JPH11349300A - リフト装置の安全装置 - Google Patents

リフト装置の安全装置

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JPH11349300A
JPH11349300A JP16098598A JP16098598A JPH11349300A JP H11349300 A JPH11349300 A JP H11349300A JP 16098598 A JP16098598 A JP 16098598A JP 16098598 A JP16098598 A JP 16098598A JP H11349300 A JPH11349300 A JP H11349300A
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JP
Japan
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lifter
stabilizer
wire
lifting
rotation
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Application number
JP16098598A
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English (en)
Inventor
Yuichi Ikeda
雄一 池田
Shigeru Uchida
茂 内田
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の運転時にはリフターの昇降に与える抵
抗を小さくする一方、揚重ワイヤーの切断時には該リフ
ターの落下防止を確実に行う。 【解決手段】 昇降ウインチ38から繰り出した揚重ワ
イヤー36でリフター32を昇降する。地上Gに設置し
たスタビライザウインチ48から繰り出したスタビライ
ザワイヤー46を、リフター32の一端部に設けたガイ
ドローラ群50aに通した後、仮設屋根架構12のスタ
ビライザ用シーブ52a,52bに周回し、更に、他端
部に設けたガイドローラ群50bに通して地上Gまで誘
導して固定する。ガイドローラ群50a,50bの近傍
にサブガイドローラ50c,50dを設けて、これらに
スタビライザワイヤー46を少なくとも1回以上巻き付
ける。サブガイドローラ50c,50dに、リフター3
2の降下速度が所定速度以上で作動する制動装置を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メカニカルなガイ
ド用のポストを持たずにワイヤーで昇降自在に吊り下げ
られるリフト装置にあって、この昇降用のワイヤーが切
れた場合にリフターが落下するのを防止するようにした
安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年ではRC構造の高層ビルの建設用仮
設足場として、全天候型の仮設屋根架構が提案されてい
る。この仮設屋根架構は、構築予定建物の形状に合わせ
てその周囲に複数本の仮設支柱を立設すると共に、各仮
設支柱間の上部に該仮設屋根架構を支持して、建物躯体
の高さが工事進行に伴って上昇されるに従って仮設支柱
を上方に継足しつつ仮設屋根架構を持上げることによ
り、天候に影響されることなく工事を遂行できるように
なっている。また、前記仮設屋根架構の下面には天井ク
レーンを配置して、エレベータ等のリフト装置により揚
重された資材をこの天井クレーンを通じて各部に搬送し
て組立てるようになっている。
【0003】かかる仮設屋根架構に用いられる上記リフ
ト装置としては、通常、メカニカルなガイド用のポスト
を持たずにワイヤーによってリフターを昇降するように
したリフト装置が用いられる。このリフト装置として
は、例えば特開平5−106344号公報(Int.Cl.E04
G 21/16 )に開示されたものがある。
【0004】ところで、このようなリフト装置では、揚
重ワイヤーが何らかの原因で切れた場合には、リフター
が落下するおそれがある。このため、揚重ワイヤーの切
断によってリフターが落下するのを防止するための安全
装置が必要となる。上記公報のリフト装置では、リフタ
ーの傾き防止用として設置されたスタビライザワイヤー
系によって安全装置を兼ねるようになっている。
【0005】即ち、上記従来の安全装置は、図12に示
すようにリフター1の横揺れを防止するために上方支持
部2と下方支持部3との間に緊張状態で配索された対を
成すスタビライザワイヤー4,4aの中間部分を、リフ
ター1位置でたすき掛け状に交差させて、それぞれをリ
フター1に設けたシーブ5,6に周回させるようになっ
ている。そして、揚重ワイヤーが切断された場合に、上
記シーブ5,6の回転抵抗力によってリフター1の落下
速度を減速させるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のリフト装置の安全装置では、シーブ5,6の回転
抵抗力がこれらの間にたすき掛けされるスタビライザワ
イヤー4,4aの張力によって与えられ、該スタビライ
ザワイヤー4,4aの張力を大きくすればするほど上記
シーブ5,6の回転抵抗力を増大させることができて、
これにより落下するリフター1の減速度を大きくでき
る。ところが、該リフター1の減速度をより大きくする
ためにスタビライザワイヤー4,4aの張力を過大にし
た場合は、該スタビライザワイヤー4,4aの上端部を
支持する仮設屋根架構が変形してしまうなどの悪影響が
あり、従ってスタビライザワイヤー4,4aに大きな張
力を導入することができず、延いては、シーブ5,6に
十分な回転抵抗力を発生させることが困難であった。
【0007】また、スタビライザワイヤー4,4aの張
力はリフター1の上昇,下降の際の駆動抵抗を増加させ
ることになり、この駆動抵抗を小さくしたいという要求
と、上述したシーブ5,6の回転抵抗力を大きくしたい
という要求とが相反することになり、スタビライザワイ
ヤー4,4aの張力設定が困難であるという課題があっ
た。
【0008】そこで、本発明は通常の運転時にはリフタ
ーの昇降に与える抵抗を小さくする一方、揚重ワイヤー
の切断時には該リフターの落下防止を確実に行うことが
できるリフト装置の安全装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示すリフト装置の安全装置にあ
っては、上方支持部と下方支持部との間に、揚重ワイヤ
ーを介して昇降自在に吊り下げられるリフターを備え、
このリフターによって吊り荷を揚重するリフト装置にお
いて、上記上方支持部と上記下方支持部との間に対を成
してスタビライザワイヤーを設け、これらスタビライザ
ワイヤーをそれぞれ、上記リフターに設けた回転案内部
材に少なくとも1回以上巻き付けるとともに、該回転案
内部材には上記リフターの降下速度が所定速度以上で作
動される制動装置を設け、この制動装置によって回転案
内部材の回転を減速または停止する。
【0010】また、本発明の請求項2に示すリフト装置
の安全装置にあっては、上記制動装置を作動するための
上記リフターの降下速度は、上記回転案内部材の回転速
度によって判断される。
【0011】以上の構成により本発明のリフト装置の安
全装置の作用を以下述べると、請求項1では上方支持部
と下方支持部との間に配索された対を成すスタビライザ
ワイヤーそれぞれを、リフターに設けた回転案内部材に
少なくとも1回以上巻き付けるようにしたので、回転案
内部材とスタビライザワイヤーとの摩擦力を十分に確保
して、両者間の滑りを防止若しくは著しく低減すること
ができる。そして、このように回転案内部材とスタビラ
イザワイヤーとの滑りを低減した状態で、該回転案内部
材に上記リフターの降下速度が所定速度以上で作動され
て制動力を発生する制動装置を設けるようにしたので、
リフターを昇降する揚重ワイヤーが何らかの原因で切断
された場合に、該制動装置を作動して該回転案内部材の
回転を減速または停止させることができる。また、リフ
ト装置の通常の運転状態では、これらスタビライザワイ
ヤーによってリフターの横揺れを防止しつつこれを昇降
案内することができ、この際にはスタビライザワイヤー
には適度な張力が導入されてリフターの駆動抵抗が増大
されることはなく、該リフターを円滑に昇降させること
ができる。
【0012】また、請求項2では上記制動装置を作動す
るための上記リフターの降下速度は、上記回転案内部材
の回転速度によって判断するようにしたので、この判断
にはガバナスイッチ等の比較的簡単でかつ確実に動作す
る構造のセンサーを用いることができるようになる。従
って、リフターの落下に遅れをとることなく制動装置を
作動させることができ、安価で信頼性の高い安全装置を
提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図10は本発明
にかかるリフト装置の一実施形態を示し、図1はリフト
装置を設けた天井クレーンの平面図、図2はリフト装置
の主に揚重ワイヤー系を示す正面図、図3はリフト装置
の主に揚重ワイヤー系を示す側面図、図4はリフト装置
の主にスタビライザワイヤー系を示す正面図、図5はリ
フト装置の主にスタビライザワイヤー系を示す側面図、
図6はリフターの平面図、図7は上方支持部の要部底面
図、図8はリフターの通常作動時の拡大正面図、図9は
制動装置を示す正面図(a)および側面図(b)、図1
0は制動装置の作動状態を示す正面図(a)および側面
図(b)である。
【0014】本実施形態のリフト装置は、全天候型建築
工法の仮設屋根架構に設置される天井クレーンに資材を
揚重するために用いられる場合を示し、この全天候型建
築工法では図1に示すように構築しようとする建物架構
10の上方を仮設屋根架構12で覆って、施工現場に雨
水が降り込むのを防ぐことができるようになっており、
該仮設屋根架構12は複数本の仮設支柱14によって支
持されるようになっている。これら仮設支柱14は、建
物架構10の工事進行に伴って上方に継ぎ足されて前記
仮設屋根架構12を持ち上げるようになっている。
【0015】前記仮設屋根架構12の下面には上記天井
クレーン16が設置される。天井クレーン16は仮設屋
根架構12の中央部に取付けられる搬送レール18と、
この搬送レール18の両側に位置して搬送レール18と
平行に取付けられる建込みレール20,20aとを備え
る。搬送レール18には二連搬送ガーダ22が移動可能
に取付けられると共に、建込みレール20,20aには
建込みガーダ24,24aが移動可能に支持される。前
記二連搬送ガーダ22は、搬送レール18の延設方向に
併設される第1ガーダ22aと第2ガーダ22bとを備
えた2連式として構成される。第1,第2ガーダ22
a,22bおよび建込みガーダ24,24aには、資材
を吊下げるためのホイスト26が移動可能に取付けられ
る。前記ホイスト26は、前記搬送ガーダ22と一方の
建込みガーダ24または他方の建込みガーダ24aとを
一直線状に配置した状態で互いに乗移り可能となってい
る。前記搬送レール18の荷物取込み側端部18aの側
方にはリフト装置30が設置され、該リフト装置30の
リフター32によって地上部分から天井クレーン16に
資材が揚重される。リフター32は平面視で略矩形状に
形成され、その下面には前記搬送レール18に対して直
角方向を指向して互いに平行に配置される2本の垂直移
動ガーダ34a,34bが二連ガーダ34として取付け
られる。垂直移動ガーダ34a,34bは前記第1,第
2ガーダ22a,22bと同一断面形状のH型鋼で形成
され、これら垂直移動ガーダ34a,34bと第1,第
2ガーダ22a,22bとの間でホイスト26の乗り移
りが可能となっている。
【0016】上記リフト装置30は、図2,図3に示す
ように上記リフター32を吊り下げて昇降するための揚
重ワイヤー系Aと、図4,図5に示すように該リフター
32の横揺れを防止するためのスタビライザワイヤー系
Bとを備える。スタビライザワイヤー系Bは上記垂直移
動ガーダ34a,34bの延設方向(X方向)に一対設
けられるとともに、揚重ワイヤー系Aはスタビライザワ
イヤー系Bに対して直角方向(Y方向)に一対設けられ
る。
【0017】上記各揚重ワイヤー系Aは、一連の揚重ワ
イヤー36および昇降ウインチ38をそれぞれ備え、該
昇降ウインチ38は下方支持部としての地上Gに設置さ
れる。昇降ウインチ38から上方に繰り出した揚重ワイ
ヤー36は、図6に示すように上記リフター32のY方
向一端部に設けたガイドローラ群40aに通した後、上
方支持部としての仮設屋根架構12に取り付けた対を成
す揚重用第1シーブ42a,42bに周回し、更に、リ
フター32のY方向他端部に設けたガイドローラ群40
bに通して地上Gまで誘導し、この地上G部分で張力計
測用荷重計43を介して固定される。
【0018】このとき、図7に示すように上記仮設屋根
架構12の上記揚重用第1シーブ42a,42b間に
は、対を成す揚重用第2シーブ42c,42dが設けら
れ、これら揚重用第2シーブ42c,42d間から垂下
した揚重ワイヤー36を、上記リフト32の上面に設け
た対を成す吊上げシーブ44a,44bに周回させ、動
滑車の要領で吊り下げるようになっている。従って、上
記揚重ワイヤー系Aでは昇降ウインチ38の巻き取り量
及び巻き戻し量の半分の移動量をもって昇降し、そし
て、昇降ウインチ38は、これの支持荷重の倍の荷重を
支持できるようになっている。
【0019】上記各スタビライザワイヤー系Bは、一連
のスタビライザワイヤー46およびワイヤーの伸縮,張
力調整用のスタビライザウインチ48を備え、該スタビ
ライザウインチ48は下方支持部としての地上Gに設置
される。スタビライザウインチ48から上方に繰り出し
たスタビライザワイヤー46は、図6に示したように上
記リフター32のX方向一端部に設けたガイドローラ群
50aに通した後、上方支持部としての上記仮設屋根架
構12に取り付けた対を成すスタビライザ用シーブ52
a,52bに周回し、更に、リフター32のX方向他端
部に設けたガイドローラ群50bに通して地上Gまで誘
導し、この地上G部分で固定部54に固定される。
【0020】このとき、上記スタビライザワイヤー46
は、図8に示すようにリフター32に設けたガイドロー
ラ群50a,50bと上記スタビライザ用シーブ52
a,52bとの間でクロスに掛けられる。即ち、上記リ
フター32の上面にはガイドローラ群50a,50b近
傍に回転案内部材としてのサブガイドローラ50c,5
0dを設け、一端部のガイドローラ50aを周回したス
タビライザワイヤー46を他端部方向に下方傾斜させて
配索し、これをサブガイドローラ50cの下方から周回
して上記スタビライザ用シーブ52aに周回し、スタビ
ライザワイヤー46はリフター32上側でクランク状に
折曲して配索される。また、他端部のガイドローラ50
bを周回したスタビライザワイヤー46を一端部方向に
下方傾斜させて配索し、これをサブガイドローラ50d
の下方から周回して上記スタビライザ用シーブ52bに
周回し、同様に該スタビライザワイヤー46はクランク
状に折曲して配索される。
【0021】従って、上記スタビライザワイヤー46は
リフター32の上側でたすき掛け状にクロスされ、この
交差部分でリフター32を拘束することができる。この
ことにより、上記スタビライザウインチ48の巻き取り
力をもってスタビライザワイヤー46に所定の緊張力を
付加することにより、リフター32の横揺れを防止する
ことができる。勿論、揚重ワイヤー系Aの駆動によりリ
フター32を昇降する際には、ガイドローラ群50a,
50bおよびサブガイドローラ50c,50dの回転に
よってリフター32とスタビライザワイヤー46との相
対移動が許容される。また、上記スタビライザワイヤー
46の交差部分は、それぞれ対を成すスタビライザワイ
ヤー46どうしの間(Y方向)に所定の間隔が設定され
ているため、それぞれのスタビライザワイヤー46どう
しが擦れることはない。
【0022】ここで本実施形態にあっては図8に示した
ように、リフター32位置において上記スタビライザワ
イヤー46を上記サブガイドローラ50c,50dにそ
れぞれ少なくとも1回以上巻き付けるとともに、これら
サブガイドローラ50c,50dに、図9に示すように
上記リフター32の降下速度が所定速度以上で作動され
て制動力を発生する制動装置60を設け、この制動装置
60によってリフト装置30の安全装置を構成してあ
る。
【0023】上記サブガイドローラ50c,50dは、
上記リフター32の本体部分から立設される一対の支持
板62間に回転阻止されて取り付けられる円形断面の支
軸64と、この支軸64に相対回転自在に枢着されるド
ラム状のシーブ66とによって構成される。該シーブ6
6の外周にはスタビライザワイヤー46の周回部分外側
に位置して略半周するローラチェーン68が設けられ
る。該ローラチェーン68は、複数のローラ68aを連
結アーム68bによって回動自在に連結して構成され、
両端部のローラ68aは固定ピン68cを介して上記支
持板62に取り付けられる。このローラチェーン68に
よってスタビライザワイヤー46の周回部分をシーブ6
6に押圧して、これらスタビライザワイヤー46とシー
ブ66との間の摩擦力を増大するようになっている。
【0024】上記制動装置60は図9に示したように上
記シーブ66の両側に配置され、上記支軸64を両側か
ら挟む半円弧状に形成される一対のブレーキシュー60
aを備える。これらブレーキシュー60aの両端部には
ブレーキアーム60bがそれぞれ設けられ、これらブレ
ーキアーム60bによってブレーキシュー60aを支軸
64外周に圧接するようになっている。
【0025】上記ブレーキアーム60bは、中間部がピ
ン60cを介して上記シーブ66に支持され、これらブ
レーキアーム60bの一端部が上記一対のブレーキシュ
ー60aに連結されるとともに、他端部間に常閉式の電
磁スイッチ60dが介装される。該電磁スイッチ60d
は、図9に示した非通電状態の通常時には閉となって、
上記ブレーキアーム60bの他端部間を近接状態に保持
する一方、揚重ワイヤー36が切断される非常時には、
図10に示すように上記電磁スイッチ60dが通電状態
となって開となり、ブレーキアーム60bの他端部間を
押し開く。従って、このようにブレーキアーム60bの
他端部間が開かれることにより、これらブレーキアーム
60bの一端部間に閉じ力が作用して上記ブレーキシュ
ー60aを支軸64に圧接して、シーブ66の回転を制
動する制動力が発生されるようになっている。
【0026】上記制動装置60は、揚重ワイヤー36の
切断により落下されるリフター32の落下速度が所定速
度以上となることにより、上記電磁スイッチ60dに通
電されて作動されるが、このときの落下速度は上記シー
ブ66の回転速度によって判断するようになっている。
つまり、揚重ワイヤー36が切断されるとリフター32
が落下されるが、上記シーブ66にはスタビライザワイ
ヤー46が巻き付けられているためリフター32の落下
に伴ってシーブ66が回転され、このときのシーブ66
の回転速度はリフター32の落下速度と比例することに
なる。従って、シーブ66の回転速度によってリフター
32の落下速度の判断が可能となり、このシーブ66の
回転速度は、ガバナスイッチや電磁スイッチ等の回転速
度を感知するスイッチを用いて検出するようになってい
る。
【0027】以上の構成により本実施形態の安全装置を
設けたリフト装置30は、リフター32に設けられた二
連ガーダ34を構成する垂直移動ガーダ34a,34b
の一方にホイスト26を位置させた状態で該リフター3
2を下降し、地上部分でホイスト26に図外の資材を玉
掛けする。このようにリフター32を下降した状態で
は、揚重ワイヤー36は昇降ウインチ38から巻戻され
て、揚重用第2シーブ42c,42d間から垂下される
部分が下方まで長く伸びた状態にある。
【0028】そして、昇降ウインチ38を揚重方向に回
転することにより、揚重ワイヤー36は巻取られてリフ
ター32は上昇される。そして、前記リフター32の揚
重を終了した位置で、天井クレーン16の二連搬送ガー
ダ22を、前記垂直移動ガーダ34a,34bからなる
二重ガーダ34に横付けし、垂直移動ガーダ34a,3
4bの一方から二連搬送ガーダ22の第1,第2ガーダ
22a,22bの一方に、荷吊り状態のホイスト26を
乗り移す。このとき、前記第1,第2ガーダ22a,2
2bの他方に空のホイスト26を位置させておくことに
より、前記荷吊り状態のホイスト26を二連搬送ガーダ
22に移すと同時に、空のホイスト26を垂直移動ガー
ダ34a,34bの他方に乗り移すことができる。従っ
て、リフター32に2本の垂直移動ガーダ34a,34
bを設けたことにより、リフト装置30と天井クレーン
16との間で荷吊り状態のホイスト26と空のホイスト
26とのやり取りをスムーズに行うことができるため、
搬送効率の大幅な向上を図ることができる。
【0029】そして、荷吊り状態のホイスト26を二連
搬送ガーダ22に取込んだ後、該二連搬送ガーダ22は
搬送レール18を移動して、左右に設けた建込みガーダ
24,24aの一方に横付けし、該建込みガーダ24,
24aの一方から空のホイスト26を二連搬送ガーダ2
2に受取った後、これと入れ替わりに荷吊り状態のホイ
スト26を建込みガーダ24,24aの一方に乗り移
す。その後、建込みガーダ24,24aの一方を、これ
が取付けられている建込みレール20,20aの一方に
沿って移動すると共に、荷吊り状態のホイスト26を建
込みガーダ24,24aの一方に沿って移動することに
より、建物架構10の施工階の目的部位に資材を搬送す
ることができる。
【0030】ところで、上記リフター32が揚重ワイヤ
ー36および揚重用ウインチ38からなる揚重ワイヤー
系Aによって昇降される際に、スタビライザワイヤー系
Bのスタビライザワイヤー46が緊張された状態で、リ
フター32は横揺れを防止しつつ昇降案内されるように
なっている。このとき、本実施形態では上記スタビライ
ザワイヤー46は、リフター32のガイドローラ群50
a,50bおよびサブガイドローラ50c,50d間で
たすき掛け状にクロスして配索されているので、スタビ
ライザワイヤー46によるガイドローラ群50a,50
bの拘束力が増大して、リフター32の横揺れ防止効果
が更に向上されることになる。
【0031】ここで、本実施形態では上記サブガイドロ
ーラ50c,50dに制動装置60を設けたので、上記
揚重ワイヤー36が何らかの原因で切断され、サブガイ
ドローラ50c,50dのシーブ66の回転速度が所定
速度以上になると、該制動装置60が作動して該シーブ
66の回転を制動し、リフター32を減速または停止す
ることができる。即ち、該シーブ66には上記スタビラ
イザワイヤー46がローラチェーン68によって押圧状
態で周回されているため、シーブ66の回転が制動され
ると、その制動力はシーブ66との間の摩擦力を介して
スタビライザワイヤー46に作用し、これによって上記
リフター32の落下速度を減速させることができ、ある
いはリフター32を停止させることができる。
【0032】このとき、上記スタビライザワイヤー46
は、上記シーブ66に少なくとも1回以上巻き付けられ
ているため、これらシーブ66とスタビライザワイヤー
46との摩擦力を十分に確保して、両者間の滑りを防止
若しくは著しく低減することができる。従って、揚重ワ
イヤー36の切断によりリフター32が急速に落下する
という危険を無くして、リフト装置30の安全性を著し
く向上することができる。
【0033】ところで、このように非常時に上記シーブ
66に発生させるべき回転抵抗力は制動装置60によっ
て与えることができるため、上記スタビライザワイヤー
46の緊張力は専らリフター32の横揺れを防止するた
めに設定すればよく、この緊張力を適度に設定しておく
ことにより、仮設屋根架構12に変形荷重が作用するの
を防止できるとともに、通常運転時にサブガイドローラ
50c,50dに過大な回転抵抗が作用するのを防止し
て、リフター32を円滑に昇降させることができる。
【0034】また、上記制動装置60を作動させるため
の上記リフター32の降下速度は、上記サブガイドロー
ラ50c,50dの回転速度を検知して判断するように
したので、この検知にガバナスイッチや電磁スイッチ等
の比較的簡単でかつ確実に動作する構造のセンサーを用
いることができる。従って、揚重ワイヤー36切断時の
リフター32の落下に遅れをとることなく制動装置60
を作動させることができ、安価で信頼性の高い安全装置
を提供することができる。
【0035】ところで、上記制動装置60はサブガイド
ローラ50c,50dの支軸64を円形断面にして、そ
の外周に制動装置60のブレーキシュー60aを圧接す
るようになっており、この場合は支軸64とブレーキシ
ュー60aとの相対回転が許容されるため、ブレーキシ
ュー60aの圧接力に応じた制動力を得ることができ
る。
【0036】図11は他の実施形態を示し、上記実施形
態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省
略して述べる。同図は制動装置の正面図(a)および側
面図(b)である。
【0037】即ち、この実施形態では上記支軸64のブ
レーキシュー60aが圧接される部分を非円形断面に形
成して、制動装置60を作動した際に支軸64とブレー
キシュー60aとの相対回転を無くすようにしてある。
即ち、ブレーキシュー60aが圧接する上記支軸64と
して六角シャフト64aを用い、制動装置60を作動し
た際に、ブレーキシュー60aが上記六角シャフト64
aに咬み合って、瞬時にサブガイドローラ50c,50
dのシーブ66の回転を停止するようになっている。従
って、揚重ワイヤー36の切断を検知して上記制動装置
60が作動した際に、リフター32を瞬時に停止できる
ため、安全性をより高めることができる。
【0038】ところで、上記各実施形態では制動装置6
0は電磁スイッチ60dによって電気的に作動するよう
になっているため、停電時を考慮してバッテリ等の予備
電源を用意することが望ましい。また、本実施形態のリ
フト装置30は、スタビライザワイヤー46の中間部が
リフター32部分でたすき掛けされる場合を開示した
が、他の実施形態としてスタビライザワイヤー46を仮
設屋根架構12から一直線状に垂下して、その中間部を
回転案内部材に巻き付けることもできる。この場合に
も、制動装置60の作動によってスタビライザワイヤー
46との間で十分な回転抵抗力を得ることができる。
【0039】また、本発明のリフト装置30は、垂直移
動ガーダ34a,34bを備えた資材揚重用の工事リフ
ト装置に例をとって説明したが、これに限ることなく他
の昇降装置にも本発明の安全装置を適用できることは勿
論である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示したリフト装置の安全装置にあっては、上方支持部と
下方支持部との間に設けられた対を成すスタビライザワ
イヤーそれぞれを、リフターに設けた回転案内部材に少
なくとも1回以上巻き付け、かつ、上記回転案内部材に
は上記リフターの降下速度が所定速度以上で作動される
制動装置を設け、この制動装置によって回転案内部材の
回転を減速または停止するようにしたので、スタビライ
ザワイヤーが回転案内部材に1回以上巻き付けられてい
ることにより、これら両者間の摩擦力を十分に確保して
滑りを防止若しくは低減することができる。そして、こ
のように回転案内部材とスタビライザワイヤーとの滑り
を低減した状態で、揚重ワイヤーの切断による非常時に
制動装置を作動させることにより、該回転案内部材の回
転を減速または停止してリフターの落下を防止して安全
性を確保することができる。
【0041】また、このように非常時には制動装置によ
って回転案内部材に十分な回転抵抗を与えることができ
るため、リフト装置の通常の運転状態では、上記スタビ
ライザワイヤーの緊張力を適度に設定することができ、
スタビライザワイヤーの張力によってリフターの駆動抵
抗が増大されることはなく、該リフターを円滑に昇降さ
せることができる。
【0042】また、本発明の請求項2に示したリフト装
置の安全装置にあっては、上記制動装置を作動するため
の上記リフターの降下速度は、上記回転案内部材の回転
速度によって判断するようにしたので、この判断にはガ
バナスイッチ等の比較的簡単でかつ確実に動作する構造
のセンサーを用いることができる。従って、リフターの
落下に遅れをとることなく制動装置を作動させることが
でき、安価で信頼性の高い安全装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のリフト装置を設けた天井
クレーンの平面図である。
【図2】図1のリフト装置の主に揚重ワイヤー系を示す
正面図である。
【図3】図1のリフト装置の主に揚重ワイヤー系を示す
側面図である。
【図4】図1のリフト装置の主にスタビライザワイヤー
系を示す正面図である。
【図5】図1のリフト装置の主にスタビライザワイヤー
系を示す側面図である。
【図6】図1のリフト装置のリフターの平面図である。
【図7】図1のリフト装置の上方支持部の要部底面図で
ある。
【図8】図1のリフト装置のリフターの通常作動時の拡
大正面図である。
【図9】図1のリフト装置に適用される制動装置を示す
正面図(a)および側面図(b)である。
【図10】図1のリフト装置に適用される制動装置の作
動状態を示す正面図(a)および側面図(b)である。
【図11】制動装置の他の例を示す正面図(a)および
側面図(b)である。
【図12】従来のリフト装置の要部を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
10 建物架構 12 仮設屋根架構 30 リフト装置 32 リフター 36 揚重ワイヤー 38 昇降ウインチ 46 スタビライザワイヤー 48 スタビライザウインチ 50c,50d サブガイドローラ A 揚重ワイヤー系 B スタビライザワイヤー系 G 地上

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方支持部と下方支持部との間に、揚重
    ワイヤーを介して昇降自在に吊り下げられるリフターを
    備え、このリフターによって吊り荷を揚重するリフト装
    置において、 上記上方支持部と上記下方支持部との間に対を成してス
    タビライザワイヤーを設け、これらスタビライザワイヤ
    ーをそれぞれ、上記リフターに設けた回転案内部材に少
    なくとも1回以上巻き付けるとともに、該回転案内部材
    には上記リフターの降下速度が所定速度以上で作動され
    る制動装置を設け、この制動装置によって回転案内部材
    の回転を減速または停止することを特徴とするリフト装
    置の安全装置。
  2. 【請求項2】 上記制動装置を作動するための上記リフ
    ターの降下速度は、上記回転案内部材の回転速度によっ
    て判断されることを特徴とする請求項1に記載のリフト
    装置の安全装置。
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