等の方法が挙げられる。得られた粉末は、このままで医
薬製剤として用いてもよい。また、本発明の効果を損な
わない範囲で例えば安定剤、結合剤、崩壊剤、増量剤、
賦形剤、滑沢剤、矯味剤、香料等の通常固形剤に使用さ
れる添加剤を1種または2種以上用いて、自体公知の方
法で製剤化することにより、顆粒剤、細粒剤、ドライシ
ロップ剤、カプセル剤等にするか、あるいは、打錠し、
錠剤、トローチ剤、チュアブル錠、発泡錠等としてもよ
い。例えば、口腔内速崩壊性錠剤(例えば国際公開95
−20380号公報記載)に適用してもよい。また、前
記固形製剤を服用するとき、予め水に溶解してもよい。
【0013】
【発明の効果】本発明の経口用医薬組成物は、水溶液中
および/または口腔内において、薬物と非イオン界面活
性剤が疎水性相互作用により複合体を形成するため、薬
物の苦味を低減できる。したがって、本発明医薬組成物
は、液剤、エキス剤、シロップ剤等の液状製剤の形態を
採ることができる。また、本発明医薬組成物は、単純な
組成で薬物の苦味を隠蔽し、服用感に優れた実用性の高
い製剤を提供することができる。さらに、本発明医薬組
成物は、消化管内における薬物の速やかな溶解を可能と
し、経口投与後の生物学的利用率を低下させない製剤を
提供することができる。
【0014】
【実施例】以下に実施例および試験例を挙げて本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限される
ものではない。
【0015】実施例1 塩酸キニーネ(日本薬局方適合品、浜理薬品工業製)2
0mgおよびプロピレングリコール脂肪酸エステル(P
MS−1C、日光ケミカルズ製)300mgを水100
mlに溶解し、本発明の経口用医薬組成物(液状製剤)
を得た。
【0016】実施例2 塩酸キニーネ(日本薬局方適合品、浜理薬品工業製)2
0mgおよびソルビタン脂肪酸エステル(SO−30、
日光ケミカルズ製)300mgを水100mlに溶解
し、本発明の経口用医薬組成物(液状製剤)を得た。
【0017】実施例3 塩酸キニーネ(日本薬局方適合品、浜理薬品工業製)2
0mgおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル(TO−10M、日光ケミカルズ製)300mgを
水100mlに溶解し、本発明の経口用医薬組成物(液
状製剤)を得た。
【0018】実施例4 テオフィリン(ナカライテスク製)360mgおよびプ
ロピレングリコール脂肪酸エステル(PMS−1C、日
光ケミカルズ製)1.08gを水100mlに溶解し、
本発明の経口用医薬組成物(液状製剤)を得た。
【0019】実施例5 テオフィリン(ナカライテスク社製)360mgおよび
ソルビタン脂肪酸エステル(SO−30、日光ケミカル
ズ製)1.08gを水100mlに溶解し、本発明の経
口用医薬組成物(液状製剤)を得た。
【0020】実施例6 テオフィリン(ナカライテスク製)360mgおよびポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(TO−1
0M、日光ケミカルズ製)1.08gを水100mlに
溶解し、本発明の経口用医薬組成物(液状製剤)を得
た。
【0021】試験例1 実施例1〜6で得られた液5mlについて、健常人(n
=3)によりその苦味を評価した。その結果を以下に示
す。実施例1、4および6については、いずれのパネラ
ーとも苦味が抑制された評価であった。実施例2、3お
よび5については、パネラー1および3は苦味が抑制さ
れた評価であり、パネラー2は苦味が低減された評価で
あった。
【0022】実施例7 塩酸キニーネ(日本薬局方適合品、浜理薬品工業製)2
0mgおよびプロピレングリコール脂肪酸エステル(P
MS−1C、日光ケミカルズ製)20mgを水100m
lに溶解し、本発明の経口用医薬組成物(液状製剤)を
得た。
【0023】実施例8 テオフィリン(ナカライテスク製)360mgおよびプ
ロピレングリコール脂肪酸エステル(PMS−1C、日
光ケミカルズ製)360mgを水100mlに溶解し、
本発明の経口用医薬組成物(液状製剤)を得た。
【0024】試験例2 実施例7および実施例8で得られた液5mlについて、
健常人(n=3)によりその苦味を評価した。その結果
を以下に示す。実施例7については、パネラー1および
3は苦味が低減された評価であった。実施例8について
は、いずれのパネラーとも苦味が低減された評価であっ
た。
【0025】実施例9 実施例4に示したプロピレングリコール脂肪酸エステル
を添加して調製した水溶液を凍結乾燥し(東京理化機械
製、Freeze dryer FD−81)、該凍結
乾燥物を乳鉢で粗砕後、32Meshで篩過し、本発明
経口用医薬組成物(固形製剤)を得た。得られた固形製
剤について、その苦味を評価した結果、テオフィリンの
苦味を充分抑制していることが確認された。すなわち、
パネラー1および3は苦味が低減された評価であり、パ
ネラー2は苦味が抑制された結果であった。
【0026】実施例10 実施例4に示したプロピレングリコール脂肪酸エステル
を添加して調製した水溶液を噴霧乾燥し(大川原化工機
製、L−8型スプレードライヤー)、該噴霧乾燥物を3
2Meshで篩過した。別にマンニトール(東和化成工
業)380gを流動層造粒機(大川原化工機製、UNI
−GLATT)を用いて20gのマルトースを含む水溶
液(林原商事、サンマルトミドリ)で造粒し顆粒を得
た。該顆粒228mgと篩過して得られた噴霧乾燥物7
2mgを混合し、この混合物300mgを採りオイルプ
レス(径10mmの杵)を用いて錠剤を製した。得られ
た錠剤を口腔内で溶解させ味を評価したところ、苦味が
抑制されていた。すなわち、実施例10については、い
ずれのパネラーとも苦味が抑制された評価であった。
【0027】試験例3 実施例9に示した粉末を32Meshで篩過し、水を用
いてパドル法150回転で溶出試験を実施した。その結
果、80%溶出時間が7分であった。
【0028】実施例11 テオフィリン(和光純薬製)1.8gおよびポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル(TO−10M、日
光ケミカルズ製)5.4gを水200mlに溶解した。
この液を結合剤とし、乳糖385.6gに流動層造粒機
(大川原化工機製、UNI−GLATT)を用いて噴霧
し、粉末を得た。
【0029】試験例4 実施例3および実施例6に示した水溶液を、限外ろ過用
フィルター(Amicon DIAFLO、YM1、M
W1000CUT−OFF)を用いてろ過した。ろ液の
紫外吸光光度を測定し、塩酸キニーネとポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、テオフィリンとポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステルについて各々の
結合率を求めたところ、38.2%および36.2%で
あった。
【0030】試験例5 実施例11で得られた粉末の溶出試験を、日局崩壊試験
法第1液を用いてパドル法150回転で実施した。その
結果、80%溶出時間が1分であった。
【0031】考察 試験例4より、塩酸キニーネとポリオキシソルビタン脂
肪酸エステルおよびテオフィリンとポリオキシソルビタ
ン脂肪酸エステルは複合体を形成していることが示唆さ
れ、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステルによる苦味抑
制には、複合体形成が関与しているものと推察された。
一方試験例3、5で示されたように、固形化した製剤か
らの薬物放出は速やかであり、本組成物がin viv
oにおいてもすみやかな薬物放出をするものと推定され
た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】苦味を有する薬物に非イオン界面活性剤を
    配合してなる苦味を低減した経口用医薬組成物。
  2. 【請求項2】水溶液中および/または口腔内において、
    苦味を有する薬物と非イオン界面活性剤が疎水性相互作
    用により複合体を形成してなる請求項1記載の苦味を低
    減した経口用医薬組成物。
  3. 【請求項3】経口用医薬組成物が固形製剤として提供さ
    れる請求項1または2記載の経口用医薬組成物。
  4. 【請求項4】非イオン界面活性剤が、苦味を有する薬物
    1重量部に対し、0.01〜100重量部配合されてな
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の経口用医薬組成
    物。
  5. 【請求項5】非イオン界面活性剤が、苦味を有する薬物
    1重量部に対し、0.1〜20重量部配合されてなる請
    求項4に記載の経口用医薬組成物。
  6. 【請求項6】非イオン界面活性剤が、ソルビタン脂肪酸
    エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
    ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、油脂のエチ
    レンオキサイド付加物、及びポリプロピレングリコール
    エチレンオキサイド付加物からなる群から1種または2
    種以上選択されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の経口用医薬組成物。
  7. 【請求項7】口腔内において(1)苦味を有する薬物の
    疎水基と非イオン界面活性剤の疎水基との間の疎水性相
    互作用により複合体を形成することにより、薬物の舌味
    覚受容体への吸着抑制および/または(2)非イオン界
    面活性剤の疎水基が予め舌味覚受容体の膜細胞へ吸着す
    ることにより、苦味を有する薬物の舌味覚受容体への吸
    着抑制による苦味を低減化させる方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006519202A (ja) * 2003-02-27 2006-08-24 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 新規苦味マスキング剤を含む医薬組成物
JP2012524773A (ja) * 2009-04-21 2012-10-18 ピエール・ファーブル・デルモ−コスメティク β遮断薬を含む小児用溶液

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