JPH1099619A - 温水循環器 - Google Patents

温水循環器

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JPH1099619A
JPH1099619A JP8262015A JP26201596A JPH1099619A JP H1099619 A JPH1099619 A JP H1099619A JP 8262015 A JP8262015 A JP 8262015A JP 26201596 A JP26201596 A JP 26201596A JP H1099619 A JPH1099619 A JP H1099619A
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bath water
way valve
bath
hot water
pump
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JP8262015A
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Hiroyuki Ishida
裕之 石田
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑菌及び不要な微生物が装置内で繁殖するこ
とを防止する。 【解決手段】 ポンプ16とヒータ22との間が第1の
三方弁42を介して接続される。逆止弁40とポンプ1
6との間の部分に接続される第1のバイパス配管48
が、第1の三方弁42から延びる。ヒータ22と濾過タ
ンク20との間及び、濾過タンク20と紫外線殺菌装置
18との間が接続される。紫外線殺菌装置18と浴槽3
2との間に第2の三方弁44が配置される。第2の三方
弁44に第2のバイパス配管50の一端が接続され、第
2のバイパス配管50の他端がポンプ16と第1の三方
弁42との間の部分に接続される。殺菌時には、ポンプ
16、第2の三方弁44、紫外線殺菌装置18、濾過タ
ンク20、ヒータ22及び第1の三方弁42を順に通
り、ポンプ16へ戻る閉鎖循環経路が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽内の浴水を取
水して浄化し、これを再度浴槽内へ戻す温水循環器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、浴槽内の温水を濾過材で浄化し、
再度浴槽内に戻して常時使用に供せられる温水循環器が
家庭で使用されるようになってきた。
【0003】この温水循環器は、一定の温度に保持する
加熱手段と、粗大なごみを除去するプレフィルタと、異
物を除去して浄化する濾過タンクと、浴水中の細菌を殺
菌する殺菌装置とを有している。この為、浴槽の浴水を
毎日交換することなく浴水を浄化及び加熱して、24時
間いつでも入浴可能とし、極めて便利にしかも節水して
浴槽を使用できるようにしたものである。
【0004】この温水循環器の水質の浄化のメカニズム
は、次のようになっている。すなわち、毛髪などの粗大
なごみは、ウレタンフォームなどで作られたプレフィル
タ(例えばヘアキャッチャー)で濾過され、浴水中の身
体からの分泌物(体液に含まれるアミノ酸、蛋白質な
ど、角質化した皮膚)などは、濾過タンクで濾過されて
除去され、連続的に浄化される。さらに、入浴する人体
に由来する細菌類は、紫外線、オゾンなどで殺菌する殺
菌装置によって殺菌される。
【0005】ここで、身体からの分泌物が濾過タンクで
濾過される原理を以下に説明する。つまり、濾過タンク
の中には、麦飯石などの天然石を粉砕して多孔質の状態
に焼結したものなどの粒状セラミックスが入っており、
浴水が循環されると、この粒状セラミックスに浄化菌で
ある微生物が繁殖することになる。そして、この繁殖し
た浄化菌が、温水に含まれるアンモニアや蛋白質を餌と
して食べて分解するため、浴水が浄化される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、濾過タンク内
で繁殖する微生物は浄化菌だけではなく、殺菌装置で殺
菌しきれない浴水中の雑菌及び不要な微生物等が濾過タ
ンク内で繁殖する場合もある。このような場合、雑菌等
が混じった浴水が濾過タンク内から浴槽内へ出てしまう
ことになる。
【0007】また、濾過タンク内に捕捉された浴水中の
汚れ成分は時間が経過すると、フロックとして濾過タン
ク内に溜まってしまい、微生物の濾過作用に悪影響を与
えたり、浴水の循環が阻害される不具合があった。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、濾過装置内の
洗浄を行えると共に、雑菌及び不要な微生物が装置内で
繁殖することを防止し得る温水循環器を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の温水循環
器は、浴槽内に一端及び他端が配置されて浴槽内の浴水
を循環可能とした循環配管と、循環配管の経路中に配置
され且つ浴槽内の浴水を取水して循環するポンプと、循
環配管の経路中に配置され且つ浴水を浄化する濾過装置
と、を備えた温水循環器であって、ポンプ及び濾過装置
を含んで浴槽に対して閉ざされて形成され且つ、浴槽内
とで浴水を循環する際の濾過装置中の流れと逆方向の流
れを濾過装置中に生じさせる閉鎖循環経路を有し、浴槽
内とで浴水を循環する際の浴水の流れと逆方向に濾過装
置中を浴水が流れる状態で浴水を加熱する加熱手段を設
けた、ことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の温水循環器は、請求項1記
載の温水循環器において、加熱手段が濾過装置内に配置
されたことを特徴とする。
【0011】請求項3記載の温水循環器は、請求項1記
載の温水循環器において、加熱手段が濾過装置外であっ
て循環配管の経路中の位置に配置されたことを特徴とす
る。
【0012】請求項4記載の温水循環器は、請求項1〜
請求項3記載の温水循環器において、浴水を浄化する浄
化菌が生息可能な温度の範囲内であり且つ雑菌及び微生
物を死滅させる温度に加熱手段で浴水を加熱することを
特徴とする。
【0013】請求項1に係る温水循環器の作用を以下に
説明する。通常の使用状態では、ポンプにより取水され
た浴槽内の浴水が、循環配管内を循環されて濾過装置に
より浄化される。
【0014】また、殺菌洗浄処理をする場合には、ポン
プ及び濾過装置を含んで浴槽に対して閉ざされて形成さ
れる閉鎖循環経路により、浴槽内とで浴水を循環する際
の濾過装置中の流れと逆方向の流れを、ポンプの作動に
伴って濾過装置中に生じさせ、この状態で加熱手段が浴
水を加熱する。
【0015】従って、浴水中の雑菌及び不要な微生物等
が繁殖した場合でも、上述のように濾過装置を含む閉鎖
循環経路内で浴水が循環されつつ加熱手段により加熱さ
れることにより、浴水が順次加熱されて高温になって殺
菌処理がなされる。この為、雑菌及び不要な微生物等が
死滅し、濾過装置内から雑菌等が混じった浴水が出るこ
とがなくなり、浴槽に戻す浴水を清潔に保つことができ
る。
【0016】また、このようにして高温となった浴水を
所要時間流すことにより、この濾過装置を含む循環配管
内の雑菌を死滅させることができ、さらに、濾過装置内
に発生した余剰なフロックをこの循環する浴水中に溶か
し出して濾材を洗浄し、かつ循環配管の浴水と接する内
壁全体も洗浄できる。但し、通常の流れにおける濾過装
置の流入側により多くフロックが溜まっているので、順
方向に流すよりも逆方向に流す方がより簡単にフロック
を除去し易くなり、高速流であればさらに効果が高ま
る。
【0017】また、フロックが除去されるのに伴って、
熱が雑菌及び微生物によく伝達されるようになるため、
加熱によってより確実にこれらを死滅させることができ
る。
【0018】請求項2に係る温水循環器の作用を以下に
説明する。本請求項は請求項1と同様な作用を奏する。
但し、本請求項は、加熱手段が濾過装置内に配置される
構成となっている。従って、この加熱手段で濾過装置内
を効率よく所要温度まで加熱して殺菌処理することが可
能となる。
【0019】請求項3に係る温水循環器の作用を以下に
説明する。本請求項は請求項1と同様な作用を奏する。
但し、本請求項は、加熱手段が濾過装置外であって循環
配管の経路中の位置に配置される構成となっている。従
って、濾過装置及び加熱手段を含む循環配管内で浴水を
循環させるように流し、浴水を加熱手段で順次加熱して
高温にすることにより、濾過装置内だけでなく循環配管
内をも所要温度まで一体的に加熱して殺菌処理すること
が可能となる。
【0020】請求項4に係る温水循環器の作用を以下に
説明する。本請求項は請求項1〜請求項3と同様な作用
を奏する。但し、本請求項は、浴水を浄化する浄化菌が
生息可能な温度の範囲内であり且つ雑菌及び微生物を死
滅させる温度に加熱手段で浴水を加熱する構成となって
いる。
【0021】従って、上記のような所要の温度まで浴水
を加熱することにより、有用な浄化菌を生息させたま
ま、雑菌及び不要な微生物を死滅させ、浴槽に戻す浴水
を清潔に保つことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明に係る温水循環器の第1の
実施の形態を図1から図4に示し、これらの図に基づき
以下に本実施の形態を説明する。
【0023】図1に示すように、本実施の形態の温水循
環器10は、内部に浴水を溜めた浴槽32内の浴水を取
水する取水部12及び、この取水部12から取水された
浴水を圧送して再び浴槽32内へ循環させるポンプ16
を有しており、これらの間が取水部12側からポンプ1
6側へのみ浴水を流す逆止弁40を経路中に配置した循
環配管26で接続されている。この為、浴槽32から取
水された浴水が逆止弁40を介してポンプ16側へ送ら
れることになる。尚、このポンプ16は一方向のみに浴
水を流し得る構造となっている。
【0024】さらに、温水循環器10は、浴水を加熱し
て浴水の温度調節を行うヒータ22を有しており、ポン
プ16とこのヒータ22との間が、第1の切換弁である
第1の三方弁42を経路中に配置した循環配管26で接
続されている。また、逆止弁40とポンプ16との間の
循環配管26の部分に接続される第1のバイパス配管4
8が、第1の三方弁42から延びるように設けられてい
る。
【0025】そして、この第1の三方弁42が、ポンプ
16とヒータ22との間を循環配管26介して連通する
状態及び、ヒータ22と、逆止弁40とポンプ16との
間の循環配管26の部分と、を第1のバイパス配管48
を介して連通する状態で、切り換え可能となっている。
【0026】この温水循環器10は、濾過装置である濾
過タンク20及び、浴水中の細菌を殺菌する殺菌装置で
ある紫外線殺菌装置18を有しており、ヒータ22とこ
の濾過タンク20との間及び、濾過タンク20とこの紫
外線殺菌装置18との間は、それぞれ循環配管26で接
続されている。この為、ヒータ22、濾過タンク20及
び紫外線殺菌装置18の順、或いはこの逆の順に浴水が
流れるようになっている。
【0027】尚、濾過タンク20には、浴水を浄化する
例えば麦飯石等の天然石、或いはこのような天然石を粉
砕して焼結することにより全体的に多孔質に形成された
粒状セラミックス等の濾材34が多数収容されている。
【0028】また、この温水循環器10は、浄化・殺菌
された浴水を浴槽32へ戻す吐出部24を有しており、
紫外線殺菌装置18とこの吐出部24との間は循環配管
26で接続されている。そして、紫外線殺菌装置18と
浴槽32との間の循環配管26の途中に第2の切換弁で
ある第2の三方弁44及び、第3の三方弁46が順に配
置されている。
【0029】紫外線殺菌装置18寄りに配置されたこの
第2の三方弁44には第2のバイパス配管50の一端が
接続されており、この第2のバイパス配管50の他端が
ポンプ16と第1の三方弁42との間の循環配管26の
部分に接続されている。
【0030】さらに、この第2の三方弁44が、紫外線
殺菌装置18と吐出部24との間を循環配管26を介し
て連通する状態及び、紫外線殺菌装置18とポンプ16
との間を第2のバイパス配管50を介して連通する状態
で、切り換え可能となっている。
【0031】また、吐出部24寄りに配置された第3の
三方弁46には、浴水を排出する排水管54が接続され
ている。この第3の三方弁46が、紫外線殺菌装置18
と吐出部24との間を循環配管26を介して連通する状
態及び、紫外線殺菌装置18側からの浴水を排水管54
に排出し得る状態で、切り換え可能となっている。
【0032】さらに、これら第1の三方弁42、第2の
三方弁44及び第3の三方弁46はそれぞれ図示しない
制御部に接続されていたり、あるいは手動により操作さ
れるようになっている。
【0033】一方、濾過タンク20には、濾過タンク2
0内の浴水を入浴適正温度以上の温度(本実施の形態で
は摂氏100度)まで加熱可能な殺菌用の加熱手段であ
るヒータ28が装着されている。このヒータ28は、電
源29と、この電源29に接続され浴水を加熱するよう
濾過タンク20内にコイル状に配置された加熱線31と
で構成されている。
【0034】そして、図2の矢印で示すように、一連の
配管系を構成する循環配管26で接続されているこれら
取水部12、ポンプ16、ヒータ22、濾過タンク2
0、紫外線殺菌装置18及び、吐出部24の順に、浴水
が送られて循環するようになっており、また、浴水を給
排水するために取水部12及び吐出部24が、浴槽32
内に設置されている。
【0035】さらに、温水循環器10の取水部12に
は、ウレタンフォームなどの連続気泡を持つ素材からな
るヘアキャッチャー14が、浴水中の毛髪などの粗大な
ごみを除去するプレフィルタとして、着脱自在に備えら
れている。そして、浴水が循環される温水循環器10の
浴水の循環経路中に、耐熱特性に優れたバチラス・ズブ
チリスに属する菌である、Bacillus Subtilis ATCC 663
3 が付着されている。
【0036】このようにバチラス・ズブチリスに属する
菌よりなる浄化菌を温水循環器10の循環経路中(例え
ば濾材34又は、取水部12のウレタンフォーム)に付
着しておくと、温水である浴水が循環するのに伴って、
この浄化菌が浴水中に溶け出す。この結果として、浄化
菌は、濾過タンク20内の粒状セラミックス等の濾材3
4の表面や、粒状セラミックスの多孔質の孔の内部及
び、この粒状セラミックスの周辺部分、さらには他の部
分に繁殖する。これによって、浴水中の身体から分泌し
た有機物がこの繁殖した浄化菌により分解されて浄化さ
れる。
【0037】さらに、このバチラス・ズブチリスに属す
る菌は、酢酸ビニルなどの水溶性ののりとバチラス・ズ
ブチリスに属する菌を含む液を塗布した後に乾燥するこ
とで、種々の部所に付着することが可能なものであり、
濾過タンク20内の濾材34に直に付けてもよいもので
ある。
【0038】ここで、本実施の形態に係る温水循環器1
0に適用されるBacillus SubtilisATCC 6633 は、他の
バチラス・ズブチリスに属する菌と同様に、有機物やあ
る種の無機物を分解し、これらの有機物やある種の無機
物を栄養源として繁殖する菌である。また、Bacillus S
ubtilis ATCC 6633 は、他のバチラス・ズブチリスに属
する菌と同様に、高温雰囲気下での生息が可能とされて
おり、例えば、摂氏70度乃至100度の熱湯中におい
ても胞子状となって死滅することはないという耐熱特性
を有している。
【0039】なお、温水循環器10に利用するバチラス
・ズブチリスに属する菌等の浄化菌以外の耐熱性のない
雑菌及び微生物のうち、例えば大腸菌、ブドウ状球菌
は、摂氏45度〜摂氏50度で死滅する。
【0040】次に、本実施の形態に係る温水循環器10
の作用を説明する。まず、通常の使用状態では、第1の
三方弁42がポンプ16とヒータ22との間を循環配管
26を介して連通させ、第2の三方弁44が紫外線殺菌
装置18と第3の三方弁46との間を循環配管26を介
して連通させると共に、第3の三方弁46が、第2の三
方弁44と吐出部24との間を循環配管26を介して連
通させ、図2の矢印で示すような流路を形成する。そし
て、ポンプ16を作動させて、取水部12からヘアキャ
ッチャー14で髪の毛、タオルの糸屑、垢の一部等の比
較的大きなごみを取り除きつつ浴槽32内の浴水を取り
入れる。さらに、第1の三方弁42を介して循環配管2
6内を流れた浴水がポンプ16を通過した後、ヒータ2
2へ送られ、ここで入浴の適温(摂氏42度〜摂氏43
度程度)に加熱される。加熱された浴水は、循環配管2
6を介して濾過タンク20へ送られる。
【0041】濾過タンク20において、この濾過タンク
20内に充填された麦飯石、クリスパールといった多孔
質粒状セラミックス等である濾材34に、浴水内に含ま
れる分泌物である有機物(例えば、体液に含まれるアミ
ノ酸や蛋白質、或いは角質化した皮膚、汗、アンモニ
ア、色成分、匂い成分、雑菌等)が吸着される。このよ
うに、多孔質粒状セラミックスに吸着された有機物は、
濾過タンク20内で増殖しているバチラス・ズブチリス
に属する菌等の浄化菌の働きで分解され、浴水が浄化さ
れる。
【0042】濾過タンク20内で濾過された浴水は、循
環配管26を通り紫外線殺菌装置18へ送られ、紫外線
殺菌装置18では浴水に紫外線を照射して殺菌する。殺
菌された浴水は、第2の三方弁44及び第3の三方弁4
6を順に通過するように循環配管26内を流れて吐出部
24から浴槽32内に戻される。
【0043】そして、上述のようにして、浴水が温水循
環器10内を循環されることにより、浴槽32内の浴水
が順次浄化されると共に所定の湯温に保持される。
【0044】しかし、上述のような使用状態を長期間継
続すると、紫外線殺菌装置18で完全に殺菌できなかっ
た雑菌等が濾過タンク20内に流入し、そこで増殖して
しまうことがあり、また、濾過タンク20内に捕捉され
た浴水中の汚れ成分が時間の経過に伴って、フロックと
して濾過タンク20内に溜まってしまうことがある。こ
のような場合には、温水循環器10の図示しない加熱殺
菌洗浄用スイッチをオン動作する。
【0045】これに伴って、温水循環器10が加熱殺菌
洗浄処理状態となり、図示しない制御部の指令、又は手
動により、第1の三方弁42を、ポンプ16とヒータ2
2とを循環配管26を介して接続する状態より、ヒータ
22から第2のバイパス配管50へ浴水を流すように切
換えると共に、第2の三方弁44を、第3の三方弁46
を介して吐出部24に接続する循環配管26から第2の
バイパス配管50へ浴水を流すように切換える。
【0046】これにより、図3の矢印で示すように、温
水循環器10内には、ポンプ16、第2のバイパス配管
50、第2の三方弁44、紫外線殺菌装置18、濾過タ
ンク20、ヒータ22、第1の三方弁42及び第1のバ
イパス配管48を順に通り、再びポンプ16へ戻る閉鎖
循環経路が構成される。そして、ポンプ16の作動によ
って浴水がこの閉鎖循環経路内を通常と逆方向に連続し
て循環され、浴槽32内とで浴水を循環する際の濾過タ
ンク20中の流れと逆方向の流れを濾過タンク20中に
生じさせる。
【0047】このように、閉鎖循環経路内を浴水が通常
と逆方向に循環する状態で、濾過タンク20内のヒータ
28における電源29から加熱線31に通電して、濾過
タンク20内の浴水を摂氏50度〜摂氏70度程度に1
時間程加熱し、雑菌や不要な微生物を殺す加熱殺菌を行
う。つまり、浴水は循環してヒータ28により何度も加
熱され、しかも浴水が冷されることがないので、この閉
鎖循環経路内に配置された濾過タンク20内の浴水は徐
々に昇温し、摂氏50度〜摂氏70度程度の高温にな
る。
【0048】そして、本実施の形態では、ヒータ28が
濾過タンク20内に配置される構成となっているため、
このヒータ28で濾過タンク20内を効率よく所要温度
まで加熱して殺菌処理することが可能となる。
【0049】このようにして高温となった浴水を濾過タ
ンク20内に約1時間程度の間流すことにより、高温の
浴水中でも生存可能な浄化菌以外の濾過タンク20内の
雑菌を死滅させ、濾過タンク20内から雑菌等が混じっ
た浴水が出ることがなくなり、浴槽32に戻す浴水を清
潔に保つことができる。さらに、この閉鎖循環経路を構
成する循環配管26の内部全体においても、浄化菌以外
の雑菌を死滅させることができる。
【0050】このとき、摂氏50度乃至70度の湯の中
においてもバチラス・ズブチリスに属する菌は死滅する
ことなく生息しているので、加熱殺菌作業終了後に再度
浴水を循環させた場合であっても、バチラス・ズブチリ
スに属する菌による浴水の浄化効果を損なうことがな
い。この加熱殺菌のための加熱温度及び加熱時間は、加
熱殺菌の対象となる雑菌、又は微生物の種類によって、
適宜変更し設定できる。
【0051】また、高速で通常と逆方向に浴水を循環さ
せて、高温の浴水が濾過タンク20内を流れることによ
り、この濾過タンク20内に発生した余剰なフロックを
この循環する浴水中に溶かし出すことによって、濾材3
4を洗浄できる。さらに、循環配管26の浴水と接する
内壁全体も洗浄できる。但し、通常の流れにおける濾過
タンク20の流入側により多くフロックが溜まっている
ので、順方向に流すよりも逆方向に流す方がより簡単に
フロックを除去し易くなり、高速流であればさらに効果
が高まる。また、フロックが除去されるのに伴って、熱
が雑菌及び微生物によく伝達されるようになるため、加
熱によってより確実にこれらを死滅させることができ
る。
【0052】加熱時間が終了してヒータ28を停止した
後、図示しない制御部の指令、又は手動により、第1の
三方弁42及び第2の三方弁44を前述した入浴のため
の通常の使用状態に戻すと共に、第3の三方弁46を濾
過タンク20に接続する循環配管26から排水管54へ
浴水を流すよう切換える。これにより、図4の矢印で示
すような、流路が形成される。
【0053】そして、ポンプ16を作動させて浴槽32
内からの浴水を濾過タンク20内に送り込み、これによ
り、濾過タンク20内で加熱殺菌洗浄のために高温に加
熱されると共に循環配管26内の余剰フロック及びその
他の汚れを含有した浴水を、外部へ排水し、浴槽32内
に汚れが入らないようにする。さらに、濾過タンク20
から熱水が排水されなくなったら、濾過タンク20及び
循環配管26内等の濯ぎ動作をするように一定量浴水を
流し、所定の量浴水が流れると排水及び濯ぎ動作が終了
する。尚、この浴水の流量が所定量となったかはポンプ
16の作動時間で判断することができる。
【0054】この後、第3の三方弁46を入浴のための
通常の使用状態に戻し、濾過タンク20内の加熱殺菌処
理を完了する。これにより、図2の矢印で示すような、
流路が形成される。
【0055】以上より、熱水が浴槽32内に還流しない
ので、浴槽32内の浴水が所定の温度より高くなるのを
防止できるため、入浴中においても濾過タンク20の加
熱殺菌作業を行うことができる。また、通常の循環方向
と、通常と逆の循環方向を間欠運転することにより、よ
り洗浄効果を向上させることが可能ともなる。
【0056】次に、本発明に係る温水循環器の第2の実
施の形態を図5から図8に示し、これらの図に基づき以
下に本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で
説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複
した説明を省略する。
【0057】図5に示すように、逆止弁40とヒータ2
2との間にポンプ16を配置する替わりに、本実施の形
態では、紫外線殺菌装置18の下流側にポンプ16を配
置する構造とした。
【0058】また、ポンプ16と紫外線殺菌装置18と
の間の循環配管26に、第1の三方弁62及び第2の三
方弁64が並んで配置されており、逆止弁40とヒータ
22との間の循環配管26の部分に接続される第1のバ
イパス配管70が、この第1の三方弁62から延びるよ
うに設けられている。さらに、浴槽32内の吐出部24
とポンプ16との間の循環配管26に第3の三方弁66
が配置され、第1の三方弁62より上流側に配置された
第2の三方弁64とこの第3の三方弁66との間が、途
中に第4の三方弁68を有した第2のバイパス配管72
で繋がれている。
【0059】そして、図6の矢印で示すように、一連の
配管系を構成する循環配管26で接続されているこれら
取水部12、ヒータ22、濾過タンク20、紫外線殺菌
装置18、ポンプ16及び、吐出部24の順に、浴水が
送られて循環するようになっている。
【0060】また、加熱殺菌洗浄処理状態には、図7の
矢印で示すように、ポンプ16、第3の三方弁66、第
2のバイパス配管72、第2の三方弁64、紫外線殺菌
装置18、濾過タンク20、ヒータ22、第1のバイパ
ス配管70及び第1の三方弁62を順に通り、再びポン
プ16へ戻る閉鎖循環経路が構成される。そして、ポン
プ16の作動によって浴水がこの閉鎖循環経路内を通常
と逆方向に連続して循環され、浴槽32内とで浴水を循
環する際の濾過タンク20中の流れと逆方向の流れを濾
過タンク20中に生じさせる。
【0061】加熱時間が終了してヒータ28を停止した
後、第3の三方弁66は切り換えない状態で、第1の三
方弁62及び第2の三方弁64を前述した入浴のための
通常の使用状態に戻すと共に、第4の三方弁68を第2
のバイパス配管72から排水管54へ浴水を流すよう切
換える。これにより、図8の矢印で示すような、流路が
形成される。
【0062】そして、ポンプ16を作動させて浴槽32
内からの浴水を濾過タンク20内に送り込み、これによ
り、濾過タンク20内で加熱殺菌洗浄のために高温に加
熱されると共に循環配管26内の余剰フロック及びその
他の汚れを含有した浴水を、外部へ排水し、さらに濯ぎ
動作をして浴槽32内に汚れが入らないようにする。
【0063】この後、第3の三方弁66及び第4の三方
弁68を入浴のための通常の使用状態に戻すことによ
り、図6の矢印で示すような流路が再度形成されると共
に、濾過タンク20内の加熱殺菌洗浄処理が完了する。
【0064】従って、以上のような構成及び動作から、
本実施の形態の温水循環器も第1の実施の形態と同様の
作用を奏することになる。
【0065】なお、上述した実施の形態では、濾過タン
ク20のヒータ28とは別に、浴水加熱用のヒータ22
を設けた構造となっているが、このヒータ22を省略
し、濾過タンク20のヒータ28によって、浴槽32内
の浴水を所定の温度に保持するよう構成しても良い。
【0066】一方、本実施の形態と異なって、ヒータ2
8を廃止し、この替わりに浴水が循環される循環配管2
6の経路中のヒータ22を用いて加熱殺菌洗浄処理時に
浴水を加熱しても良い。
【0067】この場合、濾過タンク20及びヒータ22
を含む循環配管26内で浴水が循環させるように流さ
れ、浴水をヒータ22で順次加熱して高温にすることに
より、濾過タンク20内だけでなく循環配管26内をも
所要温度まで一体的に加熱して殺菌処理することが可能
となる。なお、この加熱殺菌洗浄処理時にヒータ22の
加熱量を増加し、殺菌作用を向上するとともに、ポンプ
16の送水力を向上し、浴水の流速を高速にし、洗浄作
用を向上するようにしても良い。
【0068】また、上述した実施の形態では、殺菌装置
として紫外線殺菌装置18を採用したが、殺菌装置とし
ては、紫外線殺菌装置の他に、オゾン発生装置、電気殺
菌装置等を採用しても良い。
【0069】以上より、この加熱殺菌洗浄処理を1ヶ月
置きごと等の所要期間ごとに行なえば、浴水の雑菌によ
る濁り、臭気の発生を抑制することができる。さらに、
濾過タンク20内の濾材34に付着するフロックも軽減
されるので、この濾材34を手洗浄する作業を削除する
ことができる。
【0070】また、上記の各実施の形態では、浄化菌に
Bacillus Subtilis ATCC 6633 を用いた構成であった
が、バチラス・ズブチリスに属する他の微生物、或いは
バチラス・ズブチリスに属しない他の微生物であっても
上述した有機物を分解でき、しかもブドウ球菌や大腸菌
等の雑菌を殺菌可能な温度下においても生息可能な微生
物であれば、Bacillus Subtilis ATCC 6633 に代えてこ
れを適用してもよい。
【0071】さらに、切換弁となる三方弁は例えば3ポ
ート弁等を用いることができるが、他の構造のバルブで
あっても良い。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、雑菌及び不要な微生物
が装置内で繁殖することをより確実に防止できるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温水循環器の第1の実施の形態の
概念的構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る温水循環器の第1の実施の形態に
おける配管系の概念的構成を示す流体回路図であって、
通常の使用状態の図である。
【図3】本発明に係る温水循環器の第1の実施の形態に
おける配管系の概念的構成を示す流体回路図であって、
加熱殺菌洗浄処理状態の図である。
【図4】本発明に係る温水循環器の第1の実施の形態に
おける配管系の概念的構成を示す流体回路図であって、
浴水を排水している状態の図である。
【図5】本発明に係る温水循環器の第2の実施の形態の
概念的構成を示す概略構成図である。
【図6】本発明に係る温水循環器の第2の実施の形態に
おける配管系の概念的構成を示す流体回路図であって、
通常の使用状態の図である。
【図7】本発明に係る温水循環器の第2の実施の形態に
おける配管系の概念的構成を示す流体回路図であって、
加熱殺菌洗浄処理状態の図である。
【図8】本発明に係る温水循環器の第2の実施の形態に
おける配管系の概念的構成を示す流体回路図であって、
浴水を排水している状態の図である。
【符号の説明】
10 温水循環器 16 ポンプ 20 濾過タンク(濾過装置) 26 循環配管 28 ヒータ 32 浴槽 42 第1の三方弁 44 第2の三方弁 48 第1のバイパス配管 50 第2のバイパス配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F24H 9/00 F24H 9/00 W

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽内に一端及び他端が配置されて浴槽
    内の浴水を循環可能とした循環配管と、 循環配管の経路中に配置され且つ浴槽内の浴水を取水し
    て循環するポンプと、 循環配管の経路中に配置され且つ浴水を浄化する濾過装
    置と、 を備えた温水循環器であって、 ポンプ及び濾過装置を含んで浴槽に対して閉ざされて形
    成され且つ、浴槽内とで浴水を循環する際の濾過装置中
    の流れと逆方向の流れを濾過装置中に生じさせる閉鎖循
    環経路を有し、 浴槽内とで浴水を循環する際の浴水の流れと逆方向に濾
    過装置中を浴水が流れる状態で浴水を加熱する加熱手段
    を設けた、 ことを特徴とする温水循環器。
  2. 【請求項2】 加熱手段が濾過装置内に配置されたこと
    を特徴とする請求項1記載の温水循環器。
  3. 【請求項3】 加熱手段が濾過装置外であって循環配管
    の経路中の位置に配置されたことを特徴とする請求項1
    記載の温水循環器。
  4. 【請求項4】 浴水を浄化する浄化菌が生息可能な温度
    の範囲内であり且つ雑菌及び微生物を死滅させる温度に
    加熱手段で浴水を加熱することを特徴とする請求項1〜
    請求項3のいずれかに記載の温水循環器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104006538A (zh) * 2013-06-28 2014-08-27 宋景涛 一种单向封闭管路内循环装置
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JPWO2018073866A1 (ja) * 2016-10-17 2019-03-14 三菱電機株式会社 給湯装置

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