JPH1134683A - 自動変速機の変速操作入力装置 - Google Patents

自動変速機の変速操作入力装置

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JPH1134683A
JPH1134683A JP9209839A JP20983997A JPH1134683A JP H1134683 A JPH1134683 A JP H1134683A JP 9209839 A JP9209839 A JP 9209839A JP 20983997 A JP20983997 A JP 20983997A JP H1134683 A JPH1134683 A JP H1134683A
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range
shift lever
lever
pin
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Keisuke Miyoshi
啓介 三好
Hirokazu Nishizumi
博和 西角
Fumihiko Hiasa
文彦 日浅
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Delta Kogyo Co Ltd
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Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
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    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
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    • F16H59/02Selector apparatus
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    • F16H59/02Selector apparatus
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/02Selector apparatus
    • F16H59/08Range selector apparatus
    • F16H59/10Range selector apparatus comprising levers

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動変速モードから自動変速モードに切り換
える際に、誤って後退走行レンジにシフト操作されない
ようにすることを課題とする。 【解決手段】 後退走行レンジと中立レンジと自動変速
レンジと手動変速レンジとを車体前方よりこの順に配置
し、手動変速レンジから自動変速レンジに切り換えると
きは、シフトピン21を押下げ操作した状態でシフトレ
バーを前方操作するように構成する。シフトピン21の
前後方向の移動経路に沿って移動可能なブロック体62
を設け、自動変速モード中は、該ブロック体62が、自
動変速レンジにあるシフトピン21の直下方に位置する
ように構成し、自動変速レンジへの切換え時に、押し下
げられたシフトピン21が上記ブロック体62と嵌合
し、該シフトピン21が中立レンジより前方に移動しな
いように、上記ブロック体62の前進移動が阻止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機、特
に、シフトレバーの揺動位置としてのレンジが複数設け
られ、該レバーに備えられたシフトピンがガイドプレー
トと当接することにより上記複数のレンジ間のシフト操
作が規制される一方、運転者の所定操作で上記シフトピ
ンとガイドプレートとの当接が解除されることによっ
て、シフトレバーのレンジ間操作が可能となるように構
成されている自動変速機の変速操作入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用の自動変速機には、シフ
トレバーの揺動位置として、車体前方からP(駐車)、
R(後退)、N(中立)、D(ドライブ)、3(3
速)、2(2速)、1(1速)等の複数のレンジが配列
され、運転者がシフトレバーをレンジ選択用のシフトゲ
ートに沿って車体前後方向に揺動操作することによりい
ずれかのレンジが選択可能とされている。
【0003】その場合に、例えば実開平5−57508
号公報に開示されているように、シフトレバーには、運
転者により押下げ操作されるシフトピンが備えられると
共に、車体側部材には、このシフトピンが係合する規制
溝を有するガイドプレートが設けられて、運転者の押下
げ操作が行なわれていないときには、シフトピンが上方
に付勢されて上記ガイドプレートの規制溝と当接して、
これにより、シフトレバーのレンジ間操作が規制される
一方、運転者の押下げ操作が行なわれたときには、シフ
トピンが下方に押し下げられて上記規制溝との当接が解
除され、これにより、シフトレバーのレンジ間操作が許
容されるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、運転者
がシフトピンの押下げ操作を行なったときには、該シフ
トピンとガイドプレートとの当接が解除されるから、こ
のとき、シフトレバーは比較的負荷なく揺動可能な状態
となり、その結果、レバー操作の力加減によっては運転
者の意図しないレンジに操作されてしまう可能性があ
る。もちろん、シフトレバーには、他にも板バネ部材が
備えられ、この板バネ部材の先端が、同じく上記公報に
開示されているように上記ガイドプレートの上縁部に形
成されたディテント凹部と嵌合することにより、該レバ
ーの位置決めが図られてはいるが、この位置決め機構は
シフト操作に節度を与える程度の負荷を生じさせるもの
であり、レバー操作が強く行なわれたときに、そのレバ
ーのレンジ間の揺動を阻止し得るものではない。
【0005】したがって、例えばシフトレバーを、3レ
ンジ、2レンジ、1レンジ等の低速モードの前進走行レ
ンジから、予め運転状態に応じて設定されている変速特
性に基づいて自動的に変速を行なう自動変速モード(D
モード)が達成されるDレンジに戻そうとして前方操作
したときに、勢い余って該Dレンジよりさらに前方のN
レンジや、あるいは後退走行レンジであるRレンジに投
入されてしまうような不具合が生じ、走行上好ましくな
い。
【0006】そこで、本発明は、運転者の所定操作でシ
フトレバーのレンジ間揺動操作が自由に許容されるよう
に構成された自動変速機の変速操作入力装置における上
記のような実情に対処するもので、運転者の意図しない
レンジへのシフトレバーの誤操作を防止し得る自動変速
機の変速操作入力装置の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では次のような手段を用いる。
【0008】まず、本願の特許請求の範囲の請求項1に
記載した発明(以下「第1発明」という。)は、駐車
時、後退走行時、中立時(非走行状態で、車両が移動可
能な状態のときをいう。)及び前進走行時にシフトレバ
ーがそれぞれ位置する駐車用揺動位置、後退走行用揺動
位置、中立用揺動位置及び前進走行用揺動位置が、車体
前方からこの順に配置されている自動変速機の変速操作
入力装置であって、シフトレバーに備えられたピン部材
と協働して該レバーの上記複数の揺動位置間の操作を規
制すると共に、運転者による所定の操作によって該シフ
トレバーの操作規制が解除されるガイドプレートと、上
記前進走行用揺動位置に位置するシフトレバーの操作規
制が解除されたときに上記ピン部材と連係してシフトレ
バーと共に移動する移動部材とが設けられ、且つ、シフ
トレバーが上記後退走行用揺動位置まで前方操作されな
いように上記移動部材の移動を規制する前方移動規制手
段が備えられていることを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載した発明(以下「第
2発明」という。)は、上記第1発明において、前方移
動規制手段は、シフトレバーの中立用揺動位置までの前
方操作を許容することを特徴とする。
【0010】さらに、請求項3に記載した発明(以下
「第3発明」という。)は、上記第1発明において、前
方移動規制手段は、移動部材の前面と当接することによ
り該移動部材の前方移動を阻止するストッパ部材を有
し、該ストッパ部材が、車体側部材に一体に膨出して形
成されていることを特徴とする。
【0011】一方、請求項4に記載した発明(以下「第
4発明」という。)は、上記第1発明ないし第3発明の
いずれかにおいて、前進走行用揺動位置として、予め運
転状態に応じて設定されている変速特性に基づき自動的
に変速を行なう自動変速モードが達成される揺動位置
と、運転者の手動操作に応じて変速を行なう手動変速モ
ードが達成される揺動位置とが設けられ、上記自動変速
モード達成位置が手動変速モード達成位置の前方に配置
されていると共に、移動部材は、上記手動変速モード達
成位置に位置するシフトレバーの操作規制が解除された
ときにピン部材と連係することを特徴とする。
【0012】また、請求項5に記載した発明(以下「第
5発明」という。)は、上記第4発明において、シフト
レバーが手動変速モード達成位置に位置し、且つ該レバ
ーの操作規制が解除されていないときに、シフトレバー
が手動変速モード達成位置にあることを検出する手動変
速モード検出手段と、シフトレバーの該手動変速モード
達成位置内における揺動を検出する揺動検出手段とを支
持する支持部材が設けられ、移動部材は、この支持部材
に前後動可能に支持されていることを特徴とする。
【0013】さらに、請求項6に記載した発明(以下
「第6発明」という。)は、上記第1発明において、前
進走行用揺動位置として、相互に異なる前進走行モード
が達成される複数の揺動位置が設けられていると共に、
移動部材は、操作規制が解除されたシフトレバーが上記
前進走行用揺動位置の前方に配置された揺動位置から後
方操作されるときにピン部材と当接して、該レバーが上
記前進走行用揺動位置において最前方に配置された揺動
位置を越えて後方操作されることを規制するように構成
されていることを特徴とする。
【0014】そして、請求項7に記載した発明(以下
「第7発明」という。)は、上記第6発明において、前
進走行用揺動位置において最前方に配置された揺動位置
は、予め運転状態に応じて設定されている変速特性に基
づき自動的に変速を行なう自動変速モードが達成される
揺動位置であり、該揺動位置の後方に、運転者の手動操
作に応じて変速を行なう手動変速モードが達成される揺
動位置が配置されていることを特徴とする。
【0015】上記の手段を用いることにより、本願各発
明はそれぞれ次のように作用する。
【0016】まず、第1発明によれば、車体前方からP
レンジ、Rレンジ、Nレンジがこの順に配置され、さら
にこれらの後方に、Dレンジや3レンジ、2レンジ、1
レンジ、あるいは、運転者の手動操作に応じて変速を行
なう手動変速モード(Mモード)が達成されるMレンジ
等の前進走行用レンジが配置されていると共に、シフト
レバーに備えられたピン部材とガイドプレートとの協働
により該レバーの上記複数のレンジ間操作が規制される
一方、運転者の所定操作で該レンジ間操作規制が解除さ
れるように構成されている場合に、シフトレバーが上記
レンジ列後方の前進走行用レンジに位置しているとき
で、該レバー操作の規制が解除されたときには、移動部
材がピン部材と連係してシフトレバーの前方操作と共に
移動し、その場合に、該移動部材の前方移動が、前方移
動規制手段によって、シフトレバーがRレンジまで前方
操作されないように規制されるから、結局、シフトレバ
ーが前進走行用レンジから勢いよく前方操作された場合
においても、直ちにRレンジに誤操作されるということ
がなく、前進走行から後退走行という走行上好ましくな
い操作が回避される。
【0017】そして、特に、第2発明によれば、上記前
方移動規制手段が、シフトレバーがNレンジまで前方操
作されることは許容するので、シフトレバーがRレンジ
まで前方操作されないという条件下で、該Rレンジの後
方のNレンジまでは操作されることになる。
【0018】さらに、第3発明によれば、特に、上記前
方移動規制手段がより具体化され、該手段は、移動部材
の前面と当接することにより該移動部材の前方移動を阻
止するように構成されたストッパ部材を有し、該ストッ
パ部材が、車体側部材に一体に膨出して形成されている
から、このようなストッパ部材を別個独立に備える場合
に比べて部品点数の増大が抑制され、また該ストッパ部
材を組み付けるという作業が省略できる。
【0019】次に、第4発明によれば、特に、上記前進
走行用揺動位置として、予め運転状態に応じて設定され
ている変速特性に基づき自動的に変速を行なう自動変速
モードが達成される揺動位置、つまりDレンジと、運転
者の手動操作に応じて変速を行なう手動変速モードが達
成される揺動位置、つまりMレンジとが設けられ、Dレ
ンジが前方に、Mレンジが後方にそれぞれ配置されてい
る場合に、シフトレバーが後方のMレンジに位置してそ
の操作規制が解除されたときに、上記移動部材がピン部
材と連係するので、結果として、運転者が手動変速から
自動変速に戻そうとするときに、シフトレバーが前方の
Mレンジを越えてさらに前方操作され、Rレンジに誤操
作されるということが回避されることになる。
【0020】また、第5発明によれば、特に、シフトレ
バーがMレンジに操作され、手動変速モードが選択され
たことを検出する手動変速モード検出手段や、シフトレ
バーが該Mレンジ内で揺動操作され、シフトアップ動作
又はシフトダウン操作がされたことを検出する揺動検出
手段等が支持されている支持部材に、上記移動部材も前
後動可能に支持されているから、部材の兼用化が図れら
れ、部品点数の増大が抑制されると共に、これらのスイ
ッチ類や移動部材を上記支持部材に先にサブアセンブリ
しておくことができて組付け性が向上する。
【0021】一方、第6発明によれば、特に、上記前進
走行用揺動位置として、例えば前述したDレンジや3レ
ンジ、2レンジ、1レンジ、あるいはMレンジ等のよう
な相互に異なる前進走行モードが達成される複数の揺動
位置が設けられている場合に、シフトレバーが上記前進
走行用揺動位置の前方に配置された揺動位置、例えばP
レンジ等から操作規制が解除されて後方操作されるとき
には、上記移動部材とピン部材とが当接して、シフトレ
バーが上記前進走行用揺動位置において最前方に配置さ
れた揺動位置を越えて後方操作されることが規制される
から、例えば発進時等に運転者がレバーを後方操作した
ときには、まず前進走行用レンジ内において最前方に配
置されたレンジが優先的に選択されることになる。
【0022】そして、その場合に、第7発明によれば、
特に、その優先的に選択されるレンジがDレンジであ
り、その後方にMレンジが配置されているから、発進時
等で非走行レンジからシフトレバーを走行レンジに投入
する場合には、まず通常の自動変速モードが選択される
ことになる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0024】図1はこの実施の形態に係る変速操作入力
装置1の側面図、及び図2は同じく平面図であって、当
該変速操作入力装置1はカバー2を有し、該カバー2に
設けられた前後方向に細長い開口部2aからシフトレバ
ー3の上部が突出されている。
【0025】このシフトレバー3は、上記カバー2の開
口部2aに沿って前後方向に操作されて、その操作位置
により、前方からPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、及び
自動変速が行なわれるDモードが達成されるDレンジ、
及び手動変速が行なわれるMモードが達成されるMレン
ジが選択されるようになっている。また、このレンジ列
の最後方に配置されたMレンジの操作位置には、Mモー
ドにおける手動変速操作時のシフトレバー3の中立位置
を中心として前後にシフトアップ位置及びシフトダウン
位置がそれぞれ設けられている。そして、これらの操作
位置を示す表示板4が上記カバー2における開口部2a
の側方に設けられていると共に、該開口部2aは、シフ
トレバー3に係合されて該レバー3の操作に従って前後
にスライドするスライドプレート5によって閉鎖されて
いる。さらに、このシフトレバー3は、パイプ部材3a
によって本体が構成されていると共に、その中間部より
上方の部分は被覆部材3bで覆われており、また上端の
操作部3cには、シフト操作に対する規制を解除するた
めの規制解除ボタン3dが設けられている。
【0026】そして、シフトレバー3を他のレンジから
Dレンジに操作したときはDモードが達成されて、変速
段が予め設定された変速特性に基づいて切り換えられる
一方、シフトレバー3を最後方のMレンジに操作し、該
Mレンジ内で中立位置を中心として前後のシフトアップ
位置又はシフトダウン位置に揺動操作することにより、
変速段が手動で切り換えられるようになっている。
【0027】次に、変速操作入力装置1の上記カバー2
より下方に配置された部分の構造を説明すると、この装
置1は、合成樹脂で成形されて、前後4か所のボルト穴
11……11に挿通されるボルト(図示せず)により車
体に取り付けられるベース部材10を有する。
【0028】このベース部材10の中央部には下方へ突
出する中空箱状の突出部12が設けられ、この突出部1
2の左右両側面に孔12a,12aが設けられていると
共に、上記シフトレバー3を構成するパイプ部材3aの
下端部には、逆T字状をなすように横方向に延びる同じ
くパイプ部材でなる支軸3eが固着されており、この支
軸3eの左右両端部が上記突出部12の孔12a,12
aにそれぞれ嵌合されて、シフトレバー3が該突出部1
2ないしベース部材10に前後に揺動可能に支持されて
いる。
【0029】そして、このベース部材10上には、シフ
トレバー3の位置決め機構、シフトレバー3の各レンジ
間の操作を規制するシフト操作規制機構、シフトレバー
3によりMモードが選択されたことを検出するMモード
スイッチの操作機構、Mモードにおけるシフトレバー3
の揺動操作、つまりシフトアップ、シフトダウン操作を
検出するシフトアップスイッチ及びシフトダウンスイッ
チの操作機構等が配設されている。
【0030】上記位置決め機構は、ベース部材10に設
けられた位置決め部13と、シフトレバー3に取り付け
られた板バネ部材14とで構成されている。このうち、
位置決め部13は、ベース部材10の上面中央部におけ
るシフトレバー3の突出部の前方に該ベース部材10に
一体的に立設された前後方向の壁によって構成されてい
ると共に、その上縁は上記シフトレバー3の揺動中心を
中心とするほぼ円弧面とされ、この円弧面に前方からP
レンジ用、Rレンジ用、Nレンジ用、Dレンジ用及びM
レンジ用の各位置決め凹部が形成されている。また、板
バネ部材14は、シフトレバー3の本体を構成するパイ
プ部材3aにおける上記カバー2のやや下方位置に固着
されたブラケット15を介して後端部が固定されて前方
へ延びていると共に、その前端部は曲折成形された係合
部とされて、上記位置決め部13における各レンジ用凹
部のうちのシフトレバー操作で選択されたレンジに対応
する凹部に係合され、これにより、該シフトレバー3が
各操作位置において位置決めされるようになっている。
その場合に、最後方のMレンジ用凹部13mは、該Mレ
ンジ内でシフトレバー3を前後方向にシフトアップ及び
シフトダウン操作可能なように前後にやや長い凹部に形
成されている。
【0031】なお、図1、図2は、シフトレバー3でP
レンジが選択されている状態を示している。また、シフ
トレバー3には、図示しないが、上記ブラケット15を
介して操作ケーブルの後端部が連結されており、該ケー
ブルは、ベース部材10の前縁部の切欠部に取り付けら
れたケーブルガイドを通って前方に延びて、インヒビタ
スイッチや、コントロールバルブユニットにおけるマニ
ュアルバルブ、あるいはパーキング機構等に導かれ、こ
れらにシフトレバー3の操作を伝達するようになってい
る。さらに、シフトレバー3には、ブレーキペダルを踏
まないと該シフトレバー3をPレンジから走行レンジに
操作できないようにするインターロック機構のためのケ
ーブルも、ベース部材10の前縁部の切欠部に取り付け
られたケーブルガイドを介して連係されている。
【0032】一方、シフトレバー3には、前述のシフト
操作規制機構、Mモードスイッチの操作機構、シフトア
ップスイッチ及びシフトダウンスイッチの操作機構等を
構成するシフトピン、特に、第1、第2の二つのシフト
ピンが設けられている。
【0033】次に、これらのシフトピンの取り付け構造
を図1及び図3により説明する。なお、図3はシフトレ
バーを図1と同じ側面から見たものであって、図面上、
左方向が車体前方方向である。シフトレバー3の本体を
構成するパイプ部材3aにおける上記ブラケット15の
固着位置の直下方には、左右両側面に上下に長い長穴3
f,3fがそれぞれ設けられていると共に、これらの長
穴3f,3fには角形の第1のシフトピン21が挿通さ
れて、その両端部がパイプ部材3aの左右両側に突出さ
れている。
【0034】この第1シフトピン21は、パイプ部材3
a内に配置されて該パイプ部材3a内を上下に移動可能
とされた円柱状の支持部材22の下部に中央部を支持さ
れて、上記長穴3f,3fの範囲内で、該支持部材22
と共に上下移動可能とされていると共に、パイプ部材3
a内における支持部材22の下方には、該支持部材22
及びシフトピン21を上方に付勢するリターンスプリン
グ23が配設されており、また、該支持部材22の上方
にはコイルを密に巻いてなるスプリング24がパイプ部
材3a内に挿通され、シフトレバー3の上端の操作部3
cにおける規制解除ボタン3dの押し込み操作により、
該スプリング24を介して上記支持部材22及び第1シ
フトピン21が下方のリターンスプリング23の付勢力
に抗して下方へ押し下げられるようになっている。その
場合に、支持部材22の上部から中間部に渡っては、該
支持部材22を前後方向に貫通する貫通孔25が上下方
向に所定の長さで形成されている。
【0035】一方、パイプ部材3aの背面には、底面を
有する平断面コ字状のブラケット26が接合されてお
り、該ブラケット26内に、上記第1シフトピン21を
支持する支持部材22と同様、円柱状の第2の支持部材
27が上下動自在に収容されている。この第2支持部材
27は、上記底面で支持されて下方に配置されたリター
ンスプリング28によって上方に付勢されていると共
に、その下部には、ブラケット26の左右両側面に形成
された第2の長穴29,29を介して両端部が上記第1
シフトピン21よりも長く左右に突出する丸形の第2の
シフトピン30が一体に取り付けられている。
【0036】そして、第2支持部材27の前面上部に
は、スプリングピン31が前方へ突出するように取り付
けられて、該ピン31の先端部が、第1支持部材22を
収容するパイプ部材3aの背面に上下方向に所定の長さ
で形成された連通孔32を経て、上記第1支持部材22
の貫通孔25の内部に突入している。
【0037】したがって、当該シフトレバー3の上端部
に設けられた規制解除ボタン3dが押し込み操作される
と第1支持部材22がリターンスプリング23の付勢力
に抗して下方に押し下げられ、また逆に上記ボタン3d
の押し込み操作が解除されると第1支持部材22がリタ
ーンスプリング23の付勢力によって上方に押し上げら
れて、これにより、第1シフトピン21が第1の長穴3
f,3fの範囲内で当該シフトレバー3の軸方向に沿っ
て上下に移動することになるが、その際に、この第1支
持部材22の貫通孔25に第2支持部材27のスプリン
グピン31が突入して係合関係にあることから、これら
のスプリングピン31と貫通孔25の上縁部又は下縁部
とが当接状態にあるときには、第2支持部材27及び第
2シフトピン30が第1支持部材22及び第1シフトピ
ン21と連動して同じくシフトレバー3の軸方向に沿っ
て上下動することが可能となる一方、上記貫通孔25が
上下方向に所定の長さを有するためにこれらのスプリン
グピン31と貫通孔25とが当接状態にないときには、
第2支持部材27及び第2シフトピン30が第1支持部
材22及び第1シフトピン21と連動せずに相互に相対
移動することが可能となる。
【0038】なお、図3においては、シフトレバー3が
Pレンジにあり、且つ第1支持部材22ないし第1シフ
トピン21の押下げ操作が行なわれていない状態を実線
で示し、シフトレバー3がMレンジにあり、且つ第1支
持部材22ないし第1シフトピン21の押下げ操作が行
なわれていない状態を鎖線で示すが、これについてはさ
らに後述する。
【0039】次に、このシフトレバー3のレンジ間操作
を規制するシフト操作規制機構について説明する。図4
及び図5に示すように、シフトレバー3のレンジ間操作
経路の前方に向って右側の側方には、該操作経路に沿っ
てベース部材10に一体的に立設されたガイドプレート
41が配置され、このガイドプレート41と、シフトレ
バー3に設けられた上記第1、第2のシフトピン21,
30とによりシフト操作規制機構が構成されている。
【0040】このガイドプレート41のシフトレバー3
側の面には、前方から、上記第1シフトピン21の右側
端部と係合することによりシフトレバー3のPレンジ位
置から後方への操作を規制する第1規制面42a、同じ
くRレンジ位置から前方への操作を規制する第2規制面
42b、同じくNレンジ位置から前方への操作を規制す
る第3規制面42c、及び、同じくMレンジ位置から前
方への操作を規制すると共に該Mレンジ内でのシフトア
ップ位置を決定する第4規制面42dを有する前側厚肉
部42と、Mレンジ内でのシフトダウン位置を決定する
第5規制面43aを有する後側厚肉部43と、これらの
前後の厚肉部42,43間に介在する薄肉部44と、前
後の厚肉部42,43と相互に上方で連続する上側厚肉
部45とが設けられていると共に、これらの厚肉部4
2,43,45及び薄肉部44の上縁部で囲まれて、ガ
イドプレート41を厚み方向に貫通する貫通溝46が形
成されている。
【0041】この貫通溝46は、前後に長く延びる第1
円弧溝46aと、該第1円弧溝46aの後端部から上方
に延びる連通溝46bと、該連通溝46bの上端部から
前後に短く延びる第2円弧溝46cとからなる。そし
て、この貫通溝46に、シフトレバー3に備えられた丸
形の第2シフトピン30の右側端部が挿通され、同じく
シフトレバー3に備えられた角形の第1シフトピン21
の右側端部が常に該レバー3の軸方向において上記第2
シフトピン30よりも下方に位置して、上記の前後の厚
肉部42,43に設けられた第1〜第5規制面42a,
42b,42c,42d,43aが、この第1シフトピ
ン21の右側端部と当接してシフトレバー3のレンジ間
操作を一方で規制する第1のゲートを構成し、この第1
ゲートよりも上方の上記貫通溝46が、第2シフトピン
30の右側端部と当接してシフトレバー3のレンジ間操
作(具体的には、後述するようにMレンジからDレンジ
側への操作)をもう一方で規制する第2のゲートを構成
している。
【0042】その場合に、図5に示すように、第2シフ
トピン30が係合する第2ゲートの第1円弧溝46aに
おいては、その後端部上面に下方に張り出す第1膨出部
46dが、またそのやや前方下面に上方に張り出す第2
膨出部46eがそれぞれ形成されている。
【0043】そして、シフトレバー3がMレンジに操作
され、且つ上記ボタン3dの押し込み操作が解除された
ときは、第2シフトピン30がリターンスプリング28
の付勢力によって上記第2ゲートにおける第2円弧溝4
6c内に上方移動し、このMレンジ内でシフトレバー3
が前後に揺動されたときに、第2シフトピン30が第2
円弧溝46c内を前後に移動するようになっているが、
この動作についてはさらに後述する。
【0044】次に、Mモードスイッチ、シフトアップス
イッチ及びシフトダウンスイッチの各スイッチ操作機構
について説明する。図4及び図6に示すように、シフト
レバー3のレンジ間操作経路の前方に向って左側の側方
には、上記ガイドプレート41と対向するように、上記
操作経路に沿ってベース部材10に固定された支持プレ
ート51が配置されている。
【0045】この支持プレート51において、上記ガイ
ドプレート41における第2ゲートの第2円弧溝46c
と対応する位置には、該第2円弧溝46cと略同形状に
溝部51aが形成されて、シフトレバー3がMレンジに
操作され、且つ上記ボタン3dの押し込み操作が解除さ
れたときに、第2シフトピン30の左側端部がこの溝部
51a内に上方移動して係合し、さらにシフトレバー3
が前後に揺動されたときに、この溝部51a内を前後に
移動するようになっている。
【0046】そして、この溝部51aを取り囲むように
して、該溝部51aの上方にMモードスイッチ52が支
持プレート51のシフトレバー3側の面に、該溝部51
aの前方及び後方にシフトアップスイッチ53及びシフ
トダウンスイッチ54が支持プレート51の反シフトレ
バー3側の面に、それぞれその接片52a,53a,5
4aが上記溝部51a内に位置するように取り付けられ
ており、この溝部51a内に第2シフトピン30の左側
端部が上方移動したときには、Mモードスイッチ52の
接片52aが該ピン30で押圧されてMモード信号が出
力され、且つこの状態で第2シフトピン30の左側端部
が溝部51a内で前後動したときには、シフトアップス
イッチ53又はシフトダウンスイッチ54の接片53
a,54aが該ピン30で押圧されて有効なシフトアッ
プ信号又はシフトダウン信号が出力される。
【0047】さらに、この実施形態に係る変速操作入力
装置1においては、シフトレバー3を最前方のPレンジ
から後方に揺動操作するときに所定レンジを越えて後方
には揺動させないようにし、また最後方のMレンジから
前方に揺動操作するときに所定レンジを越えて前方には
揺動させないようにする第2のシフト操作規制機構が備
えられている。
【0048】この第2シフト操作規制機構は、図4及び
図6に示すように、上記支持プレート51のシフトレバ
ー3側の面に配置され、該支持プレート51に後端部が
係止されたリターンスプリング61によって後方に付勢
された可動ブロック体62を有する。このブロック体6
2の下面には、下方に突出するガイド突起63が形成さ
れていると共に、支持プレート51とシフトレバー3と
の間には、ほぼ前側厚肉部42の形成範囲に対応する前
後方向の範囲で、前方に高く後方に低いスロープ64が
ベース部材10に形成されており、このスロープ64の
上面に、上記可動ブロック体62におけるガイド突起6
3よりもシフトレバー3側の下面が対接している。
【0049】また、ブロック体62における支持プレー
ト51側の面には、該プレート51側に突出するピン6
5,65が上下に設けられていると共に、支持プレート
51には、上記スロープ64と同様に、前方に高く後方
に低い長溝66,66が形成されており、この長溝6
6,66を上記ピン65,65がそれぞれ貫通し、その
先端部がプッシュナット67,67で係止されている。
したがって、図7にも示すように、このブロック体62
は、上記ピン65,65と長溝66,66とにより案内
されながら、上記スロープ64上を、該スロープ64及
び長溝66,66に沿って前後に摺動することが可能と
なっている。その場合に、この可動ブロック体62にお
ける支持プレート51側の面と、該支持プレート51に
おけるシフトレバー3側の面とが対接し、また、ブロッ
ク体62におけるガイド突起63の側面と、スロープ6
4の側面とが対接して、これにより、該ブロック体62
の左右方向のガタツキが防止されている。
【0050】さらに、ブロック体62には、該ブロック
体62の上面ないしシフトレバー3側の面に渡って開口
し、第1のシフトピン21の左側端部と係合し得る形状
の係合溝68が形成されていると共に、支持プレート5
1におけるシフトレバー3側の面には、上記スロープ6
4を前後に挟んで配置され、それぞれ上記ブロック体6
2の前方移動又は後方移動を所定の位置において規制す
る前後のストッパ部材69,70が取り付けられてい
る。その場合に、前側のストッパ部材69は、上記ブロ
ック体62がリターンスプリング61の付勢力に抗して
スロープ64上を前方に摺動してきたときに、該ブロッ
ク体62の上記係合溝68がガイドプレート41におけ
る第3規制面42cの下方に対応する位置で停止するよ
うに、該ブロック体62と当接してその前方移動を禁止
し、後側のストッパ部材70は、上記ブロック体62が
リターンスプリング61の付勢力によってスロープ64
上を後方に摺動してきたときに、該ブロック体62の上
記係合溝68がガイドプレート41における第4規制面
42dと第5規制面43aとの中間位置の下方に対応す
る位置で停止するように、該ブロック体62と当接して
その後方移動を禁止する。また、ブロック体62が後側
ストッパ部材70と当接して後方位置にあるときには、
該ブロック体62の前面がガイドプレート41における
第4規制面42dよりやや前方位置の下方に対応する位
置にある。
【0051】次に、この変速操作入力装置1の作用を説
明する。
【0052】まず、第1シフトピン21については、シ
フトレバー3上端部の規制解除ボタン3dを押し込み操
作していないときは長穴3f,3fの上方に付勢されて
いる。この状態では、図5に示すように、NレンジとD
レンジとの間にはガイドプレート41に規制面がなく、
したがって第1シフトピン21の移動が規制されないの
で、シフトレバー3を自由に操作することができるが、
NレンジからRレンジへは、第1シフトピン21が第3
規制面42cに当接することによりシフトレバー3の操
作が規制される。また、シフトレバー3がPレンジ位置
にあるときも、第1シフトピン21が第1規制面42a
に当接してRレンジやDレンジへの操作が規制される。
【0053】また、規制解除ボタン3dを半ば押し込ん
だ状態では、第1シフトピン21が中間位置まで押し下
げられ、NレンジからRレンジへの操作が可能となる
が、この状態では第1シフトピン21が第2規制面42
bに当接するのでRレンジからPレンジへの操作は規制
される。そして、上記ボタン3dをさらに押し込んで第
1シフトピン21を長穴3f,3fの最下部まで移動さ
せれば、上記RレンジからPレンジへの操作及びPレン
ジから後方への操作も可能となる。
【0054】次に、第2シフトピン30の動きについて
述べる。シフトレバー3がPレンジにあり、且つ上記ボ
タン3dの押し込み操作が行なわれていないときは、第
1シフトピン21は長穴3f,3fの上方に付勢されて
いる。このとき、図3に示すように、第1シフトピン2
1を支持する第1支持部材22の貫通孔25と、第2シ
フトピン30を支持する第2支持部材27のスプリング
ピン31との位置関係は当接状態になく、スプリングピ
ン31の上方及び下方に所定長さの空間が生じている。
したがって、第2シフトピン30は第1シフトピン21
に対して相対移動可能であり、図5に示したように、リ
ターンスプリング28の上方への付勢力によってガイド
プレート41の第2ゲート(貫通溝)46における第1
円弧溝46aの上面に当接して停止している。
【0055】これに対し、シフトレバー3をPレンジと
Rレンジとの間で操作する際の規制解除ボタン3dの押
し込み操作によって第1シフトピン21が矢印アのよう
に長穴3f,3fの最下部まで移動され、したがって上
記貫通孔25もまた下方移動されるときには、該貫通孔
25の上縁部とスプリングピン31とが当接し、これに
よって第2シフトピン30は連動して矢印イのように下
方移動され、上記第1円弧溝46aの下面と当接する。
【0056】したがって、第1シフトピン21が、この
P−Rレンジ間移動時の最下方位置と、図3に示す最上
方位置との間の高さ位置にあるRレンジ、Nレンジ、D
レンジにおいては、上記貫通孔25とスプリングピン3
1とは当接することがなく、結局、シフトレバー3がP
レンジからDレンジまでの範囲内で操作される間、第1
シフトピン21は第1ゲートに沿ってシフトレバー3の
軸方向に上下動するが、第2シフトピン30は、上記P
−Rレンジ間移動時を除き、第2ゲートの第1円弧溝4
6aに沿って該円弧溝46aの上面と当接した状態を維
持したまま前後動するだけとなる。
【0057】次に、シフトレバー3のD−Mレンジ間操
作について述べる。
【0058】まず、シフトレバー3のDレンジからMレ
ンジへの操作は、上記第1、第2の両ゲートに規制面が
なく、したがって第1、第2のシフトピン21,30の
移動が共に規制されないので、規制解除ボタン3dの押
し込み操作をしていなくても許容される。したがって、
操作性が徒に煩雑とならず、例えば運転者が走行中に自
動変速から手動変速に切り換える場合には、シフトレバ
ー3の操作だけで済み、Mモードへの切換操作が容易な
ものとなる。
【0059】そして、シフトレバー3がMレンジに操作
されたときには、ガイドプレート41の前側厚肉部42
が途切れるため、第1シフトピン21は、図5に実線で
示すように、相互に対向する前側厚肉部42の第4規制
面42dと後側厚肉部43の第5規制面43aとの間に
形成された空間内で上方移動する。このとき、第1シフ
トピン21は、Pレンジにおける場合と同じ最上方位置
に戻る。
【0060】一方、第2シフトピン30は、Dレンジに
おいて第1円弧溝46aの後方に位置しており、シフト
レバー3が規制解除ボタン3dの押し込み操作なしでさ
らに後方のMレンジに操作されたときには、図5に実線
で示すように、上記第1円弧溝46aの後端部から上方
に延びる連通溝46bを介して上方の短い第2円弧溝4
6c内に上方移動する。このとき、図3に鎖線で示すよ
うに、スプリングピン31は、最上方位置に戻った第1
シフトピン21を支持する支持部材22の貫通孔25内
を上方に相対移動し、第2シフトピン30は第2円弧溝
46cの上面と当接して停止する。
【0061】そして、ベース部材10上に設けられた位
置決め部13とシフトレバー3に取り付けられた板バネ
部材14とで構成される前述のシフトレバー3の位置決
め機構によって、図5にそれぞれ実線で示すように、第
1シフトピン21は第4規制面42dと第5規制面43
aとの中間に位置し、第2シフトピン30は第2円弧溝
46cの中間に位置して、これがシフトレバー3のMレ
ンジ内での中立位置とされ、この中立位置からシフトレ
バー3が前方に揺動されると、第1シフトピン21が第
4規制面42dと当接し、また第2シフトピン30が第
2円弧溝46cの前端部と当接して、これによりシフト
レバー3の前方への操作が規制される一方、同じく中立
位置からシフトレバー3が後方に揺動されると、第1シ
フトピン21が第5規制面43aと当接し、また第2シ
フトピン30が第2円弧溝46cの後端部と当接して、
これによりシフトレバー3の後方への操作が規制され
て、これらがシフトレバー3のMレンジ内でのシフトア
ップ位置及びシフトダウン位置とされる。
【0062】また、このとき、第2シフトピン30の左
側端部が、支持プレート51に上記第2円弧溝46cと
略同形状に形成された溝部51a内に上方移動し、シフ
トアップ位置で該溝部51aの前端部と、シフトダウン
位置で該溝部51aの後端部と当接して、これによって
もシフトレバー3の前後の揺動操作が規制される。した
がって、シフトレバー3の前後動の衝撃を第2シフトピ
ン30の左右の両端部でガイドプレート41と支持プレ
ート51とにおいて受けるから、第2シフトピン30の
こじれが回避され、また上記衝撃力が分散されて、ガイ
ドプレート41の耐久性向上ないし破損防止が図られる
ことになる。
【0063】そして、この第2シフトピン30の左側端
部が上記支持プレート51の溝部51a内に上方移動す
ることによりMモードスイッチ52がON操作され、且
つシフトアップ位置でシフトアップスイッチ53が、ま
たシフトダウン位置でシフトダウンスイッチ54がそれ
ぞれON操作されて、手動変速が実行されることにな
る。
【0064】一方、シフトレバー3のMレンジからDレ
ンジへの操作は、規制解除ボタン3dの押し込み操作を
しないと、第1シフトピン21が第1ゲートの第4規制
面42dに当接し、第2シフトピン30が第2ゲートに
おける第2円弧溝46cの前端部に当接するから、これ
ら第1、第2の両シフトピン21,30を共に下方移動
させてその当接を解除する必要が生じるが、この両シフ
トピン21,30の下方移動は上記規制解除ボタン3d
の押し込み操作で可能となる。すなわち、第2シフトピ
ン30が第1シフトピン21に対して上方に相対移動し
た状態のMレンジにおいて、第1シフトピン21を押下
げ操作したときは、貫通孔25もまた下方移動し、該貫
通孔25の上縁部がスプリングピン31と当接して該ピ
ン31ないし第2シフトピン30を下方に押圧するの
で、上記ボタン3dの押し込み操作により、第1、第2
の両シフトピン21,30が連動して共に下方移動する
ことになる。
【0065】このように、シフトレバー3のMレンジか
らDレンジへの操作時は、規制解除ボタン3dの押し込
み操作が必要なことから、該ボタン3dを押し込まない
通常の状態でMレンジ内で手動変速操作を行なっている
とき、特に、シフトレバー3を前方に揺動させるシフト
アップ操作時に、該レバー3がMレンジから抜け出て、
その前方に位置するDレンジへ戻されてしまうというよ
うな誤動作が確実に防止される。
【0066】そして、Mレンジにおいて規制解除ボタン
3dを押し込んで両シフトピン21,30を押し下げる
と、第1シフトピン21と第4規制面42d、及び第2
シフトピン30と第2円弧溝46cの前端部との当接が
回避されて、シフトレバー3のDレンジへの前方操作が
可能となるが、その場合に、上記第2シフトピン30が
手動変速時に前後動する第2円弧溝46cが、連通溝4
6bの上端部から前後方向に延び、そのシフトアップ位
置とシフトダウン位置のそれぞれ下部に、図5に示すよ
うに、当該第2円弧溝46cを形成する下面46f,4
6gが中立位置に向けて張り出していることから、第2
シフトピン30は、上記シフトアップ位置又はシフトダ
ウン位置にあるときに第1シフトピン21と連動して押
し下げられても、上記下面46f又は46gと当接する
ため下方移動ができず、シフトレバー3が中立位置にあ
るときにのみ上記連通溝46bを介して下方移動が可能
となる。
【0067】したがって、シフトレバー3のMレンジか
らDレンジへの操作時には、規制解除ボタン3dの押し
込み操作を行なって第1、第2の両シフトピン21,3
0を共に下方移動させることが必要ではあるが、その下
方移動ないしボタン3dの押し込み操作も第2シフトピ
ン30が中立位置にあるときにのみ、つまりシフトレバ
ー3が中立位置にあって、シフトアップ操作又はシフト
ダウン操作を行なっていないときにのみ可能となるか
ら、手動変速操作の実行中に誤って規制解除ボタン3d
の押込み操作がされてもシフトレバー3がMレンジから
抜け出てしまうということがなく、結果として、Mレン
ジからDレンジへの誤操作が二段階にガードされること
になる。
【0068】そして、このように、当該変速操作入力装
置1においては、第1、第2の二つのシフトピン21,
30をシフトレバー3に備え、また各シフトピン21,
30とそれぞれ係合する第1、第2の二つのゲートをガ
イドプレート41に設けて、第1のシフトピン21とゲ
ートとの組で、シフトレバー3のレンジ間の切換え操作
を専ら規制し、第2のシフトピン30とゲートとの組
で、DモードとMモードとの間の変速モードの切換え操
作を規制するように構成したから、これらのレンジ間操
作とモード間操作という相互に異質の操作がそれぞれ専
用のシフトピンとゲートとの組で分担して行なわれるこ
とになり、これによって、各操作の精度及び信頼性の向
上が図られることになる。
【0069】ところで、シフトレバー3をMレンジから
Dレンジ側に操作するときには、第2シフトピン30を
第2ゲートにおける第2円弧溝46cから第1円弧溝4
6aまで下方移動させる必要があり、このとき、相互に
連動する第1シフトピン21もまた同距離だけ下方移動
する。一方、第2シフト操作規制機構におけるブロック
体62は、リターンスプリング61の付勢力によりスロ
ープ64上で後側ストッパ部材70と当接して後方位置
にあり、その係合溝68がガイドプレート41における
第4規制面42dと第5規制面43aとの中間位置、つ
まり第1、第2の両シフトピン21,30が押し下げら
れるときに必ず位置し、該シフトピン21,30の押下
げ操作が可能なMレンジの中立位置の下方に対応する位
置で停止している。その結果、第1シフトピン21は、
MレンジからDレンジへのシフトレバー3の操作時にお
ける押し下げ操作によって、上記ブロック体62の係合
溝68内に突入して嵌合し、この状態で、シフトレバー
3がMレンジから前方に移動操作されることになる。
【0070】しかしながら、ブロック体62の前方移動
が前側ストッパ部材69により規制され、そのときの位
置が、上記係合溝68ないし第1シフトピン21が第3
規制面42cに対応する位置、つまりNレンジ位置まで
とされているので、シフトレバー3がMレンジから勢い
よく前方に操作されてDレンジを越えても、図7に示す
ように、該レバー3はNレンジより前方のRレンジには
操作されず、その結果、走行中における前進レンジから
後退レンジへという誤操作が回避されることになる。
【0071】さらに、上記ブロック体62が後側ストッ
パ部材70と当接して後方位置にあるときには、該ブロ
ック体62の前面が第4規制面42dよりやや前方位
置、つまりDレンジ位置にあることから、例えば駐車中
でシフトレバー3が最前方のPレンジにあり、ここで運
転者が発進しようとして規制解除ボタン3dを押し込
み、第1シフトピン21が押し下げられた状態で、該シ
フトレバー3をPレンジから勢いよく後方に操作したと
しても、押し下げられた上記第1シフトピン21がブロ
ック体62の前面と当接してシフトレバー3の後方移動
がここで阻止され、該レバー3はDレンジを越えてさら
に後方のMレンジには操作されず、その結果、発進時に
はまず通常の自動変速モードが優先的に選択、設定され
ることになる。
【0072】その結果、シフトレバー3は安定してDレ
ンジに保持され、これにより、運転者がDモードを希望
してシフトレバー3を前方のPレンジからこのDレンジ
に一気に後方揺動させたときに、勢い余ってシフトレバ
ー3がオーバーランして該Dレンジを越え、運転者の意
図しないMモードに入るというような不具合が解消され
る。なお、ここからのちのMモードへの切換えは、規制
解除ボタン3dの押下げ操作を解除して第1シフトピン
21を上方に移動させ、次に改めてシフトレバー3を後
方操作すればよい。
【0073】このように、上記第2シフト操作規制機構
は、シフトレバー3をPレンジから後方操作するときに
Dレンジを越えて後方のMレンジまで操作させないよう
にする機能と、シフトレバー3をMレンジから前方操作
するときにNレンジを越えて前方のRレンジまで操作さ
せないようにする機能の二つの機能を兼ね備えている。
【0074】そして、上記可動ブロック体62を始めと
するこの第2シフト操作規制機構が、Mモードスイッチ
52、シフトアップスイッチ53及びシフトダウンスイ
ッチ54を支持する支持プレート51を利用して、該支
持プレート51に備えられているので、部材の共有化、
兼用化が図られ、部品点数が徒に増大することが抑制さ
れると共に、組付け時には、先にこれらの部材やスイッ
チ類を支持プレート51にサブアセンブリしておくこと
ができ、組付け性が改善される。
【0075】なお、上記のように、MレンジからDレン
ジへの操作時には、第1シフトピン21はブロック体6
2の係合溝68と嵌合することになるが、このとき該第
1シフトピン21は前述のP,Rレンジ間移動操作時と
同様に長穴3f,3fの最下部まで押し下げられ、した
がって第2シフトピン30は連動して第1円弧溝46a
の下面と当接するところまで下方移動される。
【0076】さらに、図5に示したように、第2ゲート
の第1円弧溝46aにおいて、その上面でDレンジ位置
の直後方には下方に張り出す第1膨出部46dが、また
その下面でDレンジ位置の直前方には上方に張り出す第
2膨出部46eがそれぞれ形成されているから、シフト
レバー3を前方のNレンジから規制解除ボタン3dの押
し込み操作なしで後方操作するときに、当該第1円弧溝
46aの上面に当接している第2シフトピン30と上記
第1膨出部46dとが当接して、シフトレバー3の後方
操作にDレンジ位置でいったん負荷が作用する効果が得
られる。また、シフトレバー3を後方のMレンジから規
制解除ボタン3dの押し込み操作をしながら前方操作す
るときには、その押し込み操作による押下げによって第
2シフトピン30は当該第1円弧溝46aの下面に当接
し、この第2シフトピン30と上記第2膨出部46eと
が当接して、シフトレバー3の前方操作に同じくDレン
ジ位置でいったん負荷が作用する効果が得られる。
【0077】これにより、シフトレバー3を前方のRレ
ンジやNレンジから規制解除ボタン3dの押し込み操作
なしで後方のDレンジないしMレンジ側に操作する際に
は、まずDレンジにおいて、該シフトレバー3の操作に
ワンクッションをおくというような操作感が得られ、運
転者に対してDモードを越えてMモードに入ることの注
意の喚起や誤操作防止が図られる。また、シフトレバー
3を後方のMレンジから規制解除ボタン3dの押し込み
操作をしながら前方操作する際にも、まずDレンジにお
いて、該シフトレバー3の操作にワンクッションをおく
というような操作感が得られ、運転者に対してDモード
を越えて中立位置に入ることの注意の喚起や誤操作防止
が図られることになる。
【0078】なお、これらの場合は、シフトレバー3の
後方操作又は前方操作に負荷が与えられるだけであるか
ら、運転者が希望するときには、より強くシフトレバー
を後方操作あるいは前方操作することにより、Dモード
からMモードへの切換え又はDモードから中立位置への
切換えがそれぞれ可能となる。
【0079】さらに、同じく図5に示すように、第2シ
フトピン30がDレンジから後方のMレンジに移動する
際に通過する連通溝46bの後縁部46hが緩やかなテ
ーパー面ないし曲面とされている。これにより、シフト
レバー3が勢いよく後方操作されて第2シフトピン30
がこの連通溝46bの後縁部46hに強い衝撃で当接し
ても、図中鎖線で示したように、該後縁部を直線状に形
成した場合に比べて、該第2シフトピン30が第1円弧
溝46aと連通溝46bとの連結部でこじれず、またそ
の当接力の分力が第2シフトピン30に対して第2円弧
溝46c方向への付勢力となって働いて、これにより、
第2シフトピン30が確実、円滑に第2円弧溝46c内
に誘導されることになる。
【0080】そして、このように、第1シフトピン21
と協働してレンジ間操作を規制する第1ゲート、及び第
2シフトピン30と協働して変速モード間操作を規制す
る第2ゲート、並びに上記のようにDレンジにおいてシ
フトレバー3の操作にワンクッションを付与するための
機構、及びシフトレバー3のMレンジないしMモードへ
の操作を確実化、円滑化するための機構が、全て単一の
ガイドプレート41に設けられているから、部材の共有
化、兼用化が図られ、これらを個々別々に備えた場合に
比べて、部品点数の増大を抑制できる。
【0081】また、以上においては、Mモードにおける
手動変速時のシフトレバー3の前後動の衝撃を、第2シ
フトピン30の両端部と当接してそれぞれ受け止めるガ
イドプレート41の第2円弧溝46cと、支持プレート
51の溝部51aとの形状をほぼ同じとしたが、例え
ば、ベース部材10及びガイドプレート41を樹脂で一
体成形し、支持プレート51を該樹脂より高剛性の金属
板で作成したときには、支持プレート51の溝部51a
をやや大きく形成して第2シフトピン30がガイドプレ
ート41の第2円弧溝46cと先に当接するように構成
するのが好ましい。金属製の支持プレート51とシフト
ピン30との衝突音が抑制できるからである。なお、支
持プレート51もガイドプレート41と同様に樹脂でベ
ース部材10と一体成形してもよく、その場合には、シ
フトピン30との衝突時に金属音がしないから、第2円
弧溝46cと溝部51aとを同形状として、シフトピン
30の両端部がこれらに略同時に当接するようにしてよ
い。
【0082】また、第2シフト操作規制機構における前
後のストッパ部材69,70をベース部材10から一体
に膨出成形してもよく、部品点数の抑制が図られる。
【0083】なお、以上においては、第2シフト操作規
制機構をMモードを併設する自動変速機、特にMレンジ
を個別に設けるものに適用したが、これに限らず、Mモ
ードを有しない自動変速機や、MモードとDモードとを
共に所定のレンジ、例えばDレンジで達成するように構
成した自動変速機、あるいは前進走行用レンジとして、
Dレンジ、3レンジ、2レンジ、1レンジ等の相互に異
なる前進走行モードが達成される複数のレンジを備えた
自動変速機、又はこれらのモード及びレンジが種々に組
み合わされた自動変速機等に適用してもよいことは言う
までもない。
【0084】次に、図8に基づいて本発明の第2の実施
の形態について説明する。なお、同じ構成要素には同じ
符号を用いる。
【0085】この第2の実施の形態では、第2シフト操
作規制機構において可動ブロック体62の後方移動時に
該可動ブロック体62と当接する後側のストッパ部材7
0が後退可能に構成されている。
【0086】すなわち、該後側ストッパ部材70におけ
る支持プレート51側の面には、該プレート51側に突
出するピン201が設けられていると共に、支持プレー
ト51には、上記スロープ64や可動ブロック体62の
長溝66,66と同様に、前方に高く後方に低い長溝2
02が形成されており、この長溝202を上記ピン20
1が貫通し、その先端部がプッシュナット203で係止
されている。したがって、この後側ストッパ部材70
は、可動ブロック体62と同様、上記ピン201と長溝
202とにより案内されながら、該長溝202の範囲で
前後に移動可能となっている。また、それに応じて、可
動ブロック体62も上記第1実施形態の場合より以上に
後方移動可能なように、その長溝66,66が後方に延
設されている。
【0087】そして、後側ストッパ部材70は、支持プ
レート51との間に介設されたコイルスプリング204
によって前方に付勢されており、通常は、可動ブロック
体62のリターンスプリング141による後方付勢力と
釣り合って、該ブロック体62の係合溝148がMレン
ジの中立位置に対応して位置し、且つブロック体62の
前面がDレンジ位置に対応して位置している。
【0088】このような構成によれば、ブロック体62
が後側ストッパ部材70と釣り合った状態で当接して後
方位置にあるときには、該ブロック体62の前面がDレ
ンジ位置にあることから、規制解除ボタンの押し込み操
作が行なわれて第1シフトピン21が押し下げられた状
態で、シフトレバーがPレンジから後方操作されたとき
には、その押下げ操作された第1シフトピン21が、図
中実線で示すように、このブロック体62の前面と当接
して、Dレンジより後方のMレンジへのシフト操作が規
制を受けることになるが、運転者が真にMレンジを希
望、意図して、上記ボタンの押し込み操作を行なったま
まで、さらにシフトレバーを強い操作力で後方揺動させ
たときには、可動ブロック体62及び後側ストッパ部材
70がコイルスプリング204の前方付勢力に抗して後
退し、上記シフト操作規制が解除されて、Dレンジから
Mレンジへの操作が実現する。
【0089】したがって、運転者が前方のPレンジから
シフトレバーを後方操作してMモードを得ようとする際
には、そのレバー操作にDレンジ位置でワンクッション
あるというような操作感が得られ、DからMへの切換え
の注意喚起ないし誤操作防止が図られる。また、規制解
除ボタンを押し込んだままで操作を続行できるので、D
レンジでいったんシフトレバーの後方操作を中止し、第
1シフトピン21の押下げ操作を解除した後、改めて再
びシフトレバーを後方操作するといったような二段階の
操作が不要となる。
【0090】
【発明の効果】以上のように本願の第1発明によれば、
車体前方からPレンジ、Rレンジ、Nレンジがこの順に
配置され、さらにこれらの後方に、Dレンジや3レン
ジ、あるいは、運転者の手動操作に応じて変速を行なう
手動変速モード(Mモード)が達成されるMレンジ等の
前進走行用レンジが配置されていると共に、シフトレバ
ーに備えられたピン部材とガイドプレートとの協働によ
り該レバーの上記複数のレンジ間操作が規制される一
方、運転者の所定操作で該レンジ間操作規制が解除され
るように構成されている場合に、シフトレバーが上記レ
ンジ列後方の前進走行用レンジに位置しているときで、
該レバー操作の規制が解除されたときには、移動部材が
ピン部材と連係してシフトレバーの前方操作と共に移動
し、その場合に、該移動部材の前方移動が、前方移動規
制手段によって、シフトレバーがRレンジまで前方操作
されないように規制されるから、結局、シフトレバーが
前進走行用レンジから勢いよく前方操作された場合にお
いても、直ちにRレンジに誤操作されるということがな
く、前進走行から後退走行という走行上好ましくない操
作が回避される。
【0091】そして、特に、第2発明によれば、上記前
方移動規制手段が、シフトレバーがNレンジまで前方操
作されることは許容するので、シフトレバーがRレンジ
まで前方操作されないなかにおいても、その後方のNレ
ンジまでは操作されることになる。
【0092】さらに、第3発明によれば、特に、上記前
方移動規制手段がより具体化され、該手段は、移動部材
の前面と当接することにより該移動部材の前方移動を阻
止するように構成されたストッパ部材であって、該スト
ッパ部材が、車体側部材に一体に膨出して形成されてい
るから、部品点数の増大が抑制され、また組付け作業が
省略できる。
【0093】次に、第4発明によれば、特に、上記前進
走行用揺動位置として、予め運転状態に応じて設定され
ている変速特性に基づき自動的に変速を行なう自動変速
モードが達成される揺動位置、つまりDレンジと、運転
者の手動操作に応じて変速を行なう手動変速モードが達
成される揺動位置、つまりMレンジとが設けられ、Dレ
ンジが前方に、Mレンジが後方にそれぞれ配置されてい
る場合に、シフトレバーが後方のMレンジに位置してそ
の操作規制が解除されたときに、上記移動部材がピン部
材と連係するので、結果として、運転者が手動変速から
自動変速に戻そうとするときに、シフトレバーが前方の
Mレンジを越えてさらに前方操作され、Rレンジに誤操
作されることが回避されることになる。
【0094】また、第5発明によれば、特に、シフトレ
バーがMレンジに操作され、手動変速モードが選択され
たことを検出する手動変速モード検出手段や、シフトレ
バーが該Mレンジ内で揺動操作され、シフトアップ動作
又はシフトダウン操作がされたことを検出する揺動検出
手段等が支持されている支持部材に、上記移動部材も前
後動可能に支持されているから、部材の兼用化が図れら
れ、部品点数の増大が抑制されると共に、これらのスイ
ッチ類や移動部材を上記支持部材に先にサブアセンブリ
しておくことができて組付け性が向上する。
【0095】一方、第6発明によれば、特に、上記前進
走行用揺動位置として相互に異なる前進走行モードが達
成される複数の揺動位置が設けられている場合に、シフ
トレバーが上記前進走行用揺動位置の前方に配置された
揺動位置、つまりPレンジ等から操作規制が解除されて
後方操作されるときには、上記移動部材とピン部材とが
当接して、シフトレバーが上記前進走行用揺動位置にお
いて最前方に配置された揺動位置を越えて後方操作され
ることが規制されるから、例えば発進時等に運転者がレ
バーを後方操作したとき、まず前進走行用レンジ内で最
前方のレンジが優先的に選択されることになる。
【0096】そして、その場合に、第7発明によれば、
特に、その優先的に選択されるレンジがDレンジであ
り、その後方にMレンジが配置されているから、発進時
等で非走行レンジからシフトレバーを走行レンジに投入
する場合には、まず通常の自動変速モードが選択される
ことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る変速操作入力装置
の側面図である。
【図2】 同装置の平面図である。
【図3】 同装置におけるシフトレバーの要部を示す拡
大側面図である。
【図4】 同装置におけるガイドプレート及び支持プレ
ート周辺を示す平面図である。
【図5】 図4のa−a線に沿ってみたガイドプレート
の拡大側面図である。
【図6】 支持プレート周辺の構造を示す側面図であ
る。
【図7】 可動ブロック体の作用を示す側面図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態に係る変速操作入
力装置における可動ブロック体の周辺構造を示す拡大側
面図である。
【符号の説明】
1 変速操作入力装置 3 シフトレバー 3d 規制解除ボタン 10 ベース部材 21 第1シフトピン 30 第2シフトピン 41 ガイドプレート 46 第2ゲート 46c 第2円弧溝 51 支持プレート 52 Mモードスイッチ 53 シフトアップスイッチ 54 シフトダウンスイッチ 62 可動ブロック体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日浅 文彦 広島県安芸郡府中町新地1番14号 デルタ 工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駐車時、後退走行時、中立時及び前進走
    行時にシフトレバーがそれぞれ位置する駐車用揺動位
    置、後退走行用揺動位置、中立用揺動位置及び前進走行
    用揺動位置が、車体前方からこの順に配置されている自
    動変速機の変速操作入力装置であって、シフトレバーに
    備えられたピン部材と協働して該レバーの上記複数の揺
    動位置間の操作を規制すると共に、運転者による所定の
    操作によって該シフトレバーの操作規制が解除されるガ
    イドプレートと、上記前進走行用揺動位置に位置するシ
    フトレバーの操作規制が解除されたときに上記ピン部材
    と連係してシフトレバーと共に移動する移動部材とが設
    けられ、且つ、シフトレバーが上記後退走行用揺動位置
    まで前方操作されないように上記移動部材の移動を規制
    する前方移動規制手段が備えられていることを特徴とす
    る自動変速機の変速操作入力装置。
  2. 【請求項2】 前方移動規制手段は、シフトレバーの中
    立用揺動位置までの前方操作を許容することを特徴とす
    る請求項1に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  3. 【請求項3】 前方移動規制手段は、移動部材の前面と
    当接することにより該移動部材の前方移動を阻止するス
    トッパ部材を有し、該ストッパ部材が、車体側部材に一
    体に膨出して形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  4. 【請求項4】 前進走行用揺動位置として、予め運転状
    態に応じて設定されている変速特性に基づき自動的に変
    速を行なう自動変速モードが達成される揺動位置と、運
    転者の手動操作に応じて変速を行なう手動変速モードが
    達成される揺動位置とが設けられ、上記自動変速モード
    達成位置が手動変速モード達成位置の前方に配置されて
    いると共に、移動部材は、上記手動変速モード達成位置
    に位置するシフトレバーの操作規制が解除されたときに
    ピン部材と連係することを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載の自動変速機の変速操作入力装
    置。
  5. 【請求項5】 シフトレバーが手動変速モード達成位置
    に位置し、且つ該レバーの操作規制が解除されていない
    ときに、シフトレバーが手動変速モード達成位置にある
    ことを検出する手動変速モード検出手段と、シフトレバ
    ーの該手動変速モード達成位置内における揺動を検出す
    る揺動検出手段とを支持する支持部材が設けられ、移動
    部材は、この支持部材に前後動可能に支持されているこ
    とを特徴とする請求項4に記載の自動変速機の変速操作
    入力装置。
  6. 【請求項6】 前進走行用揺動位置として、相互に異な
    る前進走行モードが達成される複数の揺動位置が設けら
    れていると共に、移動部材は、操作規制が解除されたシ
    フトレバーが上記前進走行用揺動位置の前方に配置され
    た揺動位置から後方操作されるときにピン部材と当接し
    て、該レバーが上記前進走行用揺動位置において最前方
    に配置された揺動位置を越えて後方操作されることを規
    制するように構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  7. 【請求項7】 前進走行用揺動位置において最前方に配
    置された揺動位置は、予め運転状態に応じて設定されて
    いる変速特性に基づき自動的に変速を行なう自動変速モ
    ードが達成される揺動位置であり、該揺動位置の後方
    に、運転者の手動操作に応じて変速を行なう手動変速モ
    ードが達成される揺動位置が配置されていることを特徴
    とする請求項6に記載の自動変速機の変速操作入力装
    置。
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