JPH11347543A - 浴水循環ろ過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 除菌ランプの保護管に付着した汚れを循環経
路に流れる流体により的確に除去できる浴水循環ろ過装
置を提供する。 【解決手段】 浴水の吸込口２と吐水口３とを浄化槽８
を介して連通する循環経路と、浴水との接触面を持つ保
護管１６を介して浴水を照射する除菌ランプ１５を有す
る除菌装置１１と、浴水を循環させるポンプ６とを備え
た浴水循環ろ過装置において、前記循環経路を流れる流
体により駆動されて前記除菌ランプ１５の保護管１６に
おける浴水との接触面を移動し付着物を除去する付着物
除去部材１８を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、浴水を循環さ
せ、浄化材を用いて浄化する浴水循環ろ過装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】図５に従来の浴水循環ろ過装置の全体構
成を示す。図において、１は浴槽を示す。この浴槽１内
には浴水を吸い上げる吸込口２と浴水を還元する吐水口
３とが配されている。吸込口２には、図示はしていない
が、髪の毛等のゴミの流入を防ぐプレフィルターが取り
付けられる。浴槽１外には循環駆動部４を配し、浴槽１
内，外は配管５にて連通されている。浴水の循環経路に
は循環の動力であるポンプ６と浄化材７が充填された浄
化槽８と浴水を加熱するヒーター９と循環流量を検知す
る流量センサー１０と循環水中の雑菌を除菌する紫外線
除菌装置１１とが設けてある。１２は駆動部１を制御す
る電気部品等を納めた制御部である。

【０００３】浄化槽２には活性炭，麦飯石，セラミック
ボールまたは多孔質セラミックなどの浄化材７を詰め、
バイオ（微生物）を浄化材表面に付着させ、浄化材７の
表面にバイオ（微生物）の膜を形成することにより、浴
水の汚れを吸着し、分解することにより浄化させてい
る。この浄化槽８内には、長期にわたる使用によって、
バイオ（微生物）の存在量が大量になり、死骸等，諸々
の汚物が堆積し浄化能力の落ち込みを起こさぬため、一
般的方法として、定期的に切り換え弁１３ａ，１３ｂを
動作させ、循環の流れを逆（矢印と反対方向）に流すよ
うなことを行って、浄化材７を遊離攪拌し汚物を取り去
ることを行い、ドレーンから浴槽外へ排出する、いわゆ
る逆洗浄という方法がとられていた。また、諸々のバイ
オ（微生物）が浴槽に流れ出ることを起こさぬため、浄
化槽２からの循環水を紫外線除菌装置１１に通過させ、
諸々のバイオ（微生物）の浴槽への流出を防いでいた。

【０００４】流量センサー１０は、プレフィルターを始
めとした各部のゴミづまり等で流量が少なくなった時の
検知を行い、警告を行う。ヒーター９は浴水を加熱し
て、湯の温度を好みの設定温度で一定に保温する働きを
する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の浴水循環ろ過装
置は以上のように構成され、浄化槽の浄化材にバイオ
（微生物）を付着させ除菌装置の定期的メンテナンス・
紫外線ランプ交換を行いながら永続的な除菌を行わせる
ようにしたものであった。しかし、長期間使用している
と、浄化槽８以外の浴水を吸い上げる吸込口から浴水を
還元する吐水口までの循環流路中の全ての場所にバイオ
（微生物）や汚れが付着し、だんだんと堆積し配管の流
路断面を狭められ循環流量が減少する。

【０００６】紫外線ランプ保護管表面にも汚れが付着す
ることで、紫外線が十分に循環水に照射されなくなり、
除菌性能が低下し基本性能が低下するという問題点があ
った。

【０００７】そこで、紫外線ランプ保護管表面に付着し
た汚れを取り除くため、浴水循環ろ過装置専用の配管洗
浄剤，市販の風呂釜用洗浄剤や次亜塩素酸などの薬品で
定期的に循環流路中を洗浄するか、または、本体から取
外して紫外線ランプ保護管表面を洗浄する必要がありユ
ーザーにとって大変面倒であった。

【０００８】この発明の浴水循環ろ過装置は、上記のよ
うな問題点を解決するためになされたもので、除菌ラン
プの保護管に付着した汚れを循環経路に流れる流体によ
り的確に除去できる浴水循環ろ過装置を提供することを
目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】第１の発明の浴水循環ろ
過装置においては、浴水を吸込む吸込口と、浴水を還元
する吐水口と、前記吸込口と前記吐水口とを浄化槽を介
して連通する循環経路と、浴水との接触面を持つ保護管
を介して浴水を照射する除菌ランプを有する除菌装置
と、浴水を循環させるポンプとを備えた浴水循環ろ過装
置において、前記循環経路を流れる流体により駆動され
て前記除菌ランプの保護管における浴水との接触面を移
動し付着物を除去する付着物除去部材を設けたものであ
る。

【００１０】第２の発明の浴水循環ろ過装置において
は、所定の運転時間の経過に応じ浄化槽への流通流体の
流通方向を逆転して浄化槽の洗浄を行う逆洗浄動作を利
用して除菌ランプの保護管への流通流体の流通方向を切
替えることにより付着物除去部材を作動させるものであ
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】実施の形態１．以下、この発明の
一実施形態を図によって説明する。図１はこの発明の浴
水循環ろ過装置の全体構成図を示す図であり、図中、図
５と同一符号は同一または相当部分を示している。

【００１２】図１において、１は浴槽、２は浴槽１内に
設けられ浴水を吸い上げる吸込口、３は浴槽１内に設け
られに浴水を還元する吐水口である。吸込口２には、図
示はしていないが、髪の毛等のゴミの流入を防ぐプレフ
ィルターが取り付けられる。４は浴槽１外に配置された
循環駆動部であり、５は浴槽１内，外を連通し浴水の循
環経路を構成する配管系統である。

【００１３】浴水の循環経路には、循環の動力であるポ
ンプ６と、浄化材７が充填された浄化槽８と、浴水を加
熱するヒーター９と、循環流量を検知する流量センサー
１０と、循環水中の雑菌を除菌する紫外線除菌装置１１
とが設けてある。１２は駆動部１を制御する電気部品等
を納めた制御部である。紫外線除菌装置１１は、水路的
に見てポンプ６より下流（吐出側）に設けられている。
１３ａ，１３ｂは三方弁で、これ等の弁は制御部１２の
操作により動作する電気駆動弁により構成され、配管系
統５を構成する配管１４ａと配管１４ｂを直接連通させ
る流れと、浄化槽８の洗浄のため、逆洗浄動作を行う流
路中の配管１４ｃに接続されている。

【００１４】かかる構成において、吸込口２から吸込ま
れた浴水は、従来と同様、吸込口２と吐水口３とを浄化
槽８を介して連通する循環経路を流通し、配管１４ｃを
上昇してポンプ６を経て浄化槽８，ヒーター９，流量セ
ンサー１０を通り吐水口３から浴槽１に還元される。前
記循環経路に挿入された紫外線除菌装置１１には、その
内部に付着物除去用コマからなる付着物除去部材が配設
されている。

【００１５】図２は、付着物除去用コマからなる付着物
除去部材を有するフランジ部を除菌装置に配設した実施
形態を示す図である。図２において、１１は上述した紫
外線除菌装置、１５は紫外線除菌ランプ、１６は紫外線
除菌ランプ１５の保護管、１７は吸込口２と吐水口３と
を浄化槽８（図１）を介して連通する循環経路を流れる
浴水からなる流体を流通する流通路、１８は付着物除去
用コマからなる付着物除去部材である。

【００１６】図３および図４は、付着物除去用コマから
なる付着物除去部材１８の詳細構成を示すものであっ
て、図３は付着物除去用コマからなる付着物除去部材１
８を示す斜視図、図４（ａ）は付着物除去用コマからな
る付着物除去部材１８を示す正面図、図４（ｂ）は付着
物除去用コマからなる付着物除去部材１８の部分断面図
である。図３および図４において、１９は駆動用羽根
部、２０はへら状ないしはブラシ状の拭き取り用突起部
である。

【００１７】図２に示す紫外線除菌装置１１に設けられ
た紫外線除菌ランプ１５は、保護管１６を介して流通路
１７を流れる浴水を紫外線照射し、浴水を除菌する。保
護管１６の外周面を囲むように配設されたリング状の付
着物除去用コマからなる付着物除去部材１８は流通路１
７を流れる浴水により駆動用羽根部１９に駆動力を受
け、その駆動力により保護管１６の外周面に沿って回転
しながら、保護管１６の軸方向に確実に移動する。

【００１８】このとき、付着物除去用コマからなる付着
物除去部材１８の内周面は、保護管１６の浴水との接触
面を形成する外周面を摺動して移動するため、浴水との
接触により付着した保護管１６外周面の汚れを拭き取る
ものである。

【００１９】付着物除去用コマからなる付着物除去部材
１８の内周面の保護管１６外周面との摺動部には、へら
状ないしはブラシ状の突起部１９が設けられており、保
護管１６外周面の汚れを効率的に拭き取ることができ
る。

【００２０】浴水循環ろ過装置の通常運転時には、流通
路１７に流れる浴水は実線矢印で示す方向に流れる。こ
れにより、駆動用羽根部１９に駆動力を受けた付着物除
去用コマからなる付着物除去部材１８は図２における実
線位置から紙面上方へ点線位置へと移動し、保護管１６
外周面の汚れを除去する。

【００２１】浴水循環ろ過装置の通常運転が継続し、所
定時間経過すると、自動装置により、浄化槽８（図１）
への浴水の流通方向を逆転し、浄化槽８の浄化材を洗浄
する、いわゆる逆洗浄動作が実行される。この逆洗浄動
作の実行により、流通路１７（図２）を流れる浴水は、
点線矢印に示すように、通常運転時の実線矢印方向と逆
の方向に流通する。付着物除去用コマからなる付着物除
去部材１８は、この浴水による駆動力を駆動用羽根部１
９に受け、図２における点線位置から紙面下方へ実線位
置へと移動し、保護管１６外周面の汚れを除去する。

【００２２】このように、付着物除去用コマからなる付
着物除去部材１８は、浴水循環ろ過装置の通常運転開始
時に保護管１６の外周面を移動して、その汚れを除去す
るばかりでなく、逆洗浄動作時にも保護管１６の外周面
を移動して、その汚れを除去するものであって、保護管
１６外周面の汚れ除去を一層確実に行うことができるも
のである。

【００２３】この発明の実施の形態に係る浴水循環ろ過
装置紫外線ランプ保護管表面に付着した汚れを上記洗浄
剤使用せずに常時または自動で定期的に洗浄し、ユーザ
ーに上記洗浄剤を使用しての定期的な洗浄または取外し
て紫外線ランプ保護管表面を洗浄を行わせないで済む、
ことのできる浴水循環ろ過装置を提供することを目的と
するものであって、循環流路中の除菌装置の紫外線ラン
プ保護管表面の汚れによる付着物の除去を目的としたリ
ング状の紫外線耐性樹脂のコマからなる付着物除去部材
１８を入れたものである。また、循環水を利用するた
め、リング状のコマにからなる付着物除去部材１８に回
転駆動用の羽根部１９を付けたものである。

【００２４】また、上記浴水循環ろ過装置において、従
来の浄化槽の逆洗浄の経路に除菌装置を配し、その循環
水を利用しリング状のコマからなる付着物除去部材１８
を往復させる手段を有したものである。

【００２５】この発明の実施の形態に係わる浴水循環ろ
過装置によれば、紫外線ランプ保護管に付着しようとす
る汚れを、薬品や洗浄剤を使用することなく、また、本
体から取外すことなく、阻止することができ清掃作業を
簡単にすることが出来る。また、紫外線ランプ保護管に
付着した汚れを循環水により自動的に取り除くことが出
来る。

【００２６】また、この発明の実施の形態に係る浴水循
環ろ過装置によれば、三方弁１３ａ，１３ｂの切換によ
り浄化槽８を逆洗浄動作を行うと同時に、紫外線ランプ
保護管の付着物を除去することが出来るきわめて有効な
清掃作業とすることが可能である。

【００２７】

【発明の効果】第１の発明によれば、除菌ランプの保護
管に付着した汚れを循環経路に流れる流体により的確に
除去できる浴水循環ろ過装置を提供することができる。

【００２８】第２の発明によれば、除菌ランプの保護管
に付着した汚れを、逆洗浄動作を利用して、より的確に
除去できる浴水循環ろ過装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態における浴水循環ろ過
装置の全体構成図である。

【図２】 この発明の実施の形態における紫外線除菌装
置の要素部概念図である。

【図３】 この発明の実施の形態における紫外線除菌装
置に設けられた付着物除去部材を示す斜視図である。

【図４】 この発明の実施の形態における紫外線除菌装
置に設けられた付着物除去部材を示す正面図および部分
断面図である。

【図５】 従来の浴水循環ろ過装置の全体構成図であ
る。

【符号の説明】

１ 浴槽、２ 吸込口、３ 吐水口、４ 浴水の循環駆
動部、５ 配管系統、６ ポンプ、７ 浄化材、８ 浄
化槽、９ ヒーター、１０ 流量センサー、１１ 紫外
線除菌装置、１２ 制御部、１３ 三方弁、１４ 配
管、１５ 紫外線除菌ランプ、１６ 保護管、１７ 流
通路、１８ 付着物除去用コマからなる付着物除去部
材、１９ 駆動用羽根部、２０ 拭き取り用突起部。

フロントページの続き (72)発明者 小曽根 正明 東京都千代田区丸の内二丁目２番３号 三 菱電機株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴水を吸込む吸込口と、浴水を還元する
   吐水口と、前記吸込口と前記吐水口とを浄化槽を介して
   連通する循環経路と、浴水との接触面を持つ保護管を介
   して浴水を照射する除菌ランプを有する除菌装置と、浴
   水を循環させるポンプとを備えた浴水循環ろ過装置にお
   いて、前記循環経路を流れる流体により駆動されて前記
   除菌ランプの保護管における浴水との接触面を移動し付
   着物を除去する付着物除去部材を設けたことを特徴とす
   る浴水循環ろ過装置。
2. 【請求項２】 所定の運転時間の経過に応じ浄化槽への
   流通流体の流通方向を逆転して浄化槽の洗浄を行う逆洗
   浄動作を利用して除菌ランプの保護管への流通流体の流
   通方向を切替えることにより付着物除去部材を作動させ
   ることを特徴とする請求項１に記載の浴水循環ろ過装
   置。