JPH11346601A - 重心移動式ルアー - Google Patents

重心移動式ルアー

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JPH11346601A
JPH11346601A JP15955198A JP15955198A JPH11346601A JP H11346601 A JPH11346601 A JP H11346601A JP 15955198 A JP15955198 A JP 15955198A JP 15955198 A JP15955198 A JP 15955198A JP H11346601 A JPH11346601 A JP H11346601A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁石の破損を防止することができると共に、
磁石の破損を防止しつつ錘の重量の増大化を図れる重心
移動式ルアーを提供する。 【解決手段】 本体2の内部に錘4を前後方向に移動可
能に収容する錘移動空間3と、該空間の前端部で錘4を
磁力で引き付けて保持する磁石5とを有し、錘4が錘移
動空間3内を移動する重心移動式ルアー1において、磁
石5と錘4との間に緩衝部材8を設け、錘4が緩衝部材
8を介して磁石5に磁着されるように構成した。錘4が
緩衝部材8を介して磁石5に磁着されるので、キャステ
ィング時に錘が前端部側へ移動しても、錘4が緩衝部材
8に当たり磁石に直に衝突しない。これによって、磁石
5に加わる衝撃力が緩衝部材8によって緩和される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚型の疑似餌いわ
ゆるルアーに関し、特に本体の内部に前後方向に移動可
能な錘を有し、本体の後端部側を前方へ向けて投げられ
ると、錘が慣性によって前端部から後端部側へ移動し、
着水すると錘が前端部側へ戻って磁石により保持される
重心移動式ルアーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の重心移動式ルアーとしては、例え
ば、本体の内部に錘を前後方向に移動可能に収容する錘
移動空間と、該空間の前端部で錘を磁力で引き付けて保
持する磁石とを有し、本体の後端部側を前方へ向けて投
げられると、錘が慣性によって磁石による保持を解除さ
れて前記錘移動空間内を前端部から後端部側へ移動する
ように構成されたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の重心移動式ルアーでは、錘が磁石に直接当たって磁
着されるので、キャスティング時に錘が慣性力を受けて
錘移動空間内を前端部側へ移動すると、錘が磁石に直に
衝突し、磁石に大きな衝撃力が加わる。また、ここで使
用する磁石は一般に、Fe,Ni,Coを主成分とした
永久磁石材料を焼結して作くられたもので、きわめて硬
いがもろい性質がある。そのため、キャスティング時に
錘が磁石に直に衝突すると、磁石が破損する虞がある。
このような虞は、例えばルアーの大きさを変えずに錘の
重量のみを大きくさせるほど大きくなってしまう。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、その課題は磁石の破損を防止する
ことができると共に、磁石の破損を防止しつつ錘の重量
の増大化を図れる重心移動式ルアーを提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、本体の内部に錘を前後方向
に移動可能に収容する錘移動空間と、該空間の前端部で
錘を磁力で引き付けて保持する磁石とを有し、本体の後
端部側を前方へ向けて投げられると、錘が慣性によって
磁石による保持を解除されて錘移動空間内を前端部から
後端部側へ移動する重心移動式ルアーにおいて、磁石と
錘との間に緩衝部材を設け、錘が緩衝部材を介して磁石
に磁着されるように構成したことを特徴とする。かかる
構成によれば、錘が緩衝部材を介して磁石に磁着される
ので、キャスティング時に、錘が慣性力を受けて錘移動
空間内を前端部側へ移動しても、錘が緩衝部材に当たり
磁石に直に衝突しない。これによって、磁石に加わる錘
による衝撃力が緩衝部材によって分散され或いは吸収さ
れて緩和される。
【0006】また、請求項2に係る発明は、緩衝部材
は、磁石の磁力線が通過可能な物質でできていることを
特徴とする。かかる構成によれば、錘は緩衝部材を介し
て作用する磁石の磁力に引き付けられて緩衝部材に当接
するので、磁石に加わる衝撃をより小さくするために緩
衝部材の厚みや形状を適宜選択することができる。
【0007】また、請求項3に係る発明は、緩衝部材は
磁石の磁力を錘に作用させるための貫通孔を備え、該貫
通孔の錘側開口端に錘が当接するように構成したことを
特徴とする。かかる構成によれば、錘は緩衝部材の貫通
孔を通る磁石の磁力に引き付けられてその貫通孔の開口
端に線接触するので、錘が点接触する場合と比べより安
定して保持されると共に、磁石に加わる衝撃をより小さ
くするために緩衝部材の材質や形状を適宜選択すること
ができる。
【0008】また、請求項4に係る発明は、緩衝部材の
錘側の面に錘の一部が嵌合する凹部が設けられており、
そして、該凹部の中心部の厚さを磁石の磁力が錘に作用
する程度に薄くしたことを特徴とする。かかる構成によ
れば、錘は緩衝部材の凹部の中心部を介して作用する磁
石の磁力に引き付けられると共に錘の一部が緩衝部材の
凹部に嵌合して保持されるので、錘がより安定して保持
されると共に、磁石に加わる衝撃をより小さくするため
に緩衝部材の材質を適宜選択することができる。
【0009】また、請求項5に係る発明は、緩衝部材
は、錘移動空間を形成すると共に磁石を収容する本体の
一部を、磁石と錘との間に突出させた緩衝用壁部であ
り、該壁部は磁石の磁力を錘に作用させるための貫通孔
を備えていることを特徴とする。かかる構成によれば、
錘は緩衝用壁部の貫通孔を通る磁石の磁力に引き付けら
れてその緩衝用壁部に接触する。そして、緩衝用壁部を
本体の一部を突出させて形成できるので、緩衝部材を本
体とは別に用意する必要がなく、部品点数が削減されて
コストが低減される。
【0010】また、請求項6に係る発明は、緩衝部材は
強磁性体でできた有底の円筒体で、該円筒体の底部に磁
石を収納して該円筒体の開口を錘側へ向けて配置し、そ
して、錘が円筒体の開口端に当接する際に、錘と磁石と
が非接触状態になるように構成したことを特徴とする。
かかる構成によれば、錘は円筒体の底部にある磁石の磁
力に引き付けられ、円筒体の開口端に線接触して保持さ
れるので、錘がより安定して保持される。また、錘が円
筒体の開口端に線接触した状態で、強磁性体でできた円
筒体の開口端から錘を介して磁石に向かう磁力線が形成
され、この磁力によっても錘が引き付けられるので、そ
の分だけ錘がより強く保持される。
【0011】さらに、請求項7に係る発明は、緩衝部材
は強磁性体でできた板状の部材であり、該板状の部材
と、強磁性体でできた別の板状の部材とを磁石を挟むよ
うに配置したことを特徴とする。かかる構成によれば、
緩衝部材となる板状の部材が磁石と錘との間に介在する
ので、磁石に加わる衝撃が緩和されると共に、強磁性体
でそれぞれできた2つの板状の部材を磁石を挟むように
配置したことにより、四方八方に広がる磁石の磁力線が
錘を引き付けるように作用する一定の方向に向くので、
錘がより強く保持される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態
の一例に係る重心移動式ルアーを示す縦断面図である。
図1に示すように、重心移動式ルアー(以下、単にルア
ーという)1は、魚型のもので、魚に似た細長い流線形
状を有する本体2を有する。この本体2の内部には、そ
の頭部2a側から尾部2b側へ前後方向に延びる錘移動
空間(以下、単に空間という)3が形成されている。空
間3内には錘4が前後方向(図1の左右方向)に移動可
能に収容されており、空間3の前端部(図の左側端部)
には錘4を磁力で引き付けて保持する磁石5が設けられ
ている。
【0013】本体2は、魚に似た細長い流線形状を縦に
2分割した左右一対の成型品、例えば樹脂成型品の接合
面を、錘4を組み込んだ状態で空間3が密封して形成さ
れるように合わせ、その接合面を接着や溶着などにより
一体化して作られる。本体2の頭部2a側下部には、抵
抗板としてのリップ6が一体に形成されている。このリ
ップ6は、本体2に対する傾斜角度を調節できるもので
あってもよい。
【0014】本体2の頭部2aには道糸を通すためのリ
ング部(図示省略)が設けられ、本体2の中央下部およ
び尾部2bには釣針を係止するためのリング状の釣針係
止部(図示省略)がそれぞれ設けられている。また、本
体2の、空間3を形成する両側壁部2cには、錘4の両
側を案内する左右のガイドレール7が設けられている。
【0015】錘4は球体であり、磁石5に引き付けられ
る磁性を示す物質、例えば、常温で強磁性を示す磁性物
質で作られている。この物質とし、鉄(Fe),ニッケ
ル(Ni),コバルト(Co)などの強磁性体、或いは
これらの金属元素を含む合金(Fe−Ni,Fe−C
o,Ni−Co,Ni−Crなどの合金),酸化物,磁
石素材などを使用できる。また、錘4は、上述したよう
な磁性物質と、磁石5に引き付けられない物質とで、磁
石5に磁着されるように加工したものでもよい。磁石5
に引き付けられない物質とし、例えば、銅(Cu),銀
(Ag),鉛(Pb),タングステン(W),モリブデ
ン(Mo)などの比重の大きい物質を使用できる。一
方、磁石5は、鉄を主体としたフェライト、希土類元素
等を型で焼結したものである。
【0016】そして、磁石5と錘4との間に緩衝部材8
を設けてあり、錘4が緩衝部材8を介して磁石5に磁着
されるようになっている。この緩衝部材8は、円盤状に
形成されており、磁石5の磁力線が通過可能な物質でで
きている。この物質として、例えば、鉄(Fe),ニッ
ケル(Ni),コバルト(Co)などの強磁性体、或い
はこれらの金属元素を含む合金(Fe−Ni,Fe−C
o,Ni−Co,Ni−Crなどの合金),酸化物,磁
石素材などを使用できる。
【0017】本例に係るルアー1は、本体2の頭部2a
に設けられた不図示のリング部に道糸を通してそのリン
グ部を道糸に結束することにより釣竿に装着される。釣
竿をいきよいよく振ってルアー1を前方遠くへ投げる際
(キャスティングを行う際)には、本体2の尾部2bを
前方へ向けて行う。ルアー1が前方へ投げられると、錘
4が慣性によって磁石5による保持を解除されて空間3
内を前端部から後端部側へ(図1で右方へ)移動し、ル
アー1の重心が尾部2b側へ移るので、尾部2bを前方
へ向けたルアー1が飛行中に回転せず、安定した姿勢で
飛行する。
【0018】投げられたルアー1が着水すると、錘4が
慣性によって後端部から前端部側へ戻って磁石5に引き
付けられて保持され、これによってルアー1の重心が前
端部側に戻る。着水後に不図示のリールを巻くと、ルア
ー1の重心が前端部側に戻っているので、リップ6に水
圧が加わって本体2の尾部2bを魚のように揺らしなが
ら水面近くをあるいは水中を潜って進む。
【0019】ところで、本例に係るルアーでは、錘4が
緩衝部材8を介して磁石5に磁着されるので、上述した
キャスティング時に、錘4が慣性力を受けて錘移動空間
3内を前端部側へ移動しても、錘4が緩衝部材8に当た
り磁石5に直に衝突しない。これによって、磁石5に加
わる衝撃が緩衝部材8によって分散され或いは吸収され
て緩和される。したがって、本例に係るルアーによれ
ば、磁石5の破損を防止することができると共に、磁石
5の破損を防止しつつ錘4の重量を増大させることがで
きる。
【0020】また、本例に係るルアーによれば、錘4は
緩衝部材8を介して作用する磁石5の磁力に引き付けら
れて緩衝部材8に当接するので、磁石5に加わる衝撃を
より小さくするために緩衝部材8の厚みや形状を適宜選
択することができる。
【0021】図2は図1に示す一例に係る重心移動式ル
アーの変形例の主要部を示す縦断面図、図3はこの変形
例で用いる緩衝部材を示す平面図である。この変形例で
は、緩衝部材9は磁石5の磁力を錘4に作用させるため
の貫通孔9aを備えている。この貫通孔9aは円錐形状
の孔で、この貫通孔9aの錘4側開口端(直径の大きい
側の開口端)9bに錘4が当接するようになっている。
【0022】この変形例によれば、錘4は緩衝部材9の
貫通孔9aを介して作用する磁石5の磁力に引き付けら
れてその貫通孔9aの開口端9bに線接触するので、錘
4が点接触する場合と比べより安定して保持されると共
に、磁石5に加わる衝撃をより小さくするために緩衝部
材9の材質や形状を適宜選択することができる。例え
ば、緩衝部材9を、上記の強磁性体で作る必要はなく、
紙,ゴム,スポンジ,樹脂等の物質で作ることにより、
錘4が緩衝部材9に衝突したときの衝撃を吸収して磁石
5に加わる衝撃をより一層緩和することができる。
【0023】図4及び図5は図1に示す上記一例の別の
変形例を示しており、図4は図2と同様に主要部を示す
縦断面図、図5は図4に示すルアーで用いる緩衝部材の
平面図である。この変形例では、緩衝部材10は磁石5
の磁力を錘4に作用させるための貫通孔10aを備えて
いる。この貫通孔10aは円錐形状の孔で、この貫通孔
10aの錘4側開口端10bに錘4が当接するようにな
っている。
【0024】この変形例によれば、錘4は緩衝部材10
の貫通孔10aを介して作用する磁石5の磁力に引き付
けられてその貫通孔10aの開口端10bに線接触する
ので、錘4が点接触する場合と比べより安定して保持さ
れると共に、磁石5に加わる衝撃をより小さくするため
に緩衝部材10の材質や形状を適宜選択することができ
る。
【0025】図6及び図7は図1に示す上記一例の別の
変形例を示しており、図6は図2と同様に主要部を示す
縦断面図、図7は図6に示すルアーで用いる緩衝部材の
平面図である。この変形例では、板状の緩衝部材11の
錘側の面に、錘4の球面部(一部)が嵌合する凹面(凹
部)11aが設けられている。この凹面11aは、空間
3の幅方向に延びる半円筒面である。そして、緩衝部材
11の中心部(凹面11aの中心を通る部分)の厚さを
磁石5の磁力が錘4に作用する程度に薄くしてある。
【0026】この変形例によれば、錘4は磁石5の磁力
が錘4に作用する程度に薄くした緩衝部材11の中心部
を介して作用する磁石5の磁力に引き付けられると共に
錘4の球面部が緩衝部材11の凹面11aに嵌合して保
持されるので、錘4がより安定して保持されると共に、
磁石5に加わる衝撃をより小さくするために緩衝部材1
1の材質を適宜選択することができる。
【0027】図8は図1に示す上記一例の別の変形例を
示しており、図8は図2と同様に主要部を示す縦断面図
である。この変形例では、球体の錘に代えて、両端を裁
頭円錐状に形成した円柱状の錘4Aを用いている。ま
た、この変形例では、板状の緩衝部材12の錘側の面
に、錘4Aの裁頭円錐状の端部が嵌合する円錐状の凹部
12aが設けられている。そして、緩衝部材12の中心
部(錘4Aの端面が当接する凹部12aの平面部)の厚
さを、磁石5の磁力が錘4に作用する程度に薄くしてあ
る。
【0028】この変形例によれば、錘4は磁石5の磁力
が錘4に作用する程度に薄くした緩衝部材12の前記中
心部を介して作用する磁石5の磁力に引き付けられると
共に錘4の裁頭円錐状の端部が緩衝部材12の円錐状の
凹部12aに嵌合して保持されるので、錘4がより安定
して保持されると共に、磁石5に加わる衝撃をより小さ
くするために緩衝部材12の材質を適宜選択することが
できる。
【0029】図9は図1に示す上記一例の別の変形例を
示しており、図9は図2と同様に主要部を示す縦断面図
である。この変形例では、緩衝部材は、空間3を形成す
ると共に磁石5を収容する本体2の一部を、磁石5と球
体である錘4との間に突出させた緩衝用壁部13で構成
されている。この壁部13の磁石側の端部13aは磁石
5の磁力を錘4に作用させるように開口している。そし
て、緩衝用壁部13は端部13aの開口から空間3の後
端部側へ向かうにつれて拡径するテーパー面になってい
る。すなわち、緩衝用壁部13によって、磁石5の磁力
を錘4に作用させるための貫通孔13bが形成されてい
る。
【0030】この変形例によれば、錘4は緩衝用壁部1
3の貫通孔13bを通る磁石5の磁力に引き付けられ、
緩衝用壁部13のテーパー面に接触する。そして、緩衝
用壁部13を本体2の一部を突出させて形成しているの
で、緩衝部材を本体2とは別に用意する必要がなく、部
品点数が削減されてコストが低減される。
【0031】図10は図1に示す上記一例の別の変形例
を示しており、図10は図2と同様に主要部を示す縦断
面図である。この変形例では、緩衝部材は、図9に示す
変形例と同様に本体2の一部を、磁石5と球体である錘
4との間に突出させた緩衝用壁部14で構成されてい
る。この壁部14には、磁石5の磁力を錘4に作用させ
る貫通孔14aが形成されている。
【0032】この変形例によれば、錘4は緩衝用壁部1
4の貫通孔14aを通る磁石5の磁力に引き付けられ、
貫通孔14aの開口端14bに線接触するので、錘4が
安定して保持される。そして、緩衝用壁部14を本体2
の一部を突出させて形成しているので、緩衝部材を本体
2とは別に用意する必要がなく、部品点数が削減されて
コストが低減される。
【0033】図11は図1に示す上記一例の別の変形例
を示しており、図11は図2と同様に主要部を示す縦断
面図である。この変形例では、緩衝部材15は上記の強
磁性体でできた有底の円筒体で、該緩衝部材(円筒体)
15の底部に磁石5を収納して該緩衝部材15の開口を
錘側へ向けて配置し、そして、錘4が緩衝部材15の開
口端15aに当接する際に、錘4と磁石5とが非接触状
態になるように、すなわち錘4と磁石5との間に隙間が
できるように構成されている。
【0034】この変形例によれば、球体である錘4は緩
衝部材15の底部にある磁石5の磁力に引き付けられ、
緩衝部材15の開口端15aに線接触して保持されるの
で、錘4がより安定して保持される。また、錘4が緩衝
部材15の開口端15aに線接触した状態で、強磁性体
でできた緩衝部材15の開口端15aから錘4を介して
磁石5に向かう磁力線16が形成され、この磁力によっ
ても錘4が引き付けられるので、その分だけ錘4がより
強く保持される。
【0035】図12は図1に示す上記一例のさらに別の
変形例を示しており、図12は図2と同様に主要部を示
す縦断面図である。この変形例では、緩衝部材は強磁性
体でできた板状の部材17であり、該板状の部材17
と、強磁性体でできた別の板状の部材18とを磁石5を
挟むように(磁石5の前後に)配置してある。
【0036】この変形例によれば、緩衝部材となる板状
の部材17が磁石5と錘4との間に介在するので、磁石
5に加わる衝撃が緩和されると共に、強磁性体でそれぞ
れできた2つの板状の部材17,18を磁石5を挟むよ
うに配置したことにより、四方八方に広がる磁石5の磁
力線が錘4を引き付けるように作用する一定の方向に向
くので、錘4がより強く保持される。
【0037】なお、本発明に係る重心移動式ルアーは、
図1〜図12に示すような上記のものに限定されない。
例えば、上記の各例では、いずれも1つの錘を用いてい
るが、複数の錘を使用する重心移動式ルアーにも適用さ
れる。
【0038】
【発明の効果】以上のように請求項1に係る重心移動式
ルアーによれば、磁石の破損を防止することができると
共に、磁石の破損を防止しつつ錘の重量の増大化を図る
ことができる。
【0039】また、請求項2に係る重心移動式ルアーに
よれば、磁石に加わる衝撃をより小さくするために緩衝
部材の厚みや形状を適宜選択することができる。
【0040】また、請求項3に係る重心移動式ルアーに
よれば、錘が点接触する場合と比べより安定して保持さ
れると共に、磁石に加わる衝撃をより小さくするために
緩衝部材の材質や形状を適宜選択することができる。
【0041】また、請求項4に係る重心移動式ルアーに
よれば、錘がより安定して保持されると共に、磁石に加
わる衝撃をより小さくするために緩衝部材の材質を適宜
選択することができる。
【0042】また、請求項5に係る重心移動式ルアーに
よれば、緩衝部材を本体とは別に用意する必要がなく、
部品点数が削減されてコストが低減される。
【0043】また、請求項6に係る重心移動式ルアーに
よれば、錘がより安定して保持されると共に、強磁性体
でできた円筒体の開口端から錘を介して磁石に向かう磁
力線が形成され、この磁力によっても錘が引き付けられ
るので、その分だけ錘がより強く保持される。
【0044】さらに、請求項7に係る重心移動式ルアー
によれば、磁石に加わる衝撃が緩和されると共に、四方
八方に広がる磁石の磁力線が錘を引き付けるように作用
する一定の方向に向くので、錘がより強く保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例に係る重心移動式ル
アーを示す縦断面図。
【図2】図1に示す重心移動式ルアーの変形例の主要部
を示す縦断面図。
【図3】図2に示すルアーで用いる緩衝部材を示す平面
図。
【図4】図1に示す重心移動式ルアーの別の変形例の主
要部を示す縦断面図。
【図5】図4に示すルアーで用いる緩衝部材を示す平面
図。
【図6】図1に示す重心移動式ルアーの別の変形例の主
要部を示す縦断面図。
【図7】図6に示すルアーで用いる緩衝部材を示す平面
図。
【図8】図1に示す重心移動式ルアーの別の変形例の主
要部を示す縦断面図。
【図9】図1に示す重心移動式ルアーの別の変形例の主
要部を示す縦断面図。
【図10】図1に示す重心移動式ルアーの別の変形例の
主要部を示す縦断面図。
【図11】図1に示す重心移動式ルアーの別の変形例の
主要部を示す縦断面図。
【図12】図1に示す重心移動式ルアーのさらに別の変
形例の主要部を示す縦断面図。
【符号の説明】 1 ルアー 2 本体 3 錘移動空間 4,4A 錘 5 磁石 8〜12,15 緩衝部材 9a,10a 貫通孔 9b,10b 開口端 11a,12a 凹部 13,14 緩衝用壁部(緩衝部材) 15a 緩衝部材の開口端 17 板状の部材(緩衝部材) 18 板状の部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体の内部に錘を前後方向に移動可能に
    収容する錘移動空間と、該空間の前端部で前記錘を磁力
    で引き付けて保持する磁石とを有し、前記本体の後端部
    側を前方へ向けて投げられると、前記錘が慣性によって
    前記磁石による保持を解除されて前記錘移動空間内を前
    端部から後端部側へ移動する重心移動式ルアーにおい
    て、 前記磁石と前記錘との間に緩衝部材を設け、前記錘が緩
    衝部材を介して前記磁石に磁着されるように構成したこ
    とを特徴とする重心移動式ルアー。
  2. 【請求項2】 前記緩衝部材は、前記磁石の磁力線が通
    過可能な物質でできていることを特徴とする請求項1記
    載の重心移動式ルアー。
  3. 【請求項3】 前記緩衝部材は前記磁石の磁力を前記錘
    に作用させるための貫通孔を備え、該貫通孔の錘側開口
    端に錘が当接するように構成したことを特徴特徴とする
    請求項1記載の重心移動式ルアー。
  4. 【請求項4】 前記緩衝部材の錘側の面に前記錘の一部
    が嵌合する凹部が設けられており、そして、該凹部の中
    心部の厚さを前記磁石の磁力が錘に作用する程度に薄く
    したことを特徴とする請求項1記載の重心移動式ルア
    ー。
  5. 【請求項5】 前記緩衝部材は、前記錘移動空間を形成
    すると共に前記磁石を収容する前記本体の一部を、磁石
    と前記錘との間に突出させた緩衝用壁部であり、該壁部
    は磁石の磁力を錘に作用させるための貫通孔を備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載の重心移動式ルアー。
  6. 【請求項6】 前記緩衝部材は強磁性体でできた有底の
    円筒体で、該円筒体の底部に前記磁石を収納して該円筒
    体の開口を錘側へ向けて配置し、そして、前記錘が円筒
    体の開口端に当接する際に、錘と磁石とが非接触状態に
    なるように構成したことを特徴とする請求項1記載の重
    心移動式ルアー。
  7. 【請求項7】 前記緩衝部材は強磁性体でできた板状の
    部材であり、該板状の部材と、強磁性体でできた別の板
    状の部材とを前記磁石を挟むように配置したことを特徴
    とする請求項1記載の重心移動式ルアー。
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