JP2020066163A - 再生装置及び画像形成システム - Google Patents

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Maiko Miyoshi
麻衣子 三好
博史 清本
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博史 清本
唯 日吉
Yui Hiyoshi
唯 日吉
崇也 北脇
Soya Kitawaki
崇也 北脇
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Abstract

【課題】記録媒体を多数回使用可能とする。【解決手段】実施形態の再生装置は、加熱によって消色する印刷層が設けられた記録媒体に洗浄剤を供給して、前記記録媒体から前記印刷層を除去する洗浄装置と、前記印刷層の除去の要否を判断するか、又は、前記印刷層の残留物が表示する画像の濃度、前記記録媒体の被印刷面の光沢、若しくは前記被印刷面の表面粗さを閾値と比較して、前記印刷層が十分に除去されたかを判断する判断装置とを含んでいる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、再生装置及び画像形成システムに関する。
近年、環境保護や経済性等の観点から、記録媒体の用量削減が求められている。このような要求に応えるものとして、加熱することによって実質的に無色にすることが可能な不可逆サーモクロミックインク組成物が知られている。不可逆サーモクロミックインク組成物は、例えば、変色性染料と、カラーアクチベータと、消色剤と、変色性染料及びカラーアクチベータを消色剤から化学的に分離するためのワックスとを含んでいる。
そのようなインク組成物を使用して形成した印刷層は、加熱によって消色させることができる。従って、このインク組成物を使用することにより、記録媒体を繰り返し使用することができる。
特表2015−509121号公報
本発明が解決しようとする課題は、記録媒体を多数回使用可能とすることにある。
実施形態によれば、加熱によって消色する印刷層が設けられた記録媒体に洗浄剤を供給して、前記記録媒体から前記印刷層を除去する洗浄装置と、前記印刷層の除去の要否を判断するか、又は、前記印刷層の残留物が表示する画像の濃度、前記記録媒体の被印刷面の光沢、若しくは前記被印刷面の表面粗さを閾値と比較して、前記印刷層が十分に除去されたかを判断する判断装置とを備えた再生装置が提供される。
一実施形態に係る画像形成システムのブロック図。 図1の画像形成システムに利用可能な画像形成装置を概略的に示す図。 一実施形態に係る画像形成方法を示すフローチャート。 他の実施形態に係る画像形成方法を示すフローチャート。
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係る画像形成システムのブロック図である。図2は、図1の画像形成システムに利用可能な画像形成装置を概略的に示す図である。
図1に示す画像形成システム1は、画像形成装置10と再生装置20とを含んでいる。
画像形成装置10は、ここでは、インクジェット記録装置である。画像形成装置10は、筐体11と、インク吐出装置12と、移動装置13と、搬送装置14と、ホスト制御装置15とを含んでいる。
インク吐出装置12は、筐体11内に設置されている。インク吐出装置12は、インクカートリッジ121とインクジェットヘッド122とを含んでいる。
インクカートリッジ121は、インクカートリッジ本体と、インクカートリッジ本体に収容されたインクIとを含んでいる。インクカートリッジ121は、インクジェットヘッド122へインクIを供給する。インクジェットヘッド122は、インクカートリッジ121から供給されたインクIを吐出する。なお、インクIについては、後で詳しく説明する。
移動装置13は、インク吐出装置12を、A方向へ移動させる。移動装置13は、キャリッジ131と、一対のローラ132と、ベルト133と、図示しないモータとを含んでいる。
キャリッジ131は、ベルト133に取り付けられている。キャリッジ131は、インクジェットヘッド122を支持している。また、キャリッジ131は、インクカートリッジ121を着脱可能に支持している。
ローラ132の一方は、モータの回転軸に取り付けられている。ベルト133は、ローラ132に架け渡されている。従って、モータを駆動することにより、キャリッジ131はA方向へ移動する。
搬送装置14は、記録媒体Sを、記録媒体Sの面に対して垂直方向又は平行方向へ移動させる。搬送装置14は、記録媒体Sを着脱可能に支持する支持体と、この支持体を記録媒体Sの面に対して垂直方向又は平行方向へ移動させる移動装置とを含んでいる。なお、記録媒体Sについては、後で説明する。
ホスト制御装置15は、インク吐出装置12、移動装置13及び搬送装置14に、電気的に接続されている。ホスト制御装置15は、インク吐出装置12、移動装置13及び搬送装置14の動作を制御する。画像形成装置10は、ホスト制御装置15による制御のもと、記録媒体Sにインクを供給して、印刷層を形成する。
ここで、記録媒体Sについて説明する。
記録媒体Sは、どのような形状を有していてもよい。例えば、記録媒体Sは、フィルム、シート又は板状であってもよく、立体的な形状を有するものであってもよい。また、記録媒体Sは、可撓性であってもよく、硬質であってもよい。
記録媒体Sの被印刷面は、インクが浸透可能な浸透性を有するものであってもよいが、インクが浸透不可能な非浸透性であることが好ましい。記録媒体Sの被印刷面が非浸透性である場合、後述する洗浄装置による印刷層の除去が容易である。
記録媒体Sは、例えば、紙代替品、カード、ラベル、包装フィルム、箱、缶又は瓶である。記録媒体Sの被印刷面は、例えば、無機物、例えば、ガラス又はアルミニウムなどの金属;有機物、例えば、ポリエチレンテレフタレート及びポリ塩化ビニルなどのプラスチック;又はそれらの組み合わせからなる。
次に、インクIについて説明する。
インクIは、消色インクである。消色インクから形成した印刷層は、着色した状態において画像を表示する。そして、この印刷層は、加熱することによって消色する。一例によれば、消色インクは、加熱消色性発色粒子と分散媒とを含んだ分散液である。
1.加熱消色性発色粒子
加熱消色性発色粒子は、加熱することにより、着色状態から消色状態へと変化する粒子である。消色インクに占める加熱消色性発色粒子の割合は、1乃至40質量%の範囲内にあることが好ましく、1乃至30質量%の範囲内にあることがより好ましく、3乃至20質量%の範囲内にあることがより好ましい。
1.1.呈色性化合物
呈色性化合物は、後述する顕色剤と反応して発色する物質である。呈色性化合物は、電子供与性の物質であることが好ましい。
呈色性化合物としては、例えば、ロイコ色素、具体的には、ロイコオーラミン類、ローダミンBラクタム類、インドリン類、スピロピラン類、及びフルオラン類等の電子供与性有機物を使用することができる。
呈色性化合物としては、例えば、クリスタルバイオレットラクトン(CVL)、マラカイトグリーンラクトン、2−アニリノ−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−N−プロピルアミノ)フルオラン、3−[4−(4−フェニルアミノフェニル)アミノフェニル]アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、2−アニリノ−6−(N−メチル−N−イソブチルアミノ)−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−6−(ジブチルアミノ)−3−メチルフルオラン、3−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)フルオラン、2−クロロ−6−(ジエチルアミノ)フルオラン、7−(N,N−ジベンジルアミノ)−3−(N,N−ジエチルアミノ)フルオラン、3,6−Bis(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4’−ニトロ)アニリノラクタム、3−ジエチルアミノベンゾ[a]−フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−キシリジノフルオラン、3−(4−ジエチルアミノ−2−ヘキシルオキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−ジエチルアミノ−7−クロロアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3,3−Bis(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ジメチルエソキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メソキシ−7−アミノフルオラン、DEPM、ATP,ETAC、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、クリスタルバイオレットカルビノール、マラカイトグリーンカルビノール、N−(2、3−ジクロロフェニル)ロイコオーラミン、N−ベンゾイルオーラミン、ローダミンBラクタム、N−アセチルオーラミン、N−フェニルオーラミン、2−(フェニルイミノエタンジリデン)−3,3−ジメチルインドリン、N−3,3−トリメチルインドリノベンゾスピロピラン、8’−メトキシ−N−3,3−トリメチルインドリノベンゾスピロピラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−ベンジルオキシフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、3,6−ジ−p−トルイジノ−4,5−ジメチルフルオラン−フェニルヒドラジド−γ−ラクタム、又は3−アミノ−5−メチルフルオランを使用することができる。
これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。呈色性化合物を適宜選択することによって、多様な色の発色状態が得られるため、多色を表現することも可能となる。
消色インクは、顕色剤100質量部に対して、呈色性化合物を5乃至50質量部の範囲内で含むことが好ましく、10乃至40質量部の範囲内で含むことがより好ましい。
1.2.顕色剤
顕色剤は、呈色性化合物を発色させる物質である。顕色剤は、電子受容性の物質であることが好ましい。
顕色剤としては、例えば、フェノール類、フェノール金属塩類、カルボン酸金属塩、芳香族カルボン酸、炭素数2乃至5の脂肪族カルボン酸、ベンゾフェノン類、スルホン酸、スルホン酸塩、リン酸、リン酸金属塩類、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステル金属塩、亜リン酸、亜リン酸金属塩、モノフェノール類、ポリフェノール類、1、2、3−トリアゾール及びその誘導体等が挙げられる。顕色剤として、その置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル若しくはアミド基、又はハロゲン基を更に有するもの、ビス若しくはトリスフェノール類、フェノール−アルデヒド縮合樹脂、及びそれらの金属塩も挙げられる。
顕色剤としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、ジヒドロキシ安息香酸及びそのエステル、例えば、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチル、レゾルシン、没食子酸、没食子酸ドデシル、没食子酸エチル、没食子酸ブチル、没食子酸プロピル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,6−ジヒドロキシアセトフェノン、3,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,3,4−トリヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ビフェノール、4,4’−ビフェノール、4−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4−[(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4,6−ビス[(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼントリオール、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)ビス(ベンゼン−1,2,3−トリオール)]、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)ビス(1,2−ベンゼンジオール)]、4,4’,4’’−エチリデントリスフェノール、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、並びにメチレントリス−p−クレゾールがある。
これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
1.3.消色剤
消色剤は、加熱により、上述した呈色性化合物を消色させる性質を有している。
消色剤としては、例えば、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、及び酸アミド類が挙げられる。
エステル類としては、例えば、置換芳香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含むカルボン酸と脂肪族アルコールとのエステル、無置換芳香族環を含むカルボン酸と芳香族アルコールとのエステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エステル、脂肪酸と芳香族アルコールとのエステル、脂肪酸とフェノールとのエステル、脂肪酸と直鎖状脂肪族アルコールとのエステル、脂肪酸と分岐鎖状脂肪族アルコールとのエステル、ジカルボン酸と芳香族アルコールとのエステル、及びジカルボン酸と分岐鎖状脂肪族アルコールとのエステルが挙げられる。
無置換芳香族環を含むカルボン酸と芳香族アルコールとのエステルとしては、例えば、ケイ皮酸ジベンジルが挙げられる。
脂肪酸と芳香族アルコールとのエステルとしては、例えば、カプリル酸−4−ベンジルオキシフェニルエチルが挙げられる。
脂肪酸と直鎖状脂肪族アルコールとのエステルとしては、例えば、パルミチン酸−n−ヘプチル、パルミチン酸−n−オクチル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジセチル、及びアジピン酸ジステアリルが挙げられる。
脂肪酸と分岐鎖状脂肪族アルコールとのエステルとしては、例えば、トリラウリン、トリミリスチン、及びトリステアリンが挙げられる。
ジカルボン酸と芳香族アルコールとのエステルとしては、例えば、ピメリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールが挙げられる。
これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
消色インクは、消色剤を、呈色性化合物100質量部に対して、100乃至80000質量部の範囲内で含むことが好ましく、500乃至20000質量部の範囲内で含むことがより好ましく、500乃至10000質量部の範囲内で含むことが更に好ましい。
加熱消色性発色粒子は、マイクロカプセル化されたものでも良い。呈色性化合物、顕色剤及び消色剤をカプセル化すると、後述する洗浄装置により印刷層を除去したときに、記録媒体S上に残留物を生じ難い。
2.分散媒
分散媒は、例えば、水又は水溶液である。
(湿潤剤)
分散媒は、インクの乾燥を防止する湿潤剤を更に含むことができる。湿潤剤としては、水溶性の液体湿潤剤、例えば、多価アルコール、含窒素複素環化合物、アミン類、又は含硫黄化合物を使用することができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、及び3−メチル−1,3,5−ペンタントリオールが挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、及びε−カプロラクタムが挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、及びトリエチルアミンが挙げられる。
含硫黄化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及びチオジエタノール等が挙げられる。
多価アルコール、含窒素複素環化合物、アミン類及び含硫黄化合物以外の液体湿潤剤としては、例えば、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、及びγ−ブチロラクトンが挙げられる。
これらの湿潤剤の中では、グリセリンは、他の湿潤剤と比較して、保水性が高く、しかも沸点が高いため揮発し難い。従って、湿潤剤の少なくとも一部として、グリセリンを使用することが好ましい。
インク中の湿潤剤の濃度は、1乃至40質量%の範囲内にあることが好ましく、2乃至40質量%の範囲内にあることがより好ましい。
湿潤剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を組合せて使用してもよい。また、湿潤効果を更に向上させるため、上述した液体湿潤剤と、尿素、チオ尿素、及びエチレン尿素等の固体湿潤剤とを併用してもよい。固体湿潤剤が湿潤剤全体に占める割合は、30質量%以下であることが好ましい。
(吐出安定剤)
分散媒は、吐出安定剤を更に含むことができる。
吐出安定剤は、例えば、高分子分散剤又は界面活性剤である。
高分子分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、及びスチレン−マレイン酸共重合体が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩類、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、高級アルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸との縮合物、スルホ琥珀酸エステル塩、ナフテン酸塩、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、及びアセチレングリコール類などの非イオン性界面活性剤を使用してもよい。
(定着剤)
非浸透性の記録媒体への定着性を良くするために、定着剤として疎水性樹脂エマルションを使用してもよい。疎水性樹脂エマルションとしては、例えば、ウレタン系樹脂エマルション、アクリル系樹脂エマルション等が挙げられるが、これに限られるものではない。
(その他の添加剤)
分散媒は、その他の添加剤を更に含むことができる。
例えば、分散媒は、表面張力調整剤を更に含んでいてもよい。
表面張力調整剤として、上述した非イオン性界面活性剤を使用してもよい。表面張力調整剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、及びアセチレングリコール類が挙げられる。また、表面張力調整剤として、シリコン系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤を使用してもよい。
インクにおける表面張力剤の濃度は、0.5乃至3質量%の範囲内にあることが好ましい。
分散媒は、pH調整剤又は防腐剤若しくは防カビ剤を更に含んでいてもよい。
pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸二水素カリウム、及びリン酸水素二ナトリウムが挙げられる。
防腐剤又は防カビ剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、でヒドロ酢酸ナトリウム、及び1,2−ジベンゾソチアゾリン−3−オンが挙げられる。
再生装置20は、消色装置21と、洗浄装置22と、プロセッサ(判断装置)23とを含んでいる。
消色装置21は、記録媒体Sを加熱して、それに形成された印刷層を着色状態から消色状態へと変化させる。消色装置21は、加熱装置を含んでいる。加熱装置は、例えば、ヒートローラ又は赤外線ヒータである。加熱装置は、摩擦によって記録媒体Sを加熱するものであってもよい。
洗浄装置22は、印刷層が設けられた記録媒体Sに洗浄剤を供給して、記録媒体Sから印刷層を除去する。消色インクを用いた記録媒体Sへの印刷と印刷層の消色とを繰り返すと、例えば、印刷層が十分に消色されなくなるか、又は、新たな印刷層の形成が既に形成されている印刷層によって妨げられる可能性がある。記録媒体Sから印刷層を除去すると、これらを回避することができる。
洗浄装置22は、洗浄剤として、例えば液体洗浄剤を記録媒体Sへ供給する。
一例によれば、洗浄装置22は、洗浄剤を収容した容器と、この容器から洗浄剤が供給され、印刷層へ向けて洗浄剤を噴霧するノズルを含んだ噴霧装置とを含んでいる。この場合、洗浄装置22は、ノズルから印刷層へ向けて、洗浄剤を十分に高い圧力で噴霧することにより、印刷層を記録媒体Sから除去する。
他の例によれば、洗浄装置22は、上記の洗浄剤を洗浄液として使用する超音波洗浄機である。この場合、洗浄装置22は、例えば、洗浄液を収容した洗浄槽内で、記録媒体Sの印刷層を洗浄液に接触させ、洗浄液に超音波振動を与えることにより、印刷層を記録媒体Sから除去する。
更に他の例によれば、洗浄装置22は、印刷層へ洗浄剤を供給する供給装置と、記録媒体Sから印刷層を擦り落とす除去装置とを含んでいる。供給装置は、例えば、洗浄剤を収容した容器と、この容器から洗浄剤が供給され、印刷層へ向けて洗浄剤を噴霧するノズルを含んだ噴霧装置とを含んでいる。或いは、供給装置は、洗浄剤を収容した容器と、この容器から洗浄剤が供給され、印刷層へ洗浄剤を塗布する塗布装置とを含んでいる。或いは、供給装置は、洗浄剤を収容し、記録媒体Sをこの洗浄剤に浸漬可能な容器を含んでいる。また、除去装置は、例えば、布又はスキージを含んでいる。このような洗浄装置22は、例えば、先ず、供給装置から印刷層へ洗浄剤を供給して、記録媒体Sから印刷層への除去を容易にする。その後、この洗浄装置22は、除去装置で記録媒体Sから印刷層を擦り落とす。これにより、印刷層を記録媒体Sから除去する。
洗浄剤は、例えば、有機溶剤である。洗浄剤としては、エタノール及びプロパノールなどのアルコールを使用することが好ましく、エタノールを使用することが特に好ましい。エタノールは、取り扱いが容易である。
印刷層の除去は、印刷層が記録媒体Sから剥離するように行うことが好ましい。
電子写真法により印刷層を形成した場合、通常、定着に加熱を利用する。即ち、電子写真法では、通常、熱可塑性樹脂を加熱溶融させて、印刷層を記録媒体に定着させる。そのようにして得られた印刷層は、上記の方法で記録媒体から除去しようとしても、除去できないか、又は、洗浄剤に溶解させることによって除去するしかない。
印刷層を洗浄剤に溶解させることにより除去した場合、使用後の洗浄剤から印刷層の溶解物を分離することは難しい。従って、この場合、洗浄剤を洗浄毎に交換するか又は比較的頻繁に交換する必要がある。
これに対し、インクジェット記録法のように、樹脂の加熱溶融なしに印刷層を形成した場合、印刷層の除去は、印刷層が記録媒体Sから剥離するように行うことができる。印刷層を剥離することによって除去した場合、剥離した印刷層は、使用後の洗浄剤から容易に分離できる。従って、この場合、洗浄剤を交換する頻度を少なくすることができる。
プロセッサ23は、再生装置20の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサ23は、ROM(read-only memory)又は補助記憶デバイスなどに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、再生装置20の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサ23の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサ23は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。或いは、プロセッサ23は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
プロセッサ23は、印刷層の除去の要否を判断するか、又は、印刷層の残留物が表示する画像の濃度、記録媒体の被印刷面の光沢、若しくは被印刷面の表面粗さを閾値と比較して、印刷層が十分に除去されたかを判断する。プロセッサ23は、例えば、記録媒体Sの被印刷面へ向けて可視光及び紫外光などの光を照射する光照射装置と、被印刷面のうち光照射している部分を撮像する撮像装置と組み合わせて使用される。プロセッサ23は、撮像装置の出力から、印刷層の除去の要否を判断するか、又は、印刷層が十分に除去されたかを判断する。光照射装置及び撮像装置は再生装置20に備えられる(図示せず)。
一例によれば、画像形成装置10は、記録媒体Sに、印刷回数に関する情報を記録する。また、画像形成装置10は、印刷回数に関する情報を記録媒体Sへ記録するのに先立ち、この記録媒体Sに記録された印刷回数に関する情報を読み取る。記録媒体Sへの印刷回数に関する情報の記録は、消色インクからなる印刷パターンを形成することにより行ってもよく、加熱によって消色しない印刷パターンを形成することにより行ってもよい。このような記録を行う場合、プロセッサ23は、撮像装置の出力から印刷回数に関する情報を復号し、印刷回数が閾値(≧2)を超えている場合に、印刷層の除去が必要であると判断する。具体的には、光照射装置は、記録媒体Sのうち先の印刷パターンに対応した部分に対して光を照射し、撮像装置は、先の印刷パターンを撮像する。プロセッサ23は、撮像装置の出力を処理し、これにより得られる印刷回数を閾値と比較する。そして、プロセッサ23は、この印刷回数が閾値以下である場合には、印刷層の除去は不要であると判断し、この印刷回数が閾値を超えている場合には、印刷層の除去が必要であると判断する。
他の例によれば、プロセッサ23は、印刷層を消色させた後に、印刷層の除去の要否を判断するか、又は、印刷層が十分に除去されたかを判断する。
例えば、印刷層を消色させた後であって、印刷層を除去する前に、光照射装置は、記録媒体Sの被印刷面に対して可視光を照射し、撮像装置は、印刷層が表示する画像を撮像する。プロセッサ23は、撮像装置の出力を処理し、これにより得られる画像濃度を閾値と比較する。そして、プロセッサ23は、この画像濃度が閾値以下である場合には、印刷層の除去は不要であると判断し、この画像濃度が閾値を超えている場合には、印刷層の除去が必要であると判断する。
或いは、印刷層を消色させるとともに印刷層を除去した後に、光照射装置は、記録媒体Sの被印刷面に対して可視光を照射し、撮像装置は、印刷層の残留物が表示する画像を撮像する。印刷層が紫外線照射によって励起されて可視域の光を発するものである場合には、光照射装置は、記録媒体Sの被印刷面に対して紫外光を照射し、撮像装置は、印刷層の残留物が表示する画像を撮像してもよい。プロセッサ23は、撮像装置の出力を処理し、これにより得られる画像濃度を閾値と比較する。そして、プロセッサ23は、この画像濃度が閾値以下である場合には、印刷層が十分に除去されたと判断し、この画像濃度が閾値を超えている場合には、印刷層は十分に除去されていないと判断する。
プロセッサ23は、画像濃度に基づいて判断する代わりに、記録媒体Sの被印刷面の光沢に基づいて上記判断を行うものであってもよい。或いは、プロセッサは、記録媒体Sの被印刷面の表面粗さに基づいて上記判断を行うものであってもよい。
次に、この画像形成システム1を用いた画像形成方法について説明する。
図3は、一実施形態に係る画像形成方法を示すフローチャートである。
この方法では、先ず、プロセッサ23は、記録媒体Sに対する洗浄の要否を判断する(ACT1)。例えば、プロセッサ23は、記録媒体Sに記録された印刷回数に関する情報を読み取る。そして、プロセッサ23は、印刷回数が閾値以下である場合には、洗浄は不要であると判断し、印刷回数が閾値を超えている場合には、洗浄が必要であると判断する。
洗浄は不要であるとプロセッサ23が判断した場合には(ACT1のNo)、消色装置21は、記録媒体Sを加熱して、印刷層を消色させる(ACT4)。
洗浄が必要であるとプロセッサ23が判断した場合には(ACT1のYes)、洗浄装置22は、記録媒体Sを洗浄して、記録媒体Sから印刷層を除去する(ACT2)。
洗浄後、プロセッサ23は、再度、記録媒体Sに対する洗浄の要否を判断する(ACT3)。例えば、プロセッサ23は、記録媒体Sの被印刷面に対して可視光を照射し、印刷層の残留物が表示する画像を撮像し、その画像濃度を閾値と比較する。プロセッサ23は、この画像濃度が閾値以下である場合には、印刷層が十分に除去されたと判断し、この画像濃度が閾値を超えている場合には、印刷層は十分に除去されていないと判断する。
印刷層は十分に除去されておらず、再度の洗浄が必要とプロセッサ23が判断した場合には(ACT3のYes)、洗浄装置22は、記録媒体Sを再度洗浄して、記録媒体Sから印刷層の残留物を除去する(ACT2)。そして、印刷層は十分に除去されたとプロセッサ23が判断するまで、洗浄装置22は、記録媒体Sの洗浄を繰り返し行う。
印刷層は十分に除去され、再度の洗浄が必要ないとプロセッサ23が判断した場合には(ACT3のNo)、消色装置21は、記録媒体Sを加熱して、印刷層を消色させる(ACT4)。
消色後、画像形成装置10は、この記録媒体Sに対して、消色インクを用いた印刷を行う(ACT5)。
この方法では、プロセッサ23による判断を、ACT1及びACT3において行っているが、ACT1及びACT3の一方は省略してもよい。
図4は、他の実施形態に係る画像形成方法を示すフローチャートである。
この方法では、先ず、消色装置21は、記録媒体Sを加熱して、印刷層を消色させる(ACT4)。
次に、プロセッサ23は、記録媒体Sに対する洗浄の要否を判断する(ACT1)。例えば、プロセッサ23は、記録媒体Sに記録された印刷回数に関する情報を読み取る。加熱によって消色しない印刷パターンによって先の情報が記録されている場合には、記録媒体Sの被印刷面のうち上記印刷パターンに対応した部分に可視光を照射して、印刷回数に関する情報を読み取る。加熱によって消色するが、紫外線照射することによって励起されて、可視光を発する印刷パターンによって先の情報が記録されている場合には、記録媒体Sの被印刷面のうち上記印刷パターンに対応した部分に紫外光を照射して、印刷回数に関する情報を読み取る。そして、プロセッサ23は、印刷回数が閾値以下である場合には、洗浄は不要であると判断し、印刷回数が閾値を超えている場合には、洗浄が必要であると判断する。
或いは、光照射装置は記録媒体Sの被印刷面に対して可視光を照射し、撮像装置は印刷層が表示する画像を撮像し、プロセッサ23はその画像濃度を閾値と比較する。印刷層が、紫外線照射することによって励起されて、可視光を発するものである場合には、光照射装置は記録媒体Sの被印刷面に対して紫外光を照射し、撮像装置は印刷層が表示する画像を撮像し、プロセッサ23はその画像濃度を閾値と比較してもよい。プロセッサ23は、この画像濃度が閾値以下である場合には、洗浄は不要であると判断し、この画像濃度が閾値を超えている場合には、洗浄が必要であると判断する。
洗浄は不要であるとプロセッサ23が判断した場合には(ACT1のNo)、画像形成装置10は、この記録媒体Sに対して、消色インクを用いた印刷を行う(ACT5)。
洗浄が必要であるとプロセッサ23が判断した場合には(ACT1のYes)、洗浄装置22は、記録媒体Sを洗浄して、記録媒体Sから印刷層を除去する(ACT2)。
洗浄後、プロセッサ23は、再度、記録媒体Sに対する洗浄の要否を判断する(ACT3)。例えば、光照射装置は記録媒体Sの被印刷面に対して可視光を照射し、撮像装置は印刷層の残留物が表示する画像を撮像し、プロセッサ23はその画像濃度を閾値と比較する。印刷層が、紫外線照射することによって励起されて、可視光を発するものである場合には、光照射装置は記録媒体Sの被印刷面に対して紫外光を照射し、撮像装置は印刷層の残留物が表示する画像を撮像し、プロセッサ23はその画像濃度を閾値と比較してもよい。プロセッサ23は、この画像濃度が閾値以下である場合には、印刷層が十分に除去されたと判断し、この画像濃度が閾値を超えている場合には、印刷層は十分に除去されていないと判断する。
印刷層は十分に除去されておらず、再度の洗浄が必要とプロセッサ23が判断した場合には(ACT3のYes)、洗浄装置22は、記録媒体Sを再度洗浄して、記録媒体Sから印刷層の残留物を除去する(ACT2)。そして、印刷層は十分に除去されたとプロセッサ23が判断するまで、洗浄装置22は、記録媒体Sの洗浄を繰り返し行う。
印刷層は十分に除去され、再度の洗浄が必要ないとプロセッサ23が判断した場合には(ACT3のNo)、画像形成装置10は、この記録媒体Sに対して、消色インクを用いた印刷を行う(ACT5)。
この方法では、プロセッサ23による判断を、ACT1及びACT3において行っているが、ACT1及びACT3の一方は省略してもよい。
上記の画像形成システム1では、印刷が繰り返し行われた記録媒体Sから印刷層を除去する。これにより、印刷層が十分に消色されなくなるか、又は、新たな印刷層の形成が既に形成されている印刷層によって妨げられる可能性を排除できる。従って、上記の画像形成システム1によると、記録媒体Sを多数回使用することが可能である。
上記の画像形成システム1では、画像形成装置10と再生装置20を別々の装置として説明したが、1つの装置内に画像形成装置10と再生装置20を備える構成であってもよい。
以下に、実施例を記載する。
<加熱消色性発色粒子の調製>
東芝テック社製の消色印刷装置Loops(登録商標)に搭載されている消色性トナーを取り出した。取り出した消色性トナー30質量部とイオン交換水68質量部と界面活性剤2質量部とを混合した。以上のようにして、加熱消色性発色粒子を含んだ分散液を調製した。
<消色インクの調製>
加熱消色性発色粒子の量で33質量部の上記分散液と、25質量部のプロピレングリコールと、15質量部のウレタン系樹脂エマルションと、吐出安定剤である1質量部の日信化学工業社製サーフィノール(登録商標)465と、防腐剤である0.2質量部のLonza社製プロキセル(登録商標)xL−2と、25.8質量部の純水とを混合し、この混合液を、スターラを用いて1時間に亘って攪拌した。その後、この混合液を、1μmのメンブレンフィルタで濾過した。これにより、消色インクを得た。
<評価>
上記の消色インクを用いた印刷を行った。この印刷には、ピエゾヘッドを搭載した東芝テック社製のインクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置を使用した。記録媒体としては、被印刷面が非浸透性であるもの、具体的には、ポリエチレンテレフタレートからなる成形品を使用した。そして、その被印刷面のうち各辺が10mmの正方形状の領域にベタ印刷を行った。これにより形成した印刷層は、ドライヤで10秒間に亘って加熱した。このとき、記録媒体の表面温度は50℃以下であった。
次に、印刷物を80℃に加熱して、印刷層を消色させた。
この印刷と消色とからなるサイクルを5回繰り返した。その後、記録媒体の被印刷面をエタノールにて洗浄して、記録媒体から印刷層を除去した。
このようにして、印刷層を除去した記録媒体に対して、上記の印刷と消色とからなるサイクルを5回繰り返した。
記録媒体から印刷層を除去する前及び記録媒体から印刷層を除去した後の何れにおいても、上記の印刷及び消色工程において、インク定着不良や消色性不良は起こらなかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合、組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…画像形成システム、10…画像形成装置、11…筐体、12…インク吐出装置、13…移動装置、14…搬送装置、15…ホスト制御装置、20…再生装置、21…消色装置、22…洗浄装置、23…プロセッサ(判断装置)、121…インクカートリッジ、122…インクジェットヘッド、131…キャリッジ、132…ローラ、133…ベルト。

Claims (5)

  1. 加熱によって消色する印刷層が設けられた記録媒体に洗浄剤を供給して、前記記録媒体から前記印刷層を除去する洗浄装置と、
    前記印刷層の除去の要否を判断するか、又は、前記印刷層の残留物が表示する画像の濃度、前記記録媒体の被印刷面の光沢、若しくは前記被印刷面の表面粗さを閾値と比較して、前記印刷層が十分に除去されたかを判断する判断装置と
    を備えた再生装置。
  2. 前記記録媒体には、前記記録媒体への印刷回数に関する情報が記録されており、
    前記判断装置は、前記情報を読み取り、前記印刷回数が閾値を超えている場合に、前記印刷層の除去が必要であると判断する請求項1に記載の再生装置。
  3. 前記判断装置は、前記印刷層を消色させた後に、前記印刷層の除去の要否を判断するか、又は、前記印刷層が十分に除去されたかを判断する請求項1又は2に記載の再生装置。
  4. 前記印刷層を加熱して消色させる消色装置を更に備えた請求項1乃至3の何れか1項に記載の再生装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の再生装置と、
    記録媒体へ消色インクを供給して、加熱によって消色する印刷層を形成する画像形成装置と
    を備えた画像形成システム。
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