JPH11348260A - 被記録材の再生装置 - Google Patents
被記録材の再生装置Info
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- JPH11348260A JPH11348260A JP17411898A JP17411898A JPH11348260A JP H11348260 A JPH11348260 A JP H11348260A JP 17411898 A JP17411898 A JP 17411898A JP 17411898 A JP17411898 A JP 17411898A JP H11348260 A JPH11348260 A JP H11348260A
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Abstract
の被記録材を再使用するのに有用な装置を提供する。 【解決手段】 被記録材に形成された画像形成物質を溶
解する溶媒を含浸したウエップと画像が形成された被記
録材とを摺動させる手段を有することを特徴とする被記
録材の再生装置。
Description
被記録材上のその画像を除去して被記録材を再使用する
ための再生装置に関し、特に、インクジェット記録方法
や手書きにより形成された染料画像を被記録材から除去
して該被記録体を再生するための装置に関する。
ルト・インクを用いるインクジェット法や印刷法等のよ
うな画像形成方法を用いたプリンターや複写機、印刷機
が普及し、紙が大量に使用されている。特にインクジェ
ット方式のプリンターは、装置の構成が比較的簡素で、
安価であることなどの理由により、一般に広く使われて
いる。
る紙は木材より得られるパルプを原料とするため、紙を
大量に消費することは、森林の伐採、地球環境の悪化に
つながることになり、近年、社会問題となってきつつあ
る。更に、これらの画像形成方法により画像が形成され
た被記録材が大量に廃棄されて、ごみの処理が困難とな
るという問題も生じている。
た用紙やフィルムを回収し、一旦、パルプの状態まで離
解したり、再溶融したりして再利用する方法が従来から
行なわれている。しかしながら、この方法では、再生の
ために多くのエネルギーが必要であり、その上エネルギ
ー効率は悪い。また、再生された製品(被記録材)は、
新しい原料を用いるよりも割高になったり、質の悪いも
のになってしまうという欠点があった。
た画像を消去して、被記録材を再生する方法が提案され
てきている。例えば、特開平5−185588号、特開
平7−90209号、特開平9−286979号などに
は、紫外線を照射してインクで形成された画像を消去す
るためのインクの処方や方法が開示されている。また、
特開平5−61247号、特開平6−1489329
号、特開平6−236000号などには、近赤外線や可
視光を照射してインクで形成された画像を消去するため
のインク処方や方法が開示されている。更に、特開平7
−81236号、特開平9−169162号などには、
加熱によってインクで形成された画像を消去するための
インク処方や方法が開示されている。しかしながら、光
や熱で色材を分解するこれらの方法では、消色機能を有
する色材が、画像記録に適する色調が得られなかった
り、水などの溶媒に対する溶解性に乏しいものであった
りするといった問題があり、インクジェット記録方法で
記録した画像を再生できるまでの実用化に至っていな
い。
アミド基をペンダント基として有する樹脂成分を架橋し
てなる被覆を設けたことを特徴とする再利用可能な水性
インク用被記録材が開示されている。ここには、水性イ
ンクで形成された画像を水で洗浄除去する方法も開示さ
れている。同号に開示されている技術は、前記の光や熱
の作用により化学構造が変化して無色になる染料を用い
た場合に生じる、上記の問題を解決するものである。し
かしながら、画像形成物質をそれを溶解する溶剤で溶解
除去せしめる方法では、画像形成物質の除去を繰り返す
と、溶剤が徐々に汚れてしまい、画像形成物質除去操作
中に被記録材の地肌部を汚してしまうという問題を解決
することが困難であった。
クで記録された画像をトルエンやアルコールを含浸させ
たローラで消去する装置が開示されている。しかしこの
装置においては、画像を除去するためのローラがすぐに
汚れてしまい、この汚れが被記録材に逆転移するため、
頻繁にローラを交換する必要があり、実用的ではなかっ
た。
従来の課題を解決することであって、すなわち、被記録
材にインクジェット記録方法や手書きにより画像が形成
されたものが不要になった場合に、確実に被記録材から
画像を除去して被記録材を再使用できるようにすること
である。本発明の他の目的は、複雑な機構無しに安価な
被記録材の再生装置を提供することである。本発明のさ
らに他の目的は、メンテナンスの頻度が少なく、信頼性
の高い被記録材の再生装置を提供することにある。
に、被記録材に形成された画像形成物質を溶解する溶媒
を含浸したウエップと画像が形成された被記録材とを摺
動させる手段を有することを特徴とする被記録材の再生
装置が提供される。
を固定化する化合物が付与されているウエップを用いる
ことを特徴とする上記第一の被記録材の再生装置が提供
される。
を固定化する化合物が付与されているウエップを用いる
ことを特徴とする上記第一又は第二の被記録材の再生装
置が提供される。
水溶性有機溶媒が含浸されたウエップを用いることを特
徴とする上記第一、第二又は第三の被記録材の再生装置
が提供される。
オン性高分子化合物、多価金属イオン、高級アルキル4
級アンモニウム塩、高級アルキル4級ホスホニウム塩の
中から選択される少なくとも1種の化合物であることを
特徴とする上記第三の被記録材の再生装置が提供され
る。
炭素であることを特徴とする上記第三の被記録材の再生
装置が提供される。
記録材と摺動しながら2つの巻芯間で移動せしめる手
段、画像形成物質の除去に使用したウエップを繰り返し
画像形成物質の除去に使用する為に、ウエップを画像除
去時の移動方向とは逆の方向に巻き戻す手段を有するこ
とを特徴とする上記第一〜第六のいずれかに記載の被記
録材の再生装置が提供される。
せしめる手段、画像除去時には、ロール状に巻かれたウ
エップを被記録材の移動方向とは逆の方向に移動しなが
ら被記録材と摺動せしめる手段を有することを特徴とす
る上記第一〜第七のいずれかに記載の被記録材の再生装
置が提供される。
い、含浸された画像形成物質を溶解する溶媒の蒸発を防
止するように、スリット状出口を有するウエップ・ロー
ル密閉筺体を設けたことを特徴とする上記第一〜第八の
いずれかに記載の被記録材の再生装置が提供される。
残存する画像を検知する手段を設け、残存画像が検知さ
れた時にウエップを交換するための警告を表示し、被記
録材の再生手段へのウエップの供給を停止することを特
徴とする上記第一〜第九のいずれかに記載の被記録材の
再生装置が提供される。
れるものではなく、従って、電子黒板、掲示用ディスプ
レーなど被記録材上に画像形成、画像消去を繰り返して
使用する装置にも応用できる。また、従来公知の画像形
成手段と複合し、画像形成、除去装置とすることもでき
る。
らさらに詳細に説明する。図1において、(11)は給
紙トレーであり、このトレーの上に画像が形成された被
記録材(12)が画像面を上にして収納される。被記録
材(12)は給紙ローラ(13)により1枚ずつ画像除
去部に搬送される。画像除去部は被記録材を搬送するた
めのベルト(33)、搬送ローラ(31)(32)、巻
芯(29)(30)、巻芯(29)(30)に巻き付け
られた画像を除去するためのウエップ(23)、ウエッ
プ収納筺体(21)(22)、ウエップ搬送ガイドロー
ラ(24)(25)(26)よりなる。ウエップ(2
3)は紙、布、不織布などをベース材料として用いるこ
とができる。ウエップのベース材料として特に好ましい
ものは、安価であること、溶媒を含浸し易い点などか
ら、サイジングされていないか、あるいは弱くサイジン
グされた紙である。
2)上に形成された画像形成物質を溶解する溶媒が含浸
されている。含浸せしめる溶媒の例としては、油性イン
クやホットメルト型インクを用いてインクジェット記録
方法や手書きで記録された画像のように、画像形成物質
の色材が油性染料やワックスである時には、エタノー
ル、メタノール、アセトン、トルエン、メチルエチルケ
トン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジブチルエーテル、N−メチル−2−
ピロリドン、トリエタノールアミンなどの有機溶媒を挙
げることができる。
ば、水や以下に掲げる水よりも沸点の高い水溶性有機溶
媒を含浸せしめることが好ましい。水は水溶性染料を溶
解するために含浸せしめるのが好ましい。また、上記の
水よりも沸点の高い水溶性有機溶媒は、染料を溶解せし
める効果も有るが、ウエップ(23)から水が蒸発して
乾燥してしまうのを防止する効果を有する。
きる、水よりも沸点の高い水溶性有機溶媒の例として
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセ
リン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペ
ンタントリオール等の多価アルコール類、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル
類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレ
ングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコール
アリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N
−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリド
ン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラ
クタム等の含窒素複素環化合物、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ルコールアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類などを挙げる
ことができる。
必要に応じて界面活性剤を加えることができる。界面活
性剤は被記録材からの色材の除去を促進する効果を有す
る。ウエップ(23)に含浸せしめる液に添加すること
のできる界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル
類、ポリオキシエチレンアルキルソルビタンエステル
類、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、グリセリン
脂肪酸エステル類、デカグリセリン脂肪酸エステル類、
ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エ
ステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー
類、パーフルオロアルキル燐酸エステル類、ポリオキシ
エチレン変性ポリジメチルシロキサン類等のノニオン系
界面活性剤、高級脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシ
ル化ペプチド、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、モ
ノあるいはジアルキルスルホ琥珀酸塩、α−オレフィン
スルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩、アルキル硫酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、アル
キルアミド硫酸塩、モノアルキル燐酸塩、ジアルキル燐
酸塩、トリアルキル燐酸塩、モノポリオキシエチレンア
ルキルエーテル燐酸塩、ビスポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル燐酸塩、トリスポリオキシエチレンアルキル
エーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル燐酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、
パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアル
ケニルアリールスルホン酸塩、N−パーフルオロオクタ
ンスルホニルグルタミン酸塩、パーフルオロアルキル−
N−エチルスルホニルグリシン塩、3−(ω−フルオロ
アルカノイル−N−エチルアミノ)−1−プロパンスル
ホン酸塩、パーフルオロアルキルエチル燐酸エステル
塩、カルボン酸変性ポリジメチルシロキサン、スルホン
酸変性ポリジメチルシロキサン等のアニオン型界面活性
剤、高級アルキルアミン塩、高級アルキル第4級アンモ
ニウム塩、アルキルベンゼンアミン塩、アルキルベンゼ
ン第4級アンモニウム塩、アルキル複素環第4級アンモ
ニウム塩等のカチオン型界面活性剤、カルボキシベタイ
ン、スルホベタイン等のベタイン型アミノカルボン酸
塩、イミダゾリン誘導体等の両性界面活性剤等を挙げる
ことができる。
材を固定化する化合物が付与されていることが好まし
い。ウエップ(23)に画像形成物質中の色材を固定化
する化合物が付与されていることにより、ウエップ(2
3)と画像が記録された被記録材(12)とを摺動し、
被記録材上の画像を除去する際に、被記録材からウエッ
プに転移した色材が、ウエップから被記録材に逆転移す
ることを防止できる。色材の逆転移を防止できるため、
ウエップは1回の画像除去に使用できるばかりでなく、
繰り返し被記録材上の画像の除去に使用できる。あるい
は、画像を除去しようとする被記録材の面積よりも小さ
い面積のウエップで、被記録材上の画像を除去すること
が可能となる。
としては、色材が油性染料の場合には、活性炭素、シリ
カゲル、アルミナ、モレキュラー・シーブなどの染料を
吸着する化合物が付与されていることが好ましい。これ
らの吸着剤は、粉体だけをウエップに付与することもで
きるが、高分子化合物をバインダーとしてウエップに付
与する方が好ましい。この場合、バインダーは吸着剤の
吸着能力を妨げない範囲で用いることが好ましく、吸着
剤/バインダーは、3以上の範囲であることが好まし
い。また、活性炭素を吸着剤として用いることは、その
染料吸着能が大きいこと、安価であることから好まし
い。
る場合には、色材を固定化する材料としては、染料と逆
極性の化合物が好ましく用いられる。一般にインクジェ
ット記録方法では、酸性染料、直接染料などのアニオン
性染料が用いられる。このため、アニオン性染料を固定
化するためには、カチオン性化合物が好ましい。アニオ
ン性染料を固定化する化合物の例としては、ポリアリル
アミン、ポリエチレンイミン、カチオンでんぷん、4級
アンモニウム基を含むビニル誘導体の重合物などのカチ
オン性高分子化合物、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニ
ウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、硫酸カルシ
ウム等の多価金属イオンを含む無機塩、高級アルキル第
4級アンモニウム塩酸塩、高級アルキルベンゼン第4級
アンモニウム塩酸塩等の高級アルキルを含む4級アンモ
ニウム塩類、高級アルキル第4級ホスホニウム塩酸塩、
高級アルキルベンゼン第4級ホスホニウム塩等の高級ア
ルキル基を含む4級ホスホニウム塩類を挙げることがで
きる。これらの固定化剤は活性炭素等と同様にバインダ
ーとともにウエップのベース材料に塗布して付与できる
が、必ずしもバインダーを用いる必要はない。
(29)(30)にロール状に巻かれていて、図示され
ていない駆動手段により、巻芯(29)(30)間を往
復運動するように構成されている。画像が除去される被
記録材(12)は、前述のように、給紙ローラ(13)
により1枚ずつ画像除去部に搬送される。画像除去部に
おいて、被記録材(12)は被記録材搬送べルト(3
3)により、排紙トレー(41)側へと搬送される。被
記録材搬送べルト(33)は部分的に開孔を有する構成
になっており、吸引装置(35)により被記録材搬送ベ
ルト(33)の裏面には負圧が形成される。この負圧に
より、被記録材(12)は被記録材搬送ベルト(33)
に強く密着された状態により搬送される。従って、ウエ
ップ(23)が被記録材(12)上の画像を除去するた
めに摺動されても、被記録材(12)と被記録材搬送ベ
ルト(33)とがずれることなく、被記録材(12)は
被記録材搬送ベルト(33)により安定して搬送され
る。
いない駆動手段によりドライブされるベルト搬送ローラ
(32)により搬送されるが、その搬送速度とウエップ
(23)の搬送速度とが異なるように搬送される。この
速度差により、被記録材(12)とウエップ(23)と
は摺動されることになる。被記録材(12)の搬送速度
とウエップ(23)の搬送速度との関係において、好ま
しい一例は、画像を除去するために、ウエップと被記録
材とが摺動される時に、ウエップ(23)の搬送方向と
被記録材(12)の搬送方向が逆方向である場合であ
る。この場合、被記録材(12)が被記録材搬送べルト
(33)から分離され、排紙トレー(41)に収納され
る側で、汚れていないウエップで画像が除去されるた
め、被記録材からウエップに転移した画像形成物質が、
被記録材に逆転移することが防止できる。ウエップは繰
り返し使用するため、必ずしも、被記録材の出口側で新
しいウエップと当接される訳ではない。しかし、色材を
固定化する化合物が付与されたウエップでは、以前の画
像の除去で被記録材より転移した色材は、ウエップに十
分に固定化される時間がある。このために、繰り返し使
用されるウエップにおいても、新しいウエップを用いる
のと同等の画像形成物質の除去効果がある。
像除去時には、巻芯(30)側から巻芯(29)側に巻
き取るように搬送する。巻芯(30)側ウエップがなく
なりそうになった場合には、図示していないニアエンド
検知装置が作動し、ウエップ(23)は、再び巻芯(2
9)側に巻き取られる。ニアエンド検知は、ウエップの
終端近傍に、印刷、切り欠き、穿孔などを施すことによ
り、公知の光学的検出手段により実施することができ
る。巻芯(29)側に巻き取られたウエップは再び画像
形成物質の除去に使用される。
には、ウエップ搬送ガイドローラ(24)(25)(2
6)は、被記録材とウエップが摺動されるように、被記
録材とウエップとが接する位置に有るが、上記のウエッ
プの巻き戻し動作においては、図示されていないローラ
移動手段により、被記録材搬送ベルトとウエップとが接
しない位置に移動される。
たウエップは、スリット状出口(27)(28)を有す
るウエップ・ロール密閉筺体(21)(22)に収納さ
れている。これは、含浸された画像形成物質を溶解する
溶媒の蒸発を極力防止するための構成である。スリット
状出口(27)(28)には、更に気密性を挙げるため
に、ゴムのシートなどの可撓性を有する材料でより密閉
性を高めることが好ましい。
(23)は繰り返し画像形成物質の除去に用いられる
が、色材の固定化には限界がある。すなわち、吸着剤が
固定化剤の場合には、色材を吸着するサイドが飽和され
ると吸着能はなくなる。また、イオン系の固定化剤で
も、すべてのイオンが反対イオンの色材と結合してしま
うと、もはや固定化能は無くなってしまう。この限界
は、本質的には、再生される被記録材上の画像の量で決
定されるものであり、被記録材の処理枚数で決定される
ものではない。
るか否かを検出して、汚れが生じた場合には、ウエップ
を交換するか、あるいは、図1の装置の例では、巻芯
(29)と巻芯(30)の位置を入れ替えて、ウエップ
の裏面を使用するなどの操作をすることが好ましい。図
1の装置例では、被記録材の分離爪(43)の上部に反
射型フォトセンサー(44)を設けて再生された被記録
材上の汚れの有無を検出している。反射型フォトセンサ
ー(44)によって汚れが検出された場合には、図示し
ていない表示手段にウエップを交換するように警告表示
をする。また、警告表示が点灯した状態では、被記録材
の再生動作は停止される。
の被記録材に記録された画像が常に確実に除去できると
いうものではない。画像を完全に除去するためには、色
材と被記録材とが弱い結合力で付着している必要があ
る。また、被記録材の平滑度は高い必要がある。例え
ば、被記録材に実質的に染着性を示さない染料を使用し
たインクを用いた画像は完全に消去することができる。
染料が染着しないようにするには、例えば、被記録材の
表面がイオン性の材料を含有し、その表面に含有される
材料のイオンの極性と同極性の染料を含有するインクを
使用して記録する方法が挙げられる。
るインクには、酸性染料、直接染料などのアニオン性の
染料が用いられるが、インクにアニオン性の染料が用い
られているときには、被記録材の表面に、例えば、アク
リル酸および/またはメタクリル酸を含有する重合体を
白色顔料とともに塗布した被記録材を用いることによ
り、染着力の弱い画像が形成される。
ている場合には、ウエップに含浸する液体には、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの水
酸化アルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸リチウムなどの炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素ナト
リウムなどの炭酸水素アルカリ金属塩、水酸化4級アン
モニウム、水酸化ホスホニウム、燐酸ナトリウム、燐酸
カリウム等の燐酸アルカリ金属塩、燐酸水素ナトリウム
などの燐酸水素アルカリ金属塩、酢酸ナトリウム、乳酸
ナトリウム等の有機酸アルカリ金属塩、トリエタノール
アミンなどのアルコールアミン等を添加して、そのpH
値が7.0を越えるように保つことが好ましい。
は、ウエップに含浸せしめる液に容易に溶解する材料を
用いることが好ましい。例えば、水や水溶性有機溶媒を
含浸させる場合には、画像を記録するためのインクに
は、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基等の水溶性
を与える基を多く含む染料を用いることが好ましい。特
にスルホン酸基を多く含む染料を用いること好ましい。
C.I.アシッドイエロー17等の1分子内に2個以上
のスルホン酸基を有するモノアゾ分子骨格の黄色染料、
C.I.アシッドレッド254、C.I.アシッドレッ
ド35等の1分子内に2個以上のスルホン酸基を有する
モノアゾマゼンタ色染料、C.I.アシッドレッド9
2、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレ
ッド289等のまたはキサンテン分子骨格からなるアニ
オン性マゼンタ色染料、1分子内に3個以上のスルホン
酸基を有するフタロシアニン骨格からなるシアン色染
料、C.I.フードブラック2のような2個以上のスル
ホン酸基を有するジスアゾ骨格からなる黒色染料等を染
料として用いた水溶性のインクで記録することにより、
画像の消去が容易となる。
よれば、被記録材に形成された画像形成物質を溶解する
溶媒を含浸したウエップと、画像が形成された被記録材
とを摺動させて、被記録材上の画像形成物質を除去する
ので、被記録材を液体で洗浄する場合に伴う液の浄化操
作が必要なく、構成が簡単で安価な装置となる。
置によれば、除去される画像形成物質中の色材、特に、
染料を固定化する化合物が付与されているウエップを用
いているので、ウエップと画像が記録された被記録材と
を摺動し、被記録材上の画像を除去する際に、被記録材
からウエップに転移した色材がウエップから摺動被記録
材に逆転移することを防止でき、汚れの無く再生するこ
とが可能になる。また、色材の逆転移を防止できるた
め、ウエップは1回の画像除去に使用できるばかりでな
く、繰り返し、被記録材上の画像の除去に使用できる。
れば、水及び/又は水よりも沸点の高い水溶性有機溶媒
が含浸されたウエップを用いているので、通常のインク
ジェット記録方法のインクに用いられている水溶性の染
料を溶解除去することがであるとともに、水よりも沸点
の高い水溶性有機溶媒が含浸されることにより、ウエッ
プの乾燥を防止できるため、繰り返しウエップを使用す
ることが可能になったり、汚れなく被記録材上の画像形
成物質を除去することが可能となる。
れば、カチオン性高分子化合物、多価金属イオン、高級
アルキル4級アンモニウム塩、高級アルキル4級ホスホ
ニウム塩の中から選択される少なくとも1種の化合物が
ウエップに付与されているので、通常のインクジェット
記録方法のインクに用いられている水溶性の染料がウエ
ップに容易に固定化し、汚れの無い被記録材の再生が可
能となる。
れば、活性炭素がウエップに付与されているので、油性
染料を用いたインクの場合においても、染料がウエップ
に容易に固定化し、汚れの無い被記録材の再生が可能と
なる。
れば、ロール状に巻かれたウエップを被記録材と摺動し
ながら、2つの巻芯間で移動せしめる手段、ウエップを
画像除去時の移動方向とは逆の方向に巻き戻す手段を有
するので、画像形成物質の除去に使用したウエップを繰
り返し画像形成物質の除去に使用することができる。
れば、画像を除去するために、ウエップと被記録材とが
摺動される時に、ウエップの搬送方向と被記録材の搬送
方向が逆方向であるので、被記録材が排出される側で汚
れていないウエップで画像が除去されるため、被記録材
からウエップに転移した画像形成物質が被記録材に逆転
移することが防止できる。
れば、ロール状に巻かれたウエップがスリット状出口を
有するウエップ・ロール密閉筺体に収納されているの
で、含浸された画像形成物質を溶解する溶媒の蒸発が防
止され、汚れの無い被記録材の除去が可能になる。
よれば、画像除去操作を受けた被記録材に残存する画像
を検知する手段を設け、残存画像が検知された時にウエ
ップを交換するための警告表示し、再生する被記録材の
再生手段への供給を停止するので、使用者にウエップの
交換時期が明示され、無駄に再生操作を実行することが
防止される。
めの図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 被記録材に形成された画像形成物質を溶
解する溶媒を含浸したウエップと画像が形成された被記
録材とを摺動させる手段を有することを特徴とする被記
録材の再生装置。 - 【請求項2】 除去される画像形成物質中の色材を固定
化する化合物が付与されているウエップを用いることを
特徴とする請求項1記載の被記録材の再生装置。 - 【請求項3】 除去される画像形成物質中の染料を固定
化する化合物が付与されているウエップを用いることを
特徴とする請求項1又は2記載の被記録材の再生装置。 - 【請求項4】 水及び/又は水よりも沸点の高い水溶性
有機溶媒が含浸されたウエップを用いることを特徴とす
る請求項1〜3のいずれかに記載の被記録材の再生装
置。 - 【請求項5】 染料を固定化する化合物が、カチオン性
高分子化合物、多価金属イオン、高級アルキル4級アン
モニウム塩、高級アルキル4級ホスホニウム塩の中から
選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴と
する請求項3記載の被記録材の再生装置。 - 【請求項6】 染料を固定化する化合物が、活性炭素で
あることを特徴とする請求項3記載の被記録材の再生装
置。 - 【請求項7】 ロール状に巻かれたウエップを被記録材
と摺動しながら2つの巻芯間で移動せしめる手段、画像
形成物質の除去に使用したウエップを繰り返し画像形成
物質の除去に使用する為に、ウエップを画像除去時の移
動方向とは逆の方向に巻き戻す手段を有することを特徴
とする請求項1〜6のいずれかに記載の被記録材の再生
装置。 - 【請求項8】 画像が記録された被記録材を移動せしめ
る手段、画像除去時には、ロール状に巻かれたウエップ
を被記録材の移動方向とは逆の方向に移動しながら被記
録材と摺動せしめる手段を有することを特徴とする請求
項1〜7のいずれかに記載の被記録材の再生装置。 - 【請求項9】 ロール状に巻かれたウエップを用い、含
浸された画像形成物質を溶解する溶媒の蒸発を防止する
ように、スリット状出口を有するウエップ・ロール密閉
筺体を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか
に記載の被記録材の再生装置。 - 【請求項10】 画像除去操作を受けた被記録材に残存
する画像を検知する手段を設け、残存画像が検知された
時にウエップを交換するための警告を表示し、被記録材
の再生手段へのウエップの供給を停止することを特徴と
する請求項1〜9のいずれかに記載の被記録材の再生装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17411898A JPH11348260A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 被記録材の再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17411898A JPH11348260A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 被記録材の再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11348260A true JPH11348260A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15972964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17411898A Pending JPH11348260A (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 被記録材の再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11348260A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010072342A (ja) * | 2008-09-18 | 2010-04-02 | Ricoh Co Ltd | 画像除去装置、画像除去方法及び画像形成除去システム |
JP2011186475A (ja) * | 2010-03-09 | 2011-09-22 | Toshiba Corp | 印字用紙の再利用可否判定装置、消去装置、画像形成装置、印字用紙の再利用可否判定方法 |
JP2011186505A (ja) * | 2011-06-30 | 2011-09-22 | Ricoh Co Ltd | 被記録材の画像形成物質除去装置 |
JP2018184668A (ja) * | 2017-04-24 | 2018-11-22 | セイコーエプソン株式会社 | 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法 |
JP2018184669A (ja) * | 2017-04-24 | 2018-11-22 | セイコーエプソン株式会社 | 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法 |
-
1998
- 1998-06-05 JP JP17411898A patent/JPH11348260A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018184668A (ja) * | 2017-04-24 | 2018-11-22 | セイコーエプソン株式会社 | 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法 |
JP2018184669A (ja) * | 2017-04-24 | 2018-11-22 | セイコーエプソン株式会社 | 処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法 |
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